JP4463278B2 - 六価クロムフリー表面処理方法及び六価クロムフリー鉛含有銅系金属材 - Google Patents
六価クロムフリー表面処理方法及び六価クロムフリー鉛含有銅系金属材 Download PDFInfo
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Description
かかるNPb表面処理に関する文献としては、例えば、特許文献1に記載の技術がある。
S3:アルカリクリーナ超音波洗浄後の第2回目の水洗工程
S4:クロム酸エッチング工程(クロム酸処理工程)
S5:第1回目の回収工程、S6:第2回目の回収工程、S8:六価クロム除去工程
S9:六価クロム除去後の水洗工程、S10:表面改質処理工程
S11:表面改質処理工程後の第1回目の水洗工程
S12:表面改質処理工程後の第2回目の水洗工程
S15:湯洗工程、S16:乾燥工程
S21:アルカリクリーナ超音波洗浄工程
S22:アルカリクリーナ超音波洗浄後の第1回目の水洗工程S22
S23:アルカリクリーナ超音波洗浄後の第2回目の水洗工程
S24:(−)電解脱脂工程、S25:(+)電解脱脂工程
S26:電解脱脂後の第1回目の水洗工程、S27:電解脱脂後の第2回目の水洗工程
S28:第1回目の活性酸処理工程
S29:第1回目の活性酸処理後の水洗工程、S30:超光沢ニッケルメッキ工程
S31:超光沢ニッケルメッキ後の第1回目の回収工程
S32:超光沢ニッケルメッキ後の第2回目の回収工程
S33:光沢ニッケルメッキ工程、S34:光沢ニッケルメッキ後の回収工程
S35:光沢ニッケルメッキ後の第1回目の水洗工程
S36:光沢ニッケルメッキ後の第2回目の水洗工程
S37:第2回目の活性酸処理工程、S38:第2回目の活性酸処理後の水洗工程
S39:クロム酸活性処理工程(クロム酸処理工程)
S40:クロムメッキ工程(クロム酸エッチング工程)
S41:クロムメッキ後の第1回目の回収工程
S42:クロムメッキ後の第2回目の回収工程
S44:六価クロム除去工程、S45:六価クロム除去後の水洗工程
S46:表面改質処理工程
S47:表面改質処理工程後の第1回目の水洗工程
S48:表面改質処理工程後の第2回目の水洗工程
S50:湯洗工程、S52:乾燥工程
以下、本発明の実施の形態1に係る鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法について説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法の一連の工程を示す工程図である。図2は本発明の実施の形態1に係る鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法による鉛含有銅系金属材の表面状態の変化を示す模式図であり、(a)はクロム酸エッチング工程において鉛含有銅系金属材の素地表面に六価クロム皮膜が形成された状態を、(b)は六価クロム除去工程において鉛含有銅系金属材の素地表面の六価クロム皮膜が三価クロムに還元された状態を、(c)は六価クロム除去工程後の水洗工程において鉛含有銅系金属材の素地表面から三価クロムが水洗された状態を、(d)は表面改質処理工程において鉛含有銅系金属材の素地表面にリン酸皮膜が形成された状態を示す。
鉛含有銅系金属材は、まず、アルカリクリーナ超音波洗浄工程S1において、アルカリクリーナによる超音波洗浄により、その素地表面(内部の露出表面含む)が洗浄される。このとき、鉛含有銅系金属材の素地表面部分に含有される鉛成分は、アルカリ及び酸のいずれにも溶解するため、このアルカリクリーナ超音波洗浄処理におけるアルカリクリーナにより、鉛含有銅系金属材の素地表面部分に存在する鉛成分の大部分が溶出して除去される。
鉛含有銅系金属材は、アルカリクリーナ超音波洗浄工程S1でアルカリクリーナ超音波洗浄処理された後、アルカリクリーナ超音波洗浄槽から引き上げられ、アルカリクリーナ超音波洗浄後の第1回目の水洗工程S2に送られて、第1の水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられて、更に、アルカリクリーナ超音波洗浄後の第2回目の水洗工程S3に送られ、第2の水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材の素地表面(内部の露出表面含む)に付着したアルカリクリーナ超音波洗浄液や、アルカリクリーナ超音波洗浄液に含有される形で素地表面(内部の露出表面含む)に付着する溶出鉛成分等が、第1の水洗槽及び第2の水洗槽において順次水洗により除去され、鉛含有銅系金属材の素地表面が清浄化される。
鉛含有銅系金属材は、次に、クロム酸処理工程としてのクロム酸エッチング工程S4において、所定温度のクロム酸エッチング液(水溶液)を貯留したクロム酸エッチング槽に所定時間浸漬される。具体的には、クロム酸エッチング工程S4のクロム酸エッチング液としては、例えば、無水クロム酸(CrO3)の水溶液を使用する。なお、クロム酸エッチング液の浴組成は、例えば、水(H2O)に対して無水クロム酸(CrO3)のみを所定割合で混合したもの、若しくは、水(H2O)に対して無水クロム酸(CrO3)及び硫酸(H2SO4)を所定割合で混合したものとすることができる。或いは、クロム酸エッチング工程S4で、その他の銅及び銅合金用のクロム酸エッチング液(例えば、重クロム酸カリウム水溶液、フッ素化合物等)を使用することもできる。このとき、クロム酸エッチング液に含まれるクロム酸水溶液は強酸化性であるため、鉛含有銅系金属材の素地表面(内部の露出表面含む)部分を全体溶解しながらその表面部分に含有される鉛成分をも溶解する。これにより、鉛含有銅系金属材の素地表面部分に存在する鉛成分の残部がクロム酸エッチング液中に溶出して除去される。
