JP4457146B2 - コアドリル装置のベース取付け構造 - Google Patents
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Description
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、アンカーボルトを利用しないで、すなわち、納品されるコンクリート物に全く傷つけること無しに、コアドリル装置の据え付けを可能とし、しかも素人でも簡単な操作で容易に短時間に据え付け可能なコアドリル装置のベース取付け構造を実現することにある。
前記貫通バーの両端をそれぞれ挿通し垂下させる一対のクランプアームと、
前記一対のクランプアームの下端のメネジ孔に螺入される一対のクランプネジ棒とをそれぞれ有しており、
前記クランプアームの上端の貫通バー挿通孔は、その中で前記貫通バーが自由にスライド移動できる程度の余裕があること、
前記一対のクランプネジ棒を回して、それぞれの先端で前記コンクリート部を両側から挟んで締め着けた際に、両クランプアーム下端がコンクリート部から離れる方向に移動し、前記貫通バー挿通孔の上下部により、前記貫通バーが下向き凸状に湾曲される力で、前記のベース又は補助ベースがコンクリート部の上面に押し付けられる構造となっていること、
を特徴とするコアドリル装置のベース取付け構造である。
据え付けに際しては、コンクリート壁の両側のクランプネジ棒の先端をコンクリート壁面に当てて、コンクリート部を両側から挟むように、クランプネジ棒を回して締め着けていくと、クランプアーム他方がコンクリート部から離れる方向に移動して、クランプアーム上端の貫通バー挿通孔の上下部で、貫通バーを下向き凸状に湾曲させる力が作用する。その結果、貫通バーでコアドリルベースをコンクリート部の上面に押し付けるように作用する。そして、貫通バーが限界まで湾曲すると、クランプネジ棒による締め着けは不能となり、コアドリル装置ベースのコンクリート部へのクランプ固定は完了である。
したがって、アンカー無しでも簡単な操作でコアドリル装置のベースを、孔開けするコンクリート部に据え付け固定でき、しかも据え付け操作中にベースが移動したりすることもなく、所定の位置に確実に固定できる。なお、コアドリル装置ベースを、一旦別の補助ベースに取付け固定し、補助ベースをコンクリート部に、前記の貫通バーとクランプアームとクランプネジ棒で取付け固定することもできる。
クランプネジ棒締め着け時に、クランプアームによる、貫通バーを湾曲させる方向の曲げ力は極めて強大となるため、貫通バーが容易に湾曲すると、コアドリル装置ベースのコンクリート部への固定力が不十分となる恐れがある。
ところが、請求項2のように、前記貫通バーの断面形状を長方形状又は長円状とし、該貫通バーが挿通されるクランプアームの挿通孔も長方形状又は長円状とすると共に、該挿通孔の長辺方向又は長円方向とクランプアームの長手方向が互いに一致又は平行する方向にして使用すると、貫通バーの断面長辺方向又は長円方向に湾曲することになり、湾曲し難い方向に少量湾曲させるだけでクランプ力を得るため、強力なクランプが可能となる。
このように、前記のクランプネジ棒の先端に、コンクリート部側面への当接面を有する保護座が可動自在に取付け連結されているため、クランプネジ棒を締め着ける際に、保護座はコンクリート面には固定で、クランプネジ棒先端には可動自在となるので、コンクリート部が傷つく恐れはない。また、コンクリート側面に対するクランプネジ棒の角度が変化しても、クランプネジ棒の締め着け操作は容易で、かつクランプネジ棒の着け付け力を効果的に貫通バーの湾曲力に利用できる。
補助ベースを介して、コアドリル装置をコンクリート部に据え付ける場合は、コアドリル装置のベースを載せる天板に、コンクリート部の両側面に位置する一対の側板を固定する構造とし、該側板に、貫通バーが挿通される水平孔を開けてあるため、両側板がコンクリート部を跨ぐように嵌め込むだけで、コアドリル装置のベースを安定よく位置決めでき、据え付け操作が簡便・迅速になる。
このように、補助ベースの側板の水平孔が上下複数段有るため、階段の手摺りなどのように、傾斜したコンクリート壁にコアドリル装置を据え付ける場合に、傾斜の下側は、下段の水平孔に貫通バーを挿通すると、傾斜コンクリート壁の上面近くに下段貫通バーも配置できる。
また、前記貫通バーの両端に、クランプアームの抜け止め用のOリングを嵌めることができる形状になっているため、ベースの水平孔に貫通バーを挿通し、しかもクランプアームに挿通した状態でOリングを嵌めておくと、クランプアームが容易に貫通バー先端から離脱するのをOリングで防止でき、移動時などの取り扱いが簡便となり、クランプアームの紛失も防げる。
