JP4453815B2 - ドライアイ治療剤 - Google Patents

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Description

本発明は、眼科用組成物に関し、より詳しくは涙液膜の安定性向上に有用な眼科用組成物に関するものである。
近年、さまざまな生活・社会環境の変化に伴い、目に対して負担をかける機会が増えている。その代表例として、エアコンの普及による室内の乾燥や、パソコン等のVDT作業の増加等に伴って、ドライアイ患者が急増している。その数は潜在患者も含めて全国で2000万人ともいわれ、ドライアイ患者の急増は社会問題になっている。
ドライアイは涙液の質的及び量的な異常により、角結膜に障害が起こる疾患である。その原因としては上述した生活・社会環境の変化の他、シェーグレン症候群のような自己免疫異常、乾性角結膜炎、スティーブン−ジョンソン症候群、眼瞼縁炎症や、白内障手術やアレルギー性結膜炎等の疾病由来のものがある。
ドライアイ患者は、涙液中に含まれる多くのタンパク質や各種アミノ酸、脂質類やビタミンAのような成分の質及び量的な異常が生じている。これらの成分は、角膜上皮の増殖分化等に重要であり、ドライアイによりこれらの成分が欠乏すると、角膜上皮に障害が生じるおそれがある。このような状態では、角膜上皮に傷がついても治りにくく、細菌感染も起こしやすい。
現在、ドライアイの治療薬が各種開発されている。例えば、コンドロイチン硫酸、グルタチオン、ヒアルロン酸、フィブロネクチン、成長因子等の投与あるいは涙液補充の目的で人工涙液の投与が行なわれている。また、加水分解コラーゲンペプチド、キトサン加水分解成分等の生体適合性、保水性、親水性の高い成分を含む、ドライアイによる涙液不足を補うための眼科用人工涙液(例えば、特許文献1:特開平7−223966号公報)や、人工涙液に微量の油を添加して、油分の補給を行ない、涙液の蒸発を防ぐための人工涙液が提案されている(例えば、特許文献2:特開平10−218760号公報)。さらに、生体金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを含み、浸透圧が200〜295OsmkgH2Oであって、pH6〜8の眼科用人工涙液や(例えば、特許文献3:特開2000−159659号公報)、ドライアイ治療用の血清及びその製造方法が提案されている(例えば、特許文献4:特開2002−29977号公報)。
しかし、これらの治療法は一時的には症状を改善することができるが、効果が長続きせず、再びVDT作業等を行なえば症状が再び戻ることがあり、満足いくものではなかった。そこで、ドライアイを改善し、より効き目が持続する眼科用組成物の開発が求められていた。
特開平7−223966号公報 特開平10−218760号公報 特開2000−159659号公報 特開2002−29977号公報 特開平5−221875号公報 特開平7−82143号公報 特許3058920号公報 特開平6−9430号公報 特表2002−538124号公報 特開2000−104959号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、涙液膜の安定性を改善する眼科用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行なった結果、タンパク質、例えば涙液中に含まれるムチン類、リゾチーム、ラクトフェリン、アルブミン、免疫グロブリン、増殖因子又はムチン類に、特定の有機アミンを併用した場合、タンパク質単独の場合と比べ、涙液膜の安定性が各段に改善されることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は下記ドライアイ治療剤を提供する。
[1].(A)ムチン、ラクトフェリン、アルブミン及び免疫グロブリンから選ばれる1種又は2種以上0.0001〜5w/v%(質量/容量)と、(B)トロメタモール0.1〜5w/v%とを含有してなることを特徴とするドライアイ治療剤。
[2].さらに、水溶性高分子化合物を含有することを特徴とする[1]記載のドライアイ治療剤。
[3].さらに、ε−アミノカプロン酸、L−アスパラギン酸類、コンドロイチン硫酸塩類及びヒアルロン酸塩類から選ばれる薬物を含有することを特徴とする[1]又は[2]記載のドライアイ治療剤。
本発明によれば、タンパク質から選ばれる1種又は2種以上と、トロメタモール等の特定の有機アミンとを併用することにより、涙液膜の安定性に優れた眼科用組成物を得ることができる。
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。
本発明の(A)成分は、タンパク質から選ばれる1種又は2種以上である。本発明のタンパク質の由来としては特に限定されず、遺伝子組換により得られる微生物により産生されるものも好適に用いられる。医薬品や試薬として市販されているいずれを用いてもよいが、医療用に通常使用される純度にまで精製されたものほど好適であり、医薬品として市販されているものが特に好適に用いられる。
