JP4689645B2 - 非平滑面防汚用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、非平滑面防汚用組成物に関するものである。
金属,ガラス,プラスチックその他の各種材料に対する防汚方法が検討されている。
防汚方法としては、特許文献1のような帯電防止性を付与するものや、特許文献2のような、親水性の付与によるもの等、色々と試みられてきたが、セメントやブロック等の多孔質体に対して優れた防汚効果を発揮する防汚用組成物は、これまで無いのが現状であった。
例えば特許文献2は、防汚性付与のため、シリカ等の粒子を利用する方法であるが、これは、鏡,ガラス,タイル,セラミックス,プラスチック等の「平滑な対象物」に防汚性能を付与する目的で、基材表面に、シリカ等の無機酸化物粒子によって敢えて凹凸面を生じさせ、その凹凸面に保持された水の表面張力,あるいは凹凸面に固着させた澱粉の親水性によって、防汚効果を付与するものであって、多孔質体等のような、無機粒子の粒径よりも大きな孔を有する非平滑表面に防汚性を付与するために、シリカ等の粒子を用いる本発明とは、発想が全く異なるものである。
特開2004−270039号公報 特開2005−47259号公報
本発明者は、非平滑面に対する汚れの付着性について研究を重ねた結果、本発明に到達したものであって、その目的とするところは、非平滑面の防汚効果に優れた組成物を提供するにある。
上述の目的は、下記第一の発明から第六の発明によって、達成される。
<第一の発明>
平均粒径が100nm以下の粒子を含むことを特徴とする、非平滑面防汚用組成物。
<第二の発明>
粒子が、多孔質構造を有するものであることを特徴とする、第一の発明に記載の非平滑面防汚用組成物。
<第三の発明>
粒子の比表面積が、50m2/g以上であることを特徴とする、第一又は第二の発明に記載の非平滑面防汚用組成物。
<第四の発明>
粒子が、無機粒子であることを特徴とする、第一乃至第三の発明のいずれかに記載の、非平滑面防汚用組成物。
<第五の発明>
粒子含有量が、0.05重量%以上であることを特徴とする、第一乃至第四の発明のいずれかに記載の、非平滑面防汚用組成物。
<第六の発明>
更に界面活性剤を含むことを特徴とする、第一乃至第五の発明のいずれかに記載の、非平滑面防汚用組成物。
本発明の防汚用組成物を用いることで、凹凸面等の非平滑面を、従来品と比べて、著しく防汚することができる。しかも、本発明の防汚用組成物は、非平滑面が濡れたままの状態に適用しても、効果を発揮し得る。
また、界面活性剤を併用する際には、あらかじめ付着してしまった汚れを落としながら、防汚性をも付与することができる。
本発明に用いられる粒子としては、有機,無機いずれでも使用可能であるが、使用後の変性が少ない,環境への影響が少ない,安価に入手し易い等の理由で、無機粒子が好ましい。
具体的には、二酸化ケイ素(シリカ),ケイ酸マグネシウム,ケイ酸カルシウム等のケイ素を含む粒子,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化アルミニウム(アルミナ),酸化マグネシウム,酸化ジルコニウム(ジルコニア),酸化スズ,酸化インジウム,スズドープ酸化インジウム,インジウムドープ酸化スズ,アンチモンドープ酸化スズ,炭酸マグネシウム,炭酸カルシウム,リン酸カルシウム,ホウ酸アルミニウム,ホウ酸マグネシウム,ケイ酸ジルコニウム,窒化アルミニウム,等の、金属系粒子,窒化ケイ素,窒化ホウ素等の窒化物,真珠岩,シリコーン樹脂製粒子,ナイロンパウダー等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
これらの中でも、二酸化ケイ素(シリカ),酸化チタン,リン酸カルシウムが、防汚効果が高い点で好ましく、特に、二酸化ケイ素(シリカ)>酸化チタン>リン酸カルシウムの順で、その効果が顕著である。
二酸化ケイ素の微粒子の製法としては、湿式と乾式が挙げられる。
(1)湿式法とは、ケイ酸ナトリウムと酸を反応させる方法であるが、中でも、高純度の硅砂を原料としたケイ酸ソーダと、硫酸を混合して得られるケイ酸ゾルを重合して一次粒子とし、三次元的な凝集体を形成し、ゲル化し、得られたシリカを微粉化したものが、多孔質化し易く、比表面積の大きなものが得られる点で好ましい。
(2)乾式法とは、四塩化ケイ素の分解による方法であるが、内部比表面積を持たない、コンパクトなシリカが得られやすい。
