JP3164567B2 - ノイズフィルタ - Google Patents

ノイズフィルタ

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JP3164567B2
JP3164567B2 JP19257999A JP19257999A JP3164567B2 JP 3164567 B2 JP3164567 B2 JP 3164567B2 JP 19257999 A JP19257999 A JP 19257999A JP 19257999 A JP19257999 A JP 19257999A JP 3164567 B2 JP3164567 B2 JP 3164567B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ノイズフィルタ
に係り、特に平衡した伝送路を伝搬するノイズを除去す
るためのノイズフィルタに係る。
【0002】
【従来の技術】信号伝送系において、ノイズは信号に重
畳し、信号波形を歪ませて受信部の動作に影響を及ぼ
す。従来、ノイズを低減するためにバイパスコンデンサ
やコモンモードチョークコイルなどからなるノイズフィ
ルタが用いられている。
【0003】バイパスコンデンサは伝送線の間に接続さ
れ、伝送線間に生じたノイズ、特にノーマルモードノイ
ズを、一方の伝送線より他方の伝送線へ流し、受信部へ
のノイズの供給を阻止する。
【0004】コモンモードチョークコイルは伝送線に介
挿され、伝送線を同相に流れる信号に対して高いインピ
ーダンスを有し、コモンモードノイズの通過を阻止す
る。
【0005】また、中点が基準電圧端に接続されたライ
ントランスを伝送線間に接続し、伝送線の基準電位の変
動を抑えて、受信部の動作を安定させる手法も知られて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、バイパスコン
デンサを用いてノイズを低減する手法では、伝送線の一
方だけを流れるノイズや信号が他方の伝送線へと流れ、
この結果、かえって信号波形を歪める場合がある。
【0007】また、コモンモードチョークコイルは、巻
線間に生じる容量により共振回路を形成し、コモンモー
ドチョークコイルに過大なノイズや信号が通過すること
によりこの共振回路が共振し、信号波形を歪める場合が
ある。また、コモンモードチョークコイルは信号の通過
を阻害し、信号波形を歪める場合もある。
【0008】また、ライントランスは、基準電位の変動
を抑えることができる一方、ノイズが受信部に流入する
のを防ぐ効果を有するものではない。
【0009】この発明は、上記実状に鑑みてなされたも
ので、ノイズとノイズによる影響とを効率的に除去し、
信号の劣化も防止するノイズフィルタを提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係るノイズフィルタは、信号を送信する
送信部と該送信部より送信された前記信号を一対の伝送
線を介して受信する受信部との間に配置されるノイズフ
ィルタであって、一対の一次端及び一対の二次端を備
え、各前記一次端が前記送信部に接続され、各前記二次
端が各前記伝送線に1対1に接続されたコモンモードチ
ョークコイルと、前記送信部より送信され前記一次端に
印加された前記信号を前記二次端へと結合するトランス
と、を備え、前記トランスは、前記コモンモードチョー
クコイルの一次端間に接続された第1の電流路を構成
し、コアに巻装された一次巻線を備える一次側回路と、
前記コモンモードチョークコイルの二次端間に接続され
た第2の電流路を構成し、前記コアに巻装されることに
より前記一次巻線と誘導結合された二次巻線を備える二
次側回路と、を備え、前記二次巻線は、互いに実質的に
等しいインピーダンスを有し、互いに直列に接続された
第1及び第2の巻線より構成され、 前記第1及び第2の
巻線の接続点は、該接続点の電位を所定の基準電位に実
質的に等しく保つ外部の基準電圧源に接続されており、
前記第1及び第2の巻線は、前記第1及び第2の巻線に
共通して流れる電流により、前記二次巻線に同一極性の
起電力を誘起するよう接続されている、ことを特徴とす
る。
【0011】このようなノイズフィルタによれば、伝送
線上を伝搬する信号は、ライントランスの一次側回路に
印加され、二次側回路には起電力が誘起される。この結
果、コモンモードチョークコイルに阻害された信号は受
信部に供給され、信号の歪みが防止される。また、コモ
ンモードチョークコイルに過大な信号を供給する必要も
なくなるので、コモンモードチョークコイルの共振が防
止される。
【0012】また、第1及び第2の巻線の接続点の電位
固定されることにより、伝送線の電位の変動が抑制さ
