以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、この実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコマンドのデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識している変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識している変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなどの不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には同期しない事態が生じる可能性がある。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。例えば、可動部材78は、擬似連の演出や予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。例えば、演出羽根役物79a,79bは、予告演出(演出羽根役物予告演出)が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図12参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「2」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「2」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図6および図7は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを示す説明図である。この実施の形態では、確変大当りや通常大当りとなったことにもとづき大当り遊技状態に制御された場合に、その大当り遊技状態の終了後に、所定回数(例えば、10回)の変動表示を終了するか、または所定の確変報知条件が成立するまで、確変状態であるか否かを認識不能な演出態様で表示する共通演出(例えば、確変状態であるか否かにかかわらず、背景画面を共通の表示色(例えば、黄色)で表示する)が実行される場合がある。図6は、共通演出が実行されている期間において、変動パターンを決定するために用いられる共通演出時用変動パターンテーブルである。また、図7は、共通演出が実行されていない通常時において、変動パターンを決定するために用いられる通常時用変動パターンテーブルである。
図6に示すように、この実施の形態では、共通演出の実行期間には、可変表示結果が「はずれ」である場合には、共通PK1の変動パターンが選択され、可変表示結果が「大当り」である場合には、共通PK2の変動パターンが選択され、可変表示結果が「小当り」や「突然確変大当り」である場合には、共通PK3の変動パターンが選択される。また、図7に示すように、この実施の形態では、共通演出が実行されていない通常時には、可変表示結果が「はずれ」である場合には、非リーチPA1〜3や非リーチPB1〜2、非リーチPC1〜2、リーチPD1・・・の変動パターンが選択され、可変表示結果が「大当り」である場合には、リーチPE1・・・の変動パターンが選択され、可変表示結果が「小当り」や「突然確変大当り」である場合には、特殊PG1の変動パターンが選択される。
この実施の形態では、通常時には、図7に示すように、変動時間が極めて短い(例えば、1秒〜6秒)の変動パターン(非リーチPA1〜3や非リーチPB1〜2、非リーチPC1〜2)が選択される場合があるのに対して、共通演出の実行期間には、図6に示すように、少なくとも、可変表示結果が「はずれ」であっても、ある程度長い変動時間(例えば、15秒)の変動パターン(共通PK1)が用いられる。そのように構成することによって、この実施の形態では、共通演出の実行期間においては、その共通演出の演出期間を確保するとともに、共通演出の実行期間を終了して確変状態であるか否かを報知した後には、適切な変動時間を設定して特別図柄や演出図柄の変動表示を実行できるようにしている。すなわち、この実施の形態では、大当り遊技を終了した後に、共通演出の実行により確変状態であるか否かを認識不能な期間を設けて、確変状態に対する期待感を高めるようにしているのであるが、共通演出の実行期間において、各変動表示の変動時間が短すぎると、共通演出の実行期間が短くなりすぎて、共通演出による演出効果を十分に得ることができない。そこで、この実施の形態では、図6に示すように、共通演出の実行期間中である場合には、可変表示結果が「はずれ」であっても、変動時間がある程度長い(例えば、15秒)変動パターンを用いるようにすることによって、共通演出の演出期間を確保し、遊技者に対して確変状態に対する期待感を高めさせることができるようにしている。一方で、共通演出の実行期間を終了して、確変状態であるか否かが報知されれば、変動表示の稼働率を向上させるべく、図7に示すように、短い変動時間(例えば、1秒〜6秒)の変動パターンを含む複数種類の変動パターンを選択するようにして、適切な変動時間を設定して可変表示を実行できるようにしている。
なお、この実施の形態では、共通演出の実行期間でない通常時には、遊技状態が通常状態であれば、具体的には、図7に示す非リーチPA1〜3、リーチPD1・・・、リーチPE1・・・、および特殊PG1の変動パターンが設定されたテーブルから、変動表示に用いる変動パターンが選択される。また、遊技状態が確変状態であれば、具体的には、図7に示す非リーチPB1〜2、リーチPD1・・・、リーチPE1・・・、および特殊PG1の変動パターンが設定されたテーブルから、変動表示に用いる変動パターンが選択される。また、遊技状態が時短状態であれば、具体的には、図7に示す非リーチPC1〜2、リーチPD1・・・、リーチPE1・・・、および特殊PG1の変動パターンが設定されたテーブルから、変動表示に用いる変動パターンが選択される。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム1(MR2):小当りの種類(後述する小当り1〜2)を決定する(小当り種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
(6)ランダム6(MR6):共通演出の実行期間を終了させて確変状態であることを報知するための所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定する(確変報知決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、(2)の小当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図9(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図9(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図9(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図9(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図9(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図9(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図9(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図10(A),(B)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。また、図10(B)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)である。
図10(A),(B)に示す大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。この実施の形態では、図10(A),(B)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」、および「突然確変大当り」がある。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するステップS167参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するステップS148〜S151参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。そして、この実施の形態では、その2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS170,S171参照。ただし、突然確変大当りであるか小当りであるかをより認識しにくくするために、確変状態中に突然確変大当りになった場合にのみ確変状態(高確率状態)に移行するとともに時短状態(高ベース状態)にも移行するようにし、通常状態中に突然確変大当りとなった場合には高確率状態に移行するのみで時短状態(高ベース状態)には移行しないようにしてもよい。)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するステップS152〜S157参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
また、図10に示すように、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を行う場合であっても、第2特別図柄の変動表示を行う場合であっても、「通常大当り」に対しては、a1=b1(40%)の判定値が割り当てられているものとする。従って、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を行う場合であっても、第2特別図柄の変動表示を行う場合であっても、確変大当り(「確変大当り」および「突然確変大当り」を含む)となる割合は60%である。
なお、図10に示すように、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第2特別図柄の変動表示を行う場合と比較して、「突然確変大当り」に対して多くの判定値が割り当てれている。具体的には、図10に示すように、a3>b3となるように判定値が割り当てられている。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。すなわち、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、確変状態に制御されて第2特別図柄の変動表示が優先実行されている場合が多いのであるから、既に確変状態中であるにもかかわらず突然確変大当りが高い頻度で発生すると、却って煩わしさを感じてしまう。そのため、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の方が「突然確変大当り」となる割合が高くなるようにし、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には「突然確変大当り」となる割合が低くなるようにしている。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
図11は、ROM54に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。図11に示す小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、小当り種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて、小当りの種別を「小当り1」または「小当り2」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
この実施の形態では、共通演出の実行期間中に小当り種別として「小当り1」とすることに決定された場合には、所定回数(例えば、10回)の変動表示を消化する前であっても、共通演出の実行期間が終了し、確変状態であるか否かが報知される。一方、共通演出の実行期間中に小当り種別として「小当り2」とすることに決定された場合には、共通演出の実行期間は終了せず、共通演出が継続して実行される。そのような構成により、共通演出が実行されているときに小当りとなった場合に、確変状態であることが確定するかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。一方で、小当りとなっても、必ずしも確変状態であることが確定するとはかぎらず、共通演出が継続する場合があるので、確変状態に対する期待感を持続させることができる。なお、共通演出の実行期間ではない通常時である場合には、「小当り1」または「小当り2」のいずれとなっても、特に演出上の違いはない。
また、図6に示すように、この実施の形態では、共通演出の実行期間中に小当りとなる場合には、特定の可変表示パターンである「リーチ」を伴う変動パターン(共通PK3)が選択される。そのため、共通演出が実行されているときに「リーチ」を伴う変動表示が出現すれば、確変状態であることが確定するかもしれないとに期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
図12および図13は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図12および図13に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6および図7に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C0E(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA000,A010(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。このうち、コマンドA000(H)は、大当り遊技(確変大当りまたは通常大当りにもとづく大当り遊技)の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド)である。コマンドA010(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り開始指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA300(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技(確変大当りまたは通常大当りにもとづく大当り遊技)の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド)である。コマンドA310(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドAA01,AA02(H)は、所定の確変報知条件が成立したか否か(共通演出の実行期間を終了して確変状態であることを報知するか否か)を指定する演出制御コマンド(確変報知指定コマンド)である。このうち、コマンドAA01(H)は、所定の確変報知条件が成立しないこと(確変状態であることを報知しないこと)を指定する確変報知指定コマンドである。また、コマンドAA02(H)は、所定の確変報知条件が成立したこと(確変状態であることを報知すること)を指定する確変報知指定コマンドである。
コマンドAB01,AB02(H)は、始動入賞時に実行する入賞時判定(先読み判定)において、所定の確変報知条件が成立することとなると判定されたか否か(共通演出の実行期間を終了して確変状態であることを報知することとなると判定されたか否か)を指定する演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドAB01(H)は、所定の確変報知条件が成立しないと入賞時判定したこと(確変状態であることが報知されないと入賞時判定したこと)を指定する入賞時判定結果指定コマンドである。また、コマンドAB02(H)は、所定の確変報知条件が成立すると入賞時判定したこと(確変状態であることが報知されると入賞時判定したこと)を指定する入賞時判定結果指定コマンドである。なお、入賞時判定結果指定コマンドで指定される入賞時判定結果(先読み判定結果)は、後述する確変示唆演出を設定する際に用いられる。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図12および図13に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図12および図13に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
なお、この実施の形態では、所定の確変報知条件が成立したか否かを指定する演出制御コマンドとして、専用の確変報知指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する場合を示しているが、変動開始時に送信されるコマンド(例えば、背景指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド)を兼用で用いて、所定の確変報知条件が成立したか否かを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して通知するようにしてもよい。図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の他の例を示す説明図である。図14に示す例では、背景表示を指定するとともに、所定の確変報知条件が成立したか否かを指定する背景指定コマンドを送信することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100側で所定の確変報知条件が成立したか否かを認識可能としている。
コマンドB011(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定するとともに、所定の確変報知条件が成立しないこと(確変状態であることを報知しないこと)を指定する時短状態背景指定コマンドである。また、コマンドB021(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定するとともに、所定の確変報知条件が成立したこと(確変状態であることを報知すること)を指定する時短状態背景指定コマンドである。
コマンドB012(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定するとともに、所定の確変報知条件が成立しないこと(確変状態であることを報知しないこと)を指定する確変状態背景指定コマンドである。また、コマンドB022(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定するとともに、所定の確変報知条件が成立したこと(確変状態であることを報知すること)を指定する確変状態背景指定コマンドである。
なお、通常状態背景指定コマンド(コマンドB000(H))については、図13で示したものと同様である。これは、この実施の形態では、共通演出の実行期間に制御されている場合には、少なくとも確変状態または時短状態のいずれかに制御されており、通常状態である場合に所定の確変報知条件の成立の有無を通知する場合はないからである。
また、例えば、表示結果指定コマンドを、所定の確変報知条件が成立したか否かを特定可能な態様で送信するようにしてもよい。図15は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容のさらに他の例を示す説明図である。
コマンド8C11(H)は、変動表示結果が「はずれ」であることを指定するとともに、所定の確変報知条件が成立しないこと(確変状態であることを報知しないこと)を指定する表示結果1指定コマンドである。また、コマンド8C21(H)は、変動表示結果が「はずれ」であることを指定するとともに、所定の確変報知条件が成立したこと(確変状態であることを報知すること)を指定する表示結果1指定コマンドである。
なお、表示結果2指定コマンド〜表示結果5指定コマンド(コマンド8C02(H)〜8C05(H))については、図12で示したものと同様である。これは、この実施の形態では、共通演出の実行期間中に大当りや小当りとなった場合にはそのまま共通演出の実行期間が終了されることとなり、所定の確変報知条件の成立の有無を通知する場合はないからである。
また、この実施の形態では、変動表示の開始時に所定の抽選処理を実行して所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定して、その決定結果を専用の確変報知指定コマンドを用いて(または図14および図15の変形例に示すような背景指定コマンドや表示結果指定コマンド、もしくは変動パターンコマンドを兼用で用いて)演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するのであるが、所定の確変報知条件を成立させるか否かの決定結果は、必ずしも変動表示の開始時に通知する必要はなく、その変動の終了時まで(すなわち、次の変動が開始されるまで)に通知するようにすればよい。この場合、例えば、所定の確変報知条件を成立させるか否かの決定結果を特定可能な専用の確変報知指定コマンドを、変動開始時にかぎらず、変動表示中や変動終了時に送信してもよい。また、例えば、変動終了時に送信される図柄確定指定コマンドを兼用で用いて(例えば、図14および図15の変形例と同様の態様で、EXTデータなどにより図柄確定指定コマンドを所定の確変報知条件を成立させるか否かの決定結果を特定可能な態様として)送信するようにしてもよい。
