JP4452218B2 - グループ形成装置、端末機、連絡システムおよびグループ形成プログラム - Google Patents

グループ形成装置、端末機、連絡システムおよびグループ形成プログラム Download PDF

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Description

この発明は、複数の端末機で多者通話が可能なグループを形成するグループ形成装置、端末機、連絡システムおよびグループ形成プログラムに関する。
従来、複数の人々が各自の所有する端末機でグループを作って互いに連絡を取り合う技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。ここで、グループとは、複数の端末機で構成される端末機のグループと、端末機のユーザで構成されるグループとの2重の意味があり、構成要素数は1以上である。
非特許文献1に開示されたデジタルワイヤレスインターカムシステム(インカムシステム)では、端末機のユーザは、端末機の本体に接続されたヘッドセットを頭部に装着することにより、ハンズフリーでマイクとスピーカを利用することができる。したがって、例えば、大規模な飲食店や娯楽施設のスタッフ、または工場や作業現場の担当者の間でコミュニケーションを図りながら共通の業務を効率よく遂行することができる。この場合、1つの業務目的でグループが形成され、グループ内の例えば、1人が話す内容は、グループ内の話者を除く全員に伝達される。
このような各種業務のうち、放送業務や舞台・劇場業務では、1つの作品(番組、公演)を製作するために分業が行われ、例えば、演出家グループ、技術者グループなど複数のグループを必要とする。そのため、インカムシステムでは、グループ毎に端末機が接続するチャンネルや周波数などが異なるものになっている。
"デジタルワイヤレスインターカムシステム〜標準システム"、[online]、タムラ製作所、[平成17年6月16日検索]、インターネット<URL:http://www.tamura-ss.co.jp/broadcast_incam/dwlis/index_default.html>
しかしながら、従来のインカムシステムは、以下に述べるように使い勝手が悪いという問題がある。放送業務や舞台・劇場業務では、ディレクタや監督など各グループを統括する立場のユーザが存在する。例えば、ディレクタが技術者グループに入っているときに、演出家グループに所属するユーザとインカムシステムで連絡をとる場合、従来のインカムシステムでは、グループ内で通話することを前提としているので、ディレクタが技術者グループを一度抜けて演出家グループに入らなければならない。しかし、ディレクタが技術者グループを抜けている間に技術者グループで問題が生じた場合、ディレクタはリアルタイムの連絡を受けることができない。
また、特定の目的のためにグループを形成する運用方法も要望されている。例えば、グループ内の自分以外の他のユーザ全員と共通話題で通話しながら、グループ内の一部のユーザにだけ必要な合図を送るような運用が考えられる。これは、例えば、番組スタッフのうち、生中継のカメラの被写体となる中継現場のリポータにだけオンエア中であることを知らせたい場合などが想定される。しかしながら、多者通話中に、この合図を送るために一部のユーザ(リポータ)と通話すると、通話内容が全員に知れわたると共に、グループ内の共通話題の通話が妨げられてしまうことになる。さらに、例えば、オンエア中に、中継現場のリポータにスタジオ等の送り返し信号を送るためのグループを形成することが望まれている。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、複数のグループに所属する端末機で構成されるグループを形成できる技術を提供することを目的とする。
また、本発明は、特定の目的のためにグループを形成することができる技術を提供することを他の目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のグループ形成装置は、複数の通信接続用の通話番号が付与され、前記通話番号を示す通話番号情報と通信データとを有するパケットを送信する複数の端末機とネットワークを介して接続され、前記パケットに含まれる通話番号情報が共通である複数の端末機により相互に通信可能なグループを形成するグループ形成装置であって、データ分離手段と、データ分岐出力手段と、多重データ生成手段と、パケット生成手段とを備えることとした。
かかる構成によれば、グループ形成装置は、データ分離手段によって、各端末機より受信したパケットから、前記通信データと前記通話番号情報とを分離する。ここで、通信データは音声データや画像データである。また、パケットには、1以上の通話番号に相当する通話番号情報が格納される。そして、グループ形成装置は、データ分岐出力手段によって、データ分離手段で分離された通話番号情報に基づいて、同様に分離された通信データを前記通話番号情報に対応させて分岐して出力する。例えば、パケットに1つの通話番号に相当する通話番号情報が格納されている場合、2つ以上に分岐され、パケットに2つの通話番号に相当する通話番号情報が格納されている場合、3つ以上に分岐される。分岐数は、グループ形成装置に予め付与されている通話番号の数によっても異なる。例えば、通話番号が3つ付与されて、且つパケットに1つの通話番号に相当する通話番号情報が格納されている場合、4つ(2グループに所属する端末機を考慮した場合)または5つ(3グループに所属する端末機まで考慮した場合)に分岐される。
そして、グループ形成装置は、多重データ生成手段によって、前記データ分離手段で分離された通話番号情報に基づいて、前記データ分岐出力手段で分岐され且つ共通の通話番号情報に対応した通信データとして送信元の端末機以外の端末機から入力する通信データを多重した多重データ生成する。ここで、この多重データ生成手段への入力数は、データ分岐出力手段によって、通信接続している端末機の台数の2倍以上となっているが、共通の通話番号で多重するため、多重データ生成手段からの出力数は、通信接続している端末機の台数と等しくなる。そして、グループ形成装置は、パケット生成手段によって、多重データ生成手段で生成された多重データを含んだ、前記送信元の端末機を宛先とするパケットを生成する。
また、請求項2に記載のグループ形成装置は、請求項1に記載のグループ形成装置において、信号入力手段と、記憶手段と、端末機特定手段と、報知情報付加手段とをさらに備えることとした。
かかる構成によれば、グループ形成装置は、信号入力手段によって、前記端末機の使用者へ所定の合図が提示されたことを示す信号を入力する。ここで、合図とは、合図を提示するユーザと合図を受けるユーザとが予め合意している内容であれば特に限定されるものではない。また、合図を示す信号は、グループ形成装置と接続された所定の装置から入力してもよいし、グループ形成装置に配設されたスイッチ等から入力してもよい。そして、グループ形成装置は、記憶手段に、信号入力手段への入力信号に対応した信号対応情報と前記端末機とを関連付けて予め定められた端末機テーブルを記憶する。ここで、信号対応情報は、グループ形成装置を利用する業務に応じて様々な情報とすることができ、特に限定されるものではない。例えば、放送業務に用いた場合、前記合図をタリーとして、信号対応情報をタリーが送られる現場への回線の接続状態を示すスイッチ情報や回線情報とすることもできる。そして、グループ形成装置は、端末機特定手段によって、前記入力信号に基づいて前記端末機テーブルを検索し、前記入力信号に対応した端末機を特定する。
そして、グループ形成装置は、報知情報付加手段によって、端末機特定手段により特定された端末機を宛先とするパケットに、前記所定の合図が提示されたことを報知するための報知情報を付加する。ここで、報知情報は、例えば、「1」や「0」などのフラグで、パケットのヘッダ部に重畳される。なお、特定された端末機を宛先とするパケットと、そのグループ内の他の端末機を宛先とするパケットとに、互いに異なる報知情報を付加するようにしてもよい。
また、請求項3に記載のグループ形成装置は、請求項2に記載のグループ形成装置において、前記信号入力手段は、外部から外部通信データを入力し、前記多重データ生成手段は、前記データ分離手段で分離された通話番号情報が前記特定情報である場合に、前記信号入力手段から入力する外部通信データと、前記複数の端末機において共通の通話番号情報に対応した通信データとを加算して、送信元の端末機以外から入力する通信データを多重した多重データ生成することを特徴とする。
かかる構成によれば、グループ形成装置は、自ら保有する特定の通話番号に対して、送信元の端末機が通信接続する場合に、多重データ生成手段によって、この特定の通話番号に接続する端末機のうち送信元以外からの通信データと、信号入力手段から入力する外部通信データとを重畳して、送信元の端末機に送信する。ここで、外部通信データは、グループ形成装置を利用する業務に応じて様々なデータとすることができ、特に限定されるものではない。例えば、放送業務に用いた場合、外部通信データとして、中継現場への送り返し信号とすることもできる。なお、この特定の通話番号に同時に接続する端末機の台数は1台でもよい。
