JP5721059B2 - 防護柵及び既設の防護柵の嵩増し工法 - Google Patents

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Description

本発明は、落石、雪崩、土砂や崩壊等による災害を防止する防護柵に関する。
従来、落石や雪崩等による土砂災害を防止する防護柵として、斜面部に間隔をおいて縦穴を形成し、縦穴に建て込んだ支柱を並設するともに、各支柱に複数段の横ロープ材とともに網材を張設し、横ロープ材の端末を緩衝具により支柱に摺動可能に連結され、防護柵に落石や雪崩等を受けて横ロープ材に引張力が加わると、緩衝具に対して横ロープ材が摺動することにより、衝撃力を摩擦エネルギーに代えて吸収するものがある(特許文献1参照)。
また、支柱間に横ロープ材を把持する緩衝具を設け、落石等の衝撃力が加わった部分の横ロープ材のみでなく、その上下複数本の横ロープ材と緩衝具とにより衝撃力を吸収する防護柵がある(特許文献2)。
特開2007−205109号公報 特開2010−127008号公報
しかし、特許文献1の緩衝金具では、支柱と取り付け位置が離れているため、緩衝金具の取り付け金具に落石が当たった場合に緩衝金具が機能しない虞があった。
また特許文献2の緩衝金具は回転ができないため、ロープの動きに追従できないため、緩衝金具が機能しない虞があった。
そこで本発明は、落石や雪崩等の衝撃力を緩衝する防護柵及び既設の防護柵の嵩増し工法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1における防護柵では、所定の間隔をおいて設けられた複数の支柱と、前記支柱間に多段に設けられた横ロープ材と、前記支柱間に張設された網材とを備えた防護柵であって、前記支柱は、前記横ロープ材を非固定状態に保持する保持部を備え、前記保持部を、前記支柱に回転自在に備えたことを特徴とする。
本発明の請求項2における防護柵では、前記保持部は、前記横ロープ材を略直線状に保持可能に備えるとともに、前記支柱に突設した軸受部に前記支柱から離間して回転自在に軸支され、前記保持部に保持された前記横ロープ材の向きを変更可能に備えたことを特徴とする。
本発明の請求項3における防護柵では、前記保持部は、前記横ロープ材を略直線状、且つ非固定状態に保持可能な略直線状の凹溝部を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項4における防護柵では、前記支柱を連結する支持部材と、前記横ロープ材を所定の間隔を有して上下方向に連結する間隔保持部材と、前記間隔保持部材は、前記支持部材に上下方向に回転自在に取り付けられたものとすることを特徴とする。
本発明の請求項5における防護柵では、前記支持部材は、円柱状に形成され、前記間隔保持部材は、前記支持部材の外周に遊嵌可能な環状の取付部材を介して、前記支持部材に上下方向に回転自在に取り付けられたものとすることを特徴とする。
本発明の請求項6における防護柵では、前記網材の下部と前記支柱の基礎とを連結する網材止め部材を備えたこと特徴とする。
本発明の請求項7における防護柵では、前記支柱は、前記保持部の上下方向の位置を調整する位置調整手段を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項8における防護柵では、前記支柱を前記支柱の基礎に固定したことを特徴とする。
本発明の請求項9における防護柵では、前記支柱の上部を傾斜面から離れる方向に折り曲げた折り曲げ部を備え、前記折り曲げ部を前記傾斜面と略垂直に備えたことを特徴とする。
本発明の請求項10における防護柵では、前記折り曲げ部に補強部を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項11における既設の防護柵の嵩増し工法では、所定の間隔をおいて設けられるとともに、既設の防護柵より高く設けられた複数の増設側支柱と、前記増設側支柱間に多段に設けられた増設側横ロープ材と、前記増設側支柱間に張設された増設側網材とを備えた防護柵を前記既設の防護柵に増設する既設の防護柵の嵩増し工法であって、前記増設側支柱は、前記増設側横ロープ材を非固定状態に保持する保持部を備え、前記保持部を、前記増設側支柱に回転自在に備えたことを特徴とする。
本発明の請求項12における既設の防護柵の嵩増し工法では、前記保持部は、前記増設側横ロープ材を略直線状に保持可能に備えるとともに、前記増設側支柱に突設した軸受部に前記増設側支柱から離間して回転自在に軸支され、前記保持部に保持された前記増設側横ロープ材の向きを変更可能に備えたことを特徴とする。
本発明の請求項13における既設の防護柵の嵩増し工法では、前記保持部は、前記増設側横ロープ材を略直線状、且つ非固定状態に保持可能な略直線状の凹溝部を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項14における既設の防護柵の嵩増し工法では、前記増設側横ロープ材を前記既設の防護柵に張設された既設側網材に取付部材を介して取り付けたことを特徴とする。
本発明の請求項15における既設の防護柵の嵩増し工法では、前記増設の防護柵は、前記増設側横ロープ材を所定の間隔を有して上下方向に連結する間隔保持部材を備え、前記間隔保持部材に、前記既設の防護柵における所定の間隔をおいて設けられた複数の既設側支柱間に多段に設けられた既設側横ロープ材を取り付けたことを特徴とする。
本発明の請求項16における既設の防護柵の嵩増し工法では、前記既設側支柱に取り付けられ、前記増設側支柱を連結する支持部材を下方から保持するサポート部材を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項17における既設の防護柵の嵩増し工法では、前記各支柱が立設された基礎と、山側の傾斜面に打設された打設部材と、前記基礎と前記打設部材とを連結する連結手段を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項18における防護柵では、前記支柱の外周に沿う板状補強部材を設けたことを特徴とする。
本発明の請求項19における既設の防護柵の嵩増し工法では、前記既設の防護柵の支柱を前記支柱の基礎に固定する補強ブラケットを備えることを特徴とする。
本発明の請求項1の防護柵によれば、落石、雪崩、土砂の崩落等によって、支柱間の横ロープ材に力がかかった場合に、保持部を回転させて、力がかかった方向に保持部に保持された横ロープ材を向けることで、横ロープ材の引き出しを滑らかにし、落石、雪崩、土砂の崩落等によって横ロープ材にかかる力を緩衝し、横ロープ材の張力による支柱の倒れを防止することができる。
本発明の請求項2の防護柵によれば、保持部が横ロープ材を略直線状に保持することにより、落石、雪崩、土砂の崩落等により力がかかった方向への横ロープ材の引き出しをより滑らかにすることが可能となり、落石、雪崩、土砂の崩落等によって横ロープ材にかかる力をさらに緩衝することができる。
本発明の請求項3の防護柵によれば、略直線状の凹溝部を備えたことにより、引き出し時の横ロープ材のスライド動作が向上する。
