JPH11172635A - 落下物抑止用杭 - Google Patents

落下物抑止用杭

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JPH11172635A
JPH11172635A JP34494297A JP34494297A JPH11172635A JP H11172635 A JPH11172635 A JP H11172635A JP 34494297 A JP34494297 A JP 34494297A JP 34494297 A JP34494297 A JP 34494297A JP H11172635 A JPH11172635 A JP H11172635A
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JP
Japan
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pile
falling
ground
buried
pile body
Prior art date
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Pending
Application number
JP34494297A
Other languages
English (en)
Inventor
Miharu Izumi
美治 出水
Mitsuru Morizaki
充 森崎
Akira Nakano
明 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
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  • Devices Affording Protection Of Roads Or Walls For Sound Insulation (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 落下物の抑止効果を維持しながら、経済性を
高める。 【解決手段】 地盤1に埋め込まれる埋設部2Aと、傾
斜地Kに沿って落下する落下物3を傾斜下手側で受けて
落下抑止する地上立設部2Bとを一体的に備えた杭本体
2を設けてある落下物抑止用杭において、杭本体2に
は、少なくとも一方の端部側部分に、中間部分の肉厚寸
法より小さい肉厚の薄肉部4を設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、傾斜地に沿って落
下する落下物(例えば、落石や雪塊)を傾斜下手側で受
けて落下抑止するのに使用できる落下物抑止用杭に関
し、更に詳しくは、地盤に埋め込まれる埋設部と、傾斜
地に沿って落下する落下物を傾斜下手側で受けて落下抑
止する地上立設部とを一体的に備えた杭本体を設けてあ
る落下物抑止用杭に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の落下物抑止用杭として
は、落下物の受け止め時に作用すると想定される最大断
面力によって杭の断面サイズを決定し、その断面サイズ
を全長にわたって適応することが実施されていた。従っ
て、図9に示すように、全長にわたって一定の外径寸
法、一定の肉厚寸法に設定された鋼管によって杭本体2
を構成してあるものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の落下物抑止用
杭によれば、前記最大断面力は、杭本体の中間部(根入
れ部分の上端部付近)に作用し、それ以外の部分での断
面力は、前記最大断面力より小さなものとなる。上述し
た従来の落下物抑止用杭によれば、断面設定を、全長に
わたって最大断面力によって実施してあるから、最大断
面力の作用しない箇所においては過剰な安全が見込まれ
ていることになり、杭全体としてみた場合に鋼材量が多
くなり、更なる経済性の追求が必要となる。
【0004】従って、本発明の目的は、落下物の抑止効
果を維持しながら、経済性の高い落下物抑止用杭を提供
するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】〔構成〕請求項1の発明
の特徴構成は、地盤に埋め込まれる埋設部と、傾斜地に
沿って落下する落下物を傾斜下手側で受けて落下抑止す
る地上立設部とを一体的に備えた杭本体を設けてある落
下物抑止用杭において、前記杭本体には、少なくとも一
方の端部側部分に、中間部分の肉厚寸法より小さい肉厚
の薄肉部を設けてあるところにある。
【0006】請求項2の発明の特徴構成は、前記薄肉部
は、前記地上立設部に形成してあるところにある。
【0007】請求項3の発明の特徴構成は、前記薄肉部
は、前記埋設部に形成してあるところにある。
【0008】請求項4の発明の特徴構成は、前記薄肉部
の外径寸法は、前記杭本体の中間部分の外径寸法と同じ
又はほぼ同じに設定してあるところにある。
【0009】〔作用及び効果〕請求項1の発明の特徴構
成によれば、地盤に埋め込まれる埋設部と、傾斜地に沿
って落下する落下物を傾斜下手側で受けて落下抑止する
地上立設部とを一体的に備えた杭本体を設けてある落下
物抑止用杭において、前記杭本体には、少なくとも一方
の端部側部分に、中間部分の肉厚寸法より小さい肉厚の
薄肉部を設けてあるから、前記薄肉部においては中間部
分に比べて杭本体の厚みが小さくなり使用材量を抑える
ことが可能となり、その結果、経済性を向上させること
が可能となる。また、応力的には、最大断面力が作用す
る中間部では所定の肉厚寸法が確保されているから所定
の強度を確保することが可能となり、落下物の抑止効果
を維持し易くなる。即ち、落下物抑止効果を維持しなが
ら、経済性を向上させることが可能となる。
【0010】請求項2の発明の特徴構成によれば、請求
項1の発明による作用効果を地上立設部によって叶える
ことができるのに加えて、地上立設部が薄肉になるに伴
って径方向に沿って作用する荷重に対する変形特性が向
上し、落下物を受け止める際の衝撃吸収性がよくなる。
【0011】請求項3の発明の特徴構成によれば、請求
項1又は2の発明による作用効果をより好適に叶えるこ
とができる。即ち、薄肉部を埋設部に設けてある場合に
は、使用材量の低減化を埋設部で叶えることができる。
そして、薄肉部を前記地上立設部と前記埋設部とに設け
てある場合には、より効率よく使用材量の低減化を図る
ことができると共に、よりしなやかに落下物を受け止め
ることが可能となる。
【0012】請求項4の発明の特徴構成によれば、請求
項1〜3の何れかの発明による作用効果を叶えることが
できるのに加えて、前記薄肉部の外径寸法は、前記杭本
体の中間部分の外径寸法と同じ又はほぼ同じに設定して
あるから、薄肉部を地上立設部に設けてある場合には、
