JP2005005881A - 通信線路の平衡化回路および電力線通信回路 - Google Patents

通信線路の平衡化回路および電力線通信回路 Download PDF

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Masaru Wazaki
賢 和崎
Yoshihiro Saito
義広 斎藤
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Abstract

【課題】電力線通信線路の平衡度を改善して、電力線通信線路から発生される放射ノイズを抑制する。
【解決手段】カプラ回路40は、平衡度改善回路2を介して電力線通信線路1のライン1L,1Nに接続されている。平衡度改善回路2は、変成器10とハイパスフィルタ21,22を備えている。変成器10は、巻数が等しく、互いに結合された巻線11,12を有している。巻線11の一端はライン1Lにハイパスフィルタ21を介して接続され、巻線12の一端はNライン1Nにハイパスフィルタ22を介して接続されている。カプラ回路40は、不平衡信号が入力される巻線41と、巻線41に結合された巻線42を有している。巻線42の各端はハイパスフィルタ21,22を介してライン1L,1Nに接続されている。巻線42の中点と巻線11,12の各他端は、互いに接続され、且つ接地されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平衡信号を伝送する通信線路を平衡化する通信線路の平衡化回路、および電力線通信線路との間で平衡信号の入出力を行う電力線通信回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの周辺機器の共有化、文書・静止画・動画等の情報の共有化、ゲーム、インターネット等の目的のために、家庭内における情報通信のニーズが高まってきている。そのため、オフィスのみならず一般家庭でも通信ネットワークシステムの需要がある。家庭内における通信ネットワークシステムの構築する際に選択し得る通信方式としては、無線を利用した通信方式、有線を利用した通信方式および電力線を利用した電力線通信方式がある。このうち、電力線通信方式には、通信線路として既設の電力線を利用するため配線工事費がかからない、家庭内の外観を損ねない等の利点がある。なお、本出願において、電力線通信における通信線路として利用される電力線を、電力線通信線路と呼ぶ。
【0003】
電力線通信方式には、電力線通信線路に接続された機器が発生するノイズによって、通信障害が発生し得るという問題点があった。そこで、従来、電力線通信システムにおける種々のノイズ対策が提案されていた。
【0004】
例えば特許文献1および特許文献2には、電力線通信システムにおいて、電力線に接続されてノイズを発生する機器と電力線との間にノイズフィルタを設ける技術が記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−290288号公報
【特許文献2】
特開2002−290289号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電力線通信システムでは、一般的に、電力線通信を行う通信装置は、電力線通信用モデムを介して電力線通信線路に接続される。電力線通信用モデムは、電力線通信線路との間でノーマルモードの通信信号の入出力を行う。
【0007】
電力線通信用モデムは、例えば、電力線通信線路を構成する2本の導電線であるライブライン(以下、Lラインと記す。)とニュートラルライン(以下、Nラインと記す。)に、アースまたはグランドの電位(以下、グランドレベルと言う。)に関して対称な電圧波形の2つの信号からなる平衡信号を送出する。この信号がLラインおよびNラインを通過すると、LラインとNラインのそれぞれから放射電界が発生される。ここで、電力線通信線路が平衡な場合、すなわち、Lラインとアースまたはグランドとの間のインピーダンスと、Nラインとアースまたはグランドとの間のインピーダンスが等しい場合について考える。なお、Lラインとアースまたはグランドとの間のインピーダンスは、Lラインとアースまたはグランドとの間の浮遊容量によるものである。また、Nラインとアースまたはグランドとの間のインピーダンスは、Nラインとアースまたはグランドとの間の浮遊容量によるものである。LラインとNラインは近接しているので、電力線通信線路が平衡な場合には、Lラインから発生される放射電界とNラインから発生される放射電界とが相殺され、電力線通信線路から放射ノイズは発生しない。
【0008】
しかしながら、電力線通信線路が不平衡な場合、すなわち、Lラインとアースまたはグランドとの間のインピーダンスと、Nラインとアースまたはグランドとの間のインピーダンスとが異なる場合には、Lラインから発生される放射電界とNラインから発生される放射電界とは、絶対値が異なるため、これらは相殺されない。この場合には、2つの放射電界の絶対値の差分に対応した大きさの放射ノイズが電力線通信線路から発生される。従って、電力線通信線路の平衡度が低いほど、電力線通信線路から大きな放射ノイズが発生される。
