JP4453414B2 - 床暖房用下地マット及びフローリングの施工方法 - Google Patents

床暖房用下地マット及びフローリングの施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、床暖房用下地マット及びフローリングの施工方法に関するものであり、詳しくは、表面にフローリングが敷設される床下地材としての床暖房用下地マットであって、電磁誘導加熱によりホットメルト接着剤を溶融させてフローリングを貼り付けるための床暖房用下地マット、および、当該床暖房用下地マットを使用したフローリングの施工方法に関するものである。
床暖房の施工においては、新築、既設を問わず簡便に施工できる様に、床下地材として、予め通水パイプを埋設して成る床暖房用下地マットが使用される。斯かる床暖房用下地マットとしては、例えば、長方形にプレス形成され且つ表面に配管溝が彫り込まれた板状の発泡樹脂成形体(マット板)と、発泡樹脂成形体の配管溝に配置された通水パイプ(放熱管)と、発泡樹脂成形体の表面に貼着された熱拡散用の金属箔(放熱シート)とを備えた「床暖房マット」として提案されている。斯かる床暖房用下地マットは、発泡樹脂成形体の裏面にスリットが多数形成されているため、運搬や保管の際にロール状に巻くことができ、取扱いに優れている。
特開2000−65365号公報
また、昨今の床暖房の施工では、多くの場合、上記の床暖房用下地マットの表面に仕上材としてフローリングが敷設されるが、フローリングの施工においては、両面にホットメルト接着剤(熱溶融性接着剤)がコーティングされた金属製下敷きシート(被加熱部材)を配置し、下敷きシートの上に重ねた床仕上材の表面から磁力線を照射することにより、誘導電流によって下敷きシートを発熱させ、その表面のホットメルト接着剤を溶融させてを床仕上材を接着する「建築用材料の貼り付け施工方法」が利用できる。ホットメルト接着剤を使用した施工は、接着剤の硬化時間が瞬時であり施工性に優れていること、ホルムアルデヒド等の有害物質の発生がないこと、ホットメルト接着剤を再溶融することにより張替えが出来ること等の利点がある。
特開平06−313357号公報
ところで、ホットメルト接着剤を使用して床暖房用下地マットにフローリングを敷設する場合は、仕上材であるフローリングの種類がデザイン等により多種に及ぶため、被加熱部材およびホットメルト接着剤が予め付設された床暖房用下地マットを使用するのが望ましい。また、昨今では床暖房の対象となる床の面積がより広くなる傾向にあり、上記の様な床暖房用下地マットにおいては、フローリングから受ける荷重に対する強度を高めるため、発泡樹脂成形体に適当な間隔で小根太を配置する必要がある。そして、床暖房用下地マットにおいて、ホットメルト接着剤が貼付された被加熱部材を配置する場合は、電磁誘導加熱による発泡樹脂成形体の損傷を防止するため、小根太の表面に配置される。
しかしながら、上記の様な構成の床暖房用下地マットについて種々検討した結果、以下の様な問題を生じることが判明した。すなわち、床暖房用下地マットにおいて、通水パイプは、全ての発泡樹脂成形体に亙って温水が巡回する様に連続状態に配置されるため、床暖房用下地マットを上記の様に構成した場合には、通水パイプの小根太を跨ぐ部位が被加熱部材の直下に位置する。従って、被加熱部材全体を電磁誘導加熱した場合、被加熱部材からの伝熱、および、磁力線の照射による誘導加熱の効果により、被加熱部材の直下の通水パイプ自体が高温になり、その近傍の発泡樹脂成形体も溶融する。
もっとも、フローリング敷設時に、通水パイプの小根太を跨ぐ部位を除いて被加熱部材を加熱することも出来るが、その様な施工は多くの手間を要し、また、フローリングの張替えの際にホットメルト接着剤を再溶融する作業では、前記の部位を的確に見つけ出すのが困難でもある。