また、請求項4に記載の端末機は、請求項2または請求項3に記載のグループ形成装置からネットワークを介して前記報知情報が付加されたパケットを受信する端末機であって、報知情報分離手段と、報知手段とを備えることとした。
かかる構成によれば、端末機は、報知情報分離手段によって、前記受信したパケットから、前記多重データと前記報知情報とを分離する。そして、端末機は、報知手段によって、報知情報分離手段により分離された報知情報に基づいて、前記所定の合図が提示されたことを報知する。これにより、端末機のユーザは所定の合図を受けることができる。ここで、報知手段は、例えば、所定の色で点灯または点滅するランプや液晶ディスプレイなどの表示手段、バイブレータなどの振動手段であり、音声出力手段は含まれない。液晶ディスプレイなどを用いた場合、文字や画像で報知してもよい。
また、請求項5に記載の連絡システムは、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のグループ形成装置、または、請求項4に記載の端末機を備える連絡システムであって、前記グループ形成装置または端末機と前記ネットワークとの間に、回線結束手段を備えることとした。
かかる構成によれば、連絡システムは、回線結束手段によって、グループ形成装置または端末機とネットワークとの間における複数の電話回線を束ねてバルク通信を可能とする。ここで、電話回線は、例えば一般電話回線、ISDN回線、携帯電話回線、PHS回線、衛星回線等である。回線結束手段は、例えば回線束ね装置や衛星回線用端末であり、バルク通信は、例えば携帯電話基地局や静止衛星を経由してもよい。
また、請求項6に記載のグループ形成プログラムは、複数の通信接続用の通話番号の少なくともいずれかを示す通話番号情報と通信データとを有するパケットをネットワークを介して送信する複数の端末機の中から、前記パケットに含まれる通話番号情報が共通である複数の端末機により相互に通信可能なグループを形成するために、コンピュータを、データ分離手段、データ分岐出力手段、多重データ生成手段、パケット生成手段として機能させることを特徴とする。
かかる構成によれば、グループ形成プログラムは、データ分離手段によって、各端末機より受信したパケットから、前記通信データと前記通話番号情報とを分離し、データ分岐出力手段によって、データ分離手段で分離された通話番号情報に基づいて、同様に分離された通信データを前記通話番号情報に対応させて分岐して出力する。そして、グループ形成プログラムは、多重データ生成手段によって、前記データ分離手段で分離された通話番号情報に基づいて、前記データ分岐出力手段で分岐され且つ共通の通話番号情報に対応した通信データとして送信元の端末機以外の端末機から入力する通信データを多重した多重データ生成し、パケット生成手段によって、多重データ生成手段で生成された多重データを含んだ、前記送信元の端末機を宛先とするパケットを生成する。
また、請求項7に記載のグループ形成プログラムは、複数の通信接続用の通話番号の少なくともいずれかを示す通話番号情報と通信データとを有するパケットをネットワークを介して送信する複数の端末機の中から、前記パケットに含まれる通話番号情報が共通である複数の端末機により相互に通信可能なグループを形成するために、コンピュータを、データ分離手段、データ分岐出力手段、多重データ生成手段、パケット生成手段、端末機特定手段、報知情報付加手段として機能させることを特徴とする。
かかる構成によれば、請求項6の作用に加え、グループ形成プログラムは、端末機特定手段によって、前記端末機の使用者へ所定の合図が提示されたことを示す信号である入力信号に基づいて、前記入力信号に対応した信号対応情報と前記端末機とを関連付けて予め定められた端末機テーブルを検索し、前記入力信号に対応した端末機を特定する。そして、グループ形成プログラムは、報知情報付加手段によって、端末機特定手段により特定された端末機を宛先とするパケットに、前記所定の合図が提示されたことを報知するための報知情報を付加する。
請求項1または請求項6に記載の発明によれば、パケットに格納されている通話番号情報の個数に対応して、パケットに格納されている通信データが分岐される。例えばパケットに2つの通話番号情報が格納されている場合、このパケットの送信元の端末機は、2つの通話番号で特定される両方のグループの端末機に通信データを送出すると共に、両グループの端末機から通信データを受信する。その結果、複数の端末機で多者通話が可能であり、複数のグループに所属する端末機で構成されるグループを形成できる。
請求項2または請求項7に記載の発明によれば、端末機の使用者へ所定の合図が提示されたことを示す信号が入力されたときに、その端末機を特定し、所定の合図が提示されたことを報知するための報知情報をパケットに付加するので、特定の端末機に通信データと共に合図を送ることができる。したがって、特定の目的のためにグループを形成することが可能になる。
請求項3に記載の発明によれば、特定の通話番号で特定されるグループの端末機に外部通信データを送ることができるので、外部通信データの内容に応じて特定の目的のためにグループを形成することが可能になる。
請求項4に記載の発明によれば、端末機のユーザは、グループ内の自分以外の他のユーザ全員と共通話題で通話しながら、自分にだけ必要な合図を受け取ることができる。その結果、従来のように多者通話によって合図を送る必要がなくなる。
請求項5に記載の発明によれば、グループ形成装置または端末機とネットワークとの間でバルク通信が可能なので、送受信される通信データに対して電話回線のデータ転送速度に余裕ができるので、通信データの歪みを低減し、通信品質を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
[連絡システムの構成]
図1は、第1の実施形態のグループ形成装置を含む連絡システムの構成図である。この連絡システム1は、図1に示すように、複数の端末機10(図では10a,10b,10c,10d,10e,10fの6台)と、IP(Internet Protocol)網20に接続されたグループ形成装置30とを備え、各端末機10のユーザ(通話者)が相互に連絡をとるために利用される。
グループ形成装置30には、複数の通信接続用の通話番号(111,222)が付与されている。このグループ形成装置30は、共通の通話番号に接続する複数の端末機10により相互に通信可能なグループ(G1,G2など)を形成するものである。このとき、グループ形成装置30は、各端末機10からIP網(ネットワーク)20を介してそれぞれ送信された通信データのうち送信元以外から送信された通信データを多重化して送信元に返信する。すなわち、グループ形成装置30は、いわゆる(N−1)加算方式による多者通話を実現するものである。
各端末機10は、IP網20に接続されたアクセスポイント21と共に無線LAN(Local Area Network)を形成している。アクセスポイント21は、端末機10が使用される場所の比較的近傍(例えば、数10〜100mの範囲)に設置される。
この端末機10は、通話番号を示す通話番号情報と通信データとを有するパケットをIP網20を介してグループ形成装置30に送信するものである。
例えば、端末機10a,10b,10c,10d,10eが、グループ形成装置30の通話番号「111」にそれぞれ接続すると、グループ「G1」が形成される。同様に、例えば、端末機10c,10d,10e,10fが、グループ形成装置30の通話番号「222」にそれぞれ接続すると、グループ「G2」が形成される。これにより、各グループに所属する各端末機10を使用するユーザは、互いに通話をすることができる。この場合、グループ「G1」のユーザは、端末機10がグループ形成装置30に通信接続しているときに、自分を除く4人と連絡をとることが可能である。
以下では、通信データとして音声データを想定して、端末機10とグループ形成装置30の構成例を説明する。
[端末機の構成例]
図2は、図1に示した端末機の構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末機10は、インターフェース部11と、入出力部12と、記憶部13と、制御部14とを備えている。
インターフェース部11は、端末機10のユーザ(通話者)の使用に供されるものであり、通話者の音声を入力するマイク111と、他の通話者の音声を出力するスピーカ112と、通話番号を入力するための操作部113と、各種情報を表示する表示部114とを備える。
ここで、インターフェース部11の具体例を図3を参照して説明する。図3は、図1に示した端末機の外観の一例を示す図である。図3に示すように、端末機10は、本体部15と、この本体部15に接続されたヘッドセット11A(11)とからなる。