クロム酸エッチング工程S4の後、鉛含有銅系金属材は、クロム酸エッチング槽から引き上げられ、次の第1回目の回収工程S5に送られて、第1の回収水槽に所定時間浸漬された後引き上げられ、次の第2回目の回収工程S6に送られて、第2の回収水槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材の素地表面(内部の露出表面含む)に付着する(クロム酸を含む)クロム酸エッチング液が、第1の回収水槽及び第2の回収水槽に順次回収され、鉛含有銅系金属材の素地表面が完全に清浄化される。このとき、鉛含有金属材の素地表面(外側素地表面及び内部素地表面)には、必然的に、六価クロム(Cr6+)を含有するゲル状の六価クロム皮膜が形成される。
或いは、このとき、六価クロム皮膜は、例えば、以下の反応式により、鉛含有銅系金属材の素地表面に生成されると考えることもできる。
(1)CrO3+H2O⇔H2CrO4
(2)2H2CrO4⇔H2Cr2O7+H2O
(3)Cr2O7 2-+14H++3Cu⇔2Cr3++3Cu2++7H2O
(4)Cr3++3H2O⇔Cr(OH)3+3H+
(5)2Cr(OH)3+CrO4 2-+2H+⇔Cr(OH)3+Cr(OH)・CrO4・H2O
2回の回収工程S5,S6の後、鉛含有銅系金属材は、水洗工程S7に送られて、水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材の素地表面(内部の露出表面含む)に残留するクロム酸エッチング液やその他の付着物が、水洗槽により水洗除去され、鉛含有銅系金属材の素地表面が更に完全に清浄化される。なお、水洗工程S7は、必要に応じて、省略することもできる。
回収工程S5,S6後の水洗工程S7の後、鉛含有銅系金属材は、水洗槽から引き上げられ、六価クロム除去工程S8において、所定温度の還元剤水溶液を貯留した還元槽(還元浴)に所定時間浸漬される。六価クロム除去工程S8の還元浴のクロム酸用還元剤としては、例えば、次亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)、亜二チオン酸ナトリウム(Na2S2O4)、チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)等を使用することができる。なお、次亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)としては、例えば、大東化学株式会社の製品名ソービスを使用することができる。また、亜二チオン酸ナトリウム(Na2S2O4)としては、例えば、広栄化学工業株式会社の製品名ハイドロサルファイトコンクを使用することができる。そして、次亜硫酸ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム等の1種またはそれ以上を溶解した所定濃度の亜硫酸ナトリウム水溶液を調製して還元浴とすることができる。例えば、亜二チオン酸ナトリウムを約5〜10g/lの割合で水中に攪拌溶解して還元剤水溶液を調製することができる。なお、還元浴中における還元剤濃度は、数g/l〜数10g/lの範囲内で可能であり、使用する成分の組合せにより適宜判断することが好ましい。好ましくは、還元浴中における還元剤濃度は、約2〜5%の範囲とし、より好ましくは、約3〜5%の範囲とする。或いは、上記のように、還元浴中における還元剤濃度は、約5〜10g/lとすることが好ましい。また、還元浴の温度は、常温とすることができるが、反応速度により適宜温度調節することが好ましい。更に、還元浴への鉛含有銅系金属材の浸漬時間は、約20〜30秒の範囲の時間とすることができるが、反応速度により適宜温度調節することが好ましい。ここで、還元浴のpH調整を行うことも好ましく、例えば、次亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)の場合、還元浴中に硫酸(H2SO4)を添加して、pH2〜3の範囲となるようpH調整することが好ましい。或いは、例えば、亜二チオン酸ナトリウム(Na2S2O4)の場合、還元浴を中性pHとして還元力を発揮させることができるが、還元浴をアルカリ性となるようpH調整して、その還元力を強力に発揮させることもできる。
鉛含有銅系金属材は、六価クロム除去工程S8で還元処理された後、還元槽から引き上げられ、ただちに六価クロム除去後の水洗工程S9に送られて、水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材の素地表面(内部の露出表面含む)に付着した三価クロム(Cr3+)、例えば、酸化クロム(Cr2O3)が、水洗槽において除去され、鉛含有銅系金属材の素地表面が清浄化される。このときの反応による鉛含有銅系金属材(Cu)の素地表面の変化を模式的に説明すると、図2(c)に示すように、鉛含有銅系金属材(Cu)の素地表面に付着した三価クロム(Cr2O3)は、全て、水洗工程S9での水洗槽内における水洗により、鉛含有銅系金属材(Cu)の素地表面から完全に分離除去されて水中に放出される。即ち、鉛含有銅系金属材(Cu)の素地表面には、六価クロムが全く存在しないのみならず、三価クロムも全て除去されて全く存在しない状態となる。