尚、酸化チタンには、様々な結晶構造のものがあり、いずれであっても、又はこれらの混合物であっても良いが、好ましい具体例としては、ブルッカイト型結晶,ルチル型結晶,又はこれらの混合物等が挙げられる。
本発明の非平滑面防汚用組成物に用いられる粒子の平均粒径は、防汚効果を発揮するためには、100nm以下であることが必要であり、好ましくは80nm以下,より好ましくは50nm以下,更に好ましくは20nm以下である。
粒径が小さい程、非平滑面に存在する孔等の凹凸部分に、入り込み易く、汚れの付着を防止する効果が高くなると考えられるからである。
本発明の非平滑面防汚用組成物に用いられる粒子は、優れた防汚効果を発揮するために、多孔質構造を有するものであることが好ましい。多孔質構造をとることによって、非平滑面や汚れとの密着性が低くなると考えられるからである。
多孔質構造の粒子は、例えば、上述の湿式法のような方法で製造することができるが、日本アエロジル(株),(株)トクヤマ,富士シリシア化学(株)等から入手することも可能である。
本発明の非平滑面防汚用組成物に用いられる粒子の比表面積は、防汚効果を発揮するためには、50m2/g以上であることが好ましく、より好ましくは80m2/g以上,更に好ましくは100m2/g以上,特に好ましくは200m2/g以上である。
比表面積が大きい程、汚れとの密着性が低くなると考えられるからである。
本発明の非平滑面防汚用組成物中における、粒子の含有量は、特に制限はされないが、確実な防汚効果を達成するためには、0.05重量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.1重量%以上,更に好ましくは、1.0重量%以上である。
上限は特にないが、防汚用組成物自身の粘性,作業性,及び経済性等の観点からは、例えば20重量%以下が好ましく、より好ましくは、15重量%,特に好ましくは10重量%以下である。
但し、本発明の非平滑面防汚用組成物が、後述する界面活性剤を含有している場合には、粒子は0.75重量%以上含まれていることが好ましく、より好ましくは1.5重量%以上,更に好ましくは、2.0重量%以上である。
2.0重量%以上の場合、スポンジで擦りつけられる程の強力な汚れに対しても、防汚効果が発揮されるため好ましく、3.0重量%以上の場合、その傾向が顕著である。
尚、粒子の種類によって、同じ含有量であっても、防汚効果には、多少の差が出る場合もあり、例えば、粒子として、二酸化ケイ素(シリカ),酸化チタン,又はリン酸カルシウムを用いた場合、粒子含有量10重量%では、ほぼ同等の防汚効果が得られるが、粒子含有量1重量%の場合には、二酸化ケイ素(シリカ)>酸化チタン>リン酸カルシウムの順で防汚効果が高い。
本発明の非平滑面防汚用組成物には、上述の粒子の他、界面活性剤を含有させることができる。
界面活性剤の洗浄力により、非平滑面に、予め付着している汚れを落としながら、尚かつ、粒子による防汚性を同時に付与することができるからである。
本発明の非平滑面防汚用組成物に用いられる界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤,カチオン界面活性剤,両性界面活性剤,非イオン界面活性剤,シリコーン系界面活性剤,フッ素系界面活性剤等が挙げられる。
具体的なアニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸カリウム(カリ石けん),脂肪酸ナトリウム等の脂肪酸石けん,ラウリル硫酸ナトリウム,ラウリル硫酸アンモニウム等のラウル硫酸系化合物,ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ等のドデシルベンゼンスルホン酸系化合物,ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンラウリル硫酸系化合物,ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸系化合物,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸系化合物,ジアルキルスルホコハク酸ソーダ等のスルホコハク酸系化合物,アルキルナフタレンスルホン酸ソーダなどのアルキルナフタレンスルホン酸系化合物等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用することができる。
