JP4462634B2 - 架空線用テンションバランサ - Google Patents
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Description
また、油圧式は、ピストンによってシリンダ内に膈成された2つの油室に作動油を封入し、架空線の伸縮に伴うピストンロッドの出入動作に応じて、前記作動油をバルブを通して一方の油室から他方の油室へ供給することにより、ピストンロッド端に連結された架空線が弛まないようにしている。
一端がコイルばねに連結されて張力変換プーリのガイド溝に巻回されたワイヤにより、コイルばねの張力が張力変換プーリに回転力として伝達され、この張力変換プーリに伝達された回転力を張力に変換して架空線に付与すると共に、架空線の伸縮で張力変換プーリが正逆に回動すし、架空線の伸縮量を前記張力変換プーリの回転に伴う前記コイルばねの伸縮動作によって吸収する構成を備え、
この架空線の伸縮で張力変換プーリが正逆回動することで巻回されているワイヤの位置が、径の順次変化する螺旋状のガイド溝に案内されて変わることにより巻回されているワイヤの位置のプーリ径が変化し、コイルばねの張力が変化しても張力変換プーリにおいて略均一化されて出力され架空線に付与されることを特徴とする。
架空線に張力を付与するコイルばねと、
径が一定の螺旋状の第1のワイヤガイド溝を備える第1プーリ部および径が変化する螺旋状の第2のワイヤガイド溝を備える第2プーリ部が並列し、互いのガイド溝が螺旋方向を逆にして形成された張力変換プーリと、
前記第1プーリ部の第1のワイヤガイド溝に沿って巻回され、一端が該第1のワイヤガイド溝の一部に固定され、他端が架空線側に連結される第1のワイヤと、
前記第2プーリ部の第2のワイヤガイド溝に沿って巻回され、一端が該第2のワイヤガイド溝の一部に固定され、他端が前記コイルばねに連結されて張力が付与される第2のワイヤと、を備え、
前記架空線の伸縮量を、前記張力変換プーリの回転に伴う前記コイルばねの伸縮動作によって吸収させると共に、架空線の伸縮に伴うコイルばねの張力の変化を、架空線の伸縮で張力変換プーリが正逆回動することで巻回されている第2のワイヤの位置が、径の順次変化する螺旋状の第2のワイヤガイド溝で案内されて変わることにより、巻回されている第2のワイヤの位置のプーリ径が変化し第1のワイヤガイド溝に巻回されている第1のワイヤに略均一化して出力し架空線に付与することを特徴とする。
要するに、第2のワイヤを牽引しているコイルばねの弾発力が、架空線の伸縮に応じて第1のワイヤを第1のワイヤガイド溝に巻き込んだり巻き戻したりさせることで、前記架空線の伸縮を吸収し、この架空線のテンションを一定に保つことができると共に、この時に第2のワイヤがガイドされる第2のワイヤガイド溝のプーリ径が変化するために、コイルばねの張力が変化しても架空線には略一定の張力として付与することができる。
この構成により、第1プーリ部および/または第2プーリ部を、他の径の異なるものと取り換えることが可能となり、コイルばねのばね力(張力)が同じものであっても、架空線に付与する張力を変えることが可能となる。従って、コイルばねを変えることなく架空線の種類に応じた対応が可能となる。
この構成により、マーキングが指示する張力表示目盛からプーリの回転に伴うワイヤの移動量を、つまり架空線の伸縮量をプーリの外周側で簡単に確認することができる。
この構成により、マーキングが指示する張力表示目盛から、架空線の伸縮に伴う第1のワイヤの移動量を、枠部材の上部や下部において簡単に確認することができる。
(1)張力変換プーリとコイルばねの単純な組み合わせによって、架空線の伸縮を吸収しながらこの架空線のテンションを一定に保つことができ、これを適時のメンテナンスのみで実現可能にする。
(2)コイルばねを使用し、架空線の伸縮に対応してコイルばねの張力(ばね力)が変化しても、架空線には略一定の張力として付与することができる。
