JP6601568B2 - ロータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータの製造方法に関する。
従来、永久磁石をロータコアの磁石用孔部に挿入する工程を備えるロータの製造方法が知られている。このようなロータの製造方法は、たとえば、特開2016−127771号公報および特開2007−151362号公報に開示されている。
特開2016−127771号公報では、永久磁石が挿入される磁石用孔部が設けられるロータが開示されている。この磁石用孔部は、永久磁石が配置される磁石ポケット部と、磁石ポケット部に連続するように設けられ、シート状の発泡剤が配置される溝部とを含んでいる。磁石ポケット部および溝部は、共に、回転軸線方向に沿って延びるように設けられている。
そして、磁石用孔部の溝部にシート状の発泡剤が配置された後、磁石ポケット部に永久磁石が挿入される。なお、回転軸線方向から見て、磁石ポケット部の面積は、永久磁石の面積よりも大きい。また、回転軸線方向から見て、溝部の面積は、シート状の発泡剤の面積よりも大きい。すなわち、磁石ポケット部に永久磁石が配置された状態で、回転軸線方向から見て、磁石ポケット部と永久磁石との間には隙間が生じている。また、溝部にシート状の発泡剤が配置された状態で、溝部とシート状の発泡剤との間には隙間が生じている。そして、シート状の発泡剤および永久磁石が磁石用孔部に配置された状態で、ロータ(ロータコア)が加熱される。これにより、シート状の発泡剤が膨張して、磁石用孔部と永久磁石との間の隙間がシート状の発泡剤により埋められる。その結果、永久磁石がロータコアに固定される。
また、特開2016−127771号公報では、磁石用孔部内に接着剤を配置しなければならず、接着剤の配置に手間を要することが懸念される。この懸念に対応した技術として、特開2007−151362号公報のような技術も知られている。特開2007−151362号公報では、予め永久磁石に接着剤を配置するとともに接着剤をシート状に形成した状態で、永久磁石がロータコアの磁石用孔部に挿入される。その後、接着剤を加熱して発泡させることによって、永久磁石を磁石用孔部に固定する。この場合、永久磁石の挿入を容易にする(永久磁石と磁石用孔部との接触を抑制する)ために、接着剤が配置された永久磁石の側面と、当該側面と対向する磁石用孔部の側壁との間に隙間が生じるように、磁石用孔部の大きさが設定されると考えられる。
特開2016−127771号公報 特開2007−151362号公報
しかしながら、特開2007−151362号公報に記載のロータの製造方法では、永久磁石と磁石用孔部との間に隙間が生じるように磁石用孔部の大きさが設定される一方、永久磁石の挿入時に、永久磁石のがたつき(ロータの径方向のずれなど)に起因して、予め永久磁石に配置された接着剤と磁石用孔部(磁石用孔部の縁部、磁石用孔部の内側面など)とが接触する場合がある。この場合には、永久磁石から接着剤が剥がれてしまう虞があるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、接着剤と磁石用孔部との接触に起因して、接着剤が剥がれるのを抑制することが可能なロータの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるロータの製造方法は、ロータの回転軸線方向に沿って延びる磁石用孔部を有し、磁石用孔部の径方向外側または径方向内側の一方の内側面に径方向外側および径方向内側の他方に突出する突出部が設けられているロータコアと、磁石用孔部に挿入され、接着剤によりロータコアに固定される永久磁石とを備えるロータの製造方法であって、膨張温度以上の温度に加熱されることにより、膨張する膨張剤を含む接着剤を、永久磁石が磁石用孔部に挿入されたと仮定した場合における永久磁石の径方向外側または径方向内側の一方で、かつ、永久磁石が磁石用孔部に挿入されたと仮定した場合において、ロータの回転軸線方向から見て、突出部のロータコアの周方向に沿った方向の一方側に配置されるように塗布する工程と、接着剤が塗布された永久磁石をロータコアの磁石用孔部に挿入する工程と、接着剤が塗布された永久磁石を磁石用孔部に挿入した後に、接着剤を膨張温度以上の温度に加熱することにより膨張剤を膨張させて、接着剤により永久磁石とロータコアとを接着する工程と、を備え、永久磁石を磁石用孔部に挿入したと仮定した場合でかつ接着剤の膨張剤が膨張される前において、永久磁石の径方向外側または径方向内側の一方の面を突出部に接触させた状態で、ロータの回転軸線方向から見て、永久磁石の径方向外側または径方向内側の一方の面と、突出部の周方向に沿った方向に隣り合うように設けられ径方向外側または径方向内側の一方に窪む溝部との間に設けられる接着剤が配置される接着剤配置部分が、永久磁石に塗布された接着剤の径方向外側または径方向内側の一方の部分と、接着剤の周方向両側の部分とを覆うように設けられている。なお、「永久磁石」とは、着磁後の永久磁石と着磁前の永久磁石とを含む概念である。
この発明の一の局面におけるロータの製造方法では、上記のように、永久磁石を磁石用孔部に挿入したと仮定した場合でかつ接着剤の膨張剤が膨張される前において、永久磁石の径方向外側または径方向内側の一方の面を突出部に接触させた状態で、ロータの回転軸線方向から見て、永久磁石の径方向外側または径方向内側の一方の面と溝部との間に設けられる接着剤が配置される接着剤配置部分が、永久磁石に塗布された接着剤の径方向外側または径方向内側の一方の部分と、接着剤の周方向両側の部分とを覆うように設けられている。これにより、接着剤配置部分(隙間)が接着剤の径方向外側または径方向内側の一方の部分を覆うように設けられているので、永久磁石を磁石用孔部に挿入する際において、永久磁石が径方向に沿った方向に移動した場合(がたついた場合)でも、接着剤と磁石用孔部とが接触するのを抑制することができる。また、接着剤配置部分(隙間)が接着剤の周方向両側の部分を覆うように設けられているので、永久磁石を磁石用孔部に挿入する際において、永久磁石が周方向に沿った方向に移動した場合(がたついた場合)でも、接着剤と磁石用孔部とが接触するのを抑制することができる。その結果、接着剤と磁石用孔部との接触に起因して、接着剤が剥がれるのを抑制することができる。すなわち、永久磁石の接着に必要な接着剤の量を確保する(維持する)ことができるので、永久磁石を強固に固定することができる。
また、接着剤と磁石用孔部との接触が抑制される(つまり、接着剤と磁石用孔部とが接触する前に、永久磁石と磁石用孔部とが接触する)ので、磁石用孔部に永久磁石を挿入する際に、磁石用孔部に接着剤が接触するのを避けるように永久磁石の姿勢(周方向の位置)を調整する必要がない。すなわち、磁石用孔部に永久磁石を容易に挿入することができる。
本発明によれば、接着剤と磁石用孔部との接触に起因して、接着剤が剥がれるのを抑制することができる。