間隔をあけて複数の当該杭を並列状態に設置する際に、
隣接する他の杭との間隔寸法を、ほぼ一定に維持するこ
とが可能となる。即ち、薄肉部での外径寸法が小さい
と、その部分での隣接杭との前記間隔寸法が広がり、そ
の部分を通して落下物がすり抜け易くなるわけである
が、前記間隔寸法を一定に維持できれば、前記落下物の
すり抜けを減少させることが可能となる。従って、落下
物の良好な抑止効果を維持し易くなる。また、薄肉部を
埋設部に設けてある場合には、杭の建込穴の内周壁部と
前記埋設部の外周部との隙間寸法を所定量に維持するこ
とが可能となり、例えば、薄肉部の外径寸法が杭本体の
中間部分の外径寸法より小さくなるものに比べて、隙間
充填材量をより少なくすることが可能となり、杭設置工
事全体としての良好な経済性を維持することが可能とな
る。また、薄肉部を地上立設部と埋設部とに設けてある
場合には、それぞれによる作用効果を合わせ備えさせる
ことが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の
符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示してい
る。
【0014】図1は、本発明の落下物抑止用杭の一例で
ある落石抑止用杭(以後、単に杭という)Pを、傾斜地
Kの下手部分に設置してある状況を示すもので、前記杭
Pは、図1の紙面奥行き方向(傾斜面の等高線方向)に
沿って間隔をあけた状態に複数並設してあり、傾斜地K
に沿って落下する落石(落下物3の一例)Sを、受け止
めようとするものである(図3・4参照)。
【0015】前記杭Pは、図2に示すように、地盤1に
埋め込まれる埋設部2Aと、傾斜地Kに沿って落下する
落石Sを傾斜下手側で受けて落下抑止する地上立設部2
Bとを一体的に備えた円筒形の鋼管からなる杭本体2を
設けて構成してある。前記杭本体2は、外径寸法が杭長
手方向でのどの位置においても同じ又はほぼ同じになる
ように構成してある。また、杭本体2の内径寸法につい
ては、図に示すように、前記埋設部2Aは一定値に設定
してあるのに対して、地上立設部2Bでは、上端側ほど
(埋設部2Aから離れるほど)徐々に大きくなるよう設
定してある。即ち、埋設部2Aにおける鋼管の肉厚は、
長手方向のどの位置でも一定(又はほぼ一定)であり、
地上立設部2Bにおける鋼管の肉厚は、上端側ほど薄く
(小さく)なるように形成してある。因みに、前記埋設
部2Aと地上立設部2Bとの境界部分では、埋設部2A
も地上立設部2Bも同じ肉厚に形成してある。前記埋設
部2Aと地上立設部2Bとの境界部分は、当然のことな
がら、杭本体の端部を除く中間部分の何れかの部分に位
置するものである。本実施形態においては、前記地上立
設部2Bが薄肉部4に相当する。
【0016】当該杭Pを埋設してある状態において、地
上立設部2Bに横向きの力が作用した際の杭Pの曲げモ
ーメント分布は、図9に示すとおりであり、上下端部側
には殆ど曲げモーメントが作用しないことがわかる。本
実施例の杭Pの肉厚設定は、埋設部2Aでは、杭に発生
する最大断面力に合わせて設定してあり、地上立設部2
Bでは、上端部側ほど前記最大断面力より減少する各断
面力を基に設定してある。従って、落下物の抑止効果を
低下させることなく、杭Pの鋼材量を減少させて経済性
を向上させることが可能となる。
【0017】本実施形態で説明した杭Pの設置方法の概
要を説明すると、 [1] 設置対象部に前記埋設部2Aより一回り大きな
径の埋設穴を形成する。 [2] 前記埋設穴に埋設部2Aが納まるように杭Pを
配置する。 [3] 前記埋設穴と、埋設部2A外周部との間に、コ
ンクリートを充填して硬化させる。 [4] そして、順次、傾斜地Kの等高線方向に沿って
間隔をあけた状態に複数並設することで、落石抑止帯R
を形成することができる。
【0018】〔別実施形態〕以下に他の実施の形態を説
明する。
【0019】〈1〉 本発明に係わる落下物抑止用杭、
先の実施形態で説明した落下物が落石である場合のみに
適用されるものではなく、例えば、落下物が雪塊で、雪
崩防止に適用されるものであってもよい。要するに、傾
斜地に沿って落下する落下物を傾斜下手側で受けて落下
抑止する必要のある場合に適用することができる。 〈2〉 前記薄肉部は、先の実施形態で説明したよう
に、杭の外径寸法を一定にした状態で内径寸法を上端側
ほど徐々に大きくして形成してあるものに限るものでは
なく、例えば、図5に示すように、内径寸法を一定にし
た状態で外径寸法を上端側ほど徐々に小さくして形成す
るものであってもよい。更には、内径寸法と外径寸法と
の両方を変化させて薄肉部を形成するものであってもよ
い。また、図6に示すように、徐々に変化させるのに替
えて、段階的に変化させるように構成するものであって
もよい。この場合には、肉厚寸法の異なる鋼管どうしを
図に示すように溶接等の手段で接合して形成することが
できるから、特殊な鋼管を使用しなくてもよくなり材料
のコストダウンを図ることが可能となる。 〈3〉 前記杭本体は、先の実施形態で説明したように
地上立設部に前記薄肉部を設け、埋設部はどの部分も肉
厚寸法を同じ(又はほぼ同じ)にしてあるものに限るも
のではなく、例えば、図7に示すように、埋設部2A
は、下端部側ほど厚肉に形成してあってもよい。また、
薄肉部を杭本体の一端側(地上立設部側)に設けてある
以外に、杭本体の他端側(埋設部側)に設けてあるもの
や、又は、両端側に各別に設けてあるものであってもよ
い(図8参照)。 〈4〉 杭本体は、先の実施形態で説明したものや、上
述の各別実施形態のものに、例えば、上蓋部を形成する
ことも可能で、上蓋部によって杭本体の内空部を密閉す
ることによって、杭本体の腐食を抑えやすくなる。ま
た、杭本体の内空部は、先の実施形態で説明したように
中空にしておく他、例えば、コンクリートを充填した
り、掘削時に生じた掘削残土を充填してもよく、杭全体
の補強を図ることが可能となる。特に、後者の掘削残土
を充填する場合には、工事現場から発生する産業廃棄物
を減少させてクリーンに工事を進めることが可能とな
る。
【0020】尚、特許請求の範囲の項に、図面との対照
を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明
は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】杭の設置状況を示す側面視断面図
【図2】杭を示す側面視断面図
【図3】杭の設置状況を示す上面図
【図4】杭の設置状況を示す正面図
【図5】別実施形態の杭を示す側面視断面図
【図6】別実施形態の杭を示す側面視断面図
【図7】別実施形態の杭を示す側面視断面図
【図8】別実施形態の杭を示す側面視断面図
【図9】従来の杭を示す側面視断面図
【符号の説明】
1 地盤 2 杭本体 2A 埋設部 2B 地上立設部 3 落下物 4 薄肉部 K 傾斜地

