以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は第1実施形態のパチンコ遊技機の正面図を示し、図2はその制御系の構成ブロック図を示している。図において、1はパチンコ機の木枠で、木枠1の前には前面枠2が蝶番を介して開閉可能に装着され、前面枠2の前面にはガラス扉5を開閉可能に設けた金枠が取り付けられ、前面枠2の内側に遊技盤3が着脱可能に取り付けられる。
遊技盤3の背面側に合成樹脂製の機構板がヒンジを介して回動可能に装着される。前面枠2の縁部には装飾用にサイドランプ56が設けられ、また、ガラス扉5の縁部にガラス枠ランプ57が設けれ、さらに、遊技盤3の中央部には装飾用に盤面ランプ58が配設され、それらの装飾ランプは後述のランプ制御部50に接続される。スピーカ45が遊技盤3の縁部の内側などに配設される。スピーカ45は後述の音声制御部40に接続され、各種の演出プログラムに応じた音声や音楽を発生する。
ガラス扉5の下側に、前板7が図示しない発射レールや打球杆を覆うように開閉可能に装着され、前板7の前面に打球供給皿6が設けられる。打球供給皿6の正面側には、遊技者が図柄変動表示装置10の図柄変動を停止するための図柄停止スイッチ17が装着される。この図柄停止スイッチ17は、通常の押しボタン式スイッチのほか、遊技者が手を触れたり手をかざしたりしてスイッチングする非接触スイッチを使用することもできる。更に、前面枠2の下部に、打球発射装置の一部を構成する打球発射ハンドル9が設けられると共に、打球供給皿6で貯留できなくなった賞球を貯留する下皿8が設けられる。
遊技盤3の前面には、その中央に、カラー液晶表示器等の表示器10aを有した図柄変動表示装置10が配設されている。図柄変動表示装置10は、第1図柄表示装置60と第2図柄表示装置70とから構成され、第1図柄表示装置60は第2図柄表示装置70より小形に形成され、3個並設された表示枠内に「A」「B」「C」などのアルファベットを各々変動させながら表示し、停止させる。また、第2図柄表示装置70は、例えば横3列に配置された表示枠内に複数の図柄を順に上から下に循環移動させ、抽選により決定された図柄で停止させるように表示する。また、この第2図柄表示装置70は第1図柄表示装置60より大型に形成され、リーチ演出、リーチ予告演出などを実施する際、遊技演出としてキャラクタ等の動画も表示するものである。
始動入賞口13は、図柄変動表示装置10の中央位置の下方に設けられ、その両側に通過ゲート4と通常入賞口12が配設され、始動入賞口13の下側に、大入賞口11が設けられる。始動入賞口13は、電動式開閉部材として開閉可能な羽根13cを有し、始動入賞口ソレノイド13bにより羽根13cは開閉駆動され、そこに入賞した球はその内側に配設された始動入賞口検出器14により検出される。始動入賞口13の下側には、大入賞口11が配設され、大入賞口11には、開閉動作する開閉部材11aが、大入賞口ソレノイド11cにより開閉可能に設けられる。
大入賞口11内にはVゾーンと呼ばれる継続入賞口が設けられ、継続入賞口に入賞した球を検出するための継続入賞口検出器19がその内側に設けられ、さらに、大入賞口11に入賞した球を検出する大入賞口検出器18が設けられる。大入賞口11に入賞した入賞球の数をカウントするカウンタが、例えばRAMの特定メモリ領域等に設けられ、カウント値が例えば9個になると、大入賞口11の開閉部材11aは大入賞口ソレノイド11cにより閉じられる。開閉部材11aの1回の開放が1ラウンドとされ、所定時間内に継続入賞口に入賞するとラウンドが更新され、最大で16ラウンド、つまり16回、開閉部材11aが開放される。