【0009】
なお、上記の問題点は、電力線通信線路に限らず、平衡信号を伝送する通信線路全般に当てはまる。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、平衡信号を伝送する通信線路の平衡度を改善して、通信線路から発生される放射ノイズを抑制することができるようにした通信線路の平衡化回路を提供することにある。
【0011】
本発明の第2の目的は、電力線通信線路の平衡度を改善して、電力線通信線路から発生される放射ノイズを抑制することができるようにした電力線通信回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の通信線路の平衡化回路は、第1および第2の導電線を含み平衡信号を伝送する通信線路を平衡化する回路であって、不平衡信号を平衡信号に変換する変換回路と、通信線路の平衡度を改善する平衡度改善回路とを備えている。変換回路は、不平衡信号が入力される第1の巻線と、第1の巻線に結合され、一端が第1の導電線に接続され、他端が第2の導電線に接続された第2の巻線とを有している。平衡度改善回路は、巻数が等しく、互いに結合された第3および第4の巻線を含む変成器を有し、第3の巻線の一端は第1の導電線に接続され、第4の巻線の一端は第2の導電線に接続されている。そして、第1の巻線の中点または第2の巻線の中点、記第3の巻線の他端、および第4の巻線の他端は、互いに接続されている。
【0013】
本発明の電力線通信回路は、第1および第2の導電線を含み電力線通信に利用される電力線通信線路との間で平衡信号の入出力を行う回路であって、不平衡信号を平衡信号に変換する変換回路と、電力線通信線路の平衡度を改善する平衡度改善回路とを備えている。変換回路は、不平衡信号が入力される第1の巻線と、第1の巻線に結合され、一端が第1の導電線に接続され、他端が第2の導電線に接続された第2の巻線とを有している。平衡度改善回路は、巻数が等しく、互いに結合された第3および第4の巻線を含む変成器と、第1の導電線と第2の導電線との間に設けられ、変成器に対して直列に接続された少なくとも1つのハイパスフィルタとを有している。第3の巻線の一端は、第1の導電線に直接またはハイパスフィルタを介して接続され、第4の巻線の一端は、第2の導電線に直接またはハイパスフィルタを介して接続されている。第1の巻線の中点または第2の巻線の中点、第3の巻線の他端、および第4の巻線の他端は、互いに接続されている。
【0014】
本発明の通信線路の平衡化回路または電力線通信回路では、変換回路によって、第1および第2の導電線が平衡化されると共に、不平衡信号が平衡信号に変換される。この平衡信号は、第1および第2の導電線によって伝送される。平衡度改善回路では、第3の巻線側から見た変成器のインピーダンスは、平衡度改善回路がない場合における第2の導電線とアースまたはグランドとの間のインピーダンスと等しくなる。また、第4の巻線側から見た変成器のインピーダンスは、平衡度改善回路がない場合における第1の導電線とアースまたはグランドとの間のインピーダンスと等しくなる。その結果、平衡度改善回路を設けた場合の第1の導電線とアースまたはグランドとの間のインピーダンスは、平衡度改善回路を設けた場合の第2の導電線とアースまたはグランドとの間のインピーダンスと等しくなる。
【0015】
本発明の通信線路の平衡化回路または電力線通信回路において、第3の巻線と第4の巻線は、通信線路をノーマルモードの信号が通過する場合における相互誘導係数が正となるように結合されていてもよい。
【0016】
また、本発明の通信線路の平衡化回路または電力線通信回路において、第1の巻線の中点または第2の巻線の中点、第3の巻線の他端、および第4の巻線の他端は、接地されていてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る通信線路の平衡化回路および電力線通信回路を含む電力線通信システムの構成の一例を示す回路図である。この電力線通信システムは、電力線通信線路1と、この電力線通信線路1に接続された電力線通信用モデム30とを備えている。電力線通信線路1は、2本の導電線、すなわちLライン1LとNライン1Nとを含んでいる。このLライン1LおよびNライン1Nは、電力を輸送すると共に、電力線通信におけるノーマルモードの通信信号を伝送する。この通信信号は、グランドレベルに関して対称な電圧波形の2つの信号からなる平衡信号である。Lライン1Lは、本発明における第1の導電線に対応し、Nライン1Nは本発明における第2の導電線に対応する。電力線通信用モデム30は、電力線通信線路1との間で上記通信信号の入出力を行う。
【0018】
