JP4453427B2 - 永久磁石モータのロータ及びその製造方法 - Google Patents

永久磁石モータのロータ及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、永久磁石を備える永久磁石モータのロータ及びその製造方法に関し、特に永久磁石やその永久磁石を挿入するスロットの形成によってできたロータコアの薄肉部分が、高速回転する永久磁石の遠心力によってかかる荷重に耐え得る永久磁石モータのロータ及びその製造方法に関する。
従来の永久磁石モータのロータ及びその製造方法について、下記特許文献1に記載されたものを示して説明する。
先ず、永久磁石モータのロータ100は、図5(a)に示すように、シャフト101のフランジ111に、薄板環状の電磁鋼板112を複数枚積層したロータコア102が保持される。ロータコア102に形成されたスロット113にはマグネット(永久磁石)103が挿入され、電磁鋼板112とともに下端がプレート104で支えられる。そして、電磁鋼板112の上にはエンドプレート105が配置され、かしめ部114が加圧プレート106に向かって押し倒され、エンドプレート105を押し下げて電磁鋼板112が加圧密着される。
次に、図5(b)に示すように、組み立てられた後のロータコア102のスロット113内部には、ディスペンサ200等で所定量の接着剤107が注入される。この接着剤107は例えばエポキシ系の接着剤やシリコーン系の接着剤であり、その粘度は、3000〜90000cp(センチポイズ)程度が好ましい。この程度の粘度であれば、積層した電磁鋼板112の隙間から漏れることなく、また、次の工程で接着剤107を押し退けながら挿入するマグネット103の挿入作業を容易に行うことができるからである。
次に、図5(c)で示すように、エアシリンダ300等を用いた挿入工具によってマグネット103がスロット113内部に挿入される。この時、接着剤107はマグネット103の挿入によって押し退けられ、スロット113の内壁とマグネット103との間の隙間(例えば、0.1mm程度)を伝って挿入口115の方向に隙間を埋めながら上昇していく。図5(b)で注入される接着剤107の量は、図5(d)に示すように、マグネット103をスロット113内部の所定位置(例えば、マグネット103の上端部が積層された電磁鋼板113の最上層と一致する位置)まで挿入した時に、押し退けられた接着剤107がエンドプレート105の挿入口115を塞ぐ程度が好ましい。
そして、図5(d)に示すようにマグネット103の挿入が完了後は、例えば接着剤107がエポキシ系の場合には150℃で30分程度の加熱処理が行われ、接着剤107が熱硬化する。
特開平11−98735号公報(第3−4頁、図2)
ところで、従来における永久磁石モータのロータ製造方法では、マグネット103をスロット113内部に挿入することにより接着剤107が隙間を上昇して挿入口115を塞ぐようにしている。しかし、これではマグネット103とスロット113との加工寸法によって、両者の隙間が大きければ相対的に接着剤107が少なくなって挿入口115が塞がれず、逆に隙間小さければ接着剤107が溢れてしまう。
そこで、スロット113を挿入口115のないエンドプレート105で塞ぐようにしたロータが提案されているが、その場合、スロット113内に注入する接着剤が少なくなり、モータが高回転出力仕様になるとマグネット103にかかる遠心力によってそれ自身が折れてしまったり、マグネット103の遠心力が接着剤107を介して作用するせん断力によって、ロータコア102の薄肉部120(図5(d)参照)に破損が生じるおそれがあった。その原因は、マグネット103をスロット113内に入れる際、隙間を這い上がった接着剤107の高さがマグネット103の周りで不均一になってしまうことにある。
スロット113に注入する接着剤107の量は常に一定で、マグネット103とスロット113との寸法公差を考慮し、マグネット103が挿入されたときに接着剤がある程度の高さにまで上昇し、更にスロット113から溢れ出ない量である。具体的には図6に示すように設定されている。図6は、スロット113(不図示)内に挿入されたマグネット103と、そのときの接着剤107の這い上がり状態を示した図である。
