JP4456471B2 - 金属機械部品の液相拡散接合方法および金属機械部品 - Google Patents

金属機械部品の液相拡散接合方法および金属機械部品 Download PDF

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Description

本発明は、金属機械部品の製造方法および金属機械部品に関し、詳しくは、金属機械部品の液相拡散接合方法による製造方法および金属機械部品に関する。
従来、金属材料同士の接合方法として溶接方法が主に用いられてきたが、近年、これに替わる新たな工業的接合技術として、液相拡散接合法の適用が普及しつつある。
液相拡散接合法とは、被接合材料の接合面、すなわち開先面間に、被接合材料に比較して低融点の非晶質合金箔、具体的には結晶構造の50%以上が非晶質であり、かつ拡散律速の等温凝固過程を経て接合継ぎ手を形成する能力を有する元素、例えば、B或いはPを含有し、NiないしFeの基材からなる多元合金箔を介在させた後、継ぎ手をこの非晶質合金箔の融点以上の温度に加熱・保持し、等温凝固過程で継ぎ手を形成する技術である。
この液相拡散接合法は、通常の溶接法に比べて低入熱で接合が可能であるため熱膨張、収縮に伴う溶接部の残留応力が殆ど生じないこと、溶接法のような溶接部の余盛りが発生しないことから接合表面が平滑で、しかも精密な接合継ぎ手を形成できるという特徴を有している。
特に、液相拡散接合は面接合であるため、接合面の面積に依存することなく接合時間が一定で、しかも比較的短時間で接合が完了しうるという点から従来の溶接法とは全く異なった概念の接合技術である。従って、被接合材の開先面間に挿入した非晶質合金箔の融点以上の温度に継ぎ手を所定時間保持できれば、その開先形状を選ばずに、面同士の接合を実現できるという利点を有している。
本出願人は、この液相拡散接合法を用いて内部に管路を備えた金属製機械部品を製造する方法について既に特許文献1、2で提案した。
しかし、特許文献1および2に開示された液相拡散接合は接合時間が比較的短時間であるものの、拡散律速で等温凝固が進行する以上、非晶質合金箔中の拡散原子が継ぎ手の融点を十分に上昇させるに足る量だけ被接合材中へ拡散・散逸するためには、厚さ10μmの非晶質合金箔を用いた場合で、合金箔の融点以上の温度に相当する、約900〜1300℃で約60秒以上の等温保持をする必要がある。
液相拡散接合に用いる非晶質合金箔の厚さを薄くすることにより、ある程度までは接合時間を短くすることは可能となるものの、被接合材開先面の加工精度による接合欠陥および継ぎ手強度の劣化への影響が大きくなるため合金箔の厚さ低下にも限界がある。実際には、接合用箔の融点降下のために拡散原子の濃度を高めたり、被接合材料の化学成分に依存することで接合用合金箔は接合時に母材溶融を誘引し、この結果、実質的な接合用合金箔の厚みは50μmを超えることが少なくない。
また、液相拡散接合における加圧応力を高めることによっても、ある程度までは接合時間を短くすることは可能となるものの、加圧応力を高くすることにより被接合材料の座屈変形が生じやすくなるため、加圧応力の増加にも限界がある。
したがって、特許文献1および2に開示された液相拡散接合を用いて金属製機械部品の製造する方法において、金属製機械部品の生産性の向上および製造コストの低減のために液相拡散接合の継ぎ手品質を維持しつつ接合時間を従来よりも短縮することが工業的な課題となっていた。
更に、特許文献3、特許文献4および特許文献5には、Al系のシリンダーヘッド本体とFe系のバルブシートの接合において液相拡散接合と通電式抵抗溶接を併用して金属部材を接合する方法と接合装置が開示されているが、何れも一次接合のみの単なる、ろう材を介在させた抵抗溶接に過ぎないものである。
すなわち、特許文献3〜5で開示された方法における一次接合で生じた抵抗溶接部の未等温凝固組織を、液相拡散接合組織とするための等温凝固拡散処理を行なっていないため、接合部の組織の均一化を図れず、接合品質を十分に向上することは困難である。
上述した技術では一次接合の抵抗溶接によりろう材は極く薄くなるまで加圧排出されるが、抵抗溶接では大面積の加熱溶融ができないため、被接合材の開先面積が大きくなるとともに未接合部、平均接合層厚みの増加が生じ、接合部全面にわたる組織均一化、接合品質の向上は不可能である。
更に、これらの開示技術はFeと、例えばAl等の非鉄金属の異材接合についての継ぎ手の形成技術であって、鉄鋼材料同士、特に鉄基材料同士の接合については何らの記載もない。元より、鉄基材料同士は通常の溶接が適用でき、異材継ぎ手の接合には通常の溶接技術の適用が困難であることから、鉄基材料同士を接合する技術は上記特許文献には記載されていない。
