JP4454156B2 - 光硬化性ポリマー組成物およびそれを含有するフレキソ印刷版 - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は、光硬化性ポリマー組成物に関する。詳細には、2個以上の重合したモノビニル芳香族モノマーのブロックおよび1個または複数の重合した共役ジエンのブロックを有するブロック共重合体と、光開始剤とを含む印刷版用の光硬化性ポリマー組成物に関する。本発明は、さらに、その光硬化性ポリマー組成物を含有するフレキソ印刷版前駆体、ならびにフレキソ印刷版に関する。
【0002】
発明の背景
フレキソ印刷版は、当技術分野ではよく知られており、軟包装プラスティック容器、段ボール、プラスティックの袋物、箱類、封筒等種々製品の商業印刷に特に有用である。
【0003】
本明細書では、(硬化した)フレキソ印刷版を作製するために使用する未硬化の版をフレキソ印刷版前駆体と称する。
【0004】
フレキソ印刷版前駆体は、一般に、光硬化性ポリマー組成物から作製する光硬化層およびその光硬化層を昼光から保護する保護層(単数または複数)を備える。場合によって、そのフレキソ印刷版前駆体は、さらに、支持物を備える。支持物は、フレキソ印刷版(前駆体)に強度を与えるためにしばしば使用される。
【0005】
別法として、印刷版の画像(印刷)側と反対側のフレキソ印刷版前駆体を硬化して支持物を形成することも行われる。支持物のない場合、一般にフレキソ印刷版は、最初に、印刷側から離れたフレキソ印刷版前駆体の光硬化層の側を硬化して作製する。その結果、その光硬化層の側は橋かけし、熱硬化性の実質的に不溶性の層となり、フレキソ印刷版前駆体の未硬化部分の支持物として作用する。その後、印刷に使用する側は、光硬化層の画像の位置を光、たとえば、紫外光で露光させることによって選択的に硬化する。その層の未露光(未硬化)部分は、次に、たとえば溶剤または水の入った現像浴中で除去する。乾燥すれば、そのフレキソ印刷版は使用の準備が整う。
【0006】
フレキソ印刷版前駆体の画像位置の硬化が、精密に行われなければならないことは明白である。無意の硬化は、フレキソ印刷版上の不鮮明な画像、したがって、不鮮明な印刷をもたらす可能性がある。
【0007】
望ましくない光の散乱を避けるために、フレキソ印刷版前駆体は、できるだけ透明、すなわち、曇りのないことが重要である。
【0008】
そのうえ、フレキソ印刷版(前駆体)に使用するそのような光硬化性ポリマー組成物の物理的特性全体の組み合わせをさらに改良する必要がある。
【0009】
印刷版は、硬化後柔軟で弾性がなくてはならない。普通、弾性は、光硬化性ポリマー組成物中にエラストマーを存在させることによって得られる。多くの場合、そのエラストマーは、2個またはそれ以上の重合したスチレンのブロックおよび1個または複数の重合したジエンのブロックを有するブロック共重合体である。
【0010】
フレキソ印刷版前駆体は、硬化が容易かつ迅速でなければならず、未硬化物質は、除去が容易でなければならない。フレキソ印刷版は、保存中寸法が安定していなければならず、印刷シリンダに巻きつけるために十分たわみやすく、印刷工程中にこうむる厳しい状況に耐える十分な強度があり、耐摩擦性であり、印刷工程中にインキの転移が容易であるように十分柔軟であって、かつ、画像のぼけを避けるために特定のインキ溶媒に対して十分に耐性がなければならない。
【0011】
これら物理的特性全てについて優れた均衡を達成することが困難なことは明白である。
【0012】
発明の概要
従来の光硬化性ポリマー組成物よりも曇りが少なく、かつ、好ましくは、ショアA硬度が低い等その他関連特性の優れた均衡を有する光硬化性ポリマー組成物を見出すことができれば、それは望ましいことである。
【0013】
そのような光硬化性ポリマー組成物が今や驚いたことに見出されたのである。よって、本発明は、
(a)重合したモノビニル芳香族モノマーからなるブロックA2個以上と、重合した共役ジエンモノマーからなる内部ブロックB1個以上と、重合したモノビニル芳香族モノマーおよび重合した共役ジエンモノマーからなる傾斜ブロックまたはランダムブロックC1個以上、および/または、重合した共役ジエンモノマーからなるブロックまたは重合したモノビニル芳香族モノマーおよび重合した共役ジエンモノマーから選択された傾斜ブロックまたはランダムブロックであり得るブロックD1個以上(ただし、ブロックCは、末端ブロックAまたは末端ブロックDと隣接する内部ブロックAと隣接する内部ポリマーブロックであり、ブロックDは、内部ブロックAと隣接する末端ブロックである)と、場合によって、カップリング剤残基(ただし、前記残基は、存在する場合は、アルコキシ官能基またはエポキシ官能基を含有するカップリング剤から誘導される)とを含む第1のブロック共重合体と、
(b)光開始剤とを含む光硬化性ポリマー組成物に関する。