すなわち、スロット113の穴寸法が大きくマグネット103の外形寸法が小さい場合には、図6(a)に示すように接着剤107の量は相対的に少なくなって、マグネット103の周りの接着剤107の背は低くなり、逆にスロット113の穴寸法が小さくマグネット103の寸法が大きい場合には、図6(b)に示すように接着剤107の背は高くなる。このように、図6(a)の場合でも接着剤107がある程度の高さにまで上昇し、図6(b)の場合でも接着剤107がスロット113から溢れ出ないようにしている。
しかしながら、最近の永久磁石モータは高速回転させるための構造では、図7(a)に示すロータ150のように、ロータコア151のスロット152が円周方向に横穴153を広くして形成されている。図7(b)に示すように、スロット162内にマグネット103を挿入した従来のロータ160の横穴163に比べると、横穴153による隙間がずいぶん大きくなっていることが分かる。高速回転出力の永久磁石モータでは、こうして突極部(マグネット103とマグネット103との間のコア部)154を狭くすることで磁力を高めている。
ところが、マグネット103とスロット152の内壁面との間の径方向の隙間が小さくなる一方で、円周方向の横穴153の隙間は大きくなって隙間の大きさに差ができると、マグネット103の挿入によって這い上がるスロット152内の接着剤107は、狭い径方向の隙間には流れ難く、抵抗の小さい横穴153の方へ大量に流れるようになる。そのため、加熱処理によって熱硬化した接着剤107は、図8に示すように径方向と円周方向とで高さに大きな違いが生じ、図面に現れている径方向の面は大きくえぐられるような形になってしまう。図6と同じようにマグネット103とスロット152との加工寸法によって接着剤107の高さに違いが生じるが、高速回転によるロータは、図8(b)に示す相対的に接着剤の量が多くなった場合よりも、接着剤の相対的な量が少なく最下端位置が低い図8(a)に示す場合に破損の可能性が高くなる。
ここで、図9は、スロット部分のロータコア断面図である(図8(a)のA−A断面部分)。これは、マグネット103とスロット152の径方向内壁面との隙間170が狭いため、図8(a)に示すように接着剤107の高さが低くなってしまった場合である。
こうして形成されたロータは、永久磁石モータの駆動によって高速回転すると、ロータやその中に挿入されたマグネット103に大きな遠心力Fが作用する。マグネット103に作用する遠心力は、接着剤107によって片持ち梁のような状態になったマグネット103自身に等分布荷重となって作用し、また接着剤107を介してロータコア151の薄肉部155にも荷重となって作用することになる。
従って、接着剤107の高さが低いと、接着剤107の上端部分でマグネット103に作用するせん断力が大きくなって、片持ち梁状態のマグネット103自身が折れてしまったり、或いは接着剤107を介して当該部分に高い応力が作用して薄肉部155が破損してしまうおそれがある。
よって、本発明は、かかる課題を解決すべく、高速回転によるロータの破損を防止する永久磁石モータのロータ及びその製造方法を提供することを目的とする
本発明に係る永久磁石モータのロータは、ロータコアには円周方向に複数のスロットが形成され、接着剤を入れた当該スロット内に永久磁石が挿入され、ロータコアにエンドプレートが重ねられてスロットが塞がれたものであって、上下を逆転させることにより前記スロット内の下側にあった接着剤を上側に垂らし、そのスロット内に挿入された永久磁石のほぼ全体に付着した接着剤を熱硬化させたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る永久磁石モータのロータは、複数枚の電磁鋼板を積層したロータコアに当該電磁鋼板と熱膨張率が同程度の材料で形成したエンドプレートを重ねて固定し、前記接着剤および永久磁石が入ったスロットを塞ぐようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る永久磁石モータのロータは、複数枚の電磁鋼板を積層したロータコアにアルミのエンドプレートを重ねて固定し、前記接着剤および永久磁石が入ったスロットを塞ぐようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る永久磁石モータのロータは、複数枚の電磁鋼板を積層したロータコアに薄肉の鉄板、ゴム板または樹脂板からなる蓋部材を重ねて前記接着剤および永久磁石が入ったスロットを塞ぎ、その蓋部材にアルミのエンドプレートを重ねて固定するようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る永久磁石モータのロータは、前記ロータコアに形成されたスロットは、円周方向に前記永久磁石との隙間が大きくなるようにして隣り合うスロットとの間の突極部を小さくしたものであることを特徴とする。