一方、従来から接合法として、金属製機械部品の製造に多く用いられている大面積でも接合可能な接合技術として、例えば高周波溶接法あるいは摩擦圧接法が知られている。
高周波溶接法は、例えば、金属材料の突き合わせシーム溶接あるいは電縫溶接に用いられ、接触子あるいは誘導子などの給電子により、金属材料に高周波電流を流し、高周波の表皮効果と近接効果により、突き合わせ面が大面積であっても極めて効率的にを加熱、圧接できる溶接法である。このため、高周波溶接法は、通常の抵抗溶接法に比べて、加熱効率が高いため溶接機も小型化が可能で、また連続溶接が可能であり、原理的に接合面積の制限はない。
また、摩擦圧接法は、非拡散型固相接合法の一種であり、接合面を突き合わせて加圧し、その接触面を機械的に相対運動させ、その摩擦熱を熱源とする接合法である。摩擦圧接法は、通電加熱を用いないため、抵抗溶接に比べて大きな電源を必要とせず、また、原理的に大面積の接合が可能である。
しかし、上記高周波溶接や摩擦圧接法のみを用いて金属製機械部品を製造する場合には、接合条件の変動により、例えば、接合部での酸化物系介在物の残留による接合欠陥が発生する場合がある。
また、これらの接合法単独で継ぎ手強度を得るためには、接合面の溶融や塑性変形による接合面の密着が必要であるため、接合部近傍には変形が生じ、溶接部において微細な割れが発生したり、開先端部が未接合状態で残存することにより、継ぎ手性能、特に疲労強度の低下の原因となっていた。
この対策として、従来、例えば、材料設計の変更や溶接部形状の改善のための後処理を必要とし、継ぎ手設計の自由度の制約、コストの増大などの問題があった。
これに加えて、高周波溶接法、摩擦圧接法では接合部幅が極めて狭く、しかも開先変形が生じる場合もあるため、非破壊検査による品質保証がし難い等の理由から、特に信頼性が要求される継ぎ手の接合において抵抗溶接における接合品質の向上が工業的な技術的課題である。
特願2001―384765号公報 特開2001―321963号公報 特開平11―90619号公報 特開平11―90620号公報 特開平11―90621号公報
本発明は、上述した従来技術が抱える問題点に鑑みて、従来の液相拡散接合法に比べて接合時間の短縮化が可能であり、従来の抵抗溶接法、高周波溶接、固相接合法に比べて接合部全面にわたって接合組織の均一化および引張強度、疲労強度等の継ぎ手品質・信頼性の向上を達成し、継ぎ手部の品質と生産性に優れた金属機械部品の液相拡散接合方法およびそれを用いて組み立てた金属機械部品を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その要旨は次のとおりである。
(1)金属材料の開先面に液相拡散接合用の非晶質合金箔を介在させ、一次接合として、高周波溶接法により前記非晶質合金箔と前記金属材料とを加熱圧接して継ぎ手部を形成し、前記一次接合により形成した継ぎ手部の断面組織における未等温凝固組織の加圧方向の厚みが、平均で10μm以下であり、次いで、二次接合として、前記継ぎ手部を前記非晶質合金箔の融点以上に再加熱した後、保持して前記継ぎ手部の凝固過程を完了させる液相拡散接合を行うことを特徴とする金属機械部品の液相拡散接合方法。
(2)金属材料の開先面に液相拡散接合用の非晶質合金箔を介在させ、一次接合として、非拡散型固相接合法により前記非晶質合金箔と前記金属材料とを加熱圧接して継ぎ手部を形成し、前記一次接合により形成した継ぎ手部の断面組織における未等温凝固組織の加圧方向の厚みが、平均で10μm以下であり、次いで、二次接合として、前記継ぎ手部を前記非晶質合金箔の融点以上に再加熱した後、保持して前記継ぎ手部の凝固過程を完了させる液相拡散接合を行うことを特徴とする金属機械部品の液相拡散接合方法。
(3)前記固相接合法は、摩擦圧接法、超音波接合法、および、爆発圧接法の何れかであることを特徴とする(2)に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
(4)前記一次接合により形成される接合合金層の面積が300mm以上であることを特徴とする(1)〜(3)の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
(5)前記二次接合による再加熱した後の保持時間が30秒以上100秒以下であることを特徴とする(1)〜(4)の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