本発明の請求項4の防護柵によれば、横ロープ材及び網材の上下方向の回転に支持部材が追従し難い構造とすることで、支持部材によって連結された支柱を安定させることができる。
本発明の請求項5の防護柵によれば、取付部材が、支持部材の外周を回転可能に取り付けられることにより、間隔保持部材は支持部材の外周を自由に回転可能なため、横ロープ材及び網材の上下方向の回転に支持部材がさらに追従し難い構造となる。
本発明の請求項6の防護柵によれば、網材止め部材により網材の下部の孕みを抑え、基礎側からの落石、雪崩、土砂等の流出を抑えることができる。
本発明の請求項7の防護柵によれば、各支柱の保持部の位置を調整して、横ロープ材を水平に維持することが可能となり、横ロープ材や網材の撓みを防ぐことができる。
本発明の請求項8の防護柵によれば、支柱を安定させることができる。
本発明の請求項9の防護柵によれば、折り曲げ部を備えたことにより、傾斜面に対して防護面をより高く設けることが可能となる。
本発明の請求項10の防護柵によれば、折り曲げ部の強度を向上させている。
本発明の請求項11の既設の防護柵の嵩増し工法によれば、落石、雪崩、土砂の崩落等によって、増設側支柱間の増設側横ロープ材に力がかかった場合に、保持部を回転させて、力がかかった方向に保持部に保持された増設側横ロープ材を向けることで、増設側横ロープ材の引き出しを滑らかにし、落石、雪崩、土砂の崩落等によって増設側横ロープ材にかかる力を緩衝し、増設側横ロープ材の張力による増設側支柱の倒れを防止することができる。
本発明の請求項12の既設の防護柵の嵩増し工法によれば、保持部が増設側横ロープ材を略直線状に保持することにより、落石、雪崩、土砂の崩落等により力がかかった方向への増設側横ロープ材の引き出しをより滑らかにすることが可能となり、落石、雪崩、土砂の崩落等によって増設側横ロープ材にかかる力をさらに緩衝することができる。
本発明の請求項13の既設の防護柵の嵩増し工法によれば、略直線状の凹溝部を備えたことにより、引き出し時の増設側横ロープ材のスライド動作が向上する。
本発明の請求項14の既設の防護柵の嵩増し工法によれば、既設の防護柵と増設された防護柵の一体化を図ることができる。
本発明の請求項15の既設の防護柵の嵩増し工法によれば、既設の防護柵と増設された防護柵の一体化を図ることができる。
本発明の請求項16の既設の防護柵の嵩増し工法によれば、増設側支柱の間隔を大きく取る場合に、増設側支柱を連結する支持部材のたわみを防止することができる。
本発明の請求項17の既設の防護柵の嵩増し工法によれば、防護柵の応力の不足分を傾斜面の打設部材によって補強することで、基礎の耐力不足の補強を図ることができる。
本発明の請求項18の防護柵によれば、支柱の強度を向上することができる。
本発明の請求項19の既設の防護柵の嵩増し工法によれば、既設の支柱の取付強度を向上することができる。
本発明の実施例1における防護柵の正面図である。 同上、防護柵の側面図である。 同上、端末支柱付近の正面図である。 同上、中間支柱付近の正面図である。 同上、内側管材の正面図である。 同上、中間管材の正面図である。 同上、端末支柱における外側管材の側面図である。 同上、端末支柱における外側管材の平面図である。 同上、中間支柱における外側管材の側面図である。 同上、中間支柱における外側管材の平面図である。 同上、内側管材と中間管材の第1のスペーサ付近の一部切欠き正面図である。 同上、内側管材と中間管材の第1のスペーサ付近の断面図である。 同上、内側管材と中間管材の係止片付近の一部切欠き正面図である。 同上、支柱の取付ボルト付近の縦断面図である。 同上、支柱の取付ボルト付近の横断面図である。 同上、支柱下部の断面図である。 同上、端末支柱の緩衝用保持部付近の正面図である。 同上、端末支柱の緩衝用保持部付近の側面図である。 同上、端末支柱の緩衝用保持部付近の断面図である。 同上、中間支柱の固定用保持部付近の正面図である。 同上、中間支柱の固定用保持部付近の断面図である。 同上、固定用保持部の保持部本体の正面図である。 同上、回転連結機構の一部切欠き正面図である。 同上、回転連結機構の一部切欠き側面図である。 同上、回転連結機構の平面図である。 同上、支持部材の間隔保持部材取付部分の断面図である。 同上、間隔保持部材の側面図である。 同上、山側から見た間隔保持部材の正面図である。 同上、谷側から見た間隔保持部材の背面図である。 同上、端末筋止め金具を装着した緩衝用保持部の正面図である。 同上、端末筋止め金具を装着した緩衝用保持部付近の端末支柱の断面図である。 同上、金具下部止め部材付近の正面図である。 同上、金具下部止め部材の断面図である。 同上、防護柵の平面図である。 同上、落石等により変形した状態の防護柵の平面図である。 同上、落石等により変形した状態支持部材の間隔保持部材取付部分の断面図である。 本発明における第2実施例を示す防護柵の正面図である。 同上、防護柵の側面図である。 同上、外側管材下部の縦断面図である。 同上、外側管材下部の横断面図である。 本発明における第3実施例を示す防護柵の正面図である。 同上、防護柵の側面図である。 同上、内側管材の正面図である。 同上、中間管材の正面図である。 同上、端末支柱における外側管材の側面図である。 同上、中間支柱における外側管材の側面図である。 同上、支柱下部の断面図である。 同上、内側管材と中間管材の係止片付近の一部切欠き正面図である。 同上、内側管材と外側管材の底面図である。 同上、内側管材と外側管材の下部の断面図である。 同上、内側管材と中間管材の第2のスペーサ付近の断面図である。 同上、内側管材と中間管材の第2のスペーサ付近の一部切欠き正面図である。 同上、内側管材と中間管材の第1のスペーサ付近の断面図である。 同上、内側管材と中間管材の第1のスペーサ付近の一部切欠き正面図である。 本発明における第4実施例を示す防護柵の正面図である。 同上、防護柵の側面図である。 本発明における第5実施例を示す防護柵の正面図である。 同上、防護柵の側面図である。 本発明における第6実施例を示す既設の防護柵の嵩増し工法の正面図である。 同上、防護柵の側面図である。 同上、端末支柱における外側管材の側面図である。 同上、中間支柱における外側管材の側面図である。 同上、支持受け部材付近の断面図である。 本発明における第7実施例を示す既設の防護柵の嵩増し工法の正面図である。 同上、防護柵の側面図である。 本発明における第8実施例を示す防護柵の背面図である。 同上、防護柵の側面図である。 同上、既設側支柱の側面図である。 同上、支柱の側面図である。 同上、山側ブラケットの背面図である。 同上、反山側ブラケットの背面図である。 同上、補強部材の平面図である。 同上、支柱の断面図である。 同上、外側管材の側面図である。 本発明における第9実施例を示す防護柵の正面図である。 同上、防護柵の側面図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明における防護柵の好ましい実施例を説明する。
