上述したタイマスイッチの使用方法として、負荷である照明器具を毎日決まった時刻に点灯、消灯させることで、家人が在宅していると思わせて、空き巣等の犯罪を抑制するといった使用方法があるが、毎日決まった時刻に照明器具を点灯、消灯させていると、タイマで自動的に動作させていると悟られやすいという問題があった。そこで、タイマ制御の設定時間(負荷をオンする入時間および負荷をオフする切時間)を所定の時間幅でランダムに変化させることで、照明器具を自動的に点灯、消灯させていることを悟られにくくすることもできるが、防犯目的以外の用途で使用する場合には負荷をオン/オフする時間がばらつくため使い勝手が悪かった。
また上述のタイマスイッチでは、タイマ制御の設定を行うための設定操作部が前面に露出しているため、誤って設定操作部に触れてしまったり、悪戯などでタイマ制御の設定内容が容易に変更されてしまうという問題もある。この問題に対して本発明者らは、設定時以外は設定操作部をハンドルカバーで覆うようにしたタイマスイッチを従来より提案している。このタイマスイッチは、器体の前面にタイマ制御の設定を行うための設定操作部を配置するとともに、器体の内部に、器体前面に露接した操作子が押されるとスイッチ入力を発生する操作スイッチと、負荷および商用電源の直列回路の両端間に電気的に接続されて負荷への電源供給をオン/オフする開閉素子と、操作スイッチからのスイッチ入力があると開閉素子のオン/オフを反転させるとともに、タイマ制御の設定時刻がくるとタイマ制御の制御内容に応じて開閉素子のオン/オフを制御するスイッチ制御部とを収納してある。そして、設定操作部に対向する部位に開口窓が形成され、器体の前面に回動自在に枢支されて、裏面側で操作スイッチの操作子を押操作可能とした操作ハンドルを設けるとともに、当該操作ハンドルの前面側に、開口窓を露出させる位置と開口窓を覆う位置との間で回動自在に枢着されたハンドルカバーを設けてあり、タイマ制御の設定を行わない場合はハンドルカバーを閉じておくことで、設定操作部が不用意に操作されるのを防止しているが、設定操作部を操作する際やハンドルカバーを閉じる際に、操作ハンドルが誤って押されて負荷のオン/オフが反転してします可能性があり、使い勝手が悪かった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、使い勝手を良くしたタイマスイッチを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、造営材に配設される器体を備え、当該器体の前面に、タイマ制御を行う設定時刻およびその制御内容を含めた負荷の制御に関わる設定を行うための設定操作部と、設定操作部による設定内容を表示する設定表示部とを配置し、器体前面の略全体を覆うような寸法であって、設定操作部および設定表示部に対向する部位に開口窓が形成され、器体の前面に設けた枢支部により回動自在に枢支された操作ハンドルを設けるとともに、当該操作ハンドルの前面側に、開口窓を露出させる位置と開口窓を覆う位置との間で回動自在に枢着されたハンドルカバーを設け、器体の内部に、器体前面に露出させた操作子が操作ハンドルで押されると操作信号を発生する操作スイッチと、負荷および商用電源の直列回路の両端間に電気的に接続されて負荷への電源供給をオン/オフする開閉素子と、負荷の制御に関わる設定内容を記憶する記憶部と、現在時刻を計時する計時機能、設定操作部の設定操作に応じて負荷の制御に関わる設定内容を記憶部に記憶させる設定機能、設定表示部の表示を制御する表示制御機能、操作スイッチから操作信号が入力されると開閉素子のオン/オフを反転させるとともに、計時機能により計時された現在時刻が記憶部に記憶されたタイマ制御の設定時刻になるとタイマ制御の制御内容に応じて開閉素子のオン/オフを制御する制御機能を有するスイッチ制御部とを収納したタイマスイッチであって、スイッチ制御部に、設定機能により設定されたタイマ動作の設定時刻を、毎日所定の時間幅でランダムに変化させたランダム設定時刻を設定する機能を設けるとともに、設定操作部に、制御機能によるタイマ制御の制御モードを、設定時刻でタイマ制御を行う正確動作モード、又は、ランダム設定時刻でタイマ制御を行うランダム動作モードの何れかに選択的に切り替えるタイマモード切替手段を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、設定操作部に遅延時間を設定する遅延時間設定手段を設けるとともに、スイッチ制御部に遅延時間を限時する遅れタイマ機能を設け、スイッチ制御部の制御機能が、開閉素子のオン時に操作スイッチからのスイッチ入力があると遅れタイマ機能による限時動作を開始させ、遅れタイマ機能の限時中は開閉素子のオン状態を継続し、限時動作が終了すると開閉素子をオフさせたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、スイッチ制御部の制御機能は、遅れタイマ機能の限時中に操作スイッチからのスイッチ入力があると、遅れタイマ機能による限時動作を強制的に終了させて、開閉素子を即座にオフさせることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において、設定操作部に、スイッチ制御部の制御機能による制御モードを、操作スイッチからのスイッチ入力のみに応じて開閉素子のオン/オフを反転させる手動制御モード、又は、操作スイッチからのスイッチ入力に応じて開閉素子のオン/オフを反転させるとともに、計時機能の計時した現在時刻がタイマ制御の設定時刻になるとタイマ制御の制御内容に応じて開閉素子をオン/オフさせるタイマ制御モードの何れかに切り替えるモード切替手段を設け、器体の前面に、スイッチ制御部によって点灯状態が制御される点灯表示部を外部より目視可能な状態で配置し、スイッチ制御部が、開閉素子のオン時に点灯表示部を消灯させ、オフ時に点灯表示部を点灯させるとともに、遅れタイマ機能による限時動作中は点灯表示部を所定周期で点滅させ、且つ、タイマ制御モードで動作中は点灯表示部を所定周期よりも長い周期で点滅させることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1の発明において、操作ハンドルおよびハンドルカバーの内の一方に永久磁石を保持させるとともに、他方に永久磁石の磁力で吸着される磁性体を保持させたことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1の発明において、スイッチ制御部の制御機能は、設定操作部から設定操作に応じた入力がある間、操作スイッチからのスイッチ入力に応じた開閉素子のオン/オフ制御を停止することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1の発明において、ハンドルカバーが閉じられるとスイッチ制御部に検知信号を出力する開閉検知手段を設け、スイッチ制御部の制御機能は、開閉検知手段から検知信号が入力された時点より一定時間が経過するまでの間、操作スイッチからのスイッチ入力に応じた開閉素子のオン/オフ制御を停止することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1の発明において、設定操作部は、スイッチ制御部の動作モードを、設定機能により設定操作部の設定操作に応じた設定内容を記憶部に記憶させる設定モード、制御機能により開閉素子のオン/オフを制御する制御モードの何れかに選択的に切り替える動作モード切替手段を含み、スイッチ制御部は、動作モード切替手段により制御モードに切り替えられた場合、設定操作部からの設定入力に応じた設定機能の設定動作を停止させることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