(6)前記非晶質合金箔の組成が、NiまたはFeを基材とし、拡散原子としてB、P及びCのうちの1種または2種以上を各々0.1〜20.0原子%含有し、さらに、Vを0.1〜10.0原子%含有することを特徴とする(1)〜(5)の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
(7)前記一次接合による前記非晶質合金箔と前記金属材料との加熱圧接の時間が100秒以下であることを特徴とする(1)〜(6)の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
(8)前記一次接合による前記非晶質合金箔と前記金属材料との加熱圧接における加圧力が10〜1000MPaであることを特徴とする(1)〜(7)の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法
)前記一次接合により形成した継ぎ手部の継ぎ手効率が0.5〜1.0であることを特徴とする(1)〜()の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
10)前記継ぎ手部の凝固過程の完了後、0.1〜50℃/秒の冷却速度で冷却して継ぎ手組織を制御することを特徴とする(1)〜()の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
11(1)〜(10)の何れか1項に記載の液相拡散接合方法によって製造された金属機械部品であって、金属材料と液相拡散接合で形成された継ぎ手部からなる金属機械部品であり、該金属機械部品の接合ままの金属組織における旧オーステナイト結晶の最大粒径は500μm以下であることを特徴とする金属機械部品。
本発明によれば、液相拡散接合を用いて継ぎ手を形成して機械金属部品を製造する際に、金属材料の開先間に液相拡散接合用非晶質合金箔を介在させ、一次接合として、高周波溶接法、または、非拡散型固相接合法により非晶質合金箔を加熱圧接して、接合部全面にわたって非晶質合金箔が溶融、凝固して形成される極めて薄い厚みの接合合金層を設け、引き続き、非晶質合金箔の融点以上の再加熱温度で、後液相拡散接合の等温凝固過程を付与することで組織の均質性と、引張強度、靭性、疲労強度等の良好な機械的特性を有し、変形量の少ない継ぎ手を得ることができる。その結果、継ぎ手品質及び信頼性の高い金属機械部品を高い生産性で製造することができる。
本発明法は、従来、通常の機械加工、研削、穿孔では製造できない形状の金属機械部品、更には生産性が低く、材料歩留まりの低い高コストの金属機械部品を、高生産性で、かつ低コストで製造できる全く新しい金属機械部品の溶接技術を提供するものであり、液相拡散接合の適用により達成しうる金属機械部品の機能向上と供給に大きく寄与しうるものである。
以下に本発明の詳細を説明する。
本発明法は、被接合材料として金属材料を用い、この金属材料端部に形成された開先面間に液相拡散接合用の非晶質合金箔を介在させて突合せた後、一次接合として、高周波溶接法、または、非拡散型固相接合法により接合部全面にわたって前記非晶質合金箔と前記金属材料とを加熱圧接して継ぎ手部を形成する。
この一次接合では、短時間で接合開先面表層を効率的に加熱可能で、かつ大面積に適用できる接合方法、例えば、高周波溶接法、または、非拡散型固相接合法が用いられる。なお、非拡散型固相接合法とは、短時間で加熱・圧接が可能な、例えば、摩擦圧接法、爆発圧接、超音波接合などが適用可能である。
この一次接合では、溶接入熱によって被接合材料の開先面と液相拡散接合用合金箔は加熱され、一部溶融し、かつその加圧応力でアップセットされて加熱溶融時に生成した酸化物および開先表面に存在していた爽雑物溶融メタルと共に接合面外に排出される。
また、一次接合において、被接合材料の開先面間に挿入する液相拡散接合用の非晶質合金箔は、被接合材料である鉄鋼材料に比較して低融点であり、箔の体積の50%以上が非晶質の構造を有する非晶質合金箔が用いられる。
被接合材の開先面間に900〜1200℃程度の被接合材料に比べて低融点の液相拡散接合用合金箔を介在して一次接合により加圧接することによって、開先面に液相拡散接合用合金箔が均一に溶融されると同時に、加熱溶融で生成した酸化物および開先表面に残留していた爽雑物溶融メタルと共に接合面外に排出される効果が促進される。
なお、本発明における液相拡散接合用の非晶質合金箔の組成は、NiまたはFeを基材とし、拡散原子としてB、P及びCのうちの1種または2種以上を各々0.1〜20.0原子%含有し、さらに、一次接合の際に接合面間において生成された酸化物を低融点化する作用を有するVを0.1〜10.0原子%含有するものであることが好ましい。
