JP4456041B2 - 土木施設用アンカー装置 - Google Patents

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本発明は土木施設用アンカー装置の改良に関する。
土木施設のアンカー装置たとえば落石防止用柵,雪崩防止用柵等を支持・補強するロープの一部を固定するアンカー装置,落石を防止するために縦横方向に網状に張設されたワイヤロープネットや、カーテンネットのように落石防止のための金網とともに法面に縦横に張設されたロープの両端を固定するアンカー装置においては、アンカーは地中に直接打ち込まれるか,地表から掘削孔を形成し,この掘削孔にアンカーを挿入するとともにモルタル,セメント等の凝固剤を流し込んで埋込むことにより定着されるのが一般である。
このようにして設置されたアンカーの上端にはロープの一端が連結され、ロープは地表に沿って張られるか、あるいは防護柵の支持用ロープのように斜めに張られ、アンカーの上部には地表にほぼ平行な方向あるいは角度を持った方向の荷重が加わる。アンカーはアンカーの長さ方向の荷重に対しては,地中との摩擦力により抵抗力は大きいが,水平方向や斜め方向の荷重に対する抵抗力はかなり劣る。
この対策として、張設されたロープによりアンカーの長さ方向と交差する方向に加えられる荷重を方向変換部材によりアンカーの長さ方向へ変換する方法や装置が提案されている。
この先行技術においては、断面が円弧状の土圧面を持ちかつ長さが幅に比べて長い土圧部分と,この土圧部分の円弧状土圧面の反対側に設けられた円弧状案内面を有するロープガイド部分とを備えた荷重方向変換部材およびアンカーを用意し,上記アンカーの上端にロープの一端を連結し,上記アンカーを地中に定着し,上記荷重方向変換部材を,上記アンカーからのびるロープの地表に出た部分がほぼ接する位置において,上記荷重方向変換部材の長手方向がロープの張設方向と交差するように上記土圧面を下にして地表に配置し,地表に出たロープを上記荷重方向変換部材のロープガイド部分に沿わせて張設するようになっていた。
この先行技術によれば、理論上はアンカーの長手方向と交差する方向に加わる荷重を軽減することが可能になるが、実際に施工してみると、荷重方向変換部材が筒状の中空断面構造であるために、荷重により荷重方向変換部材が潰れたり、潰れないまでも異常に変形し、ロープのガイド作用が不適切になったり、ロープ張力が緩み側に変化する危険があった。
この対策としては、荷重方向変換部材を非常に厚くしたり、中実にしたりするほかないが、こうすると重量が増し、コストが増し、搬送や設置にも手間と時間がかかることを避けられなかった。
特開2002-173934号公報
本発明は前記のような問題点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、簡単な構造で方向変換手段の潰れや変形が起こらず、アンカーの長手方向と交差する方向に加わる荷重を軽減して高耐力を得ることが可能な土木施設用アンカー装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、地中に定着されたアンカー本体と,上記アンカー本体に続くロープが地表に出た部分に配置された荷重方向変換用サドルとを備え,該荷重方向変換用サドルが,断面が円弧状の土圧面を持ちかつ長さが幅に比べて長い土圧部分と,この土圧部分の円弧状土圧面の反対側に設けられた円弧状案内面を有するロープガイド部分とを備え,地表に出た前記ロープが,上記ロープガイド部分に沿い上記荷重方向変換用サドルの長手方向と交差する方向に張設されている装置において,前記荷重方向変換用サドルが、パイプ状本体と、前記パイプ状本体に内挿された強度増加部体とを備え、強度増加部体が、パイプ状本体の内径と一致または近似した外径を有する複数枚の盤状体と、それら盤状体を間隔をおいて連結した支持体を備えていることを特徴としている。
本発明のアンカー装置によれば、土圧部分を反地表側にして荷重方向変換用サドルを設置すれば、円弧状土圧面の反対側に設けられた円弧状案内面を有するロープガイドによりロープを案内して張設することができ、しかも、荷重方向変換用サドルが中空断面でなく、パイプ状本体に強度増加部体を内挿しているので、大荷重がかかったときに潰れや変形が生じず、安定した荷重方向変換機能を果たすことができる。