本発明の一実施形態による回転電機(ロータ)の断面図である。 本発明の一実施形態によるロータの斜視図である。 本発明の一実施形態によるロータの永久磁石および接着剤の構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態によるロータの永久磁石とロータコアとが接着剤により接着された状態を示す部分平面図である。 本発明の一実施形態によるロータの接着剤の膨張前後の状態を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態によるロータの接着剤の構成を示す概念図である。 永久磁石の径方向内側の面を突出部に接触させた状態を示す図である。 本発明の一実施形態によるロータのロータコアに永久磁石が挿入された状態を示す部分平面図である。 図8に示すロータコアの矢印A1方向側の部分拡大図である。 図8に示すロータコアの矢印A2方向側の部分拡大図である。 本発明の一実施形態によるロータの接着剤の薄膜化を模式的に示す部分断面図である。 本発明の一実施形態のロータの製造工程を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態のロータの製造工程中における接着剤の厚みおよび接着剤の温度を説明するための図である。 本発明の一実施形態によるロータの接着剤を塗布する工程を説明するための図である。 本発明の一実施形態によるロータの接着剤を乾燥する工程を説明するための図である。 本発明の一実施形態によるロータのロータコアに永久磁石を挿入する工程を示した斜視図である。 ロータコアに永久磁石を挿入する際に、永久磁石が周方向に移動した状態を示す図である。 本発明の一実施形態によるロータの接着剤を硬化する工程を説明するための断面図である。 本発明の一実施形態の第1変形例によるロータのロータコアに永久磁石が挿入された状態を示す部分平面図である。 本発明の一実施形態の第2変形例によるロータのロータコアに永久磁石が挿入された状態を示す部分平面図である。 本発明の一実施形態の第3変形例によるロータのロータコアに永久磁石が挿入された状態を示す部分平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[本実施形態の構造]
図1〜図11を参照して、本実施形態によるロータ100の構造について説明する。
また、本願明細書では、「回転電機」とは、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、および、必要に応じてモータおよびジェネレータの双方の機能を有するモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として記載している。たとえば、回転電機101は、ハイブリッド車または電気自動車で使用される走行用モータとして構成されている。
また、本願明細書では、「ロータの回転軸線方向」または「軸方向」は、ロータ100の回転軸線方向(軸C1(図2参照)に沿った方向;図1中のZ軸に平行な方向)を意味する。また、「周方向」は、ロータ100の周方向(図2中の矢印A1方向または矢印A2方向)を意味する。「径方向」は、ロータ100の径方向(図1中の矢印R1方向または矢印R2方向)を意味する。また、「径方向内側」は、ロータ100の内径側(矢印R1方向側)を意味し、「径方向外側」は、ロータ100の外径側(矢印R2方向側)を意味する。
(ロータの全体構造)
ロータ100は、図1に示すように、たとえば、複数の永久磁石1がロータ100の内部に埋め込まれた埋込永久磁石型モータ(IPMモータ:Interior Permanent Magnet Motor)の一部(回転電機101の一部)を構成している。
また、ロータ100は、ステータ102の径方向内側において、ステータ102と径方向に対向するように配置されている。すなわち、回転電機101は、インナーロータ型の回転電機として構成されている。そして、回転電機101では、ステータ102にはコイル(図示せず)が設けられており、コイルが発生させる磁界(磁束)とステータ102に対向するロータ100が発生させる磁界(磁束)との相互作用により、ロータ100が回転運動するように構成されている。そして、ロータ100は、図1に示すように、永久磁石1と、ハブ部材2と、ロータコア3と、接着剤4と、エンドプレート5とを含む。ロータ100は、シャフトに接続されるハブ部材2に固定され、ハブ部材2およびシャフトを介して、回転電機101の外部に回転運動を伝達させる(または伝達される)ように構成されている。なお、ステータ102は、回転電機101の図示しないケースに固定されている。
永久磁石1は、たとえば、ネオジム磁石により形成されている。ネオジム磁石は、磁化方向(矢印R1方向および矢印R2方向)に正の熱膨張係数を有する一方、磁化方向に垂直な方向(永久磁石1の幅方向およびZ軸に沿った方向)に負の熱膨張係数を有する。なお、「永久磁石1の幅方向」とは、Z軸に垂直な方向で、かつ、磁化方向に垂直な方向である。
また、永久磁石1は、図3に示すように、径方向内側から見て、軸方向の長さL1、および、長さL1より小さい幅Wを有する略矩形形状を有するように形成されている。そして、永久磁石1は、図4に示すように、軸方向の一方側から見て(矢印Z1方向側から見て)、径方向外側の2つの角部が面取りされた略矩形形状を有する。そして、永久磁石1は、軸方向の一方側から見て、径方向内側の面11が平坦面として、径方向外側の面12が弧状を有する面として構成されている。
また、永久磁石1の面取りされた2つの角部には、それぞれ、後述する磁石用孔部32に当接する当接面としての面13が設けられている。面13は、後述する磁石用孔部32の一対の壁面32aに沿うように傾斜している。具体的には、一対の面13は、軸方向から見て、径方向外側(矢印R2方向側)から径方向内側(矢印R1方向側)に向かって互いに離れるように傾斜している。また、永久磁石1の2つの面13は、それぞれ、磁石用孔部32の壁面32aに当接する(面接触する)ように配置されている。すなわち、永久磁石1は、矢印Z1方向側から見て、一対のテーパ形状を有する壁面32aにより位置決めされた状態で、固定されている。なお、面13は、特許請求の範囲の「外側面」の一例である。また、壁面32aは、特許請求の範囲の「傾斜面」の一例である。
ハブ部材2は、図1に示すように、ハブ部材2の矢印R2方向側に配置されたロータコア3の係合部3a(図2参照)に係合されて、ロータコア3に固定されている。また、ハブ部材2は、図示しないシャフトに固定されている。そして、ハブ部材2とロータコア3とシャフトとは、軸C1を中心軸として、一体的に回転されるように構成されている。
ロータコア3は、図2に示すように、円環形状を有する複数(たとえば、4つ)のコアブロック30を含む。複数のコアブロック30は、軸C1を一致させた状態で、軸方向に積層されている。そして、コアブロック30は、それぞれ、円環形状を有する複数の電磁鋼板31(図1参照;たとえば、珪素鋼板)が、軸方向に積層されて形成されている。
