JP4462605B2 - 水系シリカ分散液 - Google Patents
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〔1〕 固形分の含有量が5〜75重量%であり、該固形分中のシリカ成分の含有量が97〜99重量%である水系シリカ分散液、
〔2〕 前記〔1〕に記載の水系シリカ分散液を用いて形成されたコーティング膜、
並びに
〔3〕 前記〔1〕に記載の水系シリカ分散液からなる無機多孔体吸水抑制剤、
に関する。
Q0 : −65 〜 −75ppm
Q1 : −76 〜 −84ppm
Q2 : −85 〜 −90ppm
Q3 : −92 〜 −100ppm
Q4 :−105 〜 −115ppm
Rn −Si−(OM)4-n
式中、nはRのSiとの結合数を示し、1、2または3である。Rはアルキル基を示し、当該アルキル基の炭素数は好ましくは1〜2である。Mは水素原子、アルカリ金属原子のいずれかを示す。具体的に当該化合物を例示すれば、ナトリウムメチルシリコネート〔CH3 Si(OH)2 (ONa)〕やカリウムエチルシリコネート〔C2 H5 Si(OH)2 (OK)〕が挙げられる。
R1 −Si(OR2 )3
式中、R1 とR2 は同一または異なるアルキル基を示し、R1 の炭素数は好ましくは1〜3、R2 の炭素数は好ましくは1〜2である。具体的に当該化合物を例示すれば、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン等が挙げられる。
(a)−1液:一次粒径 1〜30nmのコロイド粒子を含むシリカゾル
(a)−2液:一次粒径30〜100nm のコロイド粒子を含むシリカゾル
市販のナトリウムケイ酸塩(3号水ガラス:ケイ素化合物30%、ナトリウム化合物10%;大阪珪曹株式会社製)5 部およびイオン交換水5 部を混合後、上記(a)−2液100 部に添加して試験液を調製した。本試験液の固形分含有量は20%、該固形分中のシリカ成分含有量は98%であった。また、Q2 構造の相対量は1%、Q3 /Q4 比は0.47であり、固形分粒子の平均粒径は0.12μmであった。
市販のナトリウムケイ酸塩(3号水ガラス)5 部およびイオン交換水5 部を混合後、上記(a)−1液50部と(a)−2液50部の混合液に添加して試験液を調製した。本試験液の固形分含有量は20%、該固形分中のシリカ成分含有量は98%であった。また、Q2 構造の相対量は0%、Q3 /Q4 比は0.47であり、固形分粒子の平均粒径は0.11μmであった。
市販のナトリウムケイ酸塩(3号水ガラス)10部およびイオン交換水10部を混合後、上記(a)−1液50部と(a)−2液50部の混合液に添加して試験液を調製した。本試験液の固形分含有量は19%、該固形分中のシリカ成分含有量は98%であった。また、Q2 構造の相対量は3%、Q3 /Q4 比は0.48であり、固形分粒子の平均粒径は0.11μmであった。
陰イオン型界面活性剤ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(商品名:エマール20C;花王株式会社製)を有効分として100 ppmおよびイソプロパノール5000ppmを混合後、実施例2記載のシリカ分散液に添加して試験液を調製した。
実施例2記載のシリカ分散液にMgO粉末2%を添加後、超音波分散機にて均一分散して試験液を調製した。
市販のナトリウムケイ酸塩(3号水ガラス)5 部およびイオン交換水5 部を混合後、上記(a)−1液100 部に添加して試験液を調製した。本試験液の固形分含有量は20%、該固形分中のシリカ成分含有量は98%であった。また、Q2 構造の相対量は0%、Q3 /Q4 比は0.69であり、固形分粒子の平均粒径は0.26μmであった。
市販のナトリウムケイ酸塩(3号水ガラス)5 部およびイオン交換水5 部を混合後、市販のコロイダルシリカ(商品名:スフェリカスラリー550;触媒化成工業社製)100 部に添加して試験液を調製した。本試験液の固形分含有量は20%、該固形分中のシリカ成分含有量は98%であった。また、Q2 構造の相対量は0%、Q3 /Q4 比は0.15であり、固形分粒子の平均粒径は0.65μmであった。
上記(a)−1液をそのまま試験液とした。本試験液の固形分含有量は20%、該固形分中のシリカ成分含有量は99.3%であった。また、該試験液のpHは9.7であった。
