JP4468035B2 - 積層フィルムまたは積層シートの製造方法およびその方法により製造される積層フィルムまたは積層シート - Google Patents
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Description
軟包装フィルムとしては、具体的には醤油などの液体包装、わさびやみそ汁などの粘体物包装、漬け物などの水物包装、医薬品などの粉末包装、魚介乾燥品などの乾物包装、などの包装用フィルムが挙げられる。これらは二軸延伸ナイロン(以下、「ONy」ということがある。)や二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(以下、「OPET」ということがある。)、二軸延伸ポリプロピレン(以下、「OPP」ということがある。)などを主とするプラスチック基材に、主としてヒートシール性に優れるポリエチレンを単層もしくは複層積層する構成を採っている。この際ポリエチレンと基材は異種材料であるために、接着するために主として基材側にアンカーコート剤を塗布することが行われている。
ところが最近は、エコロジー性を重視する傾向や内容物への溶出など衛生性の問題、加工作業者の健康問題、さらには自治体による有機溶媒の排出規制条例の施行など、生産を行うには諸々の規制を受けやすい時勢となっている。
密度が910〜930(kg/m3)、メルトフローレートが0.1〜100(g/1
0分)の範囲にある高圧法低密度ポリエチレン(A):10〜99(wt%)と、密度が860〜890(kg/m3)、メルトフローレートが0.1〜100(g/10分)の
範囲にある低密度ポリエチレン(B):1〜90(wt%)からなり、結晶化度が25%〜60%の範囲にあるポリエチレン樹脂組成物を、下記工程(1)〜(3)を含む工程により、プラスチック基材(D)上に押出ラミネートし、アンカーコート剤を使用せずにラミネート樹脂層を形成することを特徴とする積層フィルムまたは積層シートの製造方法;(1)表面酸化処理工程:下記の式(C−1)または(C−2)を満たすように上記プラスチック基材の少なくとも一面に表面酸化処理を施す工程、
(C−1)プラスチック基材がポリエステル系樹脂の場合; △(O/C)≧0.08(C−2)プラスチック基材がポリエステル系樹脂以外の場合;△(O/C)≧0.05(但し、△(O/C)=(O/C)*−(O/C)0;ここで(O/C)0は表面酸化処理
を行っていないプラスチック基材の表面について、(O/C)*は表面酸化処理を行った
プラスチック基材の表面について、それぞれESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)法により測定した酸素原子と炭素原子の各原子数の比を表す。)
(2)ガス処理工程:上記ポリエチレン組成物を180℃〜340(℃)の温度においてフィルム状に溶融押出し、該フィルムの少なくとも1面にガス処理を施す工程、
(3)圧着工程:上記表面酸化処理を行ったプラスチック基材の表面酸化処理面と、上記ガス処理を行ったフィルムのガス処理面とが接するように、プラスチック基材とフィルムとを接触させ、該プラスチック基材と該フィルムとを圧着する工程。
その積層フィルムまたは積層シートを少なくとも1層含む、包装用積層フィルムまたは包装用積層シート。
上記熟成温度が30℃以上かつ50℃未満である、積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
上記表面酸化処理工程が、プラスチック基材の少なくとも一面にコロナ放電処理を施すコロナ放電処理工程である、積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
上記表面酸化処理工程の前に、表面酸化前加熱工程を有し、上記表面処理工程がコロナ放電処理工程であり、かつ該コロナ放電処理におけるコロナ放電密度が10(W・分/m2)以上である、積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
方法。
上記表面酸化処理工程が、プラスチック基材の少なくとも一面にフレームプラズマ処理を施すフレームプラズマ処理工程である、積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
上記表面酸化処理工程が、プラスチック基材の少なくとも一面に紫外線照射処理を施す工程である、積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
(C−3)1≦オゾン量(mg/m2)≦−0.5×Tx+170
(Txはオゾン処理を行うポリエチレン樹脂組成物のダイ直下樹脂温度、℃)
上記特定のポリエチレン樹脂組成物を用い、特定の工程を含む積層フィルムまたは積層シートの製造方法は、積層体をアンカーコート剤を使用せずに作製するのに好適である。