【0014】
本発明のさらなる態様は、前記光硬化性ポリマー組成物を含有する光硬化層を2枚の離型フィルムまたは離型フィルムと支持物の間にはさんで有しているフレキソ印刷版前駆体に関する。さらに、本発明は、前記光硬化性ポリマー組成物を硬化させることによって得られる硬化ポリマー組成物、前記硬化ポリマー組成物を含有するフレキソ印刷版、および、前記フレキソ印刷版によって基材に印刷する方法に関する。
【0015】
発明の詳細な説明
一般的に、そして、好ましくは、前記光硬化性ポリマー組成物は、さらに、エチレン性不飽和付加重合性橋かけ剤を含む。
【0016】
そのような橋かけ剤は、一般に、ブロック共重合体と相溶性のあるモノマーまたはモノマー混合物等の1成分である。光硬化性ポリマー組成物中で使用することができるモノマー類は、当技術分野ではよく知られている。そのようなモノマー類の例は、米国特許第4,323,636号、同第4,753,865号、同第4,726,877号、同第4,894,315号中に見出すことができる。
【0017】
「相溶性がある」という語は、とりあげた成分を光硬化性組成物中に分子分散風に混合することができること、または、その成分が同一破壊指数を有し、実質的に曇りをひき起こすことがなく、時間が経過しても光硬化性組成物から分離しない、すなわち14日以内、好ましくは1カ月以内には分離しないことを意味する。
【0018】
一般的に、エチレン性不飽和付加重合性橋かけ剤は、大気圧において100℃以上の沸点、および、3000まで、好ましくは2000までの分子量を有する。適当なエチレン性不飽和付加重合性橋かけ剤の例としては、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル類、スチレンおよびその誘導体、マレイン酸またはフマル酸のエステル類、アクリルアミドまたはメタクリルアミド、アリル化合物類等がある。好ましくは、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル類を使用する。特に好ましいモノマーは、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、メタクリル酸ヒドロキシエチルである。
【0019】
第1のブロック共重合体は、好ましくは、全体の重合したモノビニル芳香族モノマーをブロック共重合体の5重量%から25重量%の範囲内で有し、より好ましくは、10重量%から22重量%、最も好ましくは、15重量%から20重量%である。
【0020】
第1のブロック共重合体は、好ましくは、GPCによって測定した全体の重量平均分子量を50,000g/モルから500,000g/モルの範囲、より好ましくは、50,000g/モルから400,000g/モルの範囲で有する。その第1のブロック共重合体が線状である場合は、全体の重量平均分子量は、より好ましくは、50,000g/モルから300,000g/モルの範囲内であり、さらにより好ましくは、65,000g/モルから250,000g/モルの範囲内である。
【0021】
重量平均分子量は、(ASTM D3536に従って)ポリスチレン検定標準を用いゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって測定することができる。
【0022】
重合したモノビニル芳香族モノマーからなるブロックAの重量平均分子量は、一般的には4,000g/モルから25,000g/モルの範囲内、好ましくは、5,000g/モルから20,000g/モルの範囲内である。
【0023】
ブロックBとブロックCの重量平均分子量は、一般的には2,000g/モルから200,000g/モルの範囲、好ましくは、5,000g/モルから100,000g/モルの範囲にある。ブロックDの重量平均分子量は、一般的には1,000g/モルから100,000g/モルの範囲、好ましくは、1,000g/モルから20,000g/モルの範囲にある。
【0024】
特に好ましい実施形態によれば、第1のブロック共重合体は、1個以上のブロックDを含み、その第1のブロック共重合体中の重量平均分子量比Mw(ブロックD)/Mw(ブロックB)は、0.5以下、一般的には、0.01から0.5、好ましくは、0.1から0.4である。その第1のブロック共重合体中に複数のブロックBまたはブロックDが存在する場合は、BまたはDそれぞれのブロックに対して重量平均分子量の和の平均を取る。
【0025】
第1のブロック共重合体は、好ましくは、(D)x−A−(C)y−B−(C)y−A−(D)x または((D)x−A−(C)y−B)n−Zの構造を有する。ただし、nは2から30の範囲内であり、xおよびyのそれぞれは、少なくともxの1つまたはyの1つが1であるという条件で、0または1であることができ、Zはカップリング剤の残基である。好ましくは、nは2から6の範囲内である。