図16は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14bがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を実行することなく、そのまま内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図30参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図17は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS212)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でない場合や、第1保留記憶数が上限値に達している場合には、ステップS217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図18参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、小当り種別判定用乱数(ランダム2)、変動パターン判定用乱数(ランダム3)、および確変報知決定用乱数(ランダム6)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図18は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図18に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、小当り種別判定用乱数(ランダム2)、変動パターン判定用乱数(ランダム3)、および確変報知決定用乱数(ランダム6)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い(ステップS216)、ステップS217に移行する。
ステップS217では、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS218)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でない場合や、第2保留記憶数が上限値に達している場合には、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS220)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図18参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS221)。なお、ステップS221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、小当り種別判定用乱数(ランダム2)、変動パターン判定用乱数(ランダム3)、および確変報知決定用乱数(ランダム6)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS222)。
次いで、CPU56は、ステップS221で抽出した確変報知決定用乱数(ランダム6)にもとづいて、所定の確変報知条件が成立することなるか否かを確認する(ステップS223)。具体的には、CPU56は、確変報知決定用乱数(ランダム6)の値が後述する確変報知判定テーブル(図21参照)に設定された判定値と合致するか否かを判定する。そして、CPU56は、ステップS223の入賞時判定結果にもとづいて、入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う(ステップS224)。具体的には、所定の確変報知条件が成立しないと入賞時判定した場合には、入賞時判定結果指定コマンドとしてコマンドAB01(H)を送信する。また、所定の確変報知条件が成立すると入賞時判定した場合には、入賞時判定結果指定コマンドとしてコマンドAB02(H)を送信する。
なお、この実施の形態では、共通演出の実行期間中である場合には、確変状態または時短状態に制御され第2特別図柄の変動表示が優先実行されることから、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合にのみ入賞時判定を行って入賞時判定結果指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合にも入賞時判定を行って入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、ステップS216の処理を行った後に、ステップS223,S224と同様の処理を行ってから、ステップS217の処理に移行するようにすればよい。
図19および図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS52)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS52で客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS53)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS54)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS55)。
この実施の形態では、ステップS53〜S55の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS57)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS73に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図9(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図9(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図9(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(ステップS63)。
次いで、CPU56は、小当り種別判定テーブル(図11参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された小当り種別判定用の乱数(ランダム2)の値と一致する値に対応した種別(「小当り1」または「小当り2」)を小当りの種別に決定する(ステップS64)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した小当り種別判定用乱数を読み出し、小当り種別の決定を行う。
また、CPU56は、決定した小当りの種別を示すデータをRAM55における小当り種別バッファに設定する(ステップS65)。例えば、小当り種別が「小当り1」の場合には小当り種別を示すデータとして「01」が設定され、小当り種別が「小当り2」の場合には小当り種別を示すデータとして「02」が設定される。そして、ステップS77に移行する。
次いで、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、共通演出の実行期間中であることを示す共通演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS66)。共通演出フラグがセットされていれば(すなわち、共通演出の実行期間中であれば)、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS67)。確変フラグがセットされていなければ、そのままステップS77に移行する。
次いで、CPU56は、所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定するための確変報知判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された確変報知決定用乱数(ランダム6)を用いた抽選処理を行い、所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定する(ステップS68)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した確変報知決定用乱数を読み出し、定の確変報知条件を成立させるか否かの決定を行う。そして、所定の確変報知条件を成立させる(共通演出の実行期間を終了して確変状態であることを報知する)ことに決定した場合には(ステップS69のY)、CPU56は、確変状態であることを報知するか否かを示す確変報知フラグに「02」をセットする(ステップS70)。一方、所定の確変報知条件を成立させない(共通演出の実行期間を終了せず、確変状態であることを報知しない)ことに決定した場合には(ステップS69のN)、CPU56は、確変報知フラグに「01」をセットする(ステップS71)。
図21は、確変報知判定テーブルの具体例を示す説明図である。図21に示すように、確変報知判定テーブルには、所定の確変報知条件を成立させないこと(確変状態であることを報知しないこと)と、所定の確変報知条件を成立させること(確変状態であることを報知すること)とに対して、それぞれ振分数l1,l2の判定値が割り振られている。そして、CPU56は、ステップS68において、確変報知決定用乱数の値が、図21に示す確変報知判定テーブルに設定されたいずれかの判定値と合致するか否かを判定することによって、所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定する。
次いで、CPU56は、ステップS70,S71でセットした確変報知フラグの値に応じて、確変報知指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う(ステップS72)。具体的には、確変報知フラグの値が「01」である場合(所定の確変報知条件を成立させないと決定した場合)には、確変報知指定コマンドとしてコマンドAA01(H)を送信する。また、確変報知フラグの値が「02」である場合(所定の確変報知条件を成立させると決定した場合)には、確変報知指定コマンドとしてコマンドAA02(H)を送信する。そして、ステップS77に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS67の処理が実行されることによって、確変大当りとなったことにもとづき大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技を終了した後に共通演出の実行期間に制御されている(遊技状態は確変状態である)場合に、変動表示を実行するごとに所定の確変報知条件を成立させるか否かが判定され、あらかじめ固定で定められた所定回数(例えば、10回)の変動表示を消化する前であっても、所定の確変報知条件の成立によって共通演出の実行期間が終了される。ただし、この実施の形態では、確変状態である場合に所定の確変報知条件が成立なくても、少なくとも所定回数(例えば、10回)の変動表示を終了すれば、共通演出の実行期間が終了される。
一方、この実施の形態では、ステップS67の処理が実行されることによって、通常大当りとなったことにもとづき大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技を終了した後に共通演出の実行期間に制御されている(遊技状態は時短状態である)場合には、ステップS68〜S72の処理は実行されず、所定の確変報知条件を成立させるか否かの判定処理は実行されない。従って、この実施の形態では、確変状態でない場合(時短状態である場合)に共通演出の実行期間に制御される場合には、所定回数(例えば、10回固定)の変動表示を終了するまで、共通演出の実行期間が継続される。
なお、確変状態でない場合(時短状態である場合)であっても、変動表示を実行するごとに所定の確変報知条件を成立させるか否かを判定するようにしてもよい。そして、あらかじめ固定で定められた所定回数(例えば、10回)の変動表示を消化する前であっても、所定の確変報知条件の成立によって共通演出の実行期間が終了されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄通常処理においてステップS66〜S72の処理を実行することによって変動表示の開始時に所定の抽選処理を実行して所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定しているのであるが、所定の確変報知条件を成立させるか否かの決定処理を行うタイミングは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、変動表示の開始時にかぎらず、変動表示中や変動表示の終了時に、ステップS66〜S72と同様の処理を実行して、所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定してもよい。
ステップS73では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS74)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図10(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図10(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」、または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS75)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図10に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS76)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS77)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。例えば、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。さらに、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「2」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS78)。
図22および図23は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、共通演出の実行期間中であることを示す共通演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS81)。セットされていなければ、CPU56は、変動パターンの決定に用いる変動パターンテーブルとして、通常時用変動パターンテーブル(図7参照)を選択する(ステップS82)。次いで、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS83)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別が「突然確変大当り」であるか否かを確認する(ステップS84)。なお、具体的には、特別図柄通常処理のステップS76で設定された大当り種別を示すデータが「03」であるか否かを確認することによって、「突然確変大当り」であるか否かを判定できる。「突然確変大当り」であれば、CPU56は、小当り/突然確変大当り用の変動パターン(特殊PG1。図7参照。)を用いることに決定する(ステップS85)。
「突然確変大当り」でなければ(すなわち、「通常大当り」または「確変大当り」であれば)、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、読み出した変動パターン判定用乱数を用いた抽選処理によって大当り用の変動パターンを決定する(ステップS86)。具体的には、図7に示す大当り用の変動パターン(リーチPE1・・・)の中から、変動表示に用いる変動パターンを決定する。
大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS87)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、小当り/突然確変大当り用の変動パターン(特殊PG1。図7参照。)を用いることに決定する(ステップS85)。
小当りフラグがセットされていなければ(すなわち、「はずれ」であれば)、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、読み出した変動パターン判定用乱数と遊技状態および合算保留記憶数とにもとづいて、はずれ用の変動パターンを決定する(ステップS89)。
ステップS89では、遊技状態が通常状態である場合には、図7に示す変動パターンのうち通常状態用の非リーチPA1〜3およびリーチPD1・・・の中から、変動表示に用いる変動パターンを選択する。ただし、非リーチPA2の短縮変動の変動パターンに関しては、合算保留記憶数が3〜4個であるときに選択される場合がある。また、非リーチPA3の短縮変動の変動パターンに関しては、合算保留記憶数が5〜8個であるときに選択される場合がある。なお、遊技状態が通常状態であるか否かは、具体的には、確変状態であることを示す確変フラグおよび時短状態であることを示す時短フラグのいずれもセットされていないことにもとづいて判定することができる。また、合算保留記憶数は、合算保留記憶数カウンタの値を確認することによって判定できる。
また、遊技状態が確変状態である場合には、図7に示す変動パターンのうち確変状態用の非リーチPB1〜2およびリーチPD1・・・の中から、変動表示に用いる変動パターンを選択する。ただし、非リーチPB2の短縮変動の変動パターンに関しては、合算保留記憶数が2〜8個であるときに選択される場合がある。なお、遊技状態が確変状態であるか否かは、具体的には、確変フラグがセットされていることにもとづいて判定することができる。また、合算保留記憶数は、合算保留記憶数カウンタの値を確認することによって判定できる。
また、遊技状態が時短状態である場合には、図7に示す変動パターンのうち時短状態用の非リーチPC1〜2およびリーチPD1・・・の中から、変動表示に用いる変動パターンを選択する。ただし、非リーチPC2の短縮変動の変動パターンに関しては、合算保留記憶数が2〜8個であるときに選択される場合がある。なお、遊技状態が時短状態であるか否かは、具体的には、時短フラグのみがセットされ、確変フラグがセットされていないことにもとづいて判定することができる。また、合算保留記憶数は、合算保留記憶数カウンタの値を確認することによって判定できる。
共通演出フラグがセットされていなければ、CPU56は、変動パターンの決定に用いる変動パターンテーブルとして、共通演出時用変動パターンテーブル(図6参照)を選択する(ステップS90)。次いで、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別が「突然確変大当り」であるか否かを確認する(ステップS92)。なお、具体的には、特別図柄通常処理のステップS76で設定された大当り種別を示すデータが「03」であるか否かを確認することによって、「突然確変大当り」であるか否かを判定できる。「突然確変大当り」であれば、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうち小当り/突然確変大当り用の変動パターン(共通PK3。図6参照。)を用いることに決定する(ステップS93)。「突然確変大当り」でなければ(すなわち、「通常大当り」または「確変大当り」であれば)、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうち大当り用の変動パターン(共通PK2。図6参照。)を用いることに決定する(ステップS94)。
大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうち小当り/突然確変大当り用の変動パターン(共通PK3。図6参照。)を用いることに決定する(ステップS96)。小当りフラグがセットされていなければ(すなわち、「はずれ」であれば)、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうちはずれ用の変動パターン(共通PK1。図6参照。)を用いることに決定する(ステップS97)。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS98)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS99)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS100)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS101)。
図24は、変動パターンを決定するときに用いられる変動パターンテーブルの選択パターンを示す説明図である。図24(A)に示すように、通常大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御された場合には、その大当り遊技を終了した後、変動表示を10回終了するまで図6に示す共通演出時用変動パターンテーブルが用いられ、大当り終了後11回目の変動表示から図7に示す通常時用変動パターンテーブルが用いられる。また、図24(A)に示すように、確変大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御された場合であっても、所定回数(この実施の形態では、10回)の変動表示を終了するまでに所定の確変報知条件が成立せず、確変報知フラグの値が「02」とならなかった場合には、その大当り遊技を終了した後、変動表示を10回終了するまで図6に示す共通演出時用変動パターンテーブルが用いられ、大当り終了後11回目の変動表示から図7に示す通常時用変動パターンテーブルが用いられる。一方、確変大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御された場合には、その大当り遊技を終了した後、変動表示を10回終了するまでに所定の確変報知条件が成立し、確変報知フラグの値が「02」となる場合がある。この場合には、大当り遊技終了後10回の変動表示を消化する前であっても、共通演出の実行期間が終了され確変状態であることが報知される。例えば、図24(B)に示すように、大当り遊技終了後4変動目で所定の確変報知条件が成立し、確変報知フラグの値が「02」となった場合には、大当り遊技を終了した後、変動表示を4回終了するまで図6に示す共通演出時用変動パターンテーブルが用いられるものの、その4回目の変動表示において確変報知されて共通演出の実行期間が終了し、大当り終了後5回目の変動表示から図7に示す通常時用変動パターンテーブルが用いられる。
