以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図12に基づいて説明する。先ず、本実施形態のタイマスイッチAの構造を図1〜図3に基づいて説明する。尚、以下の説明では特に断りがないかぎり、図3(a)に示す向きにおいて上下左右の方向を規定し、同図(a)の正面を前面として説明を行う。
タイマスイッチAの器体10は直方体状であって、前面開口した合成樹脂製のボディ11と、ボディ11の前面側に結合される後面開口した合成樹脂性のカバー12とで形成されている。すなわち、カバー12の後端縁からは後方に向かって組立片12aが延設され、組立片12aに設けた組立孔12bがボディ11の上下両面に形成してある組立突起11aに係合することによりボディ11とカバー12とが結合されている。
器体10の左右方向の寸法は、埋込配線器具用の取付枠50(図2参照)の窓孔51の左右方向(短手方向)の寸法に略等しく、器体10の前部を形成するカバー12の左右両側面には、取付枠50の窓孔51を囲む両側片52,52に設けた器具取付孔(図示せず)に係合可能な取付手段としての取付爪13が一対ずつ突設してあり、取付爪13が取付枠50の器具取付孔に係合することによって器体10が取付枠50に保持されるようにしてある。なおカバー12の左右方向における一方の側壁(右側壁)には、一対の取付爪13が突設された部位の上下両側部に後端が開放された2本の切り込み溝14が前後方向に沿って形成されており、2本の切り込み溝14の間の部位は厚み方向に可撓性を有する撓み片15を形成している。カバー12内において撓み片15の裏面側には空所が形成され、撓み片15をカバー12の内側に撓ませることによって、撓み片15に設けられた一対の取付爪13をカバー12の側面から弾性的に後退させることが可能となっている。
而してカバー12の左側壁に設けた取付爪13を取付枠50の器具取付孔に挿入するとともに、右側壁に設けた取付爪13をカバー12の側面から後退させるようにして取付枠50の窓孔51に器体10を挿入すれば、右側壁の取付爪13が器具取付孔に挿入されて器体10が取付枠50に保持される。また撓み片15をカバー12の内側に押し込むようにすれば、撓み片15に設けた取付爪13が器具取付孔から抜け、取付枠50から器体10を取り外すことができる。なお撓み片15の後端部外側面には撓み片15の押し込みを容易にするために押突起15aが突設されている。
ところで、上述の取付枠50は、規格化された単位モジュール寸法(1個モジュール寸法)の埋込型配線器具を短幅方向に3個並べて取付可能な1連の取付枠であって、タイマスイッチAの器体10は2個モジュール寸法に形成されており、図2(b)に示すように1個モジュール寸法に形成されたスイッチなどの他の配線器具Bと並設することができる。なお取付枠50は壁面などの造営面に取り付けられ、器体10の後部は造営面に埋設される。また取付枠50の前面側には、取付枠50の窓孔51よりも長寸かつ幅広の窓孔を備える化粧プレート(図示せず)が重ね合わせて配置され、この化粧プレートの窓孔からタイマスイッチAの機能面や配線器具Bの機能面が露出するようになっている。
またボディ11の内部には、後述の制御回路部2や電源回路部5の構成部品や外部電線を接続するための複数の端子などを実装したプリント配線板からなる回路基板16が収納されている。ここに回路基板16に実装される個々の端子は、ボディ11の後壁に形成された電線挿入孔(図示せず)を通して器体10内に挿入される外部電線を導電性を有する板ばねからなる鎖錠ばねのばね力によって接続保持する速結端子(図示せず)で構成してあり、鎖錠ばねを押圧して電線の鎖錠状態を解除するため解除釦(図示せず)も器体10の内部に収納されている。なお複数の端子としては後述する一対の負荷接続端子Ta,Tbがある。
一方カバー12にはプリント配線板からなる回路基板17が収納され、この回路基板17には前面が矩形状に形成された液晶表示部8や、操作スイッチたる押釦スイッチSW1や、タイマ設定部、時刻設定部、遅れ時間設定部、およびモード切替部として機能するラバースイッチSW2〜SW5や、点灯表示部たる発光ダイオードLDなどの回路部品が実装されている。そして、液晶表示部8と押釦スイッチSW1の押釦19(操作部)とラバースイッチSW2〜SW5の押操作部20a〜20dと発光ダイオードLDとは、それぞれ、カバー12の前壁に貫設された窓孔21a〜21fを通してカバー12の前面(つまり器体10の前面)に露出している。すなわち器体10前面の右側寄りの部分において、上側に設けた四角形状の窓孔21aを通して液晶表示部8が露出し、窓孔21aの下側の略中央に設けた円形の窓孔21bを通して押釦19が露出し、窓孔21aの下側に左右2列に2個ずつ設けた円形の窓孔21c〜21fを通してラバースイッチSW2〜SW5の押操作部20a〜20dが露出する。またカバー12前面の左端部には、回路基板17に実装された発光ダイオードLDに対向する部位に透孔22が貫設されており、この透孔22を通して発光ダイオードLDが露出するようになっている。なお回路基板17と上述の回路基板16とは図示しないリード線を介して電気的に接続されている。