【0026】
第1のブロック共重合体は、好ましくは、線状のブロック共重合体である。より好ましくは、第1のブロック共重合体は、A−B−C−A、A−B−A−D、(D−A−B)2−Z、または、(A−C−B)2−Zの構造を有する。
【0027】
一実施形態によれば、本発明の光硬化性ポリマー組成物は、さらに第2の、標準的には線状の、ブロック共重合体を含み、それは、重合したモノビニル芳香族モノマーからなるブロックA1個と、重合した共役ジエンモノマーからなるブロックB1個以上と、場合により、重合したモノビニル芳香族モノマーおよび重合した共役ジエンモノマーからなる傾斜ブロックまたはランダムブロックC1個以上、および/または、重合した共役ジエンモノマーからなるブロックまたは重合したモノビニル芳香族モノマーおよび重合した共役ジエンモノマーからなる傾斜ブロックまたはランダムブロックであり得るブロックD1個以上と、任意選択で、カップリング剤の残基とを有する。ただし、重合したモノビニル芳香族モノマー含量の合計は、ブロック共重合体の5重量%から50重量%の範囲内であり、前記の残基は、存在する場合は、アルコキシ官能基またはエポキシ官能基を含有するカップリング剤から誘導される。
【0028】
第2のブロック共重合体は、好ましくは、A−B、A−C−B、D−A−B、または、それらの混合物の構造を有する。第2のブロック共重合体全体の重量平均分子量は、GPCによって測定したとき、好ましくは、35,000より大きく200,000までの範囲内である。より好ましくは、その重量平均分子量は、40,000から150,000の範囲内であり、さらにより好ましくは、45,000から120,000の範囲内である。
【0029】
第2のブロック共重合体のポリ(モノビニル芳香族)含量の合計は、好ましくは、5重量%から25重量%の範囲内、より好ましくは、10重量%〜22重量%、さらにより好ましくは、15重量%〜20重量%である。
【0030】
モノビニル芳香族モノマーは、一般的には、スチレン、C1〜C4のアルキルスチレン、C1〜C4のジアルキルスチレンから、具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレンまたはp−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンまたはそれらの混合物から選択し、最も好ましくはスチレンである。
【0031】
共役ジエンモノマーは、一般的には、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等の4個から8個の炭素原子を含有する共役ジエンモノマーであり、好ましくは、ブタジエンまたはイソプレンまたはそれらの混合物であり、最も好ましくは、イソプレンである。
【0032】
1,3−ブタジエンを共役ジエンモノマーとして使用する場合は、1,3−ブタジエンの相当部分が1,4−付加よりも1,2−付加によって重合するのが好ましい。すなわち、一実施形態によれば、ブタジエンブロックの1,2−ビニル含量は、好ましくは、25重量%以上であり、より好ましくは、30重量%から60重量%である。
【0033】
重合したモノビニル芳香族モノマーからなるブロックAは、一般的には、85重量%以上のモノビニル芳香族モノマーを含有し、好ましくは、90重量%以上、より好ましくは、95重量%以上を含有する。そのポリマーブロックの残りは、別のモノマー、すなわち、一般的には、B、C、および/またはDのブロックを作製するために使用する共役ジエンモノマーに由来する。
【0034】
重合した共役ジエンモノマーからなるブロックB(単数または複数)は、一般的には、85重量%以上の共役ジエンモノマーを含有し、好ましくは、90重量%以上、より好ましくは、95重量%以上を含有する。そのポリマーブロックの残りは、別のモノマー、すなわち、一般的には、A、および/または、存在する場合は、Cのブロックを作製するために使用するモノビニル芳香族モノマーに由来する。
【0035】
重合したモノビニル芳香族モノマーおよび重合した共役ジエンモノマーからなる傾斜ブロックまたはランダムブロックC(単数または複数)は、一般的には、15重量%と85重量%の間、好ましくは、20重量%から80重量%、より好ましくは、30重量%から70重量%の間で重合したモノビニル芳香族モノマーを含有し、残りは、一般的には、重合した共役ジエンモノマーである。好ましくは、ブロックCは、1個の傾斜ブロックである。その傾斜ブロックは、好ましくは、重合したモノビニル芳香族モノマーからなるブロックAに隣接し、最大量の重合したモノビニル芳香族モノマーを有する。一般的に、傾斜ブロックCは、2つのAブロックと隣接する位置にはない。
【0036】