しかも、強度増加部体が、パイプ状本体の内径と一致または近似した外径を有した盤状体の複数枚を支持体により一定間隔をおいて連結した構成であるため、パイプ状本体と別体のアッセンブリとして簡便に組立てることができる。
前記盤状体は、面の1箇所以上に盤肉厚方向を貫く孔または溝を有している場合をふくむ。これによれば、耐食メッキ処理時のメッキ液の通液性と空気の排出がよく、荷重方向変換用サドルを組立てた状態で、1度での内外面全体を簡単、確実にメッキ被覆することができるから、長期にわたって腐食が生じず、耐久性を高いものとすることができるというすぐれた効果が得られる。
荷重方向変換用サドルのパイプ状本体は、強度増加部体の前後部位で軸線と交差するガイドパイプが挿着されている。
これによれば、設置場所が傾斜地である場合に、ガイドパイプを通してサドル止めアンカーを水平に対してほぼ垂直に容易に打ち込んで荷重方向変換用サドルを転動しないように仮固定することができ、しかもガイドパイプが梁材としても機能するので、荷重方向変換用サドルの変形防止効果を向上することができる。
アンカー本体が耐食性のワイヤロープからなり、所定の間隔ごとに半径方向に張り出す芯出し用のスペーサーを有している。
これによれば支持のためのロープ部分とアンカー部分とを共通のロープで構成することができるので安価なものとなり、また、可曲性を有しているのでドラムに巻収が可能であり、急峻な現場などへの搬入が容易である。また、現場にて長さを決めてアンカー化を図ることができるので、自由度を高くすることができる。アンカー部分には芯出し用のスペーサーが間隔的に取り付けられているため、地中に設けた削孔の断面中に偏りなくアンカー部分を納め、グラウト材を円周方向で均等に充填・接合させることができ、また、グラウト材の硬化後は引抜き抵抗体として機能することもできるので、安定した強度の良好なアンカーを構築できる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1と図2は、本発明によるアンカー装置を落石防止用カーテンネットにおけるネット支持ロープのアンカーに適用した例を示しており、Nはカーテンネットであり、間隔的に配された多数の縦ロープR1と間隔的に配された多数の横ロープR2で構成された柔軟性格子状骨格に金網Mを張設してなり、山側には前記カーテンネットNの上縁部に沿った最上段ロープRTを支える支柱Sが所定の間隔で立設されている。
前記最上段ロープRTは左右に延長され、この例では紙面に対して右側の部分が、岩盤に埋め込まれた岩盤用アンカーBに連結されている。また、最上段ロープRTの左側の部分が、本発明にかかるアンカー装置Aに連結されている。
また、紙面に対して右側の部分では2本程度の縦ロープR1が山側に導かれ、岩盤に埋め込まれた岩盤用アンカーBに連結されている。そして、紙面に対して左側の部分では縦ロープR1が山側に導かれ、本発明にかかるアンカー装置Aに連結されている。
なお、岩盤用アンカーBを使用したのは、この実施例では地盤の地質が紙面に対して右側の部分が岩盤であるためであり、この部分が土砂質である場合には、本発明にかかるアンカー装置Aを適用できる。
前記本発明にかかるアンカー装置Aは、図3ないし図7に示されており、図3(b)のように水平線に対して所要角度αたとえば25〜90度(この例では約30度)をもって地中に挿入定着されたアンカー本体1と、これの延長上に地表側に延びるロープ2と、ロープの地表に出た部分の地表に配置された荷重方向変換用サドル3と、該荷重方向変換用サドル3を転動しないように水平に対しほぼ垂直に地中に打ち込まれたサドル止めアンカー4とを備え、前記ロープ2は上記荷重方向変換用サドル3の表面に沿い、サドル長手方向と交差する方向に張設され、ロープ先端の連結用部たとえばアイ2aにメインのロープたとえば前記最上段ロープRT、縦ロープR1あるいは横ロープR2などが連結されている。
それらメインのロープの延在角度は、図3(b)のβで示されるように水平から傾斜した地表までの間から選ばれる。雪崩防護柵(吊柵)の場合には地表に平行に近い角度とされ、カーテンネットの場合にはそれよりも大きな角度とされる。
