JP4467951B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質二次電池に関するものである。
近年、移動体通信機、ノートブック型パソコン、パームトップ型パソコン、一体型ビデオカメラ、ポータブルCD(MD)プレーヤー、コードレス電話等の電子機器の小形化、軽量化を図る上で、これらの電子機器の電源として、特に小型で大容量の電池が求められている。
これら電子機器の電源として普及している電池としては、アルカリマンガン電池のような一次電池や、ニッケルカドミウム電池、鉛蓄電池等の二次電池が挙げられる。その中でも、正極にリチウム複合酸化物を用い、負極にリチウムイオンを吸蔵・放出できる炭素質材料を用いた非水電解質二次電池が、小型かつ軽量で、単電池電圧が高く、高エネルギー密度を得られることから注目されている。
非水電解質二次電池の正極活物質として、特許文献1には、一般式(I);Liv-x1Ni1-x2x2で表され、X線回折のミラー指数hklにおける(003)面及び(104)面での回折ピーク比(003)/(104)が1.2以上、平均粒径Dが5〜100μm、粒度分布の10%が0.5D以上、90%が2D以下であるリチウムニッケル複合酸化物が記載されている。
しかしながら、このようなリチウムニッケル複合酸化物を含む正極を備えた二次電池は、非水電解質の酸化分解反応を生じるため、充放電サイクル寿命が短いという問題点がある。
特開平10−69910号公報
本発明は、充放電サイクル寿命が向上された非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明に係る第1の非水電解質二次電池は、リチウム複合酸化物粉末を含有する正極活物質を含む正極と、負極と、非水電解質とを具備した非水電解質二次電池において、
前記リチウム複合酸化物粉末は、二次凝集粒を含むもので、Liと元素M(前記元素MはNi及びCoよりなる群から選択される少なくとも1種類である)をモル比(XLi/XM)が0.95〜1.02の範囲内で含有する組成を有し、粉末X線回折における(003)面のピーク強度I003と(104)面のピーク強度I104との比(I003/I104)が2以上、5未満で、かつ体積累積頻度90%の粒径(D90)が10μm〜25μmの範囲内であり、
前記非水電解質は、1,3−プロペンスルトン及び1,4−ブチレンスルトンのうち少なくとも一方から構成されるスルトン化合物を0.01体積%以上10体積%以下含む非水溶媒を含有することを特徴とするものである。
本発明に係る第2の非水電解質二次電池は、リチウム複合酸化物粒子を含有する正極活物質粒子を含む正極と、負極と、非水電解質とを具備した非水電解質二次電池であって、
前記リチウム複合酸化物粒子は、Ni及びCoよりなる群から選択される少なくとも1種類からなる元素Mを含む組成を有し、二次凝集粒を含む粒子形態を持ち、かつピーク強度比が下記(1)式を満足し、
前記正極活物質粒子中の前記リチウム複合酸化物粒子の含有量は50重量%以上であり、
前記正極活物質粒子のモル比は下記(2)式を満たし、前記正極活物質粒子における体積累積頻度90%の粒径(D90)が10μm〜25μmの範囲内であり、
前記非水電解質は、1,3−プロペンスルトン及び1,4−ブチレンスルトンのうち少なくとも一方から構成されるスルトン化合物を0.01体積%以上10体積%以下含む非水溶媒を含有することを特徴とするものである。
2≦(I003/I104)<5 (1)
0.95≦(YLi/YM)≦1.02 (2)
但し、I003は前記リチウム複合酸化物粒子の粉末X線回折における(003)面のピーク強度(cps)で、I104は前記粉末X線回折における(104)面のピーク強度(cps)であり、YLiは前記正極活物質粒子中のリチウムのモル数で、YMは前記正極活物質粒子中の元素Mのモル数で、前記元素MはNi及びCoよりなる群から選択される少なくとも1種類である。
本発明によれば、充放電サイクル寿命が向上された非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明に係る第1,第2の非水電解質二次電池について説明する。
本発明に係る第1の非水電解質二次電池は、リチウム複合酸化物粉末を含有する正極活物質を含む正極と、負極と、非水電解質とを具備した非水電解質二次電池であって、
前記リチウム複合酸化物粉末は、二次凝集粒を含むもので、モル比が下記(A)式を満たし、ピーク強度比が下記(B)式を満足し、かつ体積累積頻度90%の粒径(D90)が10μm〜25μmの範囲内であり、
前記非水電解質は、環内に少なくとも一つの二重結合を有するスルトン化合物を含む。
2≦(I003/I104)<5 (A)
0.95≦(XLi/XM)≦1.02 (B)
但し、I003は前記リチウム複合酸化物粉末の粉末X線回折における(003)面のピーク強度(cps)で、I104は前記粉末X線回折における(104)面のピーク強度(cps)であり、XLiは前記リチウム複合酸化物粉末中のリチウムのモル数で、XMは前記リチウム複合酸化物粉末中の元素Mのモル数で、前記元素MはNi及びCoよりなる群から選択される少なくとも1種類である。
前述したスルトン化合物は、初充電時、二重結合が開いて重合反応を生じることにより正極表面にリチウムイオン透過性の保護被膜を形成することができる。一方、前記リチウム複合酸化物粉末は、リチウムの吸蔵・放出に伴う膨張・収縮が小さく、同時に、二次凝集粒の表面だけでなく一次粒子間の間隙にも保護被膜が形成されるために保護被膜が複雑なネットワーク構造を形成することができる。その結果、充放電サイクル中に正極から保護被膜が剥離するのを抑制することができるため、非水電解質の酸化分解反応を抑えることができ、二次電池の充放電サイクル寿命を向上することができる。
以下、正極、負極及び非水電解質について説明する。
1)正極
この正極は、集電体と、集電体の片面もしくは両面に担持され、前記正極活物質と結着剤と導電剤とを含有する正極層とを含む。
リチウム複合酸化物は、例えば、各構成元素の化合物(例えば、酸化物、水酸化物)を混合した後、空気中または酸素雰囲気下において焼成することにより合成される。
リチウム複合酸化物におけるリチウム(XLi)と元素M(XM)のモル比(XLi/XM)を0.95〜1.02の範囲内にする理由を説明する。モル比(XLi/XM)を0.95未満にすると、結晶性が著しく低下するため、リチウムの吸蔵・放出がほとんど起こらない可能性がある。一方、モル比(XLi/XM)が1.02を超えるものは、結晶性に優れるものの、焼成時に粒成長が進むため、単粒子の比率が高くなる。その結果、リチウムの吸蔵・放出に伴う膨張・収縮が大きくなるだけでなく、一次粒子を被覆する保護被膜が孤立してしまい、ネットワーク構造を得られないため、充放電サイクルで保護被膜が剥離しやすくなり、充放電サイクル寿命が短くなる恐れがある。モル比(XLi/XM)のより好ましい範囲は、0.97〜1.02であり、さらに好ましい範囲は0.99〜1.02である。
