JP4453065B2 - 食品千切り器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平板状に切り開いた烏賊などの魚介類、スライスした食肉、桂むきした大根などの野菜、平板状に形成した果物などの平板状食品(以下、被切断物という。)を部分的に千切りする食品千切り器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、平板状に切り開いた烏賊などの被切断物を千切りした場合には、切断物の全てが千切りされることになる。この千切りされた切断物を握り寿司の具として用いる場合には、握った寿司飯の周囲を海苔で囲み、その中に上記千切りした具を入れる、いわゆる軍艦巻きにしなければならなかった。そこで、被切断物を部分的に千切りすれば、その具を寿司飯の上に載せることができるため、上記のような軍艦巻きにする必要がなくなる。
【0003】
ところで、従来、被切断物を部分的に千切りするには、例えば包丁を用いるか、あるいは櫛刃状に刃を列設した切断具を用いていた。このような切断具や包丁を用いて例えば平板状に切り開いた烏賊を部分的に千切りする場合には、上面から下面まで切断するのに相当な切断力を要する反面、切断するために力を入れ過ぎると、刃先のみに負担がかかり、刃が短期間で切れなくなるという不具合があった。
【0004】
そこで、従来では、特許文献1に開示された発明のように多数枚の円形回転刃を所定間隔を存して列設し、各円形回転刃の中央部及び周縁部に、円形回転刃をガードして安定させる櫛状の仕切板を挿嵌した千切り機が用いて被切断物を部分的に千切りしていた。
【特許文献1】
特開2001−121477
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1に開示された発明は、被切断物を部分的に千切りする場合、千切り機に被切断物を挿入し多数枚の円形回転刃を正転させて被切断物を途中まで千切りした後、多数枚の円形回転刃を逆転させて被切断物を元の挿入位置まで戻さなければならない。
この切断作業は、細心の注意を払わなければ切断しない部分を残すことが非常に難しいことから作業性が悪く、特に切断しない部分を常に一定幅に形成することが非常に困難であるため、常時一定長さに部分的に千切りした切断物を提供することができないという課題があった。また、多数枚の円形回転刃を正転または逆転させるには、モータ回転軸の回転方向を制御しなければならないため、複雑なモータ回転制御機構が必要であるという課題があった。
【0006】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、構造を簡素化し、被切断物を確実かつ容易に常時一定の長さに部分的に千切り可能な食品千切り器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明は、複数の切断刃が軸方向に所定間隔をおいて配列され、かつ軸心回りに回転可能な回転切断部と、前記回転切断部の複数の切断刃がそれぞれ挿通される挿通溝を有するとともに、前記回転切断部の回転に伴って従動回転する従動回転体とを備え、前記回転切断部を回転させ前記従動回転体との間に被切断物を送り込んで当該被切断物を千切りする食品千切り器であって、前記従動回転体の外周に、軸方向に沿って両端に位置する挿通溝を除いて凹部を形成し、前記回転切断部の軸方向両端に位置する切断刃がそれぞれ前記両端に位置する挿通溝に常に挿通して前記回転切断部の複数の切断刃を前記挿通溝にそれぞれガイドするガイド部を設けたことを特徴とする。
ここで、本発明のいう被切断物とは、平板状に切り開いた烏賊などの魚介類、スライスした食肉、桂むきした大根などの野菜、平板状に形成した果物などの平板状食品をいう。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、従動回転体の外周に、軸方向に沿って両端に位置する挿通溝を除いて凹部を形成したことにより、その凹部に被切断物の先端部を挿入した後、回転切断部を回転させると、従動回転体との間に被切断物が送り込まれ当該被切断物を凹部に挿入した先端部を除いて千切りされる。したがって、被切断物を部分的に千切りするために回転切断部を逆転させて被切断物を元の挿入位置まで戻す必要がなくなり、構造を簡素化し、被切断物を確実かつ容易に常時一定の長さに部分的に千切りすることができる。