なお、上記六価クロム除去工程S8で、還元剤として次亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)を使用した場合、次亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)が水中で亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3)となり、例えば、以下の反応式により、鉛含有銅系金属材の素地表面の六価クロム(4CrO4 2-または4H2CrO4)が三価クロム(2Cr(SO4)3)に還元されると考えることもできる。
4CrO4 2-+6NaHSO3+3H2SO4⇔2Cr(SO4)3+3Na2SO4+10H2O
4H2CrO4+3Na2S2O5+3H2SO4⇔2Cr(SO4)3+3Na2SO4+7H2O
上記回収工程S5及びS6では、回収槽内の水中に六価クロムが存在している。また、六価クロム除去工程S8では、還元槽の還元剤水溶液中に三価クロムが存在している。更に、水洗工程S9では、水洗槽の水中に三価クロムが存在している。よって、図示はしないが、回収槽、還元槽及び水洗槽の排水には排水処理工程が必要となる。即ち、回収槽の場合、水中に六価クロムが含有されるため、排水に上記次亜硫酸ナトリウム等の還元剤を添加して水溶し、六価クロムを三価クロムに還元処理する。その後、排水に水酸化ナトリウム(NaOH)を添加して排水のpHを中性域に調整したり、排水に凝集剤等を添加したりして、排水中の三価クロムを凝集沈殿させる。そして、排水の上澄み部分(三価クロムを含有しない清浄水)と沈殿部分とを分離して取り出し、再利用・廃棄処理等する。また、前記還元槽及び水洗槽の場合、還元剤水溶液中及び水中には三価クロムが含有されるため、排水に水酸化ナトリウム(NaOH)を添加して排水のpHを中性域に調整したり、排水に凝集剤等を添加したりして、排水中の三価クロムを凝集沈殿させる。そして、排水の上澄み部分(三価クロムを含有しない清浄水)と沈殿部分とを分離して取り出し、再利用・廃棄処理等する。例えば、上記反応式(a)または(b)の場合、還元剤水溶液中に溶解した硫酸クロム(2Cr(SO4)3)を水酸化ナトリウム(NaOH)等により中和し、水酸化クロムとして溶液中に沈殿させた後、濾別し、その濾液を排水処理すると共に、沈殿物(水酸化クロム)は脱水処理などを行う等して、廃棄物として処分することができる。
水洗工程S9の後、鉛含有銅系合金材は、表面改質処理工程S10に送られ、リン酸皮膜処理により、六価クロムを除去した前記鉛含有銅系金属材の素地表面(内部の露出表面含む)が改質される。具体的には、表面改質処理工程S10では、鉛含有銅系合金材は、所定温度の混酸水溶液を貯留した化成処理槽に所定時間浸漬される。表面改質処理工程S10の化成処理層の混酸水溶液としては、例えば、リン酸乃至オルトリン酸(H3PO4)と硝酸(HNO3)とを主材として溶解した混酸水溶液を使用することができる。リン酸皮膜の良好な形成の観点から、リン酸の濃度は約2〜5%の範囲とすることが好ましい。また、硝酸の濃度は約0.5〜2%の範囲とすることが好ましい。即ち、混酸水溶液における硝酸は、化学研磨機能等を発揮することにより、リン酸による鉛含有銅系金属表面へのリン酸皮膜の形成を促進または助長する等の目的で使用されるが、硝酸の濃度は約0.5未満ではかかる機能を十分に発揮できず、一方、硝酸の濃度が約2%を越えると、鉛含有銅系金属の最終製品の外観等に影響を与える可能性がある。更に、リン酸及び混酸の濃度を上記範囲の設定とすると、鉛含有銅系金属材にメッキを施さずにその素地表面にリン酸皮膜を施す場合のみならず、鉛含有銅系金属材にニッケルメッキやニッケルクロムメッキ等を施してそのメッキ表面にリン酸皮膜を施す場合でも、表面に良好なリン酸皮膜を施し、かつ、最終製品の外観等を良好に維持することができる。一方、化成処理浴の温度は、例えば、約40〜60℃または約40〜80℃の範囲とすることができる。更に、化成処理浴への鉛含有銅系金属材の浸漬時間は、例えば、約20秒〜3分または約30秒〜3分の範囲とすることができる。なお、化成処理浴の温度と鉛含有銅系金属材の浸漬時間とは相対的に決定し、化成処理浴の温度を高く設定した場合、鉛含有銅系金属材の浸漬時間を短く設定し、化成処理浴の温度を低く設定した場合、鉛含有銅系金属材の浸漬時間を長く設定することが好ましい。例えば、化成処理槽の温度が約40℃の場合は浸漬時間を約3分間とし、化成処理層の温度が約60℃の場合は浸漬時間を約20秒間とすることができる。
4Cu+4HNO3 → 4Cu2++2H2O+3O2+4NO↑ →
2Cu2O+2H2O+2O2+4NO↑
次に、第二段階として、銅または銅合金の表面でリン酸による反応が進行する。この燐酸による反応の詳細は不明であるが、一部がリン酸塩三水和物となると考えられ、以下のような反応式のように反応が進行すると考えられる。
6Cu+4H3PO4+3O2 → 2Cu3(PO4)2+6H2O →
2(Cu3(PO4)2・6H2O)
鉛含有銅系金属材は、表面改質処理工程S10でリン酸皮膜処理された後、化成処理槽から引き上げられ、表面改質処理工程S10後の第1回目の水洗工程S11に送られて、水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられ、更に、表面改質処理工程S10後の第2回目の水洗工程S12に送られ、水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材の表面(内部の露出表面含む)に付着した混酸成分が、水洗工程S11の水洗槽及び水洗工程S12の水洗槽において順次水洗により除去され、鉛含有銅系金属材の表面が清浄化される。