れる。また、伝送線間のノイズが、第1及び第2の巻線
の接続点を経てグラウンド等に流れ、ノイズが軽減され
る。
【0013】また、コモンモードの信号に対する二次巻
線のインピーダンスがノーマルモードに対するインピー
ダンスに比べて低くなり、コモンモードノイズが効率的
にバイパスされ、コモンモードノイズが受信部に供給さ
れる事態が防止される。
【0014】前記第1の電流路は、前記一次巻線に流れ
る電流を流す第1のコンデンサを備え、前記第2の電流
路は、前記二次巻線に流れる電流を流す第2のコンデン
サを備えるものであってもよい。この場合、一次巻線と
第1のコンデンサが形成する直列共振回路の共振周波数
や二次巻線と第2のコンデンサが形成する直列共振回路
の共振周波数を適切に選択すれば、トランスにより受信
部に供給される信号の周波数帯域が任意に選択される。
【0015】前記コモンモードチョークコイルの一次端
間に接続され、前記コモンモードチョークコイルの一端
間の合成インピーダンスが前記送信部の出力インピーダ
ンスに実質的に等しくなるようなインピーダンスを有す
る整合部を備えるものとすれば、インピーダンスの不整
合に起因する反射波の発生が抑止され、信号の波形の歪
みが軽減される。
【0016】前記コモンモードチョークコイルの一次端
間に接続された直列共振回路を備えるものとすれば、こ
の直列共振回路の共振周波数を適切に選択することによ
り、任意の周波数のノイズがバイパスされ、このノイズ
が受信部に供給される事態が防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、図面
を参照してこの発明の第1の実施の形態に係るノイズフ
ィルタを説明する。
【0018】図1は、この発明の第1の実施の形態に係
るノイズフィルタ1の構成を示す図であり、図2は、こ
のノイズフィルタ1の各部の構成をより詳細に示す図で
ある。図1及び図2に示すように、ノイズフィルタ1
は、一対の入力端及び一対の出力端を備えている。各入
力端は、信号を送信する外部の送信部2が備える一対の
出力端に1対1に接続され、各出力端は、実質的に平衡
な給電線を形成する外部の一対の伝送線100及び10
1に1対1に接続されている。なお、伝送線100及び
101は、信号を受信する外部の受信部3が備える一対
の入力端に1対1に接続されている。
【0019】そして、図示するように、このノイズフィ
ルタ1は、コモンモードチョークコイル10と、整合回
路11と、LC直列回路12と、ライントランス13と
を備える。
【0020】コモンモードチョークコイル10は、単一
のコアにバイファイラに巻かれた一組のインダクタより
構成されており、これら各インダクタの巻きはじめ側の
端がノイズフィルタ1の入力端を形成し、これら各イン
ダクタの巻き終わり側の端が、ノイズフィルタ1の出力
端を形成する。
【0021】コモンモードチョークコイル10を構成す
る各インダクタは、送信部2が供給するコモンモードノ
イズが伝送線100及び101上を伝搬するのを阻止す
る程度に高いインピーダンスを有する。各インダクタの
具体的なインダクタンスは、通過を阻止する対象のコモ
ンモードノイズの周波数に応じて選択され、例えば、1
mH〜30mH程度の値を有する。
【0022】整合回路11は、送信部2とノイズフィル
タ1との間でのインピーダンス整合を図るためのもの
で、送信部2の出力インピーダンスにほぼ等しい抵抗値
を有する抵抗器より構成され、コモンモードチョークコ
イル10の入力端間に接続されている。
【0023】LC直列回路12は、図2に示すように、
互いに直列に接続されたコイルW1及びコンデンサC1
より構成され、ノイズフィルタ1の入力端間に接続され
ている。LC直列回路12は、送信部2が供給するノー
マルモードノイズのうち、周波数がLC直列回路の共振
周波数にほぼ等しい成分を通過させることにより、この
ノーマルモードノイズが伝送線100及び101へと伝
搬するのを実質的に阻止する。コイルW1のインダクタ
ンスは、例えば1mH〜30mH程度であり、コンデン
サC1の静電容量は、例えば0.01μF〜1μF程度
である。
【0024】ライントランス13は、受信部3の動作を
安定させ、また、送信部2が供給する信号のうちコモン
モードチョークコイル10により遮断される成分を受信
部3へと供給するためのものであり、一次側回路20
と、二次側回路21とより構成されている。
【0025】一次側回路20は、コアに巻かれたコイル
W2と、コイルW2に直列に接続されたコンデンサC2
とより構成され、これら両者により形成される直列回路
が、ノイズフィルタ1の入力端間に接続されている。コ
イルW2のインダクタンスは、例えば1mH〜30mH
程度であり、コンデンサC2の静電容量は、例えば0.