また、回転切断部の軸方向両端に位置する切断刃がそれぞれ両端に位置する挿通溝に常に挿通して回転切断部の複数の切断刃を挿通溝にそれぞれガイドするガイド部を設けたことにより、回転切断部を回転させて被切断物を凹部に挿入した部分を除いて千切りした後、ガイド部にて回転切断部の複数の切断刃を挿通溝にそれぞれ確実にガイドして挿通させることができる。
【0011】
請求項記載の発明は、請求項記載の食品切断器において、前記回転切断部の切断刃は、正逆両方向に回転可能であることを特徴とする。
【0012】
請求項記載の発明によれば、回転切断部の切断刃を正逆両方向に回転可能としたことにより、回転切断部を正方向に回転させて被切断物を凹部に挿入した先端部を除いて途中まで千切りして後端部を残し、次いで回転切断部を逆転させて被切断物を挿入位置まで戻すようにすれば、被切断物の両端部を除いた部分を千切りすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は本発明に係る食品千切り器の第1実施形態の外観を示す斜視図、図2は第1実施形態の主要な部材を示す分解斜視図、図3は図2の切断ブロックを示す分解斜視図、図4は図2の切断ブロックを示す横断面図、図5は図2の切断ブロックを示す縦断面図である。
【0019】
図1および図2に示すように、本実施形態の食品千切り器は、ステンレス鋼で平板状に形成された基台1と、この基台1に設置され被切断物を部分的に千切りする切断ブロック2と、この切断ブロック2を覆うカバー3とから大略構成されている。
【0020】
基台1は、基板4を有し、この基板4の両側面には、それぞれ略X字状に形成された起立板5,5の下端部が溶接または図示しないねじにより固着されている。これら起立板5,5の内面上部には、図2に示すように矩形枠状に形成された支持板6が水平方向に架設されおり、この支持板6には千切りされた切断物を通過させる開口部7と、切断ブロック2を位置決めする一対の位置決め部8と、千切りされた切断物の落下方向をガイドする一対のガイド板9とが一体に形成されている。また、起立板5,5の上部中央には、それぞれ上方に開口するU溝5a,5aが形成され、これらU溝5a,5a内に後述する切断ブロック2の駆動軸11が挿通する。
【0021】
切断ブロック2は、全体形状が直方体に形成され、図3に示すように各部材を支持する支持構造体12と、この支持構造体12に組み込まれ、かつ軸心回りに正方向および逆方向に回転可能な駆動軸11を有する回転切断部13と、この回転切断部13の駆動軸11の回転に伴って従動回転し、かつ支持構造体12に組み込まれ円柱状に形成された従動回転体14とを備えている。
【0022】
支持構造体12は、支持板6への取付状態において支持板6の開口部7と連通し支持構造体12の底面に形成された矩形の開口部15と、この開口部15から屈曲して両側に起立し略X字状に形成された起立壁16,16と、これら起立壁16,16から内側に屈曲形成された取付部17,17とがステンレス鋼により一体に形成されている。
【0023】
また、起立壁16,16には、それぞれ回転切断部13の駆動軸11が組み込まれる切欠部18,18と、従動回転体14の従動軸19が組み込まれる切欠部20,20とが形成されている。そして、取付部17,17には、それぞれ2つづつ長孔21が穿設されている。
【0024】
回転切断部13の駆動軸11には、軸方向に所定間隔をおいて円形の切断刃22が複数配列して固着され、一端に作業者の回転操作用のハンドル23が着脱可能に取り付けられる一方、他端近傍にはギヤ24が固着されている。また、回転切断部13は、各切断刃22が回転可能に挿通するスリット25が複数穿設された保護容器26に収納され、この保護容器26にカバー27が固着される。