図24に示すパターンで変動パターンテーブルが選択されることによって、大当り遊技終了後、共通演出の実行期間については、図6に示す共通演出時用変動パターンテーブルを選択して、ある程度長い変動時間(例えば、15秒)の変動パターンを選択することによって、共通演出の演出期間が確保される。なお、この実施の形態では、所定の確変報知条件の成立によって共通演出の実行期間を終了する場合以外に、所定回数(10回)の変動表示の消化前であっても、突然確変大当りや小当り1となった場合には、共通演出の演出期間を終了し、突然確変大当りや小当り1となった次の変動表示から、図7に示す通常時用変動パターンテーブルが選択される。
図25は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図12参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が通常大当りであるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、通常大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS76で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS76で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、通常大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、確変大当りであるときには)、CPU56は、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS76で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるかを確認することによって判定できる。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図27および図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、時短状態であることを示す時短フラグ、共通演出の実行期間中であることを示す共通演出フラグ、および共通演出の実行期間中における変動表示の回数をカウントするための共通演出回数カウンタをリセットする(ステップS132)。従って、ステップS132の処理が実行されることによって、確変状態中や時短状態中に大当りが発生した場合には確変状態や時短状態が終了される。また、共通演出の実行期間中に大当りが発生した場合には、共通演出の実行期間が終了される。
次いで、CPU56は、大当り種別が突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS133)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS76で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。突然確変大当りであれば、ステップS139に移行する。突然確変大当りでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されているか否かを確認する(ステップS134)。特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されていれば(すなわち、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合であれば)、ステップS139に移行する。
特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されていなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合であれば)、CPU56は、共通演出回数カウンタに10をセットする(ステップS136)とともに、共通演出フラグをセットし(ステップS138)、ステップS139に移行する。すなわち、ステップS136,S138の処理が実行されることによって、通常大当りや確変大当りとなった場合には、大当り遊技終了後、最長で10回の変動表示を終了するまで共通演出時用変動パターンテーブルを用いて共通演出時用の変動パターンが決定されることになる。なお、既に述べたように、10回の変動表示を終了する前であっても、所定の確変報知条件が成立した場合には、確変報知が行われ共通演出の実行期間が終了される。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りである場合には、ステップS133でYと判定され、そのままステップS139に移行される。すなわち、共通演出の実行期間中に突然確変大当りとなった場合には、ステップS132の処理で共通演出フラグや共通演出回数カウンタがリセットされたまま、特にステップS136,S138のような共通演出フラグや共通演出回数カウンタをセットすることなく、ステップS139に移行する。従って、この実施の形態では、共通演出の実行期間中に突然確変大当りとなった場合には、そのまま共通演出の実行期間が終了することになる。
また、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示結果が大当り(通常大当り、確変大当り)となった場合には、ステップS134でYと判定され、そのままステップS139に移行される。すなわち、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合にのみステップS136,S138の処理が実行されて共通演出フラグや共通演出回数カウンタがセットされ、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合には、共通演出フラグや共通演出回数カウンタをセットすることなく、そのままステップS139に移行する。第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなったということは、既に確変状態に制御され第2特別図柄の変動表示が優先実行されている場合が多い。このような場合に、共通演出を実行して確変状態であるか否かを煽るような演出を行うと、演出に煩わしさを感じさせ遊技に対する興趣を却って減退させてしまう虞がある。そこで、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合にのみ共通演出を実行するようにし、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合には共通演出を実行しないようにしている。
なお、通常大当りや確変大当りとなった場合に、共通演出フラグや共通演出回数カウンタをセットするか否かを抽選処理を行うことによって決定してもよい。そして、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合には、第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合と比較して、低い割合で共通演出フラグや共通演出回数カウンタをセットすると決定して、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合でも低い割合で共通演出が実行される場合があるようにしてもよい。そのように構成すれば、既に確変状態に制御されている場合であっても、共通演出が実行されることによって、確変状態が継続するか否かに対して期待感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS139)。具体的には、大当りの種別が通常大当りや確変大当りである場合には大当り開始指定コマンド(コマンドA000(H))を送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA010(H))を送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS140)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS141)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS142)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、セットされていれば、共通演出回数カウンタを1減算し(ステップS143)、減算後の共通演出回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS144)。そして、減算後の共通演出回数の値が0となっていれば、CPU56は、共通演出フラグをリセットする(ステップS145)。すなわち、所定回数(10回)分の変動表示を全て消化したので、共通演出の実行期間を終了するように制御する。
減算後の共通演出回数カウンタの値が0となっていなければ、CPU56は、確変報知フラグの値が「02」となっているか否かを確認する(ステップS146A)。確変報知フラグの値が「02」となっていれば、CPU56は、共通演出フラグおよび共通演出回数カウンタをリセットする(ステップS146B)。すなわち、確変報知フラグの値が「02」になっているということは、所定回数(10回)分の変動表示を消化する前であっても、所定の確変報知条件が成立した場合であるので、共通演出の実行期間を終了するように制御する。
次いで、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS148)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS149)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS150)、時短フラグをリセットする(ステップS151)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS152)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、小当り種別が小当り1であるか否かを確認する(ステップS153)。なお、小当り1であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS65で小当り種別バッファに設定された小当り種別を示すデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。小当り1であれば、CPU56は、セットされていれば、共通演出フラグおよび共通演出回数カウンタをリセットする(ステップS154)。ステップS153,S154の処理が実行されることによって、共通演出の実行期間中に小当り1となった場合には、所定回数(10回)分の変動表示を消化する前であっても、共通演出の実行期間が終了される。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS155)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS156)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS157)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS158)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS152のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS159)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りや確変大当りであった場合には大当り終了指定コマンド(A300(H))を送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(A310(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS76で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS168)。そして、ステップS173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS170)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS171)。そして、ステップS173に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS173)。
図30は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図31は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図32は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図12および図13参照)であるのか解析する。
図33〜図36は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。そして、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップSS619)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS620)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS621)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップS622)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS623)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS624)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS625)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS628)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS629)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS630)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS631)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS632)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS633)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS634)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS635)、停電復旧フラグをセットする(ステップS636)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップS637)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS638)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS639)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS640)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS650)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS651)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS654)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS655)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS656)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS657)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS658)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS660)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS661)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS662)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS663)。次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS665)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS665の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS667)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、共通演出の実行期間中であることを示す共通演出中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS670)。共通演出中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を共通演出用の背景画面(例えば、黄色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS671)。共通演出中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS672)。そして、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS673)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS674)、演出制御用CPU101は、共通演出中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS675)。共通演出中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を共通演出用の背景画面(例えば、黄色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS676)。共通演出中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS677)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS678)。
また、受信した演出制御コマンドが確変報知指定コマンドであれば(ステップS679)、演出制御用CPU101は、確変状態であることを報知するか否かを示す報知フラグに、受信した確変報知指定コマンドに応じた値をセットする(ステップS680)。図37は、報知フラグの設定値の具体例を示す説明図である。図37に示すように、ステップS680では、確変報知指定コマンドとして、所定の確変報知条件を成立させないことを指定するコマンドAA01(H)を受信した場合には、報知フラグに「01」をセットする。また、確変報知指定コマンドとして、所定の確変報知条件を成立させることを指定するコマンドAA02(H)を受信した場合には、報知フラグに「02」をセットする。
次いで、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果指定コマンドであれば(ステップS681)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞時判定結果を入賞時判定結果記憶バッファに保存する(ステップS682)。
図38は、入賞時判定結果を保存する領域(入賞時判定結果記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図38に示すように、この実施の形態では、入賞時判定結果記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、入賞時判定結果記憶バッファには、受信した入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータが記憶される。なお、入賞時判定結果記憶バッファは、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMに形成されている。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS683)。そして、ステップS611に移行する。
