JP4458471B2 - 交換用リボンセット及びインクリボンカセット - Google Patents
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Description
即ち、インクリボンが用いられるドットプリンタにあっては、プリンタ装置の印字ヘッドが有する突出可能な複数のピンのうち、印字を構成するに必要なピンをインクリボンに対してインパクトすることで、印字対象にインクが転写されるようになされている。
このため、一般には、インクリボンカセットのケーシング内にテンションばね(板ばね)が設けられてる。そして、このテンションばねによりインクリボンを押さえ、インクリボンにバックテンションを付加し、このバックテンション作用(ブレーキ作用)により、インクリボンが弛まないようになされている。
即ち、特許文献1に開示したインクリボンカセット200は、図8に示すように、蓋体201に突起部202が形成されている。この突起部202には傾斜面203が形成されており、蓋体201をケーシング本体204に被せる際、前記傾斜面203がテンションばね205の上端段差部206に当接するように構成されている。
したがって、テンションばね205は突起部202の傾斜面203によってインクリボン207側に押される。
その結果、図8(b)に示すように、インクリボン207は、テンションばね205と柱状部208との間に挟まれ、適正なバックテンション(ブレーキ作用)をもって張り渡される。
しかしながら、実際には、蓋体201をケーシング本体204に被せる際、前記突起部202の傾斜面203がテンションばね205の上端段差部206に当接せずに、突起部202がテンションばね205の位置よりもインクリボン207側に入り込むことがあった。
即ち、その場合には、テンションばね205によりインクリボン207が押圧されることがなく、適正なバックテンション(ブレーキ作用)をもって、インクリボン207を張り渡すことができなかった。
その結果、インクで手を汚すこともなく、またインクリボンが折れた状態でテンションばねに押さえられることもなく、交換作業を行うことができる。また、従来の場合と異なり、蓋体をケーシング本体に被せる前に、バックテンションを付加したリボンセットの装着状態を確認することができる。
更に、前記ばね部材により押圧されるピース本体は、インクリボンの使用に伴い磨耗するが、リボンセットの交換に伴いインクリボン及びピース本体が交換されるため、常に適切なバックテンションを得ることができる。
その結果、インクで手を汚すこともなく、またインクリボンが折れた状態でテンションばねに押さえられることもなく、交換作業を行うことができる。また、従来の場合と異なり、蓋体をケーシング本体に被せる前に、バックテンションを付加したリボンセットの装着状態を確認することができる。
更に、前記ばね部材により押圧されるピース本体は、インクリボンの使用に伴い磨耗するが、リボンセットの交換に伴いインクリボン及びピース本体が交換されるため、常に適切なバックテンションを得ることができる。
また、前記第一の突起部は、前記ばね部材に当接、押圧する方向に突出形成されていれば良く、その数、形状に限定されない。このように第一の突起部を形成することにより、前記ばね部材に当接、押圧させることができる。
尚、より好ましくは、前記第一の突起部はインクリボンの幅方向に沿って形成されるのが好ましい。前記ばね部材をインクリボンの幅方向に沿って押圧することができる。このインクリボンの幅方向に沿って形成されるとは、インクリボンの長手方向に対して、厳密に直角方向を意味するものではなく、インクリボンの進行方向がある一定の角度(例えば、90度)屈曲する場合などにおいては、インクリボンの進行方向に対して、一定の許容範囲内で傾斜角(例えば45度の傾斜角)を有する方向に沿って形成される場合を含む意味である。
そして、更に好ましくは、前記第一の突起部がインクリボンの幅方向に沿って、直線状に形成されるのが好ましい。前記ばね部材をインクリボンの幅方向に沿ってより均一に押圧することができる。
このように構成することにより、ピース部材をケーシングに対し装着する際に、一方向(例えば水平方向)の位置合わせを容易に行うことができ、精度よく取り付けることができる。
このようにピース部材の内底面と前記ケーシングの内底面とが同一面になるように構成されているため、インクリボンが、ピース部材の内底面に引っかかることなく挿通させることができる。
このリボン移送ローラ5は、プリンタ装置側の駆動手段(図示せず)により回転駆動するドライブローラ5aと、スプリング5cにより前記ドライブローラ5aに圧接するピンチローラ5bとで構成される。