本発明に係る積層フィルムまたは積層シートの製造方法は、高圧法低密度ポリエチレン(A)と、低密度ポリエチレン(B)とからなり、結晶化度が25%〜60%の範囲にあるポリエチレン樹脂組成物、または高圧法低密度ポリエチレン(A)と、ポリエチレン(C)と、必要により低密度ポリエチレン(B)とからなり、:10〜90(wt%)と、(B)密度が860〜890(kg/m3)、メルトフローレートが0.1〜100(g
/10分)の範囲にある:0〜80(wt%)と、結晶化度が25%〜60%の範囲にあるポリエチレン樹脂組成物を、下記工程(1)〜(3)を含む工程により、プラスチック基材(D)上に押出ラミネートし、アンカーコート剤を使用せずにラミネート樹脂層を形成する。
本発明で用いられる高圧法低密度ポリエチレン(A)は、エチレンをラジカル重合触媒の存在下、高圧の下で製造したポリエチレンであって、必要に応じ他のビニルモノマーが少量共重合されていてもよい。
0〜930(kg/m3)、好ましくは915〜925(kg/m3)の範囲にある。密度が上記範囲にある高圧法低密度ポリエチレン(A)を用いると、耐ブロッキング性および押出加工性に優れたポリエチレン樹脂組成物が得られる。
〜30(g/10分)の範囲にある。メルトフローレートが上記範囲にある高圧法低密度ポリエチレン(A)を用いると、押出加工性が向上する。
低密度ポリエチレン(B)は、メタロセン系、チタン系、クロム系、フェノキシイミン系等のオレフィン重合用触媒を用いて調製されたエチレン単独重合体、またはエチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとを共重合して得られるエチレン・α−オレフィン共重合体である。このエチレン・α−オレフィン共重合体は、直鎖状あるいは分岐状低密度ポリエチレンであってもよい。
メタロセン系触媒は、通常、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも1個有する周期表第4族の遷移金属化合物からなるメタロセン化合物(a1)、有機アルミニウムオキシ化合物(b)、微粒子状担体(c)、および必要に応じて有機アルミニウム化合物(d)、イオン化イオン性化合物(e)から形成される。
式中、xは、遷移金属原子Mの原子価である。
Mは、周期表第4族から選ばれる遷移金属原子であり、具体的には、ジルコニウム、チタン、ハフニウムである。中でも、ジルコニウムが好ましい。
位子L1は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子である。上記のような遷移金属原
子Mに配位するシクロペンタジエニル骨格を有する配位子L1としては、具体的には、シ
クロペンタジエニル基、アルキル置換シクロペンタジエニル基、あるいはインデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基などが挙げられる。これらの
基は、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基などで置換されてもよい。
−Al(R)O− [但し、Rはアルキル基である]
で表される繰り返し単位が通常3〜50程度のメチルアルミノオキサン、エチルアルミノオキサン、メチルエチルアルミノオキサンなどが用いられる。
iO2−Al2O3などのルイス酸;トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート等のイオン性化合物;ドデカボラン、ビス−n−ブチルアンモニウム(1−カルベドデカ)ボレート等のカルボラン化合物が挙げられる。
チタン系触媒としては、炭化水素不溶性の固体担体に担持されたチタン系固体触媒と有機アルミニウム化合物からなる触媒が挙げられる。
平均組成がこれらの実験式になる限り、2以上の混合物であってもよい。
フェノキシイミン系触媒としては、(A)下記一般式(II)で表される遷移金属化合物と、必要に応じて(B)(B−1)有機金属化合物、(B−2)有機アルミニウムオキシ化合物、および(B−3)遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物とからなる。
なお、N……Mは一般的には配位していることを示すが、本発明においては配位していてもしていなくてもよい。
水素基であって総炭素原子数5以上、好ましくは5〜30の基、または、芳香族炭化水素基もしくは脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい脂環式炭化水素基であって総炭素原子数7以上、好ましくは7〜30の基を示す。
R6は、炭化水素基または炭化水素置換シリル基を示し、具体的には上記R2〜R5とし
て例示したものと同様のものが挙げられる。
(B-1a) 一般式 Ra m Al(ORb)n Hp Xq
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)
で表される有機アルミニウム化合物。
(式中、M2 はLi、NaまたはKを示し、Ra は炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示す。)