また器体10の前面側には、押釦スイッチSW1を操作するための操作ハンドル30が器体10の前面の略全体を覆う形で回動自在に取着されている。すなわちカバー12の前面の左側端部には、操作ハンドル30を枢着するために斜め前方に突出する一対の軸部23が一体に突設してあり、一対の軸部23を操作ハンドル30後面の左端部に設けた軸受部(図示せず)に回動自在に嵌め込むことで、操作ハンドル30が器体10に対して回動自在に枢着されている。操作ハンドル30の裏面には、カバー12の前面に露出する押釦19と対向する部位に押突起(図示せず)が突設されており、操作ハンドル30の右側部を押操作すると、操作ハンドル30が軸部23を支点にして回動し、操作ハンドル30の押突起によって押釦19が押され、押釦スイッチSW1がオンになる。一方、操作ハンドル30を押操作する力を無くすと、操作ハンドル30は押釦19などの反力を受けて復帰位置に戻り、押釦19を押す力がなくなって、押釦スイッチSW1はオフになる。ここに器体10の軸部23と操作ハンドル30の軸受部とで枢支部が構成される。
操作ハンドル30は合成樹脂により矩形板状に形成されており、左右方向の寸法が化粧プレートの窓孔の左右方向(短手方向)寸法と略同じ寸法に形成され、上下方向の寸法が化粧プレートの窓孔の上下方向(長手方向)寸法の略3分の2の寸法に形成されている。操作ハンドル30前面の右側部分には薄肉部31が設けられ、この薄肉部31にはカバー12の窓孔21aに対応する部位に液晶表示部8を露出させる四角形状の開口窓32が貫設され、窓孔21c〜21fに対応する部位には押操作部20a〜20dをそれぞれ挿通させる円形の開口窓33a〜33dが貫設されている。また操作ハンドル30前面の左側部には前方に突出する突台部34が設けられ、この突台部34の上下方向における略中央部には透光性を有する合成樹脂により形成された導光部材36の突部36aが嵌め込まれる透孔35が形成されており、器体10内に収納された発光ダイオードLDからの光は、操作ハンドル30に保持された導光部材36を通して操作ハンドル30の前面側に出射されるようになっている。このように液晶表示部8やラバースイッチSW2〜SW4の押操作部20a〜20dは操作ハンドル30の前面側に露出しているので、ハンドルカバー40を開けると液晶表示部8の表示を見ながらタイマ動作の設定をユーザが容易に行えるようになっている。
また操作ハンドル30には、液晶表示部8やラバースイッチSW2〜SW4の押操作部20a〜20dが露出する部位(すなわち薄肉部31)を開閉自在に覆うハンドルカバー40が取り付けられている。ハンドルカバー40は左右方向及び上下方向の寸法が、それぞれ、薄肉部31の左右方向及び上下方向の寸法と略同じ寸法に形成されており、ハンドルカバー40の左側部の上下両端部からは側方に向かって突出するアーム41,41が突設され、各アーム41の先端部には突台部34の上下両側面に設けた軸穴37に枢支される軸42が突設されている。而して突台部34の軸穴37にアーム41の軸42を軸支させることで、ハンドルカバー40は、開口窓32,33a…を露出させる状態と開口窓32,33a…を覆う状態とを選択自在として操作ハンドル30の前面に回動自在に取着されている。なおハンドルカバー40の裏面には永久磁石43が取着され、操作ハンドル30の裏面には永久磁石43に対応する部位に鉄片(図示せず)が取着されており、鉄片が永久磁石43の磁力で吸着されることによって、ハンドルカバー40が閉じた状態を保持するようになっている。
次にこのタイマスイッチAの回路構成を図4のブロック図を参照して説明する。本回路は、開閉素子としてのトライアック1と、マイクロコンピュータからなる制御回路部2と、スイッチ入力部3と、後述の遅れ時間やオン設定時刻やオフ設定時刻などの設定データを記憶するEEPROM4と、電源回路部5と、計時用のクロックを制御回路部2に与える水晶振動子6と、動作クロックを制御回路部2に与えるセラミック振動子7と、液晶表示部8とを主要な構成として備える。
本回路では、商用電源ACおよび負荷Lの直列回路が電気的に接続される一対の接続端子Ta,Tb間にトライアック1を接続してあり、このトライアック1のターンオン/ターンオフを制御回路部2で制御している。制御回路部2は、セラミック振動子7から入力されたクロックをカウントすることによって現在の時刻を計時する計時タイマ2aを備えており、計時タイマ2aの計時した現在時刻と、タイマ設定部としてのラバースイッチSW2…により設定されたタイマ動作の設定時刻とに基づいてトライアック1のターンオン/ターンオフを制御するようになっている。なお制御回路部2は3V駆動のマイクロコンピュータからなり、低電圧駆動のマイコンを使用することで制御回路部2の消費電力を抑制している。
スイッチ入力部3は、上述の押釦スイッチSW1やラバースイッチSW2〜SW5の操作を監視しており、押釦スイッチSW1やラバースイッチSW2〜SW5が押されると、そのスイッチ入力を制御回路部2に与えるようになっている。