更に、本発明に係る永久磁石モータのロータは、前記永久磁石が、隣り合う永久磁石同士によってV字状に配置されたものであることを特徴とする。
一方、本発明に係る永久磁石モータのロータ製造方法は、ロータコアに形成されたスロット内に接着剤を所定量注入する接着剤注入工程と、そのスロット内に永久磁石を挿入する磁石挿入工程と、ロータコアにエンドプレートを重ねて固定しスロットを塞さぐ取付工程と、ロータを加熱することによってスロット内の接着剤を熱硬化させる熱硬化工程とを有するものであって、前記熱硬化工程が、ロータの上下を逆転させた状態のまま加熱して前記接着剤を熱硬化させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係る永久磁石モータのロータ製造方法は、ロータコアに形成されたスロット内に接着剤を所定量注入する接着剤注入工程と、そのスロット内に永久磁石を挿入する磁石挿入工程と、ロータコアにエンドプレートを重ねて固定しスロットを塞さぐ取付工程と、ロータを加熱することによってスロット内の接着剤を熱硬化させる熱硬化工程とを有するものであって、前記熱硬化工程が、ロータの上下を逆転させ、前記エンドプレートとロータコアとの熱膨張によって接着剤が漏れ出ない温度で所定時間加熱した後、ロータの上下を元の順方向に戻し、高温で加熱して前記接着剤を熱硬化させるようにしたことを特徴とする。
更に、本発明に係る永久磁石モータのロータ製造方法は、前記磁石挿入工程が、前記永久磁石に重りを載せて、その重りの荷重によって永久磁石を接着剤の内へ挿入するようにしたことを特徴とする。
よって、本発明によれば、上下を逆転させることによりスロット内の下側にあった接着剤を上側に垂らし、そのスロット内に挿入された永久磁石のほぼ全体に付着した接着剤を熱硬化させるようにしたので、接着剤が永久磁石の表面全体に広がっており、永久磁石にかかる遠心力を面全体で受け、ロータコアの薄肉部に伝達するため、高速回転によるロータの破損を防止することが可能になる。
また、ロータの上下を逆転させ、エンドプレートとロータコアとの熱膨張によって接着剤が漏れ出ない温度で所定時間加熱した後、ロータの上下を元の順方向に戻し、高温で加熱して前記接着剤を熱硬化させるようにすれば、接着剤が永久磁石の表面全体に広がって高速回転によるロータの破損を防止することが可能であるとともに、エンドプレートにアルミなどの安価な部品を選ぶことができ、ロータのコストを下げることができる。
更に、ロータコアに薄肉の鉄板、ゴム板または樹脂板からなる蓋部材を重ねて接着剤および永久磁石が入ったスロットを塞ぎ、その蓋部材にアルミのエンドプレートを重ねて固定するようにすれば、アルミのエンドプレートとコアとの熱膨張率の差が大きくても、ロータの上下を逆転させた状態のまま加熱して接着剤を熱硬化させることができ、製造工程の簡素化、接着剤が永久磁石の表面全体に広がって高速回転によるロータの破損防止、及びロータのコスト削減が可能になる。
次に、本発明に係る永久磁石モータのロータ及びその製造方法の一実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本実施形態のロータを簡略化して示した平面図である。
永久磁石モータを構成するのロータ1は、中心のロータシャフト11からフランジ11aが径方向外側に延び、その先端のコア受け11bが形成されている。コア受け11bには、後述するように複数枚の電磁鋼板が積層されたロータコア13が設けられ、そこには図示するようなV字形に2つのマグネット(永久磁石)16が対になって配置されている。このロータ1は、小型で高回転出力をねらったものであり、マグネット16をV字形に配置することでモータ磁石の数を増やしている。更に、マグネット16を挿入するロータコア13のスロット14は、その横穴14aを広げて突極部13bを積極的に利用する構成になっている。
次に、第1実施形態の永久磁石モータのロータ及びその製造方法について説明する。図2は、永久磁石モータのロータ製造方法を示した工程図である。