本発明は、上記の様な実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フローリングの下地材としての床暖房用下地マットであって、電磁誘導加熱によりホットメルト接着剤を溶融させてフローリングを貼り付ける際、発泡樹脂成形体を損傷することなく、かつ、一層効率的にフローリングを敷設できる床暖房用下地マット、および、当該床暖房用下地マットを使用したフローリングの施工方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、通水パイプと小根太との交差部において、帯状の金属製被加熱部材が表面に取り付けられた小根太に対し、金属製被加熱部材と反対側の裏面側に溝を形成し、当該溝に通水パイプを挿通して金属製被加熱部材を迂回させ且つ金属製被加熱部材と通水パイプとの間に小根太の一部を介在させることにより、金属製被加熱部材のホットメルト接着剤を電磁加熱溶融する際、通水パイプに対する断熱を図り、かつ、磁力線の影響が少なくなる様にした。
すなわち、本発明は2つの要旨から成り、その第1の要旨は、表面にフローリングが敷設される床下地材としての床暖房用下地マットであって、平面的に配列された複数の板状の発泡樹脂成形体と、これら発泡樹脂成形体の間に介装された小根太と、前記各発泡樹脂成形体に亘ってこれら発泡樹脂成形体の表層近傍に埋設された通水パイプと、前記各発泡樹脂成形体の表面に貼着された熱拡散用の金属箔とを備え、かつ、ホットメルト接着剤を貼付した帯状の金属製被加熱部材が前記小根太の表面に取り付けられていることにより、電磁誘導加熱によってフローリングを接着可能に構成され、そして、前記通水パイプの前記小根太と交差する部位は、当該小根太の裏面側に形成された溝に挿通されていることを特徴とする床暖房用下地マットに存する。
また、本発明の第2の要旨は、上記の床暖房用下地マットを使用したフローリングの施工方法であって、床暖房用下地マットの表面にフローリングを配置し、フローリング表面の金属製被加熱部材に相当する部位に磁力線を照射して金属製被加熱部材を誘導加熱し、金属製被加熱部材表面のホットメルト接着剤を溶融することにより、床暖房用下地マットにフローリングを接着することを特徴とするフローリングの施工方法に存する。
本発明によれば、通水パイプの小根太と交差する部位が当該小根太の裏面側に形成された溝に挿通されており、断熱材として機能する小根太の一部が金属製被加熱部材と通水パイプの前記の部位との間に介在し、かつ、磁力線を照射する電磁誘導加熱装置から通水パイプの前記の部位が離間した状態となるため、通水パイプの昇温を抑制でき、その近傍の発泡樹脂成形体の損傷を防止できる。従って、フローリングを接着する際に特別な養生も必要なく、一層効率的にフローリングを敷設できる。
本発明に係る床暖房用下地マット及びフローリングの施工方法について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る床暖房用下地マットの一例の主な構成要素を示す平面図であり、図2は、本発明に係る床暖房用下地マットの一例の内部構造を一部破断の斜視図である。図3は、図1におけるA部分の拡大図であり、小根太と通水パイプの交差部分を示す縦断面図である。また、図4は、本発明の好ましい態様における床暖房用下地マットの金属製被加熱部材の構造を示す平面図である。そして、図5は、本発明に係るフローリングの施工方法を示す平面図である。
先ず、本発明の床暖房用下地マットについて説明する。図中に符号(1)で示す本発明の床暖房用下地マットは、図5に示す様に、表面にフローリング(8)が敷設される床下地材としてのマットであり、電磁誘導加熱によりホットメルト接着剤を溶融させてフローリング(8)を貼り付ける場合に適用される。
本発明の床暖房用下地マット(1)は、図2に示す様に、平面的に配列された複数の板状の発泡樹脂成形体(2)と、これら発泡樹脂成形体の間に介装された小根太(3)と、各発泡樹脂成形体(2)に亘ってこれら発泡樹脂成形体の主に表層近傍に埋設された通水パイプ(4)と、各発泡樹脂成形体(2)の表面に貼着された熱拡散用の金属箔(5)とを備え、かつ、ホットメルト接着剤を貼付した帯状の金属製被加熱部材(6)が前記の小根太(3)の表面に取り付けられていることにより、電磁誘導加熱によって上記のフローリング(8)を接着可能に構成されている。