液相拡散接合用合金箔中のB、P及びCは、二次接合としての液相拡散接合を達成するために必要な等温凝固を実現させるための拡散元素として、あるいは融点を被接合材よりも低くするために必要な元素であり、その作用を充分に得るために0.1原子%以上含有する必要があるが、過度に添加すると、結晶粒に粗大な硼化物、金属化合物、または、炭化物が生成し接合部強度が低下するためその上限を20.0原子%とするのが好ましい。
液相拡散接合用合金箔中のVは、一次接合時に開先面間で生成した酸化物あるいは残留酸化物(Fe23)と瞬時に反応し、低融点複合酸化物(V25−Fe23、融点:約800℃以下)に変える作用を有し、一次接合時の加圧応力により低融点複合酸化物を溶融金属とともに溶融・排出し、接合部の酸化物系介在物を低減する効果がえられる。この作用・効果は、特に酸素濃度0.1%以上の酸化雰囲気下で接合する場合に顕著に発揮され、この作用・効果を充分に得るためには、Vを0.1原子%以上含有させるのが好ましい。一方、Vを10.0原子%を超えて過度に添加すると、V系酸化物の個数が増加し残留酸化物が却って増加し、また、液相拡散接合用合金箔の融点を高め、二次接合としての液相拡散接合を困難とするため、その上限を10.0原子%とするのが好ましい。
また、本発明において一次接合として用いられる接合法は、開先面全体を短時間で効率的に加熱圧接が可能である、高周波溶接法、または、非拡散型固相接合法が用いられる。また、非拡散型固相接合法としては、摩擦圧接、爆発圧接、および、超音波接合のいずれかの接合法が好ましい。
高周波溶接法は、例えば、金属材料の突き合わせシーム溶接あるいは電縫溶接に用いられ、接触子あるいは誘導子などの給電子により、金属材料に高周波電流を流し、高周波の表皮効果と近接効果により、突き合わせ面が大面積であっても極めて効率的にを加熱、圧接できる溶接法である。このため、高周波溶接法は、通常の抵抗溶接法に比べて、加熱効率が高いため溶接機も小型化が可能で、連続的に溶接できるため原理的に接合面積の制限はなく、例えば鋼管を長手方向へ接合する場合など、開先面が細長い時に特に有効である。なおその際の溶接条件は開先面の形状や面積を考慮して適切な投入熱量と加圧力をその都度選択する必要があるが、電源の周波数に関しては開先面の表層のみを効率的に加熱するために50kHz以上が好ましい。
また、非拡散型固相接合法の一種である摩擦圧接法は、接合面を突き合わせて加圧し、その接触面を機械的に相対運動させ、その摩擦熱を熱源とする接合法である。摩擦圧接法は、通電加熱を用いないため、抵抗溶接に比べて大きな電源を必要とせず、また、原理的に大面積の接合が可能(通常市販装置では、直径:約100mm以上、面積:約7500mm2以上の接合が可能)である。その際部材の形状が軸対称で、かつ接合界面が回転軸に垂直の場合に適用可能で、被接合材料同士の電気的性質が著しく異なる場合や部材中に接合面よりも断面積が小さい箇所が存在し、抵抗発熱が発生する可能性がある場合など電気的な制約や高電流による磁界の発生が問題となる場合には摩擦圧接法が有効である。
非拡散型固相接合法として、上記摩擦圧接法以外に、爆発圧接、および、超音波接合も同様に適用でき、これらの接合法は、非接合材料の形状や設備制約等によって適宜最良の方法を選択すればよく特に限定する必要はない。例えば、爆発圧接は常温接合であるため、被接合材料を加熱すると脆い金属間化合物を生成する組成の場合に有効であり、また一度の爆発で多層接合が可能であるため、接合面が複数層存在する場合に有効な手段である。
非拡散型固相接合法とは、液相拡散接合法や固相拡散接合法に代表される元素の拡散現象を利用した拡散型固相接合法は含まれない。液相拡散接合法や固相拡散接合法は、接合時間が数時間程度必要であり、本発明の接合継ぎ手の生産性向上の目的から本発明の一次接合に適用する接合法としては適さない。
上記一次接合により、被接合材の開先面間に介在した液相拡散接合用の非晶質合金箔は加熱、一部溶融した後、凝固して形成される接合合金層が形成される。本発明では、一次接合として、高周波溶接法、または、非拡散型固相接合法を用いるため、被接合材のサイズが大きく、開先面が大きくなる場合でも、短時間で、開先面の全面にわたり大面積で薄い厚みの接合合金層を形成することが可能である。
接合継ぎ手の生産性および接合品質の両方を向上させる観点から、一次接合時間は100秒以下とし、接合合金層の面積は300mm2以上とし、接合合金層の厚みを10μm以下とするのが好ましい。