ヘッドセット11Aは、インターフェース部11(図2参照)の一部を形成するものであり、通話者の頭部に装着可能に構成され、マイク111とスピーカ112とを備える。
本体部15の表面の所定領域11Bには、図3に示すように、ボタンから成る操作部113と、液晶ディスプレイから成る表示部114とが配設されており、それぞれがインターフェース部11(図2参照)の一部を形成している。操作部113は、例えば、「0」〜「9」の番号ボタンや、通話等の電話機の一般的な機能を実現するための各種操作ボタンを有している。なお、本体部15には、図2に示した入出力部12と、記憶部13と、制御部14とが内蔵されている。
再び図2を参照して、端末機10の構成の説明を続ける。
入出力部12は、例えば、通信インタフェース等から構成され、制御部14で生成されたパケットをIP網20を介してグループ形成装置30へ送信すると共に、IP網20を介してグループ形成装置30から送信されたパケットを受信し、制御部14に出力するものである。
記憶部13は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリや磁気メモリなどであり、制御部14が実行するプログラムを格納すると共に、制御部14による処理等に利用されるものである。
制御部14は、CPU(Central Processing Unit)から構成され、記憶部13のROMに格納された所定のプログラムをRAMに展開して実行することにより、音声処理部141、IP処理部142、通信処理部143の各機能を実現するものである。
音声処理部141は、マイク111が出力する音声データを符号化してディジタル音声信号を生成し、生成したディジタル音声信号をIP処理部142に出力するものである。この音声処理部141は、IP処理部142から入力するディジタル音声信号を復号化し、その復号化した音声信号をスピーカ112へ入力する。この音声処理部141の符号化方式および復号化方式は、例えば、ITU−T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)規格G.711(情報量64kbps)やG.729(情報量8kbps)を利用することができる。
IP処理部142は、音声処理部141の出力するディジタル音声信号をIPデータ形式に変換したパケットを生成し、生成したパケットを入出力部12に出力するものである。このIP処理部142は、入出力部12から入力したパケットをディジタル音声信号に変換して音声処理部141へ出力する。
通信処理部143は、操作部113から入力された通話番号に基づいて、通話番号を示す通話番号情報を生成し、生成した通話番号情報をIP処理部142に出力するものである。この通話番号情報は、IP処理部142にて、パケットのヘッダ部に重畳される。
[グループ形成装置の構成例]
次に、グループ形成装置30の構成を図4を参照(適宜図1参照)して説明する。図4は、図1に示したグループ形成装置の構成を示すブロック図である。
グループ形成装置30は、IP網20を介してパケットを受信し、送信元の端末機10以外の端末機10から入力する音声を多重(ミキシング)して送信元の端末機10へ伝送するものである。
このグループ形成装置30は、図4に示すように、入出力部31と、データ分離部32と、データ変換部33と、復号化部34と、データ分岐部35と、ミキシング部36と、符号化部37と、パケット変換部38と、制御信号生成部39とを備えている。なお、図4の矢印は、各部31〜39の間でやりとりされるデータや制御信号の流れを示している。これら各部31〜39の間に配置する矢印の個数は、実際には、このグループ形成装置30に通信接続中の端末機10の個数と同じになるが、図4においては1本の矢印で示している。
入出力部31は、IP網20を介して端末機10からパケットを受信し、受信したパケットをデータ分離部32に出力するものである。この入出力部31は、パケット変換部38から入力したパケットを送信元の端末機10にIP網20を介して返信する。
データ分離部(データ分離手段)32は、入出力部31から入力したパケットから、音声データを含むデータ部と、通話番号情報を含むヘッダ部とを分離し、データ部をデータ変換部33に出力すると共に、ヘッダ部を制御信号生成部39に出力するものである。
データ変換部33は、データ分離部32で分離された、パケットのデータ部の音声データを圧縮データに変換し、復号化部34に出力するものである。
復号化部34は、データ変換部33の出力する圧縮データをディジタル音声信号にデコードして、データ分岐部35に出力するものである。この復号化部34の復号化方式は、例えば、ITU−T規格G.711やG.729を利用することができる。
データ分岐部(データ分岐出力手段)35は、後記するように、データ分離部32で分離された通話番号情報に応じて制御信号生成部39で生成された制御信号CS1に基づいて、復号化部34により復号化されたディジタル音声信号(音声データ)を分岐して、ミキシング部36において通話番号に対応させて設けられた複数のサブミキシング部(詳細は後記する)に出力するものである。
ミキシング部(多重データ生成手段)36は、後記するように、データ分離部32で分離された通話番号情報に応じて制御信号生成部39で生成された制御信号CS2に基づいて、データ分岐部35で分岐され且つ共通の通話番号情報に対応した音声データとして送信元の端末機10以外の端末機10から入力する音声データを多重した多重音声データ生成し、符号化部37に出力するものである。そのために、このミキシング部36には、通話番号がそれぞれに付与された複数のサブミキシング部が設けられている。このサブミキシング部は、データ分岐部35で分岐され且つ共通の通話番号情報に対応したデータを入力し、制御信号CS2に基づいて、N−1加算した多重音声データを生成する。この多重音声データは、通話状態である端末機10の数と同じ数だけの種類がある。
符号化部37は、ミキシング部36から出力された多重音声データを符号化し、パケット変換部38に出力するものである。この符号化部37の符号化方式は、例えば、ITU−T規格G.711やG.729を利用することができる。
パケット変換部(パケット生成手段)38は、符号化部37により符号化された多重音声データを含んだ、送信元の端末機10を宛先とするパケットを生成し、入出力部31に出力するものである。
制御信号生成部39は、データ分離部32で分離された、パケットのヘッダ部の通話番号情報に基づいて、制御信号CS1,CS2を生成し、制御信号CS1をデータ分岐部35に出力すると共に、制御信号CS2をミキシング部36に出力するものである。
制御信号CS1は、データ分離部32で分離された、パケットのデータ部(音声データ)の分岐先を指示するものである。
制御信号CS2は、通話番号ごとにパケットのデータ部(音声データ)のN−1加算を指示するものである。
図5は、図4に示したグループ形成装置の要部を示す説明図である。このグループ形成装置30に付与された通話番号を2種類(「111」,「222」:図1参照)とする。この場合、前記したように、通話番号「111」に接続する各端末機10から構成される第1のグループ「G1」と、通話番号「222」に接続する各端末機10から構成される第2のグループ「G2」が形成される。さらに、本実施形態においては、両グループ(G1,G2)に所属する端末機10から構成される第3のグループを想定している。この第3のグループは、通話番号「111222」または「222111」に接続する端末機10から構成される。
この例では、データ分岐部35は、6台の端末機10に対応して第1分岐部351〜第6分岐部356を備える。第1分岐部351〜第6分岐部356は、入力した音声データを通話番号の種類(この場合、「111」,「222」,「111222または222111」の3種類)に応じた数に分岐することが可能に構成されている。すなわち、第1分岐部351〜第6分岐部356は、1つの入力端子と3つの出力端子とを備え、制御信号CS1に応じて、入力データを2つまたは3つに分岐する。
また、ミキシング部36は、通話番号の種類に応じた数、すなわち、3つのサブミキシング部(第1ミキシング部361〜第3ミキシング部363)から構成される。
第1ミキシング部361には、通話番号「111」が付与されている。この第1ミキシング部361は、制御信号CS2に基づいて、通話番号「111」に対応した通話番号情報に対応した音声データとして送信した各端末機10から入力する音声データをN−1加算するものである。この第1ミキシング部361は、端末機10の個数に対応して、それぞれ6個の入力端子IN11〜IN16及び出力端子OUT11〜OUT16を備えている。
第2ミキシング部362は、第1ミキシング部361と同様なものであり、通話番号「111222と222111」が付与されている。この第2ミキシング部362は、端末機10の個数に対応して、それぞれ6個の入力端子IN21〜IN26及び出力端子OUT21〜OUT26を備えている。
