JP4458317B2 - ファクシミリ装置、ファクシミリ装置の制御方法、およびファクシミリ装置の制御プログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体 - Google Patents

ファクシミリ装置、ファクシミリ装置の制御方法、およびファクシミリ装置の制御プログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は両面原稿の画像を受信する両面画像受信を行なうファクシミリ装置、ファクシミリ装置の制御方法、およびファクシミリ装置の制御プログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のファクシミリ装置は、片面情報の原稿を送信して、片面に記録する動作が基本となっていた。旧来のITU−T勧告T4、あるいはT30などでは、この片面通信のみが記述されていた。
【0003】
一方で、最近は省資源化に関する意識が高まっており、プリンタや複写機などにおいては、1枚の紙の表面と裏面に記録を行なういわゆる両面記録方式を有するものが増えつつある。これに伴ない、両面ファクシミリ通信に関する規格が2000年の2月にITU−Tで勧告化された。ここで、このITU−T勧告では、受信機から送信機に両面情報の受信機能の有無を通知し、また、送信機から受信機に両面通信であるか否かを通知するようになっている。
【0004】
また、両面画情報の伝送方式としては、原稿表面の画像、裏面の画像を各ページについて交互に送信する両面交互伝送(交互モード)、あるいは原稿表面の画像全部を送信し、続いて裏面の画像全部を送信する両面連続伝送(連続モード)などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
両面受信が可能なファクシミリ装置は、常に両面受信を行なえるようにファクシミリ装置を設計する場合が多い。そして、両面受信のためには上記の交互および連続モードをサポートし、受信したページを意図された順序で記録紙の表裏に印刷するために大きなメモリ容量を必要とし、受信用のメモリとしてメガバイト単位でメモリを確保しておく必要があり、メモリが有効利用されていないという問題があった。
【0006】
特に、従来より、拡張カードなどの形式でプラグイン装着可能ないわゆるオプションメモリを追加し、たとえば代行受信やメモリボックス通信に用いるメモリ領域を拡張する構成が知られているが、折角このようなオプションメモリを装着していても、両面受信に備えてメモリを確保するために用いられてしまうことが考えられる。
【0007】
そこで本発明の課題は、実装されたメモリを無駄にすることなく有効利用できる両面画像通信可能なファクシミリ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、両面原稿の画像を受信する両面画像受信を行なうファクシミリ装置、ファクシミリ装置の制御方法、およびファクシミリ装置の制御プログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体において、使用可能なメモリ容量を検出するメモリ容量検出手段あるいはメモリ容量検出工程を有し、検出した使用可能なメモリ容量に応じて送信機に対して通知する両面受信機能の有無を変更し、使用可能なメモリ容量が所定容量A’以上であれば、交互モードおよび連続モード双方の両面受信機能有りを送信機に対して通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量A(A’>A)以上であれば、交互モードのみ両面受信機能有りを送信機に対して通知する構成を採用した。
【0011】
あるいはさらに、使用可能なメモリ容量が所定容量A以上であれば、送信機に対して両面受信機能有りを通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量B以上、A未満であれば、送信機に対して両面受信機能無しを通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量B未満でありかつ記録紙がある場合は送信機に対して両面受信機能無しを通知し、記録紙が無い場合は、受信動作を実行しない構成を採用した。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、本発明を採用したファクシミリ装置のハードウェア構成を示している。図1において符号2は、NCU(網制御装置)で、電話網をデータ通信等に使用するためにその回線の端末に接続し、電話交換網の接続制御を行なったり、データ通信路への切り替えを行なったり、ループの保持を行なうものである。NCU2は、バス26からの制御に応じて電話回線2aを電話機4側に接続する(CMLオフ)か、電話回線2aをファクシミリ装置側に接続する(CMLオン)。通常状態では、電話回線2aは電話機4側に接続されている。
【0014】