また、一次接合における加圧応力は、開先面間の液相拡散接合用の非晶質合金箔を溶融、凝固して形成される接合合金層の厚みを10μm以下までに低減し、二次接合としての液相拡散接合の接合時間を短縮化するためには、10MPa以上必要であり、一方、過度に加圧応力が高いと接合継ぎ手の変形が生じるため1000MPa以下とする必要がある。したがって抵抗溶接の加圧応力は、10〜1000MPaとするのが好ましい。なお、接合継ぎ手の変形程度は、被接合材料の溶接温度でのヤング率によって変化するため、加圧応力の上限は被接合材料の材質によって調整するのがよりこのましい。
更に、一次接合により形成した継ぎ手部の継ぎ手効率(鉄鋼材料の開先面の面積/非晶質合金箔と鉄鋼材料を加熱圧接した後の継ぎ手部位の面積)は、開先の形状に起因する接合後の継ぎ手拘束効果を加味し、継ぎ手の静的引張り強さを母材並み以上の引張り強さを確保するために0.5以上必要であり、また、加熱圧接時の高加圧応力によって継ぎ手部位が膨潤する結果、継ぎ手部面積が母材部断面積より広くなる場合を考慮し、良好な継ぎ手特性を得るためにその上限を1.0とすることが好ましい。
上記に示した一次接合により、被接合材の開先面間に挿入した液相拡散接合用の非晶質合金箔を短時間で溶融圧接することによって、非晶質合金が溶融、凝固して形成される極めて薄い厚みの接合合金層を形成できる。本発明者らによる実験では、光学顕微鏡による継ぎ手断面組織の観察結果から、一次接合で得られた非晶質合金箔が溶融、凝固した組織からなる接合合金層の厚みは最大で7μm以下、平均厚みで3μm以下となることを確認している。
このように極めて薄い液相拡散接合用の非晶質合金が溶融、凝固して形成される接合合金層は、その後の二次接合としての液相拡散接合において、非晶質合金箔の融点以上の温度で約15秒間保持することにより実質的に等温凝固はほぼ終了し、約30秒間の保持であれば、被接合材料として通常炭素鋼を用いる場合では、完全な等温凝固組織を得られることを、拡散方程式による推定計算および実験により確認している。
図1は、液相拡散接合用非晶質合金箔が溶融、凝固して形成された合金層(本発明法の場合は一次接合後の合金層、従来法の場合は加圧溶融後の合金層)の厚みと、その合金層の等温凝固が終了するまでの保持時間(未等温凝固組織が観察できなくなるまでの保持時間)との関係を示した図である。
従来の液相拡散接合法では、加圧力の増加により液相拡散接合用非晶質合金箔が溶融、凝固して形成された合金層の厚みをある程度まで低減することは可能であるが、加圧力の増加により継ぎ手変形が発生するため、図1に示すようにその合金層の厚みは10μm以下に薄くすることは困難であり、液相拡散接合の等温凝固が完了するまでの保持時間は100秒以上必要であった。仮に、従来法で等温凝固保持時間を100秒以下にした場合には、接合合金層に非晶質合金箔の未等温凝固組織が残留してしまい、継ぎ手の強度、靱性などの特性は母材に比較して著しく低下してしまうという問題が生じる。
一方、図2は、金属機械部品の接合部における開先面積と最適条件で一次接合した場合に接合界面に存在する接合合金層の厚みとの関係を示した図である。
一次接合に抵抗溶接を用いた場合、開先面積が300mm を超えた付近から開先面積の増大と共に一次接合後に形成される接合界面の合金層の厚みが急激に増加する。これは溶接機電源の能力の関係上、開先面の電流密度が低下する結果、非晶質合金箔が溶融し、加圧過程と共に開先面外に排出される非晶質合金箔の量が少なくなるためである。また開先面同士が僅かでも傾いて接触すると、最初に接触した部分に入熱が集中してしまい、他の部分が十分に加熱されないと言った問題が開先面積を大きくした場合にしばしば生じる。
これに対して、本発明法では、一次接合(高周波溶接)により、液相拡散接合用の非晶質合金箔が溶融、凝固して生成した接合合金層の平均厚みは開先面積が300mm2を超える大面積の開先条件でも7μm以下に低減することができる。したがって、この一次接合に続く二次接合(液相拡散接合)により液相拡散接合の等温凝固が完了する(接合合金層の未等温凝固組織が完全に消失する)までの保持時間を30秒以下に短縮することができる。本発明者らの実験では、図に示すように、一次接合(高周波溶接)により接合合金層の平均厚みを3μmまで薄くすることができることを確認し、この場合には二次接合(液相拡散接合)により15秒の保持時間で等温凝固が完了する(接合合金層の未等温凝固組織が完全に消失する)ことが期待できる。以上から、本発明法により従来の液相拡散性接合に比べて同等以上の継ぎ手品質を維持しつつ接合時間を大幅に短縮し、生産性の向上が期待できる。
図3は、本発明法の二次接合(液相拡散接合)における等温凝固保持時間と接合継ぎ手強度との関係を示した図である。
なお、接合継ぎ手強度は、継ぎ手を接合面から引き離す方向に引張り試験を実施した場合の母材の引張強さに対する接合継ぎ手の引張強さの比で示した。この値が1の場合は、母材で破断したことを意味し、1以下の場合は、接合部で破断したことを意味する。