図2に示すように、パチンコ遊技機の制御系は、パチンコゲームの基本的な動作を制御し始動条件成立時には図柄変動コマンドを出力する主制御部20と、主制御部20からの図柄変動コマンドを入力し図柄の変動表示制御を行う図柄制御部30と、主制御部20からコマンドデータを入力し音声の発生を制御する音声制御部40と、主制御部20からのコマンドデータを入力し装飾ランプの点灯を制御するランプ制御部50とから構成される。
主制御部20は、基本的にはCPUを主要部としたCPUユニットから構成され、予め記憶されたプログラムに基づき各種の処理を実施するCPU21、そのプログラムデータを記憶する読み出し専用のROM22、CPU21のワークエリアとして動作し、データ等を一時的に記憶し、入賞球数をカウントする領域、ラウンド数をカウントする領域を設けた読み書き可能なRAM23、及び入出力回路24を有して構成される。
入出力回路24には、上記の始動入賞口検出器14、大入賞口検出器18、継続入賞口検出器19、普通入賞口検出器12a,12b、ゲート検出器4aが入力系に接続され、大入賞口ソレノイド11cと始動入賞口ソレノイド13bがその出力系に接続される。
主制御部20のCPU21は、チューリップや大入賞口11の開閉部材11a開閉などの制御を行うと共に、遊技中に、始動入賞口13に遊技球が入賞するなどして始動条件が成立すると、乱数発生器から例えば大当り抽選用の乱数を取得して、大当り抽選を行ない、さらにその乱数が大当りの場合、通常図柄の大当りか或いは特定図柄の大当りかを決定し、外れ乱数の場合、リーチ、リーチ予告などの決定を行うと共に、はずれの停止図柄を決定する。
また、主制御部20のCPU21は、大当り乱数を取得し、所定図柄に揃って変動図柄が停止して、大当りが確定したとき、大当り信号を発生し、所定の大当り処理を実行する。
さらに、CPU21は、それらの抽選結果に基づき、図柄変動コマンドを、図柄制御部30、音声制御部40、及びランプ制御部50に出力する。これらの図柄変動コマンドを入力した図柄制御部30、音声制御部40、及びランプ制御部50は、予め記憶された演出プログラムを選択・決定して実行するように構成される。
また、CPU21は、始動条件成立時に図柄の変動表示が開始された後、図柄停止スイッチ17が最初にオンされたとき、その時点から例えば1秒後に第1図柄表示装置60にて変動中の図柄を停止させるように図柄制御部30を制御する。そして、図柄停止スイッチ17が2回目にオン操作された場合には、変動を継続していた第2図柄表示装置60にて変動中の図柄を停止させると共に、その際実施されていたリーチ演出などの演出表示を停止する。
さらに、図柄変動表示装置10の図柄変動を制御する図柄制御部30は、主制御部20と同様に、CPUユニットを主要部として構成され、CPU31は、ROM32に予め記憶されたプログラムに基づき、パチンコゲームの進行に応じて、図柄変動表示装置10の第1図柄表示装置60と第2図柄表示装置70に図柄の変動表示を行う。つまり、始動入賞口13に入賞した際などの始動条件の成立時には、第1図柄表示装置60には例えばアルファベットの図柄の変動を開始し、第2図柄表示装置70には例えば「1」〜「9」の数字の図柄を変動表示する。さらに、主制御部20から送られた図柄変動コマンドに基づき演出プログラムを決定し、その演出プログラムに対応した図柄変動プログラムを実行するためのデータをROM32から読み出し、第2図柄表示装置70にその演出を表示するように制御を行う。
例えば、CPU21が乱数発生器から取得した乱数による抽選がリーチ、リーチ予告、大当り時の再変動であった場合、図柄制御部30のCPU31は、そのためのリーチ演出プログラム、リーチ予告演出プログラム、大当り再変動演出プログラムなどをROM32から読み出し、第2図柄表示装置70にそれを表示するように制御する。
