JP2000332560A - ノイズフィルタ - Google Patents

ノイズフィルタ

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JP2000332560A
JP2000332560A JP11137837A JP13783799A JP2000332560A JP 2000332560 A JP2000332560 A JP 2000332560A JP 11137837 A JP11137837 A JP 11137837A JP 13783799 A JP13783799 A JP 13783799A JP 2000332560 A JP2000332560 A JP 2000332560A
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noise
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JP11137837A
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Shoji Haneda
正二 羽田
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NTT Data Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信回線において、一対の伝送線上のノイズ
を低減し、ノイズによる受信部への影響を低減する。 【解決手段】 ノイズフィルタ1は、送信部2と受信部
3との間に配置され、一対の伝送線100と101上に
生じたノイズをコモンモードチョークコイル10により
縮減し、コモンモードチョークコイル10を通過したノ
イズをライントランス11により基準電圧端に流して、
ノイズが受信部へ流入するのを抑止する。ノイズフィル
タ1は、ライントランス11の中点である端子P1が接
地され、その中点の電位が固定されることにより、一対
の伝送線100及び101の電位変動を抑止し、受信部
3の動作を安定させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ノイズフィルタ
に係り、特に通信回線に用いられるノイズフィルタに係
る。
【0002】
【従来の技術】通信回線において、ノイズはXコンデン
サやコモンモードチョークコイルなどのノイズフィルタ
により低減される。ノイズのうち、一対の伝送線を同相
に流れるノイズ(コモンモードノイズ)は、同相に流れ
る信号に対して高いインピーダンスを有するコモンモー
ドチョークコイルにより縮減される。一方、一対の伝送
線の一方だけを流れるノイズは、コモンモードチョーク
コイルを通過し、Xコンデンサやバリスタなどを介して
他方の伝送線へと流れ、ノーマルモードノイズとして受
信部に影響を及ぼす場合がある。この種のノイズには、
従来のノイズフィルタでは対処できない。
【0003】また、一対の伝送線間にライントランスを
接続し、ライントランスが備える巻線の中点を基準電圧
端に接続して、この中点の電位を固定することにより一
対の伝送線の電位変動を抑止する方法がある。この方法
によれば、一対の伝送線の電位変動が抑止され、受信部
の動作が安定する。しかし、ノイズを考慮していないた
め、一対の伝送線上に生じたノイズが受信部に流入する
のを防ぐことができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記実状
に鑑みてなされたもので、通信回線においてノイズとノ
イズによる影響とを低減することを第1の目的とする。
【0005】この発明は、一対の伝送線の一方だけに流
れるノイズとノイズによる影響とを低減することを第2
の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のノイズフィルタは、信号を送信する送信
部と該送信部より送信された前記信号を一対の伝送線を
介して受信する受信部との間に配置されるノイズフィル
タであって、前記一対の伝送線に介挿されるコモンモー
ドチョークコイルと、前記コモンモードチョークコイル
の二次側に配置され、前記一対の伝送線と基準電圧端と
の間に接続され、前記一対の伝送線上のノイズを前記基
準電圧端に流して低減するライントランスと、前記コモ
ンモードチョークコイルの一次側に配置され、前記一対
の伝送線の間に接続され、前記一対の伝送線の特性イン
ピーダンスと前記受信部の入力インピーダンスとを整合
する整合回路と、を備える。
【0007】この構成によれば、一対の伝送線上に生じ
たノイズはコモンモードチョークコイルにより低減さ
れ、コモンモードチョークコイルを通過したノイズは、
ライントランスにより前記基準電圧端に流れて低減さ
れ、受信部への流入を抑止される。さらに、整合回路に