電源回路部5は、レギュレータICなどで構成される3V電源回路5aとコンデンサ5bとを備える。3V電源回路5aは、商用電源ACの通電時に制御回路部2の動作電源を生成する回路であり、負荷のオフ時には接続端子Ta,Tbを介して流れる負荷Lの洩れ電流から制御回路部2の動作電源を生成するとともに、負荷のオン時には商用電源ACのゼロクロス点から時刻t1にトライアック1がオンするまでの期間に接続端子Ta,Tbを介して供給される電力を電源として動作電源を生成している。図5はトライアック1の両端間に印加される電源電圧Vの波形図であり、電源回路部5では期間ta(商用電源ACのゼロクロス点からトライアック1がオンするまで)の電源電圧Vを利用して動作電源を生成しており、図中に破線で示した期間は負荷Lを動作させるために利用される。
また電源回路部5は、商用電源ACの通電時に接続端子Ta,Tb間に流れる電流によって充電されるコンデンサ5bを備えており、商用電源ACが停電して3V電源回路5aからの電源供給が無くなると、コンデンサ5bから制御回路部2へ動作電源が供給される。また、通電時に動作電源を供給する3V電源回路5aは、接続端子Taの電圧から商用電源ACの停電を検知する停電検知回路(図示せず)を内蔵しており、商用電源ACの停電を検知すると、停電検知信号S1を制御回路部2に出力するようになっている。而して停電発生時には制御回路部2はコンデンサ5bから電源供給を受けて動作するのであるが、3V電源回路5aから停電検知信号が入力されると、計時タイマ2a以外の不要な機能を停止することによって消費電力を抑制し、コンデンサ5bに蓄えられた電荷でより長い時間(約数十秒間)計時タイマ2aを動作させて、現在の時刻を保持できるようにしている。なお制御回路部2は、3V電源回路5aからの停電検知信号S1の入力を監視する機能の動作を継続させており、停電検知信号S1の入力が停止すると、停電が復帰したと判断し、停止中の機能を再び動作させ、通常と同様の動作を行う。
次にタイマスイッチAの動作について図6〜図11を参照して以下に説明する。先ず商用電源ACが正常に給電されている場合の動作について説明する。図7(a)は液晶表示部8の表示画面を示しており、表示画面の上側には現在時刻や設定時刻を表す7セグメントの4桁の数字8aが表示され、その数字8aの下側に負荷の動作状態を示す「ON」「OFF」の文字8b,8cが左右に表示され、さらにその下側に現在の動作モードを表す丸印8dが液晶表示部8の下側(すなわち操作ハンドル30の前面)の「通常」「遅れ」「いるふり」という文字に対応させて表示される。尚、表示画面の説明図では透明になって見えない数字や文字や丸印を点線で示し、黒く表示される部分は黒塗り又は実線で表示しており、他の説明図でも同様である。
上述のラバースイッチSW4は、制御回路部2の制御モードを「いるふりモード(タイマ制御モード)」にセットするか、或いは、解除するか(すなわち「通常モード(手動操作モード)」に戻すか)を選択するためのスイッチ(モード切替部)であり、図8(a)に示すようにラバースイッチSW4の押操作部20dを押操作する度に(図中のa,b)、制御モードが「通常モード」→「いるふりモード」→「通常モード」…と交互に切り替わるようになっている。このとき制御回路部2は、通常モードに切り替えられると液晶表示部8の表示画面において「通常」の文字の上側にある丸印8dを表示させ、「いるふりモード」に切り替えられると「通常」および「いるふり」の文字の上側にある丸印8dを表示させる。また制御回路部2は、「いるふりモード」に切り替えられると発光ダイオードLDを2秒周期で点滅させている。
ラバースイッチSW4の押操作部20dを押操作して、制御モードを「通常モード」に切り替えた場合の動作を図6の状態遷移図に基づいて説明する。図2(a)に示すようにハンドルカバー40を閉じた状態でハンドルカバー40(操作ハンドル30)の右側部を押操作すると、操作ハンドル30が回動して、操作ハンドル30の裏面で押釦スイッチSW1の押釦19が押圧され、スイッチ入力部3を介して押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が制御回路部2に入力される。ここで、トライアック1がOFFしている状態で操作ハンドル30の押操作に応じて制御回路部2に押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が与えられると(図6のa)、制御回路部2はトライアック1をONして、負荷Lに電源を供給するとともに、発光ダイオードLDを消灯させる(ON状態)。トライアック1がONしている状態で操作ハンドル30の押操作に応じて制御回路部2に押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が与えられると(図6のb)、制御回路部2は内蔵する遅れタイマ2bの限時動作を開始させ、遅れタイマ2bの限時動作中はトライアック1のON状態を継続させるとともに、発光ダイオードLDを所定周期(例えば1秒)で点滅させる(遅れOFF状態)。また遅れタイマ2bの限時動作中に操作ハンドル30が再び押操作されて、制御回路部2に押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が与えられると(図6のc)、制御回路部2は遅れタイマ2bのカウント値をリセットして、再度遅れ時間の限時動作を開始させており、負荷の動作時間を延長する。そして遅れタイマ2bの限時動作が終了すると(図6のd)、制御回路部2はトライアック1をOFFして、負荷Lへの電源供給を停止するとともに、発光ダイオードLDを点灯させる(OFF状態)。
