JP4468602B2 - 平衡伝送終端装置及びそれを用いた受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペアケーブルを用いた平衡伝送システムにおけるコモンモードノイズを抑制するコモンモードチョークコイルを有する平衡伝送終端装置及びそれを用いた受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の平衡伝送終端装置を有する平衡伝送システムのブロック図である。図4に示すように、この平衡伝送システムは、送信装置30及び受信装置31を備える。そして、送信装置30と受信装置31とは、一対の導線36、37を備えてなる平衡伝送線路32を用いて通信を行う。
【0003】
受信装置31は、従来の平衡伝送終端装置42及び本体回路33を有する。この平衡伝送終端装置42は、平衡伝送線路32の終端に設けられ、コモンモードチョークコイル34及びインピーダンス素子Rを有する。
【0004】
このコモンモードチョークコイル34は、平衡伝送線路32に混入したコモンモードノイズを減衰させる。この点を詳しく説明する。
【0005】
図5は、コモンモードチョークコイル34の説明図である。図5(a)は、ディファレンシャルモードの場合の説明図、図5(b)は、コモンモードの場合の説明図である。
【0006】
図5(a)に示すように、一対の導線36、37に流れる電流Idが、逆相であれば(ディファレンシャルモード)、互いに発生する磁束38、39を打ち消し合う。このため、コモンモードチョークコイル34は、伝送信号に影響を与えない。
【0007】
一方、図5(b)に示すように、一対の導線36、37に流れる電流Icが同相であれば(コモンモード)、磁束40、41が相加わることになる。このため、コモンモードチョークコイル34のインピーダンスは、大きくなる。
【0008】
以上の結果、コモンモードチョークコイル34は、本来伝送したいディファレンシャルモード電流(差動信号)Idに対しては影響を与えず、雑音として混入するコモンモード電流(コモンモードノイズ)Icだけを減衰させる。
【0009】
さて、特開平7−240652号公報にも、関連する従来技術が開示されている。この従来技術は、トランス(コモンモードチョークコイルに相当)を有する平衡−不平衡変換器に関するものである。
【0010】
この平衡−不平衡変換器は、信号線間にインピーダンス素子を挿入し、このインピーダンス素子の電気的中点を接地して、この接地にノイズを流すというものである。この従来技術との相違は、本発明の実施の形態の説明の中で詳述する。
【発明が解決しようとする課題】
さて、図5に示したように、コモンモードチョークコイル34は、コイルに流れる電流によって発生する磁束の効果を利用したものである。
【0011】
このため、コモンモードチョークコイル34に過大なコモンモード電流Icが流れると、コモンモードチョークコイル34のコアが飽和してしまい、十分な効果を得ることができないという問題が生じる。
【0012】
また、過大なコモンモード電流Icにより、線径の細いコイルの損傷を引き起こすという問題もある。
【0013】
特に、自動車や航空機等の移動体に上記のような平衡伝送システムを搭載する場合は、自動車や航空機等の移動体のエンジンが、大きなコモンモードノイズの発生源になり、上記問題が生じ易い。
【0014】
さらに、このような移動体では、大きなコモンモードノイズの発生源である電波塔や高圧線などの近隣を通過することも多く、上記問題が生じやすい。
【0015】
そこで、本発明は、コモンモードチョークコイルの飽和を抑制するとともに、損傷を防止できる平衡伝送終端装置及びそれを用いた受信装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一対の導線を備えてなる平衡伝送線路の終端に設けられる平衡伝送終端装置であって、一対の導線間に直列に接続され、かつ、互いを接続する節点が接地される2つの第1のインピーダンス素子と、第1のインピーダンス素子の後段に設けられ、平衡伝送線路に発生するコモンモードノイズを減衰させるコモンモードチョークコイルと、コモンモードチョークコイルの後段に設けられ、第1のインピーダンス素子と共に、インピーダンス整合を図る第2のインピーダンス素子とを備え、第1のインピーダンス素子は、ディファレンシャルモードにおける平衡伝送を維持できるインピーダンスを有し、第1及び第2のインピーダンス素子は、平衡伝送線路の特性インピーダンスとの間でインピーダンス整合を図ることができるインピーダンスを有し、コモンモードチョークコイル、第1のインピーダンス素子、及び、第2のインピーダンス素子のインピーダンスは、コモンモードチョークコイルに流れ込むコモンモード電流が、予め定められた値を超えないように設定される。
