JP4452119B2 - ビスフェノール類製造用触媒の製造方法 - Google Patents

ビスフェノール類製造用触媒の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4452119B2
JP4452119B2 JP2004129304A JP2004129304A JP4452119B2 JP 4452119 B2 JP4452119 B2 JP 4452119B2 JP 2004129304 A JP2004129304 A JP 2004129304A JP 2004129304 A JP2004129304 A JP 2004129304A JP 4452119 B2 JP4452119 B2 JP 4452119B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
exchange resin
cation exchange
acidic cation
sulfur
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004129304A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005305375A (ja
Inventor
修一 増田
潤 小比類巻
昌宏 岩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP2004129304A priority Critical patent/JP4452119B2/ja
Priority to KR1020067022316A priority patent/KR101132932B1/ko
Priority to CNA2005800213064A priority patent/CN1976752A/zh
Priority to RU2006141643/04A priority patent/RU2373994C2/ru
Priority to PCT/JP2005/007883 priority patent/WO2005102520A1/ja
Publication of JP2005305375A publication Critical patent/JP2005305375A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4452119B2 publication Critical patent/JP4452119B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • B01J31/02Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides
    • B01J31/06Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides containing polymers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • B01J31/02Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides
    • B01J31/06Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides containing polymers
    • B01J31/08Ion-exchange resins
    • B01J31/10Ion-exchange resins sulfonated
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J37/00Processes, in general, for preparing catalysts; Processes, in general, for activation of catalysts
    • B01J37/30Ion-exchange
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C37/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C37/11Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by reactions increasing the number of carbon atoms
    • C07C37/20Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by reactions increasing the number of carbon atoms using aldehydes or ketones
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C39/00Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C39/12Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring polycyclic with no unsaturation outside the aromatic rings
    • C07C39/15Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring polycyclic with no unsaturation outside the aromatic rings with all hydroxy groups on non-condensed rings, e.g. phenylphenol