図1乃至図36は、本発明の実施例1を示すもので、本実施例の防護柵は、傾斜面1に沿って、その傾斜面1を備えた山側2と谷側3との境界部分に設けられた基礎であるコンクリート基礎4に立設された複数の支柱5と、支柱5間に上下方向に多段に設けられた横ロープ材6と、支柱5間に張設された防護面としての網材7を備えている。
支柱5としては、コンクリート基礎4に所定間隔を有して立設され、横ロープ材6の各端部を保持する端末支柱8と、前記端末支柱8間に立設され、横ロープ材6の中間部分を保持する中間支柱9とを備えている。
端末支柱8及び中間支柱9は、いずれも最も小さな外径を有する中空円筒状の鋼管からなる内側管材10と、前記内側管材10の外径より大径な内径を有する中空円筒状の鋼管からなる中間管材11と、前記中間管材11の外径より大径な内径を有する中空円筒状の鋼管からなる外側管材12とを備え、内側から内側管材10、中間管材11、外側管材12の順に配置して、3種類の管材を径方向に重ねた三重管構造としている。
ここで、内側管材10は、内側管材10下部の外周面に対して、内側管材10の径方向外向きに突設され、外側に下方に向かって突出したテーパ面13を有する断面略三角形状の複数の係止部たる係止片14が等間隔に備えている。
また内側管材10の中間部分の外周面に対しても、内側管材10の径方向外向きに突設された複数の第1のスペーサ15が等間隔に形成されている。
また内側管材10の上部には、内側管材10の中心軸を通過して内側管材10の直径方向に貫通して形成された一対の第1の取付孔16を備えている。
さらに内側管材10の上端には、中間管材11の外径より大きく、外側管材12の内径より小さく形成された第2のスペーサ17が架設されている。
また、中間管材11の中心軸方向の長さは、内側管材10の下端から第2のスペーサ17までの中心軸方向の長さより大きく形成されている。
さらに、外側管材12の中心軸方向の長さは、内側管材10より僅かに大きく形成されており、外側管材12の内側に内側管材10及び中間管材11を収容した状態で、外側管材12の上端及び下端が、支柱5の上端及び下端となるように設けられている。
外側管材12の上部には、外側管材12の中心軸を通過して外側管材12の直径方向に貫通して形成された一対の第2の取付孔18を備えている。
また、外側管材12の第2の取付孔18の上下には、山側2の傾斜面1に向けて外側管材12の外周面から突設した左右一対の第1のキャップ取付用プレート19及び第2のキャップ取付用プレート20を備えている。第1のキャップ取付用プレート19及び第2のキャップ取付用プレート20には、それぞれ第1のキャップ取付孔21及び第2のキャップ取付孔22を備えている。
端末支柱8の外側管材12は、山側2の傾斜面1に向けて設置される山側面に複数の緩衝用保持部23を上下方向に所定間隔をおいて備えている。
緩衝用保持部23は、一方を端末支柱8の外側管材12の山側面に取り付けられた、平面視略台形状の鋼製の板材からなる上下一対の第1の固定部材24と、第1の固定部材24間に回転自在に取り付けられた把持部25とを備えている。
把持部25は、第1の固定部材24の他方に端末支柱8の中心軸方向と平行に貫通して形成された軸孔26を介して、ボルト等の第1の固定手段27によって第1の固定部材24間に回転自在に取り付けられた把持部本体28と、把持部本体28に凹設された凹部28Aに嵌合可能な形状を有し、高力ボルト・ナット等の第2の固定手段25Aによって前記把持部本体28と一体に固定可能な把持片29とを備えている。
把持部本体28には、端末支柱8の中心軸方向と直交する方向に直線状に形成された断面半円状の第1の凹溝30及び第2の凹溝31が端末支柱8の中心軸方向に所定間隔をおいて並設されている。
把持片29にも、端末支柱8の中心軸方向と直交する方向に直線状に形成された断面半円状の第3の凹溝32及び第4の凹溝33が端末支柱8の中心軸方向に所定間隔をおいて並設されている。
そして、把持部本体28の凹部28Aに把持片29を嵌合した際に、第1の凹溝30と第3の凹溝32が対向して、把持部25を端末支柱8の中心軸方向と直交する方向に対して直線状、且つ断面略円状に貫通する第1の保持溝34が形成されるとともに、第2の凹溝31と第4の凹溝33が対向して、把持部25を端末支柱8の中心軸方向と直交する方向に対して直線状、且つ断面略円状に貫通する第2の保持溝35が形成される。
この把持部25では、端末支柱8の中心軸方向に所定間隔をおいて並設された第1の保持溝34及び第2の保持溝35の内径は、横ロープ材6の直径より大きく形成されており、横ロープ材6を第1の保持溝34及び第2の保持溝35に端末支柱8の中心軸方向と直交する方向に直線状、且つスライド自在な非固定状態に保持可能な構成としている。また把持部25は、第1の固定部材24によって端末支柱8から離間させて回転自在に備えている。
中間支柱9の外側管材12は、山側2の傾斜面1に向けて設置される山側面に前述の端末支柱8の緩衝用保持部23に対応させて複数の固定用保持部36を上下方向に所定間隔をおいて備えている。
固定用保持部36は、中間支柱9の外側管材12の山側面に取り付けられた、平面視略半円形状の鋼製の板材からなる第2の固定部材37と、第2の固定部材37に取り付けられた保持部本体38とを備えている。
保持部本体38は、上部に環状部39、中間部に抜け止め部40、そして下部に雄螺子部41を備えた、所謂アイボルトを採用しており、雄螺子部41を第2の固定部材37に中間支柱9の中心軸方向と平行に貫通して形成された長孔状の貫通部37Aに挿通して、抜け止め部40を第2の固定部材37の上面に当接させた状態で、第2の固定部材37の下方から雄螺子部41にナット41Aを螺合させて、第2の固定部材37に固定されるものである。
保持部本体38では、環状部39の内径が横ロープ材6の直径、第1の保持溝34、及び第2の保持溝35の内径より大きく形成されているとともに、抜け止め部40と第2の固定部材37の間や、第2の固定部材37とナット41Aの間にスペーサ(図示せず)を配置することにより、環状部39の上下方向、つまり中間支柱9の中心軸方向における位置を調整可能としている。
ここで、本実施例の横ロープ材6は、複数のワイヤー(ここでは3本)を撚り合わせたロープ材本体42と、ロープ材本体42の両端に備えた抜け止め用のストッパー部材43とを備えている。
各外側管材12の上部には、支柱キャップ44が装着される。支柱キャップ44は、内径を外側管材12の外径より大きく形成され、上部を閉塞して下部を開放した有底円筒形状を有している。
また、支柱キャップ44には、外側管材12の第1のキャップ取付用プレート19に対応して、山側2の傾斜面1に向けて設置される山側面に向けて支柱キャップ44の外周面から突設した左右一対の第3のキャップ取付用プレート45を備えている。第3のキャップ取付用プレート45には、切欠き溝状の第3のキャップ取付孔46を備えている。
各支柱5の回転連結構造については、第1のキャップ取付孔21と第3のキャップ取付孔46とが一致するように、第1のキャップ取付用プレート19上に第3のキャップ取付用プレート45が設置された状態で、支柱キャップ44が各支柱5の外側管材12の上部に外嵌されるものとする。