さらに、音声制御部40は、上記主制御部20と同様に、CPUユニットを主要部として構成され、CPU41は、ROM42に予め記憶されたプログラムに基づき、パチンコゲームの進行に応じて、スピーカ45から各種の音声を発生させる。始動入賞口13に入賞した際などの始動条件の成立時には、主制御部20から送られた図柄変動コマンドに基づき、演出プログラムを決定し、その演出プログラムに対応した音声を発生するためのデータをROM42から読み出し、スピーカ45から音声を発生させる。
さらに、ランプ制御部50は、上記主制御部20と同様に、CPUユニットを主要部として構成され、CPU51は、ROM52に予め記憶されたプログラムに基づき、パチンコゲームの進行に応じて、遊技機前面のサイドランプ等の装飾ランプ56〜58を点灯或は点滅させる。始動入賞口13に入賞した際などの始動条件の成立時には、主制御部20から送られた図柄変動コマンドに基づき、演出プログラムを決定し、その演出プログラムに対応したデータをROM52から読み出し、そのデータに基づきサイドランプ等の装飾ランプ56〜58を点灯或は点滅させる。
次に、上記構成のパチンコ遊技機の動作を図3のフローチャートを参照して説明する。パチンコゲームの遊技中に、遊技球が始動入賞口13に入賞すると、始動入賞検出器14がこれを検出し、始動入賞信号をCPU21に送る。このとき、CPU21は、ステップ100にて、始動入賞と判定して、次にステップ110に進み、ここで、大当り抽選用の乱数を取得し、取得した乱数に基づき乱数割付テーブルなどを参照して大当り抽選を行い、大当り、リーチ、スーパーリーチなどの入賞役または外れなどを決定する。そして、ステップ120で、それらの入賞役に応じて第2図柄表示装置70に表示する演出プログラムを決定する。
次に、CPU21は、ステップ130で、図柄制御部30に図柄変動表示用の信号を出力し、第1図柄表示装置60と第2図柄表示装置70に図柄変動表示を開始させ、第1図柄表示装置60にはアルファベットの文字が3列の表示枠に各々変動表示され、第2図柄表示装置70には「1」〜「9」の数字が3列の表示枠に上から下に流れるように変動表示される。そして、この後、ステップ140で、図柄停止スイッチ17がオン操作されたか否かを判定し、図柄停止スイッチ17がオン操作されていない場合、次に、ステップ210に進み、その抽選により決定された入賞役に演出表示があるか否かを判定し、リーチ予告、リーチなどの遊技演出プログラムがある場合、ステップ220に進み、CPU21は図柄制御部30に演出表示用の信号を送り遊技演出の表示を開始する。ステップ210で、リーチ予告、リーチなどの遊技演出プログラムがないと判定した場合、ステップ220はスキップされる。
そして、次に図柄変動開始から所定時間(予め決められた図柄変動の時間、例えば30〜60秒)が経過したか否かを判定し、図柄変動開始から所定時間を経過していない場合、次に再びステップ140戻り、上記ステップ140、ステップ210〜230を繰り返す。そして、図柄変動開始から所定時間が経過した場合、ステップ230からステップ240に進み、CPU21は図柄制御部30に信号を送り、第1図柄表示装置60と第2図柄表示装置70の変動図柄を停止させる。この場合、遊技者が図柄停止スイッチ17を操作せずにいたため、所定時間経過後に図柄変動が自動的に停止するケースである。
一方、図柄変動表示が開始され所定時間を経過する前に、図柄停止スイッチ17がオン操作された場合、ステップ140からステップ145に進み、抽選により決定された入賞役の遊技演出があるか否かを判定する。ここで、リーチ予告、リーチなどの遊技演出プログラムがあると判定した場合、次にCPU21は、ステップ150で、図柄制御部30に制御信号を送り、第1図柄表示装置60の図柄変動を停止させると共に、ステップ155で、第2図柄表示装置70に遊技演出を開始させる。
