JP2006110200A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特別遊技の終了後に付与される特典を遊技者が選択可能な弾球遊技機を提供する。
【解決手段】 本発明のぱちんこ遊技機において、特定遊技選択手段146は、遊技者が入力ボタン82を操作した結果に応じて、特別遊技とは異なる遊技者に有利な特定遊技を複数の中から選択して決定する。特定遊技の選択肢としては、確変遊技のみ、時短遊技のみ、時短付確変遊技などが存在する。特定遊技実行手段148は、特別遊技の終了後、選択した特定遊技を実行する。
【選択図】 図3
【解決手段】 本発明のぱちんこ遊技機において、特定遊技選択手段146は、遊技者が入力ボタン82を操作した結果に応じて、特別遊技とは異なる遊技者に有利な特定遊技を複数の中から選択して決定する。特定遊技の選択肢としては、確変遊技のみ、時短遊技のみ、時短付確変遊技などが存在する。特定遊技実行手段148は、特別遊技の終了後、選択した特定遊技を実行する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ぱちんこ機等の弾球遊技機に関する。
従来から弾球遊技機では、第1種ぱちんこ機に代表される遊技機が親しまれている。このような遊技機では、遊技盤上の始動入賞口に打球が入賞したことを契機に乱数を取得し、取得した乱数を予め決定されている判定値と比較することで、図柄が大当たりであるか否かを決定する。大当たりの場合には、大入賞口と呼ばれる入賞口が開放される特別遊技に移行する。近年では、特別遊技への移行図柄が、例えば「777」などの特定の態様である場合に、当該特別遊技の終了後、通常の判定値よりも大当たり割合の高い判定値を用いて図柄の大当たりを判定する所謂確率変動遊技を備えた弾球遊技機が広く親しまれるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−230714号公報
従来の弾球遊技機では、特別遊技の終了後、特許文献1に開示されるような確率変動遊技や、変動時間を短縮する所謂時短遊技などの特典を遊技者に付与するものが一般的である。しかしながら、遊技者に付与される特典は予め定められたものに限定され、遊技者は、その特典を受ける以外に選択権を有していない。遊技者の心理状況は多種多様であり、遊技者によっては、例えば、時間がないためすぐにでも次の特別遊技が開始されるか知りたい場合や、また時間に余裕があるため比較的ゆっくりと遊技を楽しみたい場合もある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、特別遊技終了後に実行される特定遊技を、予め弾球遊技機側で設定しておくのではなく、遊技者による遊技状況、具体的には遊技者による操作部の操作状況に応じて特定遊技を選択して実行させるための技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機(10)は、遊技領域(52)が形成された遊技盤(50)と、遊技領域に設けられた遊技球が落入可能な始動口(62)と、始動口への遊技球の落入を契機として、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技を発生させるか否かを判定する抽選手段(114)と、抽選手段により特別遊技を発生させることが判定された場合に、特別遊技を実行する特別遊技制御手段(130)と、遊技者が遊技状態を進行させるために操作する操作部(82、17)と、遊技者が操作部を操作した結果に応じて、通常遊技よりも遊技者に有利な特定遊技を複数の中から選択して決定する特定遊技選択手段(146)と、特別遊技の終了後、選択した特定遊技を実行する特定遊技実行手段(148)とを備える。
この態様の弾球遊技機によると、遊技者の操作結果に応じて特定遊技が選択されるため、遊技者は自身の好みに合った特定遊技を楽しむことができ、遊技興趣を向上することができる。この選択は、操作部を操作することで遊技者により直接なされてもよく、また操作部を操作した結果として発生する遊技状態に応じて間接的になされてもよい。
操作部は、遊技者が選択指示を入力するために設けられた入力部であって、特定遊技選択手段は、入力部を介して入力された特定遊技の選択指示に基づいて、特定遊技を決定してもよい。これにより、遊技者は入力部を介して特定遊技を直接選択することができ、遊技者の好みを特定遊技に直接反映させることができる。
この態様の弾球遊技機は、遊技領域に設けられ、特別遊技中に、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置をさらに備えてもよい。この可変入球装置は、特別遊技中に開閉する大入賞口であってよい。操作部は、遊技者が遊技球を遊技領域に発射するための発射ハンドルであって、特定遊技選択手段は、可変入球装置への入球数に基づいて、特定遊技を選択して決定する。