電力線通信用モデム30は、それぞれLライン1L、Nライン1Nに接続される入出力端31,32と、入出力端31,32に接続された平衡度改善回路2と、この平衡度改善回路2に接続されたカプラ回路40と、このカプラ回路40に接続された通信制御回路50と、この通信制御回路50に接続された通信インターフェース部60とを備えている。カプラ回路40は、不平衡信号を平衡信号に変換する機能を有し、本発明における変換回路に対応する。カプラ回路40および平衡度改善回路2は、本実施の形態に係る通信線路の平衡化回路および電力線通信回路を構成する。
【0019】
平衡度改善回路2は、Lライン1LとNライン1Nとの間に設けられた変成器10と、Lライン1LとNライン1Nとの間に設けられ、変成器10に対して直列に接続された2つのハイパスフィルタ21,22とを備えている。変成器10は、巻数が等しく、且つ互いに結合された巻線11,12を有している。巻線11は本発明における第3の巻線に対応し、巻線12は本発明における第4の巻線に対応する。ハイパスフィルタ21の一端は入出力端31に接続され、ハイパスフィルタ21の他端は巻線11の一端に接続されている。ハイパスフィルタ22の一端は入出力端32に接続され、ハイパスフィルタ22の他端は巻線12の一端に接続されている。巻線11の他端および巻線12の他端は、アースまたはグランド(例えばフレームグランド)に対して接地されている。
【0020】
カプラ回路40は、不平衡信号が入力される巻線41と、この巻線41に結合された巻線42とを有している。巻線42の一端は、ハイパスフィルタ21と変成器10の巻線11との接続点に接続されている。巻線42の他端は、ハイパスフィルタ22と変成器10の巻線12との接続点に接続されている。従って、巻線42の一端はハイパスフィルタ21を介してLライン1Lに接続され、巻線42の他端はハイパスフィルタ22を介してNライン1Nに接続される。ハイパスフィルタ21,22は、電力の周波数成分が、変成器10およびカプラ回路40を通過することを阻止する機能を有する。巻線42の中点は、変成器10における巻線11の他端および巻線12の他端に接続されていると共に、アースまたはグランド(例えばフレームグランド)に対して接地されている。カプラ回路40は、Lライン1LとNライン1Nを平衡化すると共に、巻線41に入力された不平衡信号を平衡信号に変換して、この平衡信号を巻線42より電力線通信線路1に出力する。
【0021】
通信制御回路50は、通信信号を生成する信号源51を備えている。信号源51の一端は、カプラ回路40の巻線41の一端に接続されている。信号源51の他端は、カプラ回路40の巻線41の他端に接続されている。なお、図1において、信号源51の一端と巻線41の一端との間に挿入された抵抗器52は、通信制御回路50の内部抵抗に対応する。
【0022】
通信インターフェース部60は、図示しない通信装置との間で情報信号の送受信を行うと共に、通信制御回路50との間で情報信号の入出力を行う。通信制御回路50は、通信インターフェース部60より入力した情報信号に基づいて搬送波を変調することによって通信信号を生成し、この通信信号をカプラ回路40に出力すると共に、カプラ回路40より入力した通信信号から情報信号を復調し、復調した情報信号を通信インターフェース部60に出力する。
【0023】
以下、平衡度改善回路2とカプラ回路40の構成および作用について詳しく説明する。まず、図2を参照して、平衡度改善回路2の構成について説明する。前述のように、平衡度改善回路2は、Lライン1LとNライン1Nとの間に設けられた変成器10と、Lライン1LとNライン1Nとの間に設けられ、変成器10に対して直列に接続された2つのハイパスフィルタ21,22とを備えている。変成器10は、巻数が等しく、互いに結合された巻線11,12を有している。巻線11の一端は、Lライン1Lにハイパスフィルタ21を介して接続されている。巻線12の一端は、Nライン1Nにハイパスフィルタ22を介して接続されている。巻線11の他端および巻線12の他端は、アースまたはグランド(例えばフレームグランド)に対して接地されている。
【0024】
ハイパスフィルタ21,22は、それぞれ、例えばキャパシタによって構成されている。ハイパスフィルタ21,22は、電力線通信線路1によって輸送される電力の周波数成分が、変成器10を通過することを阻止するためのものである。よって、ハイパスフィルタ21,22のうちの一方のみを設けてもよい。
【0025】
巻線11と巻線12は、電力線通信線路1をノーマルモードの信号が通過する場合における相互誘導係数が正となるように結合されている。
【0026】
なお、図2において、記号Z1は、平衡度改善回路2がない場合におけるLライン1Lとアースまたはグランドとの間のインピーダンスを表わしている。また、記号Z2は、平衡度改善回路2がない場合におけるNライン1Nとアースまたはグランドとの間のインピーダンスを表わしている。
【0027】
次に、図3ないし図6を参照して、平衡度改善回路2を設けない場合における電力線通信システムにおける問題点について説明する。
【0028】