これにより、図柄停止スイッチ17の操作時点から例えば1秒後に第1図柄表示装置60の変動図柄が停止し、一方、第2図柄表示装置70の図柄変動は継続され、リーチ予告、リーチなどの遊技演出が開始される。このとき、抽選結果が例えば確率変動付きの大当りなど特定の入賞役に当選した場合、第1図柄表示装置60にはそれを示すアルファベットが「BBC」などのように停止表示される。この第1図柄表示装置60の図柄表示は大当りなどの入賞役を示しているものの、図1に示すように相対的に小さく直接的にその入賞役を示してはいないため、遊技者はそれにあまり注目せず、第2図柄表示装置70の図柄変動や演出を見ることになる。
一方、上記ステップ145で、遊技演出がないと判定した場合、ステップ145からステップ160に進み、CPU21は図柄制御部30に制御信号を送り、第1、第2図柄表示装置60,70にて変動中の全ての図柄変動を停止させる。これによって、遊技者は、図柄停止スイッチ17の1回目の操作を行ったとき、全図柄が停止することを視認し、遊技演出がないことを容易に認識することができる。
一方、ステップ155で遊技演出が開始された後、ステップ170に進み、ここで、図柄変動の開始から所定時間(例えば30〜60秒)が経過したか否かを判定し、図柄変動の開始から所定時間が経過していない場合、次にステップ180に進み、2回目の図柄停止スイッチ17のオン操作があったか否かを判定する。このステップ180で、図柄停止スイッチ17の2回目のオン操作がないと判定した場合、再び上記ステップ170に戻り、再び所定時間が経過したか否かを判定する。
ここで、図柄変動の開始から所定時間が経過した場合、次に、ステップ190に進み、第2図柄表示装置70の演出表示を停止すると共に、次のステップ200で、第2図柄表示装置70の図柄変動を停止するように制御する。
一方、上記ステップ180で、2回目の図柄停止スイッチ17がオン操作されたと判定した場合、直ちに(例えば1秒以内に)ステップ190に進み、第2図柄表示装置70の演出表示を停止すると共に、次のステップ200で、第2図柄表示装置70の図柄変動を停止制御する。
このように、遊技者は、図柄停止スイッチ17を最初にオン操作したとき、遊技演出の有無を認識することができ、また、遊技者は、遊技演出がある場合、2回目の図柄停止スイッチ17の操作に応じて、遊技演出を見るか見ないかを任意に選択することができる。つまり、遊技演出がある場合、遊技者は、リーチ演出やリーチ予告演出などを見たいと思えば、図柄停止スイッチ17の2回目のスイッチ操作を行わずにそれを見て楽しむことができ、長すぎる遊技演出は見たくないと思えば、2回目のスイッチ操作を行って遊技演出を停止させることができる。このような遊技者による図柄停止スイッチの任意な選択操作によって、遊技者のゲームへの参加意識を向上させ、パチンコゲームを面白くすることができる。
また、第1図柄表示装置60には確率変動付き大当りなどの特定入賞役が表示されるが、その表示は控えめで入賞役の演出表示とはかけ離れたものであるから、例えば、第2図柄表示装置70に第1図柄表示装置60の図柄表示を引き継ぐような表示を行う必要がなく、第2図柄表示装置70における演出表示を自由に実施することができる。
図4、図5は第2実施形態の遊技盤の正面図とブロック図を示している。この例では、第1図柄表示装置61と第2図柄表示装置71が分離して別個に遊技盤3上に配設される。すなわち、図4に示すように、遊技盤3の中央にはカラー液晶などの表示器が第2図柄表示装置71として配設され、そこには3列の表示枠内に、変動図柄として上記と同様の「1」〜「9」の数字が変動表示される。一方、第1図柄表示装置61は、遊技盤3の例えば右端に小形に形成されたカラー液晶などの表示器から形成され、そこには、例えば3列の表示枠内に、「りんご」「みかん」「バナナ」等の絵柄が変動表示される。