リチウム複合酸化物としては、例えば、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物などを挙げることができる。前記リチウム複合酸化物は、リチウムと元素M以外の元素を含んでいても良い。かかる元素としては、例えば、Mn、Al、Sn、Fe、Cu、Cr、Zn、Mg、Si、P、F、Cl、B等を挙げることができる。添加元素の種類は、1種類でも、2種類以上でも良い。
前記リチウム複合酸化物は正極活物質の50%以上を占めていることが望ましい。
粉末X線回折における(003)面のピーク強度I003と(104)面のピーク強度I104との比(I003/I104)を前記範囲に限定する理由を説明する。ピーク強度比(I003/I104)が5以上であるものは、結晶性に優れるものの、粒成長が進むために板状性を示す、つまり結晶配向性の高い単粒子の比率が高くなるため、リチウムの吸蔵・放出に伴う膨張・収縮が大きく、また、各一次粒子を被覆する保護被膜が孤立し、ネットワーク構造を得られなくなる。その結果、充放電サイクルの繰り返しにより保護被膜が容易に剥離するため、充放電サイクル寿命が短くなる恐れがある。ピーク強度比(I003/I104)を2以上、かつ5未満にすることによって、二次凝集粒の比率を高くすることができると共に、リチウムの吸蔵・放出に伴う膨張・収縮率を小さくすることができる。なお、結晶が配向性を持たず、完全に等方的である場合には、ピーク強度比(I003/I104)は計算上2となる。ピーク強度比(I003/I104)のより好ましい範囲は、2より大きく、4.95以下である。
リチウム複合酸化物粉末の体積累積頻度90%の粒径(D90)を前記範囲に規定する理由を説明する。D90が10μm未満であるものは、二次凝集粒を構成する一次粒子の数が少ない傾向にあるため、二次凝集粒と保護被膜との接触面積が不足し、保護被膜が剥離しやすくなり、充放電サイクル寿命が短くなる恐れがある。一方、D90が25μmを超えるものは、二次凝集粒を構成する一次粒子の数が多いため、二次凝集粒の内部に保護被膜が行き渡らず、二次凝集粒の表面のみが保護被膜で覆われている状態に近くなる。このため、充放電サイクル中に保護被膜の剥離が起き易く、充放電サイクル寿命が短くなる恐れがある。D90のより好ましい範囲は、10μm〜20μmである。
前記導電剤としては、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等を挙げることができる。
前記結着剤は、活物質を集電体に保持させ、かつ活物質同士をつなぐ機能を有する。前記結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエーテルサルフォン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等を用いることができる。
前記正極活物質、導電剤および結着剤の配合割合は、正極活物質80〜95重量%、導電剤3〜20重量%、結着剤2〜7重量%の範囲にすることが好ましい。
前記集電体としては、多孔質構造の導電性基板か、あるいは無孔の導電性基板を用いることができる。これら導電性基板は、例えば、アルミニウム、ステンレス、またはニッケルから形成することができる。
前記正極は、例えば、正極活物質に導電剤および結着剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物を集電体に塗布、乾燥して薄板状にすることにより作製される。
2)負極
前記負極は、集電体と、集電体の片面もしくは両面に担持される負極層とを含む。
前記負極層は、リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物及び結着剤を含む。
前記炭素質物としては、例えば、黒鉛、コークス、炭素繊維、球状炭素、熱分解気相炭素質物、樹脂焼成体などの黒鉛質材料もしくは炭素質材料; 熱硬化性樹脂、等方性ピッチ、メソフェーズピッチ系炭素、メソフェーズピッチ系炭素繊維、メソフェーズ小球体など(特に、メソフェーズピッチ系炭素繊維が容量や充放電サイクル特性が高くなり好ましい)に500〜3000℃で熱処理を施すことにより得られる黒鉛質材料または炭素質材料;等を挙げることができる。中でも、(002)面の面間隔d002が0.34nm以下である黒鉛結晶を有する黒鉛質材料を用いるのが好ましい。このような黒鉛質材料を炭素質物として含む負極を備えた非水電解質二次電池は、電池容量および大電流放電特性を大幅に向上することができる。前記面間隔d002 は、0.337nm以下であることが更に好ましい。
前記結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等を用いることができる。
前記炭素質物及び前記結着剤の配合割合は、炭素質物90〜98重量%、結着剤2〜20重量%の範囲であることが好ましい。
前記集電体としては、多孔質構造の導電性基板か、あるいは無孔の導電性基板を用いることができる。これら導電性基板は、例えば、銅、ステンレス、またはニッケルから形成することができる。
前記負極は、例えば、リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物と結着剤とを溶媒の存在下で混練し、得られた懸濁物を集電体に塗布し、乾燥した後、所望の圧力で1回プレスもしくは2〜5回多段階プレスすることにより作製される。
以上説明したような正極と負極を用いて電極群が作製される。
この電極群は、例えば、(i)正極及び負極をその間にセパレータを介在させて渦巻き状に捲回するか、(ii)正極及び負極をその間にセパレータを介在させて偏平形状に捲回するか、(iii)正極及び負極をその間にセパレータを介在させて渦巻き状に捲回した後、径方向に圧縮するか、(iv)正極及び負極をその間にセパレータを介在させて1回以上折り曲げるか、あるいは(v)正極と負極とをその間にセパレータを介在させながら積層する方法により作製される。
電極群には、プレスを施さなくても良いが、正極、負極及びセパレータの一体化強度を高めるためにプレスを施しても良い。また、プレス時に加熱を施すことも可能である。