符号6はハイブリッド回路で、送信系の信号と受信系の信号とを分離し、加算回路12からの送信信号をNCU2経由で電話回線2aに送出し、相手側からの信号をNCU2経由で受け取り、信号線6a経由で変復調器8に送るものである。
【0015】
符号8は変復調器であり、ITU−T勧告V.8、V.21、V.27ter、V.29、V.17、V.34に基づいた変調及び復調を行う変復調器であり、バス26の制御により、各伝送モードが指定される。変復調器8は、バス26からの送信信号を入力し、変調データを信号線8aに出力し、信号線6aに出力されている受信信号を入力し、復調データをバス26に出力する。
【0016】
符号10は、発呼回路であり、バス26からの制御に応じて、電話番号情報を入力し、信号線10aにDTMF形式の選択信号を出力する。
【0017】
符号12は、加算回路であり、信号線8aの情報と信号線10aの情報を入力し、加算した結果を信号線12aに出力する。
【0018】
符号14は、両面情報を読み取り可能な読取回路であり、読み取りデータをバス26に出力する。
【0019】
符号16は、両面情報を記録可能な記録回路であり、バス26に出力されている情報を順次1ライン毎に記録する。
【0020】
符号18は、メモリ回路であり、読み書き可能なメモリ(RAM)を含む。このRAM部分は、ワーク用の読み取りデータの生情報、あるいは、符号化した情報を格納したり、また、受信情報、あるいは、復号化した情報等を格納するために用いられる。
【0021】
また、本実施形態においては、メモリ回路18には拡張カードなどの形式でオプションメモリ18aを追加することができるようになっている。オプションメモリ18aは不図示のプラグイン機構を介して着脱可能とし、このオプションメモリ18aの装着状態(装着の有無に関する情報)がバス26に出力されるものとする。
【0022】
符号20は、操作部であり、ワンタッチダイヤル、短縮ダイヤル、テンキー、*キー、#キー、スタートキー、ストップキー、セットキー、両面送信選択キー、その他のファンクションキーが設けられており、押下されたキー情報はバス26に出力される。また、操作部20には、LCDやLEDなどの表示素子による表示部が設けられており、バス26に出力されている情報を入力し、表示する。
【0023】
符号22は、CPU(中央処理装置)であり、ファクシミリ全体の動作を制御するとともに、ファクシミリ伝送制御手順を実行するが、その制御プログラムは、ROM24に格納される。符号26はCPU22のバスで、アドレスバス、データバスから構成される。
【0024】
ここで、図2〜図7を参照して両面原稿を両面伝送するための通信手順の概略につき説明する。
【0025】
両面伝送の通信モードとしては、交互モード(両面交互伝送モード)と連続モード(両面連続伝送モード)の2つが存在する。前者は1ページ目の表面、裏面、2ページ目の表面、裏面…と原稿1枚づつその表面、裏面を交互に伝送するモードである。また、後者は1ページ目の表面、2ページ目の表面…とまず原稿の表面のみページ順に全部伝送し、しかる後に1ページ目の裏面、2ページ目の裏面…と原稿の裏面をページ順に全部伝送するモードである。ファクシミリ装置はその実装形態に応じていずれかのモードを使用することができる。
【0026】
次に、図2に、DIS(デジタル識別:画像受信局から送信される)、DTC(デジタル送信命令:画像送信局から送信される)、およびDCS(デジタル命令:画像送信局から送信される)の各信号のFIF(ファクシミリ情報フィールド)における両面伝送を指定する情報の構成を表形式で示す。
【0027】
図2に示すように、DIS/DTC信号では、FIFのxビット(図中ではビット数は「x」により示されているが実際には113)目により、交互モードでの両面記録機能の有無を表し、FIFのx+1(同114)ビット目により、連続モードでの両面記録機能の有無を表す。また、DCS信号においては、FIFのx(同113)ビット目により、交互モードでの両面送信を指定し、FIFのx+1(同114)ビット目により、連続モードでの両面送信を指定する。
【0028】
なお、以下では、上記の両面記録機能、および両面通信モードを指定するビットは、xおよびx+1ビットと表記する。
【0029】
図3は、ノーマルG3伝送でのQ信号(具体的にはEOP(ページ終了)あるいは、MPS(マルチページ)、あるいはEOM(メッセージ終了)信号など)、また、ECM(エラー訂正モード)伝送でのPPS−Q信号(具体的には、PPS−EOP、あるいは、PPS−MPS、あるいはPPS−EOM、あるいはPPS−NULLなどのポストメッセージ信号)のフレーム構成を示している。
【0030】
図3のように、これらのポストメッセージ信号では、Flag(フラグ)、Address(アドレス)、Control(制御データ)、FCF(ファクシミリ制御フィールド)に続き、ファクシミリ情報が送信される。ファクシミリ情報の先頭では、ECMの場合のみPC(ページカウンタ)、BC(ブロックカウンタ)、FC(フレームカウンタ)の3つのフィールドが送信され、その後に両面伝送関係のファクシミリ情報が続く。両面伝送関係のファクシミリ情報は、Length(レングス:当該ページのデータサイズ(オクテット数単位)でこのフィールドのデータ幅は1オクテット)、Pagenumber(ページナンバー:2オクテット)、Page information(ページ情報)が続き、その後にFCS(フレームチェックシーケンス)、Flag(フラグ)が続く。