そして、第3のキャップ取付孔46、第1のキャップ取付孔21、第2のキャップ取付孔22の順に挿通して、第2のキャップ取付プレート20の下方から複数のナット47Aが螺着されて、第1のキャップ取付用プレート19、第2のキャップ取付用プレート20、第3のキャップ取付用プレート45を連結する取付ボルト47を備えている。
第1のキャップ取付用プレート19と第2のキャップ取付用プレート20の間の取付ボルト47には、可動ブラケット48が水平方向に揺動自在に取り付けられている。可動ブラケット48は、鋼製の板材からなるブラケット本体49の一端に、取付ボルト47が挿通可能な円筒状の軸受部50を備えている。
隣接する端末支柱8の上部と中間支柱9の上部とを連結する支持部材51は、円筒形状を有する鋼製の支持部材本体51Aと、支持部材本体51Aの両端に取り付けられた支持部材側取付部材52と、支持部材側取付部材52と可動ブラケット48とを連結する端部ブラケット53とを備えている。
支持部材川取付部材52は、一方を支持部材本体51Aの両端に嵌挿され後、溶接等により支持部材本体51Aに固定されており、他方に取り付け用の取付孔(図示せず)を備えた鋼製の板材からなる。
端部ブラケット53は、一方から中間部分にかけて所定間隔をおいて複数の調整用取付孔(図示せず)を並設しているとともに、他方に可動ブラケット48に取り付けられる取付孔(図示せず)を備えた、少なくとも一方側を支持部材本体51A内に挿入可能に設けた鋼製の板材からなる。
可動ブラケット48と端部ブラケット53は、可動ブラケット48のブラケット本体49の貫通部(図示せず)と端部ブラケット53の取付孔(図示せず)とを介して、ボルト・ナット等の第3の固定手段57によって連結されている。
また、端部ブラケット53と支持部材側取付部材52は、適宜複数の調整用取付孔(図示せず)の中から端末支柱8と中間支柱9との間隔に応じた調整用取付孔(図示せず)を選択して、その選択された支持部材側取付部材52の調整用取付孔(図示せず)と端部ブラケット53の取付孔(図示せず)を介して、ボルト・ナット等の第4の固定手段58によって連結されている。
また、支持部材本体51Aには、横ロープ材6の上下方向の間隔を所定間隔に保持する間隔保持部材59を備えた間隔保持側取付部材60が回転自在に取り付けられている。間隔保持部材59は、鋼製の板材に、端末支柱8の緩衝用保持部23と中間支柱9の固定用保持部36に対応して、横ロープ材6を挿通する複数のロープ挿通部61を所定間隔をおいて配置したものである。
ロープ挿通部61は、Uボルト62をナット63で間隔保持部材59に固定して、Uボルト62と間隔保持部材59によって囲まれた環状部分に横ロープ材6を挿通するものである。
間隔保持側取付部材60は、支持部材本体51Aの外径より大きな内径を有する円筒形状を有する取付部材本体64と、取付部材本体64の外周面に突設された板状の間隔保持側取付部65とを備えている。また、取付部材本体64の外周面に間隔保持側取付部65と約90度異なる向きに網材取付用雄螺子部66を突設して備えている。間隔保持部材59と間隔保持側取付部材60は、ボルト・ナット等の第5の固定手段59Aによって連結されている。
網材7は、各支柱5、支持部材51、コンクリート基礎4によって囲まれた領域の山側2に配置された金属線材で編成した金網である。網材7の縁にはワイヤーである端末筋67が取り付けられており、この端末筋67は端末筋止め金具68を介して、防護面の両端に位置する端末支柱8の少なくとも最上段、中間、最下段の3箇所に固定されている。また、網材7の下部は、網材下部止め部材69を介して、コンクリート基礎4に固定されている。さらに、網材7の上部は、網材取付用雄螺子部66に複数のナット70によって固定されている。
端末筋止め金具68は、把持部25と第2の固定手段のボルト25Aとの間に固定された端末筋止め用プレート71と、端末筋67を挿通する端末筋挿通部72とを備えている。
端末筋挿通部72は、角Uボルト73を端末筋止め用プレート71にナット74で固定して、角Uボルト73と端末筋止め用プレート71によって囲まれた環状部分に端末筋67を挿通するものである。
網材下部止め部材69は、コンクリート基礎4に固定される網材止め部材75と、網材止め部材75とともに網材7を挟持する網材受け部材76とを備えている。
網材止め部材75は、鋼製の板材を略L型に折り曲げ形成されたもので、網材7の下部に当接する側の一方の面には取付孔77Aを備えるとともに、コンクリート基礎4に当接する側の他方の面にも取付孔77Bを備えている。
そして、網材止め部材75の取付孔77Aと網材受け部材76の取付孔76Aを介して、網材止め部材75と網材受け部材76は網材7を挟持した状態でボルト・ナット等の第6の固定手段69Aによって連結される。
また、網材止め部材75は取付孔77Bを介してコンクリート基礎4にボルト等の第7の固定手段69Bによって固定される。
さらに、網材7は、結合コイル等の取付部材79を介して、横ロープ材6にも固定されている。
上述の防護柵の支柱5の施工方法について説明すると、コンクリート基礎に形成された縦穴4Aに建て込まれる各支柱5は、内側管材10を中間管材11の下側から挿通して、内側管材10のテーパ面13上に中間管材11の下端が当接すると、中間管材11と内側管材10はテーパ面13と第1のスペーサ15により中心軸を揃えて配置されている。
外側管材12に内側管材10が収容された中間管材11を挿通して、第1の取付孔16及び第2の取付孔18を介して内側管材10と外側管材12を取付ボルト80とナット81で連結すると、第2のスペーサ17によって、外側管材12、中間管材11及び内側管材10は中心軸を揃えて配置される。
このように各支柱5の外側管材12、中間管材11及び内側管材10の中心軸を揃えたことにより、各管材間のスペースが均一となり、支柱5内に充填されるモルタル(図示せず)が各管材間に均一に充填される。
防護柵は、図34に示す状態から山側2からの落石R、雪崩、土砂等が防護柵の防護面である網材7に衝突すると、網材7にかかる衝撃を緩衝しようとして横ロープ材6が山側2から谷側3へと撓む。(図35参照)
そして、横ロープ材6が山側2から谷側3へ撓む際に、緩衝側保持部23と固定側保持部36がそれぞれ保持している横ロープ材6から横ロープ材6が撓んだ箇所へ向けて、横ロープ材6が引き出される。
ここで、緩衝側保持部23では、把持部25が回転して、横ロープ材6の把持方向を横ロープ材6が撓んだ箇所に向けるので、横ロープ材6が撓んだ箇所へ向けての横ロープ材6の引き出しがスムーズに行われる。
また、図36に示すように、上述のように落石R、雪崩、土砂等が網材7に衝突して、網材7を介して横ロープ材6に衝撃がかかると、横ロープ材6の間隔を保持する間隔保持部材59にも衝撃がかかるが、間隔保持部材59が取り付けられた間隔保持側取付部材60が支持部材本体51Aの外周を回転して、支持部材51まで網材7の衝撃が伝達することを防いでいる。
以上のように本実施例では、所定の間隔をおいて設けられた複数の支柱5,8,9と、