床暖房用下地マット(1)の外形は、図1に示す様に、施工性の観点から、通常は一辺の長さが450〜4000mm程度の長方形または正方形に形成されるが、各発泡樹脂成形体(2)は、これらを小根太(3)共に複数枚配列した場合に前記の寸法基準を満たす様な大きさの長方形または正方形に形成される。発泡樹脂成形体(2)の厚さは、一般的には6〜40mm程度である。発泡樹脂成形体(2)は、ポリエチレン、ポリスチレン、ウレタン樹脂などを射出成形して構成される。樹脂の種類にもよるが、発泡樹脂成形体(2)の発泡倍率は5〜50倍程度である。
小根太(3)としては、通常、建築用の各種木材が使用される。小根太(3)は、木材と同等以上の荷重強度と金属製被加熱部材(6)の加熱によって溶融することのない耐熱性を備えている限り、合成樹脂によって構成されてもよい。小根太(3)の厚さは発泡樹脂成形体(2)の厚さと同等とされ、小根太(3)の幅は35〜90mm程度とされる。
通水パイプ(4)としては、アルミニウム合金や銅合金などの金属または耐熱性の樹脂から成るパイプが使用される。通水パイプ(4)の内径は4〜7mm程度である。通水パイプ(4)は、上記の発泡樹脂成形体(2)を成形する際、例えば図1に示す様に所定の配置パターンに予め成形されて金型内に装填されることにより、発泡樹脂成形体(2)の表層部分に埋設された状態とされる。なお、通水パイプ(4)の断面形状は、方形などの円形以外の形状でもよい。
通水パイプ(4)の配置(引き回し)は、平面視した場合、図1に示す様に、各発泡樹脂成形体(2)に亙ってこれら発泡樹脂成形体の内部を略均等に巡回する状態の配置とされる。図1の例では、温水が循環する2系統の通水パイプ(4)が配置されている。図1中の符号(41)は、外部の温水供給用配管(図示せず)から各通水パイプ(4)に温水を供給し、各通水パイプ(4)から使用済の温水を回収して外部の回収用配管(図示せず)へ戻すためのヘッダーを示す。そして、金属箔(5)は、上記の通水パイプ(4)に接触する状態で発泡樹脂成形体(2)の表面に貼着される。斯かる金属箔(5)としては、熱伝導率の大きさ、加工性およびコストの観点から、通常、アルミニウム合金を含むアルミニウム箔が使用される。
金属製被加熱部材(6)は、その幅を20〜60mm程度、厚さを0.1〜3mm程度に設計された例えば鋼製の薄板であり、斯かる薄板は、フローリング(8)を配置した際に当該フローリングの幅方向に薄板の長さ方向が沿う様に小根太(3)の表面に接着剤などによって貼着される。金属製被加熱部材(6)を構成する金属としては、上記の鋼を含む鉄の他、アルミニウム合金、コバルト、ニッケル等の金属が挙げられる。そして、金属製被加熱部材(6)の表面に貼付されるホットメルト接着剤としては、一般的にはポリエチレン、ポリイソブチレン、ポリアミド、酢酸ビニル−エチレン共重合体などの公知の各種熱可塑性樹脂が使用される。
また、本発明の好ましい態様においては、電磁誘導によって金属製被加熱部材(6)がより均一に発熱する様に、金属製被加熱部材(6)には、図4に示す様に、その幅方向の略中央に且つ長さ方向に沿って多数の小孔(7)が設けられる。小孔(7)の形状は、それぞれの開口面積が略同一である限り、四角形、五角形などの多角形の他、適宜の形状に設計できるが、加工性を高める観点から、通常は図示する様な円形、または、長方形の各短辺を半円弧に形成した様な長円形に設計される。上記の様な位置に小孔(7)が設けられた金属製被加熱部材(6)においては、誘導加熱のための磁力線を照射した場合、当該金属製被加熱部材に発生する誘導電流(うず電流)を各小孔(7)の周囲に集中させることが出来る。