【0025】
そして、回転切断部13の駆動軸11は、支持構造体12の起立壁16,16に形成された切欠部18,18に組み込まれ、回転切断部13を収納した保護容器26が取付部17,17の長孔21を通して4本のねじ28により支持構造体12に固定される。
【0026】
さらに、起立壁16,16の切欠部18,18に組み込まれた回転切断部13の駆動軸11の両端は、それぞれ軸受板29,29の孔29a,29aに挿通され、かつ各軸受板29,29が切欠部18,18を覆うように起立壁16,16に固定されることで、回転切断部13の駆動軸11が回転可能に支持される。
【0027】
一方、従動回転体14には、軸方向に所定間隔をおいて所定の深さを有する複数の挿通溝30が形成され、これらの挿通溝30にはそれぞれ保護容器26のスリット25から突出した回転切断部13の切断刃22が挿通される。そして、従動回転体14の従動軸19の他端側には、回転切断部13のギヤ24と噛み合うギヤ31が固着されている。
【0028】
また、従動回転体14の従動軸19は、起立壁16,16に形成された切欠部20,20に組み込まれ、従動軸19の両端は、それぞれ軸受板32,32にベアリング32aを介して支持され、各軸受板32,32が切欠部20,20を覆うように起立壁16,16に固定されることで、従動回転体14の従動軸19が従動回転可能に支持される。
【0029】
そして、起立壁16,16に取り付けられた従動回転体14の上面には、保護カバー33が取付部17,17の長孔21を通して2本のねじ34により支持構造体12に固定される一方、従動回転体14の下面には保護カバー33が2本のねじ34により支持構造体12に固定される。
【0030】
さらに、従動回転体14の外周面には、所定の深さを有する凹部35が軸方向に沿って帯状に形成されている。これにより、平板状食品である被切断物の先端部をこの凹部35に挿入して千切りすれば、この凹部35に挿入した部位は切断されず、他の部分が千切りされることになる。また、凹部35の深さおよび幅は、それぞれ被切断物の厚さおよび切断しない部分の幅に基づいて設定される。
【0031】
なお、この凹部35は、図4に示すように両端に位置する挿通溝30aには形成されていないことから、これらの挿通溝30aに回転切断部13の両端に位置する切断刃22aが常に挿通された状態となる。したがって、回転切断部13の切断刃22が1回転した後、従動回転体14の凹部35に達して再度従動回転体14の挿通溝30に挿通するときのガイドとなる。これら切断刃22aおよび挿通溝30aが本発明のガイド部を構成する。
【0032】
カバー3は、図1および図2に示すように箱状に形成され、上面に平板状食品である被切断物を挿入するための挿入口40が形成され、両側面に回転切断部13の駆動軸11を挿通する逆U字溝41が形成されている。そして、逆U字溝41の両側には、起立板5,5にカバー3を固定するための蝶ねじ42,42の軸部を挿通する固定用逆U字溝43,43がそれぞれ形成されている。
【0033】
次に、本実施形態の食品千切り器の組立方法について説明する。
【0034】
まず、予め切断ブロック2を組み立てておく。すなわち、切断ブロック2を組み立てるには、回転切断部13を保護容器26に収納し、この保護容器26にカバー27を固着し、これらを支持構造体12の起立壁16,16に形成された切欠部18,18に組み込んだ後、回転切断部13を収納した保護容器26を取付部17,17の長孔21を通して4本のねじ28により支持構造体12に固定する。
【0035】
次いで、起立壁16,16の切欠部18,18に組み込まれた回転切断部13の駆動軸11の両端を、それぞれ軸受板29,29の孔29a,29aに挿通させ、各軸受板29,29を切欠部18,18を覆うように起立壁16,16に固定する。
【0036】
一方、従動回転体14の従動軸19を起立壁16,16に形成された切欠部20,20に組み込んだ後、従動軸19の両端を、それぞれ軸受板32,32に図示しないベアリングを介して支持させ、各軸受板32,32を切欠部20,20を覆うように起立壁16,16に固定する。