次に、鉛含有銅系金属材は、水栓工程S11及びS12の後、変色防止処理工程S13に送られ、防錆剤水溶液等の変色防止剤を貯留した変色防止処理槽に所定時間浸漬されて、素地表面(内部の露出表面含む)が防錆・腐食・変色防止処理される。このときの防錆剤乃至腐食・変色防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール(C6H5N3)を使用することができる。このベンゾトリアゾールは、銅または銅合金との反応では、不溶性のCu−ベンゾトリアゾール錯重合体になっている。ここで、Cu+のベンゾトリアゾールの構造式はCuC6H4N3となり、Cu2+のベンゾトリアゾールの構造式はCu(C6H3N3)2となると推察される。なお、変色防止処理工程S13は、必要に応じて省略することもできる。
鉛含有銅系金属材は、前記変色防止処理工程S13の後、変色防止処理槽から引き上げられ、水洗工程S14に送られて、水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材の表面(内部の露出表面含む)に付着した変色防止剤成分が、水洗槽において水洗により除去され、鉛含有銅系金属材の表面が清浄化される。なお、水洗工程S14は、変色防止処理工程S13を省略したとき等、必要時には省略することもできる。
鉛含有銅系金属材は、前記変色防止処理工程S13後の水洗工程S14の後、変色防止処理槽から引き上げられ、湯洗工程S15に送られて、湯洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材の表面(内部の露出表面含む)に付着した変色防止剤成分が、湯洗槽において湯洗により完全に除去され、鉛含有銅系金属材の表面が完全に清浄化される。更に、鉛含有銅系金属材は、湯洗工程S15で湯洗された後、湯洗槽から引き上げられ、乾燥工程S16に送られて熱風等により強制乾燥される。
実施の形態1に係る鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法は、鉛含有銅系金属材を素材とする素地製品において、製品化後の鉛の溶出を確実に防止できると共に、六価クロムの溶出量をゼロとすることができ、かつ、素地表面(内部露出表面含む)の耐食性を向上して変色等を確実に防止することができる。特に、鉛含有同系金属材からなる水栓金具等の内部素地表面に存在するピンホールやクラック、或いは、内部の部品間等に存在する小さい隙間(微小間隙)や複雑形状の隙間(複雑形状間隙)に残留しやすい六価クロムの皮膜が、かかるピンホールやクラックまたは微小間隙や複雑形状間隙から完全に除去されるため、本実施の形態の鉛含有同系金属材からなる水栓装置等の使用に伴い、六価クロムが溶出または浸出する可能性を完全に防止することができる。また、特に、実施の形態1に係る鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法は、環境負荷物質である六価クロムを完全に除去できると共に、耐食性に優れた環境適応型銅合金等の表面処理方法として好適に使用することができる。また、従来の水道用品の表面処理プラント等をそのままの形で使用でき、コストの増大を招くことがない。
以下、本発明の実施の形態2に係る鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法について説明する。図3は本発明の実施の形態2に係る鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法の一連の工程を示す工程図である。図4は本発明の実施の形態2に係る鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法による鉛含有銅系金属材の表面状態の変化を示す模式図であり、(a)は超光沢ニッケルメッキ工程において鉛含有銅系金属材の素地表面に超光沢ニッケルメッキが形成された状態を、(b)は光沢ニッケルメッキ工程において鉛含有銅系金属材の超光沢ニッケルメッキ表面に光沢ニッケルメッキが形成された状態を、(c)はクロムメッキ工程において鉛含有銅系金属材の光沢ニッケルメッキ表面にクロムメッキが形成されると共に、クロム酸エッチング工程においてクロムメッキ表面に六価クロム皮膜が形成された状態を、(d)は六価クロム除去工程において鉛含有銅系金属材のメッキ表面の六価クロム皮膜が還元された状態を、(e)は六価クロム除去工程後の水洗工程において鉛含有銅系金属材のクロムメッキ表面から三価クロムが水洗される共に零価のクロム表面となった状態を、(f)は表面改質処理工程において鉛含有銅系金属材のクロムメッキ表面にリン酸皮膜が形成された状態を示す。
鉛含有銅系金属材は、まず、アルカリクリーナ超音波洗浄工程S21において、アルカリクリーナによる超音波洗浄により、その素地表面(内部の露出表面含む)が洗浄される。このとき、鉛含有銅系金属材の素地表面部分に含有される鉛成分は、アルカリ及び酸のいずれにも溶解するため、このアルカリクリーナ超音波洗浄処理におけるアルカリクリーナにより、鉛含有銅系金属材の素地表面部分に存在する鉛成分の大部分が溶出して除去される。
鉛含有銅系金属材は、アルカリクリーナ超音波洗浄工程S21でアルカリクリーナ超音波洗浄処理された後、アルカリクリーナ超音波洗浄後の第1回目の水洗工程S22に送られて、第1の水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられて、更に、アルカリクリーナ超音波洗浄後の第2回目の水洗工程S23に送られ、第2の水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材の素地表面(内部の露出表面含む)に付着したアルカリクリーナ成分や、アルカリクリーナに含有される形で素地表面に付着する溶出鉛成分等が、第1の水洗槽及び第2の水洗槽において順次水洗により除去され、鉛含有銅系金属材の素地表面が清浄化される。