前記荷重方向変換用サドル3は、断面が円弧状の土圧面を持ちかつ長さが幅に比べて長い土圧部分30と,この土圧部分の土圧面と反対側に設けられた円弧状案内面を有するロープガイド部分31とを備えたパイプ状本体3aと、前記パイプ状本体3aに内挿された強度増加部体3bとを備えている。
前記パイプ状本体3aは、耐食メッキたとえば亜鉛メッキ好適には亜鉛―アルミ合金メッキが施されており、ロープガイド部分31は、下端がパイプ状本体3aに溶接された一対の側板310,310の頂部に天板311を溶接して構成されている。この例ではロープガイド部分31はパイプ状本体長手方向の中央部位に1個所であるが、複数本のアンカーが設置されるときには、もちろん複数箇所に設けられる。
前記強度増加部体3bは本来的にはパイプ状本体3aと独立した部材であり、パイプ状本体3aの内径と一致または近似した外径を有し一定間隔で配置された複数枚の盤状体32と、それら盤状体32を連結した支持体33を備えている。
前記盤状体32は、平板である場合のほか、所要の長さのフランジを有している態様を含んでいる。
支持体33はこの例では5枚の盤状体32の中心を貫通するように配され、接触部位が溶接されることでセグメント化されている。支持体33はパイプ、棒などの軸状部材である場合のほか、帯板状部材であってもよい。1本でもよいし、複数本を間隔をおいて平行に配していてもよい。
前記強度増加部体3bは全長がパイプ状本体3aの長さよりも短く、左右均等となるようにパイプ状本体3aに挿入され、適宜の手段、たとえばパイプ状本体3aの肉厚にいたるねじ要素などで位置が固定されるか、あるいは左右端部の盤状体32をパイプ状本体3aの内面に溶接することなどによって固定される。
盤状体32は円形輪郭でもよいが、実施例では、外周面が円弧状をなし、1箇所以上この例では180度対称の2箇所に溝320が欠設されている。溝に代えて、外周より内側に所要数の孔をあけてもよい。
さらにこの例では、荷重方向変換用サドル3は、強度増加部体3bの前後部位にガイドパイプ軸線と直交するアンカー打ち込み用のガイドパイプ3c、3cを有し、これを通してサドル止めアンカー4が地中に打ち込まれている。
かかるガイドパイプ3c、3cは、強度増加部体3bをパイプ状本体3aに組付けた後にパイプ状本体3aに施される。
前記ガイドパイプ3c、3cは、パイプ状本体3aの中心線上に設けた孔34,34´のロープガイド部分側から挿入されるパイプ体35とこれの頂部に固定されてロープガイド部分側に溶接等で固定されるフランジ36とを有しており、パイプ体35の下端はパイプ状本体3aの孔34´を貫通するかまたは貫通せずに周辺を溶接等でパイプ状本体内面に固定される。フランジ36には転動防止アンカー5を挿通し得る孔361が形成されている。
前記荷重方向変換用サドル3とサドル止めアンカー4は、耐食メッキたとえば亜鉛メッキ好適には亜鉛―アルミ合金メッキが施されている。かかる荷重方向変換用サドル3へのメッキ処理は、パイプ状本体3aと強度増加部体3bおよびガイドパイプ3c、3cに別々に施し、組付け一体化してもよい。
簡便には、図5,6のような組立て状態のまま、溶融メッキ浴に浸漬し、いわゆる「ドブ漬け」を行う。このときに盤状体32の1箇所以上に溝または孔320が設けられているので、これとパイプ状本体内面との隙間を通してメッキ液が自由に流動し、また空気が排出されるので、全体を一度に簡単にメッキ処理することができる。
前記アンカー本体1は、汎用のアンカーロッド,パイプアンカーなどといわれる各種棒状のものを用いることができる。しかし、この実施例では、アンカー本体1をたとえば3000〜4500mm長のワイヤロープ(ケーブルを含む)で構成し、これの外周に図8のように所定の間隔たとえば1000〜2000mmごとにスペーサー10を固定し、半径方向膨出構造としている。
前記アンカー本体1としてのワイヤロープは地表に延在される所要長さのロープ部2を有している。すなわち、ロープ部分とアンカー部分を単一の部材で一体に形成しており、ロープ部2の先端にはシンブルを取り付けたアイなどの連結用具2aが設けられている。