で表される1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物。
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、M3 はMg、ZnまたはCdを示す。)
で表される2族または12族金属のジアルキル化合物。
90(kg/m3)、好ましくは860〜875(kg/m3)である。密度が上記範囲にある低密度ポリエチレン(B)を用いると、ブレンド後の樹脂組成物の結晶化度が低下し
、良好な接着強度が得られる。
また、この低密度ポリエチレン(B)のMFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.1
6kg)は、通常0.1〜100(g/10分)、好ましくは1〜30(g/10分)の範囲にある。
ポリエチレン(C)は、上述したようなメタロセン系やチタン系、クロム系およびフェノキシイミン系等のオレフィン重合用触媒を用いて調製したエチレン単独重合体、またはエチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとを共重合して得られる高密度エチレン・α−オレフィン共重合体である。この高密度エチレン・α−オレフィン共重合体は、直鎖状あるいは分岐状高密度ポリエチレンであってもよい。但しポリエチレン(C)は高圧法低密度ポリエチレン(A)とは異なり、例えば(C)としては(A)より密度が小さいもの、またはMFRの値が高いものが用いられる。
但し、ポリエチレン(C)の製造を行う重合反応器については、有機溶媒に重合生成物
を溶解させながら重合を行う「溶液法」や、溶媒を用いない「気相法(連続流動床方式、高圧イオン重合法)」、有機溶媒を用いながら重合生成物を溶解させずに重合させる「スラリー法」など、上記触媒や方法を満たしていれば、いずれの重合反応器による重合品でも本発明に使用することは問題はない。
エチレンとの共重合に用いられる炭素原子数3〜20のα−オレフィンの具体例としては、上述した低密度ポリエチレン(B)の具体例と同様のα−オレフィンを挙げることができ、中でも、炭素原子数3〜10のα−オレフィン、特に炭素原子数4〜8のα−オレフィンが好ましい。上記のようなα−オレフィンは、単独で、または2種以上組合わせて用いることができる。
0を超えて925(kg/m3)以下である。密度が上記範囲にあるポリエチレン(C)
を用いると、フィルム強度など機械物性に優れるポリエチレン樹脂組成物が得られる。
)は、通常0.1〜100(g/10分)、好ましくは1〜30(g/10分)の範囲にある。
本発明で用いられるポリエチレン樹脂組成物は、上記高圧法低密度ポリエチレン(A):10〜99(wt%)、上記低密度ポリエチレン(B):1〜90(wt%)からなり、結晶化度が25%〜60%の範囲にあり、好ましくは上記高圧法低密度ポリエチレン(A):10〜99(wt%)、上記低密度ポリエチレン(B):1〜90(wt%)からなり、結晶化度が30%〜40%の範囲にある。
るラミネート樹脂層と基材間の接着強度が向上する。
また低密度ポリエチレン(B)は、特にメタロセン系オレフィン重合用触媒を用いて調整すると分布の狭い重合体が得られるために低分子量低密度成分の生成が少なく、同様の理由で本願に関する用途には有効である。
本発明で用いられるポリエチレン樹脂組成物は、高圧法低密度ポリエチレン(A)と低密度ポリエチレン(B)、または高圧法低密度ポリエチレン(A)とポリエチレン(C)と必要により低密度ポリエチレン(B)を、必要により用いられる酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤などの上記添加剤とともに、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、V型ブレンダーまたは押出機等の混合装置を用いて、常温〜250℃で混合することにより得られる。この際窒素シールや真空シールを実施することで、ポリエチレンの劣化に由来するゲルの発生を防ぐことができる。
ポリエチレン樹脂組成物の結晶化度は、以下の手法、条件にて測定される。
1.装置仕様
システム:理学電機株式会社製 X線回折装置 RINT2500VHF/PC
測定装置:縦型WAXDゴニオメータ
フォーカス:ラインフォーカス
検出器:シンチレーションカウンタ
モノクロメータ:湾曲グラファイトモノクロメータ
管球:Cu
スリット系:発散・散乱スリット…可変スリット、受光スリット…0.8mm
2.測定条件
管電圧値/管電流値=50kV/100mA
測定範囲(2θ)=5度〜35度
スキャンスピード=1度/分
サンプリング幅=0.004度
3.解析方法
S.L.Aggarwal、G.P.Tilleyの方法による(Journal of Polymer Sciense No.XVIII.p.17〜26、1955)
4.試料作製条件
プレスシート:設定温度=150℃、予熱時間=5分、加圧時間=5分、