ブロックD(単数または複数)は、重合した共役ジエンモノマーからなるブロックまたは重合したモノビニル芳香族モノマーおよび重合した共役ジエンモノマーからなる傾斜ブロックまたはランダムブロックである。好ましくは、ブロックDは、重合した共役ジエンモノマーからなるブロックである。
【0037】
ブロックDが、重合した共役ジエンモノマーからなるブロックの場合、それは、一般的には、85重量%以上の共役ジエンモノマーを含有し、好ましくは、90重量%以上、より好ましくは、95重量%以上を含有する。そのポリマーブロックの残りは、別のモノマー、すなわち、一般的には、A、および/または、存在する場合は、Cのブロックを作製するために使用するモノビニル芳香族モノマーに由来する。
【0038】
ブロックDが重合したモノビニル芳香族モノマーおよび重合した共役ジエンモノマーからなる傾斜ブロックまたはランダムブロック、好ましくは傾斜ブロック、である場合は、一般的に、それは、15重量%と85重量%の間、好ましくは、20重量%から80重量%、より好ましくは、30重量%から70重量%の間で重合したモノビニル芳香族モノマーを含有し、残りは、一般的には、重合した共役ジエンモノマーである。ブロックDが、傾斜ブロックである場合、それは、好ましくは、重合したモノビニル芳香族モノマーからなるブロックAに隣接し、最大量の重合したモノビニル芳香族モノマーを有する。
【0039】
ブロック共重合体は、一般的に、アニオン重合によって製造する。ブロック共重合体の製造法は、当分野の技術者にはよく知られており、たとえば、米国特許第3,265,765号、同第3,231,635号、同第3,149,182号、同第3,238,173号、同第3,239,478号、同第3,431,323号、米国再発行特許Re.27,145号、および、N.R.Legge、G.Holden、H.E.Schroeder共編の「Thermoplastic Elastomers,a comprehensive review」Hanser publishers(1987年)を含む多くの便覧に記載されている。
【0040】
本発明の光硬化性組成物に使用するブロック共重合体は、好ましくは、完全連続重合、すなわち、そのブロック共重合体の全ブロックを、一般的には、sec−ブチルリチウムまたはtert−ブチルリチウム等の1官能性開始剤である1つの開始剤によって、連続重合することによって製造する。第2のブロック共重合体は、適宜別に重合し、第1の線状ブロック共重合体と混ぜ合わせる。
【0041】
それの代替として、カップリング剤を使用する場合は、複数の腕状ポリマーを重合し、その腕を、アルコキシ基またはエポキシ基、好ましくは、メトキシ基またはエトキシ基を含有するカップリング剤でカップリングする。そのようなカップリング剤の例としては、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、1,2−ビス(メチルジメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(メチルジエトキシシリル)エタン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル等がある。
【0042】
そのようなカップリング剤のカップリング効率は、100%ではないが、所望されるカップリング効率をある程度は調整することができる。それに応じて、生成物は、一般的には、カップリングした第1のブロック共重合体とカップリングされていない第2のブロック共重合体の混合物となる。
【0043】
さらに別の実施形態によれば、第1の(線状)ブロック共重合体および第2のブロック共重合体は、参照により本明細書に組み込む欧州特許明細書第691991号に開示されている方法によって製造される。その方法は、第1の線状ブロック共重合体を完全連続重合し、かつ、第1の線状ブロック共重合体を製造する間の予定した時間に2度目の開始剤を加えることによって、第1の線状ブロック共重合体を重合する間に第2のブロック共重合体を重合するものである。
【0044】
上記の方法においては、重合および適当なカップリング剤によるカップリングに引き続いて、「リビング」ポリマーを停止させるために停止剤を使用する。その停止剤は、プロトン供与性化合物であって、好ましくは、アルカノールであり、より好ましくは、C1〜C4のアルカノール、特に、メタノールである。
【0045】
光開始剤は、当分野の技術者にはよく知られており、適当な光開始剤の例は、欧州特許明細書第0696761号、米国特許第4,894,315号、同第4,460,675号、同第4,234,676号に開示されている。一般に、光開始剤は、任意置換した多核キノン類、芳香族ケトン類、ベンゾインおよびベンゾインエーテル類,2,4,5−トリアリールイミダゾイル二量体類から選択する。
【0046】
好ましい光開始剤は、以下のものからなる群から選択する。
【0047】
