JP4462991B2 - 建築板及びその施工方法 - Google Patents
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Description
そして、建築板を施工する方法の1つとして、建築構造物の骨組み(柱)に対して、所定ピッチ(間隔)で複数の下地材(胴縁)を配設し、建築板の意匠表面から釘又はビス等の固定具を貫通させ下地材に留め付けることにより、建築板を施工する方法がある。また、建築板は、例えば、約3mの長さの長尺形状を有しており、建築構造物に施工する際には、建築現場において、建築構造物の各部位に必要とされる施工長さに適宜切断している。
また、建築板の意匠表面から固定具を貫通配置する際に、この貫通配置位置は、建築板の長手方向に直交する方向における3箇所に設けることが多い。この場合に、この固定具の貫通配置位置に、建築板の意匠表面に形成された凹凸模様のうち、急な傾斜角度を有して突出する凸部が存在すると、この凸部が固定具の頭部によって欠損してしまうおそれがある。また、この凸部に塗布された塗膜が破壊されてしまうおそれもある。
また、例えば、特許文献2の装飾パネルに代表されるように、建築板の意匠表面に凹凸による木目模様を形成した建築板を、建築現場において切断する際には、上記凸部の欠損又は塗膜の破壊等の問題が顕著に生ずるおそれがある。
上記建築板は、長尺形状を有すると共に、その長尺方向に向けて形成された長手目地溝とこれに略直交する方向に向けて形成された直交目地溝とによって区画された複数の凸ブロックを備えた意匠表面を有しており、かつ、上記各凸ブロックには凹凸模様が形成されており、
上記建築板において、その長手方向の一端から上記下地ピッチの略整数倍である所定の板ピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第1仮想切断線とし、上記長手方向の他端から上記所定の板ピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第2仮想切断線としたとき、
上記建築板の意匠表面は、上記各第1仮想切断線及び上記各第2仮想切断線の直下部位に、上記凸ブロックにおける凹凸模様の中に混在する略平坦な平坦状表面又は上記直交目地溝を配置してなり、
上記建築板は、その長手方向の一端又は他端のいずれかを施工基準端にして上記下地材に施工する際に、上記第1仮想切断線又は上記第2仮想切断線のいずれかの近傍に沿って、上記施工基準端から上記下地ピッチの略整数倍の長さを有する施工に必要な施工長さに切断した後、上記下地材に施工することを特徴とする建築板の施工方法にある。
すなわち、上記建築板は、下地材の配設ピッチである下地ピッチの略整数倍以上の長さを有する長尺形状に形成されており、建築現場において、下地材に施工する際に、施工に必要な長さに切断して使用される。
すなわち、本発明の建築板を、施工に必要な施工長さで切断する際には、下地材における下地ピッチの略整数倍以上の長さで切断することになる。そして、建築板の長手方向の一端を施工基準端としたときには、この一端から上記施工長さを確保する際には、当該建築板は、上記各第1仮想切断線のいずれかの近傍に沿って切断することになる。一方、建築板の長手方向の他端を施工基準端としたときには、この他端から上記施工長さを確保する際には、当該建築板は、上記各第2仮想切断線のいずれかの近傍に沿って切断することになる。
また、凸部の欠損や破壊の発生を防止することができることにより、この欠損や破壊を修復するための作業を簡略化することができる。
このように、本発明の建築板の施工方法によれば、上記第1仮想切断線又は第2仮想切断線のいずれかの近傍に沿って切断して所定の施工長さに形成した建築板を下地材に施工することにより、建築板の施工を効率的に行うことができる。
上記建築板は、長尺形状を有すると共に、その意匠表面に凹凸模様を形成してなり、
上記建築板において、その長手方向の一端から上記下地ピッチと略同一のピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第1仮想下地線とし、上記長手方向の他端から上記下地ピッチと略同一のピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第2仮想下地線としたとき、
当該建築板の意匠表面は、上記各第1仮想下地線及び上記各第2仮想下地線の直下部位の近傍における3箇所又は4箇所に、上記固定具を貫通配置させるための固定具配置ポイントを有しており、