加圧=50kgf/cm2、厚み=1mmt
冷却方法:25℃冷却水循環の冷却プレスにて5分間冷却
[プラスチック基材(D)]
本発明で用いられるプラスチック基材とは、熱可塑性または熱硬化性の高分子からなるフィルムまたはシートをいい、熱可塑性樹脂からなるものが好ましい。プラスチック基材に用いられる樹脂としては、例えばナイロン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン系共重合体、アイオノマー樹脂、セロハン、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、フッ素樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリブテン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、アセチルセルロースなどが挙げられ、ナイロン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリプロピレン等が好ましい。
延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムなどにポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン系共重合体などのポリオレフィン系樹脂が押出ラミネーション法で積層されたプラスチック積層基材などが挙げられる。
本発明においては、上記ポリエチレン樹脂組成物を使用するとともに下記(1)〜(3)の工程を含む成形方法を併用することで、押出ラミネートにおける良好な接着強度が得られる。
表面酸化処理工程は、プラスチック基材の少なくとも一面に表面酸化処理を施すことにより、基材の接着面に一定レベル以上の酸化活性化点を発生させ、強固な接着を可能にする工程である。表面酸化処理工程は、具体的には、コロナ放電処理工程、プラズマ処理工程、フレームプラズマ処理工程、電子線照射処理工程、紫外線照射処理工程などにより実施される。以下に、表面酸化処理工程の具体的実施態様について説明する。
、さらに好ましくは50(W・分/m2)以上である。コロナ放電密度の上限は特にない
が、経済性の観点から200(W・分/m2)以下が好ましい。ただし、表面酸化前加熱
工程(後述)および/または熟成工程(後述)を用いる場合の好ましいコロナ放電密度は、10(W・分/m2)以上である。
以上の表面酸化処理工程の中で、コロナ放電処理工程が好ましい。
(C−1)プラスチック基材がポリエステル系樹脂の場合
△(O/C)≧0.08
(C−2)プラスチック基材がポリエステル系樹脂以外の場合
△(O/C)≧0.05
また、好ましくは、下記式で表される関係を満たすように施される。
(C−1−2)プラスチック基材がポリエステル系樹脂の場合
△(O/C)≧0.10
(C−2−2)プラスチック基材がポリエステル系樹脂以外の場合
△(O/C)≧0.07
但し、△(O/C)=(O/C)*−(O/C)0であり、ここで(O/C)0は表面酸
化処理を行っていない面のプラスチック基材表面について、ESCA法により測定した酸素原子と炭素原子の各原子数の比を表し、(O/C)*は上記表面酸化処理を行った面の
プラスチック基材表面について、ESCA法により測定した酸素原子と炭素原子の各原子
数の比を表す。
のプラスチック基材は、予め基材メーカーで既に少なくとも片面にコロナ放電処理などの表面酸化処理が施されている場合が多い。例えば、表面酸化処理が片面にのみ施されたプラスチック基材を用いる場合は、表面酸化処理が施されていない面を該基材の基準面とし、この面についてESCA法により測定した酸素原子と炭素原子の比で表された(O/C)を該基材の(O/C)0とする。
スチック積層基材の場合であっても、表面酸化処理を施す面のプラスチック基材単体を取り上げて考える。つまり、該プラスチック基材が表面酸化処理を片面にのみ施されたプラスチック基材である場合は前述した通り、表面酸化処理が施されていない面を該基材の基準面とし、この面についてESCA法により測定した酸素原子と炭素原子の比で表された(O/C)が該基材の(O/C)0となる。
れた(O/C)が該基材の(O/C)0となる。
。但し、実際の測定は、押出ラミネート用樹脂を貼合しないプラスチック基材を別に準備しておき、その基材を貼合に付す基材と同様に表面酸化処理し、その表面について行う。
/C)*および(O/C)0は次の通り求める。すなわち、O1SおよびC1Sのそれぞれのピーク強度の面積に各ピークの相対感度を掛けた値の比から酸素と炭素の存在比(O/C)を求める(詳細は、例えば筏義人編、「高分子表面の基礎と応用(上)」、化学同人発行、1986年、第4章参照)。
本発明においては、接着強度を一層向上させる観点から、表面酸化処理工程の前に、表面酸化処理工程に付すべき基材を40℃以上に加熱する、表面酸化前加熱工程を設けることが好ましい。なおプラスチック基材の場合には、温度は融点以下とする必要がある。