より、一対の伝送線の特性インピーダンスと受信部の入
力インピーダンスとの不整合が防止される。
【0008】前記ライントランスは、例えば、前記一対
の伝送線の一方と前記基準電圧端に接続された端子との
間に接続され、前記一対の伝送線の一方に流れるノイズ
を前記基準電圧端に流して低減する第1のノイズ低減回
路と、前記一対の伝送線の他方と前記端子との間に接続
され、前記一対の伝送線の他方に流れるノイズを前記基
準電圧端に流して低減する第2のノイズ低減回路とを備
える。
【0009】この構成によれば、前記一対の伝送線を流
れるノイズは、前記第1のノイズ低減回路又は前記第2
のノイズ低減回路により前記基準電圧端へと流れて低減
され、前記受信部への流入を抑止される。
【0010】前記第1のノイズ低減回路は、例えば、前
記一対の伝送線の一方と前記端子との間に接続された第
1のコイルとコンデンサとの直列回路と、一端が前記第
1のコイルと前記コンデンサとの接続点に接続され、他
端が前記端子に接続された抵抗とを備え、前記第2のノ
イズ低減回路は、例えば、前記一対の伝送線の他方と前
記端子との間に接続された第2のコイルとコンデンサと
の直列回路と、一端が前記第2のコイルと前記コンデン
サとの接続点に接続され、他端が前記端子に接続された
抵抗とを備え、前記第1のコイルと前記第2のコイルと
が同一の方向に極性を有することにより、前記一対の伝
送線上のノーマルモードの信号に対して高いインピーダ
ンスを有し、前記一対の伝送線上のコモンモードの信号
に対して、より正確にはノーマルモードの信号に対する
インピーダンスより低いインピーダンスを有する。
【0011】この構成によれば、前記一対の伝送線より
前記ライントランスに入力したコモンモードノイズは、
前記第1のノイズ低減回路と前記第2のノイズ低減回路
とにより、前記基準電圧端へと流れて低減される。
【0012】また、前記ライントランスに入力した前記
一対の伝送線の一方だけを流れるノイズは、前記第1の
ノイズ低減回路と前記第2のノイズ低減回路とにより、
前記一対の伝送線の一方より前記一対の伝送線の他方へ
と流れるのを阻止される。このため、前記一対の伝送線
の一方だけに流れるノイズが前記一対の伝送線の他方へ
と流れることにより生じる前記受信部への影響を低減す
ることができる。
【0013】前記コモンモードチョークコイルと前記ラ
イントランスとの組を、異なる周波数(帯域)のコモン
モードノイズを低減するために、K(Kは2以上の自然
数)組備えるように構成してもよい。これにより、複数
周波数帯域に属するコモンモードノイズを低減すること
ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下図面を
参照して、この発明の第1の実施の形態に係るノイズフ
ィルタを説明する。
【0015】図1は、この発明の第1の実施の形態に係
るノイズフィルタの構成を模式的に示している。図1に
示すように、このノイズフィルタ1は、一対の伝送線1
00及び101と、コモンモードチョークコイル10
と、ライントランス11と、整合回路12とを備える。
【0016】一対の伝送線100と101とは平衡な二
線路で、信号を送信する送信部2と、その信号を受信す
る受信部3とを接続し、送信部2が送信した信号を受信
部3に伝達する。例えば、受信部3の入力部がオペアン
プの場合には、一方の伝送線100はオペアンプの反転
入力端子又は非反転入力端子に接続され、他方の伝送線
101又は100は非反転入力端子又は反転入力端子に
接続される。
【0017】コモンモードチョークコイル10は、一対
の伝送線100と101とに介挿され、コモンモードノ
イズを抑制する。コモンモードチョークコイル10のイ
ンダクタンスは、減衰したいノイズの周波数帯域に応じ
て選択され、例えば、1m〜30m〔H〕程度のインダ
クタンスを有する。
【0018】ライントランス11は、図2に示すよう
に、コモンモードチョーク10の二次側に配置され、一
対の伝送線100と101との間に接続され、第1のL
CR回路13と、第2のLCR回路14と、基準電圧端
に接続された端子P1とを備え、一対の伝送線100と
101上のノイズを基準電圧端に流して低減する。
【0019】LCR回路13は、伝送線100と端子P
1との間に配置され、一端が伝送線100に接続された
第1のコイルW1と、一端が端子P1に接続され、他端
がコイルW1の他端に接続された第1のコンデンサC1
と、一端がコイルW1とコンデンサC1との接続点に接
続され、他端が端子P1に接続された第1の抵抗R1と
から構成される。
【0020】LCR回路13は、伝送線100と基準電
圧端との間に生じたノイズのうち、コイルW1とコンデ
ンサC1とを通過したノイズを端子P1より基準電圧端
に流して低減する。
【0021】LCR回路14は、伝送線101と端子P