図39は、図31に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図40は、図31に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図40に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図41は、図39に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図42は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図42に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが大当り(通常大当りまたは確変大当り)を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果12指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当りの発生を想起させるような停止図柄の組み合わせ)を決定する。なお、一般に、遊技機において、演出図柄の種類によって確変図柄と非確変図柄とを設けるようにし、例えば、3図柄が同じ奇数図柄で揃った場合には確変大当りとし、3図柄が同じ偶数図柄で揃った場合には通常大当りとするように構成する場合もあるが、この実施の形態では、確変図柄や非確変図柄を設けることなく、例えば、停止図柄が奇数図柄であるか偶数図柄であるかに対して特に意味を与えていない。従って、この実施の形態では、3図柄が同じ図柄で揃った状態で停止表示されれば、大当りであることまでは認識できるものの、演出図柄の停止図柄を見ただけでは、確変大当りであるか通常大当りであるかまでは認識することはできない。そのようにすることによって、大当り発生時に演出図柄の停止図柄を見ても直ちには確変状態であるか否かを認識しにくくしている。
なお、確変図柄と非確変図柄とを設けるようにし、例えば、3図柄が同じ奇数図柄で揃った状態で停止表示された場合には確変大当りとし、3図柄が同じ偶数図柄で揃った状態で停止表示された場合には通常大当りとするようにしてもよい。この場合、この実施の形態では、確変大当りである場合には、大当り遊技終了後に無条件に共通演出の実行モードに移行して、77回目の変動表示を終了するまで共通演出を実行するのであるが、例えば、乱数を用いた抽選処理を行うことにより、確変大当りの場合であっても、共通演出の実行モードに移行する場合と直ちに確変状態であることを報知する場合とがあるようにしてもよい。この場合、確変大当りであって、共通演出の実行モードに移行しないと決定した場合には、演出図柄の停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定して停止表示するとともに、その確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に直ちに背景画面の背景色を赤色(高確率状態であることを示す背景色)に変更するなどして、確変状態に制御されることを直ちに認識できるようにしてもよい。一方、共通演出の実行モードに移行すると決定した場合には、演出図柄の停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定して停止表示するとともに、その確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に背景画面の背景色を黄色(高確率状態であるときと低確率状態であるときとで共通の背景色)に変更するなどして、確変状態に制御されることを直ちに認識できないようにしてもよい。なお、この場合、通常大当りである場合には、無条件に、演出図柄の停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定して停止表示して、共通演出の実行モードに移行するものとする。なお、共通演出の実行モードに移行するか否かの抽選処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で実行してもよいし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で実行してもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で抽選処理を実行するように構成する場合には、例えば、共通演出の実行モードに移行するか否かの決定結果を示すコマンドや、演出図柄の停止図柄を確変図柄とするか非確変図柄とするかを示すコマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したコマンドにもとづいて、共通演出の実行モードに移行したり、演出図柄の停止図柄として確変図柄の大当り図柄を決定したり、確変大当りであっても非確変図柄の大当り図柄を決定したりするようにすればよい。
また、通常大当りの場合にも、例えば、乱数を用いた抽選処理を行うことにより、共通演出の実行モードに移行する場合と直ちに確変状態ではないことを報知する場合とがあるようにしてもよい。この場合、通常大当りであって、共通演出の実行モードに移行しないと決定した場合には、演出図柄の停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定して停止表示するとともに、その通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に直ちに背景画面の背景色を青色(確変状態でないことを示す背景色)に変更するなどして、確変状態に制御されないことを直ちに認識できるようにしてもよい。一方、共通演出の実行モードに移行すると決定した場合には、演出図柄の停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定して停止表示するとともに、その通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に背景画面の背景色を黄色(確変状態であるときと確変状態でないときとで共通の背景色)に変更するなどして、確変状態でないことを直ちに認識できないようにしてもよい。なお、この場合も、共通演出の実行モードに移行するか否かの抽選処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で実行してもよいし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で実行してもよい。
また、演出制御用CPU101は、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせ(リーチ図柄)を決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。なお、突然確変大当りの場合に、リーチを伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信している場合には、停止図柄「135」を決定するとともにリーチ図柄も決定する。
また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。例えば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」などの停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄(例えば、左中右の3図柄が同じ奇数図柄で揃った図柄の組み合わせ)といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄(例えば、左中右の3図柄が同じ偶数図柄で揃った図柄の組み合わせ)という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、共通演出の実行期間が終了するか否かを判定して、今回の変動表示で共通演出の実行期間が終了すると判定した場合に、共通演出の設定をリセットするとともに、確変状態であることを報知する確変報知演出や確変状態でないことを報知する非確変報知演出を設定するための確変報知演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
なお、この実施の形態では、確変状態に制御されているときに共通演出が実行される場合には、その共通演出が実行される最後の変動表示において確変報知演出が実行されるとともに、共通演出を終了した次の変動表示から、共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)に代えて、確変状態であることを認識可能な背景色(例えば、赤色)の背景画面に切り替わることによって、遊技者は確変状態が確定したことを認識できる。なお、この実施の形態では、共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)に代えて、確変状態であることを認識可能な背景色(例えば、赤色)の背景画面を表示することによる演出が特別確定演出に相当する。
また、この実施の形態では、確変状態に制御されていないとき(この実施の形態では、時短状態に制御されているとき)に共通演出が実行される場合には、その共通演出が実行される最後の変動表示において非確変報知演出が実行されるとともに、共通演出を終了した次の変動表示から、共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)に代えて、確変状態でないこと(時短状態であること)を認識可能な背景色(例えば、緑色)の背景画面に切り替わることによって、遊技者は確変状態でないことが確定したことを認識できる。なお、この実施の形態では、共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)に代えて、確変状態でないことを認識可能な背景色(例えば、緑色)の背景画面を表示することによる演出が非特別報知演出に相当する。
次いで、演出制御用CPU101は、確変示唆フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8004)。この実施の形態では、共通演出の実行期間中において、さらに、確変状態であることを示唆する演出態様(例えば、キャラクタを登場させたり文字列を表示したりすることによって、確変状態が確定することに対する期待感を煽るような演出態様)で、複数の変動表示にわたって実行される確変示唆演出が実行される場合がある。この実施の形態では、共通演出が実行される場合であって、さらに確変示唆演出を実行することに決定された場合には、確変示唆フラグがセットされる。なお、確変示唆フラグは、後述する大当り終了演出処理の確変示唆演出設定処理(ステップS890参照)でセットされる。
確変示唆フラグがセットされていた場合には、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび確変示唆演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8005)。確変示唆フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8006)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8007)。
図43は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78および演出羽根役物79a,79bを制御する。
図43に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや、確変示唆演出、予告演出の内容に応じて用意されている。なお、確変示唆演出を実行することに決定されている場合には、確変示唆演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、確変示唆演出を実行することに決定されていない場合には、確変示唆演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を開始する(ステップS8008)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データに従って、可動部材78を動作させるための駆動信号を出力する。また、可動部材制御データに従って、演出羽根役物79a,79bを動作させるための駆動信号を出力する。なお、確変示唆演出に応じたプロセスデータが選択された場合には、演出表示装置9の表示画面において、所定のキャラクタを表示させたり、「チャンスモード」などの文字列を表示させることによって、確変状態が確定することを示唆するような演出が実行される。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8009)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8010)。
図44は、ステップS8003の確変報知演出設定処理を示すフローチャートである。確変報知演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが共通PK1であるか否かを確認する(ステップS6001)。共通PK1であれば、演出制御用CPU101は、共通演出の実行期間中における変動表示の実行回数をカウントするための共通演出中回数カウンタを1加算する(ステップS6002)。
次いで、演出制御用CPU101は、加算後の共通演出中回数カウンタの値が10となっているか否かを確認する(ステップS6003)。共通演出中回数カウンタの値が10となっていれば、演出制御用CPU101は、今回の変動表示が大当り遊技終了後の所定回数(10回)目に実行されるものであり、共通演出の実行期間中に実行される最後の変動表示であると判断し、ステップS6005に移行する。また、共通演出中回数カウンタの値が10となっていなければ、演出制御用CPU101は、報知フラグの値が「02」となっているか否かを確認する(ステップS6004)。報知フラグの値が「02」となっていれば、大当り遊技終了後の所定回数(10回)目に実行する変動表示ではないものの所定の確変報知条件が成立した場合である。従って、この場合も、演出制御用CPU101は、今回の変動表示が共通演出の実行期間中に実行される最後の変動表示であると判断し、ステップS6005に移行する。
ステップS6005では、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かを確認する。なお、確変状態フラグは、コマンド解析処理のステップS678でセットされる。確変状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、演出制御用CPU101は、今回の変動表示において確変報知演出を実行することを示す確変報知フラグをセットするとともに(ステップS6006)、共通演出中フラグをリセットする(ステップS6008)。確変状態フラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態でなければ(時短状態であれば))、演出制御用CPU101は、今回の変動表示において非確変報知演出を実行することを示す非確変報知フラグをセットするとともに(ステップS6007)、共通演出中フラグをリセットする(ステップS6008)。
なお、この実施の形態では、確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に共通演出の実行期間に制御されている場合(確変状態である場合)にのみ所定の確変報知条件が成立して共通演出の実行期間が終了する場合があるのであるから、ステップS6004でYと判定したということは、遊技状態が確変状態に制御されているときである。従って、ステップS6004でYと判定したときには、ステップS6005の判定処理を行うことなく、そのままステップS6006に移行して確変報知フラグをセットするようにしてもよい。
変動パターンが共通PK1でなければ、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが共通PK3であるか否かを確認する(ステップS6011)。共通PK3であれば、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6012)。なお、確変状態フラグは、コマンド解析処理のステップS678においてセットされる。確変状態フラグがセットされている場合(すなわち、確変状態である場合)には、演出制御用CPU101は、確変報知フラグをセットする(ステップS6013)。また、確変状態フラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態でなければ(時短状態であれば))、演出制御用CPU101は、非確変報知フラグをセットする(ステップS6014)。そして、演出制御用CPU101は、共通演出中フラグをリセットする(ステップS6015)。
この実施の形態では、既に述べたように、共通演出の実行期間中において、所定回数(10回)分の変動表示を消化する前であっても、突然確変大当りや小当り1となった場合には、共通演出の実行期間が終了される。ステップS6011〜S6015の処理が実行されることによって、共通演出の実行期間中に突然確変大当りや小当り1となったときに選択される共通PK3の変動パターンが指定された場合には、共通演出の設定をリセットするとともに、確変報知フラグや非確変報知フラグをセットして、今回の変動表示において確変報知演出や非確変報知演出を実行するように制御される。なお、突然確変大当りである場合(具体的には、表示結果4指定コマンドを受信した場合)には、その突然確変大当り遊技を終了した後に確変状態に移行されるのであるから、ステップS6013,S6014を実行しないようにし、確変状態であるか否かを報知しないようにしてもよい。また、例えば、突然確変大当りである場合には、現在の遊技状態にかかわらず確変報知フラグをセットするようにして、確変状態が確定することを報知するようにしてもよい。
図45は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。また、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ、可動部材制御データ)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS8103)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データに従って、可動部材78を動作させるための駆動信号を出力する。また、可動部材制御データに従って、演出羽根役物79a,79bを動作させるための駆動信号を出力する。なお、確変示唆演出に応じたプロセスデータが選択された場合には、演出表示装置9の表示画面において、所定のキャラクタを表示させたり、「チャンスモード」などの文字列を表示させることによって、確変状態が確定することを示唆するような演出が実行される。また、例えば、擬似連の演出や予告演出を実行する際に、モータ86を駆動させることによって可動部材78を可動させたり、モータ87を駆動させることによって演出羽根役物79a,79bを可動させる演出が行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8104)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定し(ステップS8105)、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS8106)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8110)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8111)。
図46は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS8301)。
次いで、演出制御用CPU101は、確変報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8302)。確変報知フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、確変報知フラグをリセットする(ステップS8303)とともに、演出表示装置9において、確変昇格に成功した旨の表示を重畳表示する制御を行う(ステップS8304)。この場合、例えば、演出表示装置9において、「確変に昇格!!」などの文字列を表示させることによって、確変状態が確定したことを報知する。
確変報知フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、非確変報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8305)。非確変報知フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、非確変報知フラグをリセットする(ステップS8306)とともに、演出表示装置9において、確変昇格に失敗した旨の表示を重畳表示する制御を行う(ステップS8307)。この場合、例えば、演出表示装置9において、「残念!確変昇格失敗!」などの文字列を表示させることによって、確変状態でないことが確定したことを報知する。
