JP2002261842A - 平衡伝送終端装置及びそれを用いた受信装置 - Google Patents

平衡伝送終端装置及びそれを用いた受信装置

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JP2002261842A
JP2002261842A JP2001054226A JP2001054226A JP2002261842A JP 2002261842 A JP2002261842 A JP 2002261842A JP 2001054226 A JP2001054226 A JP 2001054226A JP 2001054226 A JP2001054226 A JP 2001054226A JP 2002261842 A JP2002261842 A JP 2002261842A
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balanced transmission
mode choke
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昌弘 牧
Yuji Igata
裕司 井形
Satoshi Hasako
里志 羽迫
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    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
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    • H03H11/02Multiple-port networks
    • H03H11/32Networks for transforming balanced signals into unbalanced signals and vice versa, e.g. baluns
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/02Details
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  • Input Circuits Of Receivers And Coupling Of Receivers And Audio Equipment (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コモンモードチョークコイルの飽和を抑制す
るとともに、損傷を防止できる平衡伝送終端装置を提供
する。 【解決方法】 コモンモードチョークコイル23、イン
ピーダンス素子R1、及び、インピーダンス素子R2の
インピーダンスは、コモンモードチョークコイル23に
流れ込むコモンモード電流Ic2が、定格電流Irの値
を超えないように設定される。コモンモードチョークコ
イル23への過大なコモンモード電流Ic2の流入を防
止でき、コモンモードチョークコイル23の飽和と損傷
を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペアケーブルを用
いた平衡伝送システムにおけるコモンモードノイズを抑
制するコモンモードチョークコイルを有する平衡伝送終
端装置及びそれを用いた受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の平衡伝送終端装置を有す
る平衡伝送システムのブロック図である。図4に示すよ
うに、この平衡伝送システムは、送信装置30及び受信
装置31を備える。そして、送信装置30と受信装置3
1とは、一対の導線36、37を備えてなる平衡伝送線
路32を用いて通信を行う。
【0003】受信装置31は、従来の平衡伝送終端装置
42及び本体回路33を有する。この平衡伝送終端装置
42は、平衡伝送線路32の終端に設けられ、コモンモ
ードチョークコイル34及びインピーダンス素子Rを有
する。
【0004】このコモンモードチョークコイル34は、
平衡伝送線路32に混入したコモンモードノイズを減衰
させる。この点を詳しく説明する。
【0005】図5は、コモンモードチョークコイル34
の説明図である。図5(a)は、ディファレンシャルモ
ードの場合の説明図、図5(b)は、コモンモードの場
合の説明図である。