この態様の弾球遊技機によると、可変入球装置への入球数を特定遊技の選択条件として利用することで、ハードウェアとして入力部を設ける必要がなく、ソフトウェア処理で特定遊技を選択することが可能となる。これにより、遊技者は発射ハンドルの操作を介して特定遊技を間接的に選択することができ、好みの特定遊技を獲得するためには発射ハンドルの回動角度を調整して入球数を自ら制御すればよい。これにより、遊技者にとってもある程度の技量が要求されることとなり、遊技興趣を向上することができる。
特定遊技選択手段は、特定遊技中において遊技球の受け入れ状態が有利な状態に複数回変化するうちの所定の回に可変入球装置に入球した遊技球の数に応じて、特定遊技を決定してもよい。例えば、特別遊技における所定のラウンドを、特定遊技を選択するためのラウンドとして定めてもよく、入球数に応じて特定遊技を決定することで、可変入球装置に単純に遊技球を入賞させるだけの特別遊技の単調さを解消することができる。
本発明によれば、遊技者による遊技状況、具体的には遊技者による操作結果に応じて特定遊技を選択可能とする技術を提供することができ、弾球遊技機の遊技性を高めることができる。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤面で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、発射ハンドル17、スピーカ18および入力ボタン82を含む。
外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。透明板13は、ガラスなどにより形成され、遊技盤50の遊技領域52を透視可能な板である。扉14は、透明板13を支持する。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。
上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が再生される。入力ボタン82は、遊技者が特別遊技の終了後に実行する特定遊技の選択指示を入力するために設けられた入力部である。遊技者は、特別遊技の実行中、または特別遊技の終了直後に入力ボタン82を所定のタイミングで押下することにより、複数の選択肢の中から1つの形態の特定遊技を選択することができる。特定遊技の選択については後に詳述する。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、図柄表示装置60、始動入賞口(以下、「始動口」という)62、センター飾り64、大入賞口66および一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
始動口62は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置74と、始動口を拡開させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。始動口62は、遊技領域52における所定位置に設けられる。始動口62は普通電動役物により形成され、その入口が拡開可能となっている。普通電動役物が拡開状態にあるときには、遊技球は始動口62に落入しやすくなる。以下、始動口62に関し、普通電動役物が拡開して遊技球が始動口62に落入しやすい状態を「開放状態」と呼ぶ。
大入賞口66は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、大入賞口66を拡開させるための大入賞口ソレノイド80を備える。大入賞口66はアウト口58の上方等の位置に設けられる。大入賞口66の内側は、特定領域(いわゆるVゾーン)と一般領域に区画されている。大入賞口66の入賞検出装置78は、遊技球の特定領域の通過を検出するセンサと、一般領域の通過を検出するセンサを備えて構成される。大入賞口66は、特別遊技中に、予め定められた回数を最大の回数として遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置として存在する。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。発射ハンドル17は、遊技者が遊技球を遊技領域52に発射するために設けられる。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72や始動口62、大入賞口66の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15および下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本明細書において「落入」は「通過」を含むものとする。