1の発明において、商用電源からスイッチ制御部の動作電源を生成する電源回路と、商用電源の停電を検知して停電検知信号を発生する停電検知回路と、電源回路の出力により充電されて停電時にスイッチ制御部に電源供給を行うコンデンサとを備え、スイッチ制御部は、停電検知回路から停電検知信号が入力されると、設定表示機能により設定表示部の表示を停止させることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1の発明において、造営材に配設される器体を備え、当該器体の前面に、タイマ制御を行う設定時刻およびその制御内容を含めた負荷の制御に関わる設定を行うための設定操作部と、設定操作部による設定内容を表示する設定表示部とを配置し、器体前面の略全体を覆うような寸法であって、設定操作部および設定表示部に対向する部位に開口窓が形成され、器体の前面に設けた枢支部により回動自在に枢支された操作ハンドルを設けるとともに、当該操作ハンドルの前面側に、開口窓を露出させる位置と開口窓を覆う位置との間で回動自在に枢着されたハンドルカバーを設け、器体の内部に、器体前面に露出させた操作子が操作ハンドルで押されると操作信号を発生する操作スイッチと、負荷および商用電源の直列回路の両端間に電気的に接続されて負荷への電源供給をオン/オフする開閉素子と、負荷の制御に関わる設定内容を記憶する記憶部と、現在時刻を計時する計時機能、設定操作部の設定操作に応じて負荷の制御に関わる設定内容を記憶部に記憶させる設定機能、設定表示部の表示を制御する表示制御機能、操作スイッチから操作信号が入力されると開閉素子のオン/オフを反転させるとともに、計時機能により計時された現在時刻が記憶部に記憶されたタイマ制御の設定時刻になるとタイマ制御の制御内容に応じて開閉素子のオン/オフを制御する制御機能を有するスイッチ制御部とを収納したタイマスイッチであって、ハンドルカバーが閉じられるとスイッチ制御部に検知信号を出力する開閉検知手段を設け、スイッチ制御部の制御機能が、設定操作部から設定操作に応じた入力がある間、および、開閉検知手段から検知信号が入力された時点より一定時間が経過するまでの間、操作スイッチからのスイッチ入力に応じた開閉素子のオン/オフ制御を停止することを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項1又は10の発明において、器体は、造営材に固定される取付枠に取着するための取付手段を有し、取付枠の前面側に取着されるプレートの窓孔から前面を露出させた状態で取付手段を用いて取付枠に取り付けられ、開口窓を露出させる位置にハンドルカバーを開いた状態で、ハンドルカバーを開く方向に過大な力が加わった場合に、プレートの窓孔の周部にハンドルカバーが当接した部位を支点にして、操作ハンドルを器体の前面から離れる方向に押圧する力よりも、器体が操作ハンドルを保持する保持力を小さく設定したことを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項1又は10の発明において、器体は、造営材に固定される取付枠の窓孔から前面を露出させた状態で、取付枠に取着するための取付手段を有し、操作ハンドルは前面視の形状が略矩形状であって、枢支部で枢支された側の側縁を取付枠の前面に面接触させるとともに、枢支部で枢支された側と反対側の側縁を後側に押圧した場合に取付枠の前面と面接触させることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、タイマモード切替手段を用いてタイマ制御の制御モードを、設定操作部により設定された設定時刻でタイマ制御を行う正確動作モード、又は、設定時刻をランダムに変化させたランダム設定時刻でタイマ制御を行うランダム動作モードに切り替えて使用することができ、正確動作モードとランダム動作モードとの切替操作をタイマモード切替手段で容易に行えるから、タイムスイッチの使い勝手が向上するという効果がある。
請求項2の発明によれば、遅れタイマ機能によってオフ操作時から所定の遅延時間だけ負荷の動作時間を延長することができ、例えば負荷が照明器具の場合には、照明器具を消灯させる操作を行った後も遅延時間だけ続けて点灯するから、その場所を離れるまでの間、明かりを確保することができ、使い勝手が向上するという効果がある。しかも遅延時間を設定する遅延時間設定手段を備えているので、タイマスイッチの負荷や使用条件に合わせて遅延時間を所望の時間に設定できるという効果がある。
請求項3の発明によれば、負荷の動作を継続させる必要がない場合には、遅れタイマ機能の限時中に操作スイッチの操作子を再度操作することによって、スイッチ制御部の制御機能が遅れタイマ機能の限時動作を強制的に終了させて、開閉素子をオフさせているので、負荷を即座に停止させることができ、使い勝手が更に向上するという効果がある。
請求項4の発明によれば、スイッチ制御部が、負荷のオン時に点灯表示部を消灯、オフ時に点灯、遅れタイマ機能の限時中に所定周期で点滅させているので、点灯表示部により位置表示を行うとともに、遅れ動作中であることが容易に判別でき、さらに制御モードがタイマ制御モードに切り替えられた場合には点灯表示部を所定周期よりも長い周期で点滅させているので、制御機能の制御モードが何れのモードに設定されているかを点灯表示部の点灯状態から容易に判別できるという効果がある。
請求項5の発明によれば、永久磁石の磁力で磁性体が吸着させることによって、ハンドルカバーが閉じた状態を保持できるという効果がある。しかも、ハンドルカバーを閉じる際にハンドルカバーをある位置まで回転させれば、永久磁石の磁力によってハンドルカバーが閉位置まで自然に回動するから、ハンドルカバーを最後まで押し込まなくても良くなり、ハンドルカバーを閉じる際に操作ハンドルが誤って押操作され、負荷のオン/オフが反転してしまうのを防止できるという効果もある。
請求項6の発明によれば、設定操作部の設定操作を行う際に誤って操作ハンドルが押されたとしても、スイッチ制御部の制御機能が、設定操作部から設定操作に応じた入力がある間、操作スイッチからのスイッチ入力に応じた開閉素子のオン/オフ制御を停止しているので、タイマスイッチの誤動作を防止できるという効果がある。
請求項7の発明によれば、ハンドルカバーを閉じる際に誤って操作ハンドルが押されたとしても、開閉検知手段から検知信号が入力された時点より一定時間が経過するまでの間、スイッチ制御部の制御機能が、操作スイッチからのスイッチ入力に応じた開閉素子のオン/オフ制御を停止しているので、タイマスイッチの誤動作を防止できるという効果がある。
請求項8の発明によれば、動作モード切替手段により制御モードに切り換えられた場合、ハンドルカバーを開けて設定操作部を操作したとしても、スイッチ制御部が、設定操作部からの設定入力に応じた設定機能の設定動作を停止させているので、設定内容が不用意に変更されるのを防止できる。
請求項9の発明によれば、停電発生時はスイッチ制御部が設定表示部の表示を停止させているので、消費電力を低減することができ、停電発生時にスイッチ制御部に電源供給を行うコンデンサに静電容量の小さい小型のものを使用できるから、タイマスイッチのコストダウンを図ることができる。
請求項10の発明によれば、設定操作部の設定操作を行う際やハンドルカバーを閉じる際に誤って操作ハンドルが押されたとしても、スイッチ制御部の制御機能が、設定操作部から設定操作に応じた入力がある間、および、開閉検知手段から検知信号が入力された時点より一定時間が経過するまでの間、操作スイッチからのスイッチ入力に応じた開閉素子のオン/オフ制御を停止しているので、タイマスイッチの誤動作を防止できるという効果がある。