ガス処理工程としては、シランガスやオゾンなどの接触物を酸化させる機能を有するガスを使用するが、オゾン処理が好適である。
ましく、さらに好ましくは2〜12mg/m2である。なお、押出ラミネート用樹脂をフ
ィルム状に溶融押出しする温度は180〜340℃、好ましくは280〜338℃、さらに好ましくは316〜336℃である。該温度が180℃未満では、樹脂の延展性が不良となり、肉厚が均一な溶融薄膜を得ることが困難であるばかりか、プラスチック基材との接着強度が不十分となる。一方、340℃を超えると、溶融押出樹脂の表面の酸化が多くなって臭気が悪化したり、溶融押出樹脂自身の架橋劣化によるゲルの発生や分解劣化による溶融樹脂の安定成形性の低下(膜揺れ、耳揺れ)が発生したりすることがある。
が下式(C−3)を満たすことが好適である。
(C−3) 1≦オゾン量(mg/m2)≦−0.5×Tx+170
(Txはオゾン処理を行うポリエチレン樹脂組成物のダイ直下樹脂温度、℃)
ここで溶融押出樹脂の温度は、市販の接触温度計を用いて、樹脂が押し出されるTダイのリップ出口(ダイ下0mm)で測定される値である。
圧着工程は、例えば冷却ロールとゴムロールを設置し、ゴムロール側より表面酸化処理された基材を導入し、次いでガス処理された溶融押出樹脂を導入して前記のように各処理面を貼合し、直後にゴムロールによって冷却ロール圧着する。溶融押出樹脂を導入する位置は、冷却ロールと圧着される点より20mm以内であり、好ましくは5mm以内である。冷却ロールに溶融押出樹脂が基材より前に接触すると瞬時に保有熱量が下がるために粘度が向上し、十分な接着強度は得られないことがある。
本発明では接着強度を一層向上させる観点から、圧着工程の後に、圧着工程で得られる積層フィルムまたは積層シートを、保温条件下で熟成する工程である、熟成工程を設けることが好ましい。なお、本発明においての熟成工程とは、圧着工程で得られる積層フィルムまたは積層シートを一定温度で一定時間保持する工程を指す。
本発明では、上記表面酸化処理工程の前に表面酸化前加熱工程を有し、かつ圧着工程の後に熟成工程を有していてもよい。
処理工程であり、かつコロナ放電処理におけるコロナ放電密度が、10(W・分/m2)
以上であることが好ましい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例により限定されるものではない。
<試験方法>
(1)耐ボイル性:製袋品蒸気滅菌法
(i)構成(積層手順は後述する)
ポリエチレン樹脂組成物またはポリエチレン(20μm)/各種基材
(ii)製袋方法
袋の大きさ:90mm×120mm
シール条件:160℃、2kg/cm2、0.5秒、
製袋手順:三方シール袋に製袋して下記内容物を充填し、シール部に内容物の残留や汚れのないことを目視で確認し、中の空気を極力残らないように排出して、上記シール条件にて四方シール袋に仕上げる
内容物:上水
内容量:100ml
(iii)耐熱性試験条件
熱処理温度:115℃(高圧滅菌装置使用/スチーム)
熱処理時間:30分
評価方法:熱処理後、外観をチェックして剥離の有無を確認、
剥離なし:○、剥離あり:×
(2)耐ボイル性:フィルム浸漬法
(i)構成(積層手順は後述する)
ポリエチレン樹脂組成物またはポリエチレン(20μm)/各種基材
(ii)耐熱性試験条件
熱処理温度:90℃(高圧滅菌器使用、但し加圧とスチームはなし)
熱処理時間:30分
評価方法:熱処理後、外観をチェックして剥離の有無を確認、
剥離なし:○、剥離あり:×
(3)接着強度
(i)構成(積層手順は後述する)
[ONy/ウレタン系アンカーコート剤/LLDPE(25μm)]/ポリエチレン樹脂組成物またはポリエチレン(20μm)/各種基材
(ii)評価条件
評価位置:ポリエチレン樹脂組成物またはポリエチレン/各種基材の層間
評価機械:東洋精機社製引張試験機
剥離角度:180度
剥離速度:300mm/分
以下実施例、比較例で使用するポリエチレンは、前記ポリエチレン(A)、(B)および(C)の製法に従っていれば、既成の製造プラントによる製品で良く、各プラントの重合反応器の形状や撹拌方法などは制限されない。
オートクレーブ型重合反応器による高圧法低密度ポリエチレン(A−1):密度=917(kg/m3)、MFR=7.2(g/10分)と、気相法重合反応器による低密度ポ
リエチレン(B−1):密度=870(kg/m3)、MFR=7.0(g/10分)、
コモノマー=1−ブテンを、ヘンシェルミキサ=によって70wt%/30wt%の比率で撹拌混合し、さらに65mmφの単軸スクリューによる押出混練機にて180℃の温度で溶融混合し、ポリエチレン樹脂組成物<1>を用意した。
ポリエチレン樹脂組成物<1>を押出ラミネーターに投入し、評価用フィルムを作製した。押出ラミネーターには、住友重機(株)製ラミネーター(65mmφ、800mm幅)を使用した。