遊技盤50の略中央に設けられた図柄表示装置60は、その画面に特別図柄202と、特別図柄202に連動する装飾図柄200を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。ここで、特別図柄202は、始動口62への遊技球の落入を契機として行われる抽選(以下、「特別遊技移行抽選」とよぶ)の結果に応じた図柄であり、大当たりを発生させるか否かを示す役割をもつ。装飾図柄200は、抽選の結果を視覚的に演出するための図柄である。図柄表示装置60は、装飾図柄200としてスロットマシーンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。図柄表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、機械式のドラムやLEDなどの他の表示装置であってもよい。
遊技球が始動口62に落入すると、図柄表示装置60において特別図柄202および装飾図柄200が変動表示されるが、それらの変動表示は一定時間経過後に停止される。停止時の特別図柄202が大当たりを示す図柄である場合、大入賞口66の開閉動作が開始され、特別遊技に移行する。このときスロットマシーンのゲームを模した装飾図柄200は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。
大入賞口66は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。大入賞口66が開放中に遊技球が特定領域へ少なくとも1球落入した場合、大入賞口66は再度開放される。このように、大入賞口66が1回開放される間に遊技球が少なくとも1球以上特定領域へ落入することを条件に大入賞口66の開閉が所定回数、例えば15回繰り返される。
図柄表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、図柄表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。また遊技効果ランプ90が遊技領域52に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
なお、作動口68を遊技球が通過すると、所定時間、普通図柄204と呼ばれる図柄が変動表示される。普通図柄204は図柄表示装置60の右下隅にて変動表示される。所定時間の経過後に普通図柄204の変動表示が停止すると、所定の確率で始動口62が所定時間拡開する。そのため、遊技球が一時的に始動口62に落入しやすくなる。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板41は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に始動口62へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板49は、液晶ユニット42を備え、図柄表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板41による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板41およびサブ基板49は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、ぱちんこ遊技機10における遊技を制御する構成を中心とした基本的な機能ブロック図である。大入賞口66、始動口62、入力ボタン82、図柄表示装置60、スピーカ18、各種遊技効果ランプ90、遊技制御装置100との間は電気的に接続されている。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROM、演算処理や制御処理に用いるCPUやRAM等の素子で実現でき、ソフトウエア的には画像処理機能、制御機能、乱数発生機能等のプログラムによって実現されるが、本図ではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できる。
遊技制御装置100は、入球判定手段104、大入賞口開閉制御手段106、表示制御手段108、当否判定手段110、図柄決定手段116、特別遊技制御手段130および特定遊技制御手段140を有する。