実際の接合では、本発明の一次接合により開先面に形成される液相拡散接合用非晶質合金箔が溶融、凝固して生成される接合合金層の厚みは、開先面の位置によってバラツキが生じるが、図3から、二次接合(液相拡散接合)における等温凝固保持時間を少なくとも30秒以上とすることにより継ぎ手の引張り試験結果は母材破断となり、母材の引張強さ以上の良好な継ぎ手強度が得られる。
本発明法では、上記実験結果を踏まえ、従来の液相拡散接合法と同等以上の継ぎ手強度を確保するために二次接合(液相拡散接合)の等温凝固保持時間を30秒以上とするのが好ましい。
なお、二次接合(液相拡散接合)の等温凝固保持時間は、増加するとともに所定の継ぎ手強度を安定して得ることができるが、過度に等温凝固保持時間を増加すると、継ぎ手の金属組織の旧γ結晶粒径が粗大化し、継ぎ手の靭性が低下するためその上限は100秒以下とするのがより好ましい。
本発明では、二次接合後、つまり、液相拡散接合の等温凝固が終了後に、さらに、被接合材料の鋼種に応じて冷却速度を制御することにより所望の金属組織、例えば、炭素鋼であれば、フェライト+パーライト、フェライト、ベイナイト、マルテンサイト等の金属組織が得られ、また、オーステナイト鋼であれば接合時に生じる析出物などの介在物を再固溶する作用により良好な金属組織を有する接合継ぎ手を得ることが可能となる。
本発明では、金属機械部品に要求される継ぎ手の強度、靭性の向上のために最低限必要な低温変態組織(ベイナイトまたはマルテンサイト)割合を確保するために、二次接合後、つまり、液相拡散接合の等温凝固が終了後の冷却速度を0.1℃/秒以上とするのが好ましく、過度の冷却は、靭性、延性の低下などの原因となるため冷却速度の上限を50℃/秒とするのが好ましい。上記冷却速度の制御により、フェライト鋼同士、オーステナイト鋼同士、またはフェライト鋼とオーステナイト鋼の異材継ぎ手であっても、健全かつ親和性の高い継ぎ手を形成することができる。
なお、本発明法において、上述の冷却後に、さらに、金属組織を調質する目的で、再加熱して焼き入れ、焼き戻し、焼き入れ+焼き戻し、などの熱処理を単独でまたは複数回繰り返したり、組み合わせたりして適用することも可能であり、この場合には継ぎ手組織はより一層均質化されて、本発明の効果を更に高めることができる。
なお、残留オーステナイトを忌避する材料では深冷化処理も有効であり、時効による変形を抑制することができる。
上記に示した本発明の実施形態により、従来の単独の抵抗溶接法、高周波溶接などに比べて継ぎ手の変形量を低減でき、金属機械部品の組み立てを行なう場合など、穿孔、切削、切断などの通常の機械加工を駆使しても加工できない形状の機械部品、或いは組み合わせの困難な難溶接材料の異材継ぎ手を含む機械部品、更には削り出しのよって大きな材料コストの上昇が起こるような機械部品の組み立てに適用することが可能で、生産性の向上、更にはコスト低減などの効果も同時に得ることができる。さらに、本発明の実施形態により、一次接合後に接合面に微小な割れが発生した場合でも、その後の二次接合(液相拡散接合)により未溶融非晶質合金箔をさらに溶融し割れに流入させて微小な割れを修復でき、さらに未等温凝固組織からな合金層を完全な等温凝固組織に変える効果が得られるため従来の抵抗溶接法に比べて継手強度及び疲労強度などが高く、品質に優れた接合継ぎ手を得ることができる。
また、発明の実施形態により、従来の単独の液相拡散接合法に比べて同等以上の継ぎ手品質を維持しつつ、非晶質合金箔の等温凝固保持時間、つまり、接合継ぎ手を非晶質合金箔の融点以上の再加熱温度で保持する時間を大幅に短縮することが可能であることから、従来に比べて、接合継ぎ手の等温凝固保持における結晶粒径の成長による粗大化が大幅に抑制できる。その結果、本発明法により組み立てられた金属材料と液相拡散接合で形成された継ぎ手部からなる金属機械部品は、接合ままの金属組織における旧γ粒の最大粒径が500μm以下と小さく、従来の液相拡散接合法で得られる継ぎ手(最大粒径1mmを上回る結晶粒径)に比べて靱性を向上することができる。
したがって、従来の液相拡散接合で組み立てられた金属機械部品において、さらに継ぎ手靭性を向上するために必要とされるQTなどの熱処理を簡略することができ生産性とともに製造コストを低減することが可能となる。
本発明の効果を以下の実施例により説明する。
表1に示す記号A〜Cの3種類の化学成分と融点を有する液相拡散用の非晶質合金箔と、表2に示す記号a〜cの化学成分を有する鉄鋼、Ni合金からなる被接合材料を用いて、表3〜7に示す接合条件で金属機械部品を製造した。