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤(1)に埋め込まれる埋設部(2
    A)と、傾斜地(K)に沿って落下する落下物(3)を
    傾斜下手側で受けて落下抑止する地上立設部(2B)と
    を一体的に備えた杭本体(2)を設けてある落下物抑止
    用杭であって、 前記杭本体(2)には、少なくとも一方の端部側部分
    に、中間部分の肉厚寸法より小さい肉厚の薄肉部(4)
    を設けてある落下物抑止用杭。
  2. 【請求項2】 前記薄肉部(4)は、前記地上立設部
    (2B)に形成してある請求項1に記載の落下物抑止用
    杭。
  3. 【請求項3】 前記薄肉部(4)は、前記埋設部(2
    A)に形成してある請求項1又は2に記載の落下物抑止
    用杭。
  4. 【請求項4】 前記薄肉部(4)の外径寸法は、前記杭
    本体(2)の中間部分の外径寸法と同じ又はほぼ同じに
    設定してある請求項1〜3の何れかに記載の落下物抑止
    用杭。
JP34494297A 1997-12-15 1997-12-15 落下物抑止用杭 Pending JPH11172635A (ja)

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JP (1) JPH11172635A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014029070A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Diguard Engineering:Kk 防護柵及び既設の防護柵の嵩増し工法
JP2015034449A (ja) * 2013-08-09 2015-02-19 日本サミコン株式会社 防護体
JP2016094822A (ja) * 2016-01-18 2016-05-26 ディガードエンジニアリング株式会社 防護柵
CN113073582A (zh) * 2021-04-19 2021-07-06 中铁二院工程集团有限责任公司 一种边坡危岩落石拦挡结构的施工方法

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