1μF〜1pF程度である。
【0026】二次側回路21は、LCR回路30及び3
1より構成されている。
【0027】LCR回路30は、互いにカスケードに接
続されたコイルW3、抵抗器R1及びコンデンサC3
と、コンデンサC3に並列に接続された抵抗器R2とか
ら構成される。コイルW3は、コイルW2が巻かれてい
るコアと同一のコアに巻かれている。コイルW3、抵抗
器R1及びコンデンサC3が形成する直列回路の両端の
うち、コイルW3の巻き始め位置に近い側の端は基準電
圧端子を形成し、他方の端は伝送線100に接続されて
いる。
【0028】LCR回路31は、互いにカスケードに接
続されたコイルW4、抵抗器R3及びコンデンサC4
と、コンデンサC4に並列に接続された抵抗器R4とか
ら構成される。コイルW4は、コイルW2が巻かれてい
るコアと同一のコアに巻かれている。コイルW4、抵抗
器R3及びコンデンサC4が形成する直列回路のうち、
コイルW4の巻き始め位置に近い側の端は基準電圧端子
に接続されており、他方の端は伝送線101に接続され
ている。
【0029】コイルW3及びW4のインダクタンスは互
いにほぼ等しく、例えばいずれも1mH〜30mH程度
の値を有する。抵抗器R1及びR3の抵抗値は互いにほ
ぼ等しく、例えばいずれも1Ω〜100Ω程度の値を有
する。抵抗器R2及びR4の抵抗値も互いにほぼ等し
く、例えばいずれも100kΩ〜1MΩ程度の値を有す
る。コンデンサC3及びC4の静電容量は互いにほぼ等
しく、例えばいずれも1000pF〜6000pF程度
の値を有する。
【0030】基準電圧端子は接地されている。受信部3
の入力段が演算増幅器(オペアンプ)より構成されてい
る場合、基準電圧端子は、例えば当該オペアンプの信号
グラウンドに接続される。
【0031】基準電圧端子の電位は、伝送線100と伝
送線101との電位を算術平均した値に実質的に等し
い。従って、基準電圧端子をグラウンドに接続すること
により、グラウンド電位を基準とした伝送線100及び
101の電圧の変動が抑止され、受信部3の動作が安定
する。
【0032】次に、このノイズフィルタ1の動作を説明
する。
【0033】送信部2より送信された信号は、LC直列
回路12に印加され、また、ライントランス13の一次
側回路20に印加される。しかし、この信号に対するL
C直列回路12及び一次側回路20のインピーダンスは
十分高いので、この信号は、LC直列回路12や一次側
回路20を実質的に通過しない。また、この信号はコモ
ンモードチョークコイル10を通過する。このため、送
信部2が送信したこの信号は受信部3に伝達される。
【0034】一方、当該信号のうち、コモンモードチョ
ークコイル10を通過しない成分は、ライントランス1
3の一次側回路20に印加される。一次側回路20に印
加されたこの成分はコイルW2に電流を流し、コアを介
してコイルW2と誘導結合されているコイルW3及びW
4に、誘導起電力を発生させる。
【0035】そして、コイルW3及びW4が発生したこ
の誘導起電力により抵抗器R1及びR3に電流が流れ、
抵抗器R1及びR3は、この電流を流すことによって、
伝送線100及び101の間に電圧を発生させる。これ
により、この成分も受信部3へと供給される。
【0036】なお、送信部2からみたノイズフィルタ1
のインピーダンスは、整合回路11により、送信部2の
出力インピーダンスとほぼ等しい値に保たれる。この結
果、インピーダンス不整合に起因する反射波の発生が抑
制され、受信部3に供給される信号の電圧波形の歪みの
発生が防止される。
【0037】一方、送信部2がノーマルモードノイズを
生じると、ノーマルモードノイズも、LC直列回路12
に印加される。LC直列回路12に印加されたノーマル
モードノイズのうち、コイルW1のインダクタンスとコ
ンデンサC1の容量とにより決まる共振周波数付近の周
波数を有する成分は、LC直列回路12に流れる。この
ため、この成分はコモンモードチョークコイル10へは
実質的に供給されず、従って、受信部3へも実質的に供
給されない。
【0038】なお、当該ノーマルモードノイズのうち、
LC直列回路12を通過しない成分は、コモンモードチ
ョークコイル10を通過して二次側回路21に印加され
る。二次側回路21に印加されたノーマルモードノイズ
のうち、コンデンサC3もしくはC4を通過する成分