1との間に配置され、一端が伝送線101に接続された
第2のコイルW2と、一端が端子P1に接続され、他端
がコイルW2の他端に接続された第2のコンデンサC2
と、一端がコイルW2とコンデンサC2との接続点に接
続され、他端が端子P1に接続された第2の抵抗R2と
から構成される。
【0022】LCR回路14は、伝送線101と基準電
圧端との間に生じたノイズのうち、コイルW2とコンデ
ンサC2とを通過したノイズを端子P1より基準電圧端
に流して低減する。
【0023】コイルW1とW2とは、同一方向に極性を
有し、バイファイラに巻かれ、直列に接続されたコンデ
ンサC1とC2とを介して直列に接続される。
【0024】コイルW1及びW2は、インダクタンスが
等しく、それぞれ、1m〜30m〔H〕程度のインダク
タンスを有し、送信部2が送信した信号に対して大きな
リアクタンスを有し、送信部2が送信した信号の周波数
帯域に属する信号の通過を阻止する。
【0025】また、コイルW1とW2とは同一方向に極
性を有するため、一対の伝送線100及び101よりコ
イルW1及びW2にノーマルモードの信号が入力する
と、コイルW1及びW2は、各々に流れる電流が自己誘
導する起電力と同一の向きの起電力を、相互誘導により
互いに誘起し合う。この結果、コイルW1及びW2は、
ノーマルモードの信号に対して高いインピーダンスを有
し、ノーマルモードの信号が通過するのを阻止する。
【0026】一方、コイルW1及びW2にコモンモード
の信号が入力すると、コイルW1及びW2は、各々に流
れる電流が自己誘導する起電力を打ち消す向きの起電力
を、相互誘導により互いに誘起し合う。この結果、コイ
ルW1及びW2は、コモンモードの信号に対して、より
正確にはノーマルモードの信号に対するインピーダンス
より低いインピーダンスを有し、コモンモードの信号を
基準電圧端に流す。
【0027】コンデンサC1とC2とは、コイルW1と
W2との間に直列に接続され、容量が等しく、それぞれ
1000p〜6000p〔F〕程度の容量を有し、直流
電流の通過を阻止する。
【0028】また、コンデンサC1とC2とは、その接
続点を端子P1に接続され、コイルW1又はW2を通過
したノイズのうち、高い周波数帯域に属するノイズを端
子P1を介して基準電圧端へ流す。
【0029】抵抗R1とR2とは、コイルW1とW2と
の間に直列に接続され、抵抗値が等しく、それぞれ、1
00k〜1M〔Ω〕程度の抵抗値を有する。また、抵抗
R1とR2とは、その接続点を端子P1に接続され、一
対の伝送線100及び101と基準電圧端との間の直流
電圧を維持する。
【0030】端子P1は、グランドに接続されてその電
位を固定され、コイルW1とコンデンサC1又はコイル
W2とコンデンサC2とを通過したノイズをグランドに
流す。例えば、受信部3の入力部がオペアンプの場合に
は、端子P1はオペアンプの信号グランドに接続され、
その電位が固定される。
【0031】このように、コイルW1及びW2のインダ
クタンスと、コンデンサC1及びC2の容量と、抵抗R
1及びR2の抵抗値とは、それぞれ同一とするため、端
子P1は、ライントランス11の中点となり、その電位
が一方の伝送線100と他方の伝送線101との電位を
平均した値と実質的に等しい。
【0032】従って、端子P1をグランドに接続し、そ
の電位を固定することにより、一対の伝送線100及び
101の電位の変動が抑止され、受信部3の動作が安定
する。
【0033】整合回路12は、コモンモードチョークコ
イル10の一次側に配置され、一対の電送線100と1
01との間に接続される。通常、受信部3の入力インピ
ーダンスは一対の伝送線100及び101の特性インピ
ーダンスより大きいため、一対の伝送線100及び10
1と受信部3とを接続すると、インピーダンスの不整合
が生じ、インピーダンスの不整合により信号が反射す
る。整合回路12は、受信部3の入力インピーダンスを
低下させて、一対の伝送線100及び101の特性イン
ピーダンスと受信部3の入力インピーダンスとを整合
し、信号が反射するのを抑制する。
【0034】次に、以上のように構成されたノイズフィ
ルタの動作を説明する。送信部2より送信された信号
は、コモンモードチョークコイル10を通過してライン
トランス11に入力する。
【0035】ライントランス11に入力した信号は、こ
の信号の周波数帯域に属する信号に対して大きなリアク
タンスを有するコイルW1及びW2と、直流電流の通過
を阻止する程度の容量を有するコンデンサC1及びC2
とにより、一方の伝送線100又は101より他方の伝
送線101又は100へ通過するのを阻止される。
【0036】このように、送信部2より送信された信号
は、一方の伝送線より他方の伝送線への通過を阻止され
るため、電圧波形などの特性を損なうことなく受信部3
に伝達される。