図3は、電力線通信システムを簡略化して示す回路図である。図3に示した電力線通信システムは、Lライン1LとNライン1Nとを含む電力線通信線路1と、この電力線通信線路1にノーマルモード信号を送出する信号源100とを備えている。信号源100の一端は抵抗器101を介してLライン1Lに接続され、信号源100の他端は抵抗器102を介してNライン1Nに接続されている。図3において、記号Z1はLライン1Lとアースまたはグランドとの間のインピーダンスを表わし、記号Z2はNライン1Nとアースまたはグランドとの間のインピーダンスを表わしている。信号源100は、例えば、電力線通信用モデムに含まれるものである。抵抗器101,102は、例えば電力線通信用モデムの内部抵抗に対応する。
【0029】
図3に示したシステムにおいて、信号源100は、通信信号として、Lライン1LとNライン1Nに、それぞれグランドレベルに関して対称な電圧波形の2つの信号からなる平衡信号を送出するものとする。また、この通信信号が電力線通信線路1を通過する際におけるLライン1LとNライン1Nとの間の電位差をVとする。
【0030】
電力線通信線路1が平衡な場合、すなわち、インピーダンスZ1,Z2が等しい場合には、通信信号が電力線通信線路1を通過する際に、Lライン1Lの電位は+V/2となり、Nライン1Nの電位は−V/2となる。従って、アースまたはグランドとLライン1Lとの間の電位差V1と、Nライン1Nとアースまたはグランドとの間の電位差V2は、共にV/2となる。その結果、Lライン1Lから発生される放射電界とNライン1Nから発生される放射電界とが相殺され、放射ノイズは発生しない。
【0031】
一方、電力線通信線路1が不平衡な場合、すなわち、インピーダンスZ1,Z2が等しくない場合には、通信信号が電力線通信線路1を通過する際に、電位差V1,V2は等しくならない。この場合には、Lライン1Lから発生される放射電界とNライン1Nから発生される放射電界とは、絶対値が異なるため、これらは相殺されない。この場合には、2つの放射電界の絶対値の差分に対応した大きさの放射ノイズが電力線通信線路1から発生される。
【0032】
ここで、図4ないし図6を参照して、電力線通信線路1が不平衡な場合における放射ノイズの発生のメカニズムを、シミュレーションの結果を参照して説明する。図4は、シミュレーションにおいて想定した回路を示す回路図である。図4に示した回路は、Lライン111LおよびNライン111Nを含む電力線通信線路と、信号源120とを備えている。信号源120の一端は、抵抗器121を介してLライン111Lの一端に接続されている。信号源120の他端は、抵抗器122を介してNライン111Nの一端に接続されている。
【0033】
Lライン111Lにはインダクタ123が挿入され、Nライン111Nにはインダクタ124が挿入されている。インダクタ123,124は、それぞれ、Lライン111L、Nライン111Nの各インピーダンスに対応する。Lライン111Lの他端とNライン111Nの他端とは、抵抗器125を介して接続されている。抵抗器125は、信号受信端のインピーダンスに対応する。また、Lライン111LとNライン111Nとは、キャパシタ126を介して接続されている。キャパシタ126は、Lライン111LとNライン111Nとの間の線間容量に対応する。また、Lライン111Lはキャパシタ127を介して接地され、Nライン111Nはキャパシタ128を介して接地されている。キャパシタ127は、Lライン111Lとアースまたはグランドとの間の浮遊容量に対応する。キャパシタ128は、Nライン111Nとアースまたはグランドとの間の浮遊容量に対応する。
【0034】
シミュレーションでは、以下の値を使用した。抵抗器121,122の抵抗値は、共に50Ωとした。また、インダクタ123,124のインダクタンスは、共に10μHとした。これは、長さ1mの電力線通信線路における各導電線のインピーダンスに相当する。また、抵抗器125の抵抗値は100Ωとした。キャパシタ126のキャパシタンスは700pFとした。
【0035】
シミュレーションでは、以下のようにして、電力線通信線路が平衡な状態と電力線通信線路が不平衡な状態とを想定した。電力線通信線路が平衡な状態は、キャパシタ127,128のキャパシタンスを共に8pFとして形成した。電力線通信線路が不平衡な状態は、キャパシタ127のキャパシタンスを8pFとし、キャパシタ128のキャパシタンスを16pFとして形成した。
【0036】
図5は、平衡な状態の電力線通信線路に対して、信号源120からノーマルモードの通信信号を送出した場合における各ライン111L,111Nの電位の時間的変化を示している。図5において、符号131で示す波形はLライン111Lの電位の時間的変化を表わし、符号132で示す波形はNライン111Nの電位の時間的変化を表わしている。これらの波形は、グランドレベルに関して対称になっている。図5において、符号133で示す波形は、ライン111L,111N間の電位差の時間的変化を表わしている。この波形は、ノーマルモード信号に対応する。Lライン111Lの電位とNライン111Nの電位との和の2分の1は、コモンモードノイズとなる。電力線通信線路が平衡な場合には、コモンモードノイズは発生しない。