は、抵抗器R1やR3に電流を流し、抵抗器R1及びR
3は、当該成分に相当する電力を消費する。これによ
り、当該成分が受信部3へと供給される量も低減され
る。
【0039】また、送信部2がコモンモードノイズを発
生させると、このコモンモードノイズは、コモンモード
ノイズに対して十分高いインピーダンスを有するコモン
モードチョークコイル10により、通過を阻止される。
【0040】もっとも、コモンモードチョークコイル1
0を構成する各インダクタのインダクタンスは固定され
た値を有するため、コモンモードノイズのうち特定の範
囲の周波数を有する成分を阻止するにとどまる。
【0041】しかし、コモンモードノイズがコモンモー
ドチョークコイル10を通過してライントランス13の
二次側回路21に印加されると、コイルW3及びコイル
W4にはそれぞれ電流が流れ、コイルW3及びW4は、
互いに誘起された起電力を打ち消す向きの起電力を相互
誘導により誘起し合う。
【0042】この結果、伝送線100及び101とグラ
ウンドとの間のインピーダンスは実質的に低下し、コモ
ンモードチョークコイル10を通過したコモンモードノ
イズも、抵抗器R1やR3を通過する。これにより、コ
モンモードノイズのうちコモンモードチョークコイル1
0を通過した成分が受信部3へと供給される量も低減さ
れる。
【0043】以上説明したように、ノイズフィルタ1
は、送信部2が発生するノーマルモードノイズをLC直
列回路12により低減し、コモンモードノイズをコモン
モードチョークコイル10により低減し、これらのノイ
ズが受信部3へ流入するのを抑止する。一方で、送信部
2が供給する信号のうちコモンモードチョークコイル1
0を通過しない成分をライントランス13によって受信
部3へと供給する。
【0044】なお、ノイズフィルタ1は、コモンモード
チョークコイル10に供給されるノイズの量をLC直列
回路12により低減するので、ノイズによってコモンモ
ードチョークコイル10が共振する事態も防止される。
【0045】(第2の実施の形態)第1の実施の形態に
おいては、コモンモードチョークコイル10及びライン
トランス13の数は各1個であった。しかし、コモンモ
ードチョークコイル及びライントランスの数はいずれも
複数であってよい。この発明の第2の実施の形態にかか
るノイズフィルタは、これらを複数備えるようにするこ
とにより、第1の実施の形態のノイズフィルタ1が通過
を阻止する範囲より広範な周波数帯のノイズについて、
受信部3への流入を阻止することができる。以下では、
コモンモードチョークコイル及びライントランスをそれ
ぞれ複数備える、この発明の第2の実施の形態にかかる
ノイズフィルタを説明する。
【0046】図3は、この発明の第2の実施の形態に係
るノイズフィルタ1の構成を示す図である。なお、第1
の実施の形態の構成と実質的に同一な部分には同一符号
を付してある。図3に示すように、このノイズフィルタ
1は、一対の入力端及び一対の出力端を備えており、各
入力端及び各出力端と、送信部2、受信部3、伝送線1
00及び101との接続関係は、第1の実施の形態にお
ける接続関係と実質的に同一である。
【0047】そして、図3に示すように、このノイズフ
ィルタ1は、整合回路11及びLC直列回路12を備え
るほか、コモンモードチョークコイル10に代えて、コ
モンモードチョークコイル10a及び10bを備え、ラ
イントランス13に代えて、ライントランス40及び4
1を備える。
【0048】コモンモードチョークコイル10a及び1
0bの構成は、コモンモードチョークコイル10の構成
と実質的に同一である。ただし、コモンモードチョーク
コイル10aを構成する各インダクタのインダクタンス
と、コモンモードチョークコイル10bを構成する各イ
ンダクタのインダクタンスとは必ずしも同一値ではな
い。
【0049】コモンモードチョークコイル10aを構成
する各インダクタの巻き始め側の端はノイズフィルタ1
の入力端を形成し、コモンモードチョークコイル10a
を構成する各インダクタの巻き終わり側の端は、コモン
モードチョークコイル10bを構成する各インダクタの
巻き始め側の端と1対1に接続されている。コモンモー
ドチョークコイル10bを構成する各インダクタの巻き
終わり側の端は、ノイズフィルタ1の出力端を形成す
る。
【0050】ライントランス40及び41の構成は、図