【0006】図5(a)に示すように、一対の導線3
6、37に流れる電流Idが、逆相であれば(ディファ
レンシャルモード)、互いに発生する磁束38、39を
打ち消し合う。このため、コモンモードチョークコイル
34は、伝送信号に影響を与えない。
【0007】一方、図5(b)に示すように、一対の導
線36、37に流れる電流Icが同相であれば(コモン
モード)、磁束40、41が相加わることになる。この
ため、コモンモードチョークコイル34のインピーダン
スは、大きくなる。
【0008】以上の結果、コモンモードチョークコイル
34は、本来伝送したいディファレンシャルモード電流
(差動信号)Idに対しては影響を与えず、雑音として
混入するコモンモード電流(コモンモードノイズ)Ic
だけを減衰させる。
【0009】さて、特開平7−240652号公報に
も、関連する従来技術が開示されている。この従来技術
は、トランス(コモンモードチョークコイルに相当)を
有する平衡−不平衡変換器に関するものである。
【0010】この平衡−不平衡変換器は、信号線間にイ
ンピーダンス素子を挿入し、このインピーダンス素子の
電気的中点を接地して、この接地にノイズを流すという
ものである。この従来技術との相違は、本発明の実施の
形態の説明の中で詳述する。
【発明が解決しようとする課題】さて、図5に示したよ
うに、コモンモードチョークコイル34は、コイルに流
れる電流によって発生する磁束の効果を利用したもので
ある。
【0011】このため、コモンモードチョークコイル3
4に過大なコモンモード電流Icが流れると、コモンモ
ードチョークコイル34のコアが飽和してしまい、十分
な効果を得ることができないという問題が生じる。
【0012】また、過大なコモンモード電流Icによ
り、線径の細いコイルの損傷を引き起こすという問題も
ある。
【0013】特に、自動車や航空機等の移動体に上記の
ような平衡伝送システムを搭載する場合は、自動車や航
空機等の移動体のエンジンが、大きなコモンモードノイ
ズの発生源になり、上記問題が生じ易い。
【0014】さらに、このような移動体では、大きなコ
モンモードノイズの発生源である電波塔や高圧線などの
近隣を通過することも多く、上記問題が生じやすい。
【0015】そこで、本発明は、コモンモードチョーク
コイルの飽和を抑制するとともに、損傷を防止できる平
衡伝送終端装置及びそれを用いた受信装置を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の導線を
備えてなる平衡伝送線路の終端に設けられる平衡伝送終
端装置であって、一対の導線間に直列に接続され、か
つ、互いを接続する節点が接地される2つの第1のイン
ピーダンス素子と、第1のインピーダンス素子の後段に
設けられ、平衡伝送線路に発生するコモンモードノイズ
を減衰させるコモンモードチョークコイルと、コモンモ
ードチョークコイルの後段に設けられ、第1のインピー
ダンス素子と共に、インピーダンス整合を図る第2のイ
ンピーダンス素子とを備え、第1のインピーダンス素子
は、ディファレンシャルモードにおける平衡伝送を維持
できるインピーダンスを有し、第1及び第2のインピー
ダンス素子は、平衡伝送線路の特性インピーダンスとの
間でインピーダンス整合を図ることができるインピーダ
ンスを有し、コモンモードチョークコイル、第1のイン
ピーダンス素子、及び、第2のインピーダンス素子のイ
ンピーダンスは、コモンモードチョークコイルに流れ込
むコモンモード電流が、予め定められた値を超えないよ
うに設定される。
【0017】この構成により、コモンモードチョークコ
イルへの過大なコモンモード電流の流入を防止できる。
その結果、平衡伝送線路に過大なコモンモード電流が発
生した場合でも、コモンモードチョークコイルの飽和と
損傷を抑制できる。
【0018】
【発明の実施の形態】請求項1記載の平衡伝送終端装置
は、一対の導線を備えてなる平衡伝送線路の終端に設け
られる平衡伝送終端装置であって、一対の導線間に直列
に接続され、かつ、互いを接続する節点が接地される2
つの第1のインピーダンス素子と、第1のインピーダン
ス素子の後段に設けられ、平衡伝送線路に発生するコモ
ンモードノイズを減衰させるコモンモードチョークコイ
ルと、コモンモードチョークコイルの後段に設けられ、
第1のインピーダンス素子と共に、インピーダンス整合
を図る第2のインピーダンス素子とを備え、第1のイン