そして、図2に示すように、コアブロック30には、軸方向に沿った貫通孔として構成された複数(たとえば、16個)の孔部132が設けられている。また、複数のコアブロック30は、矢印Z1方向側から見て、互いに孔部132の位置がオーバーラップする(または完全に一致する)ように、軸方向に積層されている。これにより、ロータコア3では、複数のコアブロック30の孔部132が連続して接続されることにより、永久磁石1が軸方向に沿って挿入される磁石用孔部32が形成されている。また、複数の磁石用孔部32は、図2に示すように、矢印Z1方向側から見て、周状に、等角度間隔で配置されている。
そして、複数の磁石用孔部32には、それぞれ、永久磁石1が配置されている。図1に示すように、磁石用孔部32と永久磁石1とは、接着剤4により接着されており、互いに固定されている。また、図2に示すように、磁石用孔部32の軸方向の長さL2は、永久磁石1の軸方向の長さL1より少し短い大きさに構成されている。
また、図4に示すように、磁石用孔部32の内側面は、軸方向から見て、径方向外側(矢印R2方向側)から径方向内側(矢印R1方向側)に向かって傾斜する一対の壁面32aを有している。一対の壁面32aは、径方向外側(矢印R2方向側)から径方向内側(矢印R1方向側)に向かって互いに離れるように傾斜している。
また、図4に示すように、磁石用孔部32には、軸方向から見て、磁石用孔部32に挿入された後に永久磁石1に塗布された接着剤4が配置される径方向内側に窪む2つの溝部32bが設けられている。溝部32bは、軸方向に沿って延びるように設けられている。詳細には、2つの溝部32bは、磁石用孔部32の周方向の両端部の近傍に設けられており、2つの溝部32bの間に、突出部32cが設けられている。そして、2つの溝部32bは、それぞれ、底部32dを有し、突出部32cの頂面32eから底部32dまでの溝深さd1は、後述する厚みt1(図8参照)よりも大きく、厚みt2以下に構成されている。
また、本実施形態では、ロータコア3の磁石用孔部32には、磁石用孔部32の径方向内側の内側面に、径方向外側に突出する突出部32cが設けられている。具体的には、ロータコア3の突出部32cは、磁石用孔部32の周方向の中央部において、磁石用孔部32の径方向内側から径方向外側に向かって突出するように構成されている。ここで、一般的に、磁石用孔部32の周方向の両端部では、周方向の中央部に比べて、磁気飽和が生じやすい。そこで、突出部32cは、磁石用孔部32の周方向の中央部に対応する位置に設けられている。これにより、突出部32cを設けない場合および磁石用孔部32の周方向の両端部に対応する位置に突出部32cを設ける場合に比べて、磁気抵抗を低減することが可能になる。この結果、比較的磁気飽和しにくい位置で磁気抵抗を低減することが可能となる。
接着剤4は、図4に示すように、永久磁石1の径方向内側の面11の一部に接触して配置されている。たとえば、接着剤4は、永久磁石1の径方向内側の面11の一部のみに配置されている。
また、接着剤4は、図3に示すように、永久磁石1の面11において、短手方向の一方側(矢印X1方向側)および他方側(矢印X2方向側)の2つの部分に配置されている。そして、接着剤4は、永久磁石1の面11の長手方向(矢印Z1方向側の部分から矢印Z2方向側の部分に渡って、軸方向)に延びるように形成されている。
また、接着剤4は、永久磁石1とロータコア3とが接着剤4により接着された状態(図5(b))において、発泡された状態の発泡剤41と、硬化された状態の主剤42および硬化剤43とを含む。なお、発泡剤41は、特許請求の範囲の「膨張剤」の一例である。
発泡剤41は、膨張温度T1以上の温度に加熱されることにより発泡(膨張)する膨張剤として構成されている。また、主剤42および硬化剤43は、膨張温度T1より高温である硬化温度T2以上の温度に加熱されることにより、硬化する性質を有する。
詳細には、本実施形態では、発泡剤41は、カプセル体(図6参照)として構成されており、膨張温度T1以上の温度に加熱されることにより、カプセル体が膨張して体積が大きくなるように構成されている。たとえば、接着剤4は、発泡剤41としてのイソペンタンを含む。また、膨張温度T1は、たとえば、カプセル体が発泡成形する発泡成形温度として設定することが可能である。
そして、図5に示すように、発泡剤41が発泡して膨張することにより、接着剤4の厚みは、厚みt1から、厚みt2に変化する。その結果、接着剤4は、永久磁石1の面11から溝部32bの底部32dに渡って配置された状態になる。また、発泡剤41は、加熱後も接着剤4内(磁石用孔部32内)において、膨張されたカプセル体として残存する。
そして、好ましくは、接着剤4は、発泡剤41が発泡して膨張することにより、膨張前の接着剤4の厚みt1の3倍以上8倍以下の厚みt2に変化するように、接着剤4における発泡剤41の含有割合が設定されている。そして、図8〜図10に示すように、接着剤4の発泡剤41が発泡する前の状態では、接着剤4と溝部32bの底部32dとは、互いに離れた位置に配置されているとともに、永久磁石1の面13と磁石用孔部32の壁面32aとは、互いに離れた位置に配置される。そして、接着剤4の発泡剤41が発泡された後の状態(図4参照)では、接着剤4が膨張して、接着剤4が溝部32bの底部32dに接触して、永久磁石1が径方向外側に押圧され、永久磁石1の面13と磁石用孔部32の壁面32aとが、接触する位置に配置される。
主剤42は、たとえば、エポキシ系樹脂(たとえば、ビスフェノールA型液状エポキシ、および、エポキシ樹脂ポリマー)を含む。また、硬化剤43は、たとえば、ジシアンジアミドを含む。そして、主剤42および硬化剤43は、硬化温度T2以上の温度に加熱されることにより硬化する性質を有する。すなわち、接着剤4は、熱硬化性の接着剤として構成されている。そして、永久磁石1とロータコア3とは、接着剤4の主剤42と硬化剤43とが硬化されることにより、接着され固定される。また、硬化温度T2は、後述する乾燥温度T3よりも高く、かつ、膨張温度T1よりも高い。また、硬化温度T2は、主剤42および硬化剤43の組み合わせにより設定され、製品上限温度T5よりも低い。また、製品上限温度T5は、たとえば、ロータ100としての性能に影響が生じない程度の温度として設定することが可能である。
また、図11に示すように、接着剤4は、永久磁石1とロータコア3とが接着剤4により接着される前で、かつ、乾燥される前の状態において、揮発性を有する揮発剤としての希釈溶剤44と、発泡される前の状態の膨張剤としての発泡剤41と、硬化されていない状態の主剤42および硬化剤43とを含む。
そして、接着剤4は、永久磁石1とロータコア3とが接着剤4により接着される前で、かつ、乾燥された後の状態(図11(b)参照)において、発泡剤41と、硬化されていない状態の主剤42および硬化剤43とを含む。すなわち、接着剤4が乾燥された後では、接着剤4における希釈溶剤44の量が減少しているか、または、接着剤4における希釈溶剤44が略含有されていない状態になる。