先ず、ロータシャフト11には、フランジ11aが径方向に延び、その先端には断面がL字状のコア受け11bが形成されている。図2(a)に示す第1工程では、コア受け11bの下側段差部にリング状のマグネットエンド12が装着され、その上に順次リング状の電磁鋼板13aがコア受け11bに嵌め込まれ、所定枚数が積層されてロータコア13を形成される。マグネット16が挿入されるスロット14は、電磁鋼板13aに形成された切欠きが重ねられたものである。その切欠きを重ねるため電磁鋼板13aはいわゆるダボかしめが行われ、凸状に変形した部分を重ねることで位置決めおよび位置ズレが防止される。
そして、電磁鋼板13aを重ねてできたロータコア13には、そのスロット14内部にディスペンサ50等で所定量の接着剤15が注入される。ここで使用される接着剤15は、例えば従来例でも挙げたエポキシ系の接着剤やシリコーン系の接着剤である。粘度は、3000〜90000cp(センチポイズ)程度であり、積層した電磁鋼板13aの隙間から漏れることなく、次の工程で接着剤15を押し退けながら挿入するマグネット16の挿入作業を容易に行うことができるからである。
次に、図2(b)に示す第2工程では、スロット14内へマグネット16が挿入される。ただし、従来のようにエアシリンダ等で機械的にマグネット16を挿入することはせず、重り60を載せて静かに挿入することとする。スロット14内の接着剤15は、マグネット16の挿入によって押し退けられてマグネット16の周りの隙間を這い上がるように流動する。このとき、勢い良くマグネット16を挿入してしまうと横穴14aに接着剤15が大量に流れて、径方向の隙間14bに入る接着剤15が少なくなってしまう。
そこで、マグネット16を重り60の荷重で静かに挿入することで、狭くて抵抗の大きい隙間14bにも横穴14a部分とほぼ同じ速度で接着剤15が這い上がり、全体がより均一な高さになるようにする。こうしてマグネット16が挿入されたスロット14内では、その内壁とマグネット16との隙間に接着剤15が介在するようになる。
次に、図2(c)に示す第3工程では、エンドプレート17の取り付けが行われる。第2工程でスロット14内に挿入されたマグネット16は、その上端面が電磁鋼板13aを積層したロータコア13の上面と一致する高さにある。第3工程では、積層された電磁鋼板13aの上に更にエンドプレート17を重ねてスロット14を塞ぐ。このエンドプレート17には、次の第4工程を考慮して、電磁鋼板13aとの熱膨張率の差が小さいステンレス鋼(SUS)などが使用される。エンドプレート17はリング状の厚板であり、その内周側が面取りされて楔状の被かしめ部が形成されている。そこで、エンドプレート17はロータコア13の上に重ねられ、マンドレル70などによってコア受け11b上端部が折り曲げられてかしめられる。これによって、接着剤15の注入されたスロット14がエンドプレート17によって気密に塞がれる。
次に、図2(d)に示す第4工程では、加熱によって接着剤15の熱硬化が行われる。例えば約200℃で20分程度の加熱処理が行われる。そして、特に本実施形態のロータ製造方法では、ロータ1の上下を逆転させた状態で加熱が行われる。
ロータ1は、図2(d)に示すようにエンドプレート17が下側に配置され、その上下及び外周側に設置したヒータ80によって加熱が行われる。このときロータコア13を構成する電磁鋼板13aやエンドプレート17が膨張する。しかし、両者はほぼ同じ熱膨張率であるため、互いに膨張してもロータコア13とエンドプレート17とに隙間が生じることはない。従って、逆さにしたスロット14内の接着剤15が漏れ出ることなく熱硬化処理が行われる。
ロータ1の上下を逆転させると、図2(c)で示すようにスロット14内の下側に溜まっていた接着剤15が上側に垂れ、スロット14の内壁とマグネット16との隙間に満遍なく広がる。第4工程では、こうして接着剤15をマグネット16の表面全体に広げるとともに、ヒータ80による加熱によって広がった接着剤15を硬化させる。そして、マグネット16の全体に広がった接着剤15が硬化することにより永久磁石モータを構成するロータ1が完成する。
こうして製造したロータ1は永久磁石モータの一部として組み立てられ、ステータコイルへの通電を制御することで回転磁界を生起し回転トルクが発生して回転する。このとき、マグネット16には遠心力がかかり、スロット14が形成されてできたロータコア13の薄肉部13bには径方向外向きの荷重が作用する。