入球判定手段104は、大入賞口66の入賞検出装置78または始動口62の入賞検出装置74から遊技球が落入した旨の情報を取得し、更にその情報に基づいて入賞の有無を判定する。大入賞口開閉制御手段106は、大入賞口ソレノイド80を励磁することにより、特別遊技において大入賞口66の開閉を制御する。表示制御手段108は、特別図柄202や装飾図柄200などの図柄や電飾等の表示を制御する。当否判定手段110は、特別遊技移行抽選についての処理を実行する。図柄決定手段116は、図柄変動の停止図柄および表示パターンを決定する。特別遊技制御手段130は、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技を発生させるか否かを判定する。特定遊技制御手段140は、特別遊技の終了後に実行する特別遊技とは異なる遊技者に有利な特定遊技の実行を制御する。
当否判定手段110は、特図乱数取得手段112と特別遊技移行抽選手段114を含む。遊技球が62に落入すると、入賞検出装置74はそれを検出して落入を示す始動入賞情報を生成する。入球判定手段104は、始動入賞情報を受け取ると遊技球が始動口62に入賞したことを判定する。
特図乱数取得手段112は、保留球数が上限に達しているか否かを調べる。例えば、保留球数の上限は予め4つに設定されている。保留球数が上限に達していない場合、入球判定手段104が始動入賞情報を受け取ったタイミングで、特図乱数取得手段112が始動入賞に対する乱数(以下、「特図乱数」とよぶ)を取得する。このとき、特図乱数取得手段112は保留球数として1を加算し、保留球としてこの特図乱数を一時記憶する。特図乱数取得手段112は、数学的に特図乱数を生成して取得してもよく、また図示しないカウンタにより生成されるカウント値を特図乱数として取得してもよい。特別遊技移行抽選手段114は、特図乱数取得手段112が一時記憶する特図乱数を適宜読み出し、その特図乱数に基づいて、特別遊技を発生させるか否かを判定する特別遊技移行抽選を実行する。特別遊技移行抽選が大当たりとなると、特別遊技制御手段130は図柄変動終了後に特別遊技に遊技状態を移行させる。
図柄決定手段116は、装飾図柄決定手段118および特別図柄決定手段126を含む。特別図柄決定手段126は、特図乱数取得手段112が取得する特図乱数に基づいて、特別図柄202の変動表示時間および停止図柄を決定する。装飾図柄決定手段118は、特図乱数取得手段112が取得する特図乱数に基づいて、装飾図柄200を変動表示するための表示パターンおよび停止図柄を決定する。
特定遊技制御手段140は、特定遊技形態保持手段142、選択条件判定手段144、特定遊技選択手段146、特定遊技実行手段148を備える。特定遊技形態保持手段142は、特別遊技の終了後に遊技者に選択させるための特定遊技の形態を複数保持している。特定遊技形態保持手段142は、ROMとして構成されてもよく、またRAMとして構成されてもよい。特定遊技形態保持手段142が保持する複数の遊技形態は、遊技者に付与される特典の程度がほぼ等しくなるように定められることが好ましい。
図4は、特定遊技形態保持手段が保持する複数の特定遊技の形態の一例を示す。この遊技形態は、特別遊技の終了後に実行される特別図柄変動に関して設定されている。この例では、パターンA〜Cの3つのパターンが保持されており、パターンAは、時間短縮変動遊技(以下、「時短」と呼ぶ)のみを100回転行わせる遊技形態であり、パターンBは、確率変動遊技(以下、「確変」と呼ぶ)のみを50回転行わせる遊技形態であり、パターンCは、時短付確変を25回転行わせる遊技形態である。時短と確変を比較すると、確変の方が遊技者に有利であるため、パターンBの回転数をパターンAの回転数よりも多くしており、パターンCでは、確変と時短とを実行できるため、回転数を最も少なくしている。このように回転数を設定することにより、各遊技パターンは、ほぼ同程度の価値を有している。3つの遊技パターンの特典の程度をほぼ等しくすることで、遊技者が選択することにより付与される特典の公平性を担保することにしている。
図5は、特定遊技形態保持手段が保持する複数の特定遊技の形態の別の例を示す。この遊技形態は、特別遊技の終了後に実行される特別図柄変動に関して設定されている。この例では、パターンA〜Bの2つのパターンが保持されており、パターンAは、時短なしで当たり確率を高確率に設定して10回転行わせる遊技形態であり、パターンBは、時短付で当たり確率を低確率に設定して100回転行わせる遊技形態である。当たり確率を高確率に設定する方が時短よりも遊技者に有利であるため、パターンAの回転数をパターンBの回転数よりも少なくすることで、各遊技パターンが、ほぼ同程度の価値を有することになる。このように、2つの遊技パターンの特典の程度をほぼ等しくすることで、遊技者が選択することにより付与される特典の公平性を担保することにしている。