希釈溶剤44は、たとえば、メチルエチルケトン等のケトン類や、アルコール類、エーテル類などの揮発性有機溶剤を用いることができ、本実施形態ではメチルエチルケトンおよび酢酸エチルの両方を含む。また、希釈溶剤44は、発泡剤41および硬化剤43よりも粘性が低い。これにより、希釈溶剤44は、接着剤4に含有されることにより、接着剤4の粘性を低下させ、流動性を高める機能を有する。
また、希釈溶剤44は、乾燥温度T3以上の温度(たとえば、図13の温度T10)にされることにより、揮発する。ここで、乾燥温度T3として、たとえば、希釈溶剤44の沸点温度、または、沸点温度近傍の温度を設定することが可能である。
乾燥温度T3は、膨張温度T1よりも低い。また、膨張温度T1は、硬化温度T2よりも低い。これにより、接着剤4の温度を、膨張温度T1未満で、かつ、乾燥温度T3以上の温度にすることにより、発泡剤41を膨張させない状態で、希釈溶剤44を揮発させることが可能になる。
そして、図11に示すように、接着剤4は、乾燥される前の状態において、永久磁石1の幅方向に垂直な方向(矢印R1方向および矢印R2方向)に厚みt3を有する。そして、接着剤4は、希釈溶剤44が揮発されることにより、体積が減少して薄膜化される。すなわち、接着剤4は、乾燥された後の状態において、厚みt3よりも小さい厚みt1を有する。好ましくは、厚みt1は、厚みt3の10分の9以下(より好ましくは、5分の4以下)の大きさである。
[本実施形態によるロータの製造方法]
次に、図3、図5および図8〜図18を参照して、本実施形態によるロータ100の製造方法について説明する。図12には、本実施形態によるロータ100の製造方法のフローチャートを示している。また、図13には、横軸を時間とし、縦軸を接着剤4の温度(左側の縦軸)および接着剤4の厚み(右側の縦軸)とするロータ100の製造工程中(ステップS1〜S10)の接着剤4の状態を説明するための図を示している。
まず、ステップS1において、永久磁石1と、接着剤4とを準備する工程が行われる。詳細には、ネオジム磁石を含む複数の永久磁石1が準備される。ここで、本実施形態では、膨張温度T1以上の温度に加熱されることにより膨張する膨張剤としての発泡剤41と、揮発性を有する希釈溶剤44と、膨張温度T1より高い温度である硬化温度T2以上の温度に加熱されることにより硬化する主剤42および硬化剤43とを含む、接着剤4(図8参照)が準備される。そして、準備された接着剤4は、図14に示すように、塗布装置201に収納される。その後、ステップS2に進む。
ステップS2において、図14に示すように、永久磁石1を磁石保持装置202に取り付ける工程が行われる。その後、ステップS3に進む。
ステップS3において、接着剤4を永久磁石1に塗布して配置する工程が行われる。詳細には、塗布装置201のノズルの先端の開口部から接着剤4を吐出しながら、塗布装置201と磁石保持装置202とが相対移動することにより、接着剤4が永久磁石1に塗布される(配置される)。そして、厚みt3を有する接着剤4が形成される。具体的には、永久磁石1が磁石用孔部32に挿入された状態(挿入したと仮定した場合)における永久磁石1の径方向内側で、かつ、永久磁石1が磁石用孔部32に挿入された状態(挿入したと仮定した場合)で、ロータ100の回転軸線方向から見て、突出部32cのロータコア3の周方向に沿った方向の一方側(および他方側)に配置されるように塗布する。たとえば、図3に示すように、接着剤4は、永久磁石1の面11の矢印X2方向側の部分において、Y軸方向に沿って塗布された後、永久磁石1の面11の矢印X1方向側の部分において、Y軸方向に向かって塗布される。また、接着剤4は、矢印Z1方向側から見て、矩形形状を有するように塗布されて永久磁石1に配置される。
また、本実施形態では、永久磁石1の周方向に沿った方向の一方端および他方端から接着剤4がはみ出さないように、接着剤4が塗布される。具体的には、永久磁石1の内径側の面11に接続される側面14(図9、図10参照)から、接着剤4が周方向にはみ出さないように、接着剤4が塗布される。たとえば、接着剤4は、永久磁石1の面11の周方向の端部まで塗布される。
ステップS4において、接着剤4を乾燥させて薄膜化する工程が行われる。図11に示すように、接着剤4を乾燥させることにより、接着剤4の厚みが、乾燥させる前の接着剤4の厚みt3よりも小さい厚みt1にされて、接着剤4が薄膜化される。
詳細には、接着剤4に含まれる希釈溶剤44が揮発されることにより、接着剤4の厚みが厚みt3から厚みt1に薄膜化される。また、図13に示すように、接着剤4を乾燥温度T3以上でかつ膨張温度T1未満の温度T10に加熱することにより、接着剤4が乾燥して、接着剤4の厚みが厚みt3から厚みt1にされて、接着剤4が薄膜化される。
また、図15に示すように、乾燥装置203のエアブローにより、室温T4よりも高い温度(乾燥温度T3以上でかつ膨張温度T1未満の温度T10)を有する熱風E(空気)が、接着剤4に吹き付けられることによって、接着剤4に含まれる希釈溶剤44が揮発される。また、熱風Eにより、揮発された希釈溶剤44が換気される。その後、ステップS5に進む。
ステップS5において、図13に示すように、永久磁石1および接着剤4を冷却する工程が行われる。これにより、永久磁石1が磁化方向(ロータ100の径方向)に沿って収縮される。たとえば、永久磁石1および接着剤4は、室温T4の近傍の温度まで冷却される。その後、ステップS6に進む。
そして、ステップS6において、接着剤4の厚みを測定する工程が行われる。すなわち、接着剤4の厚みが、厚みt1となっていることが確認(検査)される。その後、ステップS7に進む。
ステップS7において、ロータコア3を準備する工程が行われる。ここで、本実施形態では、図8に示すように、ロータ100の回転軸線方向から見て、突出部32cの周方向に沿った方向に隣り合うように設けられ、磁石用孔部32に挿入された後に永久磁石1に塗布された接着剤4が配置されるとともに、ロータコア3の径方向内側に窪む、軸方向に沿って延びる溝部32bを磁石用孔部32に形成する工程が行われる。具体的には、乾燥された状態の接着剤4の厚みt1の大きさよりも大きい溝深さd1を有する溝部32bが磁石用孔部32に形成されたロータコア3が準備される。
詳細には、図示しない順送プレス加工装置により、複数の電磁鋼板31が打ち抜かれる。この時、溝部32bを有する孔部132(図2参照)が形成された円環状の複数の電磁鋼板31が形成される。そして、図16に示すように、複数の電磁鋼板31が、軸方向に沿って積層され、複数(たとえば、4つ)のコアブロック30が形成される。そして、コアブロック30が軸方向に積層される。そして、複数のコアブロック30のうちの一部が、他のコアブロック30に対して、周方向に回転されるかまたは反転(転積)される。これにより、ロータコア3が形成され、複数のコアブロック30の孔部132が互いに軸方向に連続して接続されて、磁石用孔部32が形成される。その後、ステップS8に進む。