【0031】
上記のうち、Page number(ページナンバー)は、規約上、両面原稿をページ順に表面、裏面と送信する際、表、裏の各面ごとにP1から1ページずつ加算されることになっている。また、Page information(ページ情報)は、データ幅1オクテットで、その面の画情報が表であるか裏であるかを示し、bit0により表面(0)か裏面(1)を表現する。当面、ビット1〜6は予約ビットで機能は定義されておらず、ビット7は拡張ビットとして常時0にセットされる。
【0032】
上記のポストメッセージ信号のファクシミリ情報のうち、Length、Pagenumber、Page informationの3つが、両面伝送のために新たに追加となったフィールドである。
【0033】
なお、ノーマルG3通信にて使用するQ信号には、PC、BC、FCは含まれず、ECM通信にて使用するPPS−Q信号でのみ使用される。
【0034】
図4は、ノーマルG3モードにおける交互モードでの両面伝送の様子を、図5はECM通信モードにおける交互モードでの両面伝送の様子を、図6はノーマルG3モードにおける連続モードでの両面伝送の様子を、図7はECM通信モードにおける連続モードでの両面伝送の様子を示している。
【0035】
図4〜図7のように、DIS信号のxおよびx+1ビットにより受信機の両面伝送機能(交互および連続のいずれも可)が示され、DCS信号のxおよびx+1ビットにより、送信機がこれから実行しようとする両面伝送モードが宣言される。図6、図7の連続モードでは、DCS信号のx+1ビットを1とすることにより連続モードでの送信を行なうことが宣言されている。
【0036】
また、図4、図6に示すように、ノーマルモードの場合はポストメッセージ信号としてMPS信号が、また、図5、図7に示すように、ECMの場合はポストメッセージ信号としてPPS−MPS信号が用いられている。
【0037】
ここでは3枚の両面原稿が送信されており、各図中の「PN」は上記のPage Numberを示している。
【0038】
たとえば、図4(交互モード)に符号41で示したMPS信号は、「MPS(PN=1,0(front side))」と図示されているが、これは、ページ番号1(PN=1)、表面(0(front side))の画情報を送信したことを示している(図4以降のMPSあるいはPPS−MPS信号の表記は上記と同趣である)。
【0039】
すなわち、図4および図5の交互モードでは、1枚目(PN=1)の表(0)、1枚目(PN=2)の裏(1)、2枚目(PN=3)の表(0)、2枚目(PN=4)の裏(1)、3枚目(PN=5)の表(0)、3枚目(PN=6)の裏(1)の順で原稿の画情報が送信されている。
【0040】
また、図6および図7の連続モードでは、1枚目(PN=1)の表(0)、2枚目(PN=3)の表(0)、3枚目(PN=5)の表(0)、1枚目(PN=2)の裏(1)、2枚目(PN=4)の裏(1)、3枚目(PN=6)の裏(1)の順で原稿の画情報が送信されている。
【0041】
以上が一般的な両面手順であるが、本実施形態では、オプションメモリ18aの装着状態に応じて、相手機に対する両面通信に関する宣言を制御する。
【0042】
すなわち、本実施形態においては、オプションメモリ18aの装着を検出する手段、受信機から送信機に両面受信機能の有無を通知する手段として、オプションメモリ18aの装着の有無により、受信機から送信機に通知する両面受信機能の有無を変更する通信制御を行なうための制御プログラムをROM24に格納しておく。この通信制御はCPU22が実行する。
【0043】
実際の処理では、オプションメモリ18aの装着があれば、受信機から送信機に両面受信機能有りを通知し、オプションメモリ18aの装着がなければ、受信機から送信機に両面受信機能無しを通知する。
【0044】
図8〜図11に上記の通信制御の流れをフローチャート図として示す。図8〜図11の同一番号の個所はそれぞれの位置で連続しているものとする。図示の制御手順は、CPU22のプログラムとしてROM24に格納される。
【0045】
図8において、ステップS0は所定のリセット操作などにより開始される処理の始めを示している。
【0046】
ステップS2では、バス26を介して、メモリ回路18をイニシャライズし、ステップS4では、バス26を介して、操作部20の表示部をイニシャライズ(クリア)する。
【0047】
ステップS6では、バス26を介して、NCU2のCMLをオフとし、回線2aを電話機4側に接続する。
【0048】
ステップS8では、ファクシミリ受信が選択されたか否かを判定し、この判定結果がYESであればステップS12に進み、NOであればステップS10に進み、その他の処理(原稿のコピーなど)を実行する。