本発明の(A)成分のタンパク質としては、涙液中に含まれる成分が好ましく、ムチン類、リゾチーム、ラクトフェリン、アルブミン、免疫グロブリン又は増殖因子が好ましく、特にムチン類が好ましい。
ムチン類は、糖タンパク質の1種でありその由来は特に限定されない。例えば、ヒト、ブタ、ウシ等の哺乳動物の角結膜上皮、消化管上皮、気管上皮、乳腺上皮といった粘膜上皮から分泌されたものが挙げられ、さらに詳しくは、ブタの胃ムチン、ミルクムチンなどが好適に用いられる。また、ヒトのムチンの遺伝子としては、MUC1,2,3,4、MUC5AC、MUC5B、MUC6,7,8が挙げられる。このうち、MUC1、2、4及び5ACは角結膜上皮に存在し、ムチン類として好適である。
リゾチームとは、リゾチーム又はその塩(例えば塩化リゾチーム)を意味する。アルブミンは、ヒト由来アルブミン、例えばヒト血清アルブミンが好適であり、プレアルブミン、涙液特異的アルブミンでもよい。
免疫グロブリンとしては、ヒト由来免疫グロブリンが好ましく、また、分泌型IgA、単量型IgA1,IgA2、IgG、IgE、IgM等が挙げられる。
増殖因子は、上皮成長因子(EGF:epidermal growth factor)、ヘパトサイト成長因子(HGF:hepatocyte growth factor)、ケラチノサイト成長因子(KGF:keratinocyte growth factor、トランスフォーミング成長因子(TGF−β:transform growth factor−β)、ファイブロブラスト成長因子(fibroblast growth factor)−1(acidic)、−2(basic)等が挙げられる。
(A)成分は、上記タンパク質を1種単独で2種以上適宜組み合わせて用いることができるが、リゾチーム、ラクトフェリン又はアルブミンと、ムチン類とを組み合わせて用いることが好ましい。
(A)成分の配合量の下限は、組成物全量に対して0.0001w/v(質量/容量)%以上が好ましく、より好ましくは0.0005w/v%以上、特に好ましくは0.001w/v%以上である。上限は5w/v%以下が好ましく、より好ましくは2w/v%以下、特に好ましくは1w/v%以下である。配合量が少なすぎると、涙液膜の安定性を充分に改善することが困難となる場合があり、多すぎると使用感が損なわれる場合がある。
本発明で用いられる上記(B)アミノアルコール類、ピペラジン類、ジアミン類スルホン化物及びそれらの誘導体は、眼科用組成物に配合可能なものであれば、その種類は特に制限されるものではなく、例えばトロメタモール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミノアルコール類、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−(2−スルホエチル)ピペラジン(HEPES)、1,4−ビス(2−スルホエチル)ピペラジン(PIPES)、1,4−ビス(3−スルホプロピル)ピペラジン(PIPPS)、1,4−ビス(4−スルホブチル)ピペラジン(PIPBS)等のスルホアルキルピペラジン、N,N’−ビス(3−スルホプロピル)エチレンジアミン(EDPS)等のスルホアルキルアルキレンジアミン等が挙げられ、これらの中でも上記アミノアルコール類、炭素数2〜4のスルホアルキルピペラジン、アルキル基及びアルキレン基の炭素数がそれぞれ2又は3のスルホアルキルアルキレンジアミン等がより好ましく、特にトロメタモールが好ましい。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
(B)成分の配合量の下限は、組成物全量に対して0.1w/v%以上が好ましく、より好ましくは0.5w/v%以上であり、上限は5w/v%以下が好ましく、3w/v%以下がより好ましい。配合量が少なすぎると、涙液膜の安定性を充分に改善することが困難となる場合があり、多すぎると使用感が損なわれる場合がある。
本発明の眼科用組成物には、上述した必須成分の他、眼科用組成物に配合する各種成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。それらの成分としては、各種薬物、緩衝剤、安定化剤、清涼化剤、滞留性向上剤、溶解補助剤、防腐剤、色素、等張化剤等が挙げられる。