ステップS8において、薄膜化された接着剤4が配置された永久磁石1をロータコア3の磁石用孔部32に挿入する工程が行われる。具体的には、ロータコア3と、接着剤4が配置された面11を径方向内側に向けた状態の永久磁石1とが軸方向に相対移動されることにより、磁石用孔部32の各々に、永久磁石1が挿入される。なお、図16では、1つの永久磁石1のみを図示しているが、磁石用孔部32の各々に、永久磁石1が挿入される。
ここで、本実施形態では、図7に示すように永久磁石1を磁石用孔部32に挿入したと仮定した場合でかつ接着剤4の発泡剤41が膨張(発泡)される前において、永久磁石1の径方向内側の面11を突出部32cに接触させた状態で、ロータ100の回転軸線方向から見て、永久磁石1の径方向内側の面11と、突出部32cの周方向に沿った方向に隣り合うように設けられ径方向内側に窪む溝部32bとの間に設けられる接着剤4が配置される接着剤配置部分P(隙間)が、永久磁石1に塗布された接着剤4の径方向内側の部分と、接着剤4の周方向両側の部分とを覆うように設けられている。すなわち、ロータ100の回転軸線方向から見て、接着剤配置部分P(隙間)が、接着剤4の外表面の全体(永久磁石1側の部分以外)を覆うように設けられている。
具体的には、本実施形態では、図8〜図10に示すように、永久磁石1の周方向に沿った方向の中心と磁石用孔部32の周方向に沿った方向の中心とが一致するように永久磁石1を磁石用孔部32に挿入したと仮定した場合でかつ接着剤4の発泡剤41が膨張される前に、軸方向から見て、磁石用孔部32の周方向に沿った方向の幅をW1とし、同じ半径位置における永久磁石1の周方向に沿った方向の幅をW2とし、突出部32cの周方向に沿った方向の端部と接着剤4との間の周方向に沿った方向の間隔をDとしたときに、下記の式(1)を満たす。
Figure 0006601568
具体的には、接着剤4は、永久磁石1の径方向内側で、かつ、永久磁石1が磁石用孔部32に挿入された状態(挿入したと仮定した場合)(図8参照)で、軸方向から見て、突出部32cのロータコア3の周方向に沿った方向の一方側(矢印A1方向側)と他方側(矢印A2方向側)との両方に配置されるように塗布される。そして、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入した後でかつ接着剤4の膨張前に、軸方向から見て、突出部32cの周方向に沿った方向の一方端部321c(図9参照)と突出部32cの一方端部321c側に配置される接着剤4(接着剤4a)との間の周方向に沿った方向の間隔をD1とし、突出部32cの周方向に沿った方向の他方端部322c(図10参照)と突出部32cの他方端部322c側に配置される接着剤4(接着剤4b)との間の周方向に沿った方向の間隔をD2としたときに、下記の式(2)および(3)を満たす。
Figure 0006601568
なお、図8に示すように、突出部32cが外径側に向かって先細る形状(テーパ形状)を有している。そして、接着剤4(接着剤4a、接着剤4b)と、接着剤4に周方向に沿った方向において対向するテーパ形状の突出部32cの部分との間の間隔D(D1、D2)が、上記の式(1)(式(2)、式(3))を満たす。
より詳細には、本実施形態では、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入した後でかつ接着剤4の膨張前に、軸方向から見て、磁石用孔部32の一対の壁面32aの間の周方向に沿った方向の幅をW1とし、同じ半径位置における永久磁石1の一対の面13の間の周方向に沿った方向の幅をW2としたときに、上記の式(2)および(3)を満たす。
なお、突出部32cの周方向に沿った方向の中心と、磁石用孔部32の周方向に沿った方向の中心とが一致している場合(すなわち、突出部32cが磁石用孔部32の周方向に沿った方向の中心に設けられている場合)、上記間隔D1と間隔D2とは等しくなる。
また、本実施形態では、突出部32cの周方向に沿った方向の端部(一方端部321c、他方端部322c)と接着剤4との間の周方向に沿った方向の間隔D(間隔D1、間隔D2)は、発泡剤41が膨張される前の接着剤4の厚みt1よりも大きい。
また、本実施形態では、溝部32bの周方向に沿った方向の内側面321b(図9参照)および内側面322b(図10参照)である突出部32cの周方向に沿った方向の端部(側端部)(一方端部321c、他方端部322c)と、接着剤4との間の周方向に沿った方向の間隔をD(D1、D2)としたときに、上記の式(1)(式(2)、式(3))を満たす。
なお、磁石用孔部32の壁面32a以外の側面32fと、永久磁石1の面13以外の側面14との周方向に沿った方向の幅W3(図9および図10参照)は、(W1−W2)/2よりも大きい。磁石用孔部32の側面32fと、永久磁石1の側面14との間の隙間は、永久磁石1からステータ102側に向かう磁束が、永久磁石1の内径側に回り込むのを抑制する機能を有する。この隙間により、ステータ102側に向かう磁束が低減することに起因するトルクの低減を抑制することが可能になる。
なお、本実施形態では、上記の式(1)(式(2)、式(3))の突出部32cの周方向に沿った方向の端部と接着剤4との間の周方向に沿った方向の間隔D(D1、D2)を満たすような突出部32cを有するロータコア3を準備すること、および、上記の式(1)(式(2)、式(3))の突出部32cの周方向に沿った方向の端部と接着剤4との間の周方向に沿った方向の間隔D(D1、D2)を満たすように接着剤4を塗布することとの少なくとも一方により、上記の式(1)が満たされている。具体的には、上記の式(1)(式(2)、式(3))を満たすように、接着剤4の周方向に沿った方向の幅、接着剤4の永久磁石1に対する塗布位置、および、突出部32c(溝部32b)の周方向に沿った方向の幅が調整されている。
ここで、図17に示すように、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入する際において、永久磁石1が周方向に沿った方向に移動する(がたつく)場合がある。図17では、永久磁石1が矢印A1方向側に(W1−W2)/2の分、移動した状態が記されている。この場合、矢印A1方向側において、永久磁石1の面13と、磁石用孔部32の壁面32aとが当接する。また、矢印A2方向側において、永久磁石1の面13と、磁石用孔部32の壁面32aとの間の間隔は、W1−W2となる。
また、矢印A1方向側において、突出部32cの周方向に沿った方向の一方端部321cと突出部32cの一方端部321c側に配置される接着剤4(4a)との間の周方向に沿った方向の間隔は、D1+(W1−W2)/2となる。また、矢印A2方向側において、突出部32cの周方向に沿った方向の他方端部322cと突出部32cの他方端部322c側に配置される接着剤4(4b)との間の周方向に沿った方向の間隔は、D2−(W1−W2)/2となる。なお、上記のように、(W1−W2)/2<D2であるので、D2−(W1−W2)/2は、正になる。すなわち、接着剤4(4b)と磁石用孔部32の突出部32cとは接触しない。これにより、接着剤4(4b)が剥がれるのを抑制することが可能になる。なお、永久磁石1が矢印A2方向側に移動した場合も同様に、接着剤4(4a)と磁石用孔部32の突出部32cとは接触しない。