このように、負荷Lの停止操作後も遅れタイマ2bの限時動作が終了するまでの間、制御回路部2は負荷Lの動作を所定の遅れ時間だけ継続させており、負荷Lが例えば内玄関に設置されたランプの場合にはランプの消灯操作を行った後も靴を履いたり荷物を持つなどの動作を行って外に出るまでの間、明かりを確保することができ、使い勝手が向上する。また負荷Lが例えば台所や廊下に設置されたランプの場合にも消灯操作後に遅れ時間だけランプの点灯状態を延長することで、次の部屋に移動してランプを点灯させるまでの間、明かりを確保することができ、使い勝手が向上する。また遅れ時間の設定は、液晶表示部8にデジタル表示された時間を見ながら行えるので、遅れ時間を正確且つ容易に設定することができる。
また制御回路部2は、通常モードで制御中に、トライアック1のOFF時(すなわち負荷Lが照明器具の場合は照明器具の消灯時)に発光ダイオードLDを点灯させるとともに、トライアック1のON時(照明器具の点灯時)に発光ダイオードLDを消灯させており、消灯時に発光ダイオードLDを点灯させることで、タイマスイッチAの位置表示を行っている。また遅れOFF状態では発光ダイオードLDを所定周期(例えば1秒周期)で点滅させているので、遅れタイマ2bによって負荷Lの動作が延長されていることを容易に確認できる。すなわち、負荷Lの停止操作を行った後も遅れタイマ2bの限時動作が終了するまでの間は負荷Lの動作が継続するため、負荷Lの動作状態からは停止操作を行ったことを確認できないが、遅れタイマ2bの動作によって負荷Lの動作を延長している間は発光ダイオードLDが点滅するので、発光ダイオードLDの点滅状態から負荷Lを停止させる操作を行ったことを容易に確認できる。
次にハンドルカバー40を開いて開口窓33a…を露出させた状態でラバースイッチSW4の押操作部20dを押操作して、制御モードを「いるふりモード」に切り替えると、制御回路部2は液晶表示部8の表示画面において「いるふり」の位置の丸印8dを表示させる。また制御回路部2は、発光ダイオードLDを上記の所定周期よりも長い周期(例えば2秒周期)で点滅させて、「いるふりモード」で動作していることを表示しており、ハンドルカバー40を閉じて液晶表示部8の表示が見えない状態でも発光ダイオードLDの点滅状態から「いるふりモード」で動作していることが容易に判別できる。
この場合の動作を図8(b)の状態遷移図に基づいて説明する。ハンドルカバー40を閉じた状態でハンドルカバー40の右側部を押操作すると、操作ハンドル30が回動して、操作ハンドル30の裏面で押釦スイッチSW1の押釦19が押圧され、スイッチ入力部3を介して押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が制御回路部2に入力される。ここで、トライアック1がOFFして、照明器具のような負荷Lが消灯している状態(いるふり消灯)で計時タイマ2aの計時した現在時刻が所定のオン設定時刻になると(図中のc)、制御回路部2はトライアック1をONして、負荷Lに電源を供給するとともに、発光ダイオードLDを消灯させる(いるふり点灯)。その後、計時タイマ2aの計時した現在時刻が所定のオフ設定時刻になると(図中のd)、制御回路部2はトライアック1をOFFして、負荷Lへの電源供給を停止させるとともに、発光ダイオードLDを消灯させる(いるふり消灯)。
また、このようなタイマ制御を行っている間にも手動操作に応じて負荷をオン/オフさせることができ、トライアック1がOFFしている状態で操作ハンドル30の押操作に応じて制御回路部2に押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が与えられると(図中のe)、制御回路部2はトライアック1をONして、負荷Lに電源を供給するとともに、発光ダイオードLDを消灯させる(いるふり点灯)。トライアック1がONしている状態で操作ハンドル30の押操作に応じて制御回路部2に押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が与えられると(図中のf)、制御回路部2は内蔵する遅れタイマ2bの限時動作を開始させ、遅れタイマ2bの限時動作中はトライアック1のON状態を継続させるとともに、発光ダイオードLDを所定周期(例えば1秒)で点滅させる(いるふり遅れOFF)。また遅れタイマ2bの限時動作中に操作ハンドル30が再び押操作されて、制御回路部2に押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が与えられると(図中のg)、制御回路部2は遅れタイマ2bのカウント値をリセットして、再度遅れ時間の限時動作を開始させており、負荷の動作時間を延長する。そして遅れタイマ2bの限時動作が終了すると(図中のh)、制御回路部2はトライアック1をOFFして、負荷Lへの電源供給を停止するとともに、発光ダイオードLDを点灯させる(いるふり消灯)。