鉛含有銅系金属材は、次に、(−)電解脱脂工程S24及び(+)電解脱脂工程S25において、順次、その素地表面(内部の露出表面含む)が電解脱脂処理される。次に、鉛含有銅系金属材は、電解脱脂後の第1回目の水洗工程S26及び第2回目の水洗工程S27において、第3及び第34の水洗槽に浸漬され、素地表面が順次洗浄される。次に、鉛含有銅系金属材は、第1回目の活性酸処理工程S28において、素地表面が活性酸により酸活性処理されて、素地表面の錆やスマット等が除去される。次に、鉛含有銅系金属材は、第1回目の活性酸処理後の水洗工程S29において、第5の水洗槽に浸漬され、素地表面が洗浄される。
鉛含有銅系金属材は、次に、超光沢ニッケルメッキ工程S30において、図4(a)に示すように、素地表面(外側表面のみ)に超光沢ニッケルメッキが形成される。次に、鉛含有銅系金属材は、超光沢ニッケルメッキ後の第1回目の回収工程S31に送られて、第1の回収水槽に所定時間浸漬された後引き上げられ、第2回目の回収工程S32に送られて、第2の回収水槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材のメッキ表面に付着するメッキ浴成分が、第1の回収水槽及び第2の回収水槽に順次回収され、鉛含有銅系金属材のメッキ表面が完全に清浄化される。次に、鉛含有銅系金属材は、光沢ニッケルメッキ工程S33に送られ、図4(b)に示すように、超光沢ニッケルメッキ表面に光沢ニッケルメッキが形成される。次に、鉛含有銅系金属材は、光沢ニッケルメッキ後の回収工程S34に送られて、第3の回収水槽に所定時間浸漬された後引き上げられて、光沢ニッケルメッキ表面が清浄化される。更に、鉛含有銅系金属材は、光沢ニッケルメッキ後の第1回目の水洗工程S35及び第2回目の水洗工程S36に送られ、第6及び第7の水洗槽に順次浸漬されて、光沢ニッケルメッキ表面が洗浄されて完全に清浄化される。次に、鉛含有銅系金属材は、第2回目の活性酸処理工程S37に送られ、光沢ニッケルメッキ表面が活性酸により酸活性処理されて、光沢ニッケルメッキ表面に吸着されている有機物等が除去される。次に、鉛含有銅系金属材は、第2回目の活性酸処理後の水洗工程S38において、第8の水洗槽に浸漬され、めっき表面(外側表面)及び内部表面(非めっきの素地面)が洗浄される。
鉛含有銅系金属材は、次に、クロム酸活性処理工程S39において、クロム酸活性処理を受け、ニッケルメッキ処理により鉛含有銅系金属材の表面(外側のめっき表面及び内部の素地表面)に付着した酸化膜や有機不純物が除去され、表面(外側のめっき部分及び内部の素地表面部分)が清浄化される。次に、鉛含有銅系金属材は、クロムメッキ工程S40によりクロムメッキ処理されると同時に、所定温度(例えば、常温)のクロム酸エッチング処理液(水溶液)によりクロム酸エッチング処理される。即ち、クロムメッキ工程S40は、クロム酸エッチング工程を包含する。このとき、クロム酸エッチング処理液に含まれるクロム酸水溶液は強酸化性であるため、鉛含有銅系金属材のメッキ部分(外側表面のメッキ部分)、或いは、鉛含有銅系金属材の素地表面部分(内部の素地表面部分)をも全体溶解しながら、メッキ部分や素地表面部分に含有される鉛成分をも溶解する。これにより、鉛含有銅系金属材のメッキ部分や素地表面部分、或いは、製品内面や内部金属露出部に存在する鉛成分の残部がクロム酸エッチング液中に溶出して除去される。これと同時に、鉛含有銅系金属材は、クロムメッキ工程S40により、光沢ニッケルメッキ表面にクロムメッキが施される。
クロム酸活性処理工程S39及びクロムメッキ工程(クロム酸エッチング工程)S40の後、鉛含有銅系金属材は、クロムメッキ後の第1回目の回収工程S41に送られて、第4の回収水槽に所定時間浸漬された後引き上げられ、次の第2回目の回収工程S42に送られて、第5の回収水槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材の外側メッキ表面及び内部素地表面に付着する(クロム酸を含む)クロム酸活性処理液またはクロム酸エッチング処理液が、第4の回収水槽及び第5の回収水槽に順次回収され、鉛含有銅系金属材の外側メッキ表面及び内部素地表面が完全に清浄化される。このとき、鉛含有金属材の外側メッキ表面及び内部素地表面には、必然的に、六価クロム(Cr6+)を含有するゲル状の六価クロム皮膜が形成される。
或いは、このとき、六価クロム皮膜は、例えば、以下の反応式により、鉛含有銅系金属材のメッキ表面に生成されると考えることもできる。
(11)CrO3+H2O⇔H2CrO4
(12)2H2CrO4⇔H2Cr2O7+H2O
(13)Cr2O7 2−+14H++3Cu⇔2Cr3++3Cu2++7H2O
(14)Cr3++3H2O⇔Cr(OH)3+3H+
(15)2Cr(OH)3+CrO4 2-+2H+⇔Cr(OH)3+Cr(OH)・CrO4・H2O
2回の回収工程S41,S42の後、鉛含有銅系金属材は、水洗工程S43に送られて、第9の水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材の外側メッキ表面及び内部素地表面(内部露出表面)に残留するクロム酸エッチング液やその他の付着物が、第9の水洗槽により水洗除去され、鉛含有銅系金属材の素地表面が更に完全に清浄化される。なお、水洗工程S43は、必要に応じて、省略することもできる。