電極群には、正極、負極及びセパレータの一体化強度を高めるために、接着性高分子を含有させることができる。前記接着性を有する高分子としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリレート(PMMA)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリ塩化ビニル(PVC)、またはポリエチレンオキサイド(PEO)等を挙げることができる。
この電極群に使用するセパレータとしては、微多孔性の膜、織布、不織布、これらのうち同一材または異種材の積層物等を用いることができる。セパレータを形成する材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合ポリマー、エチレン−ブテン共重合ポリマー等を挙げることができる。セパレータの形成材料としては、前述した種類の中から選ばれる1種類または2種類以上を用いることができる。
前記セパレータの厚さは、30μm以下にすることが好ましく、さらに好ましい範囲は25μm以下である。また、厚さの下限値は5μmにすることが好ましく、さらに好ましい下限値は8μmである。
前記セパレータは、120℃、1時間での熱収縮率を20%以下であることが好ましい。前記熱収縮率は、15%以下にすることがより好ましい。
前記セパレータは、多孔度が30〜60%の範囲であることが好ましい。多孔度のより好ましい範囲は、35〜50%である。
前記セパレータは、空気透過率が600秒/100cm3 以下であることが好ましい。空気透過率は、100cm3の空気がセパレータを透過するのに要した時間(秒)を意味する。空気透過率の上限値は500秒/100cm3 にすることがより好ましい。また、空気透過率の下限値は50秒/100cm3 にすることが好ましく、さらに好ましい下限値は80秒/100cm3 である。
セパレータの幅は、正極と負極の幅に比べて広くすることが望ましい。このような構成にすることにより、正極と負極がセパレータを介さずに直接接触するのを防ぐことができる。
3)非水電解質
非水電解質には、実質的に液状またはゲル状の形態を有するものを使用することができる。
液状非水電解質およびゲル状非水電解質に含まれる非水溶媒および電解質について説明する。
非水溶媒は、環内に少なくとも一つの二重結合を有するスルトン化合物を含む。
ここで、環内に少なくとも1つの二重結合を有するスルトン化合物としては、下記化1に示す一般式で表わされるスルトン化合物Aか、もしくはスルトン化合物Aの少なくとも1つのHが炭化水素基で置換されたスルトン化合物Bを用いることができる。なお、本願では、スルトン化合物Aまたはスルトン化合物Bを単独で用いても、スルトン化合物Aとスルトン化合物Bの双方を使用しても良い。
Figure 0004467951
化1において、Cmnは直鎖状の炭化水素基で、mとnは、2m>nを満たす2以上の整数である。
環内に少なくとも一つの二重結合を有するスルトン化合物は、正極との反応により二重結合が開いて重合反応が起こるため、正極表面にリチウムイオン透過性の保護被膜を形成することができる。スルトン化合物の中でも好ましいのは、スルトン化合物Aのうちm=3、n=4である化合物、即ち1,3−プロペンスルトン(PRS)、または、m=4、n=6である化合物、即ち1,4−ブチレンスルトン(BTS)である。スルトン化合物としては、1,3−プロペンスルトン(PRS)あるいは1,4−ブチレンスルトン(BTS)を単独で用いても、これらPRSとBTSを併用しても良い。
スルトン化合物の比率は、10体積%以下にすることが望ましい。これは、スルトン化合物の比率が10%体積を超えると、上記の保護被膜が極めて厚くなってリチウムイオン透過性が低下し、常温よりも低い温度における放電容量が低下するからである。更に、例えば−20℃等の低い温度でも放電容量を高く保つためには、スルトン化合物が含まれる割合は4%体積以下であることが望ましい。また、保護被膜の形成量を十分に確保するためには、スルトン化合物の比率を最低でも0.01体積%確保することが望ましい。更に、スルトン化合物の比率が0.1体積%以上あれば、例えば65℃等の更に高い温度でも保護被膜による保護機能を充分に示すことができる。
非水溶媒には、さらにエチレンカーボネート(EC)が含まれていることが望ましい。非水溶媒中のECの含有量は、25体積%〜50体積%の範囲内にすることが望ましい。これにより、導電率が高く、かつ適度な粘性を有する非水電解質が得られる。さらに好ましいEC含有量は、25体積%〜45体積%の範囲内である。
非水溶媒には、スルトン化合物とECと併せて、他の溶媒を使用することができる。他の溶媒としては、例えば、鎖状カーボネート{例えば、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)など}、ビニレンカーボネート(VC)、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、フェニルエチレンカーボネート(phEC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(VL)、プロピオン酸メチル(MP)、プロピオン酸エチル(EP)、2−メチルフラン(2Me−F)、フラン(F)、チオフェン(TIOP)、カテコールカーボネート(CATC)、エチレンサルファイト(ES)、12−クラウン−4(Crown)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(Ether)等を挙げることができる。他の溶媒の種類は、1種類もしくは2種類以上にすることができる。
前記非水溶媒に溶解される電解質としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4 )、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4 )、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6 )、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3 SO2 2 ]、LiN(C25SO22などのリチウム塩を挙げることができる。使用する電解質の種類は、1種類または2種類以上にすることができる。
前記電解質の前記非水溶媒に対する溶解量は、0.5〜2.5モル/Lとすることが望ましい。さらに好ましい範囲は、1〜2.5モル/Lである。
前記液状非水電解質には、セパレータとの濡れ性を良くするために、トリオクチルフォスフェート(TOP)のような界面活性剤を含有させることが望ましい。界面活性剤の添加量は、3%以下が好ましく、さらには0.1〜1%の範囲内にすることが好ましい。