【0037】
そして、起立壁16,16に取り付けられた従動回転体14の上面に保護カバー33を取付部17,17の長孔21を通して2本のねじ34により支持構造体12に固定する一方、従動回転体14の下面に保護カバー33を2本のねじ34により支持構造体12に固定する。これら一連の工程により切断ブロック2が組み立てられる。
【0038】
さらに、このようにして組み立てられた切断ブロック2を図2に示す起立板5,5間に架設した支持板6の位置決め部8間に載置した後、カバー3の逆U字溝41を回転切断部13の駆動軸11に挿通しつつ、カバー3で切断ブロック2を覆う。そして、カバー3の固定用逆U字溝43を通して蝶ねじ42,42を起立板5,5に固定した後、回転切断部13の駆動軸11の一端にハンドル23を取り付けることにより、全体の組立作業が終了する。
【0039】
次に、本実施形態の食品千切り器の作用を説明する。
【0040】
本実施形態の食品千切り器を用いて平板状食品である被切断物を部分的に千切りするには、図6に示すようにまずカバー3の挿入口40から被切断物F1を挿入し、この被切断物F1の先端部を図5に示すように従動回転体14の凹部35に挿入しておく。
【0041】
次に、ハンドル23を正方向(図6の矢印に示す)に回転させ、保護容器26のスリット25から突出した回転切断部13の駆動軸11を一方向に回転させると、その回転力が回転切断部13のギヤ22および従動回転体14のギヤ31を介して従動回転体14に伝達されて従動回転体14が逆方向に回転する。
【0042】
すると、凹部35に挿入した被切断物F1の先端部を除く部分が複数の切断刃22により千切りされ、図7に示すように部分的に千切りされた切断物F2が支持構造体12の開口部15および支持板6の開口部7を経てガイド板9に導かれて下方に落下する。これにより、被切断物F1が凹部35に挿入した先端部を除いて千切りされる。
【0043】
なお、図4に示すように挿通溝30aには、凹部35が形成されておらず、切断刃22aが常に挿通された状態であるので、上記のように被切断物F1を部分的に千切りした後でも、回転切断部13の各切断刃22が再度従動回転体14の各挿通溝30に確実に挿通される。
【0044】
また、被切断物F1を図8に示すように部分的に千切りするには、上記と同様に図6に示すようにまずカバー3の挿入口40から作業者が被切断物F1を挿入し、この被切断物F1の先端部を図5に示すように従動回転体14の凹部35に挿入しておく。
【0045】
次に、作業者がハンドル23を正方向(図6の矢印に示す)に回転させ、保護容器26のスリット25から突出した回転切断部13の駆動軸11を正転させると、その回転力が回転切断部13のギヤ22および従動回転体14のギヤ31を介して従動回転体14に伝達されて従動回転体14が逆方向に回転する。
【0046】
そして、切断刃22により凹部35に挿入した被切断物F1の先端部を除く途中までを複数の切断刃22により千切りして後端部を残し、次いでハンドル23を逆方向に回転させ、回転切断部13の駆動軸11を逆転させて被切断物F1を挿入口40まで戻すようにすれば、被切断物F1の両端部を除いた部分を千切りすることができる。これにより、被切断物F1が凹部35に挿入した先端部と切断せずに残した後端部を除いた部分を千切りして図8に示す切断物F3を得ることができる。
【0047】
このように本実施形態によれば、従動回転体14の外周に、軸方向に沿って凹部35を形成したことにより、その凹部35に被切断物F1の先端部を挿入した後、回転切断部13を一方向に回転させると、従動回転体14との間に被切断物F1が送り込まれ被切断物F1を凹部35に挿入した先端部を除いて千切りされる。したがって、被切断物F1を部分的に千切りするために回転切断部13を逆転させて被切断物F1を元の挿入位置まで戻す必要がなくなり、複雑なモータ回転制御機構を不要として構造を簡素化し、被切断物F1を確実かつ容易に常時一定の長さに部分的に千切りすることができる。
【0048】