    • C07C39/16Bis-(hydroxyphenyl) alkanes; Tris-(hydroxyphenyl)alkanes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2231/00Catalytic reactions performed with catalysts classified in B01J31/00
    • B01J2231/30Addition reactions at carbon centres, i.e. to either C-C or C-X multiple bonds
    • B01J2231/34Other additions, e.g. Monsanto-type carbonylations, addition to 1,2-C=X or 1,2-C-X triplebonds, additions to 1,4-C=C-C=X or 1,4-C=-C-X triple bonds with X, e.g. O, S, NH/N
    • B01J2231/3411,2-additions, e.g. aldol or Knoevenagel condensations
    • B01J2231/3471,2-additions, e.g. aldol or Knoevenagel condensations via cationic intermediates, e.g. bisphenol A type processes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Description

本発明は、ビスフェノール類製造用触媒及び該触媒を用いるビスフェノール類の製造方法、より詳しくはビスフェノール類製造プロセスで排出された排水中に含まれる含イオウアミン化合物を吸着させた酸性陽イオン交換樹脂からなるビスフェノール類製造用触媒及び該触媒を用いるビスフェノール類の製造方法に関する。
ビスフェノール類はポリマーの原料などとして重要な化合物であることが知られており、特にビスフェノール類の中で代表的な化合物であるビスフェノールAは、ポリカーボネート樹脂やポリアリレート樹脂などのエンジニアリングプラスチック、あるいはエポキシ樹脂などの原料として用いられ、近年、その需要はますます増大する傾向にある。
このビスフェノールAを始めとするビスフェノール類は、触媒として酸性陽イオン交換樹脂の固定床を使用し、フェノール類とカルボニル化合物とを反応させて製造されることは公知である。また、その場合、ビスフェノールAを例にとれば、異性体である2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどの副生を抑えるために、上記酸性陽イオン交換樹脂に含イオウアミン化合物を吸着させたものを触媒として使用することも知られている。
ところで、ビスフェノール類製造用装置において、触媒を調製する際、すなわち、酸性陽イオン交換樹脂に含イオウアミン化合物を吸着させる際、含イオウアミン化合物を含む排水が排出される。また、触媒を調製する際、含イオウアミン化合物が漏洩することも有りうる。このような、ビスフェノール類製造用装置で排出された含イオウアミン化合物を含む排水は、その中に含まれる含イオウアミン化合物のBOD値が低いために、活性汚泥処理が困難である。該排水を活性汚泥による排水処理設備に送液せずに、インシネレーターで液燃焼する方法があるが、この場合、設備投資が高額になる上、水中の有機物を燃焼させるため、多量の燃料が必要となる。
したがって、含イオウアミン化合物を含む排水から、該含イオウアミン化合物を簡単な手段で除去することが望まれている。
アミン類を含む排水処理方法として、水溶性アミン類を含む廃水を弱酸型イオン交換樹脂と接触させる工程、アミン類を吸着した弱酸型イオン交換樹脂を無機酸で再生させる工程及び再生液をアルカリで中和する工程からなるアミン類を含む廃水を処理する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法は、再生工程を含む三工程からなり、操作が煩雑であるという問題があった。
特開昭58−30387号公報
本発明は、このような状況下でなされたもので、ビスフェノール類製造プロセスで排出された排水中に含まれる除去すべき含イオウアミン化合物を利用して、簡単な操作で調製することができるビスフェノール類製造用触媒及び該触媒を用いるビスフェノール類の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、ビスフェノール類製造プロセスで排出された排水中に含まれる含イオウアミン化合物を、酸性陽イオン交換樹脂に吸着させることによって、その目的を達成しえることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)酸性陽イオン交換樹脂を反応器に充填して固定床を形成し、該固定床が形成された反応器に、ビスフェノール類製造用触媒の調整で排出された排水である含イオウアミン化合物水溶液を注入することにより該酸性陽イオン交換樹脂に、該含イオウアミン化合物水溶液に含まれる含イオウアミン化合物を吸着させるビスフェノール類製造用触媒の製造方法、
(2)酸性陽イオン交換樹脂が、ゲル型の強酸性陽イオン交換樹脂である上記(1)に記載の製造方法、
(3)ゲル型の強酸性陽イオン交換樹脂の架橋度が2〜8%である上記(2)に記載の製造方法、
(4)ビスフェノール類が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、ビスフェノール類製造プロセスで排出された排水中に含まれる除去すべき含イオウアミン化合物を利用して、簡単な操作で調製することができるビスフェノール類製造用触媒及び該触媒を用いるビスフェノール類の製造方法を提供することができる。また、本発明のビスフェノール類製造用触媒を調製した後に排出された含イオウアミン化合物を含む排水は、そのまま排水処理設備に送水することができる。
