JP4458212B2 - ロッド旋回機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、本体に回動可能に支持したロッド外周に案内溝を形成し、その案内溝にガイド部材を係合案内させて、ガイド部材と案内溝とのロッド軸線方向の相対的な移動によりロッドを所定角度正逆に旋回させ、ロッドに一体に設けた、クランプアームなどの旋回部材を2つの旋回端の間で旋回させるようにしたロッド旋回機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来このような旋回機構は、例えば工作機械で加工するワークやワークを載せたパレットなどをクランプするクランプシリンダに使用される。特公昭62−5739号の第1図に示されるクランプシリンダでは、ピストンロッド外周に、ピストンロッド軸線に対して斜めの旋回案内溝部とその旋回案内溝部に連続し、クランプ角度位置に対応した直進案内溝部から成る案内溝を形成し、その案内溝にロッドカバーと一体のガイド部材(ガイドピン)を摺動可能に案内させ、ピストンロッドと一体のピストンを後退端から前進させると、先ず、ピストンロッド先端のクランプア−ムがワークと対峙したクランプ角度位置であってワークをクランプしている状態から、クランプ角度位置のまま直進案内溝部によりワークから離れ、次いでピストンロッド(ピストン)が軸線前方へ移動しつつ、所定角度旋回して、ワークから大きく離れ、かつ、ワークと対峙しないアンクランプ角度位置に至るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記によれば、クランプ角度位置でワークをクランプしている状態から旋回してアンクランプ角度位置に至るとき、旋回案内溝部の端部で旋回中に停止され、これによってクランプアームの旋回運動に伴う慣性力によりアンクランプ端での衝撃が大きく、旋回案内溝部とガイド部材との摩耗が起こり、機械寿命を短くするおそれがある。また、前記従来技術では、クランプ角度位置に対応して直線案内溝部が形成されていて、旋回案内溝部から直線案内溝部へ入り込んで停止するようになっているが、この直線案内溝部と旋回案内溝部との接続構造の開示では、クランプ角度位置でガイド部材を衝撃少なく案内、停止できるか判然としない。
この発明の課題は、旋回されるロッドに外部負荷たるクランプアームなどの旋回部材を備えている場合において、その旋回部材の2つの旋回端での旋回部材の旋回運動に伴う慣性力を無くして静粛に停止でき、しかも、旋回の開始時には、高速で旋回を開始できるロッド旋回機構を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題解決のため、本願は、ロッド軸線方向推力により、ロッド外周に形成した案内溝と、その案内溝に係合するガイド部材とが軸線方向に相対移動してロッドを正逆旋回させ、ロッドに一体に設けた旋回部材が2つの旋回端の間を旋回するようになっているロッド旋回機構において、一方の旋回端を旋回始端として他方の旋回端へ向かう正旋回動作時と、他方の旋回端を旋回始端として一方の旋回端へ向かう逆旋回動作時とで、案内溝に対するガイド部材の相対的な移動軌跡が異なるように、案内溝の対向する案内面の一方を正旋回時用案内面に、他方を逆旋回時用案内面とし、これらの正旋回時用案内面、逆旋回時用案内面は、旋回始端から旋回中間にかけては、ガイド部材が、推力によって旋回方向力を生じるように軸線に対して傾斜した方向の移動軌跡をたどり、旋回終端にかけては、推力によってガイド部材が正弦、または、余弦曲線の一部となる移動軌跡をたどった後に、旋回終端において旋回方向力を生じないように案内される形状に形成されていることを特徴とする(請求項1)。
【0005】