また、本実施形態では、図7に示すように、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入したと仮定した場合でかつ接着剤4の発泡剤41が膨張される前において、永久磁石1の径方向内側の面11を突出部32cに接触させた状態で、回転軸線方向から見て、径方向内側に窪む溝部32bの溝深さd1は、接着剤4の厚みt1よりも大きい。すなわち、図8に示すように、磁石用孔部32の溝部32bの底部32dと、厚みt1を有する接着剤4とは、離れた位置に配置された状態となる。
そして、ステップS9において、図18に示すように、接着剤4の主剤42および硬化剤43を硬化することにより、永久磁石1とロータコア3とを接着する工程が行われる。具体的には、永久磁石1が配置されたロータコア3(および永久磁石1)が、加圧装置204により、矢印Z1方向側および矢印Z2方向側の両方から押圧(符号PL)された状態で、接着剤4が膨張温度T1よりも高く、かつ、硬化温度T2以上の温度T11(図13参照)に加熱される。たとえば、エアブローにより、接着剤4が温度T11に熱風加熱される。
これにより、図5に示すように、接着剤4の発泡剤41が発泡することにより膨張し、接着剤4の厚みが厚みt1から厚みt2に変化する。また、接着剤4の厚みt2は、永久磁石1の面11から、溝部32bの底部32dまでの距離に略等しくなる。すなわち、接着剤4が、永久磁石1の面11から溝部32bの底部32dに渡って膨張された状態になる。また、接着剤4が膨張して、永久磁石1の面13が径方向外側に押圧されて、磁石用孔部32の壁面32aと永久磁石1の面13とが当接する。
そして、接着剤4の主剤42および硬化剤43が硬化することにより、硬化された接着剤4によって、永久磁石1と磁石用孔部32とが固定される。その後、ステップS10に進む。
ステップS10において、図13に示すように、ロータコア3を冷却する工程が行われる。たとえば、ロータコア3および接着剤4の温度が室温T4になるまで冷却される。その後、ステップS11に進む。
ステップS11において、複数のコアブロック30同士を、レーザー溶接等により接合する工程が行われる。
これにより、ロータ100が製造される。その後、ロータ100は、図1に示すように、ステータ102との組み立て等が行われ、回転電機101が製造される。
[本実施形態の効果]
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入したと仮定した場合でかつ接着剤4の発泡剤41が膨張される前において、永久磁石1の径方向内側の面11を突出部32cに接触させた状態で、ロータ100の回転軸線方向から見て、永久磁石1の径方向内側の面11と溝部32bとの間に設けられる接着剤4が配置される接着剤配置部分Pが、永久磁石1に塗布された接着剤4の径方向内側の部分と、接着剤4の周方向両側の部分とを覆うように設けられている。これにより、接着剤配置部分P(隙間)が接着剤4の径方向内側の部分を覆うように設けられているので、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入する際において、永久磁石1が径方向に沿った方向に移動した場合(がたついた場合)でも、接着剤4と磁石用孔部32とが接触するのを抑制することができる。また、接着剤配置部分P(隙間)が接着剤4の周方向両側の部分を覆うように設けられているので、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入する際において、永久磁石1が周方向に沿った方向に移動した場合(がたついた場合)でも、接着剤4と磁石用孔部32とが接触するのを抑制することができる。その結果、接着剤4と磁石用孔部32との接触に起因して、接着剤4が剥がれるのを抑制することができる。すなわち、永久磁石1の接着に必要な接着剤4の量を確保する(維持する)ことができるので、永久磁石1を強固に固定することができる。
また、接着剤4と磁石用孔部32との接触が抑制される(つまり、接着剤4と磁石用孔部32とが接触する前に、永久磁石1と磁石用孔部32とが接触する)ので、磁石用孔部32に永久磁石1を挿入する際に、磁石用孔部32に接着剤4が接触するのを避けるように永久磁石1の姿勢(周方向の位置)を調整する必要がない。すなわち、磁石用孔部32に永久磁石1を容易に挿入することができる。
また、本実施形態では、上記のように、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入した後でかつ接着剤4の発泡剤41が膨張される前に、上記の式(1)を満たす。ここで、永久磁石1の周方向に沿った方向の中心と、磁石用孔部32の周方向に沿った方向の中心とが一致するように、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入した場合では、永久磁石1と磁石用孔部32との間には、周方向に沿った方向に幅(W1−W2)/2の隙間が生じる。一方、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入する際において、永久磁石1が周方向に沿った方向に移動する(がたつく)場合がある。そこで、本実施形態では、上記のように、突出部32cの周方向に沿った方向の端部と接着剤4との間の周方向に沿った方向の間隔Dを、(W1−W2)/2よりも大きくすることによって、永久磁石1が周方向に沿った方向に、(W1−W2)/2の分、移動した場合(つまり、隙間が無くなるように永久磁石1が移動した場合)でも、接着剤4と突出部32cとが接触することはない。これにより、接着剤4と磁石用孔部32との接触に起因して、接着剤4が剥がれるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入した後でかつ接着剤4の膨張前(発泡前)に、軸方向から見て、突出部32cの周方向に沿った方向の一方端部321cと突出部32cの一方端部321c側に配置される接着剤4(4a)との間の周方向に沿った方向の間隔をD1とし、突出部32cの周方向に沿った方向の他方端部322cと突出部32cの他方端部322c側に配置される接着剤4(4b)との間の周方向に沿った方向の間隔をD2としたときに、上記の式(2)および(3)を満たす。これにより、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入する際に、永久磁石1が周方向に沿った方向の一方側または他方側のいずれに移動した場合でも、(W1−W2)/2よりも大きい間隔D1および間隔D2が設けられているので、接着剤4と突出部32cとが接触するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入した後でかつ接着剤4の膨張前に、軸方向から見て、磁石用孔部32の一対の壁面32aの間の周方向に沿った方向の幅をW1とし、同じ半径位置における永久磁石1の一対の面13の間の周方向に沿った方向の幅をW2としたときに、上記の式(2)および(3)を満たす。