【0037】
図6は、不平衡な状態の電力線通信線路に対して、信号源120からノーマルモードの通信信号を送出した場合における各ライン111L,111Nの電位の時間的変化を示している。図6において、符号131で示す波形はLライン111Lの電位の時間的変化を表わし、符号132で示す波形はNライン111Nの電位の時間的変化を表わしている。これらの波形は、グランドレベルに関して対称になっていない。図6において、符号133で示す波形は、ライン111L,111N間の電位差の時間的変化を表わしている。この波形は、ノーマルモード信号に対応する。また、図6において、符号134で示す波形は、Lライン111Lの電位とNライン111Nの電位との和の2分の1の時間的変化を表わしている。この波形は、コモンモードノイズに対応する。図6に示したように、電力線通信線路が不平衡な場合には、コモンモードノイズが発生する。このコモンモードノイズは、放射ノイズの原因となる。
【0038】
次に、本実施の形態に係る平衡度改善回路2の原理について説明する。図2に示した平衡度改善回路2は、Lライン1Lとアースまたはグランドとの間のインピーダンスと、Nライン1Nとアースまたはグランドとの間のインピーダンスとを等しくする。そのために、平衡度改善回路2は、変成器10によって図2におけるインピーダンスZ1,Z2を検出する。
【0039】
まず、変成器10によるインピーダンスZ1,Z2の検出方法について説明する。図7に示したように、巻数の等しい1次側巻線141と2次側巻線142とを有する変成器140を考える。この変成器140の2次側巻線142の両端間にインピーダンスZaが接続されたとき、1次側巻線141側から見た変成器140のインピーダンスはZaとなる。このように、変成器140を用いて、1次側巻線141側から、2次側巻線142側のインピーダンスを検出することができる。同様に、変成器140を用いて、2次側巻線142側から、1次側巻線141側のインピーダンスを検出することもできる。図2における変成器10は、このような原理で、インピーダンスZ1,Z2を検出する。
【0040】
図8は、図2における変成器10によって、インピーダンスZ2を検出する原理を示している。図8に示したように、巻線11側から見た変成器10のインピーダンスはZ2となる。
【0041】
図9は、図2における変成器10によって、インピーダンスZ1を検出する原理を示している。図9に示したように、巻線12側から見た変成器10のインピーダンスはZ1となる。
【0042】
図10は、図2における変成器10によって、インピーダンスZ1,Z2を検出する原理を示している。図10に示したように、巻線11側から見た変成器10のインピーダンスはZ2となり、巻線12側から見た変成器10のインピーダンスはZ1となる。
【0043】
図11は、図10に示した回路の等価回路を表わしている。図10に示したようにLライン1LとNライン1Nとの間に変成器10を設けることにより、図11に示したように、Lライン1Lとアースまたはグランドとの間、およびNライン1Nとアースまたはグランドとの間には、いずれも、並列のインピーダンスZ1,Z2が存在することなる。その結果、Lライン1Lとアースまたはグランドとの間のインピーダンスは、Nライン1Nとアースまたはグランドとの間のインピーダンスと等しくなる。このようにして、変成器10を設けることにより、電力線通信線路1を平衡にすることができる。
【0044】
次に、図12ないし図15を参照して、変成器10の相互誘導係数の極性について説明する。変成器10における巻線11と巻線12の結合状態には2通りある。図12は第1の結合状態を表わし、図14は第2の結合状態を表わしている。図12と図14のいずれにおいても、巻線11および巻線12において、黒丸の印を付した各一端より同時に電流が流れ込むか同時に電流が流れ出すときに、変成器10の相互誘導係数は正となる。
【0045】
図12に示した第1の結合状態では、Lライン1LとNライン1Nをノーマルモードの信号が通過する場合には変成器10の相互誘導係数は正となり、Lライン1LとNライン1Nをコモンモードの信号が通過する場合には変成器10の相互誘導係数は負となる。すなわち、この場合には、Lライン1LとNライン1Nをノーマルモードの信号が通過する際に、巻線11と巻線12のインピーダンスは大きくなる。図13は、図12における変成器10の近傍の等価回路を表わしている。図13に示した回路では、Lライン1LとNライン1Nをノーマルモードの信号が通過する際に、アースまたはグランドとLライン1Lとの間の電位差と、Nライン1Nとアースまたはグランドとの間の電位差は、共にV/2となる。従って、第1の結合状態では、電力線通信線路によってノーマルモードの通信信号を伝送することに支障はない。
【0046】