ロープ部分とアンカー部分の合計の長さは、施工規模によるが、通常、5000〜9000mmの範囲から選ばれる。このような構成とすることにより、部材数が少なくなり、またロープであることより可曲性があるため、ドラムなどに巻収して現場に搬入することができ、現場で所要長さに切断し、スペーサー10を固定することによりアンカー本体を作ることができるので、現場の状況に容易に適合できる利点がある。
ワイヤロープは7×7構造など任意であり、全体に耐食メッキたとえば亜鉛メッキ好適には亜鉛―アルミ合金メッキが施されている。スペーサー10は土中に穿った削孔11にアンカー本体としてのロープが挿入されたときにこれを削孔の長手方向と直角の断面中に偏らせず、削孔とほぼ同心状に配置させるためのもので、削孔と同等かやや小さい径となっている。
スペーサー10は半径方向にほぼ均等に張り出すことができ、かつグラウト材の流入を阻害しない特性があれば構造は限定がない。たとえば、ワイヤロープにスリーブを外嵌して圧縮止めしたものや、荷重方向変換用サドル3における盤状体32と同じように溝または孔からなる切欠きを配した部材などでもよい。
この例では長手方向両端にロープに対する掴持部100,100を有し、それらの間を複数のかつ半径方向にふくらみを持たせた帯板状の拡径片101で結んで全体としてバードケージ状をなす金具が用いられており、該金具はロープへの取り付けを容易にするため長手方向で割りが入れられている。盤状体32と同じように溝または孔320を配した部材の場合には、中央の穴から半径方向に伸びる割りを入れていると都合よい。
スペーサー10がロープに間隔的に固定されているため、アンカー本体として削孔11に挿入したときにこれのほぼ軸線上に位置され、削孔11にモルタルなどのグラウト材12を充填することにより確実強固に定着される。そして、定着後は、スペーサー11はアンカーとしての表面積を増加させるとともに、引抜き抵抗作用を発揮する。
前記荷重方向変換用サドル3は、施工場所において土圧部分30が地表に沿うように配置される。この場合、土圧部分の円弧状土圧面を下にして単に置くことのみならず,ロープガイド部分を地表に突出させた状態で土圧部分の一部またはほぼ全部を地中に埋めることも含む。この実施例では荷重方向変換用サドル3の半分以上が地中に埋められている。そして、ガイドパイプ3c、3cを通してサドル止めアンカー4が地中にほぼ垂直状に打ち込まれることにより位置が変位しないように保定される。
そして荷重方向変換用サドル3の近傍の土中にはアンカー本体1が埋設され、アンカー本体1に続くロープ2が荷重方向変換用サドル3のロープガイド部分31に沿って導かれ、他のロープと連結される。前記サドル止めアンカー4は、ロープ2が支持用のロープR1などと連結されて荷重方向変換用サドル3が地表に押し付けられるまでの仮止めの機能を果たすものであるから、設置する地形によってはサドル止めアンカー4は省略することもできる。
地表に出たロープ2を荷重方向変換用サドル3のロープガイド部分の円弧状案内面に沿わせて張設することによって図3(b)の角度βの範囲でロープの方向は変換される。前記角度βは、落石防止等のためのカーテンネットや、ワイヤロープネットのためのロープ、防護柵等の補強のためのロープなどによって異なるが、いずれにしても,荷重方向変換用サドル3によってロープはほぼ直角に方向変換されることのみならず,直角よりも大きい角度で方向変換させることもある。
荷重方向変換用サドル3の土圧部分は断面が円弧状であってその土圧面に角となる部分が無く、土圧部分はその土圧面と地面との密着度が高く,また角が無いので地面に角による集中荷重が加わらない。したがって,ロープの張力を増大させても,土圧部分が傾くことは殆どない。荷重方向変換用サドル3のロープガイド部分に沿って掛けられたロープ2は常にロープガイド部分に沿った状態に保たれる。ロープガイド部分は円弧状であるから,ロープの荷重の方向はロープガイド部分によって確実に変換される。地中に定着されたアンカー本体1にロープによって加わる荷重の大部分はその長さ方向に保たれ,アンカー本体1の長さ方向に垂直な方向に加わる荷重やアンカー本体1に加わるせん断力はあったとしても小さいから,アンカー本体1の位置がずれたり,曲がったりすることは殆どない。
上記荷重方向変換用サドル3は,長さが径に比べて長い円柱状体である。この円柱状体の周囲のほぼ半分を占める部分が土圧部分であり,残りのほぼ半分を占める部分の一部がロープガイド部分である。