図6は、特定遊技形態保持手段が保持する複数の特定遊技の形態の別の例を示す。この遊技形態は、特別遊技の終了後に実行される特別図柄変動に関して設定されている。この例では、パターンA〜Dの4つのパターンが保持されており、パターンAは、時短付確変を50回転行わせる遊技形態であり、パターンBは、確変のみを70回転行わせる遊技形態であり、パターンCは、時短付確変を確変転落抽選確率1/100で行わせる遊技形態であり、パターンDは、確変のみを確変転落抽選確率1/150で行わせる遊技形態である。なお、確変転落抽選確率とは、抽選により確変遊技から通常遊技に移行する確率である。図4および図5に示した遊技パターンと同様に、図6の遊技パターンにおいても、それぞれの遊技パターンが、ほぼ同程度の価値を有するように、回転数または確変転落抽選確率を設定している。すなわち、パターンA、パターンB、パターンC、パターンDの価値はそれぞれ等しく設定される。このように、4つの遊技パターンの特典の程度をほぼ等しくすることで、遊技者が選択することにより付与される特典の公平性を担保することにしている。
図7は、特定遊技形態保持手段が保持する複数の特定遊技の形態の別の例を示す。この遊技形態は、特別遊技の終了後に実行される普通図柄変動に関して設定されている。この例では、パターンA〜Gの7つのパターンが保持されている。通常の普通図柄変動では、普通図柄の当たり確率が低く、普通図柄の変動時間が長く、さらに普通図柄が当たったときの始動口62の開放時間が短く設定されている。特定遊技では、この3つの要素の少なくも1つを遊技者に有利な状態に設定する。このとき、3つの要素のうち、遊技者に有利に設定する要素の数に応じて、特定遊技を実行する時間を定める。なお、普通図柄の特定遊技は、特別図柄の変動回数を基準として定められる。図7において、普通図柄の当たり確率を高確率または低確率、普通図柄の変動時間を変動時間長または変動時間短、始動口62の開放時間を開放時間短または開放時間長として、それぞれ2種類の形態で表現する。なお、それぞれの要素の形態は、2種類よりもさらに細分化されてもよい。
パターンAは、低確率、変動時間長、開放時間長の普通図柄遊技を特図変動の100回転中に行わせる遊技形態であり、パターンBは、低確率、変動時間短、開放時間短の普通図柄遊技を特図変動の100回転中に行わせる遊技形態であり、パターンCは、高確率、変動時間長、開放時間短の普通図柄遊技を特図変動の100回転中に行わせる遊技形態である。パターンDは、高確率、変動時間短、開放時間短の普通図柄遊技を特図変動の80回転中に行わせる遊技形態であり、パターンEは、高確率、変動時間長、開放時間長の普通図柄遊技を特図変動の80回転中に行わせる遊技形態であり、パターンFは、低確率、変動時間短、開放時間長の普通図柄遊技を特図変動の80回転中に行わせる遊技形態である。パターンGは、高確率、変動時間短、開放時間長の普通図柄遊技を特図変動の60回転中に行わせる遊技形態である。以上のように、図7の例では、3つの要素のうち、1つの要素を遊技者に有利に設定した場合を特図変動100回転分、2つの要素を有利に設定した場合を特図変動80回転分、3つ全ての要素を有利に設定した場合を特図変動60回転分として設定している。図4から図6に示した遊技パターンと同様に、図7の遊技パターンにおいても、それぞれの遊技パターンが、ほぼ同程度の価値を有するように、回転数を設定している。すなわち、パターンA、パターンB、パターンC、パターンD、パターンE、パターンF、パターンGの価値はそれぞれ等しく設定される。これにより、7つの遊技パターンの特典の程度をほぼ等しくし、選択することにより遊技者に付与される特典の公平性を担保することにしている。
図4から図7に示した特定遊技の複数の形態は、あくまでも例示であり、他の特定遊技の形態が採用されてもよい。なお、図4から図6に示した特別図柄の特定遊技形態についてはいずれかが選択的に採用されるが、このとき、図7に示した普通図柄の特定遊技形態を、特別図柄の特定遊技形態と同時に採用することも可能である。
遊技者は、特別遊技の終了後、図柄表示装置60に表示される選択画面を見て、特定遊技の遊技パターンを選択する。
図8は、選択画面の一例を示す。この例では、遊技パターンを示すアルファベットが時間とともにサイクリックに表示される。選択可能な遊技パターンのアルファベットが大きく表示され、この状態で入力ボタン82を押下すると、遊技パターンBが選択される。なお、図1では、入力ボタンとして単純な押しボタンを示したが、例えば十字キーのような入力ボタンを設けてもよく、この場合には、遊技者が選択画面に表示される選択肢を見ながらカーソルなどを動かし、所望の遊技形態を示すアルファベットを指定して選択する。また、遊技者に選択肢の内容を明示するべく、選択画面には、アルファベットではなく、図4から図7に示した遊技形態の内容が直接示されてもよい。