第3ミキシング部363は、第1ミキシング部361と同様なものであり、通話番号「222」が付与されている。この第3ミキシング部363は、端末機10の個数に対応して、それぞれ6個の入力端子IN31〜IN36及び出力端子OUT31〜OUT36を備えている。
符号化部37は、第1乃至第3ミキシング部361〜363の出力端子の個数と同じ個数(18個)の入力端子と、端末機10の個数に対応した6個の出力端子とを備えている。なお、符号化部37に入力するデータは最大6種類なので、入力端子の個数は端末機10の個数に対応した6個でもよい。
[グループ形成装置の動作]
図1に示したグループ形成装置30の動作について図6を参照(適宜図4参照)して説明する。図6は、図4に示したグループ形成装置の動作を示すフローチャートである。
グループ形成装置30は、入出力部31によって、IP網20を介して端末機10からパケットを受信し(ステップS1)、データ分離部32に出力する。そして、グループ形成装置30は、データ分離部32によって、受信したパケットのデータ部とヘッダ部とを分離し(ステップS2)、データ部をデータ変換部33に出力すると共にヘッダ部を制御信号生成部39に出力する。そして、グループ形成装置30は、制御信号生成部39によって、受信したパケットのヘッダ部の通話番号情報に基づいて、制御信号CS1,CS2を生成し(ステップS3)、制御信号CS1をデータ分岐部35に出力すると共に、制御信号CS2をミキシング部36に出力する。
続いて、グループ形成装置30は、データ変換部33によって、受信したパケットのデータ部の音声データを圧縮データに変換し(ステップS4)、復号化部34に出力する。そして、グループ形成装置30は、復号化部34によって、圧縮データをディジタル音声信号にデコードし(ステップS5)、データ分岐部35に出力する。そして、グループ形成装置30は、データ分岐部35によって、制御信号CS1に基づいて、ディジタル音声信号を複数の出力先(第1ミキシング部361ないし第3ミキシング部363)に分岐する(ステップS6)。
続いて、グループ形成装置30は、ミキシング部36によって、制御信号CS2に基づいて、分岐されたディジタル音声信号(音声データ)を同一の通話番号について、N−1加算した多重音声データとして生成し(ステップS7)、符号化部37に出力する。そして、グループ形成装置30は、符号化部37によって、多重音声データを符号化し(ステップS8)、パケット変換部38に出力する。そして、グループ形成装置30は、パケット変換部38によって、符号化された多重音声データをIPデータ形式に変換したパケットを生成し(ステップS9)、入出力部31に出力する。さらに、グループ形成装置30は、入出力部31によって、生成したパケットを送信元の端末機10にIP網20を介して返信する(ステップS10)。
[具体例]
次に、グループ形成装置30の動作のうち、前記したステップS6およびステップS7におけるグループ化処理の具体例を図7を参照(適宜図1及び図5参照)して説明する。図7は、図5に示したグループ形成装置の要部の接続例を示す図である。ここでは、(端末機,音声データ,通話番号)の組合せを(10a,A,111)、(10b,B,111)、(10c,C,111222)、(10d,D,222111)、(10e,E,222111)及び(10f,F,222)として説明する。ここで、例えば、組合せ(10a,A,111)は、端末機10aのユーザが通話番号「111」に接続する操作を行い、音声(音声データ)「A」を入力することを意味する。
[データ分岐部の動作]
端末機10aを送信元とする音声データ「A」は、通話番号「111」を宛先とする。第1分岐部351は、制御信号CS1に基づいて、音声データ「A」を通話番号「111」に対応した出力先(第1ミキシング部361宛て)と、通話番号「111222」に対応した出力先(第2ミキシング部362宛て)とに分岐して出力する。具体的には、音声データ「A」は、第1ミキシング部361のIN11と、第2ミキシング部362のIN21に入力する。
端末機10bを送信元とする音声データ「B」は、通話番号「111」を宛先とする。同様に、第2分岐部352によって分岐された音声データ「B」は、第1ミキシング部361のIN12と、第2ミキシング部362のIN22に入力する。
端末機10cを送信元とする音声データ「C」は、通話番号「111222」を宛先とする。第3分岐部353は、制御信号CS1に基づいて、音声データ「C」を通話番号「111」に対応した出力先(第1ミキシング部361宛て)と、通話番号「111222」に対応した出力先(第2ミキシング部362宛て)と、通話番号「222」に対応した出力先(第3ミキシング部363宛て)とに分岐して出力する。具体的には、音声データ「C」は、第1ミキシング部361のIN13と、第2ミキシング部362のIN23と、第3ミキシング部363のIN33とに入力する。
同様に、端末機10dを送信元とする音声データ「D」は、第1ミキシング部361のIN14と、第2ミキシング部362のIN24と、第3ミキシング部363のIN34とに入力する。また、端末機10eを送信元とする音声データ「E」は、第1ミキシング部361のIN15と、第2ミキシング部362のIN25と、第3ミキシング部363のIN35とに入力する。
端末機10fを送信元とする音声データ「F」は、通話番号「222」を宛先とする。第6分岐部356は、制御信号CS1に基づいて、音声データ「F」を通話番号「111222」に対応した出力先(第2ミキシング部362宛て)と、通話番号「222」に対応した出力先(第3ミキシング部363宛て)とに分岐して出力する。具体的には、音声データ「F」は、第2ミキシング部362のIN26と、第3ミキシング部363のIN36とに入力する。
[ミキシング部の動作]
第1ミキシング部361は、制御信号CS2に基づいて、入力端子IN11〜IN15にそれぞれ入力された音声データ「A」〜「E」から「A」を除いた残りの音声データを加算することによって、通話番号「111」に接続した端末機10aを宛先とする多重音声データを生成し、出力端子OUT11から出力する。同様に、第1ミキシング部361は、通話番号「111」に接続した端末機10bを宛先として、音声データ「B」だけを除いた多重音声データを生成し、出力端子OUT12から出力する。
第2ミキシング部362は、制御信号CS2に基づいて、入力端子IN21〜IN26にそれぞれ入力された音声データ「A」〜「F」から「C」を除いた残りの音声データを加算することによって、通話番号「111222」に接続した端末機10cを宛先とする多重音声データを生成し、出力端子OUT23から出力する。同様に、第2ミキシング部362は、通話番号「222111」に接続した端末機10dを宛先として、音声データ「D」だけを除いた多重音声データを生成し、出力端子OUT24から出力する。さらに、第2ミキシング部362は、通話番号「222111」に接続した端末機10eを宛先として、音声データ「E」だけを除いた多重音声データを生成し、出力端子OUT25から出力する。
第3ミキシング部363は、制御信号CS2に基づいて、入力端子IN33〜IN36にそれぞれ入力された音声データ「C」〜「F」から「F」を除いた残りの音声データを加算することによって、通話番号「222」に接続した端末機10fを宛先とする多重音声データを生成し、出力端子OUT36から出力する。
ミキシング部36のOUT11から出力された多重音声データは、音声データ「B,C,D,E」を含んでおり、パケット化されて端末機10aに返信される。これにより、端末機10aのユーザは、端末機10b,10c,10d,10eの各ユーザと連絡をとることができる。OUT12から出力された多重音声データは、音声データ「A,C,D,E」を含んでおり、パケット化されて端末機10bに返信される。OUT23から出力された多重音声データは、音声データ「A,B,D,E,F」を含んでおり、パケット化されて端末機10cに返信される。OUT24から出力された多重音声データは、音声データ「A,B,C,E,F」を含んでおり、パケット化されて端末機10dに返信される。OUT25から出力された多重音声データは、音声データ「A,B,C,D,F」を含んでおり、パケット化されて端末機10eに返信される。OUT36から出力された多重音声データは、音声データ「C,D,E」を含んでおり、パケット化されて端末機10fに返信される。
したがって、端末機10a〜10fの各ユーザが、この例の通話番号に同時に通信接続した場合には、端末機10a〜10eからなるグループG1(図1参照)、端末機10c〜10fからなるグループG2(図1参照)のほかに、グループG1,G2の両方に所属する端末機10c〜10eからなるグループが形成される。
[グループの構成例]
図1に示した連絡システム1を利用したグループの構成例を図8を参照(適宜図1及び図7参照)して説明する。図8は、図1に示した端末機の使用例を示す説明図であり、(a)は放送局で使用する場合、(b)はスタジオと中継現場で使用する場合を示している。