3に示すように、ライントランス13の構成と実質的に
同一である。ライントランス40は、一次側回路50及
び二次側回路60を備える。二次側回路60は、コイル
W5及びW6と、コンデンサC5及びC6と、抵抗器R
5〜R8とを備える。コイルW5及びW6はライントラ
ンス13のコイルW3及びW4に相当し、コンデンサC
5及びC6はライントランス13のコンデンサC3及び
C4に相当し、抵抗器R5〜R8はライントランス13
の抵抗器R1〜R4に相当する。ライントランス41
は、一次側回路51及び二次側回路61を備える。二次
側回路61は、コイルW7及びW8と、コンデンサC7
及びC8と、抵抗器R9〜R12とを備える。コイルW
7及びW8はライントランス13のコイルW3及びW4
に相当し、コンデンサC7及びC8はライントランス1
3のコンデンサC3及びC4に相当し、抵抗器R9〜R
12はライントランス13の抵抗器R1〜R4に相当す
る。
【0051】ただし、ライントランス40及び41を構
成する各要素の電気的定数は、ライントランスの同一の
要素に相当するもの同士であっても、必ずしも同一では
ない。具体的には、例えば、コンデンサC5及びC6の
静電容量が1000pF〜3000pF程度に選ばれて
いるのに対し、コンデンサC7及びC8の静電容量が3
000pF〜6000pF程度に選ばれていてもよい。
【0052】ライントランス40の一次側回路50は、
ノイズフィルタ1の入力端間に接続されている。ライン
トランス40の二次側回路60及びライントランス41
の一次側回路51は、それぞれ、コモンモードチョーク
コイル10aの巻き終わり側の端と1対1に接続されて
いる。ライントランス40の二次側回路60は、ノイズ
フィルタ1の出力端間に接続されている。
【0053】図3のノイズフィルタ1において、整合回
路11及びLC直列回路12の動作は、第1の実施の形
態における動作と実質的に同一である。また、ライント
ランス40及び41の動作は、第1の実施の形態のライ
ントランス13の動作と実質的に同一である。
【0054】ただし、ライントランス40及び41を構
成する要素の電気的定数が異なる場合、ライントランス
40及び41が低減するコモンモードノイズの周波数帯
域や、ライントランス40及び41が受信部3に伝達す
る信号の周波数帯域が互いに異なり得る。
【0055】従って、ライントランス40及び41を構
成する要素の電気的定数を適切に選択することにより、
ライントランス40及び41の一方が他方に比べてより
低い周波数帯域に属するコモンモードノイズを低減した
り、ライントランス40及び41の一方が他方に比べて
より高い周波数帯域に属する信号を受信部3へと伝達す
るようにすることができる。
【0056】また、コモンモードチョークコイル10a
及び10bを構成するインダクタのインダクタンスが互
いに異なっている場合、コモンモードチョークコイル1
0a及び10bが低減するコモンモードノイズの周波数
帯域も互いに異なり得る。従って、コモンモードチョー
クコイル10a及び10bを構成するインダクタのイン
ダクタンスを適切に選択することにより、コモンモード
チョークコイル10a及び10bの一方が他方に比べよ
り低い周波数帯域に属するコモンモードノイズを低減す
るようにすることができる。
【0057】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されることなく、種々の変形及び応用が可能である。
例えば、コモンモードチョークコイルやライントランス
の数は1個あるいは2個に限られず、任意である。ま
た、複数のライントランスの一次側回路や二次側回路が
互いに並列に接続されていてもよい。
【0058】また、ライントランス13、40及び41
の抵抗器R1、R3、R5、R7、R9及びR11は必
ずしも必要ではなく、これらの抵抗器が接続されるべき
箇所は短絡されていてもよい。また、ライントランスの
LCR回路は、例えば、図4においてライントランス1
3のLCR回路30及び31として示すように、抵抗器
R1とコイルW3とコンデンサC3とからなる直列回路
と、この直列回路に並列に接続された抵抗器R2とを備
えるようにしてもよい。
【0059】また、LC直列回路12は、例えば、図4
に示すように、LC直列回路12を構成するコイル及び
コンデンサとカスケードに接続された抵抗器R13をさ