具体的には、正、逆旋回時用案内面は、旋回始端から旋回終端に向けて正弦または余弦曲線の一部となる移動軌跡をたどるようにガイド部材を案内する面に形成されている(請求項2)。一層具体的には、旋回終端では、正弦、または余弦曲線に対する接線がロッド軸線方向と一致し、旋回始端では、正弦、または余弦曲線に対する接線がロッド軸線方向に対して少なくとも旋回終端における接線より大きな角度を成す移動軌跡となるように、正、逆旋回時用案内面が形成されている(請求項3)。案内溝は、正旋回動作時の移動軌跡の旋回始端と逆旋回動作時の移動軌跡の旋回終端、正旋回動作時の移動軌跡の旋回終端と逆旋回動作時の移動軌跡の旋回始端とが、軸線方向に所定量ずれるように形成されている(請求項4)。
また、本願はロッド軸線方向推力により、ロッド外周に形成した案内溝と、その案内溝に係合するガイド部材とが軸線方向に相対移動してロッドを正逆旋回させ、ロッドに一体に設けた旋回部材が2つの旋回端の間を旋回するようになっているロッド旋回機構において、一方の旋回端を旋回始端として他方の旋回端へ向かう正旋回動作時と、他方の旋回端を旋回始端として一方の旋回端へ向かう逆旋回動作時とで、案内溝に対するガイド部材の相対的な移動軌跡が異なるように、案内溝の対向する案内面の一方を正旋回時用案内面に、他方を逆旋回時用案内面とし、これらの正旋回時用案内面、逆旋回時用案内面は、旋回始端においては、ガイド部材が、推力によって旋回方向力を生じるように軸線に対して傾斜した方向の移動軌跡をたどり、旋回終端にかけては、推力によってガイド部材が旋回方向力を徐々に減少する直線の連続による折れ曲がった移動軌跡をたどった後に、旋回終端において旋回方向力を生じないように案内される形状に形成されていることを特徴とする(請求項5)。
【0006】
これらの構成によれば、ガイド部材に対して正転時と逆転時で夫々別の案内面を係合させ、しかもそれらの案内面は、旋回始端から旋回中間にかけては、ガイド部材がロッド軸線(推力方向)に対して傾斜した移動軌跡をたどるようにしてあるので、旋回始端では、すばやく旋回が開始され、また、旋回中間から終端にかけては、ガイド部材の移動軌跡が正弦、または余弦曲線あるいは、旋回方向力を徐々に減少させる軌跡となるため、旋回終端にかけて旋回方向力が徐々に減少し、旋回終端においては、推力により旋回力が作用しないようにしたので、静粛に旋回端で停止させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1において、1はシリンダチューブでアルミ押し出し又は冷間引き抜きの型材から成り、その周壁1a外周には、チューブ軸線方向にセンサ取付け溝2が形成され、また、周壁1aには、チューブ軸線方向に貫通して、複数のボルト貫通孔3が形成されていると共に流体通過孔4bが形成された断面を有する。センサ取付け溝2には、後述の環状永久磁石で作動するピストン位置検出用のセンサ100が埋設される。
【0008】
7はガイド部材用保持部材で、シリンダチューブ1の外径と同じ外径のフランジ部8と、そのフランジ部8の背面9から軸線後方(図1では下方)へ突出し、シリンダ孔5内部へ大きく入りこむ嵌入軸部としてのガイド部材保持軸部10と、前面側(図1では上面側)の浅い嵌め込み孔11を備えている。ガイド部材用保持部材7には、シリンダチューブ1のボルト貫通孔3に対応してボルト貫通孔12が設けてあり、また、組み付け状態においてロッドカバー13の後述の第1連通孔22aと前側シリンダ室P1とを連通する連通路14と、シリンダチューブ1の流体連通路4bとロッドカバー13の第2連通孔22bとを連通する連絡流路15が形成してある。
【0009】
ロッドカバー13は、外形がシリンダチューブ1の外形よりさらにチューブ半径方向の外側に広がった略矩形を成し、その背面17から前記前記嵌め込み孔11に嵌入される短い嵌入軸部18が突出している。ロッドカバー13の前記嵌入軸部18とガイド部材用保持部材7のガイド部材保持軸部10との直径は同一径に設定されている。背面17において、前記ガイド部材用保持部材7のフランジ部8の前端面(上端面)と対向する部分がシール面19となっている。背面17のシール面19の外側は、機械ベースなど固定側部材への取付け面20となっている。シール面19と取付け面20とは同一平面を形成している。