【0049】
ステップS12では、バス26を介して、NCU2を制御し、CMLをオンとし回線2aをファクシミリ装置(ハイブリッド回路6)側に接続する。
【0050】
ステップS14では、バス26を介してオプションメモリ18aの装着状態を調べ、オプションメモリ18aが装着されているか否かを判断し、この結果がYESであればステップS16に進み、NOであればステップS34に進む。
【0051】
オプションメモリ18aが装着されている場合にはステップS16において通信前手順を実行し、ここでは交互モードでの両面受信機能有り、および連続モードでの両面受信機能有りを通知する。この両面通信機能の通知は、上記のDIS信号を用いて行なう(以下同様)。
【0052】
ステップS18では、送信機より、交互モードでの両面通信が指定されたか否かが判断され、YESであればステップS20に進み、NOであればステップS24に進む。
【0053】
ステップS20では、交互モードによる両面受信および記録を実行し、ステップS22では、通信後手順を実行する。
【0054】
ステップS24では、送信機から連続モードでの両面通信が指定されたか否かを判断し、この判断結果がYESであればステップS26に進み、NOであるとステップS30に進む。
【0055】
送信から両面通信が指定されている場合にはステップS26において連続モードでの両面受信および記録を実行し、ステップS28で通信後手順を実行する。
【0056】
送信機から連続モードでの両面通信が指定されていない場合にはステップS30において画信号の片面受信、記録を実行し、ステップS32において通信後手順を実行する。
【0057】
オプションメモリ18aが装着されていない場合は、ステッS34の通信前手順において、交互および連続のいずれの受信モードにおいても両面受信機能が無いことを宣言する。
【0058】
以上のように、本実施形態では、オプションメモリ18aの装着状態を判定し、オプションメモリ18aが装着されていない場合は両面受信機能無しを通知するようにしているので、使用可能なメモリ容量に応じて適切に送信機に対して通知する両面受信機能の有無を制御することができ、従来のように両面受信機能に備えるため無駄にメモリを確保しておく必要がなくなり、その分を他の動作のために利用することができ、メモリの使用効率を向上することができる。
【0059】
(第2実施形態)
以上では、オプションメモリ18aが装着されているかいないかに応じて送信機に対する両面通信機能の宣言(通知)を制御する構成を示した。
【0060】
しかし、本願の要旨は、メモリ資源の状態に応じて送信機に対する両面通信機能の有無の通知を制御し、メモリ資源の有効利用を計ることである。
【0061】
したがって、単にオプションメモリの装着状態を検出するのではなく、通信処理に使用可能なメモリ容量を検出し、検出された使用可能なメモリ容量に応じて、受信機から送信機に通知する両面受信機能の有無を変更するようにしてもよい。以下ではこのような通信制御を例示する。
【0062】
本実施形態の通信制御では、たとえば、使用可能なメモリ容量が所定容量A以上であれば、受信機から送信機に両面受信機能有りを通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量B以上、A未満であると、受信機から送信機に両面受信機能無しを通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量B未満であると、記録紙がある場合は、受信機から送信機に両面受信機能無しを通知し、記録紙が無い場合は、受信動作を実行しないようにする。
【0063】
図11には、上記のような処理を行なうために第1の実施形態の制御の流れ図(図8〜図10)に対して必要な変更部分を示したものである。本実施形態では、ハードウェア構成は図1に示したものと同様とし、図11に不図示の部分の制御は前述の図8〜図10と同じであるものとする。
【0064】
図11において、ステップS40は、図8のステップS8のYESの分岐を示している。
【0065】
したがって、ステップS8でファクシミリ受信が選択されたと判定されると、ステップS42において、記録紙があるか否かを判断し、その結果がYESであるとステップS48に進み、NOであるとステップS44に進む。
【0066】
ステップS44では、使用可能なメモリ容量は、所定容量B以下であるか否かを判断する。この判定に必要なメモリ容量の検出は、メモリ管理を行なうCPU22のルーチンが画像メモリや各種の通信制御情報の格納のために用いているメモリ回路18の各領域を管理するポインタアドレスなどを用いて行なえる。
【0067】
ステップS44で使用可能なメモリ容量が所定容量B以下である場合には、ステップS46(図8ステップS6)に進む。すなわち、この状態となるのは記録紙がなく(ステップS42のNO)、使用可能なメモリ容量も小さい方のしきい値B以下であるため、ステップS6においてCMLをオフとし、回線を切断し、受信を中止する。また、ステップS44で使用可能なメモリ容量が所定容量Bよりも多ければ判定はNOとなりステップS48に進む。