また、本実施形態によれば、回転切断部13の切断刃22を正逆両方向に回転可能としたことにより、回転切断部13の切断刃22を正方向に回転させて被切断物F1を凹部35に挿入した先端部を除いて途中まで千切りして後端部を残し、次いで回転切断部の切断刃22を逆転させて被切断物F1を挿入位置まで戻すようにすれば、被切断物F1の両端部を除いた部分を千切りして図8に示す切断物F3を得ることができる。
【0049】
さらに、本実施形態によれば、挿通溝30aに凹部35が形成されておらず、切断刃22aが常に挿通された状態であるので、被切断物F1を部分的に千切りした後でも、回転切断部13の切断刃22が再度従動回転体14の挿通溝30に確実に挿通されることになる。
【0050】
なお、本実施形態では、従動回転体14の外周に凹部35を形成した例について説明したが、これに限らず回転切断部13の切断刃22の外周に従動回転体14と同形状の凹部を形成するようにしてもよい。このように形成しても、上記実施形態と同様の効果が得られる。そして、回転切断部13の切断刃22の外周と従動回転体14の外周の双方でもよく、つまりこれらの少なくとも一方に凹部を形成すればよい。
【0051】
また、本実施形態では、従動回転体14の外周に凹部35を一条しか形成していないが、周方向に複数形成するようにしてもよい。これにより、複数の凹部間のピッチと被切断物F1の挿入方向の長さとの対応関係を調整すれば、回転切断部13を逆転させて被切断物F1を挿入位置まで戻さなくても、被切断物F1の両端部を除いた部分を確実かつ容易に千切りして図8に示す切断物F3を得ることができる。この場合でも従動回転体14の外周に代えて、回転切断部13の切断刃22の外周に周方向に複数の凹部を形成するようにしてもよい。そして、回転切断部13の切断刃22の外周と従動回転体14の外周の双方でもよく、つまりこれらの少なくとも一方に複数の凹部を形成すればよい。
【0052】
(第2実施形態)
図9は本発明に係る食品千切り器の第1実施形態の主要な部材を示す分解斜視図、図10は図9の切断ブロックを示す縦断面図である。なお、本実施形態では、前記第1実施形態と同一または対応する部材に同一の符号を用い、前記第1実施形態と異なる切断ブロックの構成および作用のみを説明する。
【0053】
図9および図10に示すように、本実施形態の食品千切り器の切断ブロック2aは、全体形状が直方体に形成され、各部材を支持する支持構造体50と、この支持構造体50に組み込まれ、かつ軸心回りに正方向および逆方向に回転可能な駆動軸11を有する回転切断部13と、この回転切断部13の複数の切断刃22がそれぞれ挿通される挿通溝51を有し、かつ断面コ字状に形成された挿通溝形成体52とを備えている。
【0054】
支持構造体50は、支持板6への取付状態において支持板6の開口部7と連通し支持構造体12の底面に形成された矩形の開口部15と、この開口部15から屈曲して両側に起立し略X字状に形成された起立壁16a,16aと、これら起立壁16a,16aから内側に屈曲形成された取付部17,17とがステンレス鋼により一体に形成されている。また、起立壁16a,16aには、それぞれ回転切断部13の駆動軸11が組み込まれる切欠部18,18が形成される一方、取付部17,17には、それぞれ2つづつ長孔21が穿設されている。
【0055】
回転切断部13の駆動軸11には、軸方向に所定間隔をおいて円形の切断刃22が複数配列して固着され、一端に作業者の回転操作用のハンドル23が着脱可能に取り付けられる。そして、回転切断部13の各切断刃22の外周には、軸方向に沿って所定の深さを有する凹部53が形成されている。また、回転切断部13は、各切断刃22が回転可能に挿通するスリット25が複数穿設された保護容器26に収納され、この保護容器26にカバー27が固着される。
【0056】
そして、回転切断部13の駆動軸11は、支持構造体12の起立壁16a,16aに形成された切欠部18,18に組み込まれ、回転切断部13を収納した保護容器26が取付部17,17の長孔21を通して4本のねじ28により支持構造体12に固定される。
【0057】