一方、図14に示した第2の結合状態では、Lライン1LとNライン1Nをノーマルモードの信号が通過する場合には変成器10の相互誘導係数は負となり、Lライン1LとNライン1Nをコモンモードの信号が通過する場合には変成器10の相互誘導係数は正となる。すなわち、この場合には、Lライン1LとNライン1Nをノーマルモードの信号が通過する際に、巻線11と巻線12のインピーダンスは極めて小さくなり、変成器10によってLライン1LとNライン1Nとが短絡された状態となる。図15は、図14における変成器10の近傍の等価回路を表わしている。図15に示した回路では、Lライン1LとNライン1Nをコモンモード信号が通過する際に、アースまたはグランドとLライン1Lとの間の電位差と、アースまたはグランドとNライン1Nとの間の電位差は、共に例えばV/2となる。しかし、図15に示した回路では、Lライン1LとNライン1Nをノーマルモード信号が通過する際には、アースまたはグランドとLライン1Lとの間の電位差と、Nライン1Nとアースまたはグランドとの間の電位差は、共に極めて小さくなる。従って、第2の結合状態では、電力線通信線路によってノーマルモードの通信信号を伝送することが困難になる。
【0047】
以上のことから、電力線通信線路によってノーマルモードの通信信号を伝送する場合には、巻線11と巻線12の結合状態を、図12に示した第1の結合状態とすることが好ましい。そこで、図1および図2に示した平衡度改善回路2では、変成器10における巻線11と巻線12の結合状態を、図12に示した第1の結合状態としている。
【0048】
以上説明したように、平衡度改善回路2では、巻線11側から見た変成器10のインピーダンスは、平衡度改善回路2がない場合におけるNライン1Nとアースまたはグランドとの間のインピーダンスと等しくなる。また、巻線12側から見た変成器10のインピーダンスは、平衡度改善回路2がない場合におけるLライン1Lとアースまたはグランドとの間のインピーダンスと等しくなる。その結果、平衡度改善回路2を設けた場合のLライン1Lとアースまたはグランドとの間のインピーダンスは、平衡度改善回路2を設けた場合のNライン1Nとアースまたはグランドとの間のインピーダンスと等しくなる。従って、平衡度改善回路2よれば、電力線通信線路1の平衡度を改善して、電力線通信線路1から発生される放射ノイズを抑制することができる。
【0049】
なお、平衡度改善回路2を設ける位置は、Lライン1LとNライン1Nとの間であればどこでもよい。平衡度改善回路2は、電力線通信線路1に接続される機器、例えば電力線通信用モデム、コンセント(レセプタクル)またはノイズ低減用フィルタに内蔵してもよい。
【0050】
ところで、電力線通信線路1から発生される放射ノイズを抑制するためには、上述のように電力線通信線路1の平衡度を改善すると共に、Lライン1LとNライン1Nに、グランドレベルに関して対称な電圧波形の2つの信号からなる平衡信号を通すことが好ましい。そこで、以下で説明するように、本実施の形態では、電力線通信用モデム30のカプラ40に、グランドレベルに関して非対称な電圧波形の2つの信号からなる非平衡信号を、平衡信号に変換する機能を持たせている。
【0051】
図16は、本実施の形態における電力線通信用モデムの主要部の構成の第1の例を示す回路図である。この第1の例では、電力線通信用モデムは、通信信号を生成する信号源51と、この信号源51と電力線通信線路1とを接続するカプラ回路40とを備えている。カプラ回路40は、不平衡信号が入力される巻線41と、この巻線41に結合された巻線42とを有している。巻線41の一端は信号源51の一端に接続され、巻線41の他端は信号源51の他端に接続されている。なお、図16において、巻線41の一端と信号源51の一端との間に挿入された抵抗器52は、電力線通信用モデムの内部抵抗に対応する。巻線42の一端はLライン1Lに接続され、巻線42の他端はNライン1Nに接続されている。カプラ回路40は、巻線41,42によって、電力の通過を阻止し、通信信号を通過させる。
【0052】
図16に示した第1の例では、巻線42の中点が接地されている。これにより、巻線41の両端間に電位差Vが与えられたときに、アースまたはグランドとLライン1Lとの間の電位差と、Nライン1Nとアースまたはグランドとの間の電位差は、共にV/2となる。このように、カプラ回路40は、グランドレベルに関して非対称な電圧波形の2つの信号からなる非平衡信号を、グランドレベルに関して対称な電圧波形の2つの信号からなる平衡信号に変換する。
【0053】
図17は、本実施の形態における電力線通信用モデムの主要部の構成の第2の例を示す回路図である。この第2の例では、巻線42の中点は接地されず、代わりに巻線41の中点が接地されている。第2の例におけるその他の構成は、図16に示した第1の例と同様である。第1の例と同様に、第2の例においても、カプラ回路40は、非平衡信号を平衡信号に変換する。
【0054】