基材をライン速度=80m/分にて繰り出し、押出ラミネート部にて溶融押出樹脂に接触する前に、コロナ放電処理によって表面酸化処理を行った。コロナ放電密度とΔ(O/C)は以下の通りである。但し基材は予めコロナ放電処理を施されていない面を、コロナ放電処理を受けて溶融押出樹脂に接触する側に使用した。Δ(O/C)(および表1〜20の(O/C)*と(O/C)0)は、FI Surface Science System社製 ESCALABMK-IIによって上記手法によって測定した。
・ONy:ユニチカ、エンブレムON、15μm、
コロナ放電密度=143W・分/m2
・PET:東レ、ルミラーP60M、12μm、
コロナ放電密度=71W・分/m2
・ナノコンポジット有機コーティングバリアフィルム:日本エコラップ、Y−PET、12μm
コロナ放電密度=143W・分/m2
ポリエチレン樹脂組成物<1>を押出ラミネーターに付属する押出機によって溶融混練し、Tダイより押し出して320℃の溶融押出樹脂フィルムとし、ダイスの下を流れる基材に接触する前にオゾンによってガス処理を行った。オゾン吹き付けバー(吹き付け用スリット入り)はダイスリップ下150mmに設置し、吹き付けたオゾン量は8.1mg/m2である。
オートクレーブ型重合反応器による高圧法低密度ポリエチレン(A−1):密度=917(kg/m3)、MFR=7.2(g/10分)と、気相法重合反応器による低密度ポ
リエチレン(B−1):密度=870(kg/m3)、MFR=7.0(g/10分)、
コモノマー=1−ブテンと、溶液法重合反応器によるポリエチレン(C−1):密度=915(kg/m3)、MFR=12.0(g/10分)、コモノマー=4−メチル−1−
ペンテンを、ヘンシェルミキサ=によって30wt%/30wt%/40wt%の比率で撹拌混合し、さらに65mmφの単軸スクリューによる押出混練機にて180℃の温度で溶融混合し、ポリエチレン樹脂組成物<2>を用意した。
ポリエチレン樹脂組成物<2>を、実施例1と同じ加工機、樹脂温度、ライン速度、コート厚み、基材(ナノコンポジット有機コーティングフィルムは除く)および基材への表面酸化処理、溶融押出樹脂へのガス処理、評価装置および評価方法によって、耐熱性と接着強度測定用積層フィルムを作製した。
実施例1に記載のポリエチレン樹脂組成物<1>を使用し、実施例2と同じ加工機において、コロナ放電処理の前に表面酸化前加熱工程を施した。すなわち、遠赤外線ヒーター(出力9.6KW)を用い、ヒーターと基材表面の距離を10cmに保ち加熱した。このときの基材表面の温度は90℃(表面接触式温度計により測定した)であった。表面酸化前加熱工程を加えたこと以外は、樹脂温度、ライン速度、コート厚み、基材および基材への表面酸化処理、溶融押出樹脂へのガス処理、評価装置および評価方法を実施例2と同じにして、耐熱性と接着強度測定用積層フィルムを作製した。
実施例1に記載のポリエチレン樹脂組成物<1>を使用し、実施例2と同じ加工機、樹脂温度、ライン速度、コート厚み、基材および基材への表面酸化処理、溶融押出樹脂へのガス処理、評価装置および評価方法によって、耐熱性と接着強度測定用積層フィルムを作製した。得られた積層フィルムを、熱風乾燥器(オーブン)によって40℃で72時間の熟成を行った。
実施例3で得られた積層フィルムを、熱風乾燥器(オーブン)によって40℃で72時間の熟成を行った。
実施例1に記載のポリエチレン樹脂組成物<1>を使用し、実施例3と同じ表面酸化前加熱工程を加えた加工法で、コロナ放電処理条件を変更、コロナ放電密度を29W・分/m2として、耐熱性と接着強度測定用積層フィルムを作製した。樹脂温度、ライン速度、コ
ート厚み、基材、溶融押出樹脂へのガス処理、評価装置および評価方法は、実施例2と同じである。
実施例1に記載のポリエチレン樹脂組成物<1>を使用し、実施例2の加工法においてコロナ放電処理条件を変更、コロナ放電密度を29W・分/m2として、耐熱性と接着強度
測定用積層フィルムを作製し、熱風乾燥器(オーブン)によって40℃で72時間の熟成を行った。樹脂温度、ライン速度、コート厚み、基材、溶融押出樹脂へのガス処理、評価装置および評価方法は、実施例2と同じである。
実施例6で得られた積層フィルムを、熱風乾燥器(オーブン)によって40℃で72時間の熟成を行った。
実施例1において、ポリエチレン樹脂組成物<1>を、オートクレーブ型重合反応器による高圧法低密度ポリエチレン(A−1):密度=917(kg/m3)、MFR=7.2
(g/10分)を100wt%とし、実施例1と同じ加工機、樹脂温度、ライン速度、コート厚み、基材および基材への表面酸化処理、溶融押出樹脂へのガス処理、評価装置および評価方法によって、耐熱性と接着強度測定用積層フィルムを作製した。
[比較例2]
オートクレーブ型重合反応器による高圧法低密度ポリエチレン(A−1):密度=917(kg/m3)、MFR=7.2(g/10分)と、気相法重合反応器による低密度ポ
リエチレン(B−1):密度=870(kg/m3)、MFR=7.0(g/10分)、
コモノマー=1−ブテンと、溶液法重合反応器によるポリエチレン(C−1):密度=970(kg/m3)、MFR=15.0(g/10分)、コモノマー=なし、をヘンシェ