ピーダンス素子は、ディファレンシャルモードにおける
平衡伝送を維持できるインピーダンスを有し、第1及び
第2のインピーダンス素子は、平衡伝送線路の特性イン
ピーダンスとの間でインピーダンス整合を図ることがで
きるインピーダンスを有し、コモンモードチョークコイ
ル、第1のインピーダンス素子、及び、第2のインピー
ダンス素子のインピーダンスは、コモンモードチョーク
コイルに流れ込むコモンモード電流が、予め定められた
値を超えないように設定される。
【0019】この構成により、コモンモードチョークコ
イルへの過大なコモンモード電流の流入を防止できる。
その結果、平衡伝送線路に過大なコモンモード電流が発
生した場合でも、コモンモードチョークコイルの飽和と
損傷を抑制できる。
【0020】請求項2記載の平衡伝送終端装置では、第
1のインピーダンス素子の各々は、抵抗素子である。
【0021】この構成により、コモンモードチョークコ
イルの飽和と損傷を抑制できる平衡伝送終端装置を簡易
に実現できる。
【0022】請求項3記載の受信装置は、請求項1記載
の平衡伝送終端装置を有する受信装置である。
【0023】この構成により、コモンモードチョークコ
イルへの過大なコモンモード電流の流入を防止でき、コ
モンモードチョークコイルの飽和と損傷を抑制できる。
その結果、平衡伝送線路に過大なコモンモード電流が発
生した場合でも、コモンモードチョークコイルが有効に
機能し、コモンモードノイズの影響を極力回避できる。
【0024】請求項4記載の受信装置では、平衡伝送終
端装置が備える第1のインピーダンス素子の各々は、抵
抗素子である。
【0025】この構成により、コモンモードノイズの影
響を極力回避できる受信装置を簡易に実現できる。
【0026】以下、図面を参照して本発明の実施の形態
について説明する。図1は、本発明の実施の形態におけ
る平衡伝送システムのブロック図である。図1に示すよ
うに、この平衡伝送システムは、送信装置1及び受信装
置2を備える。そして、送信装置1と送信装置2とは、
一対の導線4、5を備えてなる平衡伝送線路3を用いて
通信を行う。
【0027】受信装置2は、平衡伝送終端装置21及び
本体回路22を有する。この平衡伝送終端装置は、平衡
伝送線路3の終端に設けられ、2つのインピーダンス素
子R1、コモンモードチョークコイル23、及び、イン
ピーダンス素子R2を有する。図1では、インピーダン
ス素子R1、R2として、抵抗素子を用いている。
【0028】次に接続関係を説明する。平衡伝送終端装
置21において、2つのインピーダンス素子R1は、導
線4と導線5との間に直列に接続される。そして、一方
のインピーダンス素子R1と、他方のインピーダンス素
子R1とを接続する節点N1は、接地24に接続され
る。インピーダンス素子R2は、導線6と導線7との間
に接続される。
【0029】コモンモードチョークコイル23の一方の
巻線の一端が、インピーダンス素子R1と導線4とを接
続する節点N2に接続され、その他端が、インピーダン
ス素子R2と導線6とを接続する節点N4に接続され
る。さらに、コモンモードチョークコイル23の他方の
巻線の一端が、インピーダンス素子R1と導線5とを接
続する節点N3に接続され、その他端が、インピーダン
ス素子R2と導線7とを接続する節点N5に接続され
る。
【0030】つまり、コモンモードチョークコイル23
は、2つのインピーダンス素子R1の後段に設けられ、
インピーダンス素子R2は、コモンモードチョークコイ
ル23の後段に設けられる。
【0031】次に、各構成の機能、動作を説明する。コ
モンモードチョークコイル23の構成、機能、動作は、
図5に示したコモンモードチョークコイル34と同様で
ある。また、受信装置2の本体回路22は、送信装置1
から伝送された信号を、平衡伝送終端装置21を介して
受信し、所定の処理を施す。
【0032】次に、ディファレンシャルモード(差動伝
送)における平衡伝送を維持する機能を説明する。
【0033】導線4に接続されるインピーダンス素子R
1のインピーダンスと、導線5に接続されるインピーダ
ンス素子R1のインピーダンスとは、実質的に同じ値に
設定される。これにより、ディファレンシャルモードに
おける平衡伝送の維持が可能になる。
【0034】次に、図2を用いて、ディファレンシャル
モードにおける機能について説明する。図2(a)は、
ディファレンシャルモードにおいて、図1の平衡伝送終