【0037】一方の伝送線100又は101とグランド
との間にノイズが生じると、ノイズは一方の伝送線だけ
を流れて、コモンモードチョークコイル10に入力す
る。コモンモードチョークコイル10は、一方の伝送線
だけを流れるノイズに対してインダクタとして作用する
ため、コモンモードチョークコイル10に入力したノイ
ズは低減される。
【0038】コモンモードチョークコイル10を通過し
たノイズは、ライントランス11に入力する。
【0039】一方の伝送線100又は101よりライン
トランス11にノイズが入力すると、一方の伝送線10
0又は101より一方のコイルW1又はW2に電流が流
れる。一方のコイルW1又はW2に流れる電流は、自己
誘導により誘起した起電力と同一の向きの起電力を、相
互誘導により他方のコイルW2又はW1に誘起する。
【0040】このため、一方の伝送線100又は101
より一方のコイルW1又はW2に入力し、コンデンサC
1又はC2を通過したノイズは、他方のコイルW2又は
W1に起電力を誘起する。
【0041】また、整合回路12は一対の伝送線100
及び101の特性インピーダンスと受信部3の入力イン
ピーダンスとを整合し、一対の伝送線100と101と
の間の電位差を低下させる。このため、一方のコイルW
1又はW2に入力したノイズとこのノイズにより他方の
コイルW2又はW1に誘起した起電力とにより、一対の
伝送線100と101との間に生じる電位の変動が抑止
される。
【0042】一対の伝送線100と101との間の電位
差が低下することにより、コイルW1及びW2に流れる
電流は、端子P1を介してグランドへと流れる。
【0043】このように、一方の伝送線100又は10
1よりライントランス11に入力したノイズは他方の伝
送線101又は100へと流れることによりノーマルモ
ードノイズとして助長するのを抑止される。
【0044】一対の伝送線100及び101上にコモン
モードノイズが生じると、コモンモードノイズは、コモ
ンモードの信号に対して高いインピーダンスを有するコ
モンモードチョークコイル10により縮減(通過を阻
止)される。
【0045】しかし、コモンモードチョークコイル10
は、そのインダクタンスが固定であるため、特定の周波
数(帯)のノイズしか縮減することができず、他の周波
数(帯)のノイズを縮減できない。
【0046】コモンモードチョークコイル10を通過し
たコモンモードノイズは、ライントランス11に入力す
る。
【0047】ライントランス11にコモンモードノイズ
が入力すると、伝送線100よりコイルW1に電流が流
れ、伝送線101よりコイルW2に電流が流れる。この
結果、コイルW1を流れる電流が自己誘導により誘起し
た起電力と、コイルW2を流れる電流が相互誘導により
コイルW1に誘起した起電力とは、互いに打ち消し合
う。同様に、コイルW2を流れる電流が自己誘導により
誘起した起電力とコイルW1を流れる電流が相互誘導に
よりコイルW2に誘起した起電力も、互いに打ち消し合
う。
【0048】このため、ライントランス11に入力した
コモンモードノイズに対して、一対の伝送線100及び
101とグランドとの間のインピーダンスは低下し、コ
ンデンサC1及びC2を通過した高い周波数帯域に属す
るノイズは、端子P1よりグランドに流れて低減され
る。
【0049】ライントランス11にコモンモードノイズ
が流れると、一対の伝送線100及び101とグランド
との間のインピーダンスが低下し、一対の伝送線100
及び101よりグランドに流れる電流が増加する。
【0050】この結果、コモンモードチョークコイル1
0を通過する電流が増加するため、コモンモードチョー
クコイル10の効果が大きくなり、コモンモードチョー
クコイル10を通過するコモンモードノイズが縮減され
る。
【0051】送信部2より送信された信号は、整合回路
12により一対の伝送線100及び101と受信部3と
のインピーダンスの不整合が防止されるため、インピー
ダンスの不整合により生じる電圧波形のなまり及び歪み
が低減される。
【0052】従って、この実施の形態に係るノイズフィ
ルタは、一対の伝送線100と101上に生じたノイズ
をコモンモードチョークコイル10により抑制し、コモ
ンモードチョークコイル10を通過したノイズのうち、
高い周波数帯域に属するノイズをライントランス11に
よりグランドに流して、ノイズが受信部3に流入するの
を抑止する。
【0053】(第2の実施の形態)第1の実施の形態に
おいては、コモンモードチョークコイル10が単一で且
つそのインピーダンスが固定であり、ライントランス1
1が備えるコンデンサC1及びC2も容量が固定である
ため、特定周波数(帯)のコモンモードノイズしか受信
部3へ流入するのを阻止できない。以下に、複数周波数
帯域に属するコモンモードノイズを阻止できるノイズフ
ィルタを、第2の実施の形態として説明する。なお、第