支柱5,8,9間に多段に設けられた横ロープ材6と、支柱5,8,9間に張設された網材7とを備えた防護柵であって、支柱5,8は、横ロープ材6を非固定状態に保持する保持部23を備え、保持部23を、支柱5,8に回転自在に備えている。
この場合、落石R、雪崩、土砂の崩落等によって、支柱5,8,9間の横ロープ材6に力がかかった場合に、保持部23を回転させて、力がかかった方向に保持部23に保持された横ロープ材6を向けることで、横ロープ材6の引き出しを滑らかにし、落石R、雪崩、土砂の崩落等によって横ロープ材6にかかる力を緩衝し、横ロープ材6の張力による支柱5,8,9の倒れを防止することができる。
また、保持部23は、横ロープ材6を略直線状に保持可能に備えるとともに、支柱5、8に突設した軸受部としての第1の固定部材24に支柱5,8から離間して回転自在に軸支され、保持部23に保持された横ロープ材6の向きを変更可能に備えている。
この場合、保持部23が横ロープ材6を略直線状に保持することにより、落石R、雪崩、土砂の崩落等により力がかかった方向への横ロープ材6の引き出しをより滑らかにすることが可能となり、落石R、雪崩、土砂の崩落等によって横ロープ材6にかかる力をさらに緩衝することができる。
さらに、保持部23は、横ロープ材6を略直線状、且つ非固定状態に保持可能な略直線状の凹溝部としての第1の保持溝34及び第2の保持溝35を備えたことにより、引き出し時の横ロープ材6のスライド動作が向上する。
また、支柱5,8,9を連結する支持部材51と、横ロープ材6を所定の間隔を有して上下方向に連結する間隔保持部材59と、間隔保持部材59は、支持部材51に上下方向に回転自在に取り付けられたことにより、横ロープ材6及び網材7の上下方向の回転に支持部材51が追従し難い構造とすることで、支持部材51によって連結された支柱5,8,9を安定させることができる。
さらに、支持部材51は、円柱状に形成され、間隔保持部材59は、支持部材51の外周に遊嵌可能な環状の取付部材としての支持部材側取付部材52を介して、支持部材51に上下方向に回転自在に取り付けられる。
この場合、支持部材側取付部材52が、支持部材51の外周を回転可能に取り付けられることにより、間隔保持部材59は支持部材51の外周を自由に回転可能なため、横ロープ材6及び網材7の上下方向の回転に支持部材51がさらに追従し難い構造となる。
また、網材7の下部と支柱5,8,9のコンクリート基礎4とを連結する網材止め部材としての網材下部止め部材69を備えたことで、網材下部止め部材69により網材7の下部の孕みを抑え、コンクリート基礎4側からの落石R、雪崩、土砂等の流出を抑えることができる。
さらに、支柱5,9は、保持部である固定用保持部36の上下方向の位置を調整する位置調整手段として雄螺子部41、ナット41A及びスペーサ(図示せず)を備えたことにより、各支柱5,9の保持部の位置を調整して、横ロープ材6を水平に維持することが可能となり、横ロープ材6や網材7の撓みを防ぐことができる。
次に、本発明の実施例2を図37乃至図40に基づき説明する。なお、前記実施例1と共通する箇所には共通の符号を付し、共通する説明は極力省略する。
本実施例における各支柱5の外側管材12は、下端に板状のベース部材82が取り付けられており、ベース部材82がコンクリート基礎4に固定されるとともに、中間管材11と内側管材10がコンクリート基礎4の縦穴4Aに建て込まれる構造となっている。
ベース部材82は、鋼製の板材からなり、中央部分に中間管材11の外径より大径に形成され、中間管材11を挿通可能な挿通孔83を備えるとともに、挿通孔83の周囲に複数の取付孔84を備えており、この取付孔84を介して、ベース部材82はボルト等の第8の固定手段85によりコンクリート基礎4に固定されている。
このように本実施例では、各支柱5を外側管材12より外径の小さな中間管材11からコンクリート基礎4の縦穴4Aに建て込む構造としており、コンクリート基礎4の縦穴4Aが外側管材12の外径より小さい場合でも、支柱5を建て込むことができる。
また、ベース部材82をコンクリート基礎4に固定するため、コンクリート基礎4の縦穴4Aに建て込まれた支柱5を安定させることができる。
以上のように本実施例では、支柱5をベース部材82を介してコンクリート基礎4に固定したことにより、支柱5を安定させることができる。
次に、本発明の実施例3を図41乃至図54に基づき説明する。なお、前記実施例1〜2と共通する箇所には共通の符号を付し、共通する説明は極力省略する。
本実施例の内側管材10は、内側管材10下部の係止片の下側に第1の取付孔16を備え、さらに内側管材10の下端には、第2のスペーサ17が架設されている。
また、中間管材11上部の外周面には、中間管材11の径方向外向きに突設された複数の第3のスペーサ86が等間隔に形成されている。
外側管材12の上部は、谷側3に折り曲げられ、且つ山側2の傾斜面1と略垂直に形成された傾斜部87となっており、この傾斜部87から外側管材12の折り曲がった部分まで管材の厚みは、外側管材12の他の部分より肉厚に形成されている。外側管材12の下部には、一対の第2の取付孔18を備えている。
そして、傾斜部87を備えたことにより、外側管材12の傾斜部87から傾斜面1との垂直方向の高さH1は、傾斜部87を有さない直線状の管材Pの傾斜面1との垂直方向の高さH2と比べて高く設けられており、傾斜面1に対して防護面をより高く設けることが可能となる。
また、外側管材12の内部に内側管材10及び中間管材11を有さない傾斜部87及び折り曲がった部分までの厚みを肉厚に形成することにより、傾斜部87の強度を向上させている。
上述の防護柵の支柱5の施工方法について説明すると、コンクリート基礎に形成された縦穴4Aに建て込まれる各支柱5は、内側管材10を中間管材11の下側から挿通して、内側管材10のテーパ面13上に中間管材11の下端が当接すると、中間管材11と内側管材10はテーパ面13と第1のスペーサ15により中心軸を揃えて配置されている。
外側管材12に内側管材10が収容された中間管材11を挿通して、第1の取付孔16及び第2の取付孔18を介して内側管材10と外側管材12を取付ボルト80とナット81で連結すると、第2のスペーサ17及び第3のスペーサ86によって、外側管材12、中間管材11、及び内側管材10は中心軸を揃えて配置される。
このように各支柱5の外側管材12、中間管材11、及び内側管材10の中心軸を揃えたことにより、各管材間のスペースが均一となり、支柱5内に充填されるモルタル(図示せず)が各管材間に均一に充填される。
以上のように本実施例では、支柱5,8,9の上部を傾斜面1から離れる方向に折り曲げた折り曲げ部としての傾斜部87を備え、傾斜部87を傾斜面1と略垂直に備えたことにより、傾斜面1に対して防護面をより高く設けることが可能となる。
また、傾斜部87に傾斜部87及び折り曲がった部分までの厚みを肉厚に形成した補強部87Aを備えたことにより、傾斜部87の強度を向上させている。
次に、本発明の実施例4を図55乃至図56に基づき説明する。なお、前記実施例1〜3と共通する箇所には共通の符号を付し、共通する説明は極力省略する。