本発明の非平滑面防汚用組成物中における、界面活性剤の含有量は、特に制限はされないが、確実な洗浄効果を達成するためには、0.1重量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.5重量%以上,更に好ましくは、1.0重量%以上である。
本発明の非平滑面防汚用組成物には、このほか、各種の溶媒,分散剤,増粘剤,上記の粒子以外の無機充填剤,顔料,pH調整剤,皮膜形成助剤,レベリング剤,撥水剤,消泡剤,酸化防止剤,紫外線吸収剤,防錆剤,香料,着色剤,消臭剤,アレル物質抑制剤,防腐剤,除菌剤,帯電防止剤,艶出し剤,防カビ剤等の公知の添加剤を、本発明の効果を阻害しない範囲で、適宜含有させることができる。
溶媒としては、水,アルコール,グリコール系溶媒等が挙げられ、中でも水が好ましいが、水にアルコールやグリコール系溶媒を併用したものであっても良い。この併用によって、相乗効果で洗浄性が向上する場合があるからである。
分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール,繊維素エーテル,澱粉,マレイン化ポリブタジエン,マレイン化アルキッド樹脂,ポリアクリル酸(塩),ポリアクリルアミド,水性アクリル樹脂,水性ポリエステル樹脂,水性ポリアミド樹脂,水性ポリウレタン樹脂等の合成又は天然の水溶性高分子物質等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
増粘剤としては、例えば、ベントナイト,モンモリロナイト,雲母等の無機系増粘剤の他、カルボキシルメチルセルロース(CMC),メチルセルロース,エチルセルロース,ヒドロキシルエチルセルロース等のセルロース系高分子,可溶性デンプン,カルボキシメチルデンプン,ジアルデヒドデンプン等のデンプン系高分子,ポリビニルアルコール,ポリアクリル酸ソーダ塩及びアンモニウム塩,ガラクタン,トラガントゴム,アラビアゴム,コラーゲン,ザンタンガム(ザンサンガム),水溶性ポリアクリル共重合体,ゼラチン,寒天,親水性基含有合成樹脂エマルジョン等の有機系増粘剤が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
無機充填剤としては、例えば、上記の必須成分として用いられる以外のシリカ,ケイ酸カルシウム,酸化チタン,アルミナ,炭酸マグネシウム,炭酸カルシウムの他、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム,タルク,珪藻土,マイカ,カオリン,カーボンブラック,アタパルジャイト,シラスバルーン,パーライト等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用してもよい。
本発明の非平滑面防汚用組成物の適用対象である「非平滑面」としては、無機系や有機系のものがある。
具体的な「非平滑面」としては、例えば、タイル裏,セメント,ブロック,植木鉢,石,レンガ,テラコッタ,スレート板,砥石等のような硬質の多孔質体や、PVAスポンジを含むスポンジ類等の軟質の多孔質体等、各種の多孔質体や、木材,紙,布,不織布,パンチカーペット等のような比較的毛足の短いカーペット等の表面が挙げられるが、特に、多孔質体が好ましく、中でも、タイル裏等の、硬質の多孔質体に最も有益である。
多孔質体は、防汚用組成物に含まれている粒子の吸い込みが良く、少量で効果を発揮する点,及び多孔質体の内部まで粒子が浸透するため、効果の持続性に優れている点で好ましい。
また、「非平滑面」が無機物の場合には、無機粒子を,有機物の場合には、有機粒子を用いると、風合いに変化が無いため、好ましい。
本発明の非平滑面防汚用組成物の適用方法は、適用対象である「非平滑面」に対して、塗布,含浸,スプレーする方法の他、流下式,グラビアなどの印刷機やバーコーター,ブレードコーター,ロールコーター,エアーナイフコーター,スクリーンコーター,カーテンコーターなどの各種コーターによる塗工方法や含浸機による含浸加工,又はスプレー加工等を用いることもできる。
非平滑面防汚用組成物の適用後に、乾燥させることが好ましい。乾燥は、自然乾燥で良い。但し、塗布した組成物の成分の損失を避けるためには、熱風乾燥等で、直ちに乾燥させても良い。