前記液状非水電解質の量は、電池単位容量100mAh当たり0.2〜0.6gにすることが好ましい。液状非水電解質量のより好ましい範囲は、0.25〜0.55g/100mAhである。
以上説明した電極群及び非水電解質が収納される容器について説明する。
容器の形状は、例えば、有底円筒形、有底矩形筒型、袋状、カップ状等にすることができる。
この容器は、例えば、樹脂層を含むフィルム、金属板、金属フィルム等から形成することができる。
前記フィルムに含まれる樹脂層は、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)、ポリアミド等から形成することができる。樹脂層を含むフィルムの中でも、金属層と、前記金属層の両面に配置された保護層とが一体化されたラミネートフィルムを用いることが望ましい。前記金属層は、水分を遮断する役割と容器の形状保持を担う。前記金属層は、例えば、アルミニウム、ステンレス、鉄、銅、ニッケル等を挙げることができる。中でも、軽量で、水分を遮断する機能が高いアルミニウムが好ましい。前記金属層は、1種類の金属から形成しても良いが、2種類以上の金属層を一体化させたものから形成しても良い。前記2つの保護層のうち、外部と接する保護層は前記金属層の損傷を防止する役割をなす。この外部保護層は、1種類の樹脂層、もしくは2種類以上の樹脂層から形成される。一方、内部保護層は、前記金属層が非水電解質により腐食されるのを防止する役割を担う。この内部保護層は、1種類の樹脂層、もしくは2種類以上の樹脂層から形成される。また、かかる内部保護層の表面に、容器をヒートシールにより封止するための熱可塑性樹脂を配することができる。
樹脂層を含むフィルムの厚さは、0.3mm以下にすることが望ましく、より好ましい範囲は0.25mm以下で、更に好ましい範囲は0.15mm以下で、最も好ましい範囲は0.12mm以下である。また、厚さが0.05mmより薄いと、変形や破損し易くなることから、フィルムの厚さの下限値は0.05mmにすることが好ましい。
前記金属板及び前記金属フィルムは、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウムから形成することができる。
前記金属板及び金属フィルムの厚さは、0.4mm以下にすることが望ましく、より好ましい範囲は0.3mm以下で、最も好ましい範囲は0.25mm以下である。また、厚さが0.05mmより薄いと、十分な強度を得られない恐れがあることから、金属板及び金属フィルムの厚さの下限値は0.05mmにすることが好ましい。
本発明に係る第2の非水電解質二次電池は、リチウム複合酸化物粒子を含有する正極活物質粒子を含む正極と、負極と、非水電解質とを具備した非水電解質二次電池であって、
前記リチウム複合酸化物粒子は、Ni及びCoよりなる群から選択される少なくとも1種類からなる元素Mを含む組成を有し、二次凝集粒を含む粒子形態を持ち、かつピーク強度比が下記(C)式を満足し、
前記正極活物質粒子中の前記リチウム複合酸化物粒子の含有量は50重量%以上であり、
前記正極活物質粒子のモル比は下記(D)式を満たし、前記正極活物質粒子における体積累積頻度90%の粒径(D90)が10μm〜25μmの範囲内であり、
前記非水電解質は、環内に少なくとも一つの二重結合を有するスルトン化合物を含む非水電解質二次電池が提供される。
2≦(I003/I104)<5 (C)
0.95≦(YLi/YM)≦1.02 (D)
但し、I003は前記リチウム複合酸化物粒子の粉末X線回折における(003)面のピーク強度(cps)で、I104は前記粉末X線回折における(104)面のピーク強度(cps)であり、YLiは前記正極活物質粒子中のリチウムのモル数で、YMは前記正極活物質粒子中の元素Mのモル数で、前記元素MはNi及びCoよりなる群から選択される少なくとも1種類である。
本発明に係る第2の非水電解質二次電池においては、正極以外は前述した第1の非水電解質二次電池で説明したのと同様な構成にすることができる。以下、正極について説明する。
この正極は、集電体と、集電体の片面もしくは両面に担持され、前記正極活物質粒子と結着剤と導電剤とを含有する正極層とを含む。
元素Mを含有するリチウム複合酸化物粒子のピーク強度比(I003/I104)を2以上、5未満にすることによって、二次凝集粒の比率を高くすることができると共に、リチウムの吸蔵・放出に伴う膨張・収縮率を小さくすることができる。なお、結晶が配向性を持たず、完全に等方的である場合には、ピーク強度比(I003/I104)は計算上2となる。ピーク強度比(I003/I104)のより好ましい範囲は、2より大きく、4.95以下である。
正極活物質粒子中にピーク強度比(I003/I104)が2以上、5未満のリチウム複合酸化物粒子が50重量%以上含まれているため、正極活物質粒子のモル比(YLi/YM)はリチウム複合酸化物粒子のモル比とほぼ等しくなる。よって、モル比(YLi/YM)を0.95未満にすると、リチウム複合酸化物粒子の結晶性の低下などにより正極活物質においてリチウムの吸蔵・放出がほとんど起こらない可能性がある。一方、モル比(YLi/YM)を1.02より大きくすると、リチウム複合酸化物粒子の結晶性は優れるものの、リチウム複合酸化物粒子中の単粒子の比率が高くなるため、リチウムの吸蔵・放出に伴う膨張・収縮が大きくなるだけでなく、一次粒子を被覆する保護被膜が孤立してしまい、ネットワーク構造を得られ難くなる。その結果、充放電サイクルで保護被膜が剥離しやすくなるため、充放電サイクル寿命が短くなる恐れがある。モル比(YLi/YM)のより好ましい範囲は、0.97〜1.02であり、さらに好ましい範囲は0.99〜1.02である。
正極活物質粒子中のリチウム複合酸化物粒子の含有量が50重量%以上であるため、正極活物質粒子の粒度分布にはリチウム複合酸化物粒子の粒度分布が大きく反映されている。正極活物質粒子の体積累積頻度90%の粒径(D90)が10μm未満であるものは、リチウム複合酸化物粒子の二次凝集粒を構成する一次粒子の数が少ない傾向にあるため、二次凝集粒と保護被膜との接触面積が少なくなり、保護被膜が剥離しやすい。このため、長い充放電サイクル寿命を得られない恐れがある。一方、D90が25μmより大きいものは、リチウム複合酸化物粒子の二次凝集粒を構成する一次粒子の数が多い傾向があるため、二次凝集粒の内部に保護被膜が行き渡らずに二次凝集粒の表面のみが保護被膜で覆われている状態にあるものが多い。このため、充放電サイクル中に保護被膜の剥離が起き易く、長い充放電サイクル寿命を得られない恐れがある。D90のより好ましい範囲は、10μm〜20μmである。