【0068】
ステップS48では、バス26を介して、NCU2のCMLをオンとし回線2aをファクシミリ装置(ハイブリッド回路6)側に接続する。
【0069】
そして、ステップS50では使用可能なメモリ容量が所定容量A(A>B)以上であるか否かを判定する。この判定結果がYESであればステップS52(図8ステップS16)に進み、交互モードおよび連続モードの両面受信機能有りを送信機に対して通知する。一方、ステップS50の判定がNOであればステップS54(図10ステップS34)に進み、交互モードおよび連続モードの両面受信機能無しを送信機に対して通知する。
【0070】
このようにして、使用可能なメモリ容量を検出し、その結果をB、A(B<A)の2つのしきい値と比較することにより、使用可能なメモリ容量に応じて適切に送信機に対して通知する両面受信機能の有無を制御することができ、従来のように両面受信機能に備えるため無駄にメモリを確保しておく必要がなくなり、その分を他の動作のために利用することができ、メモリ資源を有効に活用することができる。
【0071】
なお、以上では、メモリ資源の状態に応じて交互モードおよび連続モードの双方の両面受信機能を同時に有効化するか無効化するかを決定している。
【0072】
しかし、上記のメモリ容量に応じて送信機に対して通知する両面受信機能の有無を制御する場合には、より細かくしきい値を設定しておき、送信機に対して通知する交互モード、および連続モードの両面受信機能の有無を別々に制御することも考えられる。
【0073】
たとえば、装置の受信処理および記録処理の実現方法によっても異なるが、一般には、表面をまず全部受信し次に裏面を全部受信する連続の方が大量のメモリを必要とする。
【0074】
したがって、上記のステップS50からS16に移行する場合を考慮して、ステップS16を、しきい値A以上では交互モードのみ両面受信機能有りを通知し、しきい値A’(A’>A)以上では交互モードおよび連続モード双方の両面受信機能有りを通知するような構成とすることが考えられる(しきい値Bに関する処理は上記同様でよい)。
【0075】
以上では、ファクシミリ専用機の構成を示したが、本発明はファクシミリ専用機のみならず、他の形態のファクシミリ装置に実施できるのはいうまでもない。たとえば、本発明は、パーソナルコンピュータのような汎用の端末にFAXモデムなどを外付け/内蔵し、ソフトウェア制御によりファクシミリ通信を行なう構成においても実施することができる。その場合、本発明の制御プログラムは、前述のROM24のみならず、ハードディスク、フロッピーディスク、光ディスク、光磁気ディスクやメモリカードなどのあらゆるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して供給することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、両面原稿の画像を受信する両面画像受信を行なうファクシミリ装置、ファクシミリ装置の制御方法、およびファクシミリ装置の制御プログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体において、使用可能なメモリ容量を検出するメモリ容量検出手段あるいはメモリ容量検出工程を有し、検出した使用可能なメモリ容量に応じて送信機に対して通知する両面受信機能の有無を変更し、使用可能なメモリ容量が所定容量A’以上であれば、交互モードおよび連続モード双方の両面受信機能有りを送信機に対して通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量A(A’>A)以上であれば、交互モードのみ両面受信機能有りを送信機に対して通知する構成を採用しているので、使用可能なメモリ容量に応じて適切に送信機に対して通知する両面受信機能の有無を制御することができ、従来のように両面受信機能に備えるため無駄にメモリを確保しておく必要がなくなり、その分を他の動作のために利用することができ、メモリ資源を有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用したファクシミリ装置のハードウェア構成を示したブロック図である。
【図2】両面伝送で用いられるDIS/DTCおよびDCS信号のFIFを示した表図である。
【図3】両面伝送で用いられるポストメッセージ信号のフォーマットを示した説明図である。
【図4】非ECM通信モードにおける交互モードでの両面伝送の様子を示した説明図である。
【図5】ECM通信モードにおける交互モードでの両面伝送の様子を示した説明図である。
【図6】非ECM通信モードにおける連続モードでの両面伝送の様子を示した説明図である。
【図7】ECM通信モードにおける連続モードでの両面伝送の様子を示した説明図である。
【図8】図1のCPU22の通信制御を示したフローチャート図である。
【図9】図1のCPU22の通信制御を示したフローチャート図である。