即ち、前記ドライブローラ5aと、ピンチローラ5bとによりインクリボン1の両面を挟み込み、ローラの回転によりリボンを移送するようになされている。
したがって、インクリボン1の交換の際には、手作業で容易に、手を汚すことなく、また、インクリボンを折曲させることなく、ローラ5a,5b間に新しいインクリボン1を通すことができる。
即ち、インクリボン1は、前記リボン移送ローラ5の駆動により、前記ガイド部4c、4d、4bに沿って図示する矢印方向に移送され、リボン移送ローラ5を通過した後は、収納部4aにおいて折り畳まれて収納される。
即ち、リボンセット2をケーシング4に装着し、ドライブローラ5aを回転駆動させることで、移送されるインクリボン1は、ピース部材10のバックテンション作用(ブレーキ作用)によりピース部材10とリボン移送ローラ5との間で常に弛みがない状態に保たれる。
尚、前記ピース部材10は、図示するように前記収納部4aの後流側に配置されている。
また、このインクリボン1は、前記したようにエンドレスのリボンであるため、リボン移送ローラ5が駆動している限り、連続して収納部4aから引出され、ピース部材10において適切なバックテンション力(ブレーキ力)が与えられ、ガイド部4c、4d、4bに沿って弛みがない状態で移送される。
また、前記上板部材3jと底板部材3cとの間には、それらを支えるように柱部材3kが形成され、上板部材3jと底板部材3dとの間には、それらを支えるように柱部材3gが形成されている。
尚、図2に示すように、インクリボン1は前記ピース本体3の開口部3aを通って前記板部材3mの背面側を通り、開口部3bから引き出される。
また、前記板部材3mにおいて、前記突起部3iと反対端部側の面上には、インクリボン1の幅方向に沿って直線状の突起部3e(第三の突起部)が形成されている。
更に、前記柱部材3g(第四の突起部)は、図4、図5に示すように、ピース部材10において、前記突起部3eとは反対端部側の背面側(突起部3eの突出方向とは反対方向)に突出するように形成されている。また、前記上板部材3jにおいて、背面側(バックテンションばね8側)には、溝部3fが形成されている。
ケーシング4内におけるピース部材10の装着位置には、位置合わせのための溝部4f、4g(第一、第二の溝部)及び突起部4hが形成されている。また、ピース部材10がケーシング4に装着された状態で、バックテンションばね8を押圧するための突起部(第一の突起部)4iが形成されている。この突起部(第一の突起部)4iは、インクリボン1の幅方向に沿って直線状に形成されている。
ここで、前記突起部4i(第一の突起部)は、インクリボン1の幅方向に沿って形成されるのがより好ましい。例えば、線状の突起あるいは1つまたは複数の点状の突起をインクリボン1の幅方向に沿って形成するのがより好ましい。このように突起をインクリボン1の幅方向に沿って形成することにより、前記ばね部材をインクリボンの幅方向に沿ってより均一に押圧することができる。
なお、インクリボンの幅方向に沿って形成されるとは、インクリボンの長手方向に対して、厳密に直角方向を意味するものではなく、インクリボンの進行方向がある一定の角度(例えば、90度)屈曲する場合などにおいては、インクリボンの進行方向に対して、一定の許容範囲内で傾斜角(例えば45度の傾斜角)を有する方向に沿って形成される場合を含む意味である。
なお、この場合にあっても、インクリボンの長手方向に対して、インクリボンの進行方向がある一定の角度(例えば、90度)屈曲する場合などにおいては、インクリボンの進行方向に対して、一定の許容範囲内で傾斜角(例えば45度の傾斜角)を有する方向に沿って、直線状に形成される突起も含まれる。
そのとき、ピース部材10に形成された前記突起部3eをケーシング4の前記溝部4fに合わせ、また、柱部材3gを溝部4gに合わせて水平方向の位置合わせをする。そして、ピース部材10が装着された状態では、ケーシング4に形成された突起部4hによりピース本体3がさらに固定され、水平方向における位置固定がなされる。これにより、ピース部材10を、ケーシング4に対して精度よく取り付けることができる。
尚、インクリボン1及びピース部材10をケーシング4に装着後、ケーシング4の上部に前記蓋体6を装着することにより、前記ピース部材10の垂直方向の位置固定がなされる。
そして、インクリボン1は、バックテンションばね8の先端8bによりピース本体3に形成された突起部3iに対して押圧され、バックテンションが付加される。
したがって、リボン移送ローラ5によって引っ張られ移送されるインクリボン1は、ピース部材10においてバックテンション作用(ブレーキ作用)を受け、これにより弛みが生じないようになされている。