前記貫通バーの両端をそれぞれ挿通し垂下させる一対のクランプアームと、
前記一対のクランプアームの下端のメネジ孔に螺入される一対のクランプネジ棒とをそれぞれ有しており、
前記クランプアームの上端の貫通バー挿通孔は、その中で前記貫通バーが自由にスライド移動できる程度の余裕があること、
前記水平孔に挿通した貫通バーの両端を一対のクランプアームの上端の貫通バー挿通孔に挿通し、下端のメネジ孔に螺入した一対のクランプネジ棒を回して、それぞれの先端でコンクリート部を両側から挟んで締め着けた際に、両クランプアーム下端がコンクリート部から離れる方向に移動し、前記貫通バー挿通孔の上下部により、前記貫通バーが下向き凸状に湾曲される力で、前記ベース又は補助ベースがコンクリート部の上面に押し付けられる構造となっていること、を特徴とするコアドリル装置である。
このように、両側面の有るコンクリート部の上に据え付けるコアドリル装置のベース又は該ベースを載置し取付ける補助ベースに1以上の水平孔を開けて、前記両側面と交差する方向に挿通する貫通バーと、
前記貫通バーの両端をそれぞれ挿通し垂下させる一対のクランプアームと、
前記一対のクランプアームの下端のメネジ孔に螺入される一対のクランプネジ棒とをそれぞれ有している。
そして、前記クランプアームの上端の貫通バー挿通孔は、その中で前記貫通バーが自由にスライド移動できる程度の余裕がある。
据え付けに当たって、前記水平孔に挿通した貫通バーの両端を一対のクランプアームの上端の貫通バー挿通孔に挿通し、下端のメネジ孔に螺入した一対のクランプネジ棒を回して、それぞれの先端でコンクリート部を両側から挟んで締め着けた際に、両クランプアーム下端がコンクリート部から離れる方向に移動すると、前記貫通バー挿通孔の上下部により、前記貫通バーが下向き凸状に湾曲される力で、前記ベース又は補助ベースがコンクリート部の上面に押し付けられる。
従って、ベースの水平孔に貫通バーを挿通し、両端にクランプアームを取付ければ、クランプネジ棒を締め着けるだけで、コアドリル装置ベースをコンクリート部に強固に据え付け固定できる。
このように、レベルネジ棒を螺入するメネジ孔を前記ベースに複数開けてあり、ロック爪つきのロックナットを前記のメネジ孔に挿入支持してあるため、ベースの水平レベルを調節する際に、各レベルネジ棒を螺入し調節するだけで、そのまま自動的にレベルネジ棒がロックされるので、レベル調節が簡便である。
また、前記レベルネジ棒の下端に、保護座が可動自在に取付け連結されているため、ベースをコンクリート部や補助ベースに載置し据え付け固定する場合に、コンクリート部や補助ベースにレベルネジ棒で傷つく恐れはなく、またレベル調節操作が円滑になる。
また、前記貫通バーの両端に、クランプアームの抜け止め用のOリングを嵌めることができる形状になっているため、ベースの水平孔に貫通バーを挿通し、しかもクランプアームに挿通した状態でOリングを嵌めておくと、クランプアームが容易に貫通バー先端から離脱するのをOリングで防止でき、移動時などの取り扱いが簡便となり、クランプアームの紛失も防げる。
従って、コアドリル装置ベースの水平孔に貫通バーを挿通し、両端にクランプアームを取付ければ、クランプネジ棒を締め着けるだけで、コアドリル装置ベースをコンクリート部に強固に据え付け固定できる。
また、前記レベルネジ棒の下端に、保護座が可動自在に取付け連結されているため、ベースをコンクリート部や補助ベースに載置し据え付け固定する場合に、コンクリート部や補助ベースにレベルネジ棒で傷つく恐れはなく、またレベル調節操作が円滑になる。
ベースBの4か所のメネジ孔には、4本のレベルネジ棒Lを螺入し立ててあり、ベースBが水平になるように、各レベルネジ棒Lで調節してある。なお、図7はベースBの分解斜視図である。
(1)のように、コンクリート壁C上に、コアドリル装置のベースBを載置し、大まかにレベル調節した状態において、左右のクランプアームA・Aの下部に螺入したクランプネジ棒S・Sを締め着けると、その先端の保護座9・9がコンクリート部Cの側面に当たって、(2)図のように、クランプアームA・A下部がコンクリート壁Cから離れる方向に変位する。
その結果、左右のクランプアームA・A上端の挿通孔7・7中の貫通バー6に、挿通孔7・7の上下部によって、貫通バー6を下向き凸状となるように湾曲させる力となって作用する。この下向き湾曲力によって、ベースBの水平孔hの部分が下向きに押しつけられ、コンクリート壁C上に据え付け固定される。