薬物としては、例えば、充血除去剤(塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリン等)、消炎・収斂剤(メチル硫酸ネオスチグミン、ε−アミノカプロン酸、アラントイン、塩化ベルベリン、硫酸亜鉛)、抗ヒスタミン剤(塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸イソチペンジル、マレイン酸クロルフェニラミン等)、水溶性ビタミン類(活性型ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12)、脂溶性ビタミン類(ビタミンA類(例えば酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール)、ビタミンE類(酢酸トコフェロール(例えば酢酸d−α−トコフェロール)、アミノ酸(L−アスパラギン酸類)、多糖類(コンドロイチン硫酸塩類、ヒアルロン酸塩類)、サルファ剤、殺菌剤(イオウ、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール等)、局所麻酔剤(リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プロカイン、塩酸ジブカイン等)を適宜配合することができる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、水溶性ビタミン類(活性型ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12)、脂溶性ビタミン類(ビタミンA類(例えば酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール)、ビタミンE類(酢酸トコフェロール(例えば、酢酸d−α−トコフェロール)、アミノ酸(L−アスパラギン酸類)、多糖類(コンドロイチン硫酸塩類、ヒアルロン酸塩類)が好ましい。特に、涙液膜の安定性の点から、ε−アミノカプロン酸、L−アスパラギン酸類、コンドロイチン硫酸塩類及びヒアルロン酸塩類が好ましい。
上記薬物を配合する場合、その配合量は特に制限されるものではないが、上記(A)タンパク質と安定に配合できる場合に限られる。薬物の配合量の下限は、組成物全量に対して0.001w/v%以上が好ましく、より好ましくは0.003w/v%以上であり、特に好ましくは0.005w/v%以上である。上限は、10w/v%以下が好ましく、より好ましくは5w/v%以下、特に好ましくは4w/v%以下である。
緩衝剤としては、例えば、ホウ酸又はその塩(ホウ砂等)、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム等)、リン酸又はその塩(リン酸一水素ナトリウム等)、酒石酸又はその塩(酒石酸ナトリウム等)、炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等)、グルタミン酸又はその塩(グルタミン酸ナトリウム等)、酢酸又はその塩(酢酸ナトリウム等)、各種アミノ酸等又はそれらの組合せが挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
安定化剤としては、例えば、シクロデキストリン、亜硫酸塩、ジブチルヒドロキシトルエン、キレート剤(エデト酸ナトリウム等))等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
清涼化剤としては、例えば、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、クロロブタノール等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。清涼化剤の配合量の下限は、組成物全量に対して0.0001w/v%以上が好ましく、より好ましくは0.001w/v%以上であり、特に好ましくは0.001w/v%以上である。上限は、1w/v%以下が好ましく、より好ましくは0.1w/v%以下、特に好ましくは0.01w/v%以下である。
薬物の眼粘膜への滞留性向上剤としては、水溶性高分子化合物を用いることが好ましい。水溶性高分子化合物は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。水溶性高分子化合物しては、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。この中でも、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸ナトリウムが好ましい。
水溶性高分子化合物の配合量の下限は、組成物全量に対して0.001w/v%以上が好ましく、より好ましくは0.01w/v%以上である。上限は、20w/v%以下が好ましく、より好ましくは10w/v%以下である。
溶解補助剤としては、例えば、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、エタノール、ポリオキシエチレン(p=60)硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(p=20)ソルビタンモノオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤等が挙げられる。ノニオン性界面活性剤は、刺激性が懸念されることから、好ましくは多価アルコールを用いる。