本実施例では、実施例1の各支柱5を傾斜面1に形成された縦穴88に直接建て込んだものである。本実施例の縦穴88は、土中に直接形成されたものであるため、コンクリート基礎4に形成された縦穴4Aと比較して、縦穴の壁面の強度が低いため、コンクリート基礎4に形成された縦穴4Aより穴の深さを大きくするとともに、各支柱5が縦穴88に建て込まれる根入れ長さをコンクリート基礎4の縦穴4Aより大きく設けて、縦穴88に建て込まれる各支柱5の安定化を図っている。
次に、本発明の実施例5を図57乃至図58に基づき説明する。なお、前記実施例1〜4と共通する箇所には共通の符号を付し、共通する説明は極力省略する。
本実施例では、実施例3の各支柱5を傾斜面1に形成された縦穴89に直接建て込んだものである。本実施例の縦穴89は、土中に直接形成されたものであるため、コンクリート基礎4に形成された縦穴4Aと比較して、縦穴89の壁面の強度が低いため、コンクリート基礎4に形成された縦穴4Aより深さを大きくするとともに、各支柱5が縦穴89に建て込まれる根入れ長さをコンクリート基礎4の縦穴4Aより大きく設けて、縦穴89に建て込まれる各支柱5の安定化を図っている。
次に、本発明の実施例6を図59乃至図63に基づき説明する。なお、前記実施例1〜5と共通する箇所には共通の符号を付し、共通する説明は極力省略する。
本実施例では、既設の防護柵90に別体の防護柵を増設して、既設の防護柵を嵩上げする工法について説明する。既設の防護柵90は、コンクリート基礎4に立設された複数の既設側支柱91と、既設側支柱91間に上下方向に多段に設けられた既設側横ロープ材92と、既設側支柱91間に張設された防護面としての既設側網材93を備えている。さらに、隣接する既設側支柱91の上部同士を連結する既設側支持部材94には、既設側横ロープ材92の上下方向の間隔を所定間隔に保持する既設側間隔保持部材95を備えている。
そして、既設の防護柵90に増設される防護柵は、実施例1記載の防護柵の構成を採用しているが、既設の防護柵90の各支柱91間に設置された増設の防護柵の各支柱5は、既設の防護柵90の各支柱91より高く設けられており、既設の防護柵90より上部に増設の防護柵の複数の横ロープ材6が多段に設けられている。
増設の防護柵における間隔保持部材59の下部のロープ挿通部61には、最上段の既設側横ロープ材92が挿通されている。既設側網材93と最上段の既設側横ロープ材92は、結合コイル等の既設側取付部材96を介して、増設の防護柵の網材7に固定されている。
既設の防護柵90の既設側支柱91と増設の防護柵の支持部材本体51Aは、支持受け部材97を介して連結されている。支持受け部材97は、鋼製の板材を断面視略L型に形成したもので、一方をボルト・ナット等の固定手段97Aによって、既設側支柱91に固定するとともに、他方に備えたスライド保持部98によって支持部材本体51Aの下部を保持するものである。
スライド保持部98は、支持受け部材97の他方に支持受け部材97の長手方向と直交して形成された他側面99に対して、その面方向を山側2に向けて所定間隔をおいて略垂直に立設された一対の鋼製の板材からなる。
また本実施例の支持部材本体51Aは、鋼製の板材を断面視略L型に形成したものとなっており、一側面の両端に端部ブラケット53が直接取り付けられている。
そして、支持部材本体51Aの一側面の下端が、支持受け部材97の他側面99に当接するとともに、スライド保持部材98間に保持されている。
ここで、支持部材本体51Aの一側面の下端は、スライド保持部材98に山側2/谷側3方向に対して所定の間隔を有して挟持されており、既設の防護柵90の山側2/谷側3方向の動きに増設の防護柵が支持受け部材97を介して影響を受けない構造となっている。
支持部材本体51Aの一側面の下端は、スライド保持部材98に山側2/谷側3方向と直交する方向に対してスライド自在に保持されており、既設の防護柵90の山側2/谷側3方向と直交する方向の動きに増設の防護柵が支持受け部材97を介して影響を受けない構造となっている。
また、コンクリート基礎4の山側2の面には、取付金物100が取り付けられており、この取付金物100にはパイプ式のターンバックル101の一方が連結されている。そして、ターンバックル101の他方には防護壁留め用のワイヤーロープ102が連結されており、このワイヤーロープ102に連結された土中用のアンカー103が傾斜面1に打設されている。
以上のように本実施例は、所定の間隔をおいて設けられるとともに、既設の防護柵90より高く設けられた複数の増設側支柱5と、増設側支柱5間に多段に設けられた増設側横ロープ材6と、増設側支柱5間に張設された増設側網材7とを備えた防護柵を既設の防護柵90に増設する既設の防護柵90の嵩増し工法であって、増設側支柱5,8は、増設側横ロープ材6を非固定状態に保持する保持部23を備え、保持部23を増設側支柱5に回転自在に備えている。
この場合、落石R、雪崩、土砂の崩落等によって、増設側支柱5間の増設側横ロープ材6に力がかかった場合に、保持部23を回転させて、力がかかった方向に保持部23に保持された増設側横ロープ材6を向けることで、増設側横ロープ材6の引き出しを滑らかにし、落石R、雪崩、土砂の崩落等によって増設側横ロープ材6にかかる力を緩衝し、増設側横ロープ材6の張力による増設側支柱5の倒れを防止することができる。
また、保持部23は、増設側横ロープ材6を略直線状に保持可能に備えるとともに、増設側支柱5に突設した軸受部としての第1の固定部材24に増設側支柱5から離間して回転自在に軸支され、保持部23に保持された増設側横ロープ材6の向きを変更可能に備えている。
この場合、保持部23が増設側横ロープ材6を略直線状に保持することにより、落石R、雪崩、土砂の崩落等により力がかかった方向への増設側横ロープ材6の引き出しをより滑らかにすることが可能となり、落石R、雪崩、土砂の崩落等によって増設側横ロープ材6にかかる力をさらに緩衝することができる。
さらに、保持部23は、増設側横ロープ材6を略直線状、且つ非固定状態に保持可能な略落石R、雪崩、土砂の崩落直線状の凹溝部である第1の保持溝34及び第2の保持溝35を備えたことにより、引き出し時の増設側横ロープ材6のスライド動作が向上する。
また、増設側横ロープ材6を既設の防護柵90に張設された既設側網材93に取付部材96を介して取り付けたことにより、既設の防護柵90と増設された防護柵の一体化を図ることができる。
さらに、増設の防護柵は、増設側横ロープ材6を所定の間隔を有して上下方向に連結する間隔保持部材59を備え、間隔保持部材59に、既設の防護柵90における所定の間隔をおいて設けられた複数の既設側支柱91間に多段に設けられた既設側横ロープ材92を取り付けたことにより、既設の防護柵90と増設された防護柵の一体化を図ることができる。
また、既設側支柱91に取り付けられ、増設側支柱5を連結する支持部材51を下方から保持するサポート部材としての支持受け部材97を備えたことにより、増設側支柱5の間隔を大きく取る場合に、増設側支柱5を連結する支持部材51のたわみを防止することができる。