端装置21と等価な回路図である。図2(b)は、図2
(a)の回路と等価な回路図である。
【0035】図5(a)の場合と同様に、ディファレン
シャルモードでは、コモンモードチョークコイル23の
インピーダンスは、ほぼ0に等しくなる。
【0036】このため、ディファレンシャルモードで
は、コモンモードチョークコイル23の影響をほとんど
受けることがなく、平衡伝送終端装置21は、図2
(a)に示した回路と等価になる。
【0037】そして、さらに、図2(a)の回路は、図
2(b)の回路と等価である。つまり、図2(a)の回
路は、導線4と導線5との間に直列に接続された2つの
インピーダンス素子R3を備えてなる図2(b)の回路
と等価である。
【0038】ここで、インピーダンス素子R1のインピ
ーダンスを「R1」、インピーダンス素子R2のインピ
ーダンスを「R2」、インピーダンス素子R3のインピ
ーダンスを「R3」と表記すると、次式が成立する。
【数1】 つまり、R3は、R1と、R2/2との合成インピーダ
ンスである。そこで、平衡伝送線路3の特性インピーダ
ンスを「Z」としたときに、R3が、Z/2と実質
的に同じ値になるように、R1とR2の値を設定する。
【0039】こうすることで、インピーダンス整合を図
ることができ、ディファレンシャルモード電流(差動信
号)Idにとっては正しく整合されることになる。つま
り、終端装置としての機能を確保できるのである。
【0040】次に、図3を用いて、コモンモード(同相
伝送)における機能について説明する。図3は、コモン
モードにおいて、図1の平衡伝送終端装置21と等価な
回路図である。
【0041】外部から混入したコモンモードノイズによ
るコモンモード電流Icは、一対の導線4、5に同相電
流として流れる。このため、図5(b)の場合と同様
に、磁束が相加わって、コモンモードチョークコイル2
3のインピーダンスは大きくなる。
【0042】従って、コモンモードでは、平衡伝送終端
装置21は、図3の回路と等価になる。ここで、「Z
C」は、コモンモードチョークコイル23を構成する1
つの巻線のインピーダンスを表している。
【0043】さて、図3に示すように、平衡伝送線路3
に発生したコモンモード電流Icは、R2及びZCの合
成インピーダンスと、R1とによって分流され、電流I
c1と電流Ic2となる。
【0044】そこで、コモンモードチョークコイル23
に流入する電流Ic2の値が、コモンモードチョークコ
イル23の定格電流Irの値(予め定められた値)を超
えないように、R1、R2、ZCの値を設定する。この
点を詳しく説明する。
【0045】コモンモードチョークコイル23に流入す
る電流Ic2は、次式で表され、電流Ic2の値が、定
格電流Irの値を超えないように、R1、R2、ZCの
値を設定する。
【数2】 (数2)を用いて、R1、R2、ZCの値の設定方法の
一例を説明する。(数2)の「Ic」には、平衡伝送線
路3に混入しうるコモンモード電流Icの値を想定して
代入する。この点に関し、次のことが一般的に言える。
【0046】強電界の下では、数V(ボルト)〜数十V
のコモンモード電圧が誘起される。そして、特性インピ
ーダンスが、数十Ω〜数百Ωの伝送媒体では、数百mA
(ミリアンペア)〜数A(アンペア)のコモンモード電
流が生じることになる。
【0047】よって、このような場合を想定すれば、
(数2)の「Ic」には、数百mA〜数Aという値が代
入されることになる。
【0048】(数2)の「ZC」には、使用するコモン
モードチョークコイル23のインピーダンスZCを代入
する。コモンモードチョークコイル23のインピーダン
スZCとしては、コモンモードチョークコイル23に、
ある周波数の電流を流したときのインピーダンスが用い
られる。
【0049】なお、一般に、コモンモードチョークコイ
ルは、伝送媒体の特性インピーダンスを考慮して設計さ
れる。例えば、上記のように、伝送媒体の特性インピー
ダンスが、数十Ω〜数百Ωの場合は、コモンモードチョ
ークコイル全体のインピーダンスは、数百Ω〜数kΩと
いうように、伝送媒体の特性インピーダンスより大きな
値になるように設計されている。この場合は、(数2)
の「ZC」には、(数百Ω〜数kΩ)/2という値が代
入されることになる。
【0050】そして、電流Ic2の値が、定格電流Ir
の値を超えないように、(数2)の「R1」と「R2」
の値を決定する。