【0017】
この構成により、コモンモードチョークコイルへの過大なコモンモード電流の流入を防止できる。その結果、平衡伝送線路に過大なコモンモード電流が発生した場合でも、コモンモードチョークコイルの飽和と損傷を抑制できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の平衡伝送終端装置は、一対の導線を備えてなる平衡伝送線路の終端に設けられる平衡伝送終端装置であって、一対の導線間に直列に接続され、かつ、互いを接続する節点が接地される2つの第1のインピーダンス素子と、第1のインピーダンス素子の後段に設けられ、平衡伝送線路に発生するコモンモードノイズを減衰させるコモンモードチョークコイルと、コモンモードチョークコイルの後段に設けられ、第1のインピーダンス素子と共に、インピーダンス整合を図る第2のインピーダンス素子とを備え、第1のインピーダンス素子は、ディファレンシャルモードにおける平衡伝送を維持できるインピーダンスを有し、第1及び第2のインピーダンス素子は、平衡伝送線路の特性インピーダンスとの間でインピーダンス整合を図ることができるインピーダンスを有し、コモンモードチョークコイル、第1のインピーダンス素子、及び、第2のインピーダンス素子のインピーダンスは、コモンモードチョークコイルに流れ込むコモンモード電流が、予め定められた値を超えないように設定される。
【0019】
この構成により、コモンモードチョークコイルへの過大なコモンモード電流の流入を防止できる。その結果、平衡伝送線路に過大なコモンモード電流が発生した場合でも、コモンモードチョークコイルの飽和と損傷を抑制できる。
【0020】
請求項2記載の平衡伝送終端装置では、第1のインピーダンス素子の各々は、抵抗素子である。
【0021】
この構成により、コモンモードチョークコイルの飽和と損傷を抑制できる平衡伝送終端装置を簡易に実現できる。
【0022】
請求項3記載の受信装置は、請求項1記載の平衡伝送終端装置を有する受信装置である。
【0023】
この構成により、コモンモードチョークコイルへの過大なコモンモード電流の流入を防止でき、コモンモードチョークコイルの飽和と損傷を抑制できる。その結果、平衡伝送線路に過大なコモンモード電流が発生した場合でも、コモンモードチョークコイルが有効に機能し、コモンモードノイズの影響を極力回避できる。
【0024】
請求項4記載の受信装置では、平衡伝送終端装置が備える第1のインピーダンス素子の各々は、抵抗素子である。
【0025】
この構成により、コモンモードノイズの影響を極力回避できる受信装置を簡易に実現できる。
【0026】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態における平衡伝送システムのブロック図である。図1に示すように、この平衡伝送システムは、送信装置1及び受信装置2を備える。そして、送信装置1と送信装置2とは、一対の導線4、5を備えてなる平衡伝送線路3を用いて通信を行う。
【0027】
受信装置2は、平衡伝送終端装置21及び本体回路22を有する。この平衡伝送終端装置は、平衡伝送線路3の終端に設けられ、2つのインピーダンス素子R1、コモンモードチョークコイル23、及び、インピーダンス素子R2を有する。
図1では、インピーダンス素子R1、R2として、抵抗素子を用いている。
【0028】
次に接続関係を説明する。平衡伝送終端装置21において、2つのインピーダンス素子R1は、導線4と導線5との間に直列に接続される。そして、一方のインピーダンス素子R1と、他方のインピーダンス素子R1とを接続する節点N1は、接地24に接続される。インピーダンス素子R2は、導線6と導線7との間に接続される。
【0029】
コモンモードチョークコイル23の一方の巻線の一端が、インピーダンス素子R1と導線4とを接続する節点N2に接続され、その他端が、インピーダンス素子R2と導線6とを接続する節点N4に接続される。さらに、コモンモードチョークコイル23の他方の巻線の一端が、インピーダンス素子R1と導線5とを接続する節点N3に接続され、その他端が、インピーダンス素子R2と導線7とを接続する節点N5に接続される。