1の実施の形態と同一部分には同一符号を付す。
【0054】この実施の形態のノイズフィルタは、図2
の回路構成におけるコモンモードチョークコイル10
を、異なったインダクタンスを有する第1と第2のコモ
ンモードチョークコイル20と21とから構成し、コモ
ンモードチョークコイル20と21との間にライントラ
ンス11と実質的に同一構成のライントランス22と、
コモンモードチョークコイル21と受信部3との間にラ
イントランス11と実質的に同一構成のライントランス
23とを配置した構成を有する。
【0055】即ち、このノイズフィルタは、図3に示す
ように、入力側から、整合回路12と、大インダクタン
スの第1のコモンモードチョークコイル20と、ライン
トランス22と、小インダクタンスの第2のコモンモー
ドチョークコイル21と、ライントランス23を順に備
える。
【0056】ライントランス22が備える第3のコンデ
ンサC3と、第4のコンデンサC4は、それぞれ、10
00p〜3000p〔F〕程度の容量を有し、ライント
ランス23が備える第5のコンデンサC5と、第6のコ
ンデンサC6は、それぞれ、3000p〜6000p
〔F〕程度の容量を有する。
【0057】この回路の基本動作は、図2に示す第1の
実施の形態のノイズフィルタの動作と実質的に同一であ
る。ただし、ライントランス22と23とでは、コンデ
ンサの容量に違いがあるので、減衰するコモンモードノ
イズの周波数帯域が異なる。つまり、ライントランス2
2は低い周波数帯域に属するノイズを低減し、ライント
ランス23は、高い周波数帯域に属するノイズを低減す
る。
【0058】さらに、第1のコモンモードチョークコイ
ル20と第2のコモンモードチョークコイル21とでは
インダクタンスに違いがあるので、減衰されるコモンモ
ードノイズの周波数帯域が異なる。つまり、大インダク
タンスのコモンモードチョークコイル20が低い周波数
帯域に属するノイズを低減し、小インダクタンスのコモ
ンモードチョークコイル21が高い周波数帯域に属する
ノイズを低減する。
【0059】従って、コンデンサC3及びC4の容量
と,コンデンサC5及びC6の容量と、コモンモードチ
ョークコイル20のインダクタンスと、コモンモードチ
ョークコイル21のインダクタンスと、を適当な値に設
定することにより、異なる周波数帯域に属するコモンモ
ードノイズを低減することができる。
【0060】本発明は、上述した実施の形態に限定され
ることなく、例えば、第1及び第2の実施の形態におい
ては、ライントランスを図5に示すような構成にしても
よい。
【0061】図5に示すライントランスはセンタータッ
プを備える。センタータップはグランドに接続される。
動作は第1及び第2の実施の形態と同じである。この構
成のライントランスによれば、コイルW1とW2とは直
接に接続されるため、ライントランスを構成する各素子
を接続する基板上の配線を簡略することができる。
【0062】図3の回路においては、インダクタンスの
大きなコモンモードチョークコイルを入力側に、インダ
クタンスの小さなコモンモードチョークコイルを受信部
側に配置したが、配置の順番などは任意である。また、
図3の回路においては、コモンモードチョークコイルの
数を2つとしたが、3つ以上としてもよい。この場合
は、コモンモードチョークコイルとライントランスとの
組を必要数だけ並べて最後に整合回路12を配置する。
また、整合回路12は、一カ所に配置する形態に限ら
ず、複数の整合回路を分散して配置するようにしてもよ
い。この場合複数の整合回路の合成抵抗は受信部3の入
力インピーダンスと同一値となるように選択する。
【0063】第1及び第2の実施形態に係るノイズフィ
ルタでは、コモンモードノイズが一対の伝送線100及
び101よりライントランス11を介してグランドへ流
れる際に、グランド電位が変動することにより受信部3
の動作が不安定になる場合がある。
【0064】この問題を低減するために、図4に示すよ
うに、LCR回路13は第3の抵抗R3を備え、LCR
回路14は第4の抵抗R4を備えてもよい。
【0065】抵抗R3は、コイルW1とコンデンサC1
との直列回路と端子P1との間に接続され、1〜1k
〔Ω〕程度の抵抗値を有し、ライントランス11に入力
したノイズにより抵抗R3に電流が流れると、この電流
を抵抗成分により熱エネルギーに変換して消費する。
【0066】抵抗R4は、コイルW2とコンデンサC2
との直列回路と端子P1との間に接続され、1〜1k
〔Ω〕程度の抵抗値を有し、ライントランス11に入力
したノイズにより抵抗R4に電流が流れると、この電流
を抵抗成分により熱エネルギーに変換して消費する。
【0067】従って、一対の伝送線100又は101よ
りライントランス11を介してグランドへ流れるノイズ
は、抵抗R3又はR4により低減され、ノイズによるグ
ランド電位の変動が抑止される。