当該3箇所又は4箇所の固定具配置ポイントは、上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲の少なくとも一部である2箇所と、上記長手方向に略直交する方向における両端同士の間の略中央位置の近傍の1箇所、又は上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲同士の間を略等分した位置の近傍の2箇所として形成されていると共に、当該各固定具配置ポイントには、上記凹凸模様の中に混在する略平坦な平坦状表面が配置されており、
上記建築板は、その長手方向の一端又は他端のいずれかを施工基準端にして上記下地材に施工する際に、上記固定具を上記各固定具配置ポイントから貫通させて上記下地材に到達させることにより、上記下地材に施工することを特徴とする建築板の施工方法にある(請求項1)。
すなわち、本発明の建築板は、下地材の配設ピッチである下地ピッチの略整数倍以上の長さを有する長尺形状に形成されており、建築現場において、下地材に対向配置される意匠表面の部位から釘又はビス等の固定具を下地材に留め付けることによって、下地材に施工される。
すなわち、建築板を下地材に対面配置し、建築板の意匠表面から複数の固定具を留め付けるときには、各固定具は、建築板の意匠表面における各固定具配置ポイントから貫通配置することになる。そして、建築板の長手方向の一端を施工基準端として下地材に施工する際には、固定具は、上記各第1仮想下地線の直下部位に形成された固定具配置ポイントから貫通配置することになる。一方、建築板の長手方向の他端を施工基準端として下地材に施工する際には、固定具は、上記各第2仮想下地線の直下部位に形成された固定具配置ポイントから貫通配置することになる。
また、凸部の欠損や破壊の発生を防止することができることにより、この欠損や破壊を修復するための作業を簡略化することができる。
このように、本発明の建築板の施工方法によれば、上記各固定具配置ポイントから固定具を貫通配置して、建築板を下地材に施工することにより、建築板の施工を効率的に行うことができる。
該建築板は、その長手方向の一端から約455mmの略整数倍のピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第1仮想切断線とし、上記長手方向の他端から約455mmの略整数倍のピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第2仮想切断線としたとき、
当該建築板の意匠表面は、上記各第1仮想切断線及び上記各第2仮想切断線の直下部位には、上記凸ブロックにおける凹凸模様の中に混在する略平坦な平坦状表面又は上記直交目地溝を配置してなることを特徴とする建築板にある。
そのため、上記発明と同様に、本発明の建築板は、上記切断を行う切断位置における意匠表面に、凹凸模様における凸部の欠損や、この凸部に塗布された塗膜の破壊等の発生を防止することができ、下地材に対して効率的に施工することができる。
該建築板は、その長手方向の一端から約500mmの略整数倍のピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第1仮想切断線とし、上記長手方向の他端から約500mmの略整数倍のピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第2仮想切断線としたとき、
当該建築板の意匠表面は、上記各第1仮想切断線及び上記各第2仮想切断線の直下部位には、上記凸ブロックにおける凹凸模様の中に混在する略平坦な平坦状表面又は上記直交目地溝を配置してなることを特徴とする建築板にある。
そのため、上記発明と同様に、本発明の建築板は、上記切断を行う切断位置における意匠表面に、凹凸模様における凸部の欠損や、この凸部に塗布された塗膜の破壊等の発生を防止することができ、下地材に対して効率的に施工することができる。
該建築板は、その長手方向の一端から約455mmのピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第1仮想下地線とし、上記長手方向の他端から約455mmのピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第2仮想下地線としたとき、
当該建築板の意匠表面は、上記各第1仮想下地線及び上記各第2仮想下地線の直下部位の近傍における3箇所又は4箇所に、当該意匠表面から固定具を貫通配置させるための固定具配置ポイントを有しており、