得られた金属機械部品は、接合面から引き離す方向での引っ張り試験を行い、継手強度の評価をおこなった。また、金属機械部品の接合応力加圧方向での変形量を測定し、変形量の評価も合わせて行なった。また、応力範囲:20〜200MPa、繰り返し数:1000万回(15Hz)で金属機械部品の内圧疲労試験を行い、疲労強度の評価は、亀裂および破断が生じなかったものを合格、亀裂および破断が生じたものを不合格とした。その結果を表3及び表4に示す。
なお、表3及び表4において、継手強度の評価は、母材の引張強さに対する接合継ぎ手の引張強さの比で示した。この値が1の場合は、母材で破断したことを意味し、1以下の場合は、接合部で破断したことを意味する。
なお、表3および表4に示すNo.1〜10は、以下に示すような要領で金属機械部品を製造した。図4および図5は、角断面の配管本体1の内部管路3の長手方向中央部の上面に形成された分岐口4に、別の分岐管2を接合することにより、内部にT分岐配管を有する金属機械部品を製造する場合の実施例を説明するために模式図である。なお、図4は、金属機械部品の斜視図であり、図5は、分岐管2の中心軸を通り、内部管路3の中心軸に垂直な断面図を示す。
図4に示す分岐管2端部の開先端面の開先形状は、表3および表4に示すNo.1〜9は、完全I型とし、開先面粗さをRmax:10μm以下に研削仕上げした。また、No.10の分岐管2端部の開先形状は、予め機械加工により45°の角度を有するV字開先を付与した。また、これらの分岐管2の開先と配管本体1の接合面とをリング状の液相拡散接合用合金箔5を介して突合せた後、分岐管2および配管本体1にそれぞれ密着させ、表3〜7に示す一次接合法および接合条件で加熱すると同時に、6の方向に加圧応力を負荷した。一次接合により、分岐管2と配管本体1の開先間に介在させた液相拡散接合用合金箔5は、一部溶融後凝固して合金層を形成するものの、接合時間が極く短時間であるために平均厚みが3μmの未等温凝固組織、つまり、拡散律速等温凝固は終了していない、いわゆる「ろう付け組織」となっていた。次に、二次接合として、表3および4に示す液相拡散接合法および接合条件で、一次接合後の継ぎ手を高周波誘導加熱コイルおよび抵抗発熱体を有する電気炉で再加熱温度に昇温し、所定時間保持することにより一次接合で形成された接合合金層の液相拡散の等温凝固を終了後、冷却した。
なお、表4に示すNo.7および8は、上記金属機械部品を製造する際に、それぞれNo.7が高周波溶接のみ、No.8が摩擦圧接のみを行った場合で何れも二次接合(液相拡散接合)を実施しない比較例を示し、No.9は、上記金属機械部品を製造する際に、一次接合を実施しない比較例を示す。また、表4に示すNo. 10は、上記金属機械部品を製造する際に一次接合として抵抗溶接を用い、一次接合条件が本発明の範囲から外れた比較例を示す。
表3に示す結果から、本発明の接合方法により本発明範囲内の接合条件で金属機械部品を製造したNo.1〜6は、いずれも継手強度が常に母材の引張り強さを上回っており、接合応力付加方向の変形量が5%以下と機械部品として使用性能が満足できるものであった。その結果、本発明の接合方法により金属機械部品を製造したNo.1〜6は、いずれも継ぎ手の疲労試験後に亀裂および破断は生じなかった。また、液相拡散接合の保持時間が短いために継ぎ手の最大結晶粒度は500μm以下と微細であり継ぎ手靭性も良好であった。
一方、表4に示すNo.7〜10はいずれも本発明法の接合条件の範囲から外れる比較例である。
No.7および8は、いずれの継ぎ手も二次接合(液相拡散接合)を行っていないため、接合界面は完全な等温凝固組織ではなく、脆いろう付け組織が残存する組織であった。継ぎ手強度は発明例よりも低いながら母材強度と同等レベルを確保できるものの、継ぎ手の疲労試験時にはろう付け組織との界面で破断し、疲労強度は大きく低下した。また、これらの継ぎ手の変形量は基準の5%を超えており、溶接後の継ぎ手の加工なしでは金属機械部品として使用できないものであった。
また、No.9は、上記金属機械部品を製造する際に、一次接合を実施せず、液相拡散接合のみで継ぎ手を作成したため、本発明例と同等の継ぎ手特性が得られるものの、接合時間が7200秒という長時間を要し、継ぎ手の生産性は低下した。
No.10は、上記金属機械部品を製造する際、一次接合条件が本発明から外れる抵抗溶接を用いた場合の比較例である。開先面積が320mm2を超える場合には、抵抗溶接の設備能力上の理由から電流不足となり、一次接合により形成される接合合金層の面積は240mm2となり、開先面積に対して十分ではなく、その結果、継ぎ手効率が低下し、さらに、二次接合後の継ぎ手強度は低下した。