このように「いるふりモード」では、毎日決まった時刻になると負荷Lをオン、オフさせているので、例えば負荷Lである照明器具を所定の時間帯に点灯させることで、家人が在宅していると見せかけて、防犯効果を発揮することができる。
なお照明器具が毎日決まった時刻に点灯、消灯していると、照明器具をタイマでオン/オフしていることが判ってしまう可能性があるので、負荷Lをオン/オフするオン時刻およびオフ時刻を所定の時間幅で変化させるようにしても良い。すなわち制御回路部2が、予め設定されたオン設定時刻を含む所定の時間幅内(±15分の時間幅内)でオン時刻をランダムに変化させると共に、予め設定されたオフ設定時刻を含む所定の時間幅内(±15分の時間幅内)でオフ時刻をランダムに変化させており、上述の「いるふりモード」において計時タイマ2aの計時した現在時刻がオン時刻になるとトライアック1をオンさせて負荷Lを動作させるとともに、計時タイマ2aの計時した現在時刻がオフ時刻になるとトライアック1をオンさせて負荷Lの動作を停止させている。このように制御回路部2は、タイマ設定部を用いて設定されたオン設定時刻およびオフ設定時刻をそれぞれ含む所定の時間幅内でオン時刻およびオフ時刻をそれぞれランダムに変化させているので、照明器具を点灯、消灯させるオン時刻およびオフ時刻を毎日ランダムに変化させることができ、家人が在宅しているように見せかける効果を高めることができる。ここに、制御回路部2の演算機能によって、オン時刻およびオフ時刻をランダムに変化させる手段が実現される。なお「いるふりモード」として、予め設定されたオン設定時刻およびオフ設定時刻で負荷Lをオン/オフする定刻動作モードと、予め設定されたオン設定時刻およびオフ設定時刻を上述の方法で毎回変化させて負荷Lをオン/オフする時間変化モードとの2つのモードを設け、「通常モード」から「いるふりモード」に切り換えられた場合に定刻動作モード又は時間変化モードに交互に切り替えることで、時間通りに負荷を動作させるモードと、負荷をオン/オフさせる時間をランダムに変化させる「いるふりモード」とを選択できるようにしても良い。
次に商用電源ACの停電時および停電発生後の復電時の動作について図10を参照して説明する。通電状態では電源回路部5から制御回路部2へ動作電源が供給されており、計時タイマ2aによって現在時刻が保持されている(図中のア)。この通電状態では制御回路部2は「通常モード」或いは「いるふりモード」で制御動作を行う。また制御回路部2は計時タイマ2aに現在時刻が設定されていると、タイマ設定フラグをセットしており、このフラグがセットされていれば、上述のように負荷Lのオン/オフに合わせて発光ダイオードLDの点灯状態を制御する。
この状態で停電が発生し(図中のa)、商用電源ACからの電源供給が無くなると、3V電源回路5aの備える停電検知回路(図示せず)が停電を検知して、制御回路部2に停電検知信号S1を出力するとともに、コンデンサ5bから制御回路部2へ動作電源が供給される。したがって制御回路部2は、停電発生時にもコンデンサ5bから電源供給を受けて、計時タイマ2aの計時動作を数十秒間継続させることができ、コンデンサ5bの放電が終了するまでの間、現在時刻を保持することができるようになっており、電力供給が短時間で復旧すれば(瞬時停電)、現在時刻が失われることはない。なお制御回路部2は停電検知信号S1が入力されると、計時タイマ2a以外の不要な機能を停止させることで消費電力を抑制しており、コンデンサ5bに蓄積された電荷によってより長い時間計時タイマ2aを動作させることができる。このとき制御回路部2は、3V電源回路5aからの停電検知信号S1の入力を監視する機能の動作を継続させており、停電検知信号S1の入力が停止すると、停電が復帰したと判断し、停止中の機能を再び動作させ、通常と同様の動作を行う。
一方、停電が長時間続き、コンデンサ5bが放電し終わるまで電源オフの状態が継続すると、計時タイマ2aの計時動作が停止してしまい、現在の時刻が失われてしまう(図中のイ)。その後、停電が復帰すると(図中のb)、電源回路部5から制御回路部2へ動作電源が供給され、制御回路部2が制御動作を開始する。制御回路部2は初期動作時(すなわち計時タイマ2aに現在時刻が設定されていない場合)に上記のタイマ設定フラグをリセットしており、このフラグがリセットされていると発光ダイオードLDを上記の所定期間よりも短い周期(例えば0.4秒周期)で点滅させるとともに、液晶表示部8の数字8aを「−−:−−」に切り替えて、計時タイマ2aに時刻が設定されていないことを報知し、使用者に対して時刻設定を促している(図中のウ)。このように計時タイマ2aに現在時刻が設定されていない場合は、制御回路部2が液晶表示部8の表示に加えて、発光ダイオードLDを短い周期で点滅させているので、ハンドルカバー40を閉じて液晶表示部8の表示が見えない状態でも現在時刻が設定されていないことを容易に判別できる。