本実施形態の場合、マグネット16は、面全体にわたって付着した接着剤15によって支えられるため、局部的に応力が作用することはないので折れてしまうことながなくなった。そして、ロータコア13の薄肉部13bは、マグネット16からの荷重が面全体にわたって付着した接着剤15を介してかかるため、応力が小さくなって破損を防ぐことができた。従って、ロータ2は、高速回転に耐え得るようになった。
また、本実施形態では、図2(b)に示す第2工程で、重り60によってマグネット16を接着剤15中に静かに挿入することで、マグネット16と薄肉部13bとの間の隙間14bにより多くの接着剤15が入り込むので、ロータ1を逆さまにしたときに隙間14bに広がった接着剤15によって、マグネット16の遠心力をより広い面積で支持し、薄肉部13bに作用する応力をより小さくすることができるようになった。
従って、この永久磁石モータのロータ1は、高速回転によるマグネット16やロータコア13の薄肉部13bの破損を防止できるようになった。
続いて、第2実施形態の永久磁石モータのロータ及びその製造方法について説明する。第1実施形態のロータ1は、エンドプレート17に電磁鋼板13aとほぼ同じ熱膨張率のステンレス鋼を使用した。しかし、ロータの価格を下げるには、このエンドプレートをステンレス鋼に代えてアルミによるプレス品のような低価格で得られるものを使用することが好ましい。従って、本実施形態ではアルミで形成したエンドプレートを使用したロータについて説明する。
アルミのエンドプレートは、コスト削減になるもののアルミと電磁鋼板との熱膨張率の違いを無視できない。第1実施形態で示したように、マグネットの表面全体に接着剤が行き渡るように上下を逆転させて加熱すると、粘性を低下させた接着剤が熱膨張率の違いによってできたエンドプレートとロータコアとの隙間から漏れ出してしまうからである。
そこで、本実施形態では、こうした点を考慮した永久磁石モータのロータ及びその製造方法について説明する。図3は、永久磁石モータのロータ製造方法を示した工程図であり、特に接着剤を硬化させる熱硬化工程を示している。なお、前記実施形態のロータ1と同じ構成要素については同じ符号を付して説明する。
前記第1実施形態で示した第1工程から第3工程は、本実施形態のロータ2の製造方法でも同じように行われる。
すなわち図2(a)に示す第1工程で、マグネットエンド12の上に複数枚の電磁鋼板13aを積層してロータコア13が形成され、スロット14に所定量の接着剤15が注入された後、図2(b)に示す第2工程において、マグネット16が重り60の荷重によって挿入される。そして、図2(c)に示す第3工程では、積層された電磁鋼板13aの上に重ねたエンドプレート21(エンドプレート17に相当する)がかしめられて取り付けられる。このエンドプレート21は、リング状の厚板であり、その内周側が面取りされて楔状の被かしめ部が形成され第1実施形態のものと同じ形状をしている。
しかし、前述したようにコスト削減のため、エンドプレート21にはステンレス鋼に代えてアルミが使用されている。そのため、本実施形態の製造方法では、第3工程を終えた後の熱硬化工程で、図3に示すような方法が取られている。接着剤15を硬化させる場合には約200℃程で加熱する必要があるが、第1実施形態と同様に逆さまのまま200℃で加熱すると、エンドプレート21の方が熱膨張が大きいため隙間ができて接着剤15が漏れ出してしまう。そこで、第4工程では、ロータ2の上下を逆転させるが、エンドプレート21と電磁鋼板13aとの間で熱膨張にあまり差が生じない温度で加熱する逆さプリヒート工程を行うこととした。
すなわち、逆さプリヒート工程では、図3(a)に示しように、上下を逆転させたロータ2が定温囲い90の中に入れられ、その定温囲い90内がヒータ80によって加熱される。この場合、定温囲い90内の加熱温度は、アルミのエンドプレート21と電磁鋼板13aとの熱膨張が小さく、その差がほとんど生じないように約40℃に設定されている。そして、約30分ほどかけて加熱処理が行われる。
このとき、上下を逆転したロータ2では、スロット14内の下側にあった接着剤15が垂れて上側に移動し、スロット14内壁とマグネット16との隙間に満遍なく広がる。なお、プリヒート工程では加熱温度が低いため接着剤15が硬化してしまうことはない。