【図10】図1のCPU22の通信制御を示したフローチャート図である。
【図11】図1のCPU22による異なる通信制御を示したフローチャート図である。
【符号の説明】
2 NCU
4 電話機
6 ハイブリッド回路
8 変復調器
10 発呼回路
12 加算回路
14 読み取り回路
16 記録回路
18 メモリ回路
20 操作部
22 CPU
24 ROM
26 バス

Claims (6)

  1. 両面原稿の画像を受信する両面画像受信を行なうファクシミリ装置において、
    使用可能なメモリ容量を検出するメモリ容量検出手段を有し、
    検出した使用可能なメモリ容量に応じて送信機に対して通知する両面受信機能の有無を変更し、使用可能なメモリ容量が所定容量A’以上であれば、交互モードおよび連続モード双方の両面受信機能有りを送信機に対して通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量A(A’>A)以上であれば、交互モードのみ両面受信機能有りを送信機に対して通知する制御手段を有することを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 前記制御手段は、使用可能なメモリ容量が所定容量A以上であれば、送信機に対して両面受信機能有りを通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量B以上、A未満であれば、送信機に対して両面受信機能無しを通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量B未満でありかつ記録紙がある場合は送信機に対して両面受信機能無しを通知し、記録紙が無い場合は、受信動作を実行しないことを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
  3. 両面原稿の画像を受信する両面画像受信を行なうファクシミリ装置の制御方法において、
    使用可能なメモリ容量を検出するメモリ容量検出工程を有し、
    検出した使用可能なメモリ容量に応じて送信機に対して通知する両面受信機能の有無を変更し、使用可能なメモリ容量が所定容量A’以上であれば、交互モードおよび連続モード双方の両面受信機能有りを送信機に対して通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量A(A’>A)以上であれば、交互モードのみ両面受信機能有りを送信機に対して通知する制御工程を有することを特徴とするファクシミリ装置の制御方法。
  4. 前記制御工程は、使用可能なメモリ容量が所定容量A以上であれば、送信機に対して両面受信機能有りを通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量B以上、A未満であれば、送信機に対して両面受信機能無しを通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量B未満でありかつ記録紙がある場合は送信機に対して両面受信機能無しを通知し、記録紙が無い場合は、受信動作を実行しないことを特徴とする請求項3に記載のファクシミリ装置の制御方法。
  5. 両面原稿の画像を受信する両面画像受信を行なうファクシミリ装置の制御プログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体において、
    使用可能なメモリ容量を検出するメモリ容量検出工程と、
    検出した使用可能なメモリ容量に応じて送信機に対して通知する両面受信機能の有無を変更し、使用可能なメモリ容量が所定容量A’以上であれば、交互モードおよび連続モード双方の両面受信機能有りを送信機に対して通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量A(A’>A)以上であれば、交互モードのみ両面受信機能有りを送信機に対して通知する制御工程を格納したことを特徴とするファクシミリ装置の制御プログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体。
  6. 前記制御工程は、使用可能なメモリ容量が所定容量A以上であれば、送信機に対して両面受信機能有りを通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量B以上、A未満であれば、送信機に対して両面受信機能無しを通知し、使用可能なメモリ容量が所定容量B未満でありかつ記録紙がある場合は送信機に対して両面受信機能無しを通知し、記録紙が無い場合は、受信動作を実行しないよう制御するための制御手順を格納したことを特徴とする請求項5に記載のファクシミリ装置の制御プログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体。
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