【0030】
つまり、コモンモードチョークコイル23は、2つのインピーダンス素子R1の後段に設けられ、インピーダンス素子R2は、コモンモードチョークコイル23の後段に設けられる。
【0031】
次に、各構成の機能、動作を説明する。コモンモードチョークコイル23の構成、機能、動作は、図5に示したコモンモードチョークコイル34と同様である。また、受信装置2の本体回路22は、送信装置1から伝送された信号を、平衡伝送終端装置21を介して受信し、所定の処理を施す。
【0032】
次に、ディファレンシャルモード(差動伝送)における平衡伝送を維持する機能を説明する。
【0033】
導線4に接続されるインピーダンス素子R1のインピーダンスと、導線5に接続されるインピーダンス素子R1のインピーダンスとは、実質的に同じ値に設定される。これにより、ディファレンシャルモードにおける平衡伝送の維持が可能になる。
【0034】
次に、図2を用いて、ディファレンシャルモードにおける機能について説明する。図2(a)は、ディファレンシャルモードにおいて、図1の平衡伝送終端装置21と等価な回路図である。図2(b)は、図2(a)の回路と等価な回路図である。
【0035】
図5(a)の場合と同様に、ディファレンシャルモードでは、コモンモードチョークコイル23のインピーダンスは、ほぼ0に等しくなる。
【0036】
このため、ディファレンシャルモードでは、コモンモードチョークコイル23の影響をほとんど受けることがなく、平衡伝送終端装置21は、図2(a)に示した回路と等価になる。
【0037】
そして、さらに、図2(a)の回路は、図2(b)の回路と等価である。つまり、図2(a)の回路は、導線4と導線5との間に直列に接続された2つのインピーダンス素子R3を備えてなる図2(b)の回路と等価である。
【0038】
ここで、インピーダンス素子R1のインピーダンスを「R1」、インピーダンス素子R2のインピーダンスを「R2」、インピーダンス素子R3のインピーダンスを「R3」と表記すると、次式が成立する。
【数1】
つまり、R3は、R1と、R2/2との合成インピーダンスである。そこで、平衡伝送線路3の特性インピーダンスを「Z0」としたときに、R3が、Z0/2と実質的に同じ値になるように、R1とR2の値を設定する。
【0039】
こうすることで、インピーダンス整合を図ることができ、ディファレンシャルモード電流(差動信号)Idにとっては正しく整合されることになる。つまり、終端装置としての機能を確保できるのである。
【0040】
次に、図3を用いて、コモンモード(同相伝送)における機能について説明する。図3は、コモンモードにおいて、図1の平衡伝送終端装置21と等価な回路図である。
【0041】
外部から混入したコモンモードノイズによるコモンモード電流Icは、一対の導線4、5に同相電流として流れる。このため、図5(b)の場合と同様に、磁束が相加わって、コモンモードチョークコイル23のインピーダンスは大きくなる。
【0042】
従って、コモンモードでは、平衡伝送終端装置21は、図3の回路と等価になる。ここで、「ZC」は、コモンモードチョークコイル23を構成する1つの巻線のインピーダンスを表している。
【0043】
さて、図3に示すように、平衡伝送線路3に発生したコモンモード電流Icは、R2及びZCの合成インピーダンスと、R1とによって分流され、電流Ic1と電流Ic2となる。
【0044】
そこで、コモンモードチョークコイル23に流入する電流Ic2の値が、コモンモードチョークコイル23の定格電流Irの値(予め定められた値)を超えないように、R1、R2、ZCの値を設定する。この点を詳しく説明する。
【0045】
コモンモードチョークコイル23に流入する電流Ic2は、次式で表され、電流Ic2の値が、定格電流Irの値を超えないように、R1、R2、ZCの値を設定する。
【数2】
(数2)を用いて、R1、R2、ZCの値の設定方法の一例を説明する。(数2)の「Ic」には、平衡伝送線路3に混入しうるコモンモード電流Icの値を想定して代入する。この点に関し、次のことが一般的に言える。
【0046】