当該3箇所又は4箇所の固定具配置ポイントは、上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲の少なくとも一部である2箇所と、上記長手方向に略直交する方向における両端同士の間の略中央位置の近傍の1箇所、又は上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲同士の間を略等分した位置の近傍の2箇所として形成されていると共に、当該各固定具配置ポイントには、上記凹凸模様の中に混在する略平坦な平坦状表面が配置されていることを特徴とする建築板にある(請求項5)。
そのため、上記発明と同様に、本発明の建築板は、上記固定具の貫通配置を行う固定具配置ポイントに、凹凸模様における凸部の欠損や、この凸部に塗布された塗膜の破壊等の発生を防止することができ、下地材に対して効率的に施工することができる。
該建築板は、その長手方向の一端から約500mmのピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第1仮想下地線とし、上記長手方向の他端から約500mmのピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第2仮想下地線としたとき、
当該建築板の意匠表面は、上記各第1仮想下地線及び上記各第2仮想下地線の直下部位の近傍における3箇所又は4箇所に、当該意匠表面から固定具を貫通配置させるための固定具配置ポイントを有しており、
当該3箇所又は4箇所の固定具配置ポイントは、上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲の少なくとも一部である2箇所と、上記長手方向に略直交する方向における両端同士の間の略中央位置の近傍の1箇所、又は上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲同士の間を略等分し
た位置の近傍の2箇所として形成されていると共に、当該各固定具配置ポイントには、上記凹凸模様の中に混在する略平坦な平坦状表面が配置されていることを特徴とする建築板にある(請求項6)。
そのため、上記発明と同様に、本発明の建築板は、上記固定具の貫通配置を行う固定具配置ポイントに、凹凸模様における凸部の欠損や、この凸部に塗布された塗膜の破壊等の発生を防止することができ、下地材に対して効率的に施工することができる。
上記第1の発明と上記第2の発明とは、同じ建築板に対して同時に適用することができる。また、上記第3の発明と上記第5の発明、及び上記第4の発明と上記第6の発明とは、それぞれ同じ建築板に対して同時に適用することができる。
すなわち、各発明において、同じ建築板に対して、長手方向の一端から上記第1仮想切断線及び上記第1仮想下地線を設定すると共に、長手方向の他端から上記第2仮想切断線及び上記第2仮想下地線を設定して、上記第1仮想切断線又は第2仮想切断線に沿った切断、及び上記各固定具配置ポイントからの固定具の貫通配置を行うことができる。
また、上記第1の発明において、上記第1仮想切断線又は上記第2仮想切断線の近傍において行う切断は、例えば、第1仮想切断線又は第2仮想切断線に対して±5mmの範囲において行うことができる。
また、上記平坦状表面は、完全に平坦な表面である必要はなく、緩やかに(例えば、0〜15°の傾斜を有する)形成された緩斜面とすることもできる。より具体的には、平坦状表面は、0.5〜1.5mmの高低差を有し、各凸部同士の間隔が2〜50mmである傾斜面とすることができる。
また、上記第1の発明において、上記建築板における上記下地ピッチの略整数倍である所定の板ピッチは、例えば、尺モジュールの建築構造物に対しては、約455mm又は約909mmとすることができ、メータモジュールの建築構造物に対しては、約500mm又は約1000mmとすることができる。
また、上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲同士の間を略等分した位置の近傍に形成された2箇所の固定具配置ポイントは、例えば、当該略等分した位置を中心として、長手方向及びこれに略直交する方向における±5〜25mmの範囲とすることができる。
また、上記第5、第6の発明において、上記第1仮想下地線及び第2仮想下地線を引く約455mm又は約500mmのピッチとは、455mm又は500mmのピッチとして完全な等間隔のピッチだけをいうのではなく、例えば、455±5mm又は約500±5mmまでの誤差をも含めたピッチとすることができる。