さらに、起立壁16a,16aの切欠部18,18に組み込まれた回転切断部13の駆動軸11の両端は、それぞれ軸受板29,29の孔29a,29aに挿通され、かつ各軸受板29,29が切欠部18,18を覆うように起立壁16a,16aに固定されることで、回転切断部13の駆動軸11が回転可能に支持される。
【0058】
一方、挿通溝形成体52には、長手方向に所定間隔をおいて複数穿設された挿通溝51を有し、これらの挿通溝51にはそれぞれ保護容器26のスリット25から突出した回転切断部13の切断刃22が挿通される。そして、挿通溝形成体52は、取付部17,17の長孔21を通して2本のねじ34により支持構造体50に固定される。
【0059】
次に、本実施形態の食品千切り器の組立方法について説明する。
【0060】
まず、予め切断ブロック2aを組み立てておく。すなわち、切断ブロック2aを組み立てるには、回転切断部13を保護容器26に収納し、この保護容器26にカバー27を固着し、これらを支持構造体50の起立壁16a,16aに形成された切欠部18,18に組み込んだ後、回転切断部13を収納した保護容器26を取付部17,17の長孔21を通して4本のねじ28により支持構造体12に固定する。
【0061】
次いで、起立壁16a,16aの切欠部18,18に組み込まれた回転切断部13の駆動軸11の両端を、それぞれ軸受板29,29の孔29a,29aに挿通させ、各軸受板29,29を切欠部18,18を覆うように起立壁16a,16aに固定する。
【0062】
一方、挿通溝形成体52は、その各挿通溝51にそれぞれ保護容器26のスリット25から突出した回転切断部13の切断刃22が挿通されるように、取付部17,17の長孔21を通して2本のねじ34により支持構造体50に固定される。これら一連の工程により切断ブロック2aが組み立てられる。
【0063】
さらに、このようにして組み立てられた切断ブロック2aを前記第1実施形態と同様に起立板5,5間に架設した支持板6の位置決め部8間に載置した後、カバー3の逆U字溝41を回転切断部13の駆動軸11に挿通しつつ、カバー3で切断ブロック2を覆う。そして、カバー3の固定用逆U字溝43を通して蝶ねじ42,42を起立板5,5に固定した後、回転切断部13の駆動軸11の一端にハンドル23を取り付けることにより、全体の組立作業が終了する。
【0064】
次に、本実施形態の食品千切り器の作用を説明する。
【0065】
本実施形態の食品千切り器を用いて平板状食品である被切断物を部分的に千切りするには、図6に示すようにまずカバー3の挿入口40から作業者が被切断物F1を挿入し、この被切断物F1の先端部を図10に示すように回転切断部13の各切断刃22の凹部53に挿入しておく。
【0066】
次に、作業者がハンドル23を回転させ、保護容器26のスリット25から突出した回転切断部13の各切断刃22が挿通溝形成体52の各挿通溝51に挿通しつつ一方向に回転することで、凹部53に挿入した被切断物F1の先端部を除く部分が複数の切断刃22により千切りされ、図7に示すように部分的に千切りされた切断物F2が支持構造体12の開口部15および支持板6の開口部7を経てガイド板9に導かれて下方に落下する。これにより、被切断物F1が凹部53に挿入した先端部を除いて千切りされる。
【0067】
このように本実施形態によれば、回転切断部13の各切断刃22の外周に、軸方向に沿って凹部53を形成したことにより、その凹部53に被切断物F1の先端部を挿入した後、回転切断部13を一方向に回転させると、挿通溝形成体52との間に被切断物F1が送り込まれ、その被切断物F1を凹部53に挿入した先端部を除いて千切りされる。したがって、被切断物F1を部分的に千切りするために回転切断部13を逆転させて被切断物F1を元の挿入位置まで戻す必要がなくなり、複雑なモータ回転制御機構を不要として構造を簡素化し、被切断物F1を確実かつ容易に常時一定の長さに部分的に千切りすることができる。
【0068】
また、本実施形態でも、前記第1実施形態と同様に両端に形成された挿通溝51に両端に位置する切断刃22を常に挿通した状態とすれば、被切断物F1を部分的に千切りした後でも、回転切断部13の切断刃22を再度挿通溝形成体52の挿通溝51に確実に挿通されることになる。