図8の(a)に示した表には、端末機ID801と、通話番号802と、使用場所803と、ユーザ名804の各項目が設けられている。この例では、端末機ID801と通話番号802の組合せは、図7を参照して説明したので説明を省略する。使用場所803は、想定している各グループの端末機10のユーザの所在地(副調整室、スタジオ)を示している。ユーザ名804は、ユーザの業務の役割(ディレクタなど)で分類されている。なお、この場合、グループ形成装置30は、例えば、放送番組を制作・発信するための放送センタに設置される。
図8の(a)に示した表の通話番号802の通りに、各端末機10a〜10fが同時にグループ形成装置30に通信接続した場合、主として放送技術に関して連絡するためのグループ(通話番号「111」に接続)と、主として放送内容に関して連絡するためのグループ(通話番号「222」に接続)と、それら2つを統括するグループ(通話番号「111222または222111」に接続)とを形成することができる。
図1に示した連絡システム1では、1つのアクセスポイント21に対して複数の端末機10が無線LANを形成するものとして説明したが、各端末機10が、それぞれIP網20に接続された別々のアクセスポイントとの間で無線LANを形成するようにしてもよい。この場合には、端末機10の使用場所が、図8の(a)に示したようなスタジオと副調整室といった比較的近距離の連絡用に限定されなくなる。このような例を図8の(b)に示す。図8の(b)に示した表は、図8の(a)に示した表と同様なものであり、使用場所803として放送局から比較的遠方にある中継現場も想定している。なお、中継現場の他に、地方局または海外で使用するようにしてもよい。これによれば、放送技術に関するコミュニケーションや、番組制作のコーディネーションの幅を拡げることができる。
第1の実施形態によれば、例えば、グループ形成装置30に予め付与されている通話番号の数が2つで且つ送信元の端末機10から2つの通話番号を入力して通話した場合、通信データが3つに分岐されるので、グループが3つ形成される。この場合、送信元の端末機10は、一方の通話番号で特定されるグループと、他方の通話番号で特定されるグループの両方の端末機10に通信データを送出すると共に、両グループの端末機10から入力された通信データを受信することができる。すなわち、送信元の端末機10は、両グループに所属することが可能になる。
(第2の実施形態)
図8の(b)に示した例のように、放送業務においてスタジオ(放送局)と中継現場とで連絡をとるために使用される端末機のグループの中で、放送局から中継現場の特定の端末機にだけ合図を送ることのできるグループ形成装置を第2の実施形態として説明する。
[連絡システムの構成]
第2の実施形態に係るグループ形成装置を含む連絡システムの構成は、図1に示した構成と同様なので説明を省略する。なお、放送局で使用される端末機10と無線LANを形成するアクセスポイント21と、中継現場で使用される端末機10と無線LANを形成するアクセスポイント21とは異なる。
[グループ形成装置の構成例]
図9は、第2の実施形態に係るグループ形成装置の構成を示すブロック図である。図9に示すように、グループ形成装置30Aは、送出卓40に接続され、信号入力部41と、テーブル記憶部42と、端末機特定部43と、タリー情報付加部44とを備えると共に、パケット変換部38aの機能が異なる点を除いて、図4に示したグループ形成装置30と同一の構成である。したがって、図4と同じ構成には同じ符号を付して、説明を省略する。
送出卓40は、複数のスイッチを備えている。これらのスイッチのうちの一部には、端末機10のユーザへ所定の合図が提示されたことを示す信号が割り付けられている。具体的には、送出卓40は、例えば、副調整室に配設され、副調整室に入ってくる映像素材が割り振られた(伝送路が割り付けられた)複数のスイッチを備えている。この送出卓40の操作者(スイッチャ)は、例えば、スタジオカメラで撮像された映像、VTRで再生された映像、中継先から送られた映像、電話回線から送られた映像などを映し出すテレビモニタを見ながら、これらのスイッチを操作して画面を切り替えたり、映像を加工したりする。テレビモニタの下にはタリーランプがあって、スイッチャがスイッチで選択したものに対して赤ランプが点灯する。これにより、スイッチャは、オンエアされている本番映像(オンエア映像)がどの映像か容易に認識できるようになっている。なお、スタジオのテレビカメラやCCU(カメラコントロールユニット)にもタリーランプが設けられており、このタリーランプの点灯により、カメラマンやスタジオ内のスタッフは、スタジオのテレビカメラがオンエアされているか否かを容易に認識できる。
信号入力部(信号入力手段)41は、端末機10のユーザへ所定の合図が提示されたことを示す信号を入力するものである。本実施形態では、所定の合図は、例えば、合図を受けたユーザが撮影されている映像がオンエア中であることを示すもの(タリー)である。そして、合図を受けるユーザは、例えばリポータである。このリポータを撮影するテレビカメラ50から出力される映像信号等を送出卓40に伝送する回線(伝送路)51は、中継現場に対応して複数(図9では代表して1回線だけ示す)用意されている。また、回線51には、送出卓40の各スイッチからの切替信号でオン/オフを切り替えることのできる切替回路52が備えられている。そして、送出卓40は、回線51の切替回路52をオンしたときに、そのことを示す信号を信号入力部41に入力する。なお、中継現場のテレビカメラ50にタリーは出力されないので、合図を受けるユーザに中継現場のカメラマンを追加してもよい。
テーブル記憶部(記憶手段)42は、信号入力部41への入力信号に対応したスイッチ情報(信号対応情報)と端末機10とを関連付けて予め定められた後記する端末機テーブル421を記憶するものである。なお、スイッチ情報は、送出卓40のスイッチに関する情報である。
端末機特定部(端末機特定手段)43は、信号入力部41への入力信号に基づいて端末機テーブル421を検索し、入力信号に対応した端末機10を特定するものである。具体的には、この端末機特定部43は、送出卓40からの信号が入力している(送出卓40のスイッチが操作された)か否かを判定し、信号が入力している(送出卓40のスイッチが操作された)と判別した場合、入力信号(送出卓40のスイッチ)により、どの回線51が接続されているか(どの中継現場がオンエアされているか)を識別し、識別した回線に関するスイッチ情報(信号対応情報)を端末機テーブル421から検索し、検索したスイッチ情報に関連付けられた端末機10を特定する。この端末機特定部43は、入力信号(送出卓40のスイッチ)により、どの回線51が接続されているかを識別するために、例えば、各回線に対応した複数の入力部を備える。また、端末機特定部43は、送出卓40からの信号が入力してない(送出卓40のスイッチが操作されていない)と判別した場合、処理を終了する。
タリー情報付加部(報知情報付加手段)44は、端末機特定部43により特定された端末機10を宛先とするパケットに、タリーが出されたことを報知するためのタリー情報(報知情報)を付加するものである。具体的には、タリー情報付加部44は、タリー情報としてフラグFを生成し、生成したフラグFをパケット変換部38aに出力する。このとき、タリー情報付加部44は、パケット変換部38aで生成されるパケットの宛先が、端末機特定部43で特定された端末機10であるか否かを判別する。そして、タリー情報付加部44は、端末機特定部43により特定された端末機10用にフラグF=「1」を生成し、その他の端末機10用にフラグF=「0」を生成する。
パケット変換部(パケット生成手段)38aは、符号化部37により符号化された多重音声データを含んだ、送信元の端末機10を宛先とするパケットを生成すると共に、タリー情報付加部44で生成されたタリー情報を、パケットのヘッダ部に重畳して入出力部31に出力するものである。
図10は、図9に示した端末機テーブルの一例を示す図である。図10に例示した端末機テーブル421には、スイッチ名1001と、端末機ID1002の各項目が設けられている。
スイッチ1001は、スイッチ情報を示し、例えば、「スイッチA」、「スイッチB」などのように区分されている。なお、スイッチ1001の項目は、スイッチに対応する回線に関する情報としてもよい。また、端末機テーブル421に、スイッチがオンされているか(回線が接続されているか)否かを示す接続状態を示す項目を設けて、端末機特定部43により、書き込みできるように構成してもよい。
端末機ID1002は、端末機10を識別するためのものであり、例えば、「001」など所定の数字や記号の組合せからなる。なお、端末機ID1002の項目は、IPアドレス、端末機10の使用場所名、端末機10を使用するユーザ名等でもよい。
図11は、図9に示したグループ形成装置と共に使用される端末機の構成を示すブロック図である。端末機10Aは、図11に示すように、タリー情報分離部144と、制御信号生成部145とを備える点を除いて、図2に示した端末機10と同一の構成なので、同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