図1に示した電力線通信システムでは、カプラ回路40の巻線42の中点を接地するようにしているが、図17に示したように、巻線42の中点を接地せずに、代わりに巻線41の中点を接地してもよい。この場合には、巻線41の中点を、変成器10における巻線11の他端および巻線12の他端に接続する。
【0055】
以上説明したように、本実施の形態によれば、カプラ40によって、Lライン1LとNライン1Nを平衡化すると共に、Lライン1LとNライン1Nに、グランドレベルに関して対称な電圧波形の2つの信号からなる平衡信号を送出することができる。また、本実施の形態によれば、平衡度改善回路2によって、Lライン1LとNライン1Nの平衡度を改善することができる。
【0056】
また、本実施の形態では、カプラ40の巻線42の中点または巻線41の中点と、変成器10における巻線11の他端および巻線12の他端を、互いに接続し且つアースまたはグランドに対して接地している。このように、巻線42の中点または巻線41の中点と、巻線11の他端および巻線12の他端を互いに接続することにより、これらを接続しない場合に比べて、電力線通信線路1の平衡度をより改善することができる。これは、カプラ40と平衡度改善回路2が、同じグランドレベルを基準にして動作するためと考えられる。巻線42の中点または巻線41の中点と、巻線11の他端および巻線12の他端との間のインピーダンスは、小さいほど電力線通信線路1の平衡度をより改善することができる。このインピーダンスは、0〜10Ω範囲内であることが好ましい。また、巻線11,12の結合係数は、大きいほど電力線通信線路1の平衡度をより改善することができる。
【0057】
なお、上記実施の形態では、カプラ40の巻線42の中点または巻線41の中点と、変成器10における巻線11の他端および巻線12の他端を、互いに接続し且つ接地している。しかし、これらの接地が困難な場合には、カプラ40の巻線42の中点または巻線41の中点と、変成器10における巻線11の他端および巻線12の他端を、互いに接続するだけでもよい。この場合も、カプラ40と平衡度改善回路2が、同じ電位を基準にして動作するため、上述の同様の効果が得られる。また、この場合も、巻線42の中点または巻線41の中点と、巻線11の他端および巻線12の他端との間のインピーダンスは、小さいほど電力線通信線路1の平衡度をより改善することができる。このインピーダンスは、0〜10Ω範囲内であることが好ましい。
【0058】
以上説明したように、本実施の形態によれば、平衡信号を伝送する電力線通信線路1を良好に平衡化することができ、それ結果、電力線通信線路1から発生される放射ノイズを抑制することができる。
【0059】
最後に、本実施の形態における平衡度改善回路2の効果を確認するために行った測定の結果を図18に示す。図18は、平衡度改善回路2を設けた場合と設けない場合とについて、電力線通信線路1の縦方向変換損(LCL)の周波数特性を測定した結果を示している。縦方向変換損は、Lライン1LとNライン1Nに同一の電圧を印加したときの印加電圧と、Lライン1LとNライン1Nとの不平衡に起因して発生するLライン1LとNライン1Nとの電位差との比をデシベル(dB)で表わしたものである。この縦方向変換損は、電力線通信線路1の平衡度を表わす指標となる。縦方向変換損が大きいほど、平衡度が高い。
【0060】
図18において、符号71Lを付した線は、平衡度改善回路2を設けない場合におけるLライン1Lの特性を表わし、符号71Nを付した線は、平衡度改善回路2を設けない場合におけるNライン1Nの特性を表わしている。また、符号72Lを付した線は、平衡度改善回路2を設けた場合におけるLライン1Lの特性を表わし、符号72Nを付した線は、平衡度改善回路2を設けた場合におけるNライン1Nの特性を表わしている。図18に示した測定結果から、平衡度改善回路2を設けることにより、電力線通信線路1の平衡度が高くなることが分かる。
【0061】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、図1に示した例では、平衡度改善回路2を電力線通信用モデム30に内蔵したが、平衡度改善回路2は電力線通信用モデムとは別に設けてもよい。また、電力線通信用モデムは、通信装置と共に1つの筐体内に設けられていてもよい。
【0062】
また、本発明の通信線路の平衡化回路は、電力線通信線路に限らず、平衡信号を伝送する通信線路全般に適用することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の通信線路の平衡化回路によれば、平衡信号を伝送する通信線路の平衡度を改善して、通信線路から発生される放射ノイズを抑制することができるという効果を奏する。
【0064】
また、本発明の電力線通信回路によれば、電力線通信線路の平衡度を改善して、電力線通信線路から発生される放射ノイズを抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る通信線路の平衡化回路および電力線通信回路を含む電力線通信システムの構成の一例を示す回路図である。