なお、この実施の形態では、ステップS8302〜S8307の処理が実行されることによって、共通演出の実行期間が終了する最後の変動表示において、確変報知演出や非確変報知演出を実行し確変状態であるか否かを報知する場合を示しているが、共通演出の実行期間が終了すると、背景画面の背景色が切り替わって確変状態であるか否かを認識できるのであるから、ステップS8302〜S8307の処理は行わなくてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS8308)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8309)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、セットされていれば、確変示唆演出の実行回数をカウントするための確変示唆回数カウンタを1減算する(ステップS8310)とともに、減算後の確変示唆回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS8311)。なお、共通示唆回数カウンタは、後述する大当り終了演出処理の確変示唆演出設定処理(ステップS890参照)でセットされる。確変示唆回数カウンタの値が0となっていれば、演出制御用CPU101は、確変示唆フラグをリセットする(ステップS8312)。
次いで、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8313)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8314)。
図47は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合には、演出制御用CPU101は、セットされていれば、共通演出中フラグや、確変示唆フラグをリセットする(ステップS887)。
次いで、演出制御用CPU101は、共通演出の設定を行う共通演出設定処理を実行する(ステップS888)。また、演出制御用CPU101は、ステップS888の共通演出設定処理で共通演出中フラグがセットされたか否かを確認する(ステップS889)。共通演出中フラグがセットされていれば(すなわち、大当り遊技終了後に共通演出を実行することが設定された場合)、演出制御用CPU101は、確変示唆演出の実行有無や演出態様を設定する確変示唆演出設定処理を実行する(ステップS890)。
次いで、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS892)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS893)。
図48は、ステップS888の共通演出設定処理を示すフローチャートである。共通演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6501)。第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなったことにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば)、そのまま処理を終了する。すなわち、この実施の形態では、既に述べたように、第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合にのみ共通演出の実行モードに移行され、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合には共通演出の実行モードには移行されない(ステップS134参照)。そのため、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなったことにもとづく大当り遊技を終了する場合には、ステップS6502以降の共通演出の設定を行うことなく、そのまま処理を終了する。
次いで、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であるか否かを確認する(ステップS6502)。なお、通常大当りまたは確変大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であるか否かは、具体的には、コマンド解析処理のステップS618で表示結果指定コマンド格納領域に格納されたコマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドであるか否かを確認することによって判定できる。通常大当りまたは確変大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば、演出制御用CPU101は、共通演出中フラグをセットする(ステップS6506)とともに、共通演出中回数カウンタをクリアする(ステップS6507)。
なお、通常大当りおよび確変大当りのいずれにもとづく大当り遊技を終了する場合でもなければ(すなわち、突然確変大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば、共通演出中フラグや共通演出中回数カウンタのクリアなどの処理を行うことなく、そのまま処理を終了する。
図49は、ステップS890の確変示唆演出設定処理を示すフローチャートである。確変示唆演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、図38に示す入賞時判定結果記憶バッファから各入賞時判定結果を抽出する(ステップS6600A)。そして、演出制御用CPU101は、抽出した各入賞時判定結果にもとづいて、既に記憶されている保留記憶の中に所定の確変報知条件が成立することとなるものがあるか否か、および大当り遊技終了後の何番目の変動表示において所定の確変報知条件が成立することとなるかを特定する(ステップS6600B)。この場合、例えば、図38に入賞時判定結果記憶バッファの1番目の保存領域に所定の確変報知条件が成立する旨の情報(具体的には、EXTデータ「02」)が保存されていた場合には、大当り遊技終了後1番目の変動表示で所定の確変報知条件が成立し、確変報知されて共通演出の実行期間が終了すると特定する。また、例えば、入賞時判定結果記憶バッファの2番目の保存領域に所定の確変報知条件が成立する旨の情報(具体的には、EXTデータ「02」)が保存されていた場合には、大当り遊技終了後2番目の変動表示で所定の確変報知条件が成立し、確変報知されて共通演出の実行期間が終了すると特定する。また、例えば、入賞時判定結果記憶バッファの3番目の保存領域に所定の確変報知条件が成立する旨の情報(具体的には、EXTデータ「02」)が保存されていた場合には、大当り遊技終了後3番目の変動表示で所定の確変報知条件が成立し、確変報知されて共通演出の実行期間が終了すると特定する。また、例えば、入賞時判定結果記憶バッファの4番目の保存領域に所定の確変報知条件が成立する旨の情報(具体的には、EXTデータ「02」)が保存されていた場合には、大当り遊技終了後4番目の変動表示で所定の確変報知条件が成立し、確変報知されて共通演出の実行期間が終了すると特定する。一方、入賞時判定結果記憶バッファのいずれの保存領域にも所定の確変報知条件が成立しない旨の情報(具体的には、EXTデータ「01」)が保存されていた場合には、大当り遊技終了後少なくとも4番目の変動表示までは所定の確変報知条件が成立しない(言い換えれば、少なくとも大当り遊技終了後少なくとも5変動目までは共通演出の実行期間が継続する)と特定する。
次いで、演出制御用CPU101は、確変示唆演出の実行有無および演出態様を決定するためのテーブルとして、大当り種別およびステップS6600Bの特定結果に応じた確変示唆演出決定テーブルを選択する(ステップS6601)。なお、確変示唆演出決定テーブルは、大当り種別が通常大当りであるか確変大当りであるかや、所定の確変報知条件が成立するまでの変動回数に応じて複数テーブルが設定されており、ステップS6601では、演出制御用CPU101は、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りのいずれであるかや、所定の確変報知条件が成立するまでの変動回数が1回〜4回mまでのいずれであるかに応じて確変示唆演出決定テーブルを選択する。なお、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りのいずれであるかは、具体的には、コマンド解析処理のステップS618で表示結果指定コマンド格納領域に格納されたコマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドのいずれであるかを確認することによって判定できる。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6601で選択した確変示唆演出決定テーブルを用いて、確変示唆演出の実行有無および演出態様を決定するための乱数を用いた抽選処理を行うことによって、確変示唆演出の実行有無および演出態様(具体的には、確変昇格演出を何回の変動表示にわたって連続して実行するか。すなわち、確変昇格演出の実行回数。)を決定する(ステップS6602)。
図50は、確変示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図50(A)は、大当り種別が通常大当りであるとき(大当り遊技終了後に確変状態に制御されないとき(時短状態に制御されるとき))に選択される確変示唆演出決定テーブルである。また、図50(B)は、大当り種別が確変大当りである(大当り遊技終了後に確変状態に制御される)とともに、ステップS6600Bで大当り遊技終了後4変動以内に所定の確変報知条件が成立しないと特定されたときに選択される確変示唆演出決定テーブルである。また、図50(C)は、大当り種別が確変大当りである(大当り遊技終了後に確変状態に制御される)とともに、ステップS6600Bで大当り遊技終了後4変動目に所定の確変報知条件が成立すると特定されたときに選択される確変示唆演出決定テーブルである。
図50に示すように、確変示唆演出決定テーブルには、それぞれ、確変示唆演出の演出態様として、大当り後5変動にわたって連続して実行する確変示唆演出(5回)、大当り後4変動にわたって連続して実行する確変示唆演出(4回)、大当り後3変動にわたって連続して実行する確変示唆演出(3回)、大当り後2変動にわたって連続して実行する確変示唆演出(2回)、大当り後1変動目のみ実行する確変示唆演出(1回)が設定され、それぞれ判定値が割り振られている。また、図50に示すように、確変示唆演出決定テーブルには、確変示唆演出を実行しない選択肢も設定されており、判定値が割り当てられている。
この実施の形態では、ステップS6600Bにおいて、入賞時判定結果(先読み判定結果)にもとづいて、大当り遊技終了後4変動以内に所定の確変報知条件が成立して共通演出の実行期間が終了するか否かを予測することができるのであるから、少なくとも大当り遊技終了後5変動目までであれば、どの段階まで共通演出の実行期間が継続するかを特定することができる。従って、この実施の形態では、大当り遊技終了後、最大で5変動にわたって確変示唆演出を実行可能に構成している。
しかし、例えば、大当り遊技終了後4変動目で所定の確変報知条件が成立すると特定された場合には、大当り遊技終了後4変動目で共通演出の実行期間が終了すると特定できるのであるから、確変示唆演出が実行されるのは最大で大当り遊技終了後4変動目までである。具体的には、図50(C)に示す確変大当り且つ4変動後確変報知条件成立用の確変示唆演出決定テーブルでは、確変示唆演出(1回)〜確変示唆演出(4回)と、確変示唆演出なしとが設定され、確変示唆演出(5回)は設定されていない。
なお、大当り遊技終了後5変動目を超えて確変示唆演出を実行可能に構成してもよい。例えば、この実施の形態では、通常大当りである場合には、大当り遊技終了後の所定回数(10回)まで共通演出の実行期間が継続されるのであるから、大当り遊技終了後6変動以上にわたって確変示唆演出を実行可能に構成してもよい。
なお、図50に示す例では、一例として、大当り種別が通常大当りである場合と、確変大当りであり且つ4変動以内に所定の確変報知条件が成立しない場合と、確変大当りであり且つ4変動目に所定の確変報知条件が成立する場合とに選択される確変示唆演出決定テーブルをそれぞれ示しているが、他の変動回数目で所定の確変報知条件が成立する場合(1変動目〜3変動目で所定の確変報知条件が成立する場合)に対しても、それぞれ、図50と同様のテーブル形式の確変示唆演出決定テーブルが設けられている。ただし、例えば、大当り遊技終了後3変動目で所定の確変報知条件が成立する場合には、共通演出の実行期間が大当り遊技終了後3変動目で終了するので、確変示唆演出(3回)〜確変示唆演出(1回)、および確変示唆演出なしに対して、判定値が割り振られていればよい。同様に、例えば、大当り遊技終了後2変動目で所定の確変報知条件が成立する場合には、共通演出の実行期間が大当り遊技終了後2変動目で終了するので、確変示唆演出(2回)〜確変示唆演出(1回)、および確変示唆演出なしに対して、判定値が割り振られていればよい。さらに、例えば、大当り遊技終了後1変動目で所定の確変報知条件が成立する場合には、共通演出の実行期間が大当り遊技終了後1変動目で終了するので、確変示唆演出(1回)および確変示唆演出なしに対して、判定値が割り振られていればよい。
図50に示すように、通常大当りや確変大当り且つ4変動以内に所定の確変報知条件が成立しない場合には、確変示唆演出(5回)が他の実行回数の確変示唆演出よりも高い割合で選択されるように、判定値が割り振られている。具体的には、図50(C)に示すように、通常大当り用の確変示唆演出決定テーブルではd1>d2〜d5となるように判定値が割り振られ、図50(B)に示すように、確変大当り且つ確変報知条件成立なし用の確変時確変示唆演出決定テーブルではd11>d12〜d15となるように判定値が割り振られている。また、確変大当り且つ4変動目に所定の確変報知条件が成立する場合には、確変示唆演出(4回)が他の実行回数の確変示唆演出よりも高い割合で選択されるように、判定値が割り振られている。具体的には、図50(C)に示すように、確変大当り且つ4変動後確変報知条件成立用の確変示唆演出決定テーブルではd22>d23〜d25となるように判定値が割り振られている。そのように判定値が割り振られていることによって、共通演出の実行期間が継続する可能性がある最大の変動表示まで確変示唆演出が連続して実行される割合を高くし、確変が確定するかもしれないという期待感を共通演出の実行期間が継続する可能性がある最大の変動表示まで維持することができる。逆に、共通演出の実行期間が終了する前であっても確変示唆演出が終了する場合がある(図50に示す例では、通常大当りや確変大当り且つ4変動以内に所定の確変報知条件が成立しない場合であっても、4回や3回で確変示唆演出が終了する場合がある)ので、確変示唆演出が途切れて確変状態が確定しなかったという失望感を一度感じた後に確変状態であることが報知されるようなケースも設けることができ、意外性のある演出を行うことができる。
なお、他の変動回数目で所定の確変報知条件が成立する場合(1変動目〜3変動目で所定の確変報知条件が成立する場合)も、同様に所定の確変報知条件が成立することとなる変動と同数の実行回数の確変示唆演出の選択割合が高くなるように、確変示唆演出決定テーブルを構成すればよい。例えば、確変大当り且つ3変動後確変報知条件成立用の確変示唆演出決定テーブルでは、確変示唆演出(3回)に対して最も多くの判定値を割り振るようにし、確変大当り且つ2変動後確変報知条件成立用の確変示唆演出決定テーブルでは、確変示唆演出(2回)に対して最も多くの判定値を割り振るようにし、確変大当り且つ1変動後確変報知条件成立用の確変示唆演出決定テーブルでは、確変示唆演出(1回)に対して最も多くの判定値を割り振るようにすればよい。
なお、通常大当りである場合には、逆に、確変示唆演出(5回)の選択割合が低くなるように判定値を割り振るようにしてもよい。そのように構成すれば、確変示唆演出の実行回数が多くなるに従って、確変状態が確定することに対する期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図50に示すように、確変大当り用の確変示唆演出決定テーブルでは、通常大当り用の確変示唆演出決定テーブルと比較して、確変示唆演出(1回)〜確変示唆演出(5回)に対して割り振られている判定値の数が多い。具体的には、図50に示すように、d1+・・・+d5<d11+・・・+d15となるように判定値が割り振られており、確変状態である場合には、確変状態でない場合と比較して、確変示唆演出が実行される割合が高くなっている。そのようにすることによって、この実施の形態では、確変示唆演出が実行されたときに確変状態であることが報知される割合を高めることができ、確変示唆演出が実行されることによる期待感を高めることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6602で確変示唆演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS6603)。確変示唆演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、確変示唆フラグをセットする(ステップS6604)。また、演出制御用CPU101は、ステップS6602で決定した確変示唆演出に応じた実行回数を確変示唆回数カウンタにセットする(ステップS6605)。例えば、演出制御用CPU101は、ステップS6602で確変示唆演出(5回)を実行することに決定した場合には、確変示唆回数カウンタに5回をセットする。また、例えば、演出制御用CPU101は、ステップS6602で確変示唆演出(4回)を実行することに決定した場合には、確変示唆回数カウンタに4回をセットする。
次に、共通演出の演出態様の具体例について説明する。図51は、共通演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図51において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
通常大当りや確変大当りとなったことにもとづき大当り遊技が実行されると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出フラグをセットして共通演出の実行期間に移行するとともに、共通演出回数カウンタに所定回数(10回)をセットする(ステップS136,S138参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグをセットして共通演出の実行モードに移行する(ステップS6502,S6506参照)。なお、図51に示す例では、一例として、確変大当りとなったことにもとづいて大当り遊技が実行される場合を説明する。また、図51に示す例では、大当り遊技終了後10変動目まで所定の確変報知条件が成立しない場合について示している。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグをセットした場合には、共通演出の実行中に確変示唆演出を実行するか否かを決定する(ステップS889〜S890参照)。なお、図51に示す例では、一例として、確変示唆演出(5回)を設定した場合を説明する。
大当り遊技終了後、1回目の変動表示を実行する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出フラグがセットされていることにもとづいて、変動表示結果が「はずれ」であれば、共通PK1の変動パターンを決定し(ステップS81,S97参照)、変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがセットされていることにもとづいて、確変状態であるか否かにかかわらず、図51(1)に示すように、共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)を表示することによって、共通演出を実行する。なお、共通演出の実行期間中には、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって、ある程度変動時間が長い共通演出用の変動パターン(例えば、変動時間が15秒の共通PK1の変動パターン)が決定されるので、共通演出の実行期間を確保することができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変示唆演出(5回)を実行することに決定したことにもとづいて、図51(2)に示すように、所定のキャラクタを登場させたり、キャラクタのセリフとして「チャンスモード」などの文字列を表示させることによって、確変状態が確定することを示唆するような確変示唆演出を実行する。なお、図51に示す例では、大当り遊技終了後5回の変動表示にわたって連続して図51(2)に示すような態様の確変示唆演出が実行されるものとする。
なお、確変示唆演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大当り遊技終了後の複数変動にわたって所謂チャンス目図柄(例えば、「223」や「335」などの図柄の組み合わせ)を連続して停止表示させたり、複数変動にわたってカウントダウン表示するような態様の演出を実行することによって確変示唆演出を実行してもよく、確変状態が確定することを示唆可能な演出であれば、その演出態様は問わない。
そして、変動時間が終了すると、図51(3)に示すように、演出図柄の停止図柄が停止表示される。なお、図51(3)に示す例では、演出図柄の停止図柄として、はずれ図柄が停止表示され、大当り遊技終了後2回目の変動においても引き続き共通演出が実行される場合が示されている。
以降、図51(1)〜(3)と同様の演出態様に従って、大当り遊技終了後2回目〜4回目においても共通演出が実行される。
大当り遊技終了後5回目の変動表示を実行する場合、図51(4)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図51(1)と同様の態様で共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)を表示することによって、共通演出を実行する。また、図51(5)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図51(2)と同様の態様で、所定のキャラクタを登場させたり、キャラクタのセリフとして「チャンスモード」などの文字列を表示させることによって、確変示唆演出を実行する。なお、この場合、確変示唆回数カウンタの0となったことにもとづいて、確変示唆フラグがリセットされ(ステップS8310〜8312参照)、以後、大当り遊技終了後6回目の変動表示からは確変示唆演出は実行されない。