このように、ベースBの水平孔h中に挿通した貫通バー6の両端を挿通してあるクランプアームA・Aの下端が、コンクリート壁Cから離れるように、クランプネジ棒S・Sで締め着けるだけで、コアドリル装置のベースBをコンクリート壁C上に据え付け固定できるので、従来のように、アンカーボルトを打ち込む必要はなく、また最終レベル調節時にベースBが動いたりする恐れもなく、据え付け作業が簡便で迅速になり、施工期間も短縮される。
なお、各レベルネジ棒L…によるレベル調整をしないで、貫通バー6をコンクリート壁Cに取付け固定してから、各レベルネジ棒L…でベースBのレベル調整をすることも可能である。
図3からも明らかなように、ベースBの水平孔hは、コンクリート壁Cの側面に対し直交する方向に、前後2組開けてあり、かつ真円になっている。これに対し、水平孔h中に挿通する貫通バー6の断面形状は、真円状や正方形状、多角形状なども不可能ではないが、強度的には、図示のような断面長方形状が適しており、かつ立てて使用する。そして、貫通バー6の両端に、クランプアームAを下向きに垂下させるように取付ける。そのため、貫通バー6の断面長方形状に合わせて、クランプアームAの貫通バー挿通孔7も長方形状にする。サイズは、挿通孔7の中で貫通バー6が自由にスライド移動できる程度の余裕があり、少々のガタが生じる程度でもよい。
その結果、クランプネジ棒Sの先端をコンクリート壁Cに当てて締め着けることで、クランプアームA下端をコンクリート壁Cから遠ざかる方向に変位させた際に、クランプアームA上端は、貫通バー6の長辺方向の面内で湾曲することになる。つまり、断面長方形状の貫通バー6は、寸法が大きく、変形困難な方向に湾曲されるため、小型軽量であるにも係わらず、貫通バー6が容易に湾曲することなく、大きな力で湾曲させ強固にクランプできる。
図示例では、貫通バー6は前後2組になっているが、中央に1組のみでも可能である。この場合は、安定性を向上させるために、断面長方形状や長円状の貫通バー6を寝かせた状態で使用することもできる。したがって、貫通バー6を挿通する挿通孔7も、長方形状や長円状を水平方向に寝かせた状態となり、長方形状や長円状の短辺(短円)方向にクランプアームAが垂下し延びることになる。なお、前後2組の貫通バー6・6も、断面長方形状や長円状を寝かせた状態で使用することもできる。
図1のようにベースBが上下2分割の構造では、図7のように上側ベースB1のメネジ孔14中に分割面側からロックナット15を挿入固定する。水平孔hは、上側ベースB1に開けてもよい。図示の下側ベースB2は、上側ベースB1の支柱1保持部1Hを切除し、上下逆さにしたものである。なお、水平孔hは、必ずしも真円である必要はない。
なお、Oリング11が抜け難いように、図2のように、2股状部の上面に凹部20aを形成して、Oリング11を嵌め込むのがよい。
センターボルト24でベースBを直接押さえ付けることも可能であるが、ピローボール25を介在させ、センターボルト24の大径押さえ部26でピローボール25を押さえ着ける構造を採っている。
使用に際しては、コンクリート壁Cを跨ぐように、コンクリート壁Cの上に補助ベースの載せて、一対の側板P1、P2でコンクリート壁Cを挟むようにする。そして、クランプアームA下端のクランプネジ棒Sを締め着けると、水平孔h中の貫通バー6の両端に、貫通バー6を下向き凸状に湾曲させる力が作用し、補助ベースの角材27・27をコンクリート壁C上面に押し着けた状態で固定される。
補助ベースを用いると、このように、ベースBの位置決めが簡単になる。また、コンクリート壁Cの上面が平坦にそろっていないために、図1〜図3のような、ベースBの直接据え付けに適しない場合にも便利である。
側板P1、P2と天板21との間の角部に角材27・27を介在させ、互いに強固に補強固定してあり、角材27・27に水平孔hを開けてある。側板P1、P2を分離すると、図8のようになる。前記の両角材27・27を一体化して、その中央にセンターボルト24用のメネジ孔22を開けてもよい。このとき、天板21も一体化できる。
この場合は、図6のように、傾斜の下側は、下段の水平孔hに貫通バー6を挿通して、保護座9でコンクリート壁Cに締め着け固定すると、貫通バー6を、コンクリート壁Cの上面に近い位置で湾曲固定でき、安定性が向上する。
なお、前記の補強材27・27の下面を、コンクリート壁C上面の傾斜と同じ角度に傾斜させると、補強材27・27の下面全面を傾斜面に載置でき、より強固に固定できる。
また、図5、図6の傾斜手摺り面において、図4と同じ要領で天板21を傾斜面と平行に据え付けた状態で、ベースBを水平になるまで、又は水平に近づくように、天板21上でレベルネジ棒L…でレベル調節することも可能である。