ルミキサ=によって10wt%/10wt%/80wt%の比率で撹拌混合し、さらに65mmφの単軸スクリューによる押出混練機にて180℃の温度で溶融混合し、ポリエチレン樹脂組成物<3>を用意した。
ポリエチレン樹脂組成物<3>を、実施例2と同じ加工機、樹脂温度、ライン速度、コート厚み、基材および基材への表面酸化処理、溶融押出樹脂へのガス処理、評価装置および評価方法によって、耐熱性と接着強度測定用積層フィルムを作製した。
実施例1に記載のポリエチレン樹脂組成物<1>を用い、実施例2と同じ加工機において、基材の表面酸化処理を行わずに、耐熱性と接着強度測定用積層フィルムを作製した。表面酸化処理を行わないこと以外は、樹脂温度、ライン速度、コート厚み、基材、溶融押出樹脂へのガス処理、評価装置および評価方法は実施例2と同じである。
実施例6において、コロナ放電出力とライン速度を調整し、コロナ放電密度を8W・分/m2として、耐熱性と接着強度測定用積層フィルムを作製した。樹脂温度、コート厚み
、基材、溶融押出樹脂へのガス処理、評価装置および評価方法は、実施例2と同じである。
実施例7において、コロナ放電出力とライン速度を調整し、コロナ放電密度を8W・分/m2として、耐熱性と接着強度測定用積層フィルムを作製した。樹脂温度、コート厚み
、基材、溶融押出樹脂へのガス処理、評価装置および評価方法は、実施例2と同じである。
比較例4で得られた積層フィルムを、熱風乾燥器(オーブン)によって40℃で72時間の熟成を行った。
以上の結果を下記表に示す。
Claims (18)
- 密度が910〜930(kg/m3)、メルトフローレートが0.1〜100(g/10分)の範囲にある高圧法低密度ポリエチレン(A):10〜99(wt%)と、密度が860〜890(kg/m3)、メルトフローレートが0.1〜100(g/10分)の範囲にある低密度ポリエチレン(B):1〜90(wt%)からなり、結晶化度が25%〜60%の範囲にあるポリエチレン樹脂組成物を、下記工程(1)〜(3)を含む工程により、プラスチック基材(D)上に押出ラミネートし、アンカーコート剤を使用せずにラミネート樹脂層を形成することを特徴とする積層フィルムまたは積層シートの製造方法;
(1)表面酸化処理工程:
下記の式(C−1)または(C−2)を満たすように上記プラスチック基材の少なくとも一面に表面酸化処理を施す工程、
(C−1)プラスチック基材がポリエステル系樹脂の場合; △(O/C)≧0.08
(C−2)プラスチック基材がポリエステル系樹脂以外の場合;△(O/C)≧0.05
(但し、△(O/C)=(O/C)*−(O/C)0;ここで(O/C)0は表面酸化処理を行っていないプラスチック基材の表面について、(O/C)*は表面酸化処理を行ったプラスチック基材の表面について、それぞれESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)法により測定した酸素原子と炭素原子の各原子数の比を表す。)
(2)ガス処理工程:上記ポリエチレン組成物を180℃〜340(℃)の温度においてフィルム状に溶融押出し、該フィルムの少なくとも1面にガス処理を施す工程、
(3)圧着工程:上記表面酸化処理を行ったプラスチック基材の表面酸化処理面と、上記ガス処理を行ったフィルムのガス処理面とが接するように、プラスチック基材とフィルムとを接触させ、該プラスチック基材と該フィルムとを圧着する工程。 - 密度が910〜930(kg/m3)、メルトフローレートが0.1〜100(g/10分)の範囲にある高圧法低密度ポリエチレン(A):10〜30(wt%)と、密度が860〜890(kg/m3)、メルトフローレートが0.1〜100(g/10分)の範囲にある低密度ポリエチレン(B):30〜80(wt%)と、密度が890を超えて990(kg/m3)以下、メルトフローレートが0.1〜100(g/10分)の範囲にあるポリエチレン(C):10〜40(wt%)とからなり(但し(C)は(A)とは異なる。)、
結晶化度が25%〜60%の範囲にあるポリエチレン樹脂組成物を、下記工程(1)〜(3)を含む工程により、プラスチック基材(D)上に押出ラミネートし、アンカーコート剤を使用せずにラミネート樹脂層を形成することを特徴とする積層フィルムまたは積層シートの製造方法;
(1)表面酸化処理工程:下記の式(C−1)または(C−2)を満たすように上記プラスチック基材の少なくとも一面に表面酸化処理を施す工程、
(C−1)プラスチック基材がポリエステル系樹脂の場合; △(O/C)≧0.08(C−2)プラスチック基材がポリエステル系樹脂以外の場合;△(O/C)≧0.05(但し、△(O/C)=(O/C)*−(O/C)0;ここで(O/C)0は表面酸化処理を行っていないプラスチック基材の表面について、(O/C)*は表面酸化処理を行ったプラスチック基材の表面について、それぞれESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)法により測定した酸素原子と炭素原子の各原子数の比を表す。)