また、上記第3、第5の発明において、上記建築板の長手方向に直交する方向の幅は、例えば、約455mm又は約909mmとすることができ、上記第4、第6の発明において、上記建築板の長手方向に直交する方向の幅は、例えば、約500mm又は約1000mmとすることができる。
そして、木目凹凸模様を有する建築板において、上記柾目模様部のみによって木目凹凸模様を形成すると、上記欠損又は破壊等の問題が生じてしまう一方、上記板目模様部のみによって木目凹凸模様を形成すると、建築板の意匠表面が呈する意匠外観が単調なものになってしまう。
また、各第1仮想切断線及び各第2仮想切断線の直下部位に存在しない凸ブロックにおける木目凹凸模様の多くを柾目模様部とすることにより、建築板の意匠表面が呈する意匠外観が単調になってしまうことを抑制することができる。
この場合には、上記建築板の意匠表面に上記節模様部も形成したことにより、建築板の意匠表面に、一層リアルな木目凹凸模様を形成することができる。
そのため、長手方向に互いに隣接する建築板の接続部分の周辺に存在する各凸ブロック同士が、上記直交目地ピッチとほぼ同じピッチで並ぶようにすることができる。そのため、建築板同士の接続部分における意匠外観性を向上させることができる。
例えば、板ピッチを約909mm(3尺)とし、直交目地ピッチを板ピッチの3等分の約303mm(1尺)としたときには、建築板の長手方向における全長は、約3030mm(909mm×3+303mm)とすることができる。
また、建築板の長手方向における全長を板ピッチの略整数倍の長さとしたときには、上記各第1仮想切断線と上記各第2仮想切断線とは、同じ位置に引かれることになり、上記各第1仮想下地線と上記各第2仮想下地線とは、同じ位置に引かれることになる。
そして、木目凹凸模様を有する建築板において、上記柾目模様部のみによって木目凹凸模様を形成すると、上記欠損又は破壊等の問題が生じてしまう一方、上記板目模様部のみによって木目凹凸模様を形成すると、建築板の意匠表面が呈する意匠外観が単調なものになってしまう。
また、各固定具配置ポイントに存在しない木目凹凸模様の多くを柾目模様部とすることにより、建築板の意匠表面が呈する意匠外観が単調になってしまうことを抑制することができる。
すなわち、上記建築板における長手目地溝及び直交目地溝の形成部分の厚みは、凸ブロックの形成部分の厚みに対して薄く、固定具を貫通配置することはできない。
本例の建築板1は、図1〜図3に示すごとく、長尺形状を有すると共に、その長尺方向に向けて形成された長手目地溝31とこれに略直交する方向(直交方向W)に向けて形成された直交目地溝32とによって区画された複数の凸ブロック2を備えた意匠表面101を有している。また、各凸ブロック2には、木目凹凸模様20が形成されている。
そして、図1に示すごとく、本例の建築板1においては、その長手方向Lの一端11から約455mmの略整数倍の板ピッチP1で、長手方向Lに略直交して引かれる複数の仮想線をそれぞれ第1仮想切断線M1とし、長手方向Lの他端12から約455mmの略整数倍の板ピッチP1で、長手方向Lに略直交して引かれる複数の仮想線をそれぞれ第2仮想切断線M2とする。このとき、図2に示すごとく、建築板1の意匠表面101は、各第1仮想切断線M1及び各第2仮想切断線M2の直下部位には、凸ブロック2における木目凹凸模様20の中に混在する略平坦な平坦状表面22又は上記直交目地溝32を配置してなる。
そして、各固定具配置ポイントSには、木目凹凸模様20の中に混在する略平坦な平坦状表面22が配置されている。
その後、建築板1を下地材6に留め付けるための固定具8を、各固定具配置ポイントSから貫通させて下地材6に到達させることにより、上記所定の施工長さに切断された建築板1を下地材6に施工する。
以下に、これを詳説する。
図1、図2は、建築板1の意匠表面101を観察した平面図であり、図3は、上記建築板1を、上記木目凹凸模様20の形成方向(長手方向L)に直交する直交方向Wにおいて切断して観察した断面説明図である。
なお、木目形成方向(各木目凸部211、221が伸びる方向)とは、建築板1の意匠表面101に表現する樹木4の切断面において、この樹木4が伸びる方向のことをいう。
なお、図1において、柾目模様部21が形成された凸ブロック2は、模様なし(白地)で記載しており、板目模様部22が形成された凸ブロック2は、ハッチング模様を施して記載している。