タリー情報分離部(報知情報分離手段)144は、グループ形成装置30AからIP網20を介して入力するパケットから、タリー情報を分離して、分離したタリー情報を制御信号生成部145に出力するものである。具体的には、タリー情報分離部144は、入出力部12から入力するパケットから、ヘッダ部とデータ部とを分離して、分離したヘッダ部を制御信号生成部145に出力すると共に、データ部をIP処理部142に出力する。
制御信号生成部145は、タリー情報分離部144から入力したタリー情報に基づいて、表示部114を制御する信号を生成するものである。具体的には、制御信号生成部145は、フラグF=「1」のタリー情報が入力した場合、表示部114を例えば、赤く点灯するための制御信号を生成し、フラグF=「0」のタリー情報が入力した場合、制御信号を生成しない。ここで、表示部114の点灯色は任意であり、また、表示部114を点滅させたり、文字や画像を表示したりするための制御信号を生成するようにしてもよい。また、表示部114の代わりに図示しない表示ランプを点灯/点滅するようにしてもよい。この場合、表示部114または図示しない表示ランプが特許請求の範囲にいう報知手段に相当することとなる。なお、報知手段として、バイブレータなどの振動手段を別に設けるようにしてもよい。
[グループ形成装置の動作]
図9に示したグループ形成装置30Aの動作について図12を参照(適宜図9参照)して説明する。図12は、図9に示したグループ形成装置の動作を示すフローチャートである。グループ形成装置30Aは、端末機特定部43によって、送出卓40から端末機10のユーザへ所定の合図が提示されたことを示す信号が信号入力部41に入力した(送出卓40のスイッチが操作された)か否かを判定する(ステップS21)。送出卓40からの信号が入力した(送出卓40のスイッチが操作された)場合(ステップS21:Yes)、端末機特定部43は、入力信号(送出卓40のスイッチ)に対応したスイッチ情報に基づいて端末機テーブル421を検索し、端末機10を特定する(ステップS22)。
続いて、グループ形成装置30Aは、タリー情報付加部44によって、パケットの宛先が特定された端末機か否かを判別する(ステップS23)。宛先が特定された端末機である場合(ステップS23:Yes)、グループ形成装置30Aは、タリー情報付加部44によって、タリー情報としてフラグF=「1」を生成し、パケット変換部38aによって、パケットのヘッダ部にフラグF=「1」を付加する(ステップS24)。一方、宛先が特定された端末機ではない場合(ステップS23:No)、グループ形成装置30Aは、タリー情報付加部44によって、タリー情報としてフラグF=「0」を生成し、パケット変換部38aによって、パケットのヘッダ部にフラグF=「0」を付加する(ステップS25)。
続いて、グループ形成装置30Aは、入出力部31によって、フラグ(タリー情報)を付加したパケットを送信し(ステップS26)、ステップS21に戻る。なお、送出卓40からの信号が入力していない(送出卓40のスイッチが操作されていない)場合(ステップS21:No)、グループ形成装置30Aは、タリー情報の付加処理を終了する。
[端末機の動作]
図11に示した端末機10Aの動作について図13を参照(適宜図11参照)して説明する。図13は、図11に示した端末機の動作を示すフローチャートである。
端末機10Aは、ユーザの操作に従って、IP網20を介してグループ形成装置30Aの所定の通話番号に接続する(ステップS31)。そして、端末機10Aは、入出力部12によって、IP網20を介してグループ形成装置30Aからパケットを受信する(ステップS32)。そして、端末機10Aは、タリー情報分離部144によって、フラグ(タリー情報)を分離する(ステップS33)。すなわち、タリー情報分離部144は、パケットから分離したフラグを制御信号生成部145に出力する。
続いて、端末機10Aは、制御信号生成部145によって、フラグF=「1」であるか否かを判別する(ステップS34)。フラグF=「1」である場合(ステップS34:Yes)、端末機10Aは、制御信号生成部145によって、制御信号を生成し(ステップS35)、表示部114に出力する。これにより、端末機10Aは、表示部114を赤く点灯する(ステップS36)。一方、フラグF=「0」である場合(ステップS34:No)、端末機10Aは、ステップS35およびステップS36をスキップする。そして、端末機10Aは、パケットの受信中の場合(ステップS37:Yes)、ステップS33に戻り、パケットの受信中ではない場合(ステップS37:No)、処理を終了する。
[使用例]
放送業務においてスタジオ(放送局)と中継現場とで連絡をとる場合、従来は、図8の(b)に示したように、中継現場には、リポータと、リポータを撮影するカメラマンと、ディレクタの3人が必要であった。つまり、中継現場のカメラには、送出卓40からのタリー出力を受ける機能がなくタリーランプも設けられていないため、ディレクタがリポータにオンエア中であることを伝えるために、身振り手振りやカンペ(台詞を記載した用紙)で合図(キュー)を提示していた。
しかしながら、グループ形成装置30Aおよび端末機10Aを含む連絡システムを用いた場合、例えば、スタジオのディレクタの指示で副調整室のスイッチャが送出卓40のスイッチを操作することによって、グループ形成装置30Aから、中継現場のリポータが使用する端末機10Aにタリーを送ることができる。したがって、中継現場には、合図を提示するためのディレクタが必要なくなる。その結果、業務を実行する人手を軽減できる。
第2の実施形態の連絡システム1によれば、端末機10のユーザへ合図が提示されたことを示す信号がグループ形成装置30Aに入力されたときに、端末機10を特定し、合図が提示されたことを報知するためのタリー情報をパケットに付加するので、特定の端末機10に通信データと共にタリー(合図)を送ることができる。また、タリーを受けた端末機10のユーザは、グループ内の自分以外の他のユーザ全員と共通話題で通話することができる。その結果、従来のように多者通話によって合図を送る必要がなくなる。
(第3の実施形態)
図8の(b)に示した例のように、放送業務においてスタジオ(放送局)と連絡をとるために中継現場で使用される端末機のグループに、放送局からの送り返し信号を送ることのできるグループ形成装置を第3の実施形態として説明する。放送業務において、オンエア中に、スタジオのアナウンサ等と中継現場のリポータとで掛け合いを行う場合、通常、オンエア放送の音声から中継現場の音声を除いた送り返し信号(送り返し音声、いわゆるN−1)を、中継現場に送り返すようにしている。これは、中継現場の音声を含めて送り返すと、リポータには、自分の声が数m秒遅延して聞こえてくるために、リポータが話しづらくなることを回避するための措置である。
[連絡システムの構成/グループ形成装置の全体構成]
第3の実施形態に係るグループ形成装置を含む連絡システムの構成は、図1に示した構成と同様であり、このグループ形成装置の全体の構成は図9に示した構成と同様なので説明を省略する。
[グループ形成装置の要部の機能]
図14は、第3の実施形態に係るグループ形成装置の要部を示す説明図である。図14に示すように、グループ形成装置30Bの要部は、データ分岐部35aと、ミキシング部36bの構成が異なる点を除いて、図5に示したグループ形成装置30と同一の構成である。したがって、図5と同じ構成には同じ符号を付して、説明を省略する。また、図14に示すように、グループ形成装置30Bは、送出卓40aに接続されている。
グループ形成装置30Bには、通常の通話番号「111」、「222」、「111222(または222111)」に加えて、特定の通話番号「999」が付与されているものとする。この場合、通話番号「999」に接続する各端末機10から第4のグループが構成される。
グループ形成装置30Bでは、信号入力部41と制御信号生成部39(図9参照)とが、以下の機能も有する。
信号入力部41は、外部から外部通信データを入力する。
制御信号生成部39は、特定の通話番号「999」に対応した通話番号情報に基づいて、制御信号CS1a,CS2aを生成し、制御信号CS1aをデータ分岐部35aに出力すると共に、制御信号CS2aをミキシング部36aに出力する。
制御信号CS1aは、データ分離部32で分離された、パケットのデータ部(音声データ)を分岐せずに出力することを指示するものである。
制御信号CS2aは、特定の通話番号「999」を宛先とするデータ部(音声データ)を加算するときに、信号入力部41から入力する外部通信データを合わせて加算するよう指示するものである。
グループ形成装置30Bに接続している送出卓40aは、図9に示した送出卓40の機能を有すると共に、送り返し信号生成部401と、送信部402とを備えている。
送り返し信号生成部401は、オンエア中に入力される各種のリソース信号の中から中継現場の音声信号を除いた信号、すなわち、送り返し信号を生成し、送信部402に出力するものである。ここで、リソース信号は、例えば、スタジオの出演者の音声、効果音、VTRの音声、中継現場の出演者(リポータ)の音声、各種映像等を示す信号であり、中継現場の音声信号は、例えば、中継現場の出演者(リポータ)の音声を示す信号である。