請求項11の発明によれば、ハンドルカバーを開いた状態でハンドルカバーを開く方向に過大な力が加わった際に、プレートの開口窓の周部にハンドルカバーが当接した部位を支点として操作ハンドルを器体から離れる方向に押圧する力が発生するが、この押圧力よりも器体が操作ハンドルを保持する保持力を小さく設定しているので、操作ハンドルが器体から外れることによって、ハンドルカバーを操作ハンドルに枢支させる部位に過大な力が加わって破損するのを防止でき、操作ハンドルを器体に再度取り付けて使用することができるという効果がある。
請求項12の発明によれば、枢支部で枢支された側の操作ハンドルの側縁を取付枠の前面に面接触させているので、この側縁に沿う方向の一端側で操作ハンドルを押したとしても、操作ハンドルが傾くのを防止でき、操作ハンドルの押操作をスムーズに行えるという効果がある。さらに枢支部で枢支された側と反対側の側縁を後側に押圧すると、この側縁が取付枠の前面に面接触するので、操作ハンドルの押し込み量を規制して、操作スイッチが破損するのを防止できるという効果もある。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図13に基づいて説明する。尚、以下の説明では特に断りがないかぎり、図3(a)に示す向きにおいて上下左右の方向を規定し、図3(a)の正面を前面として説明を行う。
タイマスイッチAの器体10は直方体状であって、合成樹脂成形品からなり前面が開口した箱型に形成されたボディ11と、合成樹脂成形品からなり後面が開口した箱型に形成されたカバー12とを、ボディ11の開口にカバー12の開口を合わせるように結合して形成される。すなわち、カバー12の上下両側面の後端縁からは後方に向かって各一対の組立片12aが延設され、各組立片12aに設けた組立孔12bがボディ11の上下両面に形成してある組立突起11aに係合することによって、ボディ11とカバー12とが結合されている。
器体10の左右方向の寸法は、埋込配線器具用の取付枠50(図2及び図5参照)の窓孔51の左右方向(短手方向)の寸法に略等しい寸法に形成されている。取付枠50の窓孔51を囲む両側片52,52には配線器具を取り付けるための器具取付孔53が3対ずつ設けてあり、器体10の前部を構成するカバー12の左右方向における一方の側壁(左側壁)には器具取付孔53に係合可能な取付爪13が2対、カバー12の他方の側壁(右側壁)には上記取付爪13が一対突設してあり、取付爪13が器具取付孔53に係合することによって器体10を取付枠50に保持させている。なおカバー12の右側壁には、一対の取付爪13が突設された部位の上下両側部に後端が開放された2本の切り込み溝14が前後方向に沿って形成されており(図6参照)、2本の切り込み溝14の間の部位は厚み方向に可撓性を有する撓み片15を形成している。そしてカバー12内において撓み片15の裏面側には空所が形成され、撓み片15をカバー12の内側に撓ませることによって、撓み片15に設けられた一対の取付爪13をカバー12の側面から弾性的に後退させることが可能となっている。
而して器体10を取付枠50に取り付ける際には、カバー12の左側壁に設けた取付爪13を取付枠50の器具取付孔53に挿入するとともに、右側壁に設けた取付爪13をカバー12の側面から後退させるようにして、取付枠50の窓孔51に器体10の前部を挿入すれば、右側壁の取付爪13が器具取付孔53に挿入されて器体10が取付枠50に保持される。一方、器体10を取り外す際には、撓み片15をカバー12の内側に押し込むようにすれば、撓み片15に設けた取付爪13が器具取付孔53から抜け、取付枠50から器体10を取り外すことができる。ここに取付爪13から、器体10を取付枠50に取り付けるための取付手段が構成される。
ところで、図2に示した取付枠50は、規格化された単位モジュール寸法(1個モジュール寸法)の埋込型配線器具を短幅方向に3個並べて取付可能な1連の取付枠であって、タイマスイッチAの器体10は2個モジュール寸法に形成されており、図3に示すように1個モジュール寸法に形成された他の配線器具(例えばスイッチなど)Bと並設することができる。なお取付枠50にタイマスイッチAのみを取り付ける場合には、単位モジュール寸法の配線器具1個分の隙間ができるため、この隙間を塞ぐブランクチップ80(図2参照)を取付枠50に取り付ければ良い。なおブランクチップ80は前面が略矩形状であって、左右方向および上下方向の寸法が単位モジュール寸法の配線器具と略同じ寸法に形成されており、取付枠50に取り付けるための取付手段(図示せず)を備えている。
また取付枠50の上下の枠片54には、それぞれ、ボックス螺子(図示せず)を挿通するための長孔55が形成されており、この長孔55に通したボックス螺子を壁面などの造営面に埋設された埋込ボックス(図示せず)のねじ部に螺合することによって、造営材100に固定されており、取付枠50に保持された器体10の後部は造営材100に設けた取付孔101内に埋設される(図5参照)。また各枠片54にはプレート螺子用のねじ孔56が形成されており、取付枠50の前面側には合成樹脂により矩形枠状に形成されたプレート枠60がプレート螺子を用いてねじ止めされている(図11参照)。このプレート枠60には厚み方向に貫通する係止孔62が形成されており、背面側に突設された弾性係止片72を係止孔62に引掛係止させることで化粧プレート70がプレート枠60の前面側に着脱自在に取着される。ここにプレート枠60と化粧プレート70とで取付枠50の前面側に取着されるプレートが構成される。プレートを構成するプレート枠60および化粧プレート70は、それぞれ、取付枠50の窓孔51よりも長寸かつ幅広の窓孔61,71を備えており、これらの窓孔61,71を通してタイマスイッチAの機能面や配線器具Bの機能面が露出するようになっている。
またボディ11の内部には、後述するスイッチ制御部2や電源回路5の構成部品や外部電線を接続するための複数の端子(図示せず)などを実装するとともに放熱板16aを固定したプリント配線板からなる回路基板16が収納されている。ここに回路基板16に実装される個々の端子は、ボディ11の後壁に形成された電線挿入孔(図示せず)を通してボディ11内に挿入される外部電線を導電性を有する板ばねからなる鎖錠ばねのばね力によって接続保持する速結端子(図示せず)で構成してあり、鎖錠ばねを押圧して電線の鎖錠状態を解除するため解除釦(図示せず)もボディ11の内部に収納されている。なお複数の端子としては後述する一対の負荷接続端子Ta,Tbがある。
一方カバー12にはプリント配線板からなる回路基板17が収納され、この回路基板17には前面が矩形状に形成された液晶表示部8や、モーメンタリ型の押釦スイッチからなる操作スイッチSW1や、点灯表示部たる発光ダイオードLDなどの回路部品が実装され、さらにラバースイッチ19と共に設定操作部として機能する接点を構成する導電パターン(図示せず)が形成されている。この回路基板17は、図5(b)に示すようにカバー12の前壁との間にラバースイッチ19を介在させた状態でカバー12内に納装されている。ラバースイッチ19は、矩形板状の主部19eと、主部19eの上側辺から延出するく字形に屈曲した連結部19fと、この連結部19fを介して主部19eに連結された短冊状の支持部19gとを有し、主部19eの前面には可撓性を有する薄肉部を介して主部19eに連結された柱状のキー部19a〜19dが2列に並べて形成されている。そして、液晶表示部8とラバースイッチ19とをカバー12内に納装すると、ラバースイッチ19の各キー部19a〜19dがカバー12の前壁に設けた開口窓21c〜21fより前方に突出するとともに、液晶表示部8の背面に支持部19gが当接して、カバー12の前壁と支持部19gとの間で液晶表示部8が支持され、振動などで液晶表示部8の取付位置ががたつくのを防止できる。なお液晶表示部8を支持する部材をラバースイッチ19が兼用しているので、部品点数を少なくして、組立作業工数を削減できる。また部品点数が少なくなるので、部品を製造する為の金型の数が減り、コストダウンが図られる。なお回路基板17と回路基板16との間は図示しないリード線を介して電気的に接続されており、両者の間には絶縁板25が介装されている。