そして、本例の木目凹凸模様20における各木目凸部211、221は、上記年輪の外観を呈する木材(樹木4)において、晩材部41の硬さが早材部42の硬さよりも硬いことに対応して、建築板1の意匠表面101に突出形成されたものである。
そして、建築板1の意匠表面101は、長手方向Lに向けて複数の凸ブロック2を並べてなる凸ブロック列201を、長手方向Lに向けて複数並行形成してなる。
また、本例の建築板1の長手方向Lに向けて形成した長手目地溝31は、所定寸法の長手目地ピッチで、直交方向Wに並ぶよう複数形成されており、長手方向Lの両端11、12に位置する一部の凸ブロック2を除き、本例の各凸ブロック2の大きさは略同一になっている。
また、長手方向Lの両端11、12に位置する一部の凸ブロック2を除く各凸ブロック2は、長手目地溝31と直交目地溝32とにより、格子状に区画されている。
また、各第1仮想下地線N1の直下部位及び各第2仮想下地線N2の直下部位にも、凸ブロック2における平坦状表面22を構成する板目模様部22と、直交目地溝32とが交互に配置されている。そして、各固定具配置ポイントSは、長手目地溝31及び直交目地溝32を除く、凸ブロック2における平坦状表面22を構成する板目模様部22に形成されている。
なお、図7に示すごとく、節模様部23は、上記複数の急傾斜木目凸部211を分断するようにして、柾目模様部21中に混在して形成することもできる。そして、平坦状表面22は、柾目模様部21に混在して形成された節模様部23とすることもできる。
そして、建築板1の長手方向Lの両端11、12の近傍には3箇所の固定具配置ポイントSが形成されており、当該3箇所の固定具配置ポイントSは、長手方向Lの一端11又は他端12から、それぞれ15〜45mmの範囲の少なくとも一部であって、直交方向Wにおける両端13からそれぞれ15〜45mmの範囲の少なくとも一部である2箇所と、直交方向Wにおける両端13同士の間の略中央位置の近傍の1箇所として形成されている。
また、建築板1の長手方向Lにおける全長は、板ピッチP1の3倍に直交目地ピッチP2を加えた長さであり、約3030mm(909mm×3+303mm)となっている。また、建築板1の直交方向Wにおける幅は、約455mmとなっている。
また、直交方向Wの両端13から15〜45mmの範囲の少なくとも一部である2箇所の固定具配置ポイントSは、建築板1の直交方向Wの両端13に位置する凸ブロック列201におけるいずれかの凸ブロック2に形成されている。また、直交方向Wの略中央位置の近傍に位置する固定具配置ポイントSは、中央側に位置する2列の凸ブロック列201におけるいすれかの凸ブロック2の中央側に形成されている。
また、直交方向Wにおける急傾斜木目凸部211同士の間隔は、3〜10mmとなっており、直交方向Wにおける緩傾斜木目凸部221同士の間隔は、10〜50mmとなっている。
また、本例の下地部材6は、建築構造物5の柱に固定された胴縁である。本例の胴縁は、約45mmの幅を有している。また、下地材6に対して建築板1を施工する際には、下地材6の表面には防水シート等を配設しておくことができる。
すなわち、本例の建築板1は、下地材6の配設ピッチである下地ピッチP0(本例では約455mm)の略整数倍以上(本例では6倍以上)の長さを有する長尺形状に形成されている。そして、建築板1は、建築現場において、下地材6に施工する際に、施工に必要な長さに切断して使用され、下地材6に対向配置される意匠表面101の部位から釘又はビス等の固定具8を下地材6に留め付けることによって、下地材6に施工される。
すなわち、図8に示すごとく、建築板1の長手方向Lの一端11を、施工を開始する基準となる施工基準端Cとしたときには、この一端11から上記施工長さを確保する際には、当該建築板1は、各第1仮想切断線M1のいずれかの近傍に沿って切断することになる。そして、この所定の施工長さに切断された建築板1を下地材6に留め付けるときには、固定具8は、各第1仮想下地線N1の直下部位に形成された固定具配置ポイントSから貫通配置することになる。
そのため、建築板1を切断する際に、柾目模様部21を形成する急傾斜木目凸部211が切断されてしまうことがなく、この急傾斜木目凸部211の欠損の発生を防止することができ、急傾斜木目凸部211に塗布された塗膜25の破壊の発生を防止することもできる。また、建築板1の意匠表面101から固定具8を貫通配置する際に、当該固定具8の頭部が木目凹凸模様20における急傾斜木目凸部211を欠損させたり、この急傾斜木目凸部211に塗布された塗膜25を破壊させたりすることを防止することができる。