本発明の非平滑面防汚用組成物を適用する際の塗布量は、含まれている粒子や界面活性剤の含有量にもよるため一概には言えないが、通常、組成物の重量として、好ましくは10〜400g/m2、より好ましくは25〜100g/m2の範囲である。
尚、実施例に先立ち、本発明の性能を確認するための試験方法等を以下に記載する。
下記の実施例で用いた酸化チタンは、ルチル型結晶である。
[防汚性試験方法]
各種試験組成物の各々50g/m2を、縦・横各10cmの正方形のタイル裏(多孔質体)に塗布し、乾燥後、試験用ダスト(汚れ)15種類を振り掛け、軽く左右に振とうする。目視又は色差計(スガ試験機(株)製,SMカラーコンピューターSM−5等)による測定等によって、防汚性を確認する。
尚、試験用ダストとしては、(社)日本粉体工業技術協会の標準粉体「JIS Z 8901 15種ダスト」を用いた。
[クリーニング性試験方法]
1)2重量%に希釈した試験用ダスト15種類を、100g/m2量,タイル裏に塗布後、乾燥させ、汚染源とする。
2)試験組成物を、2g取り、スポンジで20回往復する。
3)軽く水ですすぎ、汚れの差を目視等により評価する。
[実施例1〜21]
下記の表1に示した、各種組成の非平滑面防汚用組成物を製造した。
尚、実施例1〜9は参考例である。
[試験例1]
(粉体の種類と防汚性の関係)
表1に示した実施例1〜6の組成物を用い、上述の防汚性試験を行った。
具体的には、適用対象であるタイル裏(多孔質体)を、縦割に3つのエリアに区分けし、中心エリアをブランク(試験組成物を適用せずに、同様の試験を行う。),左エリアに、実施例1,3,又は5の組成物,右エリアに、実施例2,4,又は6の組成物を塗布した。
上記試験の結果を、図1〜3に示す。
これらの図から分かる通り、平均粒径40nm以下の粒子の濃度が10%濃度では、程度の差はあるものの3種類の全てで、十分な防汚性を発揮していた。しかし、粒子濃度が1%の場合、防汚性の高い順に、シリカ>酸化チタン>リン酸カルシウムという結果となった。
このことは、本発明の非平滑面防汚用組成物には、シリカが最も好ましいことを示している。
尚、比較のため、トクヤマ ファインシール(登録商標)12(平均凝集粒径9000〜12000nm,株式会社トクヤマ製)のものを用いて同様の試験を行ったところ、防汚性に劣ることが分かった。
[試験例2]
(シリカ濃度と防汚性の関係)
表1に示した、実施例7(粒子:0.1重量%),実施例8(粒子:1重量%),実施例9(粒子:10重量%)の組成物を用い、上述の防汚性試験を行った。
具体的には、適用対象であるタイル裏(多孔質体)を、縦割に3つのエリアに区分けし、中心エリアをブランク,左エリアには、多孔質体が濡れた状態で組成物を適用し、右エリアには、多孔質体が乾いた状態で、同じ実施例の組成物を塗布した。
上記試験の結果を、図4〜6に示す。
これらの図から分かる通り、平均粒径40nm以下の粒子の濃度が高い程、防汚効果に優れていた。
但し、0.1重量%,1重量%,10重量%の全ての場合において、多孔質体が濡れているか乾燥しているかによって、効果に、殆ど差は無かった。
このことは、本発明の非平滑面防汚用組成物は、非平滑面が濡れたままの状態に適用しても、効果を発揮し得ることを示している。
[試験例3]
(界面活性剤を併用した場合の、防汚性への影響)
表1に示した、界面活性剤(カリ石けん)を含む実施例10(粒子:5重量%),実施例11(粒子:10重量%)の防汚組成物を用い、上述の防汚性試験,及びクリーニング性試験を行った。
具体的には、適用対象であるタイル裏(多孔質体)を、縦割に3つのエリアに区分けし、中心エリアをブランク,左エリアには、実施例10の組成物を適用し、右エリアには、実施例11の組成物を塗布した。
上記試験の結果を、図7に示す。
尚、図の上から約1/4のエリアは、組成物を適用していない状態,すなわち、タイル裏が予め汚れていた状態を示している。
この図から分かる通り、平均粒径100nm以下の粒子以外に、組成物に、界面活性剤を含有させた場合であっても、組成物が防汚性を保持していることが分かった。
また、この非平滑面防汚用組成物は、既に汚れている非平滑面の汚れを落とし、尚かつ、その後の汚れに対しても、防汚効果を発揮し得るものであることが分かった。
このことは、含有させた界面活性剤が、界面活性性能を保持し、かつ、防汚剤である粒子の防汚性をも阻害しないことを示している。
[試験例4]