これにより、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入する際において永久磁石1が周方向に沿った方向に移動した場合に、磁石用孔部32の壁面32aと永久磁石1の面13とが接触する場合において、接着剤4と突出部32cとが接触するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、接着剤4が塗布された永久磁石1を磁石用孔部32に挿入した後に、接着剤4を膨張温度以上の温度に加熱することにより発泡剤41を膨張させて、接着剤4により永久磁石1とロータコア3とを接着する工程を備える。これにより、接着剤4と突出部32cとが接触するのが抑制された状態(すなわち、永久磁石1の固定に十分な量の接着剤4が確保された状態)で磁石用孔部32に永久磁石1が挿入されているので、永久磁石1とロータコア3とを確実に接着することができる。
また、本実施形態では、上記のように、ロータコア3を準備する工程は、磁石用孔部32の径方向内側の内側面に突出部32cが設けられているロータコア3を準備する工程である。ここで、突出部32cを磁石用孔部32の径方向外側の内側面に設けた場合では、接着剤4を、永久磁石1の径方向外側の面12に配置することになる。この場合には、永久磁石1と、ロータコア3の径方向外側に配置されるステータ102との間に、接着剤4が配置される状態となり、接着剤4の厚みt2の分、永久磁石1とステータ102との距離が大きくなる。この点に対して、本実施形態では、磁石用孔部32の径方向内側の内側面に突出部32cを設けることによって、永久磁石1とステータ102との間に、接着剤4が配置されないので、その分、永久磁石1とステータ102との距離を小さくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、接着剤4を準備する工程は、膨張温度以上の温度に加熱されることにより膨張する発泡剤41を含む接着剤4を準備する工程である。これにより、接着剤4(ロータコア3)を膨張温度以上の温度に加熱するだけで、容易に、ロータコア3に永久磁石1を接着する(固定する)ことができる。
また、本実施形態では、上記のように、上記の式(1)(式(2)、式(3))の突出部32cの周方向に沿った方向の端部と接着剤4との間の周方向に沿った方向の間隔Dを満たすような突出部32cを有するロータコア3を準備すること、および、上記の式(1)(式(2)、式(3))の突出部32cの周方向に沿った方向の端部と接着剤4との間の周方向に沿った方向の間隔Dを満たすように接着剤4を塗布することとの少なくとも一方により、上記の式(1)(式(2)、式(3))が満たされている。ここで、上記の式(1)(式(2)、式(3))を満たすように、ロータコア3を準備することと、接着剤4を塗布することとのうちのいずれか一方のみを行った場合には、両方行う場合に比べて、工程を簡略化することができる。また、上記の式(1)(式(2)、式(3))を満たすように、ロータコア3を準備することと、接着剤4を塗布することとの両方を行った場合には、精度よく、上記の式(1)(式(2)、式(3))を満たすことができる。
また、本実施形態では、上記のように、突出部32cの周方向に沿った方向の端部と接着剤4との間の周方向に沿った方向の間隔D(D1、D2)は、発泡剤41が膨張される前の接着剤4の厚みt1よりも大きい。これにより、間隔D(D1、D2)が比較的大きくなるので、接着剤4と突出部32cとが接触するのを確実に抑制することができる。また、突出部32cが台形形状を有している場合(突出部32cの一方端部321cおよび他方端部322cが接着剤4に近づくように延びている場合、図8参照)でも、間隔D(D1、D2)が比較的大きいので、突出部32cの一方端部321cおよび他方端部322cと接着剤4とが接触するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、接着剤4を塗布する工程は、永久磁石1の周方向に沿った方向の一方端および他方端から接着剤4がはみ出さないように、接着剤4を塗布する工程である。これにより、永久磁石1の周方向に沿った方向の一方端および他方端からはみ出した接着剤4がロータコア3に接触することに起因して、接着剤4が剥がれるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、溝部32bの周方向に沿った方向の内側面321bおよび322bである突出部32cの周方向に沿った方向の側端部(一方端部321c、他方端部322c)と、接着剤4との間の周方向に沿った方向の間隔をDとしたときに、上記の式(1)を満たす。これにより、接着剤4が溝部32bの周方向に沿った方向の内側面321bおよび322bに接触することを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、回転軸線方向から見て、径方向内側に窪む溝部32bの溝深さd1は、接着剤4の厚みt1よりも大きい。これにより、永久磁石1を磁石用孔部32に挿入する際において、永久磁石1が径方向に沿った方向に移動した場合(がたついた場合)でも、接着剤4と磁石用孔部32とが接触するのを容易に抑制することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、ロータ100をステータ102の径方向内側に配置するいわゆるインナーロータとして構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、ロータ100をアウターロータとして構成してもよい。
また、上記実施形態では、膨張剤として発泡剤41を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、発泡剤41以外の膨張する材料を膨張剤として用いてもよい。
また、上記実施形態では、接着剤4を熱風Eにより乾燥させる例(図15参照)を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、換気装置をロータ100の製造装置にさらに設ければ、接着剤4をヒータによる加熱により乾燥させてもよい。
また、上記実施形態では、突出部32cが磁石用孔部32の径方向内側の内側面に設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図19に示す第1変形例のロータ110のように、径方向内側に突出するように、突出部111を磁石用孔部112の径方向外側に設けてもよい。この場合、接着剤113は、永久磁石114の径方向外側の面115に配置される。
また、上記実施形態では、接着剤4が、永久磁石1が磁石用孔部32に挿入された状態(挿入したと仮定した場合)で、軸方向から見て、突出部32cの周方向に沿った方向の一方側と他方側との両方に配置されるように塗布される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図20に示す第2変形例のロータ120のように、接着剤121を、突出部122の周方向に沿った方向の一方側にのみ配置されるように塗布してもよい。