そして、後述の設定方法により計時タイマ2aに現在時刻を設定すると(図中のd)、計時タイマ2aが現在時刻を保持している状態となり(図中のア)、制御回路部2はタイマ設定フラグをセットして、発光ダイオードLDの点滅を停止させ、負荷Lのオン/オフに合わせて発光ダイオードLDの点灯状態を制御する。なお計時タイマ2aに現在時刻が保持されている状態で制御回路部2を構成するマイクロコンピュータがリセットされると(図中のc)、計時タイマ2aの計時動作が停止して、現在の時刻が失われてしまうのであるが、リセット後の動作開始時にタイマ設定フラグはリセットされるため、上述と同様に制御回路部2は発光ダイオードLDを所定周期よりも短い周期で点滅させるとともに、液晶表示部8の数字8aを「−−:−−」に切り替えて、発光ダイオードLDを所定周期よりも短い周期で点滅させており、計時タイマ2aに現在時刻がセットされていないことを報知し、使用者に時刻設定を促すのである。
次に遅れ時間設定部やタイマ設定部や時刻設定部を用いてタイマ動作に関わる時刻設定や現在時刻の設定を行う方法について説明する。
先ず、遅れOFF状態を継続する遅れ時間の設定方法を図7(a)(b)を参照して説明する。上述のラバースイッチSW3は、スイッチ操作或いはタイマ制御によって負荷のオン/オフを切り替える「通常」モード、遅れ時間を設定する「遅れ」モード、いるふり制御を行う際のオン設定時刻およびオフ設定時刻を設定する「いるふり」モードの何れかに制御回路部2の動作モードを切り替えるためのスイッチであり、ハンドルカバー40を開いた状態でラバースイッチSW3の押操作部20cを押操作する度に動作モードが「通常」→「遅れ」→「いるふり」→「通常」…のように周期的に切り替えられ、現在の動作モードに対応する位置に丸印8dが表示される。
図7(a)に示すように丸印8dを「遅れ」の位置に合わせると、遅れ時間を設定するモードに切り替わり、液晶表示部8の数字8aで現在の遅れ時間が表示されると共に、遅れ時間の表示(数字8a)と丸印8dとが点滅する。例えば遅れ時間の初期値は30秒に設定され、0秒から5分までの範囲で遅れ時間を設定できるようになっている。そして遅れモードで動作中に「秒」を入力するラバースイッチSW2の押操作部20b(遅れ時間設定部)を押操作すると、遅れ時間の設定値が10秒単位で増加する。なお遅れ時間が調整範囲の最大値まで変化すると、遅れ時間がゼロに戻って、再び0秒から増加するようになっている。また押操作部20bを2秒以上長押しすると、遅れ時間の設定が早送りされるので、短時間で時間設定が行えるようになっている。その後、図7(b)に示すように遅れ時間の設定作業を終了して、上述したラバースイッチSW3の操作部20cを押操作し、制御回路部2の動作モードを「通常」モードに戻すと、制御回路部2はこのときの設定値を遅れ時間としてEEPROM4に登録し、「通常」の位置に丸印8dを表示させるとともに、数字8aにより現在の時刻を表示させる。
また、「いるふりモード」で使用するオン設定時刻とオフ設定時刻の設定方法を図9(a)〜(d)を参照して説明する。動作モードを切り替えるラバースイッチSW3の押操作部20cを押操作して、図9(a)に示すように丸印8dを「いるふり」の位置に合わせると、制御回路部2の動作モードが「いるふりモード」の時間設定を行うモードに切り替えられて、制御回路部2が液晶表示部8のONの文字8bを表示させるとともに、数字8aで現在のオン設定時刻(例えば18:00)を表示させ、さらに丸印8dを点滅させている。この状態で時、分を入力するラバースイッチSW1,SW2の押操作部20a,20b(タイマ設定部)を押操作すると、所定の増分で時、分の表示が増加し、0〜24、0〜59の範囲で周期的に変化する。なお押操作部20a,20bをそれぞれ2秒以上長押しすると、時、分の設定が早送りされるので、短時間で時間設定が行えるようになっている。その後、図9(b)に示すようにオン設定時刻を例えば19:30に設定した状態で、ラバースイッチSW3の操作部20cを1回押操作すると、制御回路部2はこのときの設定値をオン設定時刻としてEEPROM4に記憶させた後、液晶表示部8のONの文字8bを消してOFFの文字8cを表示させ、数字8aで現在のオフ設定時刻(例えば24:00)を表示させる(図9(c)参照)。この状態で時、分を入力するラバースイッチSW1,SW2の押操作部20a,20bを押操作すると、所定の増分で時、分の表示が増加し、図9(d)に示すようにオフ設定時刻を例えば1:00に設定した状態で、ラバースイッチSW3の操作部20cを1回押操作すると、制御回路部2はこのときの設定値をオフ設定時刻としてEEPROM4に記憶させた後、通常モードに戻り、液晶表示部8のOFFの文字8bを消して、「通常」の位置にある丸印8dを点灯させるとともに、数字8aにより現在の時刻を表示させる。