【0010】
ロッドカバー13には、その側面13aに一対の側面配管ポート21a,21bが設けてある。一方の側面配管ポート21aは、嵌入軸部18の後端面(図1では、下端面)に開口する第1連通路22aに連通している。他方の側面配管ポート21bはシール面19に開口する第2連通路22bに連通している。ロッドカバー13の背面17には、さらに前記シリンダチューブ1のボルト貫通孔3と対向して所定深さの有底のめねじ孔24が形成されている。ロッドカバー13には、機械ベースなどの固定側部材への取付けボルト用のボルト孔26が貫通して設けてある。
【0011】
シリンダチューブ1の後端(図1では下端)は、ヘッドカバー27で塞がれる。ヘッドカバー27には、ボルト貫通孔3に対応するボルト孔29、後側シリンダ室P2と前記流体通過孔4bとを連通させる連絡溝32などが形成されている。
【0012】
ロッドカバー13の背面17と前記ガイド部材用保持部材7との間、ガイド部材用保持部材7とシリンダチューブ1の前端面(上端面)の間、及び、ヘッドカバー27とシリンダチューブ1の後端面(下端面)との間は、シール材として薄い板状のガスケット35,36,37が介在される。ガスケット35〜37は、弾性を有するゴム材料等から成るシール板の間に薄い金属板(アルミ、あるいは鋼板)を挟んで成る。ロッドカバー13、ガイド部材用保持部材7、シリンダチューブ1、ヘッドカバー27は、これらのガスケット35,36,37を挟んでヘッドカバー27のボルト孔29から4本の締結ボルト38を通し、締結ボルト38は、シリンダチューブ1とガイド部材用保持部材7のボルト貫通孔3、12を通って、先端のおねじ部がロッドカバー13のめねじ孔24にねじ込まれて一体に共締めされてシリンダ本体が構成され、共締めされる各部材13,7,1,27間は夫々ガスケット35,36,37でシールされる。
【0013】
ピストンロッド(ロッド)40はガイド部材用保持部材7とロッドカバー13の摺動孔10a、16を貫通して前方へ突出し、突出部にはクランプアーム41が一体に設けてある。ピストンロッド40の後部は細径の取付軸部42に形成され、この取付軸部42には、シリンダ孔5内を摺動するピストン43の中心孔43aが回動可能に嵌め込んである。取付軸部42の軸線方向後側(図では下側)には、磁石保持部材44がピストン43との間に環状永久磁石45を挟んで回動可能に嵌め込まれ、その後方から締め付けボルト46でピストン43と磁石保持部材44とを前記取付軸部42の段部47との間で挟んでいる。締め付け状態で締め付けボルト46の座金(抜止部材)48の前端面48aは取付軸部42の後端面(下端面)に圧接していて、ピストン43と磁石保持部材44とを取付軸部42の段部47との間で挟持しておらず、ピストン43と磁石保持部材44は取付軸部42に嵌められた状態で、段部47と座金48との間に軸方向に僅かな隙間をもっている。そのため、ピストン43、磁石保持部材44とピストンロッド40とは相対回転できる。取付軸部42とピストン中心孔43aとの間には、シール部材(Oリング)49が介在される。
【0014】
ピストンロッド40の外周には、図4に展開図で示されるような、断面がコ字状(図2参照)の案内溝50が形成されている。案内溝50は、ピストンロッド40の軸線CLと斜めに交差してピストンロッド40を旋回運動させるための旋回案内溝部51と、その旋回案内溝部51の前後に配置され、クランプ角度位置S1(一方の旋回端)とアンクランプ角度位置S2(他方の旋回端)とに対応して、各角度位置S1,S2でピストンロッド40を軸線方向に直進させる直進案内溝部52,53とを備えている。
【0015】
案内溝50において、対向する案内面は、夫々クランプ角度位置S1からアンクランプ角度位置S2への正旋回時(アンクランプ時)にガイドピン57を案内する正旋回時用案内面54と、アンクランプ角度位置S2からクランプ角度位置S1への逆旋回時(クランプ時)にガイドピン57と係合する逆旋回時用案内面55となっている。