図8は、選択画面の一例を示す。この例では、遊技パターンを示すアルファベットが時間とともにサイクリックに表示される。選択可能な遊技パターンのアルファベットが大きく表示され、この状態で入力ボタン82を押下すると、遊技パターンBが選択される。なお、図1では、入力ボタンとして単純な押しボタンを示したが、例えば十字キーのような入力ボタンを設けてもよく、この場合には、遊技者が選択画面に表示される選択肢を見ながらカーソルなどを動かし、所望の遊技形態を示すアルファベットを指定して選択する。また、遊技者に選択肢の内容を明示するべく、選択画面には、アルファベットではなく、図4から図7に示した遊技形態の内容が直接示されてもよい。
選択条件判定手段144は、入力ボタン82を介して特定遊技の選択指示が入力されたことを検出すると、特定遊技の選択条件が成立したことを判定する。特定遊技選択手段146は、遊技者が入力ボタン82を操作した結果に応じて、特定遊技形態保持手段142に保持された複数の特定遊技の中から1つの遊技形態を選択する。具体的には、入力ボタン82を介して選択指示がなされた特定遊技を選択することになる。特定遊技実行手段148は、選択した特定遊技を実行する。
図9は、ぱちんこ遊技機10における基本的な処理過程を示すフローチャートである。遊技球が始動口62へ入球したか否かに基づき、主として当否判定手段110が始動入賞判定処理を実行し(S10)、遊技球が始動口62に落入すると特図乱数を取得して、当たり判定処理を実行する(S12)。特図乱数が大当たりを示すものである場合、図柄決定手段116が、停止図柄が当たり図柄となる特別図柄および装飾図柄を決定する(S14)。大当たり図柄で変動表示が停止されると、特別遊技制御手段130が特別遊技すなわち大当たり遊技を実行する(S16)。
特別遊技が終了すると、図柄表示装置60には、図8に例示する画面が表示される。なお、選択画面は、特別遊技中に表示されてもよい。遊技者は、遊技形態を示すアルファベットなどの記号が順に表示されるのを見ながら、所望の記号が最も大きく表示されたタイミングで入力ボタン82を押す。これにより、遊技者は、特別遊技の終了後に実行する特定遊技を選択することができる。選択条件判定手段144は、入力ボタン82が押下されたことを検出すると、特定遊技の選択条件が成立したこと、すなわち特定遊技が適切に選択されたことを検出し、特定遊技選択手段146にその旨を指示する。特定遊技選択手段146は、選択指示に基づいて特定遊技を決定する(S18)。特定遊技実行手段148は、特別遊技が終了し且つ特定遊技の選択が完了している段階で、特定遊技を実行する(S20)。以上により、遊技者は、自身の心理状況などに合わせて所期の特定遊技を適宜選択でき、遊技の興趣を向上できる。例えば、ゆっくりと遊技を楽しみたい場合には時短のない特定遊技を選択し、一方、時間に余裕のないときには時短付の特定遊技を選択するなど、遊技者は、自身の状況や性格などに適合した特定遊技を楽しむことができる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施例では、入力ボタン82を用いて遊技者が特定遊技を選択する例について説明したが、変形例では、入力ボタン82以外の他の操作部を操作した結果に応じて、特定遊技を選択させることも可能である。例えば、発射ハンドル17を遊技者が操作することで、特別遊技中に大入賞口66に遊技球が入球することになるが、この大入賞口66への入球数に基づいて、特定遊技選択手段146が特定遊技を選択して決定してもよい。
このとき、特定遊技選択手段146は、大入賞口66が特定遊技中において遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化している間に、大入賞口66に入球した遊技球の数に応じて特定遊技を決定する。特別遊技では、大入賞口66が所定のラウンド数だけ開放するが、そのうちの所定のラウンドにおいて開放中の大入賞口66への入球数に応じて、特定遊技選択手段146が特定遊技を選択する。図6に示すように3つの遊技パターンが用意されている場合には、例えば1ラウンド目において、遊技球が2球以下の入球であればパターンAを、3球以上5球以下であればパターンBを、6球以上であればパターンCを選択するという条件を予め設定しておく。この条件は選択条件判定手段144により予め保持されており、選択条件判定手段144は、1ラウンド目における大入賞口66の入賞検出装置78において検出された入球数を受け取り、その入球数に応じた遊技パターンの選択条件が成立したことを判定する。
この判定結果は特定遊技選択手段146に供給され、特定遊技選択手段146は、この判定結果を受けて、特定遊技を選択する。このように、遊技者は、発射ハンドル17の操作に応じた遊技状態に基づいて特定遊技を選択することができる。遊技者が所望の特定遊技を獲得するためには、発射ハンドル17の回動角度を調整して入球数を制御することになるため、従来では単調となっていた特別遊技の興趣を高め、遊技者の関心を高めることができる。この変形例では、入力ボタン82を設けないでよく、ソフトウェア処理で特定遊技を選択可能とするため、ぱちんこ遊技機10の製造コストを下げることができる。