本発明のビスフェノール類製造用触媒が適用されるビスフェノール類は、フェノール類とカルボニル化合物とを縮合させることにより製造される。
上記フェノール類としては、水酸基に対してp−位に置換基を有しないもの、例えば、フェノールを始め、o−クレゾール、m−クレゾール、o−tert−ブチルフェノール、2,6−キシレノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノールなどのアルキルフェノール類;o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、2,6−ジクロロフェノールなどのハロゲン化フェノール類等が挙げられる。
一方、カルボニル化合物としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−プロピルケトン、アセトフェノン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒドなどのアルデヒド類を挙げることができる。特に、フェノールとアセトンとの縮合により得られるビスフェノールAの製造に、本発明の触媒は好適に適用される。
本発明において用いられる酸性陽イオン交換樹脂は、強酸性陽イオン交換樹脂であるスルホン酸系のものが好ましく、その母体となる樹脂としては、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体系、パーフルオロエチレン系共重合体系、フェノール−ホルムアルデヒド重合体系等があるが、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体系が好ましい。これらの樹脂はゲル型、ポーラス型のいずれも使用できるが、ゲル型が好ましく、また、架橋度は、例えば、2〜8%と比較的低いものが好ましい。
本発明においては、前記酸性陽イオン交換樹脂を反応器に充填して固定床を形成させる。そしてこの固定床反応器に、ビスフェノール類製造プロセスで排出された排水である含イオウアミン化合物水溶液を注入することにより前記酸性陽イオン交換樹脂に、該水溶液に含まれる含イオウアミン化合物を吸着させて変性しビスフェノール類製造用触媒(以下、単に触媒ともいう。)を調製する。
ここで、前記含イオウアミン化合物としては、例えば3−メルカプトピリジン等のメルカプトピリジン類、2−メルカプトエチルアミン等のメルカプトアルキルアミン類;2,2−ジメチルチアゾリジン等のチアゾリジン類;4−アミノチオフェノール等のアミノチオフェノール類;4−ピリジンエタンチオール等のピリジンアルカンチオール類などが挙げられる。これらの中で4−ピリジンエタンチオール、2,2−ジメチルチアゾリジン及び2−メルカプトエチルアミンが好適である。本発明においては、これらの含イオウアミン化合物は、排水中に一種のみ含まれていてもよく、二種以上含まれていてもよい。
前記の含イオウアミン化合物水溶液を酸性陽イオン交換樹脂に接触させ、その中に含まれる含イオウアミン化合物を吸着させて該酸性陽イオン交換樹脂を変性し触媒を調製する方法としては特に限定されず、例えば、バッチで行っても差し支えないが、通常、反応前に、反応器内で行うのが一般的で、下記の方法が挙げられる。
(1)反応器に酸性陽イオン交換樹脂を充填し、含イオウアミン化合物の水溶液を上部から、単に注入する。
(2)反応器に酸性陽イオン交換樹脂を充填し、含イオウアミン化合物の水溶液を上部から注入する際、その流出した水溶液を一部循環させる。
(3)反応器に酸性陽イオン交換樹脂を充填し、含イオウアミン化合物の水溶液を注入しながら、又は注入した後、反応器下部から気泡を流通させる(特開2000−254523号公報)。
(4)反応器に酸性陽イオン交換樹脂を充填し固定床を形成させた後、反応開始前に、水で洗浄し、その流出した洗浄水に含イオウアミン化合物を溶解させた水溶液を該反応器に注入し、循環させる(特開2001−286770号公報)。
なお、酸性陽イオン交換樹脂の充填量は、通液する排水中の含イオウアミン化合物の濃度、通液量及び該排水中に含まれる酸の種類と濃度などに応じて適宜選定される。
また、上記の触媒調製は、常温で行ってもよく、必要ならば加温して行ってもよい。この触媒調製処理により、イオン交換基であるスルホン酸基と含イオウアミン化合物の中のアミノ基とが反応し、イオン交換基の一部にイオウ含有基が導入され、所望の変性率(5〜50%、好ましくは8〜30%)で変性される。なお、変性率とは、酸性陽イオン交換樹脂のスルホン酸基の含イオウアミン化合物によるモル変換率を意味する。
本発明は、上記のようにして触媒調製時に排出された含イオウアミン化合物排水、または漏洩した含イオウアミン化合物排水を、酸性陽イオン交換樹脂からなる固定床に、前述の方法で注入し、該酸性陽イオン交換樹脂に含イオウアミン化合物を吸着させてなる触媒である。
本発明においては、ビスフェノール類製造用触媒として、前述のようにして、酸性陽イオン交換樹脂に、排水中の含イオウ化合物を吸着させてなる触媒のみを用いてもよいし、触媒調製工程で調製された含イオウアミン化合物を吸着してなる酸性陽イオン交換樹脂からなる触媒と、前記触媒とを組み合わせて用いてもよい。
本願の第二発明は上記の触媒を用いることを特徴とするビスフェノール類の製造方法である。代表例として、ビスフェノールAについて説明する。
フェノールとアセトンとの縮合反応は、前述の触媒を充填した反応塔に、フェノールとアセトンを連続的に供給して反応させる固定床連続反応方式を用いることができる。この際、反応塔は1基でもよく、また2基以上を直列又は並列に配置してもよい。工業的には、触媒を充填した反応塔を2基以上直列に連結し、固定床多段連続反応方式を採用するのが、特に有利である。
この固定床連続反応方式における反応条件について説明する。
まず、アセトン/フェノールモル比は、通常1/30〜1/3、好ましくは1/20〜1/5の範囲で選ばれる。このモル比が1/30より小さい場合、反応速度が遅くなりすぎるおそれがあり、1/3より大きいと不純物の生成が多くなり、ビスフェノールAの選択率が低下する傾向がある。