そして、液晶表示部8の表示画面と、発光ダイオードLDの発光部と、操作スイッチSW1の押釦18(操作子)と、ラバースイッチ19のキー部19a〜19dとは、それぞれ、カバー12の前壁に貫設された窓孔21a〜21fを通してカバー12の前面(つまり器体10の前面)に露出している。ここで器体10前壁の右側寄りの部分において、上側に設けた四角形状の窓孔21aを通して液晶表示部8の表示画面が露出し、窓孔21aの下側略中央に設けた窓孔21bを通して押釦18が露出し、窓孔21aの下側に左右2列に2個ずつ設けた窓孔21c〜21fを通してラバースイッチ19のキー部19a〜19dが露出する。またカバー12の前壁の左端部には、回路基板17に実装された発光ダイオードLDが対向する部位に透孔22が貫設されており、この透孔22を通して発光ダイオードLDが露出するようになっている。
また器体10の前面側には、操作スイッチSW1を操作するための操作ハンドル30が器体10の前面の略全体を覆う形で回動自在に取着されている(図3及び図4参照)。カバー12の前面の左側端部には、操作ハンドル30を枢着するために斜め前方に突出する一対の軸部23,23が一体に突設してあり、軸部23,23の前端部はカバー12の長手方向に沿った円柱状に形成されている。一方、操作ハンドル30は合成樹脂により矩形板状に形成されており、左右方向の寸法が化粧プレート70の窓孔71の左右方向(短手方向)寸法と略同じ寸法に形成され、上下方向の寸法が窓孔71の上下方向(長手方向)寸法の略3分の2の寸法に形成されている。操作ハンドル30の背面の短手方向一端部には、図9(a)に示すように、板ばねにより形成された金属製の軸受用ばね体30dをはめ込み用穴30c,30cに装着した軸受部30bが設けてある。軸受用ばね体30dは、背面側の端部をはめ込み用穴30cの中央へ突出させるように曲げ形成されており、軸受用ばね体30dの背面側の端部とはめ込み用穴30cとで枢支部たる軸部23を回動自在に枢支する。
なお、はめ込み用穴30cの開口付近では軸受用ばね体30dの端部が内側に突出しているので、はめ込み用穴30cの奥側よりも開口幅が狭く、カバー12の軸部23を軸受用ばね体30dのばね力に抗してはめ込み用穴30cに弾性的にはめ込むと、軸部23と軸受部30bとが枢着され、容易には外れないようにしてある。また操作ハンドル30の裏面には後方に向かって突出する抜け止め用の抜止片31が他端側に突設されており、この抜止片31はカバー12の前壁に形成した挿入孔12cを通してカバー12の内側に挿入され、抜止片31の先端部に設けた係止爪31aが挿入孔12cの周縁に係止されることによって、操作ハンドル30の回動範囲を規制している。
また操作ハンドル30の裏面には、カバー12の前面に露出する押釦18と対向する部位に押突起30aが突設されており、操作ハンドル30の右側部を押操作すると、操作ハンドル30が軸部23を支点にして回動し、操作ハンドル30の押突起30aによって押釦18が押され、操作スイッチSW1がオンする。一方、操作ハンドル30を押圧する力を無くすと、操作ハンドル30は押釦18や軸受用ばね体30dなどの反力を受けて復帰位置に戻り、操作スイッチSW1がオフする。
また操作ハンドル30前面の右側部分には薄肉部32が形成されており、この薄肉部32にはカバー12の窓孔21aに対応する部位に液晶表示部8を露出させる角孔状の窓孔33aが貫設され、窓孔21c〜21fに対応する部位にキー部19a〜19dをそれぞれ挿通させる開口窓33b〜33eが貫設されている。また操作ハンドル30前面の左端部には薄肉部32の前面よりも前方に突出した突台部34が設けられ、この突台部34の上下方向における略中央部には導光部材35の突部35aが嵌め込まれる透孔34aが形成されている。導光部材35は透光性を有する合成樹脂で形成され、前面側の突部35aを透孔34aにはめ込んだ状態で操作ハンドル30の背面側に取着されており、器体10内に納装された発光ダイオードLDの照射光は操作ハンドル30に保持された導光部材35を通して操作ハンドル30の透孔34aから前方へ出射されるようになっている。
また操作ハンドル30の前面には、液晶表示部8やラバースイッチ19のキー部19a〜19dが露出する部位(すなわち薄肉部32)を開閉自在に覆うハンドルカバー40が回動自在に枢着されている。ハンドルカバー40は左右方向及び上下方向の寸法が、それぞれ、薄肉部32の左右方向及び上下方向の寸法と略同じ寸法に形成されており、ハンドルカバー40の左側部の上下両端部からは側方に向かって突出するアーム41,41が突設され、各アーム41の先端部には突台部34の上下両側面に設けた軸穴(図示せず)に枢支される回動軸41a(図11(a)参照)が突設されている。而して突台部34の軸穴にアーム41の回動軸を軸支させることで、ハンドルカバー40は、窓孔33aおよび開口窓33b〜33eを露出させる状態と、窓孔33aおよび開口窓33b〜33eを覆う状態とを選択自在として操作ハンドル30の前面に回動自在に取着されている。
なおハンドルカバー40の裏面には、アーム41が突設された側と反対側の部位に枠状のリブ42が突設され、このリブ42で囲まれる部位に永久磁石43が挿入される。そしてリブ42の上下辺に形成された柱状突起42a,42aを圧着や熱着などの方法で潰すことによって、永久磁石43がリブ42で囲まれた部位に保持されるようになっている。一方、操作ハンドル30には、永久磁石43と対向する部位の裏側に鉄片のような磁性体36を納める収納凹部30eが形成されており、この収納凹部30eに磁性体36を納装した後、収納凹部30eの縁部に設けた突起30fを圧着や熱着などの方法で潰すことによって、磁性体36が収納凹部30e内に保持される。尚、磁性体36は、操作ハンドル30における永久磁石43との対向部位の略真裏に位置するように取り付けられており(図7及び図9参照)、永久磁石43との距離をできるだけ短くすることで永久磁石43の磁力による吸引力を高めているので、磁性体36の大きさを小さくでき、磁性体36を圧着などの方法で確実に固定できる。
而してハンドルカバー40を閉じて、操作ハンドル30の薄肉部32にハンドルカバー40を重ねると、操作ハンドル30の前壁を介して磁性体36の前方に永久磁石43が配置され、永久磁石43の磁力で磁性体36が吸引されることで、ハンドルカバー40が閉じた状態を保持する。またハンドルカバー40を閉じる際にハンドルカバー40をある位置(角度)まで回転させると、永久磁石43の磁力によってハンドルカバー40が閉位置まで自然に回転するから、ハンドルカバー40を最後まで押し込まなくても良くなり、ハンドルカバー40を閉じようとする力で操作ハンドル30が誤って押操作されてしまい(すなわち操作スイッチSW1の操作子18が押されてしまい)、負荷のオン/オフが反転してしまうのを防止できる。
なお図8(b)及び図16(a)に示すように操作ハンドル30の背面に抜止片31を2本突設した場合は、磁性体36を取り付けるスペースを操作ハンドル30の背面側に確保することができない。そのため図16(b)のように操作ハンドル30の前面に磁性体36を貼着などの方法で取り付けることになり、この場合は永久磁石43の磁力によって磁性体36が剥がれてしまう可能性がある。それに対して本実施形態では抜止片31を2本から1本に減らし、操作ハンドル30の上下方向における略中間部に突設しているので、操作ハンドル30の背面に磁性体36の取付スペースを確保でき、その結果磁性体36と永久磁石43との間に操作ハンドル30が位置するから、永久磁石43の磁力によって磁性体36が剥がれる虞はない。