このような第1図柄表示装置61と第2図柄表示装置71を設けたパチンコ遊技機も、上記と同様に動作し、始動入賞口13に遊技球が入賞すると、主制御部20のCPU21は、抽選用の乱数を取得して大当り抽選を行なうと共に、第1図柄表示装置61において複数の絵柄の変動表示が開始され、第2図柄表示装置71においても、例えば「1」〜「9」の数字図柄が変動表示される。大当り抽選時にリーチ演出、リーチ予告演出などの遊技演出が決定されている場合、第2図柄表示装置71に、図柄変動の開始後、その遊技演出が図柄変動と共に表示される。
そして図柄変動の開始後、遊技者が所定時間内に図柄停止スイッチ17をオン操作すると、第1図柄表示装置61の変動図柄(絵柄)が停止する。このとき、第1図柄表示装置61の停止絵柄は、例えば「りんご」「みかん」「バナナ」等の絵柄の場合には、確率変動付き大当りなどの入賞役を示しているが、第1図柄表示装置61は小形に形成され、視認されにくい右端に単純な絵柄で小さく表示されているため、遊技者がそのときの入賞役に気づくことは少ない。しかし、この状態では、未だ第2図柄表示装置71の図柄は変動中であり、遊技演出がある場合は、それが表示されるため、遊技者はリーチ演出、リーチ予告演出などの遊技演出を楽しみながらパチンコゲームを行うことができる。
一方、遊技演出がない場合、図柄変動の開始後に図柄停止スイッチ17を最初にオン操作したとき、第1図柄表示装置61及び第2図柄表示装置71の図柄が停止する。このため、遊技者は、図柄停止スイッチ17の最初の操作によって、遊技演出の有無を認識することができる。
一方、遊技演出がある場合は、図柄停止スイッチ17の最初のオン操作の有無に関わらず、遊技演出が第2図柄表示装置71において表示される。この後、所定時間内に2回目の図柄停止スイッチ17の操作を行わなければ、遊技演出はそのまま継続され、図柄変動開始時点から所定時間経過後に遊技演出は停止する。遊技者が2回目の図柄停止スイッチ17のオン操作を行った場合には、第2図柄表示装置71の変動図柄が停止し、遊技演出の表示も停止する。
このように、遊技者は、図柄停止スイッチ17の最初の操作により、遊技演出の有無を認識することができ、また、遊技者は、遊技演出がある場合、2回目の図柄停止スイッチ17の操作に応じて、遊技演出を見るか見ないかを任意に選択することができる。つまり、遊技演出がある場合、遊技者は、リーチ演出やリーチ予告演出などを見たいと思えば、2回目のスイッチ操作を行わずにそれを見て楽しむことができ、長すぎる遊技演出は見たくないと思えば、2回目のスイッチ操作を行って遊技演出を停止させることができる。これによって、遊技者のゲームへの参加意識を向上させ、パチンコゲームを面白くすることができる。
なお、上記実施形態では、第1図柄表示装置60、61及び第2図柄表示装置70、71に3列の図柄が変動表示される表示装置を使用したが、3列より多くの図柄を変動表示する表示装置、例えば5列3行のマトリックス状に配置された15個の図柄を変動表示させる表示装置などを備えたパチンコ遊技機に適用することもできる。
図6、図7は第3実施形態の遊技盤の正面図とブロック図を示している。この例では、上記の第1図柄表示装置60または61に当たる表示装置62が盤面ランプ(装飾ランプ)の一部として遊技盤3の右下に配設され、第2図柄表示装置72は上記と同様に、遊技盤3の中央に配設される。すなわち、図6に示すように、遊技盤3の中央にはカラー液晶などの表示器が第2図柄表示装置72として配設され、そこには3列の表示枠内に、変動図柄として上記と同様の「1」〜「9」の数字が変動表示される。