【0068】第1及び第2の実施の形態において、ライ
ントランスが備える鉄心に、大きな鉄損を有するものを
用いてもよい。
【0069】大きな鉄損を有する鉄心は、その鉄心に巻
かれるコイルにノイズが入力し励磁されると、鉄心内に
生じた電流をうず電流損などの鉄損により熱エネルギー
に変換して消費する。このため、コイルに流れる電流は
減衰し、コイルに入力したノイズは低減される。
【0070】また、一対の伝送線の特性インピーダンス
と受信部3の入力インピーダンスとの間にインピーダン
スの不整合等の問題がなければ、整合回路は、省略して
もよい。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、通信回線においてノイズとノイズによる影響とを低
減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態係るノイズフィル
タの構成図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態に係るノイズフィ
ルタの回路図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態に係るノイズフィ
ルタの回路図である。
【図4】LCR回路13及び14の応用例を示す回路図
である。
【図5】ライントランス11の応用例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
1 ノイズフィルタ 2 送信部 3 受信部 10,20,21 コモンモードチョークコイル 11,22,23 ライントランス 100,101 伝送線 W1〜W2 コイル C1〜C6 コンデンサ R1〜R4 抵抗 P1 端子 12 整合回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号を送信する送信部と該送信部より送信
    された前記信号を一対の伝送線を介して受信する受信部
    との間に配置されるノイズフィルタであって、 前記一対の伝送線に介挿されるコモンモードチョークコ
    イルと、 前記コモンモードチョークコイルの二次側に配置され、
    前記一対の伝送線と基準電圧端との間に接続され、前記
    一対の伝送線上のノイズを前記基準電圧端に流して低減
    するライントランスと、 前記コモンモードチョークコイルの一次側に配置され、
    前記一対の伝送線の間に接続され、前記一対の伝送線の
    特性インピーダンスと前記受信部の入力インピーダンス
    とを整合する整合回路と、を備えることを特徴とするノ
    イズフィルタ。
  2. 【請求項2】前記ライントランスは、前記一対の伝送線
    の一方と前記基準電圧端に接続された端子との間に接続
    され、前記一対の伝送線の一方に流れるノイズを前記基
    準電圧端に流して低減する第1のノイズ低減回路と、前
    記一対の伝送線の他方と前記端子との間に接続され、前
    記一対の伝送線の他方に流れるノイズを前記基準電圧端
    に流して低減する第2のノイズ低減回路と、を備えるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のノイズフィルタ。
  3. 【請求項3】前記第1のノイズ低減回路は、前記一対の
    伝送線の一方と前記端子との間に接続された第1のコイ
    ルとコンデンサとの直列回路と、一端が前記第1のコイ
    ルと前記コンデンサとの接続点に接続され、他端が前記
    端子に接続された抵抗とを備え、 前記第2のノイズ低減回路は、前記一対の伝送線の他方
    と前記端子との間に接続された第2のコイルとコンデン
    サとの直列回路と、一端が前記第2のコイルと前記コン
    デンサとの接続点に接続され、他端が前記端子に接続さ
    れた抵抗とを備え、 前記第1のコイルと前記第2のコイルとが同一の方向に
    極性を有することにより、前記一対の伝送線上のノーマ
    ルモードの信号に対して高いインピーダンスを有し、前
    記一対の伝送線上のコモンモードの信号に対して、より
    正確にはノーマルモードの信号に対するインピーダンス
    より低いインピーダンスを有する、ことを特徴とする請
    求項1又は2に記載のノイズフィルタ。
  4. 【請求項4】前記コモンモードチョークコイルと前記ラ
    イントランスとの組を、異なる周波数(帯域)のコモン
    モードノイズを低減するために、K(Kは2以上の自然
    数)組備える、ことを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか1項に記載のノイズフィルタ。
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