一層具体的に説明すれば、逆旋回時用案内面55は、図5に示す逆旋回時案内溝要素55Aの逆旋回時の推力方向の後側となる面55A1が使用されており、案内溝要素55Aは、その溝中心線CLAが、図5に示すように、余弦曲線において角度0度〜120度の間の曲線部分となるように形成されている。移動軌跡(溝中心線CLA)において、クランプ角度位置S1に対応する旋回終端Bではその中心線CLAに対する接線が推力方向に一致するように、旋回終端Bが余弦曲線の角度0度になっている。そのため、旋回終端Bではロッド40に対して推力による旋回方向力が発生しない。また、アンクランプ角度位置S2に対応する旋回始端Aから旋回中間にかけては、移動軌跡は、余弦曲線に対する接線が推力方向に対して傾斜している余弦曲線部分が用いられているため、旋回始端Aから旋回中間では、ロッド40に対して旋回方向力が生じるようになっている。
【0016】
正旋回時用案内面54は、図6示す正旋回時案内溝要素54Aの正旋回時の推力方向の後側となる面54A1が使用されている。この正旋回時案内溝要素54Aは、前記逆旋回時案内溝要素55Aを任意の点を中心に180度回した点対称形状となっており、その溝中心線CLBは、余弦曲線の60度から180度部分を採用している。
そして、これら2つの案内溝要素54A,55Aを組み合わせた本願案内溝50では、図4に示すように正旋回時案内溝要素54Aの溝中心線CLBの旋回始端Cと逆旋回時案内溝要素55Aの溝中心線CLAの旋回終端B、及び、正旋回時案内溝要素54Aの溝中心線CLBの旋回終端Dと逆旋回時案内溝要素55Aの溝中心線CLAの旋回始端Aとが、ロッド軸線方向に所定量ずれるように設けてあり、面54(54A1)に案内されたガイドピン57は、中心線CLBに一致する移動軌跡をたどり、面55(55A1)に案内されたガイドピン57は、中心線CLAに一致する移動軌跡をたどるようになっている。
【0017】
前記ガイド部材用保持部材7のガイド部材保持軸部10には半径方向にガイド部材用収容孔56が設けてあり、その収容孔56には、ガイド部材として示すガイドピン57が嵌入してある。
【0018】
動作を説明する。クランプアーム41が旋回されたときに発生する慣性力より、推力が勝っているとして説明する。クランプ状態(図1)においてはガイドピン57と案内溝50とは、図7(a)の位置関係にある。ポート21b,第2連通路22b、連絡流路15、流体通過孔4b、連絡溝32を介して後側シリンダ室P2に流体が供給されると、ピストン43(ピストンロッド40)が軸方向(図7(a)で左方向)に前進する。これによってクランプ角度位置側の直線案内溝部52がガイドピン57に案内されてピストンロッド40(クランプアーム41)がワークWのクランプ状態から軸線方向へ少し上昇し、ガイドピン57は直進軌跡をたどり、旋回始端Cに到達する。続くピストン43の前進で、正旋回時用案内面54がガイドピン57に案内されて、ガイドピン57は余弦曲線の一部となっている移動軌跡(中心線CLB)をたどる。これによりピストンロッド40(クランプアーム41)がクランプ角度位置S1からアンクランプ角度位置S2へ軸方向移動しつつ正旋回する(図7(b)(c))。この旋回始端Cでの旋回開始時には、正旋回時用案内面54が推力方向に対して大きく傾斜しているので、推力の作用で旋回方向回転力が直ちに発生し、ロッド40はすばやく旋回を開始する。
【0019】
ここでロッド40がすばやく旋回開始するとは、例えば、旋回始端Cから旋回終端Dに至るときの移動軌跡が、余弦曲線の角度0度から180度で形成されていた場合との比較である(図9参照)。このような場合、旋回始端Cでは徐々に旋回方向力が発生して徐々に旋回動作に移るため、旋回動作時間が長くかかるという問題がある。
【0020】