また抜止片31を1本にした場合は抜止片31を操作ハンドル30の上下方向における略中間部に配置することができ、操作スイッチSW1の操作子18を押す押突起30aが抜止片31と軸部23との中間部に配置される。ここで、押突起30aは操作ハンドル30の上下方向における略中間部に配置されているので、操作ハンドル30の上下の端部を押した際に何れの端部を押したとしても、押圧部位から押突起30aまでの距離が略等しくなるから、何れの端部を押した場合でも操作感触や操作荷重やストロークを略同じにでき、操作ハンドル30の端押しを良好に行うことができる。
次にこのタイマスイッチAの回路構成を図1のブロック回路図を参照して説明する。本回路は、開閉素子としてのトライアック1と、マイクロコンピュータからなるスイッチ制御部2と、操作スイッチSW1および設定操作部たるラバースイッチ19からの設定入力を監視する入力回路部3と、タイマ制御などのスイッチ制御に関わる設定データを記憶するEEPROMのような不揮発性メモリからなるメモリ4(記憶部)と、電源回路5と、停電検出回路6と、駆動回路7と、設定表示部たる液晶表示部8(LCD)とを主要な構成として備える。なおスイッチ制御部2は、クロック回路(図示せず)から与えられるクロックをカウントすることによって現在の時刻を計時する計時タイマ2a(計時機能)を備えている。またスイッチ制御部2の演算機能によって、設定操作部の設定操作に応じて負荷の制御に関わる設定内容をメモリ4に記憶させる設定機能、液晶表示部8の表示を制御する表示制御機能、操作スイッチSW1から操作信号が入力されるとトライアック1のオン/オフを反転させるとともに、計時タイマ2aにより計時された現在時刻がメモリ4に記憶されたタイマ制御の設定時刻になるとタイマ制御の制御内容に応じてトライアック1のオン/オフを制御する制御機能、タイマ制御の設定時刻を所定の時間幅で毎日ランダムに変化させたランダム設定時刻を設定する機能とが実現されている。
本回路では、商用電源ACおよび負荷Lの直列回路が電気的に接続される一対の負荷接続端子Ta,Tb間にトライアック1を接続してあり、駆動回路7がスイッチ制御部2の出力端子P1から与えられる制御信号に応じてトライアック1をターンオン又はターンオフしている。
入力回路部3は、操作スイッチSW1やラバースイッチ19の備えるスイッチSW2〜SW5の操作を監視しており、操作スイッチSW1の押釦18やラバースイッチ19のキー部19a〜19dが押されると、操作スイッチSW1およびスイッチSW2〜SW5のスイッチ入力をスイッチ制御部2に与えるようになっている。
電源回路5は、負荷接続端子Ta,Tb間に交流入力端が接続された全波整流器DBと、全波整流器DBの直流出力端子間に接続された抵抗R1,R2の直列回路、抵抗R2と並列に接続されたツェナーダイオードZD、およびコレクタ・ベース間に抵抗R1が接続されたトランジスタTr1からなるシリーズレギュレータとで構成され、トランジスタTr1のコレクタはスイッチ制御部2の電源端子P4に接続されている。全波整流器DBの交流入力端子には負荷接続端子Ta,Tbを介して交流電圧が印加され、この交流電圧を全波整流器DBにより全波整流して直流電圧に変換した後、シリーズレギュレータで定電圧化してスイッチ制御部2などに動作電源を供給している。なお負荷Lのオフ時には負荷接続端子Ta,Tbを介して負荷Lの漏れ電流が流れるので、この漏れ電流が全波整流器DBで全波整流されて電源回路5に与えられ、電源回路5により動作電源が生成される。また本回路では、電源回路5の出力電圧によって充電されるコンデンサC1を備えており、停電発生時に電源回路5からの電源供給が無くなると、コンデンサC1からスイッチ制御部2へ動作電源が供給される。
停電検知回路6は、ゲート・ソース間に抵抗R2が接続されるとともに、ドレインが抵抗R3を介して定電圧Vccにプルアップされた電界効果トランジスタ(以下、トランジスタと言う)Tr2を有しており、トランジスタTr2のドレイン電圧がスイッチ制御部2の入力端子P3に印加される。ここで、商用電源ACが正常に供給されている場合は抵抗R2の両端間に電圧が発生するので、トランジスタTr1のゲート・ソース間に電圧が発生して、トランジスタTr1のドレイン・ソース間が導通し、スイッチ制御部2の入力端子P3の電圧レベルはローレベルになる。一方、停電時には抵抗R2の両端電圧がゼロになるので、トランジスタTr1のドレイン・ソース間がオフになり、スイッチ制御部2の入力端子P3の電圧レベルはハイレベルになる。
点灯表示部たる発光ダイオードLDは、スイッチ制御部2の出力端子P2から供給される駆動電流により励磁されて点灯する。
次にタイマスイッチAの動作について以下に説明を行う。先ずスイッチ制御部2の設定機能により現在時刻や遅延時間やタイマ時間などのスイッチ制御に関する設定内容を設定する設定モードについて説明する。図10は液晶表示部8の表示画面を示しており、表示画面の下側には現在時刻や遅延時間や設定時刻を表す7セグメントの4桁の数字8aが表示され、その数字8aの上側に数字8aが表す時間を説明する「入」「分」「切」「秒」のような文字8bが左右に並べて表示される。また器体10の前面には窓孔33aに連通する連通孔が貫設された銘板24を貼着してあり、この銘板24には窓孔33aの上側に表示内容を説明する文字(例えば現在時刻の設定中を示す「現在」、遅延時間の設定中を示す「遅れ」、タイマ制御モード(所謂留守番モード)の設定中を示す「留守番」)が左右に並べて表示されている。そして液晶表示部8の表示画面には、銘板24に表示された「現在」「遅れ」「留守番」の文字の下側にそれぞれお「―」のようなシンボル8cが表示され、さらにシンボル8cの下側に現在の設定内容を表す「▲」のようなシンボル8dが表示される。また液晶表示部8の表示画面には、数字8aの下側に「−」のようなシンボル8eが、銘板24の「正確動作」という文字の上側に表示させることができ、タイマ制御の制御モードが正確動作モードに設定された場合はシンボル8eが表示され、ランダム制御作モードに設定された場合はシンボル8eの表示が消えるようになっている。また図10の表示例では「入」「分」「切」「秒」の文字8bが全て表示されているが、「入」「分」「切」「秒」の文字8bの内で設定内容に対応する文字のみが表示される。また「現在」「遅れ」「留守番」の文字の下側に「▲」が全て表示されているが、現在の設定内容に対応して何れか1つの文字の下側のみに「▲」を表示させている。このように液晶表示部8の表示にシンボル8c,8d,8eを用いることで、表示内容を判りやすくでき、また文字などで表示する場合に比べて表示面積が小さくて済むから、液晶表示部8の画面を小型にできる。
ところで、上述したラバースイッチ19のキー部19a,19bは、時間設定のための設定スイッチSW2,SW3の操作釦であり、キー部19aを押せば時刻を遅くしたり、後述の遅延時間を長くでき、キー部19bを押せば時刻を早めたり、遅延時間を短くできる。またラバースイッチ19のキー部19cはスイッチ制御部2の動作モードを設定モード又は制御モードの何れかに切り替えるための切替スイッチSW4(動作モード切替手段)の操作釦であり、キー部19dはスイッチ制御部2の制御モードを手動制御モード又はタイマ制御モードに切り換えるとともに、タイマ制御の制御モードを正確動作モード又はランダム動作モードに切り換えるための切替スイッチSW5(タイマモード切替手段およびモード切替手段)の操作釦である。そして、各キー部19a〜19dを押操作すると、入力回路部3を介して各スイッチSW2〜SW5のスイッチ入力がスイッチ制御部2に与えられるようになっている。