【0051】こうすることで、コモンモードチョークコ
イル23に、コモンモードチョークコイルの23の定格
電流Irを超えるような過大な電流Ic2が流入するこ
とを防止できる。つまり、コアが飽和したり、巻線が損
傷してしまうような過大な電流Ic2が、コモンモード
チョークコイル23に流入することを防止できる。
【0052】ここで、定格電流Irは、その電流よりも
大きな電流が流れると、コモンモードチョークコイルが
飽和してしまい、コモンモードチョークコイルの機能を
有効に発揮できなくなる電流である。
【0053】一般的に、コモンモードチョークコイルの
定格電流は、コモンモードチョークコイルの製造者が定
めるものである。しかし、ここにいう「定格電流Ir」
は、コモンモードチョークコイルの製造者が定めた定格
電流と、必ずしも一致させなくてもよい。
【0054】さて、コモンモードにおいて、本体回路2
2へ出力される電圧は、ZCとR2の分圧となり、ZC
>>R2であれば、さらに、コモンモードノイズの影響
は抑圧されることになる。
【0055】一方、コモンモード電流Ic1は、インピ
ーダンス素子R1によって消費される。
【0056】以上のように、本実施の形態では、2つの
インピーダンス素子R1のインピーダンスを実質的に同
じ値に設定し、さらに、R1と、R2/2との合成イン
ピーダンスであるR3を、Z/2と実質的に同じ値に
設定している。
【0057】このため、ディファレンシャルモードにお
ける平衡伝送を維持できるとともに、インピーダンス整
合を図ることができる。このように、平衡伝送を維持で
きる終端装置としての機能を確保した上で、さらに、次
のような効果を奏する。
【0058】本実施の形態では、コモンモードチョーク
コイル23、インピーダンス素子R1、及び、インピー
ダンス素子R2のインピーダンスは、コモンモードチョ
ークコイル23に流れ込むコモンモード電流Ic2が、
定格電流Irの値(予め定められた値)を超えないよう
に設定される。
【0059】この構成により、コモンモードチョークコ
イル23への過大なコモンモード電流Ic2の流入を防
止できる。このため、平衡伝送線路3に過大なコモンモ
ード電流が発生した場合でも、コモンモードチョークコ
イル23の飽和と損傷を抑制できる。
【0060】その結果、平衡伝送線路3に過大なコモン
モード電流が発生した場合でも、コモンモードチョーク
コイル23は、コモンモードノイズの減衰という機能を
有効に発揮できる。そして、受信装置2の本体回路22
へのコモンモードノイズの影響を極力回避できる。
【0061】また、本実施の形態では、インピーダンス
素子R1の各々は、抵抗素子である。この構成により、
コモンモードチョークコイル23の飽和と損傷を抑制で
きる平衡伝送終端装置21を簡易に実現できる。
【0062】さて、次に、本実施の形態と、上記した特
開平7−240652号公報に開示された従来技術との
相違を説明する。この従来技術は、トランス(コモンモ
ードチョークコイルに相当)を有する平衡−不平衡変換
器である。
【0063】この従来技術は、平衡側の信号線間に設け
られたインピーダンス素子を介して、コモンモードノイ
ズを接地へ流すことにより、コモンモードノイズの影響
を防止するものである。
【0064】このように、この従来技術は、トランスを
用いてコモンモードノイズを減衰させることを意図した
ものではない。
【0065】このため、この従来技術では、トランスへ
流入するコモンモード電流を抑制して、トランスの飽和
を防止するという課題は、そもそも存在しない。
【0066】従って、当然、この従来技術では、トラン
スへ流入するコモンモード電流を抑制するための対策は
何ら講じられていない。
【0067】つまり、トランスのインピーダンス、トラ
ンスの前段のインピーダンス素子のインピーダンス、及
び、トランスの後段のインピーダンス素子のインピーダ
ンスを、どのような関係になるように設定するのかにつ
いての開示はない。
【0068】以上のように、本実施の形態と、この従来
技術とは、課題、機能、効果が全く相違する。
【0069】なお、図1では、インピーダンス素子R
1、R2として、抵抗素子を用いたが、これに限らず、
キャパシタやインダクタを用いることもできるし、ま
た、これらを組み合わせたものを用いることができる。
【0070】
【発明の効果】請求項1記載の平衡伝送終端装置では、
コモンモードチョークコイルへの過大なコモンモード電