そして、変動時間が終了すると、図51(6)に示すように、演出図柄の停止図柄が停止表示される。なお、図51(6)に示す例では、演出図柄の停止図柄として、はずれ図柄が停止表示され、大当り遊技終了後6回目の変動においても引き続き共通演出が実行される場合が示されている。
以降、図51(1)〜(3)と同様の演出態様に従って、大当り遊技終了後6回目〜9回目においても共通演出が実行される。
大当り遊技終了後10回目の変動表示を実行する場合、図51(7)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図51(1)と同様の態様で共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)を表示することによって、共通演出を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中回数カウンタの値が10となったことにもとづいて(すなわち、所定回数(10回)のうちの最後に変動表示となったことにもとづいて)、確変報知フラグをセットする(ステップS6007〜S6008参照)。
そして、変動時間が終了すると、図51(8)に示すように、演出図柄の停止図柄が停止表示される。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変報知フラグがセットされていることにもとづいて、図51(8)に示すように、「確変に昇格!!」などの文字列を表示させることによって確変報知演出を実行し(ステップS8302〜S8304参照)、確変状態であることを報知する。
その後、大当り遊技終了後、11回目の変動表示を実行する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出フラグがリセットされたことにより、通常用の変動パターンを決定可能となる(ステップS81のN,ステップS82〜S89参照)。例えば、図7に示す通常時用変動パターンテーブルを用いて、確変状態である場合には、非リーチPC2の短縮変動用の変動パターンも決定可能となる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがリセットされたことにより、確変状態背景指定コマンドを受信したことにもとづいて、図51(9)に示すように、確変状態に応じた背景画面(例えば、背景色が赤色の背景画面)を表示する。そのようにすることによって、以降、確変状態であることが遊技者に認識可能となる。
次に、共通演出の演出タイミングについて説明する。図52は、共通演出の演出タイミングを示す説明図である。通常大当りや確変大当りとなったことにもとづき大当り遊技が実行されると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出フラグをセットして共通演出の実行期間に移行するとともに、共通演出回数カウンタに所定回数(10回)をセットする(ステップS136,S138参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグをセットして共通演出の実行モードに移行する(ステップS6502,S6506参照)。なお、図52(A)に示す例では、一例として、確変大当りとなったことにもとづいて大当り遊技が実行される場合を説明する。また、図52(B)に示す例では、一例として、通常大当りとなったことにもとづいて大当り遊技が実行される場合を説明する。また、図52(A)に示す例では、大当り遊技終了後10変動目まで所定の確変報知条件が成立しない場合について示している。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグをセットした場合には、共通演出の実行中に確変示唆演出を実行するか否かを決定する(ステップS889〜S890参照)。
大当り遊技終了後、1回目の変動表示を実行する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出フラグがセットされていることにもとづいて、変動表示結果が「はずれ」であれば、共通PK1の変動パターンを決定し(ステップS81,S97参照)、変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがセットされていることにもとづいて、確変状態であるか否かにかかわらず、図52(A),(B)に示すように、共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)を表示することによって、共通演出を実行する。なお、共通演出の実行期間中には、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって、ある程度変動時間が長い共通演出用の変動パターン(例えば、変動時間が15秒の共通PK1の変動パターン)が決定されるので、共通演出の実行期間を確保することができる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変示唆演出を実行することに決定している場合には、所定のキャラクタを登場させたり、キャラクタのセリフとして「チャンスモード」などの文字列を表示させることによって、確変状態が確定することを示唆するような確変示唆演出を実行する。そして、変動時間が終了すると、演出図柄の停止図柄が停止表示される。なお、図52(A),(B)に示す例では、演出図柄の停止図柄として、はずれ図柄が停止表示され、大当り遊技終了後2回目の変動においても引き続き共通演出が実行されるものとする。
以降、大当り遊技終了後1回目の変動と同様の演出態様に従って、大当り遊技終了後2回目〜4回目においても共通演出が実行される。
大当り遊技終了後5回目の変動表示を実行する場合、図52(A),(B)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技終了後1回目の変動と同様の態様で共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)を表示することによって、共通演出を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変示唆演出(5回)を実行することに決定している場合には、大当り遊技終了後1回目の変動と同様の態様で、所定のキャラクタを登場させたり、キャラクタのセリフとして「チャンスモード」などの文字列を表示させることによって、確変示唆演出を実行する。なお、この場合、確変示唆回数カウンタの0となったことにもとづいて、確変示唆フラグがリセットされ(ステップS8310〜8312参照)、以後、大当り遊技終了後6回目の変動表示からは確変示唆演出は実行されない。
そして、変動時間が終了すると、演出図柄の停止図柄が停止表示される。なお、図52(A),(B)に示す例では、演出図柄の停止図柄として、はずれ図柄が停止表示され、大当り遊技終了後6回目の変動においても引き続き共通演出が実行されるものとする。
以降、大当り遊技終了後1回目の変動と同様の演出態様に従って、大当り遊技終了後6回目〜9回目においても共通演出が実行される。
大当り遊技終了後10回目の変動表示を実行する場合、図52(A),(B)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技終了後1回目の変動と同様の態様で共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)を表示することによって、共通演出を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中回数カウンタの値が10となったことにもとづいて(すなわち、所定回数(10回)のうちの最後に変動表示となったことにもとづいて)、確変報知フラグまたは非確変フラグをセットする(ステップS6005〜S6008参照)。この場合、図52(A)に示す確変大当りとなったことにもとづく大当り遊技終了後の共通演出の実行期間を終了する場合には、確変報知フラグをセットする(ステップS6005〜S6006参照)。また、図52(B)に示す通常大当りとなったことにもとづく大当り遊技終了後の共通演出の実行期間を終了する場合には、非確変報知フラグをセットする(ステップS6007参照)。
そして、変動時間が終了すると、演出図柄の停止図柄が停止表示される。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図52(A)に示す確変大当りとなったことにもとづく大当り遊技終了後の共通演出の実行期間を終了する場合には、確変報知フラグがセットされていることにもとづいて、「確変に昇格!!」などの文字列を表示させることによって確変報知演出を実行し(ステップS8302〜S8304参照)、確変状態であることを報知する。また、図52(B)に示す通常大当りとなったことにもとづく大当り遊技終了後の共通演出の実行期間を終了する場合には、非確変報知フラグがセットされていることにもとづいて、「残念!確変昇格失敗!」などの文字列を表示させることによって非確変報知演出を実行し(ステップS8305〜S8307参照)、確変状態でないことを報知する。
その後、大当り遊技終了後、11回目の変動表示を実行する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出フラグがリセットされたことにより、通常用の変動パターンを決定可能となる(ステップS81のN,ステップS82〜S89参照)。例えば、図7に示す通常時用変動パターンテーブルを用いて、確変状態である場合には、非リーチPC2の短縮変動用の変動パターンも決定可能となる。確変状態出ない場合(時短状態である場合)には、非リーチPB2の短縮変動用の変動パターンも決定可能となる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがリセットされたことにより、図52(A)に示す確変大当りとなったことにもとづく大当り遊技終了後の共通演出の実行期間を終了した後である場合には、確変状態背景指定コマンドを受信したことにもとづいて、図52(A)に示すように、確変状態に応じた背景画面(例えば、背景色が赤色の背景画面)を表示する。そのようにすることによって、以降、確変状態であることが遊技者に認識可能となる。また、図52(B)に示す通常大当りとなったことにもとづく大当り遊技終了後の共通演出の実行期間を終了した後である場合には、時短状態背景指定コマンドを受信したことにもとづいて、図52(B)に示すように、時短状態に応じた背景画面(例えば、背景色が緑色の背景画面)を表示する。そのようにすることによって、以降、確変状態でないこと(時短状態であること)が遊技者に認識可能となる。
また、この実施の形態では、確変大当りとなったことにもとづく大当り遊技を終了した後に、所定回数(10回)分の変動表示を消化する前であっても、所定の確変報知条件が成立した場合には、共通演出の実行期間を終了し、確変状態であることが報知される場合がある。図53は、所定回数(10回)分の変動表示を消化する前に所定の確変報知条件が成立した場合の共通演出の演出タイミングを示す説明図である。
図53に示す例では、所定回数(10回)分の変動表示を消化する前であるが、大当り遊技終了後4回目の変動表示を実行する場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定の確変報知条件を成立させると決定したものとする(ステップS68参照)。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定の確変報知条件の成立を指定する確変報知指定コマンド(コマンドAA02(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する(ステップS72参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがセットされていることにもとづいて、確変状態であるか否かにかかわらず、図53に示すように、共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)を表示することによって、共通演出を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の確変報知条件の成立を指定する確変報知指定コマンド(コマンドAA02(H))を受信したことにもとづいて、確変報知フラグをセットする(ステップS6004のY,ステップS6006参照)。
そして、変動時間が終了すると、演出図柄の停止図柄が停止表示される。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図53に示すように、確変報知フラグがセットされていることにもとづいて、「確変に昇格!!」などの文字列を表示させることによって確変報知演出を実行し(ステップS8302〜S8304参照)、確変状態であることを報知する。
その後、大当り遊技終了後、5回目の変動表示を実行する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出フラグがリセットされたことにより、通常用の変動パターンを決定可能となる(ステップS81のN,ステップS82〜S89参照)。例えば、図7に示す通常時用変動パターンテーブルを用いて、確変状態であることにもとづいて、非リーチPC2の短縮変動用の変動パターンも決定可能となる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがリセットされたことにより、確変状態背景指定コマンドを受信したことにもとづいて、図53に示すように、確変状態に応じた背景画面(例えば、背景色が赤色の背景画面)を表示する。そのようにすることによって、以降、確変状態であることが遊技者に認識可能となる。
また、この実施の形態では、所定回数(10回)分の変動表示を消化する前であっても、突然確変大当りや小当りとなった場合には、共通演出の実行期間を終了し、確変状態であることまたは確変状態でないことが報知される場合がある。図54は、所定回数(10回)分の変動表示を消化する前に突然確変大当りや小当りとなる場合の共通演出の演出タイミングを示す説明図である。
図54に示す例では、所定回数(10回)分の変動表示を消化する前であるが、大当り遊技終了後7回目の変動表示を実行する場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りまたは小当りとすることに決定したものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り/小当り用の共通PK3の変動パターンを決定して(ステップS93,S96参照)、変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがセットされていることにもとづいて、確変状態であるか否かにかかわらず、図54に示すように、共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)を表示することによって、共通演出を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通PK3の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、確変報知フラグまたは非確変報知フラグをセットする(ステップS6011〜S6014参照)。
そして、変動時間が終了すると、演出図柄の停止図柄が停止表示される。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図54に示すように、確変報知フラグがセットされている場合には、「確変に昇格!!」などの文字列を表示させることによって確変報知演出を実行し(ステップS8302〜S8304参照)、確変状態であることを報知する。また、非確変報知フラグがセットされている場合には、「残念!確変昇格失敗!」などの文字列を表示させることによって非確変報知演出を実行し(ステップS8305〜S8307参照)、確変状態でないことを報知する。
その後、大当り遊技終了後、8回目の変動表示を実行する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出フラグがリセットされたことにより、通常用の変動パターンを決定可能となる(ステップS81のN,ステップS82〜S89参照)。例えば、図7に示す通常時用変動パターンテーブルを用いて、確変状態である場合には、非リーチPC2の短縮変動用の変動パターンも決定可能となる。確変状態出ない場合(時短状態である場合)には、非リーチPB2の短縮変動用の変動パターンも決定可能となる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中フラグがリセットされたことにより、確変状態背景指定コマンドを受信した場合には、図54に示すように、確変状態に応じた背景画面(例えば、背景色が赤色の背景画面)を表示する。そのようにすることによって、以降、確変状態であることが遊技者に認識可能となる。また、時短状態背景指定コマンドを受信した場合には、図54に示すように、時短状態に応じた背景画面(例えば、背景色が緑色の背景画面)を表示する。そのようにすることによって、以降、確変状態でないこと(時短状態であること)が遊技者に認識可能となる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態であるか否かにかかわらず、確変状態であることを認識不可能な演出態様である共通演出を実行する。この場合、例えば、共通演出用の背景画面(例えば、背景色が黄色の背景画面)を表示することによって、確変状態であるか否かを認識不能としている。また、共通演出を実行している場合において所定の確変報知条件が成立したことにもとづいて、共通演出に切り替えて、確変状態であることを認識可能な演出態様である特別確定演出を実行する。この場合、例えば、確変状態に応じた背景画面(例えば、背景色が赤色の背景画面)を表示することによって、確変状態であることを認識可能としている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出時用変動パターンテーブル(図6参照)と、共通演出時用変動パターンテーブルよりも短い変動時間が設定された確変状態時用の変動パターンテーブル(図7に示す通常時用変動パターンテーブルにおいて、非リーチPB1〜2、リーチPD1・・・、リーチPE1・・・、特殊PG1を含む部分)とを用いて変動時間を決定する。そのような構成により、共通演出の実行期間中には、ある程度長い変動時間(例えば、15秒)の変動パターンが用いられることによって、共通演出の演出時間を確保できるとともに、特別確定演出を実行した後に適切な変動時間(例えば、短縮変動の変動時間)を設定して変動表示を実行することができる。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りと決定する場合には、変動表示ごとに所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定する。そのため、確変大当りであることが報知されるタイミングを多様化することができ、共通演出による演出効果を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、所定の確変報知条件を成立させると決定した場合に、その所定の確変報知条件が成立する変動表示まで共通演出を実行し、所定の確変報知条件が成立した後の次の変動表示から確変状態であるか否かを認識可能な演出(例えば、赤色の背景色の背景画面を表示したり、緑色の背景色の背景画面を表示したりする演出)を実行する場合を示したが、所定の確変報知条件が成立したときに直ちに共通演出の実行期間を終了し、その所定の確変報知条件が成立した変動表示から、直ちに確変状態であるか否かを認識可能な演出(例えば、赤色の背景色の背景画面を表示したり、緑色の背景色の背景画面を表示したりする演出)を実行するように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、大当りとするか否かと大当り種別とを特定可能な表示結果指定コマンドと、変動パターン(変動時間)を特定可能な変動パターンコマンドとを送信する場合を示しているが、演出制御コマンドの構成の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎらず、大当りとするか否かと、大当り種別(確変状態に制御するか否か)と、変動パターン(変動時間)とを特定するための一または複数からなるコマンドで送信するものであればよい。例えば、これら全てを1つのコマンドで特定可能に送信してもよい。また、複数のコマンドを送信する場合であっても、この実施の形態で示した組み合わせにかぎらず、例えば、大当りとするか否かと変動パターンとを1つのコマンドで特定可能に送信してもよいし、大当りとするか否かを特定可能なコマンドとは別に大当り種別を特定可能なコマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の変動表示にわたって確変状態であることを示唆する確変示唆演出を実行するか否かを決定し、共通演出の実行中に確変示唆演出を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変状態であるか否かに応じて異なる割合で確変示唆演出を実行するか否かを決定するとともに、確変示唆演出を実行すると決定する場合に、入賞時判定結果(先読み判定結果)にもとづいて何変動目で所定の確変報知条件が成立することとなるかを特定し、特定した変動回数に応じた演出(確変示唆演出(1回)〜確変示唆演出(5回)のいずれか)を決定する。