正極活物質粒子中のリチウム複合酸化物粒子の含有量が多い方が、正極と保護被膜との密着性を向上することができる。従って、より長い充放電サイクル寿命を得るためには、正極活物質粒子中のリチウム複合酸化物粒子の含有量を60重量%以上にすることがより好ましく、70重量%以上にすることがさらに好ましい。
元素Mを含有するリチウム複合酸化物としては、例えば、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物などを挙げることができる。前記リチウム複合酸化物には、特性改善等の観点から、他の種類の元素を添加することができる。かかる元素としては、例えば、Mn、Al、Sn、Fe、Cu、Cr、Zn、Mg、Si、P、F、Cl、B等を挙げることができる。添加元素の種類は、1種類でも、2種類以上でも良い。
中でも、下記(E)式または(F)式で表わされる組成が好ましい。
LiaCoM12 (E)
但し、前記M1は、Ni、Mn、B、Al及びSnよりなる群から選択される1種類以上の元素であり、前記モル比a、b、cは、それぞれ、0.95≦a≦1.05、0.95≦b≦1.05、0≦c≦0.05、0.95≦b+c≦1.05を示す。モル比a,b,cのさらに好ましい範囲は、それぞれ、0.97≦a≦1.03、0.97≦b≦1.03、0.001≦c≦0.03である。
LixNiyCozM2w2 (F)
但し、前記M2は、Mn、B、Al及びSnよりなる群から選択される1種類以上の元素であり、前記モル比x、y、z、wは、それぞれ、0.95≦x≦1.05、0.7≦y≦0.95、0.05≦z≦0.3、0≦w≦0.1、0.95≦y+z+w≦1.05を示す。モル比x,y,zのさらに好ましい範囲は、0.97≦x≦1.03、0.75≦y≦0.9、0.1≦z≦0.25である。モル比wのより好ましい範囲は0≦w≦0.07で、さらに好ましい範囲は0≦w≦0.05で、最も好ましい範囲は0≦w≦0.03である。元素M2の添加効果を十分に得るために、モル比wの下限値は0.001にすることが好ましい。
前述したリチウム複合酸化物粒子においては、全ての粒子が同じ組成を有していなくても良く、ピーク強度比が2以上、5未満であれば、組成の異なる2種類以上の粒子から構成されていても良い。
また、前記正極活物質粒子は、前述したリチウム複合酸化物粒子から形成されていても良いが、このリチウム複合酸化物粒子以外の他の粒子を含んでいても良い。
他の粒子としては、例えば、ピーク強度比(I003/I104)が5より大きいリチウム含有複合酸化物粒子を挙げることができる。このリチウム含有複合酸化物粒子は、充電状態で高い活性を有するため、前記リチウム含有複合酸化物粒子を含む正極は、高温環境下にあると非水電解質中のスルトン化合物と速やかに反応することができる。その結果、充電状態で高温環境下に保管された際、正極表面にスルトン化合物による保護被膜を速やかに形成することができるため、非水電解質の酸化分解反応を抑えることが可能である。従って、二次電池が充電状態で高温環境下に保管された際のガス発生量を少なくすることができるため、電池の膨れを抑えることが可能になり、充放電サイクル寿命が長く、かつ充電高温貯蔵時の膨れが抑制された二次電池を実現することができる。ピーク強度比(I003/I104)のより好ましい範囲は、7以上である。また、ピーク強度比が500より大きいものと、(104)面に由来するピークが検出されないものは、リチウムを吸蔵しない結晶構造を有している可能性があることから、ピーク強度比の上限は500にすることが望ましい。
充放電サイクル寿命と充電高温貯蔵特性の双方に優れる二次電池を実現するためには、ピーク強度比(I003/I104)が5より大きいリチウム含有複合酸化物粒子の正極活物質粒子中の割合を0.1重量%以上、50重量%未満の範囲にすることが好ましい。さらに好ましい範囲は、0.5〜48重量%である。
リチウム含有複合酸化物としては、例えば、リチウムコバルト複合酸化物などを挙げることができる。前記リチウム含有複合酸化物には、構成元素と異なる種類の元素を少なくとも1種類添加することができ、添加元素としては、例えば、Ni,Mn,Al,Sn,Fe,Cu,Cr,Zn,Mg,Si,P,F,Cl,Bなどを挙げることができる。また、前記リチウム含有複合酸化物の組成は、前述した(E)式または(F)式で表わされるものにしても良い。
このリチウム含有複合酸化物粒子においては、全ての粒子が同じ組成を有していなくても良く、ピーク強度比が5より大きければ、組成の異なる2種類以上の粒子から構成されていても良い。
前記導電剤、前記結着剤、前記集電体には、それぞれ、前述した第1の非水電解質二次電池において説明したのと同様なものを挙げることができる。
前記正極は、例えば、正極活物質に導電剤および結着剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物を集電体に塗布、乾燥して薄板状にすることにより作製される。
以上説明した本発明に係る第2の非水電解質二次電池に用いられる正極活物質粒子は、元素Mを含有するリチウム複合酸化物粒子を50重量%以上含み、前記リチウム複合酸化物粒子はピーク強度比(I003/I104)が2以上、5未満であると共に二次凝集粒を含む粒子形態を有し、前記正極活物質粒子のモル比(YLi/YM)は0.95〜1.02の範囲で、かつ前記正極活物質粒子の体積累積頻度90%の粒径(D90)が10μm〜25μmの範囲内であるため、スルトン化合物と反応して正極表面にリチウムイオン透過性の保護被膜を形成することができる。この保護被膜は、二次凝集粒の表面だけでなく一次粒子間の間隙にも形成されるため、複雑なネットワーク構造を持つことができる。その結果、充放電サイクル中に正極から保護被膜が剥離するのを抑制することができるため、非水電解質の酸化分解反応を抑えることができ、二次電池の充放電サイクル寿命を向上することができる。
本発明に係る非水電解質二次電池の一例である薄型、角形、円筒形非水電解質二次電池を図1〜図4を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係わる非水電解質二次電池の一例である薄型非水電解質二次電池を示す斜視図、図2は図1の薄型非水電解質二次電池を短辺方向に沿って切断した部分断面図で、図3は本発明に係る非水電解質二次電池の一例である角形非水電解質二次電池を示す部分切欠斜視図、図4は本発明に係る非水電解質二次電池の一例である円筒形非水電解質二次電池を示す部分断面図である。
まず、薄型非水電解質二次電池について説明する。