小孔(7)の大きさは、円形の場合、直径で20mm以下の大きさ、好ましくは直径で1〜15mmの大きさとされる。小孔(7)の大きさを上記の範囲に設定する理由は次の通りである。すなわち、直径が20mmを越える場合は、小孔(7)の中央に相当する部位のホットメルト接着剤を完全に溶融できない恐れがあるので好ましくない。一方、直径が1mm未満の場合は、加工性が低下し、製造コストが上昇する。なお、小孔(7)の形状が円形以外の場合の大きさは、その開口面積に相当する面積の円形を想定し、その直径を上記の基準に照らして決定できる。
更に、金属製被加熱部材(6)の全体をより一層均一に加熱するため、図4に示す様に、小孔(7)の配列ピッチ(各小孔の中心間の距離)(L)は金属製被加熱部材(6)の幅(W)以下となる様に設定されるのが好ましい。すなわち、図4において、L≦Wの関係を満たす様に小孔(7)が設けられる。上記の様な関係を満たす様に小孔(7)を配列した場合には、各小孔(7)間において加熱されない部位が生じるのを防止でき、幅方向および長さ方向に亘って金属製被加熱部材(6)を均一に加熱できる。
本発明の床暖房用下地マット(1)においては、金属製被加熱部材(6)を電磁誘導加熱する際、通水パイプ(4)の昇温を抑制し、発泡樹脂成形体(2)の溶融を防止するため、通水パイプ(4)の小根太(3)と交差する部位、すなわち、図1中の符号(A)で示す部分は、図3に示す様に、金属製被加熱部材(6)と反対側の小根太(3)の裏面側に形成された溝(3c)に挿通される。
具体的には、上記の通水パイプ(4)は、各発泡樹脂成形体(2)ごとに小根太(3)に沿った配置とされ且つ小根太(3)の端部を跨いで連続しており、斯かる連続部分が小根太(3)の端部の溝(3c)に配置されている。小根太(3)の溝(3c)は、当該小根太を作製した際に溝切り加工などにより予め形成される。通常、小根太(3)の裏面からの溝(3c)の深さは、通水パイプ(4)の直径と同等か又は直径よりも僅かに大きい程度の深さとされ、溝(3c)の幅は通水パイプ(4)が緩く勘合する程度の幅とされる。
次に、上記の床暖房用下地マット(1)を使用した本発明に係るフローリングの施工方法について説明する。本発明の施工方法は、基本的には従来のいわゆる捨て貼り工法あるいは置き床工法に準ずる施工方法であり、本発明の施工方法では、通常、先ず、根太などの横架材を含む床組の上に、釘などの固定材を使用してベニヤ等の構造用合板やパーティクルボード等の捨て貼りを貼設した後、床暖房用下地マット(1)を敷設する。床暖房用下地マット(1)を固定するには、釘などによって捨て貼りに小根太(3)を止める。なお、床組の横架材が十分に架設されている場合には、床暖房用下地マット(1)を直接敷設することも出来る。
続いて、図4に示す様に、床暖房用下地マット(1)の表面にフローリング(8)を配置する。フローリング(8)としては、マトア、チーク、オーク、ナラ、サクラ、ヒノキ、メープル、ウリン等の各種天然木材を少なくとも表面に使用した床仕上材が使用される。通常、フローリング(8)は、平面形状を細長の長方形に形成されており、フローリング(8)の寸法は、長さが900〜2000mm程度、幅が150〜350mm程度、厚さが3〜15mm程度である。フローリング(8)を配置する場合は、床暖房用下地マット(1)に対し、金属製被加熱部材(6)の長さ方向とフローリング(8)の長さ方向とが直交する様に配置する。
また、上記の様にフローリング(8)を配置していくと共に、フローリング(8)の表面の金属製被加熱部材(6)に相当する部位に磁力線を照射して金属製被加熱部材(6)を誘導加熱し、その表面のホットメルト接着剤を溶融することにより、床暖房用下地マット(1)にフローリング(8)を順次接着する。フローリング(8)の接着作業においては、フローリング(8)表面の金属製被加熱部材(6)に相当する位置に電磁誘導加熱装置(9)の加熱コイル装置(92)を押し当て、加熱コイル装置(92)に発生した磁力線によって金属製被加熱部材(6)を電磁誘導加熱し、ホットメルト接着剤を溶融させる。