強電界の下では、数V(ボルト)〜数十Vのコモンモード電圧が誘起される。そして、特性インピーダンスが、数十Ω〜数百Ωの伝送媒体では、数百mA(ミリアンペア)〜数A(アンペア)のコモンモード電流が生じることになる。
【0047】
よって、このような場合を想定すれば、(数2)の「Ic」には、数百mA〜数Aという値が代入されることになる。
【0048】
(数2)の「ZC」には、使用するコモンモードチョークコイル23のインピーダンスZCを代入する。コモンモードチョークコイル23のインピーダンスZCとしては、コモンモードチョークコイル23に、ある周波数の電流を流したときのインピーダンスが用いられる。
【0049】
なお、一般に、コモンモードチョークコイルは、伝送媒体の特性インピーダンスを考慮して設計される。例えば、上記のように、伝送媒体の特性インピーダンスが、数十Ω〜数百Ωの場合は、コモンモードチョークコイル全体のインピーダンスは、数百Ω〜数kΩというように、伝送媒体の特性インピーダンスより大きな値になるように設計されている。この場合は、(数2)の「ZC」には、(数百Ω〜数kΩ)/2という値が代入されることになる。
【0050】
そして、電流Ic2の値が、定格電流Irの値を超えないように、(数2)の「R1」と「R2」の値を決定する。
【0051】
こうすることで、コモンモードチョークコイル23に、コモンモードチョークコイルの23の定格電流Irを超えるような過大な電流Ic2が流入することを防止できる。つまり、コアが飽和したり、巻線が損傷してしまうような過大な電流Ic2が、コモンモードチョークコイル23に流入することを防止できる。
【0052】
ここで、定格電流Irは、その電流よりも大きな電流が流れると、コモンモードチョークコイルが飽和してしまい、コモンモードチョークコイルの機能を有効に発揮できなくなる電流である。
【0053】
一般的に、コモンモードチョークコイルの定格電流は、コモンモードチョークコイルの製造者が定めるものである。しかし、ここにいう「定格電流Ir」は、コモンモードチョークコイルの製造者が定めた定格電流と、必ずしも一致させなくてもよい。
【0054】
さて、コモンモードにおいて、本体回路22へ出力される電圧は、ZCとR2の分圧となり、ZC>>R2であれば、さらに、コモンモードノイズの影響は抑圧されることになる。
【0055】
一方、コモンモード電流Ic1は、インピーダンス素子R1によって消費される。
【0056】
以上のように、本実施の形態では、2つのインピーダンス素子R1のインピーダンスを実質的に同じ値に設定し、さらに、R1と、R2/2との合成インピーダンスであるR3を、Z0/2と実質的に同じ値に設定している。
【0057】
このため、ディファレンシャルモードにおける平衡伝送を維持できるとともに、インピーダンス整合を図ることができる。このように、平衡伝送を維持できる終端装置としての機能を確保した上で、さらに、次のような効果を奏する。
【0058】
本実施の形態では、コモンモードチョークコイル23、インピーダンス素子R1、及び、インピーダンス素子R2のインピーダンスは、コモンモードチョークコイル23に流れ込むコモンモード電流Ic2が、定格電流Irの値(予め定められた値)を超えないように設定される。
【0059】
この構成により、コモンモードチョークコイル23への過大なコモンモード電流Ic2の流入を防止できる。このため、平衡伝送線路3に過大なコモンモード電流が発生した場合でも、コモンモードチョークコイル23の飽和と損傷を抑制できる。
【0060】
その結果、平衡伝送線路3に過大なコモンモード電流が発生した場合でも、コモンモードチョークコイル23は、コモンモードノイズの減衰という機能を有効に発揮できる。そして、受信装置2の本体回路22へのコモンモードノイズの影響を極力回避できる。
【0061】
また、本実施の形態では、インピーダンス素子R1の各々は、抵抗素子である。この構成により、コモンモードチョークコイル23の飽和と損傷を抑制できる平衡伝送終端装置21を簡易に実現できる。
【0062】
さて、次に、本実施の形態と、上記した特開平7−240652号公報に開示された従来技術との相違を説明する。この従来技術は、トランス(コモンモードチョークコイルに相当)を有する平衡−不平衡変換器である。
【0063】
この従来技術は、平衡側の信号線間に設けられたインピーダンス素子を介して、コモンモードノイズを接地へ流すことにより、コモンモードノイズの影響を防止するものである。
【0064】