図1に示すように、矩形のカップ状をなす容器本体1内には、電極群2が収納されている。電極群2は、正極3と、負極4と、正極3と負極4の間に配置されるセパレータ5を含む積層物が偏平形状に捲回された構造を有する。非水電解質は、電極群2に保持されている。容器本体1の縁の一部は幅広になっており、蓋板6として機能する。容器本体1と蓋板6は、それぞれ、ラミネートフィルムから構成される。このラミネートフィルムは、外部保護層7と、熱可塑性樹脂を含有する内部保護層8と、外部保護層7と内部保護層8の間に配置される金属層9とを含む。容器本体1には蓋体6が内部保護層8の熱可塑性樹脂を用いてヒートシールによって固定され、それにより容器内に電極群2が密封される。正極3には正極タブ10が接続され、負極4には負極タブ11が接続され、それぞれ容器の外部に引き出されて、正極端子及び負極端子の役割を果たす。
次いで、角形非水電解質二次電池について説明する。
図3に示すように、例えばアルミニウムのような金属製の有底矩形筒状容器12内には、電極群13が収納されている。電極群13は、正極14、セパレータ15及び負極16がこの順序で積層され、扁平状に捲回されたものである。中央付近に開口部を有するスペーサ17は、電極群13の上方に配置されている。
非水電解質は、電極群13に保持されている。防爆機構18aを備え、かつ中央付近に円形孔が開口されている封口板18bは、容器12の開口部にレーザ溶接されている。負極端子19は、封口板18bの円形孔にハーメチックシールを介して配置されている。負極16から引き出された負極タブ20は、負極端子19の下端に溶接されている。一方、正極タブ(図示しない)は、正極端子を兼ねる容器12に接続されている。
次いで、円筒形非水電解質二次電池について説明する。
ステンレスからなる有底円筒状の容器21は、底部に絶縁体22が配置されている。電極群23は、前記容器21に収納されている。前記電極群23は、正極24、セパレータ25、負極26及びセパレータ25を積層した帯状物を前記セパレータ25が外側に位置するように渦巻き状に捲回した構造になっている。
前記容器21内には、非水電解質が収容されている。中央部が開口された絶縁紙27は、前記容器21内の前記電極群23の上方に配置されている。絶縁封口板28は、前記容器21の上部開口部に配置され、かつ前記上部開口部付近を内側にかしめ加工することにより前記封口板28は前記容器21に固定されている。正極端子29は、前記絶縁封口板28の中央に嵌合されている。正極リード30の一端は、前記正極24に、他端は前記正極端子29にそれぞれ接続されている。前記負極26は、図示しない負極リードを介して負極端子である前記容器21に接続されている。
以下、本発明の実施例を前述した図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
<正極の作製>
下記表1に示す組成を有し、かつ体積累積頻度90%粒径D90とピーク強度比(I003/I104)が下記表1に示す値であるリチウム複合酸化物粒子を用意した。走査型電子顕微鏡(SEM)観察の結果、このリチウム複合酸化物粒子に二次凝集粒が含まれていることを確認することができた。なお、体積累積頻度90%粒径D90とピーク強度比(I003/I104)は、下記に説明する方法で測定した。
<D90の測定>
すなわち、レーザー回折・散乱法によりリチウム複合酸化物粒子の粒径と各粒度区間での粒子の占有体積を測定する。粒度区間の体積を累積して全体の90%となった時の粒径を体積累積頻度90%粒径とした。
<ピーク強度比の測定>
X線回折測定は、理学電気(株)製のRINT2000を用いた。X線線源にCu−Kα1(波長1.5405Å)を用いて以下の機器条件で行った。管電圧は40kV、電流は40mA、発散スリットは0.5°、散乱スリットは0.5°、受光スリット幅は0.15mmであった。さらに、モノクロメーターを使用した。測定は、走査速度が2°/分、走査ステップが0.01°で、走査軸が2θ/θの条件で行った。2θ=45.0°±0.5°のピークを(104)面のピークとし、2θ=18.8°±0.2°のピークを(003)面のピークとした。また、ピーク強度(cps)は、2θ軸で表記した回折模様の測定値からバックグラウンドを引いたものとした。
上記リチウム複合酸化物粉末90重量%に、アセチレンブラック5重量%と、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液とを加えて混合し、スラリーを調製した。前記スラリーを厚さが15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布した後、乾燥し、プレスすることにより、正極層が集電体の両面に担持された構造の正極を作製した。なお、正極層の厚さは、片面当り60μmであった。
<負極の作製>
炭素質材料として3000℃で熱処理したメソフェーズピッチ系炭素繊維(粉末X線回折により求められる(002)面の面間隔(d002 )が0.336nm)の粉末を95重量%と、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%のジメチルフォルムアミド(DMF)溶液とを混合し、スラリーを調製した。前記スラリーを厚さが12μmの銅箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥し、プレスすることにより、負極層が集電体に担持された構造の負極を作製した。なお、負極層の厚さは、片面当り55μmであった。
なお、炭素質物の(002)面の面間隔d002は、粉末X線回折スペクトルから半値幅中点法によりそれぞれ求めた。この際、ローレンツ散乱等の散乱補正は、行わなかった。
<セパレータ>
厚さが25μmの微多孔性ポリエチレン膜からなるセパレータを用意した。
<非水電解液の調製>
エチレンカーボネート(EC)、γ−ブチロラクトン(GBL)および1,3−プロペンスルトン(PRS)を体積比率(EC:GBL:PRS)が33:66:1になるように混合して非水溶媒を調製した。得られた非水溶媒に四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)をその濃度が1.5モル/Lになるように溶解させて、液状非水電解質を調製した。
<電極群の作製>
前記正極の集電体に帯状アルミニウム箔(厚さ100μm)からなる正極リードを超音波溶接し、前記負極の集電体に帯状ニッケル箔(厚さ100μm)からなる負極リードを超音波溶接した後、前記正極及び前記負極をその間に前記セパレータを介して渦巻き状に捲回した後、偏平状に成形し、電極群を作製した。