上記の加熱操作に使用される電磁誘導加熱装置(9)は、基本的な回路構成は特開2000−220288号公報などに開示されている様に公知であり、磁力線を発生させる電源ユニット、発振制御回路、増幅器などを含む高周波発生器としての電磁誘導加熱装置本体(91)と、内部にコイルが設けられた磁界発生器としての加熱コイル装置(92)とを高周波電力供給用のケーブル(93)で接続して構成される。そして、加熱コイル装置(92)のコイルを導電性材料に近接させると共に、電磁誘導加熱装置本体(91)から加熱コイル装置(92)に高周波電力を供給し、コイルに発生させた磁力線(交番磁界)を導電性材料に透過させることにより、導電性材料に誘導電流を発生させて当該導電性材料を発熱させる様になされている。
また、上記の電磁誘導加熱装置(9)は、フローリング(8)の貼付け施工をより効率的に行うため、図示する様な架台(94)に搭載されていてもよい。例えば、架台(94)は、2段の棚状に組み立てられた枠組構造体であり、下段の棚板部分に電磁誘導加熱装置本体(91)を載せる様になされている。架台(94)に電磁誘導加熱装置本体(91)を搭載した場合には、ホットメルト接着剤を硬化させる際にフローリング(8)を押え付けるための荷重手段としても利用できる。なお、架台(94)は、上段が天板により平坦面に形成され、フローリング(8)に対する荷重が足りない場合には別途に錘を積載可能に構成されていてもよい。
上記の様に金属製被加熱部材(6)表面のホットメルト接着剤を溶融させた後は、溶融したホットメルト接着剤に相当する部位を上記の架台(94)等によりフローリング(8)の表面から押え付けた状態において、ホットメルト接着剤を硬化させることにより、床暖房用下地マット(1)にフローリング(8)を接着することが出来る。上記の架台(94)を利用した場合は、ホットメルト接着剤を硬化させる間、次に処理すべきホットメルト接着剤の溶融作業を行うことが出来、一層効率的である。そして、フローリング(8)の長さ方向に沿って各金属製被加熱部材(6)表面のホットメルト接着剤を加熱溶融して硬化させる上記の様な作業を順次に繰り返すことにより、居室の床全体にフローリング(8)を敷設することが出来る。
本発明の床暖房用下地マット(1)は、上述した様に、通水パイプ(4)の小根太(3)と交差する部位が当該小根太の裏面側の溝(3c)に挿通されており、断熱材として機能する小根太(3)の一部が金属製被加熱部材(6)と通水パイプ(4)の前記の部位との間に介在し、かつ、磁力線を照射する電磁誘導加熱装置(9)の加熱コイル装置(92)から通水パイプ(4)の前記の部位が離間した状態となるため、金属製被加熱部材(6)のホットメルト接着剤を電磁加熱溶融する際、通水パイプ(4)に対する断熱を図ることが出来、かつ、磁力線の影響が低減することが出来る。従って、通水パイプ(4)の昇温を抑制でき、その近傍の発泡樹脂成形体(2)の損傷を防止できる。そして、本発明の床暖房用下地マット(1)及びフローリング(8)の施工方法によれば、フローリング(8)の接着作業において通水パイプ(4)の昇温を抑制でき、発泡樹脂成形体(2)の損傷を防止できるため、フローリング(8)を接着する際に特別な養生も必要なく、一層効率的にフローリング(8)を敷設できる。
また、床暖房用下地マット(1)において、金属製被加熱部材(6)に多数の小孔(7)が設けられている場合には、電磁誘導によって金属製被加熱部材(6)に生じる誘導電流を各小孔(7)の周囲に集中させることが出来、床暖房用下地マット(1)に対するフローリング(8)の不陸状態にさほど影響されることなく、金属製被加熱部材(6)の全体に亘って略均一に加熱することが出来るため、金属製被加熱部材(6)表面のホットメルト接着剤を略均等に溶融させることが出来、より短時間で確実にフローリング(8)を接着できる。