回収工程S41,S42後の水洗工程S43の後、鉛含有銅系金属材は、第9の水洗槽から引き上げられ、六価クロム除去工程S44において、所定温度の還元剤水溶液を貯留した還元槽(還元浴)に所定時間浸漬される。六価クロム除去工程S44の還元浴のクロム酸用還元剤としては、例えば、実施の形態1と同様のものを使用することができ、また、これらのうちの1種またはそれ以上を溶解した所定濃度の亜硫酸ナトリウム水溶液を調製して還元浴とすることができる。なお、還元浴中における還元剤濃度、還元浴の温度、浸漬時間等の諸条件も、実施の形態1と同様とすることができる。
鉛含有銅系金属材は、六価クロム除去工程S44で還元処理された後、還元槽から引き上げられ、ただちに六価クロム除去後の水洗工程S45に送られて、第10の水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材の外側メッキ表面及び内部露出表面(素地表面)に付着した三価クロム(Cr3+)、例えば、酸化クロム(Cr2O3)が、第10の水洗槽において水洗により除去され、鉛含有銅系金属材の外側メッキ表面及び内部露出表面(素地表面)が清浄化される。このときの反応による鉛含有銅系金属材(Cu)の外側メッキ表面及び内部露出表面(素地表面)の変化を模式的に説明すると、図4(e)に示すように、鉛含有銅系金属材(Cu)の外側メッキ表面及び内部露出表面(素地表面)に付着した三価クロム(Cr2O3)は、全て、水洗工程S45での水洗槽内における水洗により、鉛含有銅系金属材(Cu)の外側メッキ表面及び内部露出表面(素地表面)から完全に分離除去されて水中に放出される。即ち、このとき、鉛含有銅系金属材(Cu)の外側メッキ表面及び内部露出表面(素地表面)には、六価クロムが全く存在しないのみならず、三価クロムも全て除去されて全く存在しない状態となる。特に、このとき、内部素地表面に存在するピンホールやクラック、或いは、内部の部品間等に存在する小さい隙間(微小間隙)や複雑形状の隙間(複雑形状間隙)に残留しやすい三価クロムが、かかるピンホールやクラックまたは微小間隙や複雑形状間隙から完全に除去されるため、本実施の形態の鉛含有同系金属材からなる水栓装置等の使用に伴い、三価クロムが溶出または浸出する可能性をも完全に防止することができる。
なお、上記六価クロム除去工程S44で、還元剤として次亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)を使用した場合、次亜硫酸ナトリウム(Na2S2O5)が水中で亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3)となり、例えば、以下の反応式により、鉛含有銅系金属材のメッキ表面の六価クロム(4CrO4 2-または4H2CrO4)が三価クロム(2Cr(SO4)3)に還元されると考えることもできる。
4CrO4 2-+6NaHSO3+3H2SO4⇔2Cr(SO4)3+3Na2SO4+10H2O
4H2CrO4+3Na2S2O5+3H2SO4⇔2Cr(SO4)3+3Na2SO4+7H2O
上記回収工程S41及びS42では、回収槽内の水中に六価クロムが存在している。また、六価クロム除去工程S44では、還元槽の還元剤水溶液中に三価クロムが存在している。更に、水洗工程S45では、水洗槽の水中に三価クロムが存在している。よって、図示はしないが、回収槽、還元槽及び水洗槽の排水には、実施の形態1で述べたような排水処理工程が必要となる。
水洗工程S45の後、鉛含有銅系合金材は、表面改質処理工程S46に送られ、リン酸皮膜処理により、六価クロムを除去した前記鉛含有銅系金属材の外側メッキ表面及び内部露出表面(素地表面)が改質される。具体的には、表面改質処理工程S46では、鉛含有銅系合金材は、所定温度の混酸水溶液を貯留した化成処理槽に所定時間浸漬される。表面改質処理工程S46の化成処理層の混酸水溶液としては、例えば、実施の形態1と同様のものを使用するができる。また、混酸水溶液中におけるリン酸や硝酸の濃度、浴温度、浸漬時間等の諸条件も、実施の形態1と同様とすることができる。
なお、リン酸皮膜は、例えば、以下の反応式により、鉛含有銅系金属材の表面に生成されると考えることもできる。
(16)6H3PO4+2Cr⇔2Cr(H2PO4)3+3H2
(17)Cr(H2PO4)3⇔CrPO4+2H3PO4
2Cu2O+2H2O+2O2+4NO↑
(2)6Cu+4H3PO4+3O2 → 2Cu3(PO4)2+6H2O →
2(Cu3(PO4)2・6H2O)
鉛含有銅系金属材は、表面改質処理工程S46でリン酸皮膜処理された後、化成処理槽から引き上げ、表面改質処理工程S46後の第1回目の水洗工程S47に送られて、第11の水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられ、更に、表面改質処理工程S46後の第2回目の水洗工程S48に送られ、第12の水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材のメッキ表面及び内部露出表面(素地表面)に付着した混酸成分が、2つの水洗工程S47,S48の水洗槽において順次水洗により除去され、鉛含有銅系金属材のメッキ表面及び内部露出表面(素地表面)が清浄化される。