アルミニウム箔の両面をポリエチレンで覆った厚さ100μmのラミネートフィルムを、プレス機により矩形のカップ状に成形し、得られた容器内に前記電極群を収納した。
次いで、容器内の電極群に80℃で真空乾燥を12時間施すことにより電極群及びラミネートフィルムに含まれる水分を除去した。
引き続き、容器内の電極群に液状非水電解質を電池容量1Ah当たりの量が4.8gとなるように注入し、ヒートシールにより封止することによって、前述した図1、2に示す構造を有し、厚さが3.6mm、幅が35mm、高さが62mmの薄型非水電解質二次電池を組み立てた。
(実施例2〜8)
非水電解質の組成を下記表2に示すように変更すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして薄型非水電解質二次電池を組み立てた。
なお、表2において、DECはジエチルカーボネート、MECはメチルエチルカーボネート、PCはプロピレンカーボネート、BTSは1,4−ブチレンスルトンを示す。
(実施例9〜17)
Liと元素Mのモル比(XLi/XM)、ピーク強度比(I003/I104)および体積累積頻度90%粒径D90を下記表1に示すように変更すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして薄型非水電解質二次電池を組み立てた。
(比較例1〜5)
非水電解質の組成を下記表4に示すように変更すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして薄型非水電解質二次電池を組み立てた。
なお、表4において、ECはエチレンカーボネート、MECはメチルエチルカーボネート、PRSは1,3−プロペンスルトン、DECはジエチルカーボネート、GBLはγ−ブチロラクトン、PCはプロピレンカーボネート、PSはプロパンスルトンを示す。
(比較例6〜10)
Liと元素Mのモル比(XLi/XM)、ピーク強度比(I003/I104)および体積累積頻度90%粒径D90を下記表3に示すように変更すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして薄型非水電解質二次電池を組み立てた。
得られた実施例1〜17および比較例1〜10の二次電池について、充放電サイクル特性を下記に説明する条件で評価し、その結果を下記表2、表4に示す。
(充放電サイクル特性)
各二次電池について、初充放電工程として、室温で0.2C(130mA)で4.2Vまで定電流・定電圧充電を15時間行い、その後、室温で0.2Cで3.0Vまで放電した。
次に、充放電サイクル特性として、充放電レート1C、充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3.0Vの充放電試験を行い、温度20℃の環境中において充放電を500回繰り返した後の放電容量維持率(1回目の放電の容量を100%とする)を求めた。
Figure 0004467951
Figure 0004467951
Figure 0004467951
Figure 0004467951
表1〜表4から明らかなように、モル比(XLi/XM)が0.95〜1.02の範囲内で、ピーク強度比(I003/I104)が2以上、5未満で、かつD90が10μm〜25μmの範囲内であるリチウム複合酸化物と、環内に少なくとも一つの二重結合を有するスルトン化合物とを含む実施例1〜17の二次電池は、比較例1〜10の二次電池に比較して500サイクル時の容量維持率が高いことが理解できる。中でも、実施例1〜12、14〜17の二次電池は、D90が20μmを超えている実施例13の二次電池に比較して500サイクル時の容量維持率が高くなった。
なお、スルトン化合物が無添加の比較例1〜4の二次電池と、二重結合を持たないPSを添加剤として用いる比較例5の二次電池と、ピーク強度比が5より大きく、かつD90が10μm未満である比較例6,10の二次電池と、モル比が1.02より大きく、ピーク強度比が5より大きい比較例7の二次電池と、モル比が1.02より大きく、ピーク強度比が5より大きく、かつD90が10μm未満の比較例8の二次電池と、D90が25μmを超える比較例9の二次電池は、いずれも500サイクル時の容量維持率が70%に満たなかった。
(実施例18)
D90が15.25μmで、ピーク強度比(I003/I104)が3.4のLiCoO2粒子(第1の活物質粒子)を70重量%と、D90が14.93μmで、ピーク強度比(I003/I104)が3.8のLiNi0.8Co0.2Mn0.062粒子(第2の活物質粒子)を30重量%とを混合することにより、正極活物質粒子を得た。走査型電子顕微鏡(SEM)観察の結果、第1の活物質粒子の一部が二次凝集粒の形態を取っていることを確認することができた。
得られた正極活物質粒子のD90と、モル比(YLi/YM)を下記表5に示す。
得られた正極活物質粒子を用いること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様な構成の薄型非水電解質二次電池を得た。
(実施例19〜24)
第1の活物質並びに第2の活物質における組成、ピーク強度比(I003/I104)及びD90と、正極活物質粒子中の第1の活物質の配合比と、正極活物質粒子のD90並びにモル比(YLi/YM)が下記表5に示す通りである正極活物質粒子を用いること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様な構成の薄型非水電解質二次電池を得た。
得られた実施例18〜24の二次電池について、前述した実施例1で説明したのと同様にして500サイクル時の容量維持率を測定し、その結果を下記表6に示す。また、実施例18〜24及び前述した実施例1の二次電池について、充電高温保存特性を下記に説明する条件で評価し、その結果を下記表6に示す。
(充電高温貯蔵特性)
各二次電池について、充電レート1C、充電終止電圧4.2Vで充電し、温度80℃の環境中において120時間保存した後の電池容器の厚みを測定し、(I)式より保存中の電池容器の厚み変化率を求めた。
{(t1−t0)/t0}×100(%) (I)
但し、前記t0は、保存直前の電池容器厚さで、前記t1は、保存120時間後の電池容器厚さを示す。
Figure 0004467951
Figure 0004467951
表5,表6から明らかなように、ピーク強度比が(I003/I104)が2以上、5未満の2種類のリチウムコバルト含有複合酸化物からなる正極活物質を含む正極を備えた実施例18〜19の電池は実施例1に比べてサイクル維持率が良くなり、厚み変化率も多少良くなっている。