旋回終端Dに近づくとき、クランプアーム41の旋回による慣性力が生じてロッド40が旋回方向に旋回しようとする力が生じるが、推力が慣性力に勝るように、クランプアーム41の質量を設定してあるので、ガイドピン57は正旋回動作時案内面54に引き続き案内されて余弦曲線に従った移動軌跡をたどる。これにより、推力による旋回方向力が徐々に減少し、旋回終端Dに到達すると、旋回方向力が無くなる(図7(c))。その後、直線案内溝部53へ円滑に移行し、アンクランプ角度位置S2で少し上昇して停止する(図7(d))。
【0021】
また、図7(d)に示すアンクランプ状態でポート21a、第1連通路22a、連通路14を介して前側シリンダ室P1に流体を供給すると、今度は、逆旋回時用案内面55に案内されて、ガイドピン57は中心線CLAに従う移動軌跡をたどって移動し、クランプアーム41はアンクランプ角度位置S2からクランプ角度位置S1に旋回する。即ち、アンクランプ角度位置S2で少し下降して、ガイドピン57が逆旋回動作時の旋回始端Aに至る(図7(c)の二点鎖線位置)。次いで、逆旋回時用案内面55に沿ってガイドピン57が相対的に案内されることで、旋回始端Aではすばやく旋回動作に入り、旋回終端近傍手前では旋回終端Bに向けて徐々に旋回方向力を減少させ、旋回終端Bでは旋回力を無くなり、直線案内溝部52に入り込み、軸線方向に直線移動してワークWをクランプする。
【0022】
これらの動作中、ピストン43に対してピストンロッド40を旋回自在に装着したので、ピストンロッド40が案内溝50とガイドピン57との係合で旋回するときには、ピストンロッド40の軸心との距離の関係で、ピストン43とシリンダ孔5との間の回転に対するシール部材(ピストンパッキン)49aによる抵抗の方が、取付軸部42とピストン43との間の回転に対するシール部材49による抵抗より大きいため、取付軸部42とピストン43との間で相対回転を生じることとなり、ピストン43は旋回することなく直進する。そのため、従来のように、ピストン43とピストンロッド40とが一体で回転するものと比べて、小さな推力でピストンロッド40が旋回できる。
【0023】
なお、上述した実施形態において、案内溝により案内されるガイドピンの移動軌跡が、旋回始端から旋回終端にかけて、正転時、逆転時ともに、余弦曲線の一部となるような態様で説明したが、正弦曲線の一部を利用しても良い。また、ガイド部材の移動軌跡が、旋回終端の近傍において、正弦、または余弦曲線の一部となり、旋回始端から旋回終端近傍までは、推力方向に対して所定の傾斜を持った直線となるように、案内溝の正、逆旋回時用案内面が形成されていてもよい。更に、旋回終端にかけてガイドピンのたどる軌跡は、余弦、正弦曲線であることが運動のスムーズさからは極めて好ましいが、例えば図8に示すように、直線の連続による折れ曲がった軌跡をたどるようになっていてもよい。図8の場合、旋回の中間から終端にかけては、折線状中心線とピストンロッドの軸線との成す角度が徐々に小さくなって、終端近傍では中心線と平行なので、ピストン推力で生じる旋回方向力も徐々に減少し、旋回端B(D)では旋回方向力は作用しない。また、旋回始端A(C)では、ピストンロッド軸線と折線状中心線との成す角度が大きくなっていて、シリンダ推力で直ちに旋回方向力が発生する。また、本実施形態で設けた直線案内溝部は省力する事もできる。このような案内溝形状は、特公昭62−5739号に開示されているような、クランプアームが旋回するときには軸線方向移動を伴わないクランプシリンダなど、その他の旋回機構にも適用できる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本願では、正、逆旋回動作時において夫々、旋回始端では、すばやく旋回動作に入ることができ、旋回に要する時間を短縮できる。また、旋回終端では、推力による旋回方向力をゼロとするので、極めて静粛に旋回を停止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願を適用したクランプシリンダの縦断面図である。