らに備えてもよい。ノイズによってLC直列回路12に
流れる電流は抵抗器R13にも流れ、抵抗器R13によ
り、当該ノイズに相当する電力は消費される。
【0060】また、ライントランスを構成するコイルが
巻かれるコアの材質も任意である。コアの材質として鉄
損の大きなものを用いれば、このコアに巻かれたコイル
に供給されるノイズに相当する電力が、コアによって消
費される。
【0061】整合回路11は、集中定数型の回路である
必要はなく、分布定数型の回路であってもよい。また、
インピーダンスの不整合の影響を無視し得るならば、整
合回路11は省略可能である。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ノイズとノイズによる影響とを効率的に除去し、信
号の劣化も防止するノイズフィルタが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るノイズフィ
ルタの構成を示すブロック図である。
【図2】図1のノイズフィルタの構成をより詳細に示す
回路図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態に係るノイズフィ
ルタの回路図である。
【図4】図1のノイズフィルタの変形例を示す回路図で
ある。
【符号の説明】
10、10a、10b コモンモードチョークコイ
ル 11 整合回路 12 LC直列回路 13、40、41 ライントランス 20、50、51 一次側回路 21、60、61 二次側回路 100,101 伝送線 W1〜W8 コイル C1〜C8 コンデンサ R1〜R13 抵抗器

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号を送信する送信部と該送信部より送信
    された前記信号を一対の伝送線を介して受信する受信部
    との間に配置されるノイズフィルタであって、 一対の一次端及び一対の二次端を備え、各前記一次端が
    前記送信部に接続され、各前記二次端が各前記伝送線に
    1対1に接続されたコモンモードチョークコイルと、前記送信部より送信され前記一次端に印加された前記信
    号を前記二次端へと結合する トランスと、を備え、 前記トランスは、 前記コモンモードチョークコイルの一次端間に接続され
    た第1の電流路を構成し、コアに巻装された一次巻線を
    備える一次側回路と、 前記コモンモードチョークコイルの二次端間に接続され
    た第2の電流路を構成し、前記コアに巻装されることに
    より前記一次巻線と誘導結合された二次巻線を備える二
    次側回路と、を備え、前記二次巻線は、互いに実質的に等しいインピーダンス
    を有し、互いに直列に接続された第1及び第2の巻線よ
    り構成され、 前記第1及び第2の巻線の接続点は、該接続点の電位を
    所定の基準電位に実質的に等しく保つ外部の基準電圧源
    に接続されており、 前記第1及び第2の巻線は、前記第1及び第2の巻線に
    共通して流れる電流により、前記二次巻線に同一極性の
    起電力を誘起するよう接続されている、 ことを特徴とするノイズフィルタ。
  2. 【請求項2】前記第1の電流路は、前記一次巻線に流れ
    る電流を流す第1のコンデンサを備え、 前記第2の電流路は、前記二次巻線に流れる電流を流す
    第2のコンデンサを備える、 ことを特徴とする請求項1に記載のノイズフィルタ。
  3. 【請求項3】前記コモンモードチョークコイルの一次端
    間に接続され、前記コモンモードチョークコイルの一端
    間の合成インピーダンスが前記送信部の出力インピーダ
    ンスに実質的に等しくなるようなインピーダンスを有す
    る整合部を備える、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズフィル
    タ。
  4. 【請求項4】前記コモンモードチョークコイルの一次端
    間に接続された直列共振回路を備える、 ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のノイズフ
    ィルタ。
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