因に、床暖房用下地マット(1)に電磁誘導加熱によりフローリング(8)を接着し、床暖房用下地マット(1)の発泡樹脂成形体(2)への影響を確認した。床暖房用下地マット(1)としては、ポリスチレンから成る厚さ12mmの発泡樹脂成形体(2)に架橋ポリエチレン製の直径7.2mmの通水パイプ(4)が埋設され、幅45mm、厚さ0.35mmで且つ表面にホットメルト接着剤を貼付した鋼製の金属製被加熱部材(6)が小根太(3)に配置された床暖房用下地マットを使用した。フローリング(8)の厚さは12mmであった。接着操作においては、出力1100Wの電磁誘導加熱装置(9)を使用し、金属製被加熱部材(6)に対して6秒間磁力線を照射した。そして、ホットメルト接着剤を硬化させた後、再び電磁誘導加熱してホットメルト接着剤を溶融させてフローリング(8)を剥がし、通水パイプ(4)と小根太(3)の交差部分近傍の発泡樹脂成形体(2)を確認したところ、何ら損傷がないことが確認された。
また、床暖房用下地マット(1)において、直径5mmの円形の小孔(7)が35mmの配列ピッチで設けられた金属製被加熱部材(6)と、小孔(7)が設けられていない金属製被加熱部材(6)とを2本平行に配置した以外は上記と同様の条件でフローリング(8)の接着操作を行った。斯かる操作においては、フローリング(8)の表面から電磁誘導加熱によりホットメルト接着剤を上記と同様に溶融させた後、ホットメルト接着剤の硬化前に直ちにフローリング(8)を剥がし、金属製被加熱部材(6)表面におけるホットメルト接着剤の溶融状態を確認した。その結果、小孔(7)のない金属製被加熱部材(6)においては、ホットメルト接着剤の溶融部分が不連続であったのに対し、小孔(7)が設けられた金属製被加熱部材(6)においては、ホットメルト接着剤の溶融部分が各小孔(7)を中心に拡がり且つ金属製被加熱部材(6)の長さ方向に連続して金属製被加熱部材(6)の全面に及んでいたのが確認された。
本発明に係る床暖房用下地マットの一例の主な構成要素を示す平面図である。 本発明に係る床暖房用下地マットの一例の内部構造を一部破断の斜視図である。 図1におけるA部分の拡大図であり、小根太と通水パイプの交差部分を示す縦断面図である。 本発明の好ましい態様における床暖房用下地マットの金属製被加熱部材の構造を示す平面図である。 本発明に係るフローリングの施工方法を示す平面図である。
符号の説明
1 :床暖房用下地マット
2 :発泡樹脂成形体
3 :小根太
3c:溝
4 :通水パイプ
5 :金属箔
6 :金属製被加熱部材
7 :小孔
8 :フローリング
9 :電磁誘導加熱装置
91:電磁誘導加熱装置本体
92:加熱コイル装置
93:ケーブル
94:架台
A :小根太と通水パイプの交差部分
L :小孔の配列ピッチ
W :金属製被加熱部材の幅

Claims (4)

  1. 表面にフローリングが敷設される床下地材としての床暖房用下地マットであって、平面的に配列された複数の板状の発泡樹脂成形体と、これら発泡樹脂成形体の間に介装された小根太と、前記各発泡樹脂成形体に亘ってこれら発泡樹脂成形体の表層近傍に埋設された通水パイプと、前記各発泡樹脂成形体の表面に貼着された熱拡散用の金属箔とを備え、かつ、ホットメルト接着剤を貼付した帯状の金属製被加熱部材が前記小根太の表面に取り付けられていることにより、電磁誘導加熱によってフローリングを接着可能に構成され、そして、前記通水パイプの前記小根太と交差する部位は、当該小根太の裏面側に形成された溝に挿通されていることを特徴とする床暖房用下地マット。
  2. 金属製被加熱部材には、その幅方向の略中央に且つ長さ方向に沿って多数の小孔が設けられている請求項1に記載の床暖房用下地マット。
  3. 小孔の配列ピッチが金属製被加熱部材の幅以下に設定されている請求項1又は2に記載の床暖房用下地マット。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の床暖房用下地マットを使用したフローリングの施工方法であって、床暖房用下地マットの表面にフローリングを配置し、フローリング表面の金属製被加熱部材に相当する部位に磁力線を照射して金属製被加熱部材を誘導加熱し、金属製被加熱部材表面のホットメルト接着剤を溶融することにより、床暖房用下地マットにフローリングを接着することを特徴とするフローリングの施工方法。
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