このように、本例の建築板1の施工方法によれば、第1仮想切断線M1又は第2仮想切断線M2のいずれかの近傍に沿って切断して所定の施工長さに形成し、各固定具配置ポイントSから固定具8を貫通配置して、建築板1を下地材6に施工することにより、建築板1の施工を効率的に行うことができる。
一方、図11には、比較のために、建築板1を、柾目模様部21の形成部位において切断した場合を示す。同図に示すごとく、この場合には、切断部分Xに急傾斜木目凸部211の欠損や、急傾斜木目凸部211に塗布された塗膜25の破壊が生じるおそれがあることがわかる。
一方、図13には、比較のために、固定具8を、建築板1の意匠表面101における柾目模様部21の形成部位から下地材6に留め付けた場合を示す。同図に示すごとく、この場合には、固定具8の頭部81によって、固定具の留付位置Yに急傾斜木目凸部211の欠損や、急傾斜木目凸部211に塗布された塗膜25の破壊が生じるおそれがあることがわかる。
そのため、長手方向Lに互いに隣接する建築板1A、Bの接続部分Zの周辺に存在する各凸ブロック2同士が、上記直交目地ピッチP2とほぼ同じピッチで並ぶようにすることができる。そのため、建築板1同士の接続部分Zにおける意匠外観性を向上させることができる。
そして、この場合には、図16、図17に示すごとく、上記固定具配置ポイントSは、上記各第1仮想下地線N1及び各第2仮想下地線N2の直下部位の近傍における4箇所に形成することができる。そして、この4箇所の固定具配置ポイントSは、直交方向Wにおける両端13からそれぞれ15〜45mmの位置の近傍の2箇所と、直交方向Wにおける両端13からそれぞれ15〜45mmの位置同士の間を略等分した位置の近傍の2箇所として形成することができる。
例えば、図16、図17は、凸ブロック列201を6段に形成した場合の建築板1について示している。
101 意匠表面
11 長手方向の一端
12 長手方向の他端
13 直交方向の両端
2 凸ブロック
201 凸ブロック列
20 木目凹凸模様
21 柾目模様部
211 急傾斜木目凸部
22 板目模様部(平坦状表面)
221 緩傾斜木目凸部
23 節模様部
25 塗膜
31 長手目地溝
32 直交目地溝
5 建築構造物
6 下地材
8 固定具
P0 下地ピッチ
P1 板ピッチ
P2 直交目地ピッチ
M1 第1仮想切断線
M2 第2仮想切断線
N1 第1仮想下地線
N2 第2仮想下地線
S 固定具配置ポイント
C 施工基準端
L 長手方向
W 直交方向
Claims (9)
- 建築構造物において所定の下地ピッチで配設された複数の下地材に対し、固定具により建築板を施工する方法において、
上記建築板は、長尺形状を有すると共に、その意匠表面に凹凸模様を形成してなり、
上記建築板において、その長手方向の一端から上記下地ピッチと略同一のピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第1仮想下地線とし、上記長手方向の他端から上記下地ピッチと略同一のピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第2仮想下地線としたとき、
当該建築板の意匠表面は、上記各第1仮想下地線及び上記各第2仮想下地線の直下部位
の近傍における3箇所又は4箇所に、上記固定具を貫通配置させるための固定具配置ポイントを有しており、
当該3箇所又は4箇所の固定具配置ポイントは、上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲の少なくとも一部である2箇所と、上記長手方向に略直交する方向における両端同士の間の略中央位置の近傍の1箇所、又は上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲同士の間を略等分した位置の近傍の2箇所として形成されていると共に、当該各固定具配置ポイントには、上記凹凸模様の中に混在する略平坦な平坦状表面が配置されており、
上記建築板は、その長手方向の一端又は他端のいずれかを施工基準端にして上記下地材に施工する際に、上記固定具を上記各固定具配置ポイントから貫通させて上記下地材に到達させることにより、上記下地材に施工することを特徴とする建築板の施工方法。 - 請求項1において、上記建築板の意匠表面における凹凸模様は、急傾斜状に突出した急傾斜木目凸部を複数配列してなる柾目模様部、又は上記急傾斜木目凸部よりも緩やかな緩傾斜状に突出した緩傾斜木目凸部を複数配列してなる板目模様部のいずれかを形成してなる木目凹凸模様であり、