防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル類、フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール誘導体、ソルビン酸及びその塩(ソルビン酸カリウム等)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム及びアルキルポリアミノエチルグリシン等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。
本発明の眼科用組成物の好ましい粘度は、20℃における円すい・平板回転粘度計による測定で、1〜200mPa・sが好ましく、より好ましくは1〜50mPa・sである。
本発明の眼科用組成物は、眼科的に許容されるpH範囲であれば、そのpHが特に制限されるものではなく、通常、pH4〜9の範囲が好適であり、より好ましくはpH5〜8、さらに好ましくはpH5〜7.5である。
また、本発明の眼科用組成物は、その浸透圧が特に制限されるものではないが、通常、生理食塩水に対する浸透圧比を0.1〜5圧比に調整すると好適であり、0.2〜2圧比に調整すると、より好適である。なお、浸透圧を調整する場合、調整方法は、例えば点眼剤において通常行われる方法によって調整することができる。
本発明の眼科用組成物は、その剤型、形態が特に制限されるものではなく、例えば点眼剤、洗眼剤、眼軟膏剤、ゲル剤、用時溶解により液状となる固形製剤等が挙げられるが、これらの中でもより好ましくは点眼剤、洗眼剤の形態である。
本発明の眼科用組成物は、眼科的に許容される範囲であれば投与量が特に制限されるものではなく、例えば点眼剤として用いる場合、通常、1回量1〜3滴を1日4〜6回投与することが好ましい。
本発明の眼科用組成物は、涙液膜の安定性向上に優れていることから、ドライアイ用、特に、ドライアイ等の角結膜に損傷を有する患者用の点眼剤として好ましく使用できる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜3及び比較例1〜3]
表1に示す組成に従って常法に準じて実施例1〜3及び比較例1〜3の点眼剤を調製した。各点眼剤について、目の乾燥感等のドライアイ症状を訴える9名を被験者として、下記評価方法により、涙液破壊時間(BUT)及びドライアイの改善効果を評価した。結果を表2に示す。
涙液破壊時間(BUT)の測定
表1の実施例1〜3の点眼剤を片方の目に、比較例1〜3の点眼剤をもう一方の目に、それぞれ2〜3滴、1日6回、7日間点眼した。点眼終了後、半日間コンピューター作業した後、2%フルオレセインナトリウム(1μL)を結膜嚢に点入し、涙液破壊時間(BUT)を測定した。BUTとは、瞬目してから涙液膜が最初に破壊されまでの時間のことであり、BUTが長いほど涙液膜の安定性が高いことを示している。
涙液破壊時間(BUT)の測定結果から3名の平均値を求め、下記評価基準に基づいてドライアイの改善効果を評価した。
<評価基準>
◎:15秒以上 改善が著名
○:10秒以上15秒未満 改善
△:5秒以上10秒未満 やや改善
×:5秒未満 不変又は悪化
Figure 0004453815
ムチン:和光純薬(株)製ムチン
Figure 0004453815
表2の結果から明らかなように、有機酸としてトロメタモールを併用した実施例1〜3は、有機酸を併用しない比較例1〜3に対し、BUTが長くなり、涙液膜の安定性が向上した。
[実施例3〜17]
表3,4に示す組成に従って、点眼剤を常法に準じて調製し実施例3〜17の点眼剤を得て、各点眼剤を上記実施例1と同様に片眼に点眼し、もう片眼に比較例1を点眼して、それぞれのBUTを測定し、ドライアイの改善効果を評価した。その結果、いずれの実施例もBUTが比較例よりも長く、ドライアイの改善効果が見られるという結果が得られた。
Figure 0004453815
ムチン:和光純薬(株)製ムチン
Figure 0004453815
ムチン:和光純薬(株)製ムチン

Claims (3)

  1. (A)ムチン、ラクトフェリン、アルブミン及び免疫グロブリンから選ばれる1種又は2種以上0.0001〜5w/v%(質量/容量)と、(B)トロメタモール0.1〜5w/v%とを含有してなることを特徴とするドライアイ治療剤。
  2. さらに、水溶性高分子化合物を含有することを特徴とする請求項1記載のドライアイ治療剤。
  3. さらに、ε−アミノカプロン酸、L−アスパラギン酸類、コンドロイチン硫酸塩類及びヒアルロン酸塩類から選ばれる薬物を含有することを特徴とする請求項1又は2記載のドライアイ治療剤。
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