(1)場合によって1種以上の第三級アミンと組み合わせた、一般式(I)のベンゾフェノン
【0048】
【化1】
式中、R1〜R6は、独立して、水素または1個から4個の炭素原子を有するアルキル基、好ましくは、メチルを表し、式中、R7および/またはR8は、R1〜R6と同じ意味を有するかまたは1個以上の第三級アミンと結合している炭素原子1個から4個のアルコキシ基を表し、式中、nは、0、1、または2の値を有する。
【0049】
(2)硫黄含有カルボニル化合物であって、そのカルボニル基が1個以上の芳香族環に直接結合しており、好ましくは、一般式IIの化合物
【0050】
【化2】
式中、R9、R10、R11は、それぞれに水素、炭素原子1個〜4個のアルキル、または、炭素原子1個〜4個を有するアルキルチオを表す。
【0051】
(3)(1)および(2)の混合物。
【0052】
カテゴリー(1)の適当な化合物の例は、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンと4−メチルベンゾフェノンの共融混合物(ESACURE TZT)、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE 651)である(ESACUREおよびIRGACUREは商標)。これらの化合物を、たとえば、UVECRYL 7100(UVECRYLは商標)等の第三級アミン類と組み合わせて使用すればよい。
【0053】
カテゴリー(2)は、たとえば、IRGACURE 907として市販品が入手できる(IRGACUREは商標)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1等の化合物を包含する。
【0054】
適当な混合物(カテゴリー(3))の例は、2−イソプロピルチオキサントンおよび4−イソプロピルチオキサントンの混合物15重量%と、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンおよび4−メチルベンゾフェノンの混合物85重量%との混合物である。この混合物は、ESACURE X15の商品名のもとで市販品を入手できる。
【0055】
本発明の好ましい実施形態において、光開始剤は、(i)ベンゾフェノン、(ii)ベンゾフェノンと1個以上の芳香族環に直接結合しているカルボニル基を含有する第三級アミンとの混合物、(iii)2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1(IRGACURE 907)、(iv)2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE 651)からなる群から選択し、そのうち(iii)と(iv)が最も好ましい。
【0056】
好ましくは、光硬化性ポリマー組成物は、第1の線状ブロック共重合体100重量部あたり、第2のブロック共重合体0重量部〜150重量部と、光開始剤0.1重量部〜5重量部と、エチレン性不飽和付加重合性橋かけ剤0重量部〜40重量部、より好ましくは、1重量部〜40重量部とを含む。エチレン性不飽和付加重合性橋かけ剤の量は、最も好ましくは、第1のブロック共重合体100重量部(pbw)あたり10pbw〜35pbwである。光開始剤の量は、より好ましくは、第1のブロック共重合体100pbwあたり0.2pbwから3pbwである。第2のブロック共重合体の量は、第1のブロック共重合体100pbwあたり、より好ましくは、10pbwから75pbwであり、なおより好ましくは、10pbwから25pbwである。しかしながら、最も好ましくは、第2のブロック共重合体は、光硬化性ポリマー組成物中に実質的に存在しない、すなわち、5pbw未満、好ましくは2pbw未満である。
【0057】
前記光硬化性組成物は、さらに、可塑剤、および/または、酸化防止剤、紫外安定剤、ラジカル捕捉剤等1つまたは複数の安定剤、ならびに、光硬化性組成物中に望ましい当業界の技術者に知られているその他の添加剤を含んでもよい。可塑剤は、当業界の技術者にはよく知られている。一般に、印刷版の硬度は、光硬化性ポリマー組成物に可塑剤を添加することによって減少する。その可塑剤は、少なくともエラストマーのジエンブロックとの実質的な相溶性がなければならない。
【0058】
通常使用される可塑剤の例としては、ポリイソプレン等の油状および液状ポリオレフィンがある。本発明の組成物に使用することができるその他の可塑剤の例は、スチレンと共役ジエンがランダムに重合したオリゴマー、ポリブチレン、ポリブタジエン、ポリブテン−1、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等であり、いずれも、300から35,000、好ましくは300から25,000、より好ましくは、500から10,000の範囲の重量平均分子量を有する。