また、時刻設定部を用いて計時タイマ2aに現在時刻を設定する方法について図11(a)(b)を参照して説明する。ハンドルカバー40を開いた状態で、例えば時刻の設定に用いるラバースイッチSW2の押操作部20aと、分/秒の設定に用いるラバースイッチSW3の押操作部20bとを同時押しすると、制御回路部2の動作が現在時刻の設定モードに切り替わり、現在時刻(例えば1:00)の表示(数字8a)が点滅する(同図(a)参照)。この状態で、ラバースイッチSW2,SW3の押操作部20a,20b(時刻設定部)を押操作すると、所定の増分で時、分の表示が増加し、0〜24、0〜59の範囲で周期的に変化する。なお押操作部20a,20bをそれぞれ2秒以上長押しすると、時、分の設定が早送りされるので、短時間で時間設定が行えるようになっている。現在時刻の表示を所望の時刻(例えば1:08)に合わせた後に押操作部20a,20bを離すと、その時点から計時タイマ2aがカウントを開始しており、押操作部20a,20bを離してから一定時間が経過すると、制御回路部2は現在時刻の設定モードを終了し、タイマ設定フラグをセットして、計時タイマ2aにより現在時刻を保持させるとともに、現在時刻の表示(数字8a)の点滅を停止させる(同図(b)参照)。
ところで、本実施形態のタイマスイッチAは上述のような構造を有しており、その器体10は2個モジュール寸法に形成されているので、従来のタイマスイッチに比べて取付スペースの小型化を図ることができ、且つ、1連の取付枠50を用いて単位モジュール寸法の他の埋込型配線器具と共に並設することができる。例えばこのタイマスイッチAを内玄関に設置して、内玄関を照明するランプをオン/オフする場合、内玄関に繋がる廊下に設置したランプをオン/オフするスイッチをタイマスイッチAと並設したいという要望があるが、タイマスイッチAの器体10は2個モジュール寸法に形成されているので、1連の取付枠を用いて単位モジュール寸法の埋込型配線器具と共に並設することができ、埋込型配線器具の増設にも容易に対応できる。なお器体10の大きさを2個モジュール寸法に限定する趣旨のものではなく、1連の取付枠50に他の埋込型配線器具と共に並設可能な寸法であれば、どのような寸法に形成しても良く、例えば図12(a)(b)に示すように器体10の大きさを単位モジュール寸法(1個モジュール寸法)としても良い。
また、使用者がタイマスイッチAのタイマ機能を使用せず、単なるオン/オフスイッチとして使用する場合には、不必要な液晶表示部8やタイマ設定部が見えていると紛らわしいため、液晶表示部8やタイマ設定部を見えないようにしたいという要望がある。そこで、本実施形態ではハンドルカバー40によって液晶表示部8やタイマ設定部を隠すと、一般的な押釦スイッチと略同じ外観になるので、操作ハンドル30(ハンドルカバー40)の操作部位を容易に判別でき、しかも操作ハンドル30の大きさを器体10の前面と略同じ大きさに形成できるので、操作部位が大きくなり、使い勝手が向上する。またタイマ設定部や時刻設定部がハンドルカバー40によって隠されるので、誤った操作でタイマ動作の設定が変更されたり、現在時刻の設定が変更されるのを防止でき、またタイマ動作の設定を行う場合にはハンドルカバー40を開けることで、タイマ設定部が露出するから、タイマ動作の設定作業を容易に行うことができる。
なお本実施形態では液晶表示部8やタイマ設定部を見えないように隠すハンドルカバー40を設けているので、遅れ制御やいるふり制御を行う際に液晶表示部8の表示が見えないため、負荷の制御状態が判りにくいという課題があるが、遅れ制御時やいるふり制御時に異なる周期で発光ダイオードLDを点滅させることで、負荷の制御状態を容易に把握できるという効果がある。
また、図16(a)(b)は上述した従来のタイマスイッチ100の結線図を示しており、商用電源ACからの電線L1が接続される2個の端子と、負荷Lからの電線L2が接続される2個の端子が設けられており、接地側の電線が接続される端子はタイマスイッチ100の内部で短絡されているから、配線施工時には高圧側の2本の電線と接地側の電線の計3本をタイマスイッチの端子に接続するような接続方式(所謂3線方式)が行われている。一般的なスイッチの場合は商用電源と負荷の直列回路が接続される一対の接続端子を備え、2線方式で接続されているのに対して、従来のタイマスイッチ100は3線方式で接続されるため、既設のスイッチをタイマスイッチ100に置き換える場合には、既設のスイッチに接続されていた2本の電線に加えて接地側の電線を接続するように、配線し直さなければならず、タイマスイッチ100に置き換える作業を簡単に行うことはできなかった。それに対して、本実施形態のタイマスイッチAでは、制御回路部2の動作電源を生成する電源回路部5が、負荷Lのオフ時には負荷Lの洩れ電流から動作電源を生成し、負荷Lのオン時には商用電源ACのゼロクロス点からトライアック1がオンするまでの電圧から動作電源を生成しているので、負荷Lと商用電源ACの直列回路が接続される一対の接続端子Ta,Tbだけで済み、したがって一般的なスイッチと同様の配線方法で施工できるので、配線の施工設計や実際の施工作業を容易に行うことができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図13を参照して説明する。尚、電源回路部5以外の構成は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、本実施形態の特徴部分のみを説明する。