次に、鉛含有銅系金属材は、これら2つの水栓工程S47,S48の後、変色防止処理工程S49に送られ、防錆剤水溶液等の変色防止剤を貯留した変色防止処理槽に所定時間浸漬されて、メッキ表面及び内部露出表面(素地表面)が防錆・変色防止処理される。このときの防錆剤乃至腐食・変色防止剤としては、例えば、実施の形態1と同様、ベンゾトリアゾール(C6H5N3)を使用することができる。なお、変色防止処理工程S49は、必要に応じて省略することもできる。
鉛含有銅系金属材は、前記変色防止処理工程S49の後、変色防止処理槽から引き上げられ、水洗工程S50に送られて、水洗槽に所定時間浸漬された後引き上げられる。これにより、鉛含有銅系金属材のメッキ表面及び内部露出表面(素地表面)に付着した変色防止剤成分が、水洗槽において水洗により除去され、鉛含有銅系金属材のメッキ表面及び内部露出表面(素地表面)が清浄化される。なお、水洗工程S50は、変色防止処理工程S49を省略したとき等、必要時には省略することもできる。
鉛含有銅系金属材は、前記変色防止処理工程S49後の水洗工程S50の後、変色防止処理槽から引き上げられ、実施の形態1と同様にして、湯洗工程S51に送られて湯洗された後、乾燥工程S52に送られて熱風等により強制乾燥される。これにより、外側めっき表面及び内部露出表面(素地表面)に付着した変色防止剤成分等が湯洗槽において湯洗除去され、外側メッキ表面及び内部露出表面(素地表面)が完全に清浄化される。
実施の形態2に係る鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法は、鉛含有銅系金属材を素材とするメッキ製品において、製品化後の鉛の溶出を確実に防止できると共に、六価クロムの溶出量をゼロとすることができ、かつ、外側メッキ表面及び内部露出表面(素地表面)の耐食性を更に向上して変色等を確実に防止することができる。特に、鉛含有同系金属材からなる水栓金具等の内部素地表面に存在するピンホールやクラック、或いは、内部の部品間等に存在する小さい隙間(微小間隙)や複雑形状の隙間(複雑形状間隙)に残留しやすい六価クロムの皮膜が、かかるピンホールやクラックまたは微小間隙や複雑形状間隙から完全に除去されるため、本実施の形態の鉛含有同系金属材からなる水栓装置等の使用に伴い、六価クロムが溶出または浸出する可能性を完全に防止することができる。また、特に、実施の形態2に係る鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法は、環境負荷物質である六価クロムを完全に除去できると共に、耐食性に優れた環境適応型銅合金等の表面処理方法として好適に使用することができる。また、従来の水道用品の表面処理プラント等をそのままの形で使用でき、コストの増大を招くことがない。
Claims (15)
- 鉛含有金属材の表面をクロム酸により処理し、表面部分の鉛を溶出除去するクロム酸処理工程と、
クロム酸用還元剤を含有する還元剤水溶液により、前記クロム酸処理工程で前記鉛含有金属材の表面に形成された皮膜成分としての六価クロムを完全に除去する六価クロム除去工程と、
六価クロムを除去した前記鉛含有金属材の表面にリン酸皮膜を形成することにより前記鉛含有金属材の表面を改質する表面改質処理工程とを備え、
前記六価クロム除去工程は、クロム酸用還元剤の水溶液中に前記鉛含有金属材を所定時間浸漬することにより、前記鉛含有金属材表面の六価クロムを三価クロムに還元するものであり、
更に、前記六価クロム除去工程と前記表面改質処理工程との間に、前記鉛含有金属材表面に残留する三価クロムを水洗により完全に分離除去する水洗工程を備えることを特徴とする鉛含有金属材の六価クロムフリー表面処理方法。 - 前記六価クロム除去工程は、クロム酸用還元剤の水溶液中に前記鉛含有金属材を所定時間浸漬することにより、前記鉛含有金属材表面を還元するものであることを特徴とする請求項1記載の鉛含有金属材の六価クロムフリー表面処理方法。
- 前記クロム酸用還元剤が、次亜硫酸ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムのいずれか一つまたはこれらの混合物からなることを特徴とする請求項1または2記載の鉛含有金属材の六価クロムフリー処理方法。
- 鉛含有金属材の表面をクロム酸により処理し、表面部分の鉛を溶出除去するクロム酸処理工程と、
クロム酸用還元剤を含有する還元剤水溶液により、前記クロム酸処理工程で前記鉛含有金属材の表面に形成された皮膜成分としての六価クロムを完全に除去する六価クロム除去工程と、
六価クロムを除去した前記鉛含有金属材の表面にリン酸皮膜を形成することにより前記鉛含有金属材の表面を改質する表面改質処理工程とを備え、
前記表面改質処理工程は、リン酸と硝酸とを主材として含有する混酸の水溶液を貯留した化成処理槽に前記鉛含有金属材を所定時間浸漬することにより、前記鉛含有金属材の表面にリン酸皮膜を形成するものであることを特徴とする鉛含有金属材の六価クロムフリー表面処理方法。 - 鉛含有銅系金属材の素地表面をクロム酸によりエッチング処理し、前記鉛含有銅系金属材の素地表面部分の鉛を溶出除去するクロム酸エッチング工程と、
クロム酸用還元剤の水溶液により、前記クロム酸エッチング工程で前記鉛含有銅系金属材の素地表面に形成された皮膜成分としての六価クロムを完全に除去する六価クロム除去工程と、
六価クロムを除去した前記鉛含有銅系金属材の表面にリン酸皮膜を形成することにより前記鉛含有銅系金属材の素地表面を改質する表面改質処理工程とを備え、
前記六価クロム除去工程は、クロム酸用還元剤の水溶液中に前記鉛含有銅系金属材を所定時間浸漬することにより、前記鉛含有銅系金属材の素地表面の六価クロムを三価クロムに還元するものであり、