さらに、各支柱5,91が立設されたコンクリート基礎4と、山側2の傾斜面1に打設された打設部材としてのアンカー103と、コンクリート基礎4とアンカー103とを連結する連結手段として取付金物100、ターンバックル101、及びワイヤーロープ102を備えたことにより、各防護柵の応力の不足分を傾斜面1のアンカー103によって補強することで、コンクリート基礎4の耐力不足の補強を図ることができる。
次に、本発明の実施例7を図64乃至図65に基づき説明する。なお、前記実施例1〜6と共通する箇所には共通の符号を付し、共通する説明は極力省略する。
本実施例における各支柱5の外側管材12は、下端に板状のベース部材82が取り付けられており、ベース部材82がコンクリート基礎4に固定されるとともに、中間管材11と内側管材10がコンクリート基礎4に建て込まれる構造となっている。
ベース部材82は、鋼製の板材からなり、中央部分に中間管材11の外径より大径に形成され、中間管材11を挿通可能な挿通孔83を備えるとともに、挿通孔83の周囲に複数の取付孔84を備えており、ベース部材82は取付孔84を介してボルト等の第8の固定手段85によりコンクリート基礎4に固定されている。
このように本実施例では、各支柱5を外側管材12より外径の小さな中間管材11からコンクリート基礎4の縦穴4Aに建て込む構造としており、コンクリート基礎4の縦穴4Aが外側管材12の外径より小さい場合でも、支柱5を建て込むことができる。
また、ベース部材82をコンクリート基礎4に固定するため、コンクリート基礎4の縦穴4Aに建て込まれた支柱5を安定させることができる。
次に、本発明の実施例8を図66乃至図74に基づき説明する。なお、前記実施例1〜7と共通する箇所には共通の符号を付し、共通する説明は極力省略する。
本実施例では、前記増設側支柱5を連結する支持部材51を下方から保持するサポート部材としての前記支持受け部材97を備えたことにより、増設側支柱5の間隔を大きく取る場合に、増設側支柱5を連結する支持部材51のたわみを防止することができる。
また、支柱5を補強する鋼製の板状補強部材を備え、この補強部材は、外側管材12の外周に断面円弧状の補強板105を一体に設け、この補強板105は外側管材12の山側と反山側に設けられ、支柱5の半径の1/4の円弧をなし、基礎4の上面4Uを挟んで支柱5の上下に設けられている。即ち、補強板105の角度θは、60度〜120度であり、この例では90度であるが、前記補強板105は、支柱5の半径の1/2未満の円弧(角度θが180度未満)であればよい。また、補強板105の高さ寸法は、基礎4の上部部分及び基礎4の埋設部分が支柱5の外径寸法以上としている。こうすることにより、支柱5に荷重を受けた際、応力が集中する基礎4の上面4U付近を効率よく強化することができる。
また、製造においては、外側管材12と同一径の鋼管を用い、この鋼管を長さ方向に切断して前記補強板105を形成し、この補強板105を外側管材12に溶着することにより支柱5に取り付けている。尚、補強板105に用いる鋼管の厚さは、支柱5の部分的な補強のためには、外側管材12の鋼管の厚さ以下で十分な場合が多いが、外側管材12の鋼管より厚くてもよい。
そして、本実施例でも、内側管材10、中間管材11、外側管材12の順に配置して、3種類の管材を径方向に重ねた三重管構造を採用しており、応力が最大に発生する場所はコンクリート基礎4の中と基礎4の地際よりやや上であるが、特に嵩上げ工法はコア抜きによる削孔により縦穴4Aを形成するが、縦穴4Aの最大径が例えば200mm程度であるため、使用する支柱91の外径には限界がある。そこで、外側管材12に補強板105を溶接し、中の内側管材10及び中間管材11の長さを調整することにより、大きな応力や、その変化に対応することができる。
また、本実施例では、嵩上げ工法において、既設の防護柵90は、前記コンクリート基礎4に立設された複数の前記既設側支柱91を備え、この既設側支柱91は、H型鋼からなり、山側と反山側に設けたフランジ部91F,91Fと、これらフランジ部91F,91Fを連結するウエブ部91Uとを一体に備える。
さらに、既設側支柱91を補強する補強構造を備える。この補強構造は、補強ブラケットたる左右一対の山側ブラケット111と反山側ブラケット121を備える。
前記山側ブラケット111は、板状の補強プレート112を左右一対備え、この補強プレート112は、山側のフランジ部91Fの反山側面で、ウエブ部91Uの左右一方に当接し、補強プレート112の下部に前後方向のリブ部114を一体に備え、前記補強プレート112は上下方向に長く形成され、補強プレート112の下部には、左右に広がる下拡大部112Aを設け、さらに、補強プレート112及びリブ部114の下部にはベース部115を一体に設けている。
前記補強プレート112に複数の透孔112Tを上下に間隔を置いて穿設し、この透孔112Tとフランジ部の透孔(図示せず)に締め付け部材たるボルト116を挿通し、このボルト116にナットを螺合することにより、フランジ部91Fに山側ブラケット111を固定している。
また、前記ベース部115に透孔115Tを穿設し、この透孔115Tに挿通したアンカー部材117を基礎4に埋設固定することにより、山側ブラケット111を基礎4に固定している。この場合、アンカー部材117としてケミカルアンカーを用いており、基礎4に取付穴4Tを穿孔機により穿設し、その取付穴4Tにケミカルアンカーを挿入して接着固定している。
前記反山側ブラケット121は、補強プレート122を備え、この補強プレート122は、反山側のフランジ部91Fの反山側面に当接し、ウエブ部91Uと同一平面に位置するリブ部124が補強プレート122の下部中央に設けられている。
前記補強プレート122に複数の透孔122Tを上下に間隔を置いて穿設し、この透孔122Tとフランジ部の透孔(図示せず)に締め付け部材たる前記ボルト116を挿通し、このボルト116にナットを螺合することにより、フランジ部91Fに反山側ブラケット121を固定している。
また、前記ベース部125に複数の透孔125Tを穿設し、この例では、左右の透孔125T,125Tが穿設されており、透孔125Tに挿通したアンカー部材117を基礎4に埋設固定することにより、反山側ブラケット121を基礎4に固定している。
このように本実施例では、既設の防護柵の支柱91を支柱5の基礎4に固定する補強ブラケットたる山側及び反山側ブラケット111,121を備えるから、防護柵の支柱91の取付強度を向上することができる。
また、このように本実施例では、支柱5の外周に沿う板状補強部材たる補強板105を設けたから、支柱5の強度を向上することができる。
また、実施例上の効果として、山側から支柱5に荷重が加わった場合、引張領域及び圧縮領域となる支柱断面山側及び反山側に補強板105,105を設けたから、支柱5の耐荷重効果を効率よく向上することができ、さらに、補強板105に用いる鋼管の厚さは、支柱5の部分的な補強のためには、外側管材12の鋼管の厚さ以下で十分な場合が多いが、外側管材12の鋼管より厚くてもよく、支柱5に補強板105が部分的に設けられているから、外側管材12の外側に管材を設ける場合に比べて、安価且つ効率的に強度を向上できる。