【0059】
その可塑剤は、存在する場合は、一般に光硬化性組成物全体の40重量%までを含み、好ましくは、存在する場合、5重量%以上35重量%までである。
【0060】
重合したモノビニル芳香族モノマー、好ましくはスチレン、の1個のブロックと、重合した共役ジエンの1個のブロック、好ましくはポリイソプレンのブロックとを有する低分子量のジブロック共重合体が、光硬化性ポリマー組成物中の可塑剤として使用するのに非常に適していることが見出された。これらジブロック共重合体の重量平均分子量は、一般的には1,000から35,000であり、好ましくは5,000から32,000である。ポリ(モノビニル芳香族)含量は、一般的には5重量%から25重量%の範囲内である。
【0061】
そのような低分子量の液状ジブロック共重合体を接着剤組成物中に使用することは、WO94/11437号に開示されている。
【0062】
そのような低分子量の液状ジブロック共重合体を光硬化性組成物中に使用することは、欧州特許EP0513493号の比較例に、ハロゲン含有カップリング剤(KRATON D 1107)でカップリングしてあるトリブロック共重合体と共に開示されている。
【0063】
前記低分子量の液状ジブロック共重合体は、本発明によれば、組成物の硬化に対する負の影響なしで光硬化性ポリマー組成物中に使用することができる。
【0064】
酸化防止剤/紫外安定剤/ラジカル捕捉剤等の安定剤類を光硬化性ポリマー組成物中に存在させてもよく、それらは当業界の技術者にはよく知られている。
【0065】
特に、ヒンダードフェノール類、有機金属化合物類、芳香族アミン類、芳香族亜リン酸エステル類、硫黄化合物類がこの目的に有用である。好ましい安定剤としては、フェノール系酸化防止剤、チオ化合物、トリス(アルキルフェニル)亜リン酸エステルが挙げられる。
【0066】
市販品として入手できる酸化防止剤/ラジカル捕捉剤の例は、ペンタエリトリチルテトラキス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロケイ皮酸エステル)(IRGANOX 1010)、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゼンプロパン酸のオクタデシルエステル(IRGANOX 1076)、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(IRGANOX 565)、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリル酸エステル(SUMILISER GM)、トリス(ノニルフェニル)亜リン酸エステル、トリス(モノフェニル、ジフェニル混合)亜リン酸エステル、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジ亜リン酸エステル(ULTRANOX 626)、ジステアリルペンタエリトリトールジ亜リン酸エステル(WESTON 618)、スチレン化ジフェニルアミン(NAUGARD 445)、N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニルパラフェニレンジアミン(SUMILIZER 116 PPD)、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)亜リン酸エステル(IRGAFOS 168)、4,4−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(SUMILIZER BBMS)である。
【0067】
その安定剤(単数または複数)は、一般的には、光硬化性組成物全体を基準にして、光硬化性組成物中に全体量で0.01重量%から5重量%、好ましくは、0.2重量%から3重量%存在する。
【0068】
その他存在させてもよいよく知られた成分としては、重合防止剤、抗オゾン化物質、着色剤、充填剤または補強剤等がある。適切な添加成分を適切な量選択するのは、熟練技術者の特殊技能に属する。
【0069】
さらなる態様によれば、本発明は、光硬化層を2枚の離型フィルムまたは離型フィルムと支持物の間にはさんで有しているフレキソ印刷版前駆体に関するものであり、その離型フィルム(単数または複数)および支持物は、実質的に光化学作用のある放射線が光硬化層に達するのを防止し、その光硬化層は、本明細書に記載する光硬化性ポリマー組成物を含有する。
【0070】
さらに別の態様によれば、本発明は、本明細書に記載する光硬化性組成物を光化学作用のある放射線で硬化することによって得られる硬化したポリマー組成物に関する。
【0071】