市販のナトリウムケイ酸塩(3号水ガラス)50部とイオン交換水50部を混合して試験液を調製した。本試験液の固形分含有量は20%、該固形分中のシリカ成分含有量は75%であった。また、該試験液のpHは11.5であった。
ナトリウムケイ酸塩5部を上記(a)−2液100部に混合した後、イオン交換水5部を混合した以外は実施例1と同一条件で調製した。しかし、ゲルを生じ均一な分散液とはならず、以後の評価は行わなかった。
実施例1〜7および比較例1〜2で得られた各試験液の塗膜性(製膜性)を評価した。すなわち、該試験液約0.1gをガラス板(25mm×75mm)上に刷毛塗り法にて塗工し、乾燥後の製膜状態を、光学顕微鏡による観察下、目視により以下の評価基準に基づいて評価し、塗膜性の評価とした。各試験液の塗膜性試験の結果を表1に示す。
◎: 十分な製膜性を示し、 亀裂なし
○: 製膜性はあるが、 やや亀裂あり(幅1mm内に5本以上の亀裂あり)
△: 製膜性がなく、 亀裂あり
実施例1〜7および比較例1〜2で得られた各試験液を用いて形成された塗膜の耐水性を評価した。すなわち、該試験液約0.1gをガラス板(25mm×75mm)上に刷毛塗り法にて塗工し、乾燥後、得られた膜を水中に24時間浸漬し、ガラス板上に残存する膜量を、光学顕微鏡による観察下、目視により以下の評価基準に基づいて評価し、耐水性の評価とした。各試験液により得られた塗膜の耐水性試験の結果を表1に示す。
◎:ほぼ残存する(80%以上残存する)
○:半分以上残存する
△:ほぼ溶解する(50%以上溶解する)
実施例1〜7および比較例1〜2で得られた各試験液を用いて形成された塗膜の吸水抑制能を評価した。すなわち、平均粒径0.2mm の標準砂(山口県豊浦産)、普通ポルトランドセメントおよび水を1 :1 :0.3 の割合(重量比)で配合し、直径5cm 、高さ0.5cm のモルタル試供体を作製し、各試験液中に5分間浸漬後引き上げ、室温にて24時間の乾燥を行った。乾燥後、モルタル試供体をイオン交換水中に30分間浸漬した。イオン交換水中への浸漬前後でのモルタル試供体の重量変化率を吸水率として求め、当該吸水率により吸水抑制能を評価した。吸水率が低い程、吸水抑制能に優れる。なお、ブランクとして、試験液に浸漬しないモルタル試供体についてもイオン交換水中への浸漬前後で吸水率を求めた。各試験液により得られた塗膜の吸水抑制能試験の結果を表2に示す。
Si−C結合を有する化合物としてナトリウムメチルシリコネート(化学式:CH5 NaO 3 Si)を使用した。実施例2記載のシリカ分散液100部に対し、攪拌下、30%ナトリウムメチルシリコネート水溶液を3.1部添加、混合し、ナトリウムメチルシリコネート含有シリカ分散液を調製した。該シリカ分散液の固形分含有量は21%、該固形分中のシリカ成分含有量は98%であった。Q2 構造の相対量は0%、Q3 /Q4 比は0.47であり、固形分粒子の平均粒径は0.11μmであった。また、当該シリカ分散液において、Si−C結合を形成するSiの含有量は、全Si中、2.3モル%であった。
Claims (6)
- 固形分の含有量が5〜75重量%であり、該固形分中のシリカ成分の含有量が97〜99重量%である水系シリカ分散液からなる無機多孔体吸水抑制剤。
- シリカ成分の29Si−NMRによるスペクトルの帰属において、Qn (n=0〜4)構造を示すシグナルの総面積に対するQ2 構造を示すシグナルの面積の割合が5%以下であり、Q3 構造を示すシグナルの面積とQ4 構造を示すシグナルの面積との比が0.1≦Q3 /Q4 ≦0.6である請求項1記載の無機多孔体吸水抑制剤。
- 固形分粒子の平均粒径が0.01〜0.8μmの範囲にある請求項1または2記載の無機多孔体吸水抑制剤。
- シリカ成分がSi−C結合を形成するSi及び/又はSi−C結合を形成しないSiを含有してなるものであり、Si−C結合を形成するSiを含有してなる場合、Si−C結合を形成するSiの含有量が全Si中の0.01〜30モル%である、請求項1〜3いずれか記載の無機多孔体吸水抑制剤。
- 界面活性剤および/またはアルコールをさらに含有してなる請求項1〜4いずれか記載の無機多孔体吸水抑制剤。
- セラミックス粉末および/または着色顔料をさらに含有してなる請求項1〜5いずれか記載の無機多孔体吸水抑制剤。
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