送信部402は、例えば、通信インターフェース等であり、グループ形成装置30Bに付与されている特定の通話番号「999」に通信接続して、送り返し信号生成部401で生成された送り返し信号(音声データ「G」)を、外部通信データとしてグループ形成装置30Bに送信するものである。
グループ形成装置30Bは、図14に示すように、データ分岐部35aに、6台の端末機10に対応して、1つの入力端子と4つの出力端子とをそれぞれ有する第1分岐部351a〜第6分岐部356aを備える。第1分岐部351a〜第6分岐部356aは、制御信号CS1に基づいて、入力した音声データを通話番号の種類に応じた数に分岐すると共に、特定の通話番号「999」に対応した制御信号CS1aが入力した場合に、入力データを分岐せずに出力する。
また、ミキシング部36aは、第1ミキシング部361〜第3ミキシング部363に加え、第4ミキシング部364を備える。第4ミキシング部364には、特定の通話番号「999」が付与されている。この第4ミキシング部364は、制御信号CS2aに基づいて、特定の通話番号「999」に対応した通話番号情報(特定情報)に対応した音声データを送信した各端末機10から入力する音声データをN−1加算すると共に、信号入力部41から入力する送り返し信号(音声データ「G」)を多重した多重音声データを生成するものである。この第4ミキシング部364は、端末機10の個数より1つ多い個数に対応して、それぞれ7個の入力端子IN41〜IN47及び出力端子OUT41〜OUT47を備えている。なお、信号入力部41から入力する送り返し信号(音声データ「G」)は、入力端子IN41に入力する。
[グループ形成装置の動作]
次に、グループ形成装置30Bの動作のうち、グループ化処理の具体例を図15を参照(適宜図14参照)して説明する。図15は、図14に示したグループ形成装置の要部の接続例を示す図である。ここでは、(端末機,音声データ,通話番号)の組合せを(10a,A,999)として説明する。なお、組合せ(10a,A,999)は、端末機10aのユーザが通話番号「999」に接続する操作を行い、音声(音声データ)「A」を入力することを意味する(無音でもよい)。
端末機10aを送信元とする音声データ「A」は、通話番号「999」を宛先とする。第1分岐部351aは、制御信号CS1aに基づいて、音声データ「A」を通話番号「999」に対応した出力先(第4ミキシング部364宛て)に出力する。具体的には、音声データ「A」は、第4ミキシング部364のIN41に入力する。第4ミキシング部364は、制御信号CS2aに基づいて、入力端子IN41,IN47にそれぞれ入力された音声データ「A」,「G」から「A」を除いた残りの音声データを加算することによって、通話番号「999」に接続した端末機10aを宛先とする多重音声データを生成し、出力端子OUT41から出力する。第4ミキシング部364のOUT41から出力された多重音声データは、音声データ「G」を含んでおり、パケット化されて端末機10aに返信される。これにより、端末機10aのユーザは、送出卓40aからの送り返し信号(音声データ「G」)を聞くことができる。
なお、この特定の通話番号「999」に端末機10a以外の他の端末機10が通信接続する場合に、他の端末機10のユーザは、発声しない(発話用ボタンを押下しない)ことを暗黙の了解として運用することとする。
第3の実施形態によれば、中継現場の端末機10が、グループ形成装置30Bの特定の通話番号に通信接続することにより、放送局の送出卓40aで生成された送り返し信号が、この端末機10に送られることになる。つまり、中継現場のリポータは、この端末機10を用いて、送り返し音声を聞くためのグループに容易に参加することができる。従来は、スタジオと中継現場との掛け合いをするために、放送局において、中継現場のリポータに電話をかけるためのスタッフを必要としていたが、本実施形態によれば、このような人手を省くことができるようになる。なお、グループ形成装置30Bに入力する外部通信データは送り返し信号に限定されるものではない。
以上、各実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲でさまざまに実施することができる。例えば、グループ形成装置30のデータ分岐部35やミキシング部36等をハードウェア構成として説明したが、所定のプログラム等のソフトウェアで構成するようにしてもよい。この場合、例えば、ミキシング部36を構成するサブミキシングは、端末機10の接続状態に応じて仮想的に現出することとなる。
また、各実施形態では、複数の端末機10は、グループ形成装置30とIP網20を介して通信接続する際に、アクセスポイント21と共に無線LANを形成するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、各端末機10は有線LANでIP網20に接続するようにしてもよい。ただし、無線LANとIP網20を利用した端末機10には業務用ワイヤレスインカム装置のような無線免許が不要で、容易に端末機10を増設することができるという利点があり、例えば、災害発生現場や野外イベント現場での複数のスタッフによる放送業務の遂行に好適なものとなるので、無線LANでIP網20に接続することが好ましい。
また、各実施形態では、複数の端末機10は、グループ形成装置30とIP網20を介して通信接続するものとしたが、両者の間のネットワークはIP網20に限定されるものではない。グループ形成装置30または端末機10とネットワークとの間に、複数の電話回線を束ねてバルク通信を可能とする回線結束手段を備えるようにしてもよい。このような一例として、回線結束手段を公知の回線束ね装置とした場合の連絡システムを図16を参照して、また、回線結束手段を公知の衛星回線端末とした場合の連絡システムを図17を参照して、それぞれ説明する。
回線束ね装置61は、図16に示すように、有線または無線(携帯電話)の電話回線を束ねるものであり、ハブ62を介して、アクセスポイント21のネットワーク側に配設される。この例では、中継現場では、回線束ね装置61は、例えばPHS網やFOMA(登録商標)網を介して携帯電話基地局63と通信接続される。この中継現場の回線束ね装置61は、アクセスポイント21からハブ62を介して入力されたディジタル信号(音声データ)を、1つのデータ列に多重化して携帯電話基地局63に送信すると共に、携帯電話基地局63から受信したデータ列を分解してハブ62を介してアクセスポイント21に出力する。また、副調整室またはスタジオの回線束ね装置61は、例えばPHS網やFOMA(登録商標)網を介して携帯電話基地局63と通信接続されると共に、ハブ62を介してグループ形成装置30に接続される。そして、中継現場の回線束ね装置61と同様に機能する。なお、副調整室またはスタジオの回線束ね装置61は、例えばISDN回線(バルク通信)を介して携帯電話基地局63と通信接続されるようにしてもよい。この場合、ISDN回線は、回線束ね装置61のPCカードスロットやRS232Cシリアルポートに接続される。
また、衛星回線端末71は、図17に示すように、無線(携帯電話)の電話回線を束ねるものであり、ハブ62を介して、アクセスポイント21のネットワーク側に配設される。この例では、中継現場では、衛星回線端末71は、静止衛星72を介して衛星回線に接続される。また、副調整室またはスタジオでは、ハブ62が例えばISDN回線(バルク通信)を介して衛星回線基地局73と接続されており、このハブ62がグループ形成装置30に接続される。ここで、衛星回線端末71、静止衛星72、衛星回線基地局73は、例えば、それぞれ、インマルサット(登録商標)M4(Multi Media Mini M)端末、インマルサット(登録商標)静止衛星、インマルサット(登録商標)設備等である。この中継現場の衛星回線端末71は、アクセスポイント21からハブ62を介して入力されたディジタル信号(音声データ)を、1つのデータ列に多重化して変調したデータ列を静止衛星72に送信すると共に、静止衛星72から受信したデータ列を復調して分解してハブ62を介してアクセスポイント21に出力する。
これらの回線結束手段によれば、グループ形成装置30または端末機10とネットワークとの間でバルク通信が可能なので、送受信される通信データに対して電話回線のデータ転送速度に余裕ができるので、通信データの歪みを低減し、通信品質を向上することができる。特に、回線束ね装置61は、例えば最大64kbps(bits per second)×8回線、すなわち、512kbpsまでを束ねてデータ転送速度を高速化できると同時に、一部の回線が切断してもほかの回線で補完できるなど信頼性の高い通信が可能になる。また、通信データに画像データを含めることも可能になる。
さらに、グループ形成装置30が使用される対象は、放送業務で用いられる現場に限られるものではなく、火災現場の消防士同士の交信、イベント会場での交信等、複数で切り替えて使用される状態であれば特に限定されるものではない。