また、上記実施形態では、磁石用孔部32の一対の壁面32aの間の周方向に沿った方向の幅をW1とし、同じ半径位置における永久磁石1の一対の面13の間の周方向に沿った方向の幅をW2としたときに、上記の式(2)および(3)が満たされる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図21に示す第3変形例のロータ130のように、磁石用孔部131および永久磁石133がともに長方形形状である場合には、磁石用孔部131の周方向に沿った方向の幅をW1とし、永久磁石133の周方向に沿った方向の幅をW2としたときに、上記の式(2)および(3)が満たされる。
1、114、133 永久磁石 3 ロータコア
4、4a、4b、113、121 接着剤 11 面
13 面(外側面) 32、112、131 磁石用孔部
32a 壁面(傾斜面) 32b 溝部
32c、111、122 突出部 41 発泡剤(膨張剤)
100、110、120、130 ロータ 321b、322b (溝部の)内側面
321c 一方端部 322c 他方端部
P 接着剤配置部分

Claims (8)

  1. ロータの回転軸線方向に沿って延びる磁石用孔部を有し、前記磁石用孔部の径方向外側または径方向内側の一方の内側面に径方向外側および径方向内側の他方に突出する突出部が設けられているロータコアと、前記磁石用孔部に挿入され、接着剤により前記ロータコアに固定される永久磁石とを備えるロータの製造方法であって、
    膨張温度以上の温度に加熱されることにより、膨張する膨張剤を含む前記接着剤を、前記永久磁石が前記磁石用孔部に挿入されたと仮定した場合における前記永久磁石の径方向外側または径方向内側の一方で、かつ、前記永久磁石が前記磁石用孔部に挿入されたと仮定した場合において、前記ロータの回転軸線方向から見て、前記突出部の前記ロータコアの周方向に沿った方向の一方側に配置されるように塗布する工程と、
    前記接着剤が塗布された前記永久磁石を前記ロータコアの前記磁石用孔部に挿入する工程と、
    前記接着剤が塗布された前記永久磁石を前記磁石用孔部に挿入した後に、前記接着剤を前記膨張温度以上の温度に加熱することにより前記膨張剤を膨張させて、前記接着剤により前記永久磁石と前記ロータコアとを接着する工程と、を備え、
    前記永久磁石を前記磁石用孔部に挿入したと仮定した場合でかつ前記接着剤の前記膨張剤が膨張される前において、前記永久磁石の径方向外側または径方向内側の一方の面を前記突出部に接触させた状態で、前記ロータの回転軸線方向から見て、前記永久磁石の径方向外側または径方向内側の一方の面と、前記突出部の前記周方向に沿った方向に隣り合うように設けられ径方向外側または径方向内側の一方に窪む溝部との間に設けられる前記接着剤が配置される接着剤配置部分が、前記永久磁石に塗布された前記接着剤の径方向外側または径方向内側の一方の部分と、前記接着剤の周方向両側の部分とを覆うように設けられている、ロータの製造方法
  2. 前記永久磁石の周方向に沿った方向の中心と前記磁石用孔部の周方向に沿った方向の中心とが一致するように前記永久磁石を前記磁石用孔部に挿入したと仮定した場合でかつ前記接着剤の前記膨張剤が膨張される前に、前記ロータの回転軸線方向から見て、前記磁石用孔部の前記周方向に沿った方向の幅をW1とし、同じ半径位置における前記永久磁石の前記周方向に沿った方向の幅をW2とし、前記突出部の前記周方向に沿った方向の端部と前記接着剤との間の前記周方向に沿った方向の間隔をDとしたときに、下記の式(1)を満たす、請求項1に記載のロータの製造方法。
    Figure 0006601568
  3. 前記接着剤を塗布する工程は、前記接着剤を、前記永久磁石が前記磁石用孔部に挿入したと仮定した場合で、前記ロータの回転軸線方向から見て、前記突出部の前記周方向に沿った方向の一方側と他方側との両方に配置されるように塗布する工程であり、
    前記永久磁石を前記磁石用孔部に挿入したと仮定した場合でかつ前記接着剤の膨張前に、前記ロータの回転軸線方向から見て、前記突出部の前記周方向に沿った方向の一方端部と前記突出部の一方端部側に配置される前記接着剤との間の前記周方向に沿った方向の間隔をD1とし、前記突出部の前記周方向に沿った方向の他方端部と前記突出部の他方端部側に配置される前記接着剤との間の前記周方向に沿った方向の間隔をD2としたときに、下記の式(2)および(3)を満たす、請求項2に記載のロータの製造方法。
    Figure 0006601568
  4. 前記磁石用孔部の径方向内側の前記内側面に前記突出部が設けられており、
    前記磁石用孔部の前記内側面は、前記ロータの回転軸線方向から見て、径方向外側から径方向内側に向かって傾斜する一対の傾斜面を有し、
    前記永久磁石は、前記磁石用孔部の前記一対の傾斜面に沿うように傾斜する一対の外側面を有し、
    前記永久磁石を前記磁石用孔部に挿入したと仮定した場合でかつ前記接着剤の膨張前に、前記ロータの回転軸線方向から見て、前記磁石用孔部の前記一対の傾斜面の間の前記周方向に沿った方向の幅をW1とし、同じ半径位置における前記永久磁石の前記一対の外側面の間の前記周方向に沿った方向の幅をW2としたときに、上記の式(2)および(3)を満たす、請求項3に記載のロータの製造方法。
  5. 前記突出部の前記周方向に沿った方向の端部と前記接着剤との間の前記周方向に沿った方向の間隔Dは、前記膨張剤が膨張される前の前記接着剤の厚みよりも大きい、請求項2〜4のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  6. 前記溝部の前記周方向に沿った方向の内側面である前記突出部の前記周方向に沿った方向の側端部と、前記接着剤との間の前記周方向に沿った方向の間隔をDとしたときに、上記の式(1)を満たす、請求項2〜5のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  7. 前記接着剤は、前記膨張温度以上の温度に加熱されることにより膨張する発泡剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  8. 前記永久磁石を前記磁石用孔部に挿入したと仮定した場合でかつ前記接着剤の前記膨張剤が膨張される前において、前記永久磁石の径方向外側または径方向内側の一方の面を前記突出部に接触させた状態で、回転軸線方向から見て、径方向外側または径方向内側の一方に窪む前記溝部の深さは、前記接着剤の厚みよりも大きい、請求項1〜7のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
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