そのため、共通演出の実行中に所定の確変報知条件が成立することとなるまでの変動回数に応じた確変示唆演出を実行可能とすることができ、共通演出の演出効果をより高めることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出を実行している場合において、所定の確変報知条件が成立する前であっても、切替タイミングになった(例えば、大当り後10回目の変動表示を終了した)ことにもとづいて、共通演出に切り替えて、特別確定演出を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出を実行している場合において非特別報知用切替タイミングになった(例えば、大当り後10回目の変動表示を終了した)ことにもとづいて、共通演出に切り替えて、確変状態でないことを認識可能な演出態様である非特別報知演出を実行する。この場合、例えば、時短状態に応じた背景画面(例えば、背景色が緑色の背景画面)を表示することによって、確変状態でないこと(時短状態であること)を認識可能としている。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、非特別報知用切替タイミングとして、少なくとも切替タイミングと同じタイミングになった(例えば、大当り後10回目の変動表示を終了した)ことにもとづいて、共通演出に切り替えて、非特別報知演出を実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出時用変動パターンテーブル(図6参照)と、確変状態時用の変動パターンテーブルと、共通演出時用変動パターンテーブルよりも短い変動時間が設定された時短状態時用の変動パターンテーブル(図7に示す通常時用変動パターンテーブルにおいて、非リーチPC1〜2、リーチPD1・・・、リーチPE1・・・、特殊PG1を含む部分)とを用いて変動時間を決定する。そのため、少なくとも、切替タイミングと同じタイミングとなるまでの間に確変状態であるか否かを報知するので、確変状態に対する期待感を適度な期間維持することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、共通演出の実行期間中に所定回数(10回)分の変動表示を消化する前であっても、突然確変大当りや小当りとなった場合には、共通演出の実行期間を終了し、確変状態であるか否かが報知される。そのため、所定回数(10回)分の変動表示が実行される前であっても、確変状態であるか否かが突然報知されるような場合を設けることができ、確変状態確定または非確定の報知タイミングのバリエーションを多様化して、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、遊技価値の低い突然確変大当りや小当りとなったにもかかわらず共通演出が継続され確変状態であるか否かが分からない状態が継続されることにより遊技者に却ってストレスを与えてしまう事態を防止することができ、遊技に対する興趣が低下してしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りや小当りとなった場合に、その突然確変大当りや小当りとなった変動表示まで共通演出を実行し、突然確変大当り遊技後や小当り遊技後の次の変動表示から確変状態であるか否かを認識可能な演出(例えば、赤色の背景色の背景画面を表示したり、緑色の背景色の背景画面を表示したりする演出)を実行する場合を示したが、突然確変大当りや小当りとなったときに直ちに共通演出の実行期間を終了し、その突然確変大当りや小当りとなった変動表示から、直ちに確変状態であるか否かを認識可能な演出(例えば、赤色の背景色の背景画面を表示したり、緑色の背景色の背景画面を表示したりする演出)を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、共通演出の実行期間中に、突然確変大当りや小当りとなった場合には、特定の可変表示パターン(例えば、リーチを伴う変動パターン。例えば、共通PK3の変動パターン。)を決定する。そのため、突然確変大当りや小当りとなったときに、特定の可変表示パターンによる変動表示が実行されれば特別確定演出が出現するようにすることによって、確変状態に対する期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。すなわち、共通演出の実行中に特定の可変表示パターン(例えば、リーチ)が出現すれば、特別確定演出が実行されて、確変状態が確定するかもしれないとの期待感を与えることができる。
また、この実施の形態によれば、小当り種別として「小当り1」または「小当り2」のいずれかに決定され、共通演出の実行中である場合には、「小当り1」となった場合にのみ共通演出の実行期間を終了して確変報知または非確変報知が行われ、「小当り2」となった場合には、共通演出が継続される。そのため、小当りになったとしても、必ずしも共通演出の実行期間が終了して特別確定演出が出現するとは限らず、確変状態に対する期待感を持続させることができる。
また、この実施の形態によれば、確変状態や時短状態に制御されているときには、第2始動入賞口14に入賞しやすくなることによって、第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まり、図7に示すように、通常時用変動パターンテーブルにおいて短縮変動用の変動パターンである非リーチPB2や非リーチPC2を選択可能である。一方で、図6に示すように、共通演出時用変動パターンテーブルでは、短縮変動用の変動パターンが設定されていない。そのため、遊技価値の高い特定遊技状態(15ラウンドの大当り)となりやすい第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、変動時間を短縮可能として稼働率を上げるとともに、そのように構成した場合であっても、共通演出の実行期間中は変動時間の短縮を不能とすることによって演出時間を長く確保することができる。
また、この実施の形態によれば、確変状態や時短状態に制御されているときには、第2始動入賞口14に入賞しやすくなることによって、第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まり、図7に示すように、通常時用変動パターンテーブルにおいて、確変状態や時短状態であれば保留記憶数2〜8個のときに短縮変動用の変動パターンである非リーチPB2や非リーチPC2を選択可能である。一方で、図6に示すように、共通演出時用変動パターンテーブルでは、短縮変動用の変動パターンが設定されていない。そのため、保留記憶数に応じて変動時間を短縮可能として稼働率を上げるとともに、そのように構成した場合であっても、共通演出の実行期間中は変動時間の短縮を不能とすることによって演出時間を長く確保することができる。
また、この実施の形態によれば、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなったことにもとづく大当り遊技状態が終了した後である場合には、高い割合で、図7に示す通常時用変動パターンテーブルを用いることなく、図6に示す共通演出時用変動パターンテーブルを用いて変動時間を決定する。具体的には、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合にのみ共通演出の実行期間に移行し、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなった場合には共通演出の実行期間には移行しない。そのため、既に確変状態に移行されている可能性が高いとともに、遊技価値が高い15ラウンドの大当り(突然確変大当り以外の通常大当りや確変大当り)となりやすい第2特別図柄の変動表示が優先実行されている場合には、変動時間が必要以上に長くなることを防止して、遊技者が演出に対して却って煩わしさを感じてしまうような事態を防止することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の第2の実施の形態を、図面を参照して説明する。第1の実施の形態では、共通演出の実行期間中において、1つの共通演出時用変動パターンテーブルを用いて共通演出時用の変動パターン(共通PK1〜3)を決定する場合を示したが、複数の共通演出時用変動パターンテーブルを用いて、所定回数(10回)を消化する何変動前であるかまたは所定の確変報知条件が成立する何変動前であるかに応じて、変動パターンテーブルを切り替えて用いて、共通演出時用の変動パターンを決定するように構成してもよい。以下、複数の共通演出時用変動パターンテーブルを用いる場合の第2の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図55は、第2の実施の形態における共通演出時用変動パターンテーブルを示す説明図である。図55に示すように、この実施の形態では、図55(A)に示す大当り遊技終了後1変動目から所定基準タイミングまでの変動表示において用いられる共通演出時用変動パターンテーブル1と、図55(B)に示す所定基準タイミングから共通演出の最終変動(所定回数(10回)目となる変動または所定の確変報知条件が成立する変動)までにおいて用いられる共通演出時用変動パターンテーブル2との2つの共通演出時用変動パターンテーブルが用いられる。なお、この実施の形態では、具体的には、図55(A)に示す共通演出時用変動パターンテーブル1は、大当り遊技終了後1変動目から共通演出終了2変動前まで用いられるものとし、図55(B)に示す共通演出時用変動パターンテーブル2は、共通演出終了1変動前(共通演出の最終変動(すなわち、所定回数(10回)目となる変動または所定の確変報知条件が成立する変動))において用いられるものとする。なお、共通演出時用変動パターンテーブルの選択方法は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、図55(A)に示す共通演出時変動パターンテーブルを大当り遊技終了後1変動目から共通演出終了3変動前まで用いるようにし、図55(B)に示す共通演出時用変動パターンテーブル2を共通演出終了2変動前から共通演出終了1変動前(共通演出の最終変動)まで用いるようにしてもよい。また、共通演出時用変動パターンテーブルは、2つである場合にかぎらず、3以上の共通演出時用変動パターンテーブルを切り替えて共通演出時用の変動パターンを決定するようにしてもよい。
図55に示すように、この実施の形態では、共通演出の実行期間の最終変動において用いられる共通演出時用変動パターンテーブル2には、共通演出時用変動パターンテーブル1と比較して、より長めの変動時間である変動パターンが設定されている。例えば、変動表示結果が「はずれ」である場合には、図55(A)に示す共通演出時用変動パターンテーブル1には、変動時間が15秒である共通PK1の変動パターンが設定されているのに対して、図55(B)に示す共通演出時用変動パターンテーブル2には、変動時間が20秒とより長い共通PK4の変動パターンが設定されている。また、例えば、変動表示結果が「小当り」や「突然確変大当り」である場合には、図55(A)に示す共通演出時用変動パターンテーブル1には、変動時間が15秒である共通PK3の変動パターンが設定されているのに対して、図55(B)に示す共通演出時用変動パターンテーブル2には、変動時間が20秒とより長い共通PK6の変動パターンが設定されている。そのように構成することによって、共通演出の実行期間が終了に近づくと(この実施の形態では、最終変動となると)、より長い演出期間を確保できるようにすることによって各種特殊な演出(例えば、キャラクタを登場させるなどして確変状態確定を煽るような態様の演出)を実行可能として演出効果を高めることができる。
なお、この実施の形態では、共通演出の実行期間が終了に近づくに従って変動時間の長い共通演出時用の変動パターンを選択される場合を示したが、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、共通演出の実行期間の早いタイミング(例えば、1変動目や2変動目)で変動時間の長い共通演出時用の変動パターンを選択されるようにしてもよい。そのように構成すれば、共通演出の実行期間の早いタイミングにおいて、より長い演出期間を確保できるようにすることによって各種特殊な演出(例えば、キャラクタを登場させるなどして確変状態確定を煽るような態様の演出)を実行可能として演出効果を高めることができる。
図56および図57は、第2の実施の形態における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS81〜S89の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
共通演出フラグがセットされていなければ、CPU56は、共通演出回数カウンタの値が1となっているか否かを確認する(ステップS89A)。共通演出回数カウンタの値が1となっていなければ(すなわち、大当り遊技終了後1変動目から9変動目までの変動であれば)、CPU56は、確変報知フラグの値が「02」となっているか否かを確認する(ステップS89B)。確変報知フラグの値も「02」となっていなければ(すなわち、所定の確変報知条件も成立していなければ)、CPU56は、変動パターンの決定に用いる変動パターンテーブルとして、共通演出時用変動パターンテーブル1(図55(A)参照)を選択する(ステップS90A)。次いで、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91A)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別が「突然確変大当り」であるか否かを確認する(ステップS92A)。なお、具体的には、特別図柄通常処理のステップS76で設定された大当り種別を示すデータが「03」であるか否かを確認することによって、「突然確変大当り」であるか否かを判定できる。「突然確変大当り」であれば、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうち小当り/突然確変大当り用の変動パターン(共通PK3。図55(A)参照。)を用いることに決定する(ステップS93A)。「突然確変大当り」でなければ(すなわち、「通常大当り」または「確変大当り」であれば)、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうち大当り用の変動パターン(共通PK2。図55(A)参照。)を用いることに決定する(ステップS94A)。
大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95A)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうち小当り/突然確変大当り用の変動パターン(共通PK3。図55(A)参照。)を用いることに決定する(ステップS96A)。小当りフラグがセットされていなければ(すなわち、「はずれ」であれば)、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうちはずれ用の変動パターン(共通PK1。図55(A)参照。)を用いることに決定する(ステップS97A)。
共通演出回数カウンタの値が1となっていれば(すなわち、所定回数(10回)の最後の変動であれば)、または確変報知フラグの値が「02」となっていれば(すなわち、所定の確変報知条件が成立していれば)、CPU56は、変動パターンの決定に用いる変動パターンテーブルとして、共通演出時用変動パターンテーブル2(図55(B)参照)を選択する(ステップS90B)。次いで、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91B)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別が「突然確変大当り」であるか否かを確認する(ステップS92B)。なお、具体的には、特別図柄通常処理のステップS76で設定された大当り種別を示すデータが「03」であるか否かを確認することによって、「突然確変大当り」であるか否かを判定できる。「突然確変大当り」であれば、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうち小当り/突然確変大当り用の変動パターン(共通PK6。図55(B)参照。)を用いることに決定する(ステップS93B)。「突然確変大当り」でなければ(すなわち、「通常大当り」または「確変大当り」であれば)、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうち大当り用の変動パターン(共通PK5。図55(B)参照。)を用いることに決定する(ステップS94B)。
大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95B)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうち小当り/突然確変大当り用の変動パターン(共通PK6。図55(B)参照。)を用いることに決定する(ステップS96B)。小当りフラグがセットされていなければ(すなわち、「はずれ」であれば)、CPU56は、共通演出時用の変動パターンのうちはずれ用の変動パターン(共通PK4。図55(B)参照。)を用いることに決定する(ステップS97B)。
なお、ステップS98〜S101の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図58は、第2の実施の形態における変動パターンテーブルの選択パターンを示す説明図である。図58(A)に示すように、通常大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御された場合には、その大当り遊技を終了した後、変動表示を9回終了するまで図55(A)に示す共通演出時用変動パターンテーブル1が用いられ、大当り遊技終了後10変動目(共通演出の実行期間の最終変動)では図55(B)に示す共通演出時用変動パターンテーブル2が用いられ、より長い変動時間の共通演出時用の変動パターンが決定される。そして、大当り終了後11回目の変動表示から図7に示す通常時用変動パターンテーブルが用いられる。また、図58(A)に示すように、確変大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御された場合であっても、所定回数(この実施の形態では、10回)の変動表示を終了するまでに所定の確変報知条件が成立せず、確変報知フラグの値が「02」とならなかった場合には、その大当り遊技を終了した後、変動表示を9回終了するまで図55(A)に示す共通演出時用変動パターンテーブル1が用いられ、大当り遊技終了後10変動目(共通演出の実行期間の最終変動)では図55(B)に示す共通演出時用変動パターンテーブル2が用いられ、より長い変動時間の共通演出時用の変動パターンが決定される。そして、大当り終了後11回目の変動表示から図7に示す通常時用変動パターンテーブルが用いられる。一方、確変大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御された場合には、その大当り遊技を終了した後、変動表示を10回終了するまでに所定の確変報知条件が成立し、確変報知フラグの値が「02」となる場合がある。この場合には、大当り遊技終了後10回の変動表示を消化する前であっても、共通演出の実行期間が終了され確変状態であることが報知される。例えば、図58(B)に示すように、大当り遊技終了後4変動目で所定の確変報知条件が成立し、確変報知フラグの値が「02」となった場合には、大当り遊技を終了した後、変動表示を3回終了するまで図55(A)に示す共通演出時用変動パターンテーブル1が用いられるものの、4回目の変動表示において図55(B)に示す共通演出時用変動パターンテーブル2が用いられ、その4回目の変動表示において確変報知されて共通演出の実行期間が終了し、大当り終了後5回目の変動表示から図7に示す通常時用変動パターンテーブルが用いられる。
図58に示すパターンで変動パターンテーブルが選択されることによって、大当り遊技終了後、共通演出の実行期間が終了する2変動前までについては、図55(A)に示す共通演出時用変動パターンテーブル1を選択して、ある程度長い変動時間(例えば、15秒)の変動パターンを選択することによって、共通演出の演出期間が確保される。また、共通演出の実行期間の最終変動については、図55(B)に示す共通演出時用変動パターンテーブル2を選択して、より長い変動時間(例えば、20秒)の変動パターンを選択することによって、より長い演出期間を確保して各種特殊演出の実行を可能とし演出効果を高めることができる。
図59は、第2の実施の形態における確変報知演出設定処理を示すフローチャートである。この実施の形態では、確変報知演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが共通PK1または共通PK4であるか否かを確認する(ステップS6001A)。そして、共通PK1または共通PK4であれば、ステップS6002に移行し、共通PK1および共通PK4のいずれでもなければ、ステップS6011Aに移行する。
なお、ステップS6002〜S6010の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS6011Aでは、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが共通PK3または共通PK6であるか否かを確認する。そして、共通PK3または共通PK6であれば、ステップS6012に移行し、共通PK3および共通PK6のいずれでもなければ、処理を終了する。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技状態の終了後に、1回目の変動表示から共通演出が終了する2変動前までの変動表示を実行する場合には、共通演出時用変動パターンテーブル1(図55(A)参照)を用いて変動時間を決定し、共通演出の実行期間中の最後の変動を実行する場合には、共通演出時用変動パターンテーブル2(図55(B)参照)を用いて変動時間を決定する。また、共通演出時用変動パターンテーブル1と共通演出時用変動パターンテーブル2とは、変動時間が異なる変動パターンが設定されている。そのため、共通演出が実行される期間の中で共通演出の実行時間を異ならせることができ、各種特殊な演出を実行可能として演出効果を高めることができる。
実施の形態3.