また、本実施の形態においては、最も好ましい態様として、ピース部材10とばね部材とは別部材としたが、一体成形等により一部材化することも可能である。
また、板ばねを用いる際のばね幅は8〜30mm、厚みは0.05〜0.3mm程度のものを使用することができる。
また、ピース本体3に形成された底板部材3c、3dをケーシング4の底面に形成された開口部4j、4kに嵌合することにより、ピース本体3の底板部材3c、3dの内底面と、ケーシング4の内底面とが同一面になる。これにより、インクリボン1を、ピース本体3の底板部材3c、3dに引っかかることなく挿通させることができる。
また、ばね部材として板ばねであるバックテンションばね8を示したが、これに限らず、例えばコイルスプリングと板部材とを組み合わせたばね部材等を用いてもよい。
2 リボンセット
3 ピース本体
3a 開口部
3b 開口部
3c 底板部材(第五の突起部)
3d 底板部材(第五の突起部)
3e 突起部(第三の突起部)
3f 溝部
3g 柱部材(第四の突起部)
3h 突起部
3i 突起部(第二の突起部)
3j 上板部材
3k 柱部材
3m 板部材
4 ケーシング
4a 収納部
4b ガイド部
4c ガイド部
4d ガイド部
4e 露出部
4f 溝部(第一の溝部)
4g 溝部(第二の溝部)
4h 突起部
4i 突起部(第一の突起部)
4j 開口部
4k 開口部
5 リボン移送ローラ
6 蓋部材
8 バックテンションばね(ばね部材)
8a 孔
10 ピース部材
100 インクリボンカセット
Claims (5)
- インクリボンカセットのケーシング内に収容されたインクリボンに対してバックテンションが付与されるインクリボンカセットの交換用リボンセットであって、
板部材からなるピース本体と、ピース本体内に具備されたばね部材とを有するピース部材と、
前記ピース本体と前記ばね部材との間を通るインクリボンとを備え、
前記ピース部材をインクリボンカセットのケーシングに装着した際、前記ケーシングに形成された押圧手段が前記ばね部材に当接することにより、前記ばね部材が前記押圧手段によって押圧され、
更に、前記ばね部材とピース本体の板部材との間を通るインクリボンが、前記ばね部材によって前記ピース本体に押圧され、前記インクリボンにバックテンションが付与されることを特徴とする交換用リボンセット。 - ケーシング内に収容されたインクリボンに対してバックテンションが付与されるインクリボンカセットであって、
板部材からなるピース本体と、ピース本体内に具備されたばね部材とを有するピース部材と、
前記ピース本体と前記ばね部材との間を通るインクリボンと、
前記ばね部材に当接、押圧する押圧手段が形成された、前記インクリボン及び前記ピース部材を収容するケーシングと、を備え、
前記ケーシングに形成された押圧手段が前記ピース部材のばね部材に当接することにより、前記ばね部材が前記押圧手段によって押圧され、
更に、前記ばね部材とピース本体の板部材との間を通るインクリボンが、前記ばね部材によって前記ピース本体に押圧され、前記インクリボンにバックテンションが付与されることを特徴とするインクリボンカセット。 - 前記ケーシングは押圧手段としての第一の突起部を有し、
前記ピース本体は、前記インクリボンの幅方向に沿って形成されると共にインクリボンの面に臨む第二の突起部を有し、
前記ピース部材を前記ケーシングに装着した際、前記第一の突起部が前記ばね部材に当接、押圧し、前記インクリボンは、前記ばね部材により前記第二の突起部に対して押圧されることを特徴とする請求項2に記載されたインクリボンカセット。 - 前記ピース本体の外面に、インクリボンの幅方向に沿って第三の突起部が形成されると共に、前記第三の突起部の形成面と反対面にインクリボンの幅方向に沿って第四の突起部が形成され、
前記ケーシング内の側面には第一及び第二の溝部が形成され、
前記第三の突起部が前記第一の溝部に嵌合し、前記第四の突起部が前記第二の溝部に嵌合することにより、前記ピース部材の前記ケーシングに対する一方向の位置が固定されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載されたインクリボンカセット。 - 前記ピース本体の底面には第五の突起部が形成され、前記ケーシングの底面には開口部が形成され、
前記第五の突起部を前記開口部に嵌合することにより、前記ピース部材の内底面と前記ケーシングの内底面とが同一面になることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載されたインクリボンカセット。
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