この荷重方向変換用サドル3は、ロープの張設角度などによって大きな荷重が付加されることがある。しかし、荷重方向変換用サドル3は中空でなく、内部にパイプ状本体3aの内径と一致または近似した外径を有し一定間隔で配置された複数枚の盤状体32を有する強度増加部体3bが内蔵されている。
このため、半径方向から圧縮荷重が加わっても、複数枚の盤状体32がパイプ状本体3aを内から支え、またガイドパイプ3c、3cも梁として機能するので、パイプ状本体3aの潰れが生じず、異常な変形も生じない。したがって、ロープの張設角度いかんにかかわらず、常に高耐力を実現することができる。
本発明においては、強度増加部体3bをパイプ状本体3aに装填する方式としているので、作製、組立てが容易であり、安価に実施できる。すなわち、円筒をその中心線を通る面により長さ方向に半分に切断し,切断により開口した部分に板を固定するような方式で荷重方向変換用サドル3を得ようとすると、半裁した円筒のスプリングバックのコントロールも難しいことなどもあって手間と時間がかかり、コストが高いものとなる。
これに対して、本発明はパイプ状本体3aにほとんど手を加えずに済み、長尺な強度増加部体3bを作製しておき、これとパイプ状本体3aを必要な長さに切断することによりいか様な仕様にも対応することができる。
図9はそのいくつかの例を示しており、(a)はサドル全長を1000mm程度とし、3枚の盤状体32を支持体33で連結している。(b)はサドル全長を700mm程度とし、3枚の盤状体32を支持体33で連結している。
本発明によるアンカー装置は、落石防止用柵,雪崩防止用柵などを支持・補強するロープの一部を固定するアンカー装置,落石を防止するために縦横方向に網状に張設されたワイヤロープネットのロープの端部を固定するアンカー装置や、カーテンネットの落石防止のための金網とともに法面に縦横に張設されたロープの端部を固定するアンカー装置など各種の土木施設のアンカー装置として使用される。
本発明による土木施設用アンカー装置をカーテンネットに適用した例を示す正面図である。 図1の側面図である。 (a)は図2の部分的拡大断面図、(b)は張設角度範囲を示す説明図である。 図3(a)の部分的平面図である。 本発明における荷重方向変換用サドルの部分切欠側面図である。 図5の側面図である。 荷重方向変換用サドルの分解状態を示す斜視図である。 (a)は本発明におけるアンカー部分の拡大断面図、(b)は(a)のX−X線に沿う断面図である。 (a)(b)は本発明における荷重方向変換用サドルの他の例を示す側面図である。
符号の説明
1 アンカー本体
2 ロープ
3 荷重方向変換用サドル
3a パイプ状本体
3b 強度増加部体
3c ガイドパイプ
4 サドル止めアンカー
30 土圧部分
31 ロープガイド部分
32 盤状体
33 支持体
320 溝または孔

Claims (4)

  1. 地中に定着されたアンカー本体と,上記アンカー本体に続くロープが地表に出た部分に配置された荷重方向変換用サドルとを備え,該荷重方向変換用サドルが,断面が円弧状の土圧面を持ちかつ長さが幅に比べて長い土圧部分と,この土圧部分の円弧状土圧面の反対側に設けられた円弧状案内面を有するロープガイド部分とを備え,地表に出た前記ロープが上記ロープガイド部分に沿い上記荷重方向変換用サドルの長手方向と交差する方向に張設されている装置において,前記荷重方向変換用サドルが、パイプ状本体と、前記パイプ状本体に内挿された強度増加部体とを備え、強度増加部体が、パイプ状本体の内径と一致または近似した外径を有する複数の盤状体と、それら盤状体を連結した支持体を備えていることを特徴とする土木施設用アンカー装置。
  2. 盤状体が1箇所以上に盤肉厚方向を貫く孔または溝を有している請求項1に記載の土木施設用アンカー装置。
  3. 荷重方向変換用サドルのパイプ状本体は、強度増加部体の前後部位で軸線と交差するガイドパイプが挿着されている請求項1に記載の土木施設用アンカー装置。
  4. アンカー本体が耐食性のワイヤロープからなり、所定の間隔ごとに半径方向に張り出す芯出し用のスペーサーを有している請求項1に記載の土木施設用アンカー装置。
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