そこで、次の第5工程では、図3(b)に示すようにロータ2の上下を再び逆転して元の順方向に直され、熱硬化処理が行われる。ここではロータ2の上下及び外周側に設置した3つのヒータ80が使用され、約200℃の温度で加熱が行われる。スロット14内の接着剤15は、前の逆さプリヒート工程によってマグネット16の全体に行き渡るように広がっており、加熱によって流動性を失っている。従って、ロータ2を順方向にしても一旦広がった接着剤15が再び垂れて下にかたまってしまうことはない。そのため、ロータ2を順方向になおして加熱処理しても、第1実施形態の場合と同様にマグネット16の面全体に広がった状態で接着剤15が硬化することになる。そして、接着剤15が硬化したところで永久磁石モータを構成するロータ2が完成する。
よって、本実施形態の永久磁石モータのロータ2によれば、エンドプレート21にアルミを使用したので、ロータ2のコスト、ひいてはこのロータ2を使用する永久磁石モータのコストを下げることができた。そして、本実施形態のロータ製造方法では、逆さプリヒート工程を設けることによって、この低コスト化と高速回転出力に耐え得るロータを提供することが可能となった。
すなわち、本実施形態の場合でも、マグネット16は、面全体にわたって付着した接着剤15によって支えられるため、局部的に応力が作用することはないので折れてしまうことながなくなった。そして、ロータコア13の薄肉部13bは、マグネット16からの荷重が面全体にわたって付着した接着剤15を介してかかるため、応力が小さくなって破損を防ぐことができた。従って、ロータ2は、高速回転に耐え得るようになった。
そして、図2(b)に示す第2工程で重り60によってマグネット16を接着剤15中に静かに挿入することで、マグネット16と薄肉部13bとの間の隙間14bにより多くの接着剤15が入り込むようにしたので、ロータ2を逆さまにしたときに隙間14bに広がった接着剤15によって、マグネット16の遠心力をより広い面積で支持し、薄肉部13bに作用する応力をより小さくすることができるようになった。
続いて、第3実施形態の永久磁石モータのロータ及びその製造方法について説明する。
前述した第2実施形態のロータ2は、低コスト化を図るためエンドプレート21にアルミのプレス品のような低価格で得られるものを使用することとした。これによってロータのコスト削減に寄与するようになった。しかし、第1実施形態の製造方法と比べると図3(a)で示した逆さプリヒート工程が余分に必要になってしまった。従って、本実施形態では、工程を増やすことなくエンドプレートにアルミを使用できるようにしたロータ及びその製造方法を提案する。図4は、本実施形態の永久磁石モータのロータ製造方法を示した工程図である。なお、ここでも第1実施形態のロータ1と同じ構成要素については同じ符号を付して説明する。
前記第1実施形態で示した第1工程及び第2工程は、本実施形態のロータ3でも同じように行われる。すなわち図4(a)に示す第1工程では、マグネットエンド12の上に複数枚の電磁鋼板13aを積層してロータコア13が形成され、スロット14に所定量の接着剤15が注入される。そして、図4(b)に示す第2工程では、マグネット16が重り60の荷重によって挿入される。
次に、図4(c)に示す第3工程では、積層された電磁鋼板13aの上にアルミで形成されたエンドプレート31が重ねられるが、本実施形態では、そのエンドプレート31と電磁鋼板13aとの間にスロット14のを塞ぐ蓋部材32が挟み込まれている。
蓋部材32は、電磁鋼板13aとほぼ同じ熱膨張率の鉄板で形成されたものであり、極めて薄いリング状のプレートである。なお、蓋部材32はマグネット16に当てられた状態になるため、そうした蓋部材32に鉄板を使用すると、ステータコイルによって発生する磁束がマグネット16を貫き、その蓋部材32において渦電流が発生する。そこで、この蓋部材32は極めて薄く形成することで渦電流による発熱を小さしている。蓋部材32には、こうした薄肉の鉄板の他に、渦電流を発生させないようにしたゴム材や樹脂材を使用するようにしてもよい。
次に、図4(d)に示す第4工程では、ロータ3の上下を逆転させてエンドプレート31を下にして配置し、その上下及び外周側に設置したヒータ80によって、例えば約200℃で30分程度加熱する熱硬化処理が行われる。加熱によって電磁鋼板13a、エンドプレート31及び蓋部材32は膨張する。このとき鉄板の蓋部材32とアルミのエンドプレート31とは熱膨張率の違いによって大きなズレが生じるが、蓋部材32と電磁鋼板31とは熱膨張率がほぼ同じであるため、隙間が生じるようなことはなく、スロット14内の接着剤15が漏れ出るようなことはない。