次に、本発明の第3の実施の形態を、図面を参照して説明する。第1の実施の形態では、通常大当りとなったことにもとづく大当り遊技を終了した後に共通演出の実行期間に制御される場合には、共通演出の実行期間が所定回数(10回)固定である場合を示したが、通常大当りとなったことにもとづく大当り遊技を終了した後に共通演出の実行期間に制御される場合であっても、変動表示ごとに所定の確変報知条件を成立させるか否かの判定を行うようにして、所定回数(10回)分の変動表示を消化する前であっても、共通演出の実行期間が終了する場合があるようにしてもよい。以下、通常大当りとなったことにもとづく大当り遊技を終了した後に共通演出の実行期間に制御される場合であっても、変動表示ごとに所定の確変報知条件を成立させるか否かの判定を行うように構成する第3の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図60は、第3の実施の形態における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。この実施の形態では、特別図柄通常処理において、ステップS66で共通演出フラグがセットされていれば(すなわち、共通演出の実行期間中であれば)、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS67A)。そして、時短フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS68に移行し、確変報知判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された確変報知決定用乱数(ランダム6)を用いた抽選処理を行い、所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定する(ステップS68)。従って、この実施の形態では、確変状態(この場合、確変状態に制御されるとともに時短状態にも制御されているので、時短フラグがセットされている)である場合だけでなく、時短状態(時短状態のみに制御されている場合)である場合にも、すなわち、確変大当りと通常大当りとのいずれの大当り遊技終了後の共通演出の実行期間中であっても、ステップS68の所定の確変報知条件を成立させるか否かの判定処理を行っている。
なお、特別図柄通常処理のその他の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図61は、第3の実施の形態における変動パターンテーブルの選択パターンを示す説明図である。この実施の形態では、図61に示すように、通常大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御された場合にも、その大当り遊技を終了した後、変動表示を10回終了するまでに所定の確変報知条件が成立し、確変報知フラグの値が「02」となる場合がある。この場合には、大当り遊技終了後10回の変動表示を消化する前であっても、共通演出の実行期間が終了され確変状態でないことが報知される。例えば、図61(B)に示すように、通常大当りにもとづく大当り遊技終了後であっても、大当り遊技終了後4変動目で所定の確変報知条件が成立し、確変報知フラグの値が「02」となった場合には、大当り遊技を終了した後、変動表示を4回終了するまで図6に示す共通演出時用変動パターンテーブルが用いられるものの、その4回目の変動表示において非確変報知されて共通演出の実行期間が終了し、大当り終了後5回目の変動表示から図7に示す通常時用変動パターンテーブルが用いられる。
なお、この実施の形態においても、第2の実施の形態と同様に複数の共通演出時変動パターンテーブルを用いて、共通演出時用の変動パターンを決定するようにしてもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出を実行している場合において非特別報知用切替タイミングになった(例えば、大当り後10回目の変動表示を終了した)ことにもとづいて、共通演出に切り替えて、確変状態でないことを認識可能な演出態様である非特別報知演出を実行する。また、通常大当りにもとづく大当り遊技終了後の共通演出の実行期間中であっても、所定の確変報知条件が成立するか否かの判定を行い、所定回数(10回)の変動表示を消化する前であっても、所定の確変報知条件が成立すれば、共通演出に切り替えて、非特別報知演出を実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出時用変動パターンテーブル(図6参照)と、確変状態時用の変動パターンテーブルと、共通演出時用変動パターンテーブルよりも短い変動時間が設定された時短状態時用の変動パターンテーブル(図7に示す通常時用変動パターンテーブルにおいて、非リーチPC1〜2、リーチPD1・・・、リーチPE1・・・、特殊PG1を含む部分)とを用いて変動時間を決定する。そのため、特別確定演出に至ることなく共通演出を終了した後であっても、適切な可変表示時間を設定して識別情報の可変表示を実行することができる。また、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了した後に共通演出を実行する場合であっても、共通演出の実行期間が終了するタイミングを異ならせることができるので、共通演出のバリエーションを多様化することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
実施の形態4.
次に、本発明の第4の実施の形態を、図面を参照して説明する。第1の実施の形態では、共通演出の実行期間中の各変動において共通の確変報知判定テーブルを用いて所定の確変報知条件を成立させるか否かを判定する場合を示したが、変動表示ごとに異なる確変報知判定テーブルを用いて所定の確変報知条件を成立させるか否かを判定するようにしてもよい。すなわち、変動表示ごとに所定の確変報知条件を成立させるか否かの判定割合を異ならせるように構成してもよい。以下、変動表示ごとに所定の確変報知条件を成立させるか否かの判定割合を異ならせるように構成する第4の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図62は、第4の実施の形態における確変報知判定テーブルの具体例を示す説明図である。図62に示すように、この実施の形態では、所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定するために用いる確変報知判定テーブルとして、確変報知判定テーブルA、確変報知判定テーブルB、および確変報知判定テーブルCの3種類のテーブルが用意されており、それぞれ所定の確変報知条件を成立させることに対する判定値の割振数(l2,l4,l6)が異なっている。この実施の形態では、CPU56は、特別図柄通常処理のステップS68の所定の確変報知条件を成立させるか否かの決定処理において、大当り遊技終了後の変動表示回数に応じて、図62に示すいずれかの確変報知判定テーブルA〜Cを選択して、所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定する。
図63は、第4の実施の形態における所定の確変報知条件を成立させるか否かを決定するときに用いられる確変報知判定テーブルの選択パターンを示す説明図である。図63に示すように、この実施の形態では、通常大当りにもとづく大当り遊技終了後に共通演出の実行期間に制御されている場合には、大当り遊技終了後1変動目から6変動目までは図62(A)に示す確変報知判定テーブルAが選択され、7変動目および8変動目では図62(B)に示す確変報知判定テーブルBが選択され、9変動目および10変動目では図62(C)に示す確変報知判定テーブルCが選択される。また、確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に共通演出の実行期間に制御されている場合には、大当り遊技終了後1変動目から8変動目までは図62(A)に示す確変報知判定テーブルAが選択され、9変動目および10変動目では図62(B)に示す確変報知判定テーブルBが選択される。
また、図62に示すように、この実施の形態では、確変報知判定テーブルBを用いる場合に、所定の確変報知条件を成立させることに対して、最も多くの判定値(l4)が割り当てられている。具体的には、図62に示すように、l4>l2,l6となるように判定値が設定されている。そのように構成することによって、この実施の形態では、通常大当りにもとづく大当り遊技終了後に共通演出が実行されている場合に、特に大当り遊技終了後7回目および8回目の変動表示が実行されるときに、共通演出が終了するとともに、確変状態であることが確定することに対する期待感を高めさせることができ、共通演出の演出効果を高めることができる。
なお、大当り遊技終了後の何変動目の変動表示において所定の確変報知条件が成立すると判定される割合を高めるかは、この実施の場合で示したものにかぎらず、例えば、大当り遊技終了後の3変動目や4変動目の変動表示において所定の確変報知条件が成立すると判定される割合が最も高くするようにしてもよい。
また、例えば、大当り遊技終了後の変動回数が多くなるに従って所定の確変報知条件が成立すると判定される割合が高くなるように構成してもよい。例えば、大当り遊技終了後9変動目および10変動目の変動表示が実行されるときに、所定の確変報知条件が成立すると判定される割合が最も高くなるように構成してもよい。図64は、確変報知判定テーブルの他の例を示す説明図である。図64に示す例では、確変報知判定テーブルC、確変報知判定テーブルB、および確変報知判定テーブルAの順に所定の確変報知条件が成立すると判定される割合が高くなるように判定値(l6,l4,l2)が割り当てられている。具体的には、図64に示すように、l6>l4>l2となるように判定値が設定されている。そのように構成することによって、共通演出が継続される可能性がある最大回数に近い9回や10回まで実行されれば、確変状態である可能性が高いかもしれないという期待感を遊技者に強く抱かせることができ、共通演出の演出効果を高めることができる。また、この実施の形態では、「通常大当り」となる場合にも10変動分の変動表示を消化するまで共通演出が継続されるので、共通演出が継続される可能性がある最大回数に近い9回や10回まで共通演出が継続された場合であっても、確変状態が確定する場合と確変状態でない場合との2つのケースを設けることができ、共通演出が連続して実行されるに従って遊技者に対して期待感と不安感との両方を同時に高めさせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態においても、第2の実施の形態と同様に複数の共通演出時変動パターンテーブルを用いて、共通演出時用の変動パターンを決定するようにしてもよい。また、この実施の形態においても、第3の実施の形態と同様に、通常大当りにもとづく大当り遊技終了後の共通演出の実行期間中においても変動表示ごとに所定の確変報知条件を成立させるか否かを判定するように構成してもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技終了後の特定タイミングにおいて、所定の確変報知条件を成立させることを、その特定タイミング以外のタイミングよりも高い割合で決定する。例えば、図62に示す例では、大当り遊技終了後7変動目および8変動目の変動表示において、所定の確変報知条件が成立することを最も高い割合で決定する。そのため、特定タイミングで実行される共通演出に対して特に期待感を高めることができ、共通演出の演出効果をより高めることができる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出が継続する可能性がある最も遅いタイミングで、所定の確変報知条件を成立させることを最も高い割合で決定してもよい。例えば、図64に示す変形例のように、大当り遊技終了後の9変動目および10変動目の変動表示において、所定の確変報知条件を成立させることを最も高い割合で決定するようにしてもよい。この場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出を実行している場合において非特別報知用切替タイミングになった(例えば、大当り後10回目の変動表示を終了した)ことにもとづいて、共通演出に切り替えて、確変状態でないことを認識可能な演出態様である非特別報知演出を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出が継続する可能性がある最も遅いタイミングと同じタイミングになった(例えば、大当り後10回目の変動表示を終了した)ことにもとづいて、共通演出に切り替えて、非特別報知演出を実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、共通演出時用変動パターンテーブル(図6参照)と、確変状態時用の変動パターンテーブルと、共通演出時用変動パターンテーブルよりも短い変動時間が設定された時短状態時用の変動パターンテーブル(図7に示す通常時用変動パターンテーブルにおいて、非リーチPC1〜2、リーチPD1・・・、リーチPE1・・・、特殊PG1を含む部分)とを用いて変動時間を決定する。そのような構成によれば、最も遅いタイミングまで共通演出が継続される割合を高く設定することによって、最も遅いタイミングまで実行される共通演出に対する期待感を高めることができる。また、最も遅いタイミングまで共通演出が実行される場合であっても、確変状態である場合と確変状態でない場合との2つのケースを設けることができるので、共通演出が連続して実行されるに従って遊技者に対して期待感と不安感との両方を同時に高めさせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。