このように、この従来技術は、トランスを用いてコモンモードノイズを減衰させることを意図したものではない。
【0065】
このため、この従来技術では、トランスへ流入するコモンモード電流を抑制して、トランスの飽和を防止するという課題は、そもそも存在しない。
【0066】
従って、当然、この従来技術では、トランスへ流入するコモンモード電流を抑制するための対策は何ら講じられていない。
【0067】
つまり、トランスのインピーダンス、トランスの前段のインピーダンス素子のインピーダンス、及び、トランスの後段のインピーダンス素子のインピーダンスを、どのような関係になるように設定するのかについての開示はない。
【0068】
以上のように、本実施の形態と、この従来技術とは、課題、機能、効果が全く相違する。
【0069】
なお、図1では、インピーダンス素子R1、R2として、抵抗素子を用いたが、これに限らず、キャパシタやインダクタを用いることもできるし、また、これらを組み合わせたものを用いることができる。
【0070】
【発明の効果】
請求項1記載の平衡伝送終端装置では、コモンモードチョークコイルへの過大なコモンモード電流の流入を防止できる。その結果、平衡伝送線路に過大なコモンモード電流が発生した場合でも、コモンモードチョークコイルの飽和と損傷を抑制できる。
【0071】
請求項2記載の平衡伝送終端装置では、コモンモードチョークコイルの飽和と損傷を抑制できる平衡伝送終端装置を簡易に実現できる。
【0072】
請求項3記載の受信装置では、コモンモードチョークコイルへの過大なコモンモード電流の流入を防止でき、コモンモードチョークコイルの飽和と損傷を抑制できる。その結果、平衡伝送線路に過大なコモンモード電流が発生した場合でも、コモンモードチョークコイルが有効に機能し、コモンモードノイズの影響を極力回避できる。
【0073】
請求項4記載の受信装置では、コモンモードノイズの影響を極力回避できる受信装置を簡易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における平衡伝送システムのブロック図
【図2】(a)差動伝送における動作の説明図
(b)差動伝送における動作の説明図
【図3】同相伝送における動作の説明図
【図4】従来の平衡伝送システムのブロック図
【図5】(a)差動伝送におけるコモンモードチョークコイルの説明図
(b)同相伝送におけるコモンモードチョークコイルの説明図
【符号の説明】
1、30 送信装置
2、31 受信装置
3、32 平衡伝送線路
4〜7、36、37 導線
21、42 平衡伝送終端装置
22、33 本体回路
23、34 コモンモードチョークコイル
24 接地
38〜41 磁束
R1、R2、R3、R インピーダンス素子
Id ディファレンシャルモード電流
Ic、Ic1、Ic2 コモンモード電流
Claims (4)
- 一対の導線を備えてなる平衡伝送線路の終端に設けられる平衡伝送終端装置であって、
前記一対の導線間に直列に接続され、かつ、互いを接続する節点が接地される2つの第1のインピーダンス素子と、
前記第1のインピーダンス素子の後段に設けられ、前記平衡伝送線路に発生するコモンモードノイズを減衰させるコモンモードチョークコイルと、
前記コモンモードチョークコイルの後段に設けられ、前記第1のインピーダンス素子と共に、インピーダンス整合を図る第2のインピーダンス素子とを備え、前記第1のインピーダンス素子は、ディファレンシャルモードにおける平衡伝送を維持できるインピーダンスを有し、
前記第1及び第2のインピーダンス素子は、前記平衡伝送線路の特性インピーダンスとの間でインピーダンス整合を図ることができるインピーダンスを有し、
前記コモンモードチョークコイル、前記第1のインピーダンス素子、及び、前記第2のインピーダンス素子のインピーダンスは、前記コモンモードチョークコイルに流れ込むコモンモード電流が、予め定められた値を超えないように設定されることを特徴とする平衡伝送終端装置。 - 前記第1のインピーダンス素子の各々は、抵抗素子であることを特徴とする請求項1記載の平衡伝送終端装置。
- 請求項1記載の平衡伝送終端装置を有する受信装置。
- 前記平衡伝送終端装置が備える第1のインピーダンス素子の各々は、抵抗素子であることを特徴とする請求項3記載の受信装置。
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