そして、ロータ3の上下を逆転させたことにより、図4(c)で示すようにスロット14内の下側にあった接着剤15が上側に垂れ、スロット14内壁とマグネット16との隙間14bに満遍なく広がる。第4工程では、こうして接着剤15をマグネット16の面全体に広げるとともに、ヒータ80で加熱することによって広がった接着剤15が熱硬化することになる。そして、接着剤15が硬化したところで永久磁石モータを構成するロータ3が完成する。
よって、本実施形態のロータ3によれば、蓋部材32が構成部品として増えたもののエンドプレート31にアルミを使用したので、ロータ3のコスト、ひいてはこのロータ3を使用する永久磁石モータのコストを下げることができた。そして、本実施形態のロータ製造方法では、蓋部材32を設けたことで第2実施形態のように逆さプリヒート工程を設ける必要がなくなったため、その点でも低コスト化を図ることができた。また、本実施形態のロータ製造方法では、前記実施形態と同様に高速回転出力に耐え得るロータを提供することも可能となった。
すなわち、本実施形態の場合でも、マグネット16は、面全体にわたって付着した接着剤15によって支えられるため、局部的に応力が作用することはないので折れてしまうことながなくなった。そして、ロータコア13の薄肉部13bは、マグネット16からの荷重が面全体にわたって付着した接着剤15を介してかかるため、応力が小さくなって破損を防ぐことができた。従って、ロータ2は、高速回転に耐え得るようになった。
そして、図4(b)に示す第2工程で重り60によってマグネット16を接着剤15中に静かに挿入することで、マグネット16と薄肉部13bとの間の隙間14bにより多くの接着剤15が入り込むようにしたので、ロータ3を逆さまにしたときに隙間14bに広がった接着剤15によって、マグネット16の遠心力をより広い面積で支持し、薄肉部13bに作用する応力をより小さくすることができるようになった。
以上、本発明に係る永久磁石モータのロータ及びその製造方法の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
ロータの一実施形態を簡略化して示した平面図である。 第1実施形態における永久磁石モータのロータ製造方法を示した工程図である。 第2実施形態における永久磁石モータのロータ製造方法を示した工程図であり、特に接着剤を硬化させる熱硬化工程を示した図である。 第3実施形態における永久磁石モータのロータ製造方法を示した工程図である。 従来における永久磁石モータのロータ製造方法を示した工程図である。 スロット内に挿入されたマグネットと、そのときの接着剤の這い上がり状態を示した図である。 ロータコアにおけるスロットの穴形状を比較した図である。 スロット内に挿入されたマグネットと、そのときの接着剤の這い上がり状態を示した図である。 スロット部分のロータコア断面図である(図8(a)のA−A断面部分)。
符号の説明
1 ロータ
11 シャフト
13 ロータコア
13a 電磁鋼板
13b 突極部
14 スロット
14a 横孔
15 接着剤
16 マグネット(永久磁石)
17 エンドプレート

Claims (2)

  1. ロータコアに形成されたスロット内に接着剤を所定量注入する接着剤注入工程と、そのスロット内に永久磁石を挿入する磁石挿入工程と、ロータコアにエンドプレートを重ねて固定しスロットを塞さぐ取付工程と、ロータを加熱することによってスロット内の接着剤を熱硬化させる熱硬化工程とを有する永久磁石モータのロータ製造方法において、
    前記熱硬化工程は、ロータの上下を逆転させ、前記エンドプレートとロータコアとの熱膨張によって接着剤が漏れ出ない温度で所定時間加熱した後、ロータの上下を元の順方向に戻し、高温で加熱して前記接着剤を熱硬化させるようにしたことを特徴とする永久磁石モータのロータ製造方法。
  2. 請求項1に記載する永久磁石モータのロータ製造方法において、
    前記磁石挿入工程は、前記永久磁石に重りを載せて、その重りの荷重によって永久磁石を接着剤の内へ挿入するようにしたことを特徴とする永久磁石モータのロータ製造方法。

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