【0069】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、上記各実施形態では、作業者がハンドル23を回転させて回転切断部13の駆動軸11を回転させるようにしたが、これに限らず駆動軸11にモータなどの駆動手段を作動連結すれば、電動にて回転させることができる。この場合には、被切断物F1をカバー3の挿入口40に自動で送り込む機構を取り付けるようにすれば、部分的な千切りが自動で行うことができる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る食品千切り器によれば、従動回転体の外周に、軸方向に沿って両端に位置する挿通溝を除いて凹部を形成したことにより、その凹部に被切断物の先端部を挿入した後、回転切断部を一方向に回転させると、従動回転体との間に被切断物が送り込まれ当該被切断物を凹部に挿入した先端部を除いて千切りされる。したがって、被切断物を部分的に千切りするために回転切断部を逆転させて被切断物を元の挿入位置まで戻す必要がなくなり、構造を簡素化し、被切断物を確実かつ容易に常時一定の長さに部分的に千切りすることができる。
また、回転切断部の軸方向両端に位置する切断刃がそれぞれ両端に位置する挿通溝に常に挿通して回転切断部の複数の切断刃を挿通溝にそれぞれガイドするガイド部を設けたことにより、回転切断部を回転させて被切断物を凹部に挿入した部分を除いて千切りした後、ガイド部にて回転切断部の複数の切断刃を挿通溝にそれぞれ確実にガイドして挿通させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る食品千切り器の第1実施形態の外観を示す斜視図。
【図2】第1実施形態の主要な部材を示す分解斜視図。
【図3】図2の切断ブロックを示す分解斜視図。
【図4】図2の切断ブロックを示す横断面図。
【図5】図2の切断ブロックを示す縦断面図。
【図6】本発明に係る食品千切り器の第1実施形態の使用状態を示す斜視図。
【図7】第1実施形態により部分的に千切りされた切断物を示す正面図。
【図8】第1実施形態により部分的に千切りされた他の切断物を示す正面図。
【図9】本発明に係る食品千切り器の第2実施形態の切断ブロックを示す分解斜視図。
【図10】図9の切断ブロックを示す縦断面図。
【符号の説明】
1 基台
2 切断ブロック
2a 切断ブロック
3 カバー
4 基板
5 起立板
6 支持板
9 ガイド板
11 駆動軸
12 支持構造体
13 回転切断部
14 従動回転体
16 起立壁
16a 起立壁
19 従動軸
22 切断刃
22a 切断刃(ガイド部)
23 ハンドル
24 ギヤ
25 スリット
26 保護容器
27 カバー
30 挿通溝
30a 挿通溝(ガイド部)
31 ギヤ
35 凹部
40 挿入口
41 逆U字溝
50 支持構造体
51 挿通溝
52 挿通溝形成体
53 凹部
F1 被切断物
F2 切断物
F3 切断物

Claims (2)

  1. 複数の切断刃が軸方向に所定間隔をおいて配列され、かつ軸心回りに回転可能な回転切断部と、前記回転切断部の複数の切断刃がそれぞれ挿通される挿通溝を有するとともに、前記回転切断部の回転に伴って従動回転する従動回転体とを備え、前記回転切断部を回転させ前記従動回転体との間に被切断物を送り込んで当該被切断物を千切りする食品千切り器であって、前記従動回転体の外周に、軸方向に沿って両端に位置する挿通溝を除いて凹部を形成し、前記回転切断部の軸方向両端に位置する切断刃がそれぞれ前記両端に位置する挿通溝に常に挿通して前記回転切断部の複数の切断刃を前記挿通溝にそれぞれガイドするガイド部を設けたことを特徴とする食品千切り器。
  2. 請求項記載の食品千切り器において、前記回転切断部の切断刃は、正逆両方向に回転可能であることを特徴とする食品千切り器。
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