一方、確率変動付き大当りなどの入賞役を表示するための表示装置62は、遊技盤3の右下に盤面ランプ(装飾ランプ)の一部として設けられ、ランプ制御部50に接続される。この表示装置62は、赤黄緑の三色に点灯可能なカラーLEDから形成され、例えば通常時は緑色で点灯しており、その動作はランプ制御部50のCPU51により制御され、遊技者が最初に図柄停止スイッチ17をオンしたとき、大当り或いは確率変動付き大当りなどの特定入賞役が当選している場合、緑色から黄色または赤色の点灯に変わる。
このような表示装置62と第2図柄表示装置72を設けたパチンコ遊技機は、始動入賞口13に遊技球が入賞すると、主制御部20のCPU21が、抽選用の乱数を取得して大当り抽選を行い、表示装置62においてその大当り抽選の結果を示す入賞役の点灯表示が行われ、第2図柄表示装置72において、例えば「1」〜「9」の数字図柄が変動表示される。例えば、確率変動付き大当りの特定入賞役が当選した場合、図柄停止スイッチ17が操作されない状態では、表示装置62は緑色の点灯表示を続ける。また、大当り抽選の結果が大当り抽選時にリーチ演出、リーチ予告演出などの遊技演出が決定されている場合、第2図柄表示装置72に、図柄変動の開始後、その遊技演出が図柄変動と共に表示される。
そして、図柄変動の開始後、遊技者が所定時間内に図柄停止スイッチ17をオン操作すると、抽選結果が通常大当りの場合、表示装置62の緑色の点灯が黄色の点灯に変わり、確率変動付き大当りの特定入賞役が当選した場合、表示装置62の緑色の点灯は赤色の点灯に変化する。
この表示装置62は、図柄停止スイッチ17のオン操作時に、通常大当り或いは確率変動付き大当りなどの入賞役を示すことになるが、装飾ランプの一部として形成され、単にランプの点灯色が変わるのみであるため、遊技者がそのときの入賞役に気づくことは少ない。しかし、この状態では、未だ第2図柄表示装置72の図柄は変動中であり、遊技演出がある場合は、それが表示されるため、遊技者はリーチ演出、リーチ予告演出などの遊技演出を楽しみながらパチンコゲームを行うことができる。
一方、遊技演出がない場合、図柄変動の開始後に図柄停止スイッチ17を最初にオン操作したとき、例えば特定入賞役に入賞していない場合、表示装置62の点灯色は緑色で変化しないが、第2図柄表示装置71の図柄変動が停止する。このため、遊技者は、図柄停止スイッチ17の最初の操作によって、遊技演出の有無を認識することができる。
一方、遊技演出がある場合は、図柄停止スイッチ17の最初のオン操作の有無に関わらず、遊技演出が第2図柄表示装置72において表示される。この後、所定時間内に2回目の図柄停止スイッチ17の操作を行わなければ、遊技演出はそのまま継続され、図柄変動開始時点から所定時間経過後に遊技演出は停止する。遊技者が2回目の図柄停止スイッチ17のオン操作を行った場合には、第2図柄表示装置72の変動図柄が停止して、遊技演出の表示も停止する。
以上説明したように、本発明のパチンコ遊技機によれば、図柄変動表示の開始後、所定時間内に図柄停止スイッチ手段を操作したとき、遊技演出がある場合には、一部の図柄変動が停止するのみで、他の図柄は変動を継続すると共に、遊技演出が表示されるため、遊技者は遊技演出を見ながら面白くゲームを行うことができる。また、遊技者は1回目の図柄停止スイッチ手段を操作した後、2回目の図柄停止スイッチ手段の操作により、残りの変動図柄が停止し、遊技演出も停止するため、1回目の図柄停止スイッチ手段の操作の後、遊技者は、残りの図柄変動を停止させるか否か、遊技演出を停止させるか否かを任意に選択することができ、これにより、遊技者のゲームへの参加意識が増し、パチンコゲームへの興趣を向上させることができる。