流の流入を防止できる。その結果、平衡伝送線路に過大
なコモンモード電流が発生した場合でも、コモンモード
チョークコイルの飽和と損傷を抑制できる。
【0071】請求項2記載の平衡伝送終端装置では、コ
モンモードチョークコイルの飽和と損傷を抑制できる平
衡伝送終端装置を簡易に実現できる。
【0072】請求項3記載の受信装置では、コモンモー
ドチョークコイルへの過大なコモンモード電流の流入を
防止でき、コモンモードチョークコイルの飽和と損傷を
抑制できる。その結果、平衡伝送線路に過大なコモンモ
ード電流が発生した場合でも、コモンモードチョークコ
イルが有効に機能し、コモンモードノイズの影響を極力
回避できる。
【0073】請求項4記載の受信装置では、コモンモー
ドノイズの影響を極力回避できる受信装置を簡易に実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における平衡伝送システム
のブロック図
【図2】(a)差動伝送における動作の説明図 (b)差動伝送における動作の説明図
【図3】同相伝送における動作の説明図
【図4】従来の平衡伝送システムのブロック図
【図5】(a)差動伝送におけるコモンモードチョーク
コイルの説明図 (b)同相伝送におけるコモンモードチョークコイルの
説明図
【符号の説明】
1、30 送信装置 2、31 受信装置 3、32 平衡伝送線路 4〜7、36、37 導線 21、42 平衡伝送終端装置 22、33 本体回路 23、34 コモンモードチョークコイル 24 接地 38〜41 磁束 R1、R2、R3、R インピーダンス素子 Id ディファレンシャルモード電流 Ic、Ic1、Ic2 コモンモード電流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 1/18 H04B 1/18 Z 3/03 3/03 A (72)発明者 羽迫 里志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 近藤 潤二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5K029 AA02 AA06 CC01 DD24 JJ03 JJ08 5K046 AA01 CC06 CC09 GG11 ZZ15 5K062 AA01 AB01 AB06 AE02 BB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の導線を備えてなる平衡伝送線路の終
    端に設けられる平衡伝送終端装置であって、 前記一対の導線間に直列に接続され、かつ、互いを接続
    する節点が接地される2つの第1のインピーダンス素子
    と、 前記第1のインピーダンス素子の後段に設けられ、前記
    平衡伝送線路に発生するコモンモードノイズを減衰させ
    るコモンモードチョークコイルと、 前記コモンモードチョークコイルの後段に設けられ、前
    記第1のインピーダンス素子と共に、インピーダンス整
    合を図る第2のインピーダンス素子とを備え、 前記第1のインピーダンス素子は、ディファレンシャル
    モードにおける平衡伝送を維持できるインピーダンスを
    有し、 前記第1及び第2のインピーダンス素子は、前記平衡伝
    送線路の特性インピーダンスとの間でインピーダンス整
    合を図ることができるインピーダンスを有し、 前記コモンモードチョークコイル、前記第1のインピー
    ダンス素子、及び、前記第2のインピーダンス素子のイ
    ンピーダンスは、前記コモンモードチョークコイルに流
    れ込むコモンモード電流が、予め定められた値を超えな
    いように設定されることを特徴とする平衡伝送終端装
    置。
  2. 【請求項2】前記第1のインピーダンス素子の各々は、
    抵抗素子であることを特徴とする請求項1記載の平衡伝
    送終端装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の平衡伝送終端装置を有する
    受信装置。
  4. 【請求項4】前記平衡伝送終端装置が備える第1のイン
    ピーダンス素子の各々は、抵抗素子であることを特徴と
    する請求項3記載の受信装置。
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