硬化は、一般的には、光硬化性組成物に光化学作用のある放射線を受けさせることによって行う。通常、使用する光開始剤は、紫外領域で最も感光性を示す。したがって、好ましくは、放射線源は、この放射線の有効量を供給しなければならず、それは、より好ましくは、200nmから500nmの範囲内、さらにより好ましくは、230nmから450nmの範囲内の出力スペクトルを有する。特に適している紫外源は、FUSIONのバルブランプで、出力の最大が、260nm〜270nm、320nm、および360nmのところ(「H型」バルブ)、350nm〜390nmのところ(「D型」バルブ)、あるいは、400nm〜430nmのところ(「V型」バルブ)にある(FUSIONは商標)。これらFUSIONのバルブランプの組み合わせもまた使用することができる。H型バルブランプとD型バルブランプは、特に有用であるが、加えてD型バルブとH型バルブの組み合わせもまた都合よく応用することができる。
【0072】
適当な紫外光源のさらなる例は、アメリカンUV社(American UV Company)製の300W/インチ(300W/2.5cm)水銀紫外中圧ランプ等の水銀蒸気ランプである。
【0073】
本発明は、さらに、本明細書に記載の硬化したポリマー組成物を含有するフレキソ印刷版に関する。
【0074】
フレキソ印刷版の未硬化部分は、一般に、たとえば、EP−A−0 474 178号に記載されているような当業界の技術者に知られている方法に従って、溶媒により除去し、その後版を乾燥させる。
【0075】
主として環境上の理由から、フレキソ印刷版の未硬化部分はまた、水によって除去する。しかしながら、水は、本明細書に記載の(疎水性の)ブロック共重合体組成物には貧溶媒である。したがって、一般に、親水性ポリマー類をその光硬化性組成物に添加するが、前記ポリマー類は、EP−A−0 513 493号に記載されているように、2〜200、好ましくは、5〜120、より好ましくは、20〜80の酸価またはアミン価を有するものである。
【0076】
殆どのフレキソ印刷版は、光橋かけ工程が完了するのを確実にするために一様に後露光にかけるが、任意で、たとえば、EP−A−0 474 178号に記載されているような当業界の技術者に知られている方法によって非粘着化処理を受けさせる。
【0077】
さらに、本発明は、基材に印刷する方法に関し、その方法は、本明細書に記載のフレキソ印刷版画像側の高い部分にインキを乗せる段階と、インキを乗せたフレキソ印刷版を基材と接触させる段階と、それによってインキをフレキソ印刷版からその基材に転移させる段階と、そのフレキソ印刷版をその基材から引き離す段階とを含む。
【0078】
本発明をここで実施例を挙げてより詳細に説明する。
【0079】
例1(比較例)
KRATON D1107ブロック共重合体の100部(KRATONは商標)を、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDODA)の12重量部と、酸化防止剤IRGANOX 1010(テトラキスエチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロケイ皮酸エステル)メタン;IRGANOXは商標)の0.5重量部と、25%トルエン溶液中の光開始剤IRGACURE 651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン;IRGACUREは商標)の1.5重量部と共に混合することによって光硬化性ポリマー組成物を作製した。KRATON D1107は、カップリングしたポリ(スチレン)−ポリ(イソプレン)−ポリ(スチレン)のトリブロックの共重合体とカップリングしてないポリ(スチレン)−ポリ(イソプレン)のジブロックの共重合体の混合物である。ハロゲン化物含有カップリング剤が用いられた。カップリング効率は、83重量%であった。したがって、ジブロックの共重合体含量は、17重量%である。KRATON D1107の全ポリスチレン含量は、15重量%であった。
【0080】
その溶液を板上に流し、室温で溶媒を蒸発させた。その後その組成物を140℃に加熱し、その温度に5分間保持し、続いて、140℃で5分間おき、その間にSchwabenthanプレス中で1MPaの圧力をかけた。かくして得られた光硬化性の板は、約2mmの厚さであった。HDODAがあるとその板が昼光中で感光して硬化するのと、この場合は昼光保護層をなにも用いなかったので、その板は暗がりに保管した。
【0081】
その板をアメリカンUV社(American UV Company)製の300W/インチ(300W/2.5cm)水銀紫外中圧ランプによって硬化した。試料は、3回および9回、10m/分の速度でランプの下を通過させた。
【0082】
以下の試験を行った。
曇り
曇りは、ASTM D1003に従い、カラークエストII(Colorquest II)装置上で、ポリエチレンの支持物のない未硬化試料について測定した。