ここで、ラバースイッチ19のキー部19cを一定時間(例えば3秒間)長押しすると、切替スイッチSW4のスイッチ入力が入力回路部3を介してスイッチ制御部2に与えられ、スイッチ制御部2の動作モードが現在時刻設定モードに切り替わり、その後キー部19cを押して、切替スイッチSW4のスイッチ入力がスイッチ制御部2に与えられる毎に、スイッチ制御部2の動作モードが現在時刻設定モード→遅延時間設定モード→入時間設定モード→切時間設定モード→現在時刻設定モード→…のようにサイクリックに切り替えられる。尚、遅延時間設定モードとは、操作スイッチSW1による負荷のオフ操作時に、負荷への電源供給を継続して、電源供給の停止を遅らせる遅延時間を設定するモードである。また入時間設定モードとは負荷への電源供給を開始する24時間タイマの入時間を設定するモードであり、切時間設定モードとは負荷への電源供給を終了する24時間タイマの切時間を設定するモードである。
スイッチ制御部2の動作モードが現在時刻設定モードに切り替わると、スイッチ制御部2は液晶表示部8の表示を制御して、「現在」の文字の下に「▲」のシンボル8dを表示させるとともに、時刻を示す数字8aを点滅させる。この状態でキー部19a,19bを押すと時間を合わせることができる。すなわちキー部19a,19bの操作に応じて設定スイッチSW2,SW3のスイッチ入力がスイッチ制御部2に与えられ、スイッチ制御部2が内蔵する計時タイマ2aの時刻を増減させるとともに、液晶表示部8の時刻を示す数字8aを変化させる。時間の設定を終えてキー部19cを押すと、スイッチSW4のスイッチ入力がスイッチ制御部2に与えられ、スイッチ制御部2は計時タイマ2aの時間を確定するとともに、液晶表示部8の表示を制御して時間を示す数字8aの点滅を止め、分の設定に移る。ここで、キー部19a,19bを押すと上述と同様に分を合わせることができ、分の設定を終えてキー部19cを押すと、スイッチSW4のスイッチ入力がスイッチ制御部2に与えられ、スイッチ制御部2は計時タイマ2aの時刻を確定して現在時刻設定モードを終了し、遅延時間設定モードに移行する。
スイッチ制御部2の動作モードが遅延時間設定モードに切り替わると、スイッチ制御部2は液晶表示部8の表示を制御して、「遅れ」の文字の下に「▲」のシンボル8dを表示させ、「分」「秒」の文字8bを表示させるとともに、数字8aを点滅させる。この状態で遅延時間設定手段たるキー部19a,19bを押すと、設定スイッチSW2,SW3のスイッチ入力がスイッチ制御部2に与えられ、スイッチ制御部2が遅延時間の「分」の設定を増減させる。そして、分の設定を終えてキー部19cを押すと、スイッチSW4のスイッチ入力がスイッチ制御部2に与えられて、スイッチ制御部2が遅延時間の分の設定を確定するとともに、液晶表示部8の表示を制御して分を示す数字8aの点滅を止め、秒の設定に移る。ここで、キー部19a,19bを押すと上述と同様に秒を合わせることができ、秒の設定を終えてキー部19cを押すと、スイッチSW4のスイッチ入力がスイッチ制御部2に与えられ、スイッチ制御部2は遅延時間の設定を確定してメモリ4に記憶させた後、入時間設定モードに移行する。
スイッチ制御部2の動作モードが入時間設定モードに切り替わると、スイッチ制御部2は液晶表示部8の表示を制御して、「留守番」の文字の下に「▲」のシンボル8dを表示させ、「入」の文字8bを表示させるとともに、数字8aを点滅させる。この状態でキー部19a,19bを押すと、現在時刻設定モードの場合と同様に時間および分を合わせることができ、時間および分の設定を終えてキー部19cを押すと、スイッチSW4のスイッチ入力がスイッチ制御部2に与えられ、スイッチ制御部2は入時間を確定してメモリ4に記憶させた後、切時間設定モードに移行する。
スイッチ制御部2の動作モードが切時間設定モードに切り替わると、スイッチ制御部2は液晶表示部8の表示を制御して、「留守番」の文字の下に「▲」のシンボル8dを表示させ、「切」の文字8bを表示させるとともに、数字8aを点滅させる。この状態でキー部19a,19bを押すと、現在時刻設定モードの場合と同様に時間および分を合わせることができ、時間および分の設定を終えてキー部19cを押すと、スイッチSW4のスイッチ入力がスイッチ制御部2に与えられ、スイッチ制御部2は切時間を確定してメモリ4に記憶させた後、切時間設定モードを終了する。
なおスイッチ制御部2が上記の各設定モードで動作している間にキー部19a〜19dが一定時間操作されず、スイッチ制御部2にスイッチSW2〜SW5からの設定入力が一定時間無ければ、スイッチ制御部2は設定モードを終了して、制御モードに移行する。
ここで、設定モードにおいてキー部19a〜19dを押す際に操作ハンドル30が誤って押され、操作ハンドル30により操作スイッチSW1の押釦18が押されてしまう可能性があるが、スイッチ制御部2の制御機能は、切替スイッチSW4からのスイッチ入力に応じて設定モードに切り替えられた場合、操作スイッチSW1からのスイッチ入力に応じたトライアック1のオン/オフ制御を停止しているので、負荷Lが誤ってオン/オフされることはなく、負荷の誤操作を防止できる。またキー部19cを押操作してスイッチ制御部2の動作モードを設定モードから制御モードに切り換えた場合、スイッチ制御部2では、設定スイッチSW2,SW3の設定入力に応じた設定機能を停止しているので、ハンドルカバー40を開けてラバースイッチSW4のキー部19a,19bを押操作したとしても設定内容が変更されることはなく、設定内容が不用意に変更されるのを防止できる。
尚、キー部19a〜19dが押操作され、入力回路部3を介して設定スイッチSW2〜SW5からのスイッチ入力がある場合は、スイッチ制御部2の制御機能が操作スイッチSW1からのスイッチ入力に応じたトライアック1のオン/オフ制御を停止するようにしても良く、設定操作部からの設定操作に応じた入力がある間、操作スイッチSW1からのスイッチ入力に応じたトライアック1のオン/オフ制御を停止しているので、タイマスイッチの誤動作を防止できる。
次にスイッチ制御部2の制御機能による制御動作について説明を行う。スイッチ制御部2の動作モードが制御モードに切り替えられた状態で、ラバースイッチ19のキー部19dを押すと、切替スイッチSW5のスイッチ入力が入力回路部3を介してスイッチ制御部2に与えられ、スイッチ制御部2による制御モードが手動制御モード又はタイマ制御モード(留守番モード)に交互に切り替えられる。ここに、手動制御モードとは操作スイッチSW1からのスイッチ入力のみに応じて負荷のオン/オフを反転させる制御モードであり、タイマ制御モードとは計時タイマ2aの計時した現在時刻がタイマ制御の設定時刻(入時刻又は切時刻)になると負荷をオン/オフさせる制御モードである。またタイマ制御モードには、上記の設定時刻(入時刻及び切時刻)で所定のタイマ制御を行う正確動作モードと、設定時刻(入時刻及び切時刻)を所定の時間幅(例えば±30分の範囲)で毎日ランダムに変化させたランダム設定時刻を設定し、毎日更新されるランダム時刻でタイマ制御を行うランダム動作モードとがある。スイッチ制御部2が手動制御モードで動作中にキー部19dを押すと、スイッチ制御部2の制御機能は制御モードをランダム動作モードに切り替えるとともに、液晶表示部8のシンボル8eの表示を消す。またランダム動作モードに切り替えた後にキー部19dを一定時間(例えば3秒間)長押しすると、スイッチ制御部2が切替スイッチSW5からのスイッチ入力に応じて、タイマ制御モードを正確動作モードに切り替えるとともに、液晶表示部8に定刻制御を示すシンボル8eを表示させる。また正確動作モードに切り替えた後にキー部19dを1回押操作すると、スイッチ制御部2が切替スイッチSW5からのスイッチ入力に応じて手動制御モードに切り換えるとともに、液晶表示部8の表示を制御してシンボル8eの表示を消す。