上記各固定具配置ポイントに配置された上記平坦状表面は、上記板目模様部であることを特徴とする建築板の施工方法。 - 請求項2において、上記柾目模様部又は上記板目模様部には、節模様部が混在して形成されていることを特徴とする建築板の施工方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、上記建築板の意匠表面は、上記長尺形状の長尺方向に向けて形成された長手目地溝とこれに略直交する方向に向けて形成された直交目地溝とによって区画された複数の凸ブロックを備えていると共に、上記凹凸模様は、上記各凸ブロックに形成されており、
上記各固定具配置ポイントは、上記長手目地溝及び上記直交目地溝を除く、上記凸ブロックにおける上記平坦状表面に形成されていることを特徴とする建築板の施工方法。 - 長尺形状を有すると共に、凹凸模様を備えた意匠表面を有する建築板であって、
該建築板は、その長手方向の一端から約455mmのピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第1仮想下地線とし、上記長手方向の他端から約455mmのピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第2仮想下地線としたとき、
当該建築板の意匠表面は、上記各第1仮想下地線及び上記各第2仮想下地線の直下部位
の近傍における3箇所又は4箇所に、当該意匠表面から固定具を貫通配置させるための固定具配置ポイントを有しており、
当該3箇所又は4箇所の固定具配置ポイントは、上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲の少なくとも一部である2箇所と、上記長手方向に略直交する方向における両端同士の間の略中央位置の近傍の1箇所、又は上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲同士の間を略等分した位置の近傍の2箇所として形成されていると共に、当該各固定具配置ポイントには、上記凹凸模様の中に混在する略平坦な平坦状表面が配置されていることを特徴とする建築板。 - 長尺形状を有すると共に、凹凸模様を備えた意匠表面を有する建築板であって、
該建築板は、その長手方向の一端から約500mmのピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第1仮想下地線とし、上記長手方向の他端から約500mmのピッチで、当該長手方向に略直交して引かれる仮想線を第2仮想下地線としたとき、
当該建築板の意匠表面は、上記各第1仮想下地線及び上記各第2仮想下地線の直下部位の近傍における3箇所又は4箇所に、当該意匠表面から固定具を貫通配置させるための固定具配置ポイントを有しており、
当該3箇所又は4箇所の固定具配置ポイントは、上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲の少なくとも一部である2箇所と、上記長手方向に略直交する方向における両端同士の間の略中央位置の近傍の1箇所、又は上記長手方向に略直交する方向における両端からそれぞれ15〜45mmの範囲同士の間を略等分した位置の近傍の2箇所として形成されていると共に、当該各固定具配置ポイントには、上記凹凸模様の中に混在する略平坦な平坦状表面が配置されていることを特徴とする建築板。 - 請求項5又は6において、上記建築板の意匠表面における凹凸模様は、急傾斜状に突出した急傾斜木目凸部を複数配列してなる柾目模様部、又は上記急傾斜木目凸部よりも緩やかな緩傾斜状に突出した緩傾斜木目凸部を複数配列してなる板目模様部のいずれかを形成してなる木目凹凸模様であり、
上記各固定具配置ポイントに配置された上記平坦状表面は、上記板目模様部であることを特徴とする建築板。 - 請求項7において、上記柾目模様部又は上記板目模様部には、節模様部が混在して形成されていることを特徴とする建築板。
- 請求項5〜8のいずれか一項において、上記建築板の意匠表面は、上記長尺形状の長尺方向に向けて形成された長手目地溝とこれに略直交する方向に向けて形成された直交目地溝とによって区画された複数の凸ブロックを備えていると共に、上記凹凸模様は、上記各凸ブロックに形成されており、
上記各固定具配置ポイントは、上記長手目地溝及び上記直交目地溝を除く、上記凸ブロックにおける上記平坦状表面に形成されていることを特徴とする建築板。
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