【図2】図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】案内溝を示す展開図である。
【図5】案内溝要素の説明図である。
【図6】案内溝要素の説明図である。
【図7】動作説明図である。
【図8】他の実施形態である。
【図9】効果を説明するための図である。
【符号の説明】
1 シリンダチューブ
5 シリンダ孔
13 ロッドカバー
40 ピストンロッド
50 案内溝
54 正旋回時用案内面
55 逆旋回時用案内面
57 ガイドピン(ガイド部材)
A,C 旋回始端
B,D 旋回終端
Claims (5)
- ロッド軸線方向推力により、ロッド外周に形成した案内溝と、その案内溝に係合するガイド部材とが軸線方向に相対移動してロッドを正逆旋回させ、ロッドに一体に設けた旋回部材が2つの旋回端の間を旋回するようになっているロッド旋回機構において、一方の旋回端を旋回始端として他方の旋回端へ向かう正旋回動作時と、他方の旋回端を旋回始端として一方の旋回端へ向かう逆旋回動作時とで、案内溝に対するガイド部材の相対的な移動軌跡が異なるように、案内溝の対向する案内面の一方を正旋回時用案内面に、他方を逆旋回時用案内面とし、これらの正旋回時用案内面、逆旋回時用案内面は、旋回始端から旋回中間にかけては、ガイド部材が、推力によって旋回方向力を生じるように軸線に対して傾斜した方向の移動軌跡をたどり、旋回終端にかけては、推力によってガイド部材が正弦、または、余弦曲線の一部となる移動軌跡をたどった後に、旋回終端において旋回方向力を生じないように案内される形状に形成されていることを特徴とするロッド旋回機構。
- 正、逆旋回時用案内面は、旋回始端から旋回終端に向けて正弦または余弦曲線の一部となる移動軌跡をたどるようにガイド部材を案内する面に形成されていることを特徴とする請求項1記載のロッド旋回機構。
- 旋回終端では、正弦、または余弦曲線に対する接線がロッド軸線方向と一致し、旋回始端では、正弦、または余弦曲線に対する接線がロッド軸線方向に対して少なくとも旋回終端における接線より大きな角度を成す移動軌跡となるように、正、逆旋回時用案内面が形成されている請求項2記載のロッド旋回機構。
- 案内溝は、正旋回動作時の移動軌跡の旋回始端と逆旋回動作時の移動軌跡の旋回終端、正旋回動作時の移動軌跡の旋回終端と逆旋回動作時の移動軌跡の旋回始端とが、軸線方向に所定量ずれるように形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のロッド旋回機構。
- ロッド軸線方向推力により、ロッド外周に形成した案内溝と、その案内溝に係合するガイド部材とが軸線方向に相対移動してロッドを正逆旋回させ、ロッドに一体に設けた旋回部材が2つの旋回端の間を旋回するようになっているロッド旋回機構において、一方の旋回端を旋回始端として他方の旋回端へ向かう正旋回動作時と、他方の旋回端を旋回始端として一方の旋回端へ向かう逆旋回動作時とで、案内溝に対するガイド部材の相対的な移動軌跡が異なるように、案内溝の対向する案内面の一方を正旋回時用案内面に、他方を逆旋回時用案内面とし、これらの正旋回時用案内面、逆旋回時用案内面は、旋回始端においては、ガイド部材が、推力によって旋回方向力を生じるように軸線に対して傾斜した方向の移動軌跡をたどり、旋回終端にかけては、推力によってガイド部材が旋回方向力を徐々に減少する直線の連続による折れ曲がった移動軌跡をたどった後に、旋回終端において旋回方向力を生じないように案内される形状に形成されていることを特徴とするロッド旋回機構。
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JP2001162470A (ja) | 2001-06-19 |
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