また、ピーク強度比が(I003/I104)が2以上、5未満のリチウム元素M含有複合酸化物と、ピーク強度比が(I003/I104)が5より大きいリチウム含有複合酸化物とを含む正極を備えた実施例20〜24の二次電池は、500サイクル時の容量維持率を高い値としつつ、充電高温貯蔵時の膨れを実施例1に比較して小さくすることができた。
なお、前述した実施例において、正極活物質粒子中の元素Mのモル数は、正極活物質粒子中にNiまたはCoが含有されている場合には含有されている方の元素のモル数であり、正極活物質粒子中にNi及びCoが含有されている場合にはNiとCoの合計モル数である。
(PRSの検出方法)
また、実施例1の二次電池について、前記初充放電工程後、5時間以上回路を開放して十分に電位を落ち着かせた後、Ar濃度が99.9%以上、かつ露点が−50℃以下のグローブボックス内で分解し、電極群を取り出した。前記電極群を遠沈管につめ、ジメチルスルホキシド(DMSO)−d6を加えて密封し、前記グローブボックスより取り出し、遠心分離を行った。その後、前記グローブボックス内で、前記遠沈管から前記電解液と前記DMSO−d6の混合溶液を採取した。前記混合溶媒を5mmφのNMR用試料管に0.5ml程度入れ、NMR測定を行った。前記NMR測定に用いた装置は日本電子株式会社製JNM−LA400WBであり、観測核は1H、観測周波数は400MHz、ジメチルスルホキシド(DMSO)−d6中に僅かに含まれる残余プロトン信号を内部基準として利用した(2.5ppm)。測定温度は25℃とした。1HNMRスペクトルではECに対応するピークが4.5ppm付近、PRSに対応するピークが、図5に示すスペクトルのように5.1ppm付近(P1)、7.05ppm付近(P2)及び7.2ppm付近(P3)に観測された。これらの結果から、初充放電工程後の実施例1の二次電池に存在する非水溶媒中にPRSが含まれていることを確認できた。
また、観測周波数を100MHzとし、ジメチルスルホキシド(DMSO)−d6(39.5ppm)を内部基準物質として13CNMR測定を行ったところ、ECに対応するピークが66ppm付近、PRSに対応するピークが74ppm付近と124ppm付近と140ppm付近に観測され、この結果からも、初充放電工程後の実施例1の二次電池に存在する非水溶媒中にPRSが含まれていることを確認できた。
さらに、1HNMRスペクトルにおいて、ECのNMR積分強度に対するPRSのNMR積分強度の比を求めたところ、非水溶媒全体に対するPRSの割合が二次電池組立て前より減少していることを確認することができた。
なお、本発明は、上記の実施例に限るものではなく、他の種類の正極・負極・セパレータ・容器の組合わせにおいても同様に適用可能である。
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係わる非水電解質二次電池の一例である薄型非水電解質二次電池を示す斜視図。 図1の薄型非水電解質二次電池を短辺方向に沿って切断した部分断面図。 本発明に係る非水電解質二次電池の一例である角形非水電解質二次電池を示す部分切欠斜視図。 本発明に係る非水電解質二次電池の一例である円筒形非水電解質二次電池を示す部分断面図。 実施例1の非水電解質二次電池の非水電解質に含まれるPRSについての1HNMRスペクトルを示す特性図。
符号の説明
1…容器本体、2…電極群、3…正極、4…負極、5…セパレータ、6…蓋板、7…外部保護層、8…内部保護層、9…金属層、10…正極端子、11…負極端子。

Claims (4)

  1. リチウム複合酸化物粉末を含有する正極活物質を含む正極と、負極と、非水電解質とを具備した非水電解質二次電池において、
    前記リチウム複合酸化物粉末は、二次凝集粒を含むもので、Liと元素M(前記元素MはNi及びCoよりなる群から選択される少なくとも1種類である)をモル比(XLi/XM)が0.95〜1.02の範囲内で含有する組成を有し、粉末X線回折における(003)面のピーク強度I003と(104)面のピーク強度I104との比(I003/I104)が2以上、5未満で、かつ体積累積頻度90%の粒径(D90)が10μm〜25μmの範囲内であり、
    前記非水電解質は、1,3−プロペンスルトン及び1,4−ブチレンスルトンのうち少なくとも一方から構成されるスルトン化合物を0.01体積%以上10体積%以下含む非水溶媒を含有することを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. リチウム複合酸化物粒子を含有する正極活物質粒子を含む正極と、負極と、非水電解質とを具備した非水電解質二次電池であって、
    前記リチウム複合酸化物粒子は、Ni及びCoよりなる群から選択される少なくとも1種類からなる元素Mを含む組成を有し、二次凝集粒を含む粒子形態を持ち、かつピーク強度比が下記(1)式を満足し、
    前記正極活物質粒子中の前記リチウム複合酸化物粒子の含有量は50重量%以上であり、
    前記正極活物質粒子のモル比は下記(2)式を満たし、前記正極活物質粒子における体積累積頻度90%の粒径(D90)が10μm〜25μmの範囲内であり、
    前記非水電解質は、1,3−プロペンスルトン及び1,4−ブチレンスルトンのうち少なくとも一方から構成されるスルトン化合物を0.01体積%以上10体積%以下含む非水溶媒を含有することを特徴とする非水電解質二次電池。
    2≦(I003/I104)<5 (1)
    0.95≦(YLi/YM)≦1.02 (2)
    但し、I003は前記リチウム複合酸化物粒子の粉末X線回折における(003)面のピーク強度(cps)で、I104は前記粉末X線回折における(104)面のピーク強度(cps)であり、YLiは前記正極活物質粒子中のリチウムのモル数で、YMは前記正極活物質粒子中の元素Mのモル数で、前記元素MはNi及びCoよりなる群から選択される少なくとも1種類である。
  3. 前記正極活物質粒子は、ピーク強度比が下記(3)式を満足するリチウム含有複合酸化物粒子をさらに含有することを特徴とする請求項2記載の非水電解質二次電池。
    (I003/I104)>5 (3)
    但し、I003は前記リチウム含有複合酸化物粒子の粉末X線回折における(003)面のピーク強度(cps)で、I104は前記粉末X線回折における(104)面のピーク強度(cps)である。
  4. 前記ピーク強度比は、2.4≦(I003/I104)<5を満たすことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の非水電解質二次電池。
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