(粒径,比表面積と防汚性の関係)
表1に示した、界面活性剤(カリ石けん)を含む実施例12〜16の防汚組成物を用い、上述の防汚性試験を行った。
具体的には、適用対象であるタイル裏(多孔質体)を、縦割に2つのエリアに区分けし、左エリアには、実施例の防汚組成物を適用し、右エリアは、ブランクとした。
上記試験の結果を、図8〜12に示す。
これらの図から分かる通り、平均粒径100nm以下の粒子の、粒径が小さい程、防汚性に優れ、また、同じ粒径の場合、比表面積が広い程、防汚性に優れるという傾向があることが分かった。
図面では分かり難いが、図8<図9<図10<図11<図12の順に、防汚性が向上している。
[試験例5]
(界面活性剤を併用した場合の、粒子濃度と防汚性の関係−1)
表1に示した、界面活性剤(カリ石けん)を含む実施例17〜21の防汚組成物を用い、上述の防汚性試験を行った。
具体的には、適用対象であるタイル裏(多孔質体)を、縦割に2つのエリアに区分けし、左エリアは、ブランクとし、右エリアは、実施例の防汚組成物を適用した。
上記試験の結果を、図13〜17に示す。
これらの図から分かる通り、界面活性剤を併用した場合であっても、平均粒径40nm以下の粒子の、濃度に比例して、防汚効果があることが分かった。
[試験例6]
(界面活性剤を併用した場合の、粒子濃度と防汚性の関係−2)
尚、実施例17〜21の防汚組成物について、試験用ダストを、単にタイル裏にふりかけるだけでは無く、スポンジでこすりつける以外は、試験例5と同様にして、防汚性試験を行った。
その結果、全体の防汚性は、ダストをふりかけた場合に劣るものの、粒子の濃度に比例して、防汚効果があり、特に粒子濃度2.25重量%の実施例19で、かなり防汚性を発揮し、特に粒子濃度3重量%の実施例18や3.75重量%の実施例17では、十分な防汚性を発揮することが分かった。
本発明の防汚用組成物は、凹凸面等の非平滑面を確実に防汚することができ、しかも、非平滑面が濡れたままの状態に適用しても、効果を発揮し得るため、タイル裏,セメント,ブロック,植木鉢,石,レンガ,テラコッタ,スレート板,砥石等のような硬質の多孔質体や、PVAスポンジを含むスポンジ類等の軟質の多孔質体等、各種の多孔質体や、木材,紙,布,不織布,パンチカーペット等のような比較的毛足の短いカーペット等の表面の防汚用に利用可能である。
実施例1及び2の防汚性試験結果を示す図である。 実施例3及び4の防汚性試験結果を示す図である。 実施例5及び6の防汚性試験結果を示す図である。 実施例7の防汚性試験結果を示す図である。 実施例8の防汚性試験結果を示す図である。 実施例9の防汚性試験結果を示す図である。 実施例10及び11の防汚性試験結果を示す図である。 実施例12の防汚性試験結果を示す図である。 実施例13の防汚性試験結果を示す図である。 実施例14の防汚性試験結果を示す図である。 実施例15の防汚性試験結果を示す図である。 実施例16の防汚性試験結果を示す図である。 実施例17の防汚性試験結果を示す図である。 実施例18の防汚性試験結果を示す図である。 実施例19の防汚性試験結果を示す図である。 実施例20の防汚性試験結果を示す図である。 実施例21の防汚性試験結果を示す図である。

Claims (5)

  1. 適用後水洗して用いる組成物であって、平均粒径が100nm以下の、下記a)〜c)の少なくとも1種以上の粒子,及び界面活性剤を含むことを特徴とする、汚染非平滑面の洗浄及び防汚用一液型組成物。
    a)二酸化ケイ素
    b)酸化チタン
    c)リン酸カルシウム
  2. 粒子が、多孔質構造を有するものであることを特徴とする、請求項1記載の汚染非平滑面の洗浄及び防汚用一液型組成物。
  3. 粒子の比表面積が、50m2/g以上であることを特徴とする、請求項1又は2記載の汚染非平滑面の洗浄及び防汚用一液型組成物。
  4. 粒子が、無機粒子であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の、汚染非平滑面の洗浄及び防汚用一液型組成物。
  5. 粒子含有量が、0.05重量%以上であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の、汚染非平滑面の洗浄及び防汚用一液型組成物。
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