第1の実施形態のグループ形成装置を含む連絡システムの構成図である。 図1に示した端末機の構成を示すブロック図である。 図1に示した端末機の外観の一例を示す図である。 図1に示したグループ形成装置の構成を示すブロック図である。 図4に示したグループ形成装置の要部を示す説明図である。 図4に示したグループ形成装置の動作を示すフローチャートである。 図5に示したグループ形成装置の要部の接続例を示す図である。 図1に示した端末機の使用例を示す説明図であり、(a)は放送局で使用する場合、(b)はスタジオと中継現場で使用する場合を示している。 第2の実施形態に係るグループ形成装置の構成を示すブロック図である。 図9に示した端末機テーブルの一例を示す図である。 図9に示したグループ形成装置と共に使用される端末機の構成を示すブロック図である。 図9に示したグループ形成装置の動作を示すフローチャートである。 図11に示した端末機の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係るグループ形成装置の要部を示す説明図である。 図14に示したグループ形成装置の要部の接続例を示す図である。 回線結束手段を回線束ね装置とした場合の連絡システムの一例を示す図である。 回線結束手段を衛星回線端末とした場合の連絡システムの一例を示す図である。
符号の説明
1 連絡システム
G1,G2 グループ
10(10a〜10f),10A 端末機
11(11A,11B) インターフェース部
111 マイク
112 スピーカ
113 操作部
114 表示部(報知手段)
12 入出力部
13 記憶部
14 制御部
141 音声処理部
142 IP処理部
143 通信処理部
144 タリー情報分離部(報知情報分離手段)
145 制御信号生成部
15 本体部
20 IP網(ネットワーク)
21 アクセスポイント
30,30A,30B グループ形成装置
31 入出力部
32 データ分離部(データ分離手段)
33 データ変換部
34 復号化部
35,35a データ分岐部(データ分岐出力手段)
36,36a ミキシング部(多重データ生成手段)
37 符号化部
38,38a パケット変換部(パケット生成手段)
39 制御信号生成部
351〜356(351a〜356a) 第1分岐部〜第6分岐部
361〜364 第1ミキシング部〜第4ミキシング部
40,40a 送出卓
41 信号入力部(信号入力手段)
42 テーブル記憶部(記憶手段)
421 端末機テーブル
43 端末機特定部(端末機特定手段)
44 タリー情報付加部(報知情報付加手段)
50 テレビカメラ
51 回線(伝送路)
52 切替回路
61 回線束ね装置
62 ハブ
63 携帯電話基地局
71 衛星回線端末
72 静止衛星
73 衛星回線基地局

Claims (7)

  1. 複数の通信接続用の通話番号が付与され、前記通話番号を示す通話番号情報と通信データとを有するパケットを送信する複数の端末機とネットワークを介して接続され、前記パケットに含まれる通話番号情報が共通である複数の端末機により相互に通信可能なグループを形成するグループ形成装置であって、
    各端末機より受信したパケットから、前記通信データと前記通話番号情報とを分離するデータ分離手段と、
    このデータ分離手段で分離された通話番号情報に基づいて、同様に分離された通信データを前記通話番号情報に対応させて分岐して出力するデータ分岐出力手段と、
    前記データ分離手段で分離された通話番号情報に基づいて、前記データ分岐出力手段で分岐され且つ共通の通話番号情報に対応した通信データとして送信元の端末機以外の端末機から入力する通信データを多重した多重データ生成する多重データ生成手段と、
    この多重データ生成手段で生成された多重データを含んだ、前記送信元の端末機を宛先とするパケットを生成するパケット生成手段と、
    を備えることを特徴とするグループ形成装置。
  2. 前記端末機の使用者へ所定の合図が提示されたことを示す信号を入力する信号入力手段と、
    この信号入力手段への入力信号に対応した信号対応情報と前記端末機とを関連付けて予め定められた端末機テーブルを記憶する記憶手段と、
    前記入力信号に基づいて前記端末機テーブルを検索し、前記入力信号に対応した端末機を特定する端末機特定手段と、
    この端末機特定手段により特定された端末機を宛先とするパケットに、前記所定の合図が提示されたことを報知するための報知情報を付加する報知情報付加手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のグループ形成装置。
  3. 前記信号入力手段は、外部から外部通信データを入力し、
    前記多重データ生成手段は、前記データ分離手段で分離された通話番号情報が予め定められた特定情報である場合に、前記信号入力手段から入力する外部通信データと、前記複数の端末機において共通の通話番号情報に対応した通信データとを加算して、送信元の端末機以外から入力する通信データを多重した多重データ生成する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のグループ形成装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載のグループ形成装置からネットワークを介して前記報知情報が付加されたパケットを受信する端末機であって、
    前記受信したパケットから、前記多重データと前記報知情報とを分離する報知情報分離手段と、
    この報知情報分離手段により分離された報知情報に基づいて、前記所定の合図が提示されたことを報知する報知手段と、
    を備えることを特徴とする端末機。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のグループ形成装置、または、請求項4に記載の端末機を備える連絡システムであって、
    前記グループ形成装置または端末機と前記ネットワークとの間に、複数の電話回線を束ねてバルク通信を可能とする回線結束手段を備える、
    ことを特徴とする連絡システム。
  6. 複数の通信接続用の通話番号の少なくともいずれかを示す通話番号情報と通信データとを有するパケットをネットワークを介して送信する複数の端末機の中から、前記パケットに含まれる通話番号情報が共通である複数の端末機により相互に通信可能なグループを形成するために、コンピュータを、
    各端末機より受信したパケットから、前記通信データと前記通話番号情報とを分離するデータ分離手段、
    このデータ分離手段で分離された通話番号情報に基づいて、同様に分離された通信データを前記通話番号情報に対応させて分岐して出力するデータ分岐出力手段、
    前記データ分離手段で分離された通話番号情報に基づいて、前記データ分岐出力手段で分岐され且つ共通の通話番号情報に対応した通信データとして送信元の端末機以外の端末機から入力する通信データを多重した多重データ生成する多重データ生成手段、
    この多重データ生成手段で生成された多重データを含んだ、前記送信元の端末機を宛先とするパケットを生成するパケット生成手段、
    として機能させることを特徴とするグループ形成プログラム。
  7. 複数の通信接続用の通話番号の少なくともいずれかを示す通話番号情報と通信データとを有するパケットをネットワークを介して送信する複数の端末機の中から、前記パケットに含まれる通話番号情報が共通である複数の端末機により相互に通信可能なグループを形成するために、コンピュータを、
    各端末機より受信したパケットから、前記通信データと前記通話番号情報とを分離するデータ分離手段、
    このデータ分離手段で分離された通話番号情報に基づいて、同様に分離された通信データを前記通話番号情報に対応させて分岐して出力するデータ分岐出力手段、
    前記データ分離手段で分離された通話番号情報に基づいて、前記データ分岐出力手段で分岐され且つ共通の通話番号情報に対応した通信データとして送信元の端末機以外の端末機から入力する通信データを多重した多重データ生成する多重データ生成手段、
    この多重データ生成手段で生成された多重データを含んだ、前記送信元の端末機を宛先とするパケットを生成するパケット生成手段、
    前記端末機の使用者へ所定の合図が提示されたことを示す信号である入力信号に基づいて、前記入力信号に対応した信号対応情報と前記端末機とを関連付けて予め定められた端末機テーブルを検索し、前記入力信号に対応した端末機を特定する端末機特定手段、
    この端末機特定手段により特定された端末機を宛先とするパケットに、前記所定の合図が提示されたことを報知するための報知情報を付加する報知情報付加手段、
    として機能させることを特徴とするグループ形成プログラム。
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