上述した実施形態1では電源回路部5に、通電時に接続端子Ta,Tbを介して流れる電流によって充電され、停電発生時に制御回路部2へ電源を供給するコンデンサ5bを設けていたが、負荷Lが照明器具のように負荷自体にオン/オフのためのスイッチを備えている場合、負荷側のスイッチを長時間オフすると、負荷の洩れ電流がタイマスイッチAに流れなくなるから、コンデンサ5bが放電してしまい、計時タイマ2aの時刻が失われてしまう可能性がある。
そこで、本実施形態では電源回路部5に3V電源回路5aと電池5cとを設け、3V電源回路5aおよび電池5cからそれぞれダイオードD1,D2を介して制御回路部2に動作電源を供給している。そして、通電時には実施形態1と同様に3V電源回路5aから制御回路部2へ動作電源を供給し、停電発生時には3V電源回路5aの出力電圧が低下してダイオードD1がオフ、ダイオードD2がオンになって、電池5cから制御回路部2へ動作電源を供給している。
ここで、負荷Lが照明器具のように負荷自体にオン/オフのためのスイッチを備えている場合、負荷側のスイッチをオフすると、負荷の洩れ電流がタイマスイッチAに流れなくなるから、通電時であっても電源回路部5から制御回路部2に動作電源が供給されなくなる。このとき本実施形態では電池5cから制御回路部2へ動作電源が供給されるので、制御回路部2の動作を継続させ、計時タイマ2aに現在時刻を保持させることができる。また停電発生時にも電池5cから制御回路部2へ動作電源が供給されるので、制御回路部2の動作を継続させ、計時タイマ2aに現在時刻を保持させることができる。
(参考例1)
参考例1を図14を参照して説明する。尚、遅れタイマによる遅れ制御以外の動作および構成は実施形態1又は2と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、本参考例の特徴部分のみを説明する。
ハンドルカバー40を閉じた状態でハンドルカバー40の右側部を押操作すると、操作ハンドル30が回動して、操作ハンドル30の裏面で押釦スイッチSW1の押釦19が押圧され、スイッチ入力部3を介して押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が制御回路部2に入力される。ここで、トライアック1がOFFしている状態で操作ハンドル30の押操作に応じて制御回路部2に押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が与えられると(図14のa)、制御回路部2はトライアック1をONして、負荷Lに電源を供給するとともに、発光ダイオードLDを消灯させる(オン状態)。トライアック1がオンしている状態で操作ハンドル30の押操作に応じて制御回路部2に押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が与えられると(図中のb)、制御回路部2は内蔵する遅れタイマ2bの限時動作を開始させ、遅れタイマ2bの限時動作中はトライアック1のON状態を継続させるとともに、発光ダイオードLDを所定周期(例えば1秒)で点滅させる(遅れオフ状態)。そして遅れタイマ2bの限時動作が終了すると(図中のc)、制御回路部2はトライアック1をオフして、負荷Lへの電源供給を停止するとともに、発光ダイオードLDを点灯させる(オフ状態)。また遅れタイマ2bの限時動作中(遅れオフ状態)に操作ハンドル30の押操作に応じて押釦スイッチSW1からのスイッチ入力が制御回路部2に入力されると、制御回路部2は遅れタイマ2bの限時動作を強制的に終了させて、トライアック1をオフし、負荷Lへの電源供給を停止するとともに、発光ダイオードLDを点灯させる(オフ状態)。
このように、本参考例においても操作ハンドル30の停止操作後も遅れタイマ2bの限時動作が終了するまでの間、制御回路部2は負荷Lの動作を所定の遅れ時間だけ継続させるのであるが、負荷の動作を継続させる必要がない場合には、遅れタイマ2bの限時中に操作ハンドル30を再度操作することによって、制御回路部2が遅れタイマ2bの限時動作を強制的に終了させて、トライアック1をオフさせているので、負荷Lを即座に停止させることができる。したがって、例えば就寝時や点検のために負荷Lの照明器具をすぐに消灯させたい場合でも、操作ハンドル30を2回続けて押操作することで、照明器具を即座に消灯させることができ、使い勝手が更に向上する。