【0083】
結果は表1に示す。
【0084】
実施例2
ブロック共重合体Aを使用した以外は例1と同様にして光硬化性組成物を作製した。ブロック共重合体Aは、ポリ(スチレン)−ポリ(イソプレン)−ポリ(スチレン)−ポリ(イソプレン)のテトラブロック共重合体である。このテトラブロック共重合体は、カップリング剤を含有していない。全体のポリスチレン含量は、15重量%であり、そのテトラブロック共重合体の全体の重量平均分子量は、218700である。ブロック共重合体Aは、完全連続重合方法によって製造する。外側のポリ(イソプレン)ブロック/内側のポリ(イソプレン)ブロックの重量平均分子量比は、0.1である。
【0085】
この光硬化性組成物についてもまた、以下の方法を用いて、硬度およびゲル含量を測定した。
硬度
試料中に針を突き刺し24秒後のショアA硬度をASTM D 2240に従って測定した。
ゲル含量
ゲル含量は、硬化後の橋かけの程度を見る尺度である。ゲル含量を測定するためには既知量の硬化した板をトルエン中に一夜浸漬する。溶解しなかったものを減圧下70℃でそれ以上減量がなくなるまで乾燥する。そのゲル含量は、次式によって計算する。
ゲル含量(%)=w(乾燥後)/w(初期)×100
ただし、w(初期)は、トルエンに溶解する前の硬化した板の重量であり、w(乾燥後)は、その硬化した板をトルエンに溶解し乾燥した後の重量である。
【0086】
結果は、表1に示す。
【0087】
例3(比較例)
ブロック共重合体組成物Bを使用した以外は例1と同様にして光硬化性組成物を作製した。ブロック共重合体Bは、ポリ(スチレン)−ポリ(イソプレン)−ポリ(スチレン)のトリブロック共重合体の83重量%と、ポリ(スチレン)−ポリ(イソプレン)のジブロック共重合体の17重量%との混合物である。そのトリブロック共重合体は、カップリング剤を含有していない。全体のポリスチレン含量は、15重量%であり、トリブロック共重合体の全体の見かけ分子量は、210,000である。そのジブロック共重合体の重量平均分子量は、72,000である。ブロック共重合体Bは、欧州特許第0691991号明細書に開示されている方法に従い、再度の開始反応によって作製する。曇り、硬度、ゲル含量を測定した。結果は、表1に示す。
【0088】
【表1】
【0089】
光硬化性組成物A(実施例2)は、比較例1および比較例3の光硬化性組成物より著しく曇りが少ないことがわかる。また、1回だけ通過した後のゲル含量については、組成物Aが、著しく高く、硬度(ショアA)は低いままである。
【0090】
組成物Aは、試験したときはまだ粘着性があった。所望する場合は、本発明の硬化したポリマー組成物の粘着性を減少させるために、非粘着化処理を行ってもよい。
Claims (4)
- 光硬化性ポリマー組成物であって、
(a)重合したモノビニル芳香族モノマーからなるブロックA2個以上と、重合した共役ジエンモノマーからなる内部ブロックB1個以上と、重合したモノビニル芳香族モノマーおよび重合した共役ジエンモノマーからなる傾斜ブロックまたはランダムブロックC1個以上、および/または、重合した共役ジエンモノマーからなるブロックまたは重合したモノビニル芳香族モノマーおよび重合した共役ジエンモノマーからなる傾斜ブロックまたはランダムブロックであり得るブロックD1個以上(ただし、ブロックCは、末端ブロックAまたは末端ブロックDと隣接する内部ブロックAと隣接する内部ポリマーブロックであり、ブロックDは、内部ブロックAと隣接する末端ブロックであり、重量平均分子量比(Mw(ブロックD)/Mw(ブロックB))が0.5以下である)と、場合によって、カップリング剤残基(ただし、前記残基は、存在する場合は、アルコキシ官能基またはエポキシ官能基を含有するカップリング剤から誘導される)とを含む第1のブロック共重合体、
(b)光開始剤及び
(c)エチレン性不飽和付加重合性橋かけ剤、を含む組成物。 - 2枚の離型フィルムまたは離型フィルムと支持物の間にはさまれている光硬化層であって、前記離型フィルム(単数または複数)および支持物が、光化学作用のある放射線が前記光硬化層に達するのを実質的に防止し、前記光硬化層が、請求項1に記載の光硬化性ポリマー組成物を含有するものである光硬化層。
- 硬化したポリマー組成物であって、請求項1に記載の光硬化性組成物を光化学作用のある放射線で硬化することによって得られる組成物。
- 基材上に印刷する方法であって、フレキソ印刷版の形態を有する請求項3に記載の硬化したポリマー組成物の画像側の高い部分にインキを乗せる段階と、インキを乗せたフレキソ印刷版を基材と接触させる段階と、それによってインキをフレキソ印刷版から前記基材に転移させる段階と、前記フレキソ印刷版を前記基材から引き離す段階とを含む方法。
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