(2)ガス処理工程:上記ポリエチレン組成物を180℃〜340(℃)の温度においてフィルム状に溶融押出し、該フィルムの少なくとも1面にガス処理を施す工程、
(3)圧着工程:上記表面酸化処理を行ったプラスチック基材の表面酸化処理面と、上記ガス処理を行ったフィルムのガス処理面とが接するように、プラスチック基材とフィルムとを接触させ、該プラスチック基材と該フィルムとを圧着する工程。 - 請求項1または2に記載の方法で製造されることを特徴とする、積層フィルムまたは積層シート。
- 請求項3に記載の積層フィルムまたは積層シートを少なくとも1層含むことを特徴とする、包装用積層フィルムまたは包装用積層シート。
- 上記表面酸化処理工程の前に、下記表面酸化前加熱工程を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法;
表面酸化前加熱工程:表面酸化処理工程に付すべきプラスチック基材を、40℃以上かつ基材の融点以下の温度で加熱する工程。 - 上記圧着工程の後に、下記熟成工程を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法;
熟成工程:圧着工程で得られる積層フィルムまたは積層シートを、保温下、熟成する工程。 - 上記熟成温度が30℃以上かつ50℃未満であることを特徴とする、請求項6記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
- 上記表面酸化処理工程の前に請求項5記載の表面酸化前加熱工程を有し、かつ上記圧着工程の後に請求項6記載の熟成工程を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
- 上記表面酸化処理工程が、下記コロナ放電処理工程であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法;
コロナ放電処理工程:プラスチック基材の少なくとも一面にコロナ放電処理を施す工程。 - 上記コロナ放電処理におけるコロナ放電密度が40(W・分/m2)以上であることを特徴とする、請求項9記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
- 上記表面酸化処理工程の前に請求項5記載の表面酸化前加熱工程を有し、上記表面酸化処理工程が請求項9記載のコロナ放電処理工程であり、かつコロナ放電処理におけるコロナ放電密度が10(W・分/m2)以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
- 上記圧着工程の後に請求項6記載の熟成工程を有し、上記表面酸化処理工程が請求項9記載のコロナ放電処理工程であり、かつコロナ放電処理におけるコロナ放電密度が、10(W・分/m2)以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
- 上記表面酸化処理工程の前に請求項5記載の表面酸化前加熱工程を有し、上記圧着工程の後に請求項6記載の熟成工程を有し、上記表面酸化処理工程が請求項9記載のコロナ放電処理工程であり、かつコロナ放電処理におけるコロナ放電密度が10(W・分/m2)以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
- 上記表面酸化処理工程が下記のプラズマ処理工程であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法;
プラズマ処理工程:プラスチック基材の少なくとも一面にプラズマ処理を施す工程。 - 上記表面酸化処理工程が下記のフレームプラズマ処理工程であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
フレームプラズマ処理工程:プラスチック基材の少なくとも一面にフレームプラズマ処理を施す工程。 - 上記表面酸化処理工程が下記の電子線照射処理工程であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法;
電子線照射処理工程:プラスチック基材の少なくとも一面に電子線照射処理を施す工程。 - 上記表面酸化処理工程が下記の紫外線照射処理工程であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法。
紫外線照射処理工程:プラスチック基材の少なくとも一面に紫外線照射処理を施す工程。 - 上記ガス処理工程がオゾン吹き付け処理工程であって、吹き付けるオゾン量が下式(C−3)を満たすことを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムまたは積層シートの製造方法;
(C−3)1≦オゾン量(mg/m2)≦−0.5×Tx+170
(Txはオゾン処理を行うポリエチレン樹脂組成物のダイ直下樹脂温度、℃)。
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