【図2】本発明の一実施の形態における平衡度改善回路の構成を示す回路図である。
【図3】電力線通信システムを簡略化して示す回路図である。
【図4】放射ノイズの発生のメカニズムを説明するためのシミュレーションにおいて想定した回路を示す回路図である。
【図5】平衡な状態の電力線通信線路に対してノーマルモードの通信信号を送出した場合における各ラインの電位の時間的変化を示す特性図である。
【図6】不平衡な状態の電力線通信線路に対してノーマルモードの通信信号を送出した場合における各ラインの電位の時間的変化を示す特性図である。
【図7】本発明の一実施の形態における平衡度改善回路の原理を説明するための回路図である。
【図8】本発明の一実施の形態における平衡度改善回路の原理を説明するための回路図である。
【図9】本発明の一実施の形態における平衡度改善回路の原理を説明するための回路図である。
【図10】本発明の一実施の形態における平衡度改善回路の原理を説明するための回路図である。
【図11】図10に示した回路の等価回路を示す回路図である。
【図12】図2に示した変成器における2つの巻線の第1の結合状態を示す回路図である。
【図13】図12における変成器の近傍の等価回路を示す回路図である。
【図14】図2に示した変成器における2つの巻線の第2の結合状態を示す回路図である。
【図15】図14における変成器の近傍の等価回路を示す回路図である。
【図16】本発明の一実施の形態における電力線通信用モデムの主要部の構成の第1の例を示す回路図である。
【図17】本発明の一実施の形態における電力線通信用モデムの主要部の構成の第2の例を示す回路図である。
【図18】本発明の一実施の形態における平衡度改善回路の効果を説明するための特性図である。
【符号の説明】
1…電力線通信線路、1L…ライブライン、1N…ニュートラルライン、2…平衡度改善回路、10…変成器、11,12…巻線、21,22…ハイパスフィルタ。

Claims (6)

  1. 第1および第2の導電線を含み平衡信号を伝送する通信線路を平衡化する回路であって、
    不平衡信号を平衡信号に変換する変換回路と、
    前記通信線路の平衡度を改善する平衡度改善回路とを備え、
    前記変換回路は、前記不平衡信号が入力される第1の巻線と、前記第1の巻線に結合され、一端が前記第1の導電線に接続され、他端が前記第2の導電線に接続された第2の巻線とを有し、
    前記平衡度改善回路は、巻数が等しく、互いに結合された第3および第4の巻線を含む変成器を有し、前記第3の巻線の一端は前記第1の導電線に接続され、前記第4の巻線の一端は前記第2の導電線に接続され、
    前記第1の巻線の中点または前記第2の巻線の中点、前記第3の巻線の他端、および前記第4の巻線の他端は、互いに接続されていることを特徴とする通信線路の平衡化回路。
  2. 前記第3の巻線と第4の巻線は、前記通信線路をノーマルモードの信号が通過する場合における相互誘導係数が正となるように結合されていることを特徴とする請求項1記載の通信線路の平衡化回路。
  3. 前記第1の巻線の中点または前記第2の巻線の中点、前記第3の巻線の他端、および前記第4の巻線の他端は、接地されていることを特徴とする請求項1または2記載の通信線路の平衡化回路。
  4. 第1および第2の導電線を含み電力線通信に利用される電力線通信線路との間で平衡信号の入出力を行う電力線通信回路であって、
    不平衡信号を平衡信号に変換する変換回路と、
    前記電力線通信線路の平衡度を改善する平衡度改善回路とを備え、
    前記変換回路は、前記不平衡信号が入力される第1の巻線と、前記第1の巻線に結合され、一端が前記第1の導電線に接続され、他端が前記第2の導電線に接続された第2の巻線とを有し、
    前記平衡度改善回路は、巻数が等しく、互いに結合された第3および第4の巻線を含む変成器と、前記第1の導電線と第2の導電線との間に設けられ、前記変成器に対して直列に接続された少なくとも1つのハイパスフィルタとを有し、
    前記第3の巻線の一端は、前記第1の導電線に直接または前記ハイパスフィルタを介して接続され、
    前記第4の巻線の一端は、前記第2の導電線に直接または前記ハイパスフィルタを介して接続され、
    前記第1の巻線の中点または前記第2の巻線の中点、前記第3の巻線の他端、および前記第4の巻線の他端は、互いに接続されていることを特徴とする電力線通信回路。
  5. 前記第3の巻線と第4の巻線は、前記通信線路をノーマルモードの信号が通過する場合における相互誘導係数が正となるように結合されていることを特徴とする請求項4記載の電力線通信回路。
  6. 前記第1の巻線の中点または前記第2の巻線の中点、前記第3の巻線の他端、および前記第4の巻線の他端は、接地されていることを特徴とする請求項4または5記載の電力線通信回路。
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