先ず手動制御モードでの制御動作について説明を行う。ハンドルカバー40を閉じた状態(図3(a)参照)でハンドルカバー40(操作ハンドル30)の右側部を押操作すると、操作ハンドル30が回動して、操作ハンドル30の裏面で操作スイッチSW1の押釦18が押圧され、スイッチ入力部3を介して操作スイッチSW1からのスイッチ入力がスイッチ制御部2に入力される。この時、負荷Lがオフであれば、スイッチ制御部2は駆動回路7によりトライアック1をオンさせて、負荷Lに電源を供給するとともに、発光ダイオードLDを消灯させる。また負荷Lがオンであれば、スイッチ制御部2は、遅れ時間を限時する内蔵の遅れタイマ2bにより遅延時間の限時動作を開始させ、遅れタイマ2bの限時動作中はトライアック1のオンさせて負荷Lへの電源供給を継続するとともに、発光ダイオードLDを所定周期(例えば1秒)で点滅させる。そして、遅れタイマ2bの限時動作が終了すると、スイッチ制御部2はトライアック1をオフして、負荷Lへの電源供給を停止するとともに、発光ダイオードLDを点灯させてスイッチの位置表示を行う。
このように、手動制御モードではハンドルカバー40(操作ハンドル30)を押す毎に負荷Lのオン/オフが反転し、また負荷Lをオフ操作する際はオフ操作後も所定の遅れ時間だけ負荷Lへの電源供給を継続しているので、負荷Lが例えば内玄関に設置されたランプの場合にはランプの消灯操作を行った後も靴を履いたり荷物を持つなどの動作を行って外に出るまでの間、明かりを確保することができ、使い勝手が向上する。また負荷Lが例えば台所や廊下に設置されたランプの場合にも消灯操作後に遅れ時間だけランプの点灯状態を延長することで、次の部屋に移動してランプを点灯させるまでの間、明かりを確保することができ、使い勝手が向上する。なお、遅れタイマ2bの限時動作中にハンドルカバー40(操作ハンドル30)が再度押操作されて、操作スイッチSW1からのスイッチ入力がスイッチ制御部2に与えられると、スイッチ制御部2は、遅れタイマ2bの限時動作を強制的に終了させて、トライアック1をオフさせ、負荷Lへの電源供給を即座に停止させており、遅れタイマ制御が不要な場合は操作ハンドル30を再度押操作することで、負荷Lを即座に停止できるから、使い勝手が更に向上する。
次にタイマ制御モードでの制御動作について説明を行う。先ずタイマ制御の制御モードが正確動作モードに設定されている場合について以下に説明する。正確動作モードでは、スイッチ制御部2は、手動制御モードの場合と同様に操作スイッチSW1からのスイッチ入力に応じてトライアック1のオン/オフを切り替えて、負荷Lをオン/オフするとともに、計時タイマ2aの計時した現在時刻がメモリ4に登録された入時刻t1になると、トライアック1をオンして負荷Lに電源を供給すると共に、現在時刻が切時刻t2になると、トライアック1をオフして負荷Lへの電源供給を停止する。
このように、正確動作モードでは、予め設定された設定時刻(入時刻t1および切時刻t2)になると負荷Lをオン、オフさせているので、例えば負荷Lである照明器具を予め設定した時間帯に点灯させることで、家人が在宅していると見せかけて、防犯効果を発揮することができる。
なお負荷Lをオン、オフさせる時間が毎日決まっていると、負荷Lをタイマで動作させていることが悟られやすいため、負荷Lをオン、オフさせる設定時間を毎日ランダムに変化させることが好ましく、本実施形態ではタイマ制御の制御モードとしてランダム動作モードを用意している。
スイッチ制御部2は、メモリ4に登録されたタイマ制御の設定時刻、すなわち入時刻t1および切時刻t2を所定の時間幅(例えば±30分)で毎日ランダムに変化させたランダム設定時刻(入時刻t3および切時刻t4)を設定する機能を有しており、毎日更新された入時刻t3および切時刻t4をメモリ4に登録する。ランダム動作モードでは、スイッチ制御部2は、手動制御モードの場合と同様に操作スイッチSW1からのスイッチ入力に応じてトライアック1のオン/オフを切り替えて、負荷Lをオン/オフするとともに、計時タイマ2aの計時した現在時刻がメモリ4に登録された入時刻t3になると、トライアック1をオンして負荷Lに電源を供給すると共に、現在時刻が切時刻t4になると、トライアック1をオフして負荷Lへの電源供給を停止する。
このように、ランダム動作モードでは、予め設定された設定時刻(入時刻t1および切時刻t2)の±30分の範囲で負荷Lをオン、オフさせており、例えば負荷Lである照明器具を所定の時間帯付近で点灯、消灯させているので、家人が在宅していると見せかけて、防犯効果を発揮することができ、しかも正確動作モードに比べて、オン/オフの設定時刻を所定の時間幅で変化させることができるから、負荷Lをタイマ制御していることが悟られにくくなり、防犯効果をさらに高めることができる。そして本実施形態では、ラバースイッチSW4のキー部19dの操作に応じてタイマ制御の制御モードを正確動作モード又はランダム動作モードの何れかに切り替えることが可能なので、使い勝手が向上するという利点がある。なおスイッチ制御部2は、タイマ制御モード(正確動作モードおよびランダム動作モード)で動作中に、発光ダイオードLDを上記の所定周期よりも長い周期(例えば2秒周期)で点滅させて、タイマ制御モードで動作していることを表示しており、ハンドルカバー40を閉じて液晶表示部8の表示が見えない状態でも発光ダイオードLDの点滅状態からタイマ制御モードで動作していることが容易に判別できる。
次に停電発生時および復電時の動作について以下に説明する。スイッチ制御部2の入力端子P3には停電検知回路6の出力が与えられており、スイッチ制御部2は入力端子P3の信号レベルを常時監視している。通電状態では停電検出回路6の出力信号の電圧レベルがローレベルになり、スイッチ制御部2は、入力端子P3の信号レベルをもとに通電状態と判断し、制御モード又は設定モードで通常の動作を行う。一方、停電が発生すると停電検出回路6の出力信号の電圧レベルがハイレベルになるので、スイッチ制御部2は、入力端子P3の信号レベルをもとに停電状態と判断し、計時タイマ2aによる計時機能以外の不要な機能(例えば液晶表示部8の表示を制御する表示制御機能やトライアック1のオン/オフを制御する制御機能)を停止させることで、消費電力を抑制する。ここで、停電発生時には電源回路5からスイッチ制御部2への電源供給が停止し、スイッチ制御部2はコンデンサC1から電源供給を受けて動作するのであるが、停電時はスイッチ制御部2がその消費電力を低減させているので、コンデンサC1に蓄えられた電荷でより長い時間計時タイマ2aを動作させて、現在時刻を計時できるようにしている。また停電時の電力消費を抑制することで、コンデンサC1に静電容量の小さい小型の素子を使用でき、回路基板の小型化やコストダウンを図ることもできる。なおスイッチ制御部2は、停電検知後も入力端子P3の信号レベルを監視しており、信号レベルがローレベルになると、商用電源ACが復電したと判断して、停止中の機能を再開させて、通常の動作を行う。
一方、コンデンサC1が放電し終わるまで停電が継続すると、計時タイマ2aの計時動作が停止してしまい、現在の時刻が失われてしまう。その後、商用電源ACが復電すると、電源回路5からスイッチ制御部2への電源供給が再開され、スイッチ制御部2が動作を開始する。スイッチ制御部2は計時タイマ2aの時刻が失われると、例えば上記所定期間よりも短い周期(例えば0.4秒周期)で発光ダイオードLDを点滅させるとともに、液晶表示部8の数字8aを「−−:−−」に切り替えて、計時タイマ2aに時刻が設定されていないことを報知し、使用者に対して時刻の設定を促すことができる。