(3)架空線に張力を付与するコイルばねのばね力(張力)が同じものであっても、張力変換プーリの第1プーリ部又は第2プーリ部を他の径の異なるものと取り換えて、架空線に付与する張力を変えることができる。従って、コイルばねを変えることなく架空線の種類に応じ対応が可能となる。
(4)架空線の伸縮量が容易に確認できる。
(5)また、耐久性が優れ、外的要因による張力アンバランスの発生を回避できる。
本発明の実施の形態による架空線用テンションバランサは、基本的に、径が一定の螺旋状の第1のワイヤガイド溝を備える第1プーリ部および径が変化する螺旋状の第2のワイヤガイド溝を備える第2プーリ部が並列し、互いのガイド溝が螺旋方向を逆にして形成されている張力変換プーリを有する。また、前記第1のワイヤガイド溝に沿って巻回され、一端が該第1のワイヤガイド溝の一部に固定され、他端が架空線側に連結される第1のワイヤと、前記第2のワイヤガイド溝に沿って巻回され、一端が該第2のワイヤガイド溝の一部に固定され、他端が軸方向移動部材に取り付けられた第2のワイヤとを備える。そして、前記軸方向移動部材をコイルばねにより前記第2のワイヤの前記一端側とは反対方向に付勢し、前記架空線の伸縮量を、前記張力変換プーリの回転に伴う前記コイルばねの伸縮動作によって吸収させるという構成である。
一方、コイルばね4は、筒状部材3内に軸方向移動自在に収納され、負荷時の回転を抑制するために、巻き方向(旋回方向)が交互に逆になる2つのコイルばね4a、4bを可動ばね受け部材16を介して配置した構成とされている。
これにより、第1のワイヤ10、プーリ2、第2のワイヤ11、リング孔Hおよびワイヤ保持ピン25を順次介して入力される架空線の伸縮を、コイルばね4の弾発力により吸収させることができる。
これにより張力変換プーリ2に第2のワイヤを介して伝達されるコイルばね4の張力を所定の状態としてセットすることができる。即ち、所定の張力を付与した状態でプリセット用ボルト31で張力変換プーリ2の回転を阻止してセットし、取付けた後にこのプリセット用ボルト31を取り外すことで、コイルばねの所定の張力を付与した状態で取付けることが容易に可能となる。
そして、ガイド部材43の一方の端縁付近に、水平片41a上の目盛42を指示するためのマーキング45が施されている。
この時、架空線の伸縮による張力変換プーリ2の回動で、第2のワイヤ11が巻回されている位置が移動し、その位置により第2のワイヤガイド溝7のプーリ径が変化するため、コイルばね4の張力が変化しても、架空線には略一定の張力として付与することができる。
この実施の形態は、張力変換プーリ2を構成する第1プーリ部2aと第2プーリ部2bとが着脱可能に形成されているものである。本例では、第1プーリ部2aの第2プーリ部2bとの接面に、断面非円形の凸部47を突設し、第2プーリ部2bの第1プーリ部2aとの接面に、前記凸部47に対応する非円形の穴46を設け、凸部47を穴46に嵌入することによって着脱可能とした構成を示している。他は前記実施の構成と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付して他の詳細な説明は省略する。
図9は、図8の変形例を示す斜視図である。本例は、凸部47が複数あり、穴46もこれに対応して複数が存在する場合である。本例では凸部47および穴46が複数存在するため、断面形状は円形でもよい。他は前記実施の形態と同様である。
この第1プーリ部2aと第2プーリ部2bとを着脱可能とする構成は、前記実施の形態に制限されるものではなく、他の従来公知の手段も採用できることはいうまでもない。
なお、図8および図9において符号48は、軸5への挿入孔であり、張力変換プーリ2は、軸5に対し回転自在に取付けてもよいし、軸5には固定して取付け、軸5を回転自在としてもよい。この軸5の軸受部やプーリ2の回転部には、ベアリングを設けたり、摩擦を低減する皮膜を形成したりするのが、円滑な回転が可能となり摩耗を防止できるので好ましい。