次に、本発明の実施例9を図75乃至図76に基づき説明する。なお、前記実施例1〜8と共通する箇所には共通の符号を付し、共通する説明は極力省略する。
本実施例では、支柱5を傾斜面1に形成された縦穴88に直接建て込んだものであり、その支柱5は、内側管材10、中間管材11、外側管材12の順に配置して、3種類の管材を径方向に重ねた三重管構造を採用し、補強板105を外側管材12の山側と反山側に設けている。
そして、傾斜面1などの地山に支柱5を建て込み場合も、基礎4と同様に応力が多い部分は地表面の前後又は表層がある場合は表層と第一層の前後であり、最大応力発生部のポイントに合わせて支柱5の応力向上を図ることが可能でとなり、悪戯に支柱を太くしないため、削孔径を大きくせず、安価なボーリング工事も可能となる。
このように本実施例では、支柱5の外周に沿う板状補強部材たる補強板105を設けたから、支柱5の強度を向上することができる。
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、各支柱は内側管材、中間管材、外側管材からなる三重管に限られるものではない。
1 傾斜面
4 コンクリート基礎
5 支柱
6 横ロープ材
7 網材
23 緩衝用保持部
24 第1の固定部材
25 把持部
34 第1の保持溝
35 第2の保持溝
36 固定用保持部
41 雄螺子部
41A ナット
51 支持部材
52 支持部材側取付部材
59 間隔保持部材
69 網材下部止め部材
79 結合コイル等の取付部材
87 傾斜部
91 既設側支柱
92 既設側横ロープ材
96 既設側取付部材
97 支持受け部材(サポート部材)
100 取付金物
101 ターンバックル
102 ワイヤーロープ
103 アンカー
105 補強板(板状補強部材)
111 山側ブラケット
121 反山側ブラケット

Claims (19)

  1. 所定の間隔をおいて設けられた複数の支柱と、
    前記支柱間に多段に設けられた横ロープ材と、
    前記支柱間に張設された網材とを備えた防護柵であって、
    前記支柱は、前記横ロープ材を非固定状態に保持する保持部を備え、
    前記保持部を、前記支柱に回転自在に備えたことを特徴とする防護柵。
  2. 前記保持部は、前記横ロープ材を略直線状に保持可能に備えるとともに、
    前記支柱に突設した軸受部に前記支柱から離間して回転自在に軸支され、
    前記保持部に保持された前記横ロープ材の向きを変更可能に備えたことを特徴とする請求項1記載の防護柵。
  3. 前記保持部は、前記横ロープ材を略直線状、且つ非固定状態に保持可能な略直線状の凹溝部を備えたことを特徴とする請求項2記載の防護柵。
  4. 前記支柱を連結する支持部材と、
    前記横ロープ材を所定の間隔を有して上下方向に連結する間隔保持部材と、
    前記間隔保持部材は、前記支持部材に上下方向に回転自在に取り付けられたものとすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防護柵。
  5. 前記支持部材は、円柱状に形成され、
    前記間隔保持部材は、前記支持部材の外周に遊嵌可能な環状の取付部材を介して、前記支持部材に上下方向に回転自在に取り付けられたものとすることを特徴とする請求項4記載の防護柵。
  6. 前記網材の下部と前記支柱の基礎とを連結する網材止め部材を備えたこと特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の防護柵。
  7. 前記支柱は、前記保持部の上下方向の位置を調整する位置調整手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の防護柵。
  8. 前記支柱を前記支柱の基礎に固定したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の防護柵。
  9. 前記支柱の上部を傾斜面から離れる方向に折り曲げた折り曲げ部を備え、
    前記折り曲げ部を前記傾斜面と略垂直に備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の防護柵。
  10. 前記折り曲げ部に補強部を備えたことを特徴とする請求項9記載の防護柵。
  11. 所定の間隔をおいて設けられるとともに、既設の防護柵より高く設けられた複数の増設側支柱と、
    前記増設側支柱間に多段に設けられた増設側横ロープ材と、
    前記増設側支柱間に張設された増設側網材とを備えた防護柵を前記既設の防護柵に増設する既設の防護柵の嵩増し工法であって、
    前記増設側支柱は、前記増設側横ロープ材を非固定状態に保持する保持部を備え、
    前記保持部を、前記増設側支柱に回転自在に備えたことを特徴とする既設の防護柵の嵩増し工法。
  12. 前記保持部は、前記増設側横ロープ材を略直線状に保持可能に備えるとともに、
    前記増設側支柱に突設した軸受部に前記増設側支柱から離間して回転自在に軸支され、
    前記保持部に保持された前記増設側横ロープ材の向きを変更可能に備えたことを特徴とする請求項11記載の既設の防護柵の嵩増し工法。
  13. 前記保持部は、前記増設側横ロープ材を略直線状、且つ非固定状態に保持可能な略直線状の凹溝部を備えたことを特徴とする請求項12記載の既設の防護柵の嵩増し工法。
  14. 前記増設側横ロープ材を前記既設の防護柵に張設された既設側網材に取付部材を介して取り付けたことを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の既設の防護柵の嵩増し工法。
  15. 前記増設の防護柵は、前記増設側横ロープ材を所定の間隔を有して上下方向に連結する間隔保持部材を備え、
    前記間隔保持部材に、前記既設の防護柵における所定の間隔をおいて設けられた複数の既設側支柱間に多段に設けられた既設側横ロープ材を取り付けたことを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項に記載の既設の防護柵の嵩増し工法。
  16. 前記既設側支柱に取り付けられ、前記増設側支柱を連結する支持部材を下方から保持するサポート部材を備えたことを特徴とする請求項15に記載の防護柵の嵩増し工法。
  17. 前記各支柱が立設された基礎と、
    山側の傾斜面に打設された打設部材と、
    前記基礎と前記打設部材とを連結する連結手段を備えたことを特徴とする請求項11〜16のいずれか1項に記載の既設の防護柵の嵩増し工法。
  18. 前記支柱の外周に沿う板状補強部材を設けたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の防護柵。
  19. 前記既設の防護柵の支柱を前記支柱の基礎に固定する補強ブラケットを備えることを特徴とする請求項11〜17のいずれか1項に記載の防護柵の嵩増し工法。
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