ところで、本実施形態のタイマスイッチAは上述のような構造を有しており、使用者がタイマスイッチAを手動制御モードで動作させ、単なるオン/オフスイッチとして使用する場合は、不必要な液晶表示部8や設定操作部が見えていると紛らわしいため、液晶表示部8や設定操作部を見えないようにしたいという要望がある。本実施形態ではハンドルカバー40によって液晶表示部8や設定操作部を隠すと、一般的な押釦スイッチと略同じ外観になるので、操作ハンドル30(ハンドルカバー40)の操作部位を容易に判別でき、しかも操作ハンドル30の大きさを器体10の前面と略同じ大きさに形成できるので、操作部位が大きくなり、使い勝手が向上する。またタイマ制御に関わる設定操作部がハンドルカバー40によって隠されるので、誤った操作でタイマ制御の設定内容が変更されたり、現在時刻の設定が変更されるのを防止できる。またタイマ動作の設定を行う場合にはハンドルカバー40を開けることで、設定操作部が露出して操作可能になるから、タイマ制御などの制御に関わる設定作業を容易に行うことができる。
ここで、図11(a)に示すように液晶表示部8や設定操作部を露出させる位置までハンドルカバー40を開いた状態で、ハンドルカバー40をさらに開方向に押す過大な力が加えられた場合、ハンドルカバー40のアーム41が化粧プレート70の窓孔71の周部(前面における窓孔71の縁)と当接した部位(図中のC部)を支点として操作ハンドル30を器体10から離れる方向(図中の上方向)に押圧する力が発生するが、この押圧力よりも器体10が操作ハンドル30を保持する保持力を小さく設定しているので、同図(b)に示すように操作ハンドル30が器体10から外れることによって、ハンドルカバー40を操作ハンドル30に枢支させる部位(アーム41)に過大な力が加わって破損するのを防止でき、操作ハンドル30を器体に再度取り付けて使用することができる。なお器体10が操作ハンドル30を保持する保持力は、通常の操作では操作ハンドル30が外れない程度の保持力に設定してある。尚、操作ハンドル30の裏面や器体10の前面に、操作ハンドル30の器体10への取付方法を絵や文字で説明する表示部を印刷あるいはシールなどの方法で設けておくことも好ましく、操作ハンドル30が外れた際に、操作ハンドル30の取付方法を知らない一般のユーザでも、銘板の表示を見ながら取付作業を容易に行うことができる。
また図12(a)に示すように、操作ハンドル30は、軸部23で枢支された側の側縁(左側縁)を取付枠50の前面に面接触させているので、この側縁に沿う方向の一端側で操作ハンドル30(実際にはハンドルカバー40)を押したとしても、操作ハンドル30が傾くのを防止できる。また図12(b)に示すように、操作ハンドル30は軸部23で枢支された側と反対側の側縁を押操作すると、この側縁が取付枠50の前面に面接触するので、操作ハンドル30の押し込み量を規制して、操作スイッチSW1に過大な力が加わるのを防止でき、操作スイッチSW1の破損を防止できる。
なお本実施形態では図13(a)に示すようにハンドルカバー40のアーム41の幅寸法E1を取付強度が確保できる程度に細くしているので、アーム41の回動軸41aを操作ハンドル40の軸孔に軸支させる際にアーム41が撓みやすく、ハンドルカバー40の取付作業を容易に行うことができる。なお同図(b)に示すように、取付時の撓みを確保できる範囲でアーム41の幅寸法E2をできるだけ太くしても良く、アーム41の幅を太くすることでアーム41の強度を高めて、外力によるアーム41の破損を防止することができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図14を参照して説明する。尚、タイマスイッチAの基本的な構成は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付してその説明は省略し、以下では本実施形態の特徴部分のみについて説明を行う。
本実施形態ではハンドルカバー40における操作ハンドル30側の面に突起44を設けるとともに、この突起44に対向する操作ハンドル30の部位に透孔37を形成し、この透孔37に臨むようにして内蔵するリミットスイッチの操作釦38を配置しており、ハンドルカバー40を閉じると、ハンドルカバー40の突起44が透孔37を通してリミットスイッチの操作釦38を押し、リミットスイッチの接点信号がスイッチ制御部2に入力されるようになっている。
ハンドルカバー40を開いている場合は制御に関する設定操作を行うものと予想され、ラバースイッチ19のキー部19a〜19dを押操作する際に操作ハンドル30が誤って押されると、操作スイッチSW1が押操作されて、負荷が誤動作する可能性がある。また設定操作を終えてハンドルカバー40を閉じる際に操作ハンドル30が誤って押される可能性もある。
そこで、本実施形態では、スイッチ制御部2の制御機能が、各スイッチSW2〜SW5からのスイッチ入力がある間、および、リミットスイッチから接点信号が入力された時点より一定時間が経過するまでの間、操作スイッチSW1からのスイッチ入力に応じたトライアック1のオン/オフ制御を停止しており、ハンドルカバー40を開いて設定操作を行っている間とハンドルカバー40を閉じてからの一定時間、操作スイッチSW1からのスイッチ入力に応じたオン/オフ制御を停止することで、誤動作を防止することができる。
尚、スイッチ制御部2の制御機能は、各スイッチSW2〜SW5からのスイッチ入力がある間はハンドルカバー40が開いているものと判断しているが、リミットスイッチから設定信号が入力されない間と、リミットスイッチから接点信号が入力された時点より一定時間が経過するまでの間、操作スイッチSW1からのスイッチ入力に応じたトライアック1のオン/オフ制御を停止するようにしても良い。
また本実施形態ではリミットスイッチにより操作ハンドル30の開閉を検知する開閉検知手段を構成しているが、開閉検知手段をリミットスイッチに限定する趣旨のものではなく、従来周知の赤外線検知センサを器体10内に収納して、赤外線検知センサの前方にハンドルカバー40が有るか無いかを検知することで、ハンドルカバー40の開閉を検知するようにしても良い。
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図15を参照して説明する。尚、タイマスイッチAの基本的な構成は実施形態1又は2と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付してその説明は省略し、以下では本実施形態の特徴部分のみについて説明を行う。
上述の実施形態1、2では、通電時に負荷接続端子Ta,Tbを介して流れる電流によって充電され、停電発生時にスイッチ制御部2へ電源を供給するコンデンサC1を設けていたが、照明器具のように負荷L自体にオン/オフのためのスイッチを備えている場合、負荷L側のスイッチを長時間オフすると、負荷Lの洩れ電流がタイマスイッチAに流れなくなって、コンデンサC1が放電してしまい、計時タイマ2aの時刻が失われてしまう可能性がある。
そこで、本実施形態では電池B1を設け、電源回路5および電池B1からそれぞれダイオードD1,D2を介してスイッチ制御部2に動作電源を供給している。そして、通電時には実施形態1と同様に電源回路5からスイッチ制御部2へ動作電源を供給し、停電発生時には電源回路5の出力電圧が低下してダイオードD1がオフ、ダイオードD2がオンになって、電池B1からスイッチ制御部2へ動作電源を供給している。
而して、負荷L側のスイッチをオフして、負荷Lの洩れ電流がタイマスイッチAに流れなくなった場合や停電発生時には、停電検知回路6が停電を検知して、スイッチ制御部2が計時タイマ2a以外の不要な機能を低下させており、この時電池B1からスイッチ制御部2へ動作電源が供給されるので、スイッチ制御部2が計時タイマ2aの動作を継続させ、計時タイマ2aに現在時刻を保持させることができる。
なお、本発明の精神と範囲に反することなしに、広範に異なる実施形態を構成することができることは明白なので、この発明は、請求項1の発明において、特定の実施形態に制約されるものではない。