2 張力変換プーリ
2a 第1プーリ部
2b 第2プーリ部
3 筒状部材
4 コイルばね
5 軸
6 第1のワイヤガイド溝
7 第2のワイヤガイド溝
8、9 係止穴
10 第1のワイヤ
11 第2のワイヤ
12、13 止め具
14 軸
15 ガイドプーリ
16 可動ばね受け部材
21 外部取り付け部材
23 円板
24 ワイヤ止め部材
25 ワイヤ支持ピン
26 カラー
31 プリセットボルト
32 伸縮量表示目盛
33 目盛板
35 透視窓
36 マーキング
37 マーキング部材
38 ガイド孔
39 支持板
40 プリセットピース
41 目盛板
42 伸縮量表示目盛
46 穴
47 凸部
Claims (5)
- コイルばねの張力を、径が順次変化する螺旋状のガイド溝を備える張力変換プーリを介して架空線に付与し、架空線の張力を一定に保持する架空線用テンションバランサであって、
一端がコイルばねに連結されて張力変換プーリのガイド溝に巻回されたワイヤにより、コイルばねの張力が張力変換プーリに回転力として伝達され、この張力変換プーリに伝達された回転力を張力に変換して架空線に付与すると共に、架空線の伸縮で張力変換プーリが正逆に回動し、架空線の伸縮量を前記張力変換プーリの回転に伴う前記コイルばねの伸縮動作によって吸収する構成を備え、
この架空線の伸縮で張力変換プーリが正逆回動することで巻回されているワイヤの位置が、径の順次変化する螺旋状のガイド溝に案内されて変わることにより巻回されているワイヤの位置のプーリ径が変化し、コイルばねの張力が変化しても張力変換プーリにおいて略均一化されて出力され架空線に付与されることを特徴とする架空線用テンションバランサ。 - 空中に架設される架空線の張力を一定に保持するための架空線用テンションバランサであって、
架空線に張力を付与するコイルばねと、
径が一定の螺旋状の第1のワイヤガイド溝を備える第1プーリ部および径が順次変化する螺旋状の第2のワイヤガイド溝を備える第2プーリ部が並列し、互いのガイド溝が螺旋方向を逆にして形成された張力変換プーリと、
前記第1プーリ部の第1のワイヤガイド溝に沿って巻回され、一端が該第1のワイヤガイド溝の一部に固定され、他端が架空線側に連結される第1のワイヤと、
前記第2プーリ部の第2のワイヤガイド溝に沿って巻回され、一端が該第2のワイヤガイド溝の一部に固定され、他端が前記コイルばねに連結されて張力が付与される第2のワイヤと、を備え、
前記架空線の伸縮量を、前記張力変換プーリの回転に伴う前記コイルばねの伸縮動作によって吸収させると共に、架空線の伸縮に伴うコイルばねの張力の変化を、架空線の伸縮で張力変換プーリが正逆回動することで巻回されている第2のワイヤの位置が、径の順次変化する螺旋状の第2のワイヤガイド溝に案内されて変わることにより、巻回されている第2のワイヤの位置のプーリ径が変化し第1のワイヤガイド溝に巻回されている第1のワイヤに略均一化して出力し架空線に付与することを特徴とする請求項1記載の架空線用テンションバランサ。 - 前記張力変換プーリの第1プーリ部と第2プーリ部は、着脱可能に形成され、一方が他方に対し取り換え可能となっていることを特徴とする請求項2記載の架空線用テンションバランサ。
- 前記張力変換プーリの外周には伸縮表示目盛を施したリング状の目盛板が設けられ、前記張力変換プーリを収納する枠部材上であって、前記伸縮表示目盛に対向する位置にマーキングが施されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の架空線用テンションバランサ。
- 前記第1のワイヤには伸縮表示目盛を施した伸縮表示目盛部材が取り付けられ、前記張力変換プーリを収納する前記枠部材上であって、前記伸縮表示目盛に対向する位置にはマーキングが施されていることを特徴とする請求項2または3に記載の架空線用テンションバランサ。
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