また、一次接合後の継ぎ手効率が低いことに起因して、二次接合後の継ぎ手端部にはノッチ状に開先が残存し、疲労試験時にはそこを起点として破断し、疲労強度は大幅に低下した。
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液相拡散接合用非晶質合金箔が溶融、凝固して形成された合金層の厚みと、その合金層の等温凝固が終了するまでの保持時間との関係を示す図。 被接合材料の開先面積と一次接合により形成された接合合金層の厚みとの関係を示す図。 本発明法の2次接合(液相拡散接合)における等温凝固保持時間と接合継ぎ手強度との関係を示す図。 角断面配管と分岐管を溶接して金属機械部品を製造する場合の実施態様を示す図。 図4における組み立て時の角断面配管の内部管路軸方向からの断面透視図。
符号の説明
1 角断面配管本体
2 分岐管
3 配管内部の管路
4 内部管路から分岐管へ連絡する枝管
5 液相拡散接合用合金箔
6 1次接合の応力負荷方向
7 分岐管の中心部断面形状

Claims (11)

  1. 金属材料の開先面に液相拡散接合用の非晶質合金箔を介在させ、一次接合として、高周波溶接法により前記非晶質合金箔と前記金属材料とを加熱圧接して継ぎ手部を形成し、前記一次接合により形成した継ぎ手部の断面組織における未等温凝固組織の加圧方向の厚みが、平均で10μm以下であり、次いで、二次接合として、前記継ぎ手部を前記非晶質合金箔の融点以上に再加熱した後、保持して前記継ぎ手部の凝固過程を完了させる液相拡散接合を行うことを特徴とする金属機械部品の液相拡散接合方法。
  2. 金属材料の開先面に液相拡散接合用の非晶質合金箔を介在させ、一次接合として、非拡散型固相接合法により前記非晶質合金箔と前記金属材料とを加熱圧接して継ぎ手部を形成し、前記一次接合により形成した継ぎ手部の断面組織における未等温凝固組織の加圧方向の厚みが、平均で10μm以下であり、次いで、二次接合として、前記継ぎ手部を前記非晶質合金箔の融点以上に再加熱した後、保持して前記継ぎ手部の凝固過程を完了させる液相拡散接合を行うことを特徴とする金属機械部品の液相拡散接合方法。
  3. 前記固相接合法は、摩擦圧接法、超音波接合法、および、爆発圧接法の何れかであることを特徴とする請求項2に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
  4. 前記一次接合により形成される接合合金層の面積が300mm以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
  5. 前記二次接合による再加熱した後の保持時間が30秒以上100秒以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
  6. 前記非晶質合金箔の組成が、NiまたはFeを基材とし、拡散原子としてB、P及びCのうちの1種または2種以上を各々0.1〜20.0原子%含有し、さらに、Vを0.1〜10.0原子%含有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
  7. 前記一次接合による前記非晶質合金箔と前記金属材料との加熱圧接の時間が100秒以下であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
  8. 前記一次接合による前記非晶質合金箔と前記金属材料との加熱圧接における加圧力が10〜1000MPaであることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
  9. 前記一次接合により形成した継ぎ手部の継ぎ手効率が0.5〜1.0であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
  10. 前記継ぎ手部の凝固過程の完了後、0.1〜50℃/秒の冷却速度で冷却して継ぎ手組織を制御することを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の金属機械部品の液相拡散接合方法。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の液相拡散接合方法によって製造された金属機械部品であって、金属材料と液相拡散接合で形成された継ぎ手部からなる金属機械部品であり、該金属機械部品の接合ままの金属組織における旧オーステナイト結晶の最大粒径は500μm以下であることを特徴とする金属機械部品。
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