更に、前記六価クロム除去工程と前記表面改質処理工程との間に、前記鉛含有金属材の素地表面に残留する三価クロムを水洗により完全に分離除去する水洗工程を備えることを特徴とする鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法。 - 前記六価クロム除去工程は、クロム酸用還元剤の水溶液中に前記鉛含有銅系金属材を所定時間浸漬することにより、前記鉛含有銅系金属材の素地表面を還元するものであることを特徴とする請求項5記載の鉛含有金属材の六価クロムフリー表面処理方法。
- 鉛含有銅系金属材にクロムメッキ層を形成するクロムメッキ工程と、
前記鉛含有銅系金属材の製品内部または内部金属露出部の鉛を溶出除去するクロム酸エッチング工程と、
クロム酸用還元剤の水溶液により、前記クロム酸エッチング工程またはクロムメッキ工程で前記鉛含有銅系金属材の表面に形成された皮膜成分としての六価クロムを完全に除去する六価クロム除去工程と、
六価クロムを除去した前記鉛含有銅系金属材の表面にリン酸皮膜を形成することにより前記鉛含有銅系金属材の表面を改質する表面改質処理工程とを備え、
前記六価クロム除去工程は、クロム酸用還元剤の水溶液中に前記鉛含有銅系金属材を所定時間浸漬することにより、前記鉛含有銅系金属材の表面の六価クロムを三価クロムに還元するものであり、
更に、前記六価クロム除去工程と前記表面改質処理工程との間に、前記鉛含有金属材の表面に残留する三価クロムを水洗により完全に分離除去する水洗工程を備え、
これにより、前記鉛含有銅系金属材の表面を、前記クロムメッキ層のクロムメッキからなる零価のクロム表面にすることを特徴とする鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法。 - 前記六価クロム除去工程は、クロム酸用還元剤の水溶液中に前記鉛含有銅系金属材を所定時間浸漬することにより、前記鉛含有銅系金属材の表面を還元するものであることを特徴とする請求項7記載の鉛含有金属材の六価クロムフリー表面処理方法。
- 前記六価クロム除去工程は、所定温度及び所定濃度に維持したクロム酸用還元剤の水溶液中に前記鉛含有銅系金属材を所定時間浸漬することにより、前記鉛含有銅系金属材の表面の六価クロムがクロム用還元剤により還元され三価クロムとなった状態で前記鉛含有銅系金属材の外側メッキ表面及び内部素地表面に付着して残留する六価クロムを完全に除去して零価のクロム表面にするものであることを特徴とする請求項7記載の鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法。
- 前記六価クロム除去工程において、クロム酸用還元剤の水溶液中に前記鉛含有銅系金属材を所定時間浸漬することにより、前記鉛含有銅系金属材表面の六価クロムを三価クロムに還元して前記鉛含有銅系金属材表面から分離し、前記水溶液中に放出または溶放させる一方、
前記六価クロム除去工程と前記表面改質処理工程との間に、前記鉛含有銅系金属材表面に残留する三価クロムを水洗により完全に分離除去する水洗工程を備えることを特徴とする請求項5または7記載の鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法。 - 前記クロム酸用還元剤が、次亜硫酸ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムのいずれか一つまたはこれらの混合物からなることを特徴とする請求項5乃至10のいずれか1項記載の鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー処理方法。
- 前記表面改質処理工程は、リン酸と硝酸とを主材として含有する混酸の水溶液を貯留した化成処理槽に前記鉛含有銅系金属材を所定時間浸漬することにより、前記鉛含有銅系金属材の表面にリン酸皮膜を形成するものであることを特徴とする請求項5乃至11のいずれか1項記載の鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法。
- 前記表面改質処理工程は、リン酸が濃度約2〜5%、硝酸が濃度約0.5〜2%となるよう、前記リン酸と前記硝酸とを主材として含有する混酸の水溶液中に前記鉛含有銅系金属材を所定時間浸漬することにより、前記鉛含有銅系金属の表面にリン酸皮膜を形成するものであることを特徴とする請求項5乃至11のいずれか1項記載の鉛含有銅系金属材の六価クロムフリー表面処理方法。
- クロムを使用した表面処理により六価クロム皮膜が表面に形成された基材の六価クロムフリー表面処理方法であって、
クロム酸用還元剤を含有する還元剤水溶液により、六価クロム皮膜が表面に形成された基材の表面の六価クロムを三価クロムに還元して前記基材の表面から分離した後、前記基材の表面に残留する三価クロムを水洗により完全に分離除去することにより前記六価クロム皮膜を完全に除去することを特徴とする六価クロムフリー表面処理方法。 - クロムを使用した表面処理により六価クロム皮膜が表面に形成された基材の六価クロムフリー表面処理方法であって、
クロム酸用還元剤を含有する還元剤水溶液により、六価クロム皮膜が表面に形成された基材の表面の前記六価クロム皮膜を完全に除去する六価クロム除去工程と、
六価クロム皮膜を除去した後、リン酸と硝酸とを主材として含有する混酸の水溶液を貯留した化成処理槽に前記基材を所定時間浸漬することにより、前記基材の表面にリン酸皮膜を形成して前記基材の表面を改質する表面改質処理工程と
を備えることを特徴とする六価クロムフリー表面処理方法。
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