このように木製でも充分であるが、合成樹脂製なども可能である。ただし、木製だと、現場の状況に応じた形状や寸法に即座に製作できるという利点がある。板厚などの寸法は任意であり、強度を確保できれば足りる。
なお、本発明は、コアドリル装置に適しているが、鉄筋などを挿入する際の小孔を開ける際のドリル加工装置の据え付け固定にも適用できる。
B コアドリル装置のベース
1 支柱
2 ドリルヘッド
3 コアビット
4 ハンドル軸
5 ハンドル
6 貫通バー
h 水平孔
A 垂下状のクランプアーム
S クランプネジ棒
L レベルネジ棒
7 貫通バーの挿通孔
9 保護座
10 括れ部
11 Oリング
12 球状足部
13 上向き孔
15 ロックナット
16 ロック爪
17 操作リング
20 切り込み
21 天板
22 ベース取付け用のメネジ孔
23 ベース取付け用の縦孔
24 センターボルト
25 ピローボール
26 大径押さえ部
P1、P2 側板
27 補強角材
Claims (7)
- 両側面の有るコンクリート部の上に据え付けるコアドリル装置のベース又は該ベースを載置し取付ける補助ベースに1以上の水平孔を開けて、前記両側面と交差する方向に挿通する貫通バーと、
前記貫通バーの両端をそれぞれ挿通し垂下させる一対のクランプアームと、
前記一対のクランプアームの下端のメネジ孔に螺入される一対のクランプネジ棒とをそれぞれ有しており、
前記クランプアームの上端の貫通バー挿通孔は、その中で前記貫通バーが自由にスライド移動できる程度の余裕があること、
前記一対のクランプネジ棒を回して、それぞれの先端で前記コンクリート部を両側から挟んで締め着けた際に、両クランプアーム下端がコンクリート部から離れる方向に移動し、前記貫通バー挿通孔の上下部により、前記貫通バーが下向き凸状に湾曲される力で、前記のベース又は補助ベースがコンクリート部の上面に押し付けられる構造となっていること、
を特徴とするコアドリル装置のベース取付け構造。
- 前記の貫通バーの断面形状は長方形状又は長円状であり、該貫通バーが挿通されるクランプアームの挿通孔も長方形状又は長円状であり、該挿通孔の長辺方向又は長円方向とクランプアームの長手方向が互いに一致又は平行していることを特徴とする請求項1に記載のコアドリル装置のベース取付け構造。
- 前記のクランプネジ棒の先端に、コンクリート部の側面への当接面を有する保護座が可動自在に取付け連結されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコアドリル装置のベース取付け構造。
- 前記補助ベースの天板に、コンクリート部の両側面に位置する一対の側板を固定し、該側板に、貫通バーが挿通される水平孔を開けてあることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載のコアドリル装置のベース取付け構造。
- 前記側板の水平孔は上下複数段有り、しかも前記貫通バーの両端に、クランプアームの抜け止め用のOリングを嵌めることができる形状になっていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの項に記載のコアドリル装置のベース取付け構造。
- 両側面の有るコンクリート部の上に据え付けるコアドリル装置のベース又は該ベースを載置し取付ける補助ベースに1以上の水平孔を開けて、前記両側面と交差する方向に挿通する貫通バーと、
前記貫通バーの両端をそれぞれ挿通し垂下させる一対のクランプアームと、
前記一対のクランプアームの下端のメネジ孔に螺入される一対のクランプネジ棒とをそれぞれ有しており、
前記クランプアームの上端の貫通バー挿通孔は、その中で前記貫通バーが自由にスライド移動できる程度の余裕があること、
前記水平孔に挿通した貫通バーの両端を一対のクランプアームの上端の貫通バー挿通孔に挿通し、下端のメネジ孔に螺入した一対のクランプネジ棒を回して、それぞれの先端でコンクリート部を両側から挟んで締め着けた際に、両クランプアーム下端がコンクリート部から離れる方向に移動し、前記貫通バー挿通孔の上下部により、前記貫通バーが下向き凸状に湾曲される力で、前記ベース又は補助ベースがコンクリート部の上面に押し付けられる構造となっていること、
を特徴とするコアドリル装置。
- レベルネジ棒を螺入するメネジ孔を前記ベースに複数開けてあり、ロック爪つきのロックナットを前記のメネジ孔に挿入支持してあること、
前記レベルネジ棒の下端に、保護座が可動自在に取付け連結されていること、を特徴とする請求項6に記載のコアドリル装置。
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