なお、特定遊技の選択は、例えばぱちんこ遊技機10が遊技者に提供するゲームの結果に応じて行われてもよく、また、所定のキャラクタが選択された場合などに行われてもよい。いずれの場合であっても、遊技者が操作部を操作した結果に応じて特定遊技が選択されればよい。
また、入力ボタン82を利用して特定遊技を選択する実施例において、遊技者が入力ボタン82を押し忘れる場合がある。このとき、選択条件判定手段144は、特別遊技の終了後、所定時間が経過しても入力ボタン82が押下されないことを検出すると、特定遊技の選択条件が成立しなかったことを判定する。特定遊技選択手段146は、この判定結果をもとに、任意の特定遊技を選択してもよい。この選択はランダムに行われてもよい。また、例えば過去に遊技者が選択した特定遊技を記憶しておき、その特定遊技を選択するようにしてもよい。例えば、前回選択された特定遊技を今回も選択することで、選択アルゴリズムを単純化できる。また、同一の遊技者であれば、前回選択した特定遊技が引き続き選択されることになるため、結果として遊技者は自身の好きな特定遊技を楽しむことができるようになる。
また、図4から図7には、予め複数の遊技パターンが設定されている例を示したが、特典として遊技者に付与される遊技パターンは、遊技者により設定可能としてもよい。例えば、図5の例では、パターンAが、時短なしで高確率10回転、パターンBが、時短付で低確率100回転の遊技形態であったが、遊技者が入力ボタン82を押した回数などに応じて、確率自体および回転数を設定可能としてもよい。例えば、入力ボタン82を押すことで、パターンAの高確率よりも確率が次第に低くなり、一方で回転数が増えていくように、遊技者が遊技パターンを決定できるようにしてもよい。このとき、回転数の上限および下限や、確率の上限および下限は予め設定しておく。遊技者が自身の操作結果に応じて段階的に特定遊技の配分を調整できるようにすることで、遊技興趣を高めることが可能となる。
17・・・発射ハンドル、50・・・遊技盤、52・・・遊技領域、62・・・始動口、82・・・入力ボタン、130・・・特別遊技制御手段、146・・・特定遊技選択手段、148・・・特定遊技実行手段。
Claims (4)
- 遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域に設けられた遊技球が落入可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の落入を契機として、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技を発生させるか否かを判定する抽選手段と、
前記抽選手段により特別遊技を発生させることが判定された場合に、特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
遊技者が遊技状態を進行させるために操作する操作部と、
遊技者が前記操作部を操作した結果に応じて、通常遊技よりも遊技者に有利な特定遊技を複数の中から選択して決定する特定遊技選択手段と、
特別遊技の終了後、選択した特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。 - 前記操作部は、遊技者が選択指示を入力するために設けられた入力部であって、
前記特定遊技選択手段は、前記入力部を介して入力された特定遊技の選択指示に基づいて、特定遊技を決定することを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。 - 前記遊技領域に設けられ、前記特別遊技中に、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置をさらに備え、
前記操作部は、遊技者が遊技球を前記遊技領域に発射するための発射ハンドルであって、
前記特定遊技選択手段は、前記可変入球装置への入球数に基づいて、特定遊技を選択して決定することを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。 - 前記特定遊技選択手段は、前記特定遊技中において遊技球の受け入れ状態が有利な状態に複数回変化するうちの所定の回に前記可変入球装置に入球した遊技球の数に応じて、特定遊技を決定することを特徴とする請求項3に記載の弾球遊技機。
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