また、反応温度は、通常40〜150℃、好ましくは55〜100℃の範囲で選ばれる。該温度が40℃未満では反応速度が遅い上、反応液の粘度が極めて高く、場合により、固化するおそれがあり、150℃を超えると反応制御が困難となり、かつビスフェノールAの選択率が低下する上、触媒のイオン交換樹脂が分解又は劣化することがある。さらに、原料混合物のLHSV(液時空間速度)は、通常0.2〜30hr-1、好ましくは0.5〜20hr-1の範囲で選ばれる。
本発明の方法においては、反応塔から出てきた反応混合物は、公知の方法により後処理が施され、ビスフェノールAが取り出される。次に、この後処理の一例について説明すると、まず晶析に先立って濃縮を行う。濃縮条件については特に制限はないが、通常温度130〜170℃、圧力13〜53kPaの条件で濃縮が行われる。温度が130℃未満では高真空が必要となり、170℃を超えると不純物が増加したり、着色の原因となる。また、濃縮残液のビスフェノールAの濃度は25〜40質量%の範囲にあるのが有利である。この濃度が25質量%未満ではビスフェノールAの回収率が低く、40質量%を超えると晶析後のスラリーの移送が困難となるおそれがある。
濃縮残液からのビスフェノールAとフェノールの付加物の晶析は、通常減圧下で水の蒸発潜熱を利用して冷却する真空冷却晶析法によって行われる。この真空冷却晶析法においては、該濃縮残液に、水を3〜20質量%程度添加し、通常温度40〜70℃、圧力3〜13kPaの条件で晶析処理が行われる。上記水の添加量が3質量%未満では除熱能力が十分ではなく、20質量%を超えるとビスフェノールAの溶解ロスが大きくなり、好ましくない。また晶析温度が40℃未満では晶析液の粘度の増大や固化をもたらすおそれがあり、70℃を超えるとビスフェノールAの溶解ロスが大きくなり、好ましくない。
次に、このようにして晶析されたビスフェノールAとフェノールの付加物は、公知の方法により分離したのち、通常、フェノールにより洗浄処理が施される。次いで、洗浄処理された付加物をビスフェノールAとフェノールとに分離処理するが、この場合、温度は通常130〜200℃、好ましくは150〜180℃の範囲で選ばれ、一方圧力は通常3〜20kPaの範囲で選定される。
この分離処理により得られたビスフェノールAは、その中の残留フェノールをスチームストリッピングなどの方法により、実質上完全に除去することによって、高品質のビスフェノールAが得られる。
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
参考例1
内径25mm、長さ20cmのガラスカラムに水膨潤状態のスルホン酸型陽イオン交換樹脂(ダイヤイオンSK−104、三菱化学社製)50cm3を充填し、循環ラインと2,2−ジメチルチアゾリジン(以下、DMTともいう。)のフィードラインを組んだ。循環ラインには、DMT濃度170質量ppm、リン酸濃度0.4質量%の溶液を200ミリリットル/hで循環させた。170質量ppmの濃度を維持させるために、循環ラインにDMT濃度1.3質量%の溶液を2.6ミリリットル/hでフィードした。そこで、50cm3の触媒の修飾終了時に、230ミリリットルの排水が発生し、カラム抜き出し口のDMT濃度は170ppm、リン酸濃度は0.4質量%であった。合計で、30本のガラスカラムを使用し、1,500cm3の陽イオン交換樹脂を処理したところ、7,000ミリリットルの排水が発生し、排水中のDMT濃度は170質量ppmであり、リン酸濃度は0.4質量%あった。また、陽イオンの変性率は23%であった。そのうち、一本のガラスカラムを使用し、反応性能評価を行った。条件は、反応温度75℃、フェノール/アセトン(モル比)=10/1、LHSV=6h-1で行ったところ、フェノール転化率12.1%、ビスフェノールA選択率93.5%であった。
実施例1
内径25mm、長さ20cmのガラスカラムに水膨潤状態のスルホン酸型陽イオン交換樹脂(ダイヤイオンSK−104、三菱化学社製)50cm3を充填し、これに参考例1で発生したDMT濃度170質量ppm、リン酸濃度0.4質量%の排水を、400ミリリットル/hで注入した。全体で7,000ミリリットルの前記排水を注入した。出口でDMT濃度を定期的に測定し、処理が終了するまで、DMT濃度を5質量ppm以下、リン酸濃度0.4質量%に維持することができた。また、陽イオンの変性率は16%であった。この触媒の反応性能を、参考例1と同じ条件で行ったところ、殆ど同じ成績が得られた。





Claims (4)

  1. 酸性陽イオン交換樹脂を反応器に充填して固定床を形成し、該固定床が形成された反応器に、ビスフェノール類製造用触媒の調整で排出された排水である含イオウアミン化合物水溶液を注入することにより該酸性陽イオン交換樹脂に、該含イオウアミン化合物水溶液に含まれる含イオウアミン化合物を吸着させるビスフェノール類製造用触媒の製造方法。
  2. 酸性陽イオン交換樹脂が、ゲル型の強酸性陽イオン交換樹脂である請求項1に記載の製造方法。
  3. ゲル型の強酸性陽イオン交換樹脂の架橋度が2〜8%である請求項2に記載の製造方法。
  4. ビスフェノール類が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
JP2004129304A 2004-04-26 2004-04-26 ビスフェノール類製造用触媒の製造方法 Expired - Lifetime JP4452119B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004129304A JP4452119B2 (ja) 2004-04-26 2004-04-26 ビスフェノール類製造用触媒の製造方法
KR1020067022316A KR101132932B1 (ko) 2004-04-26 2005-04-26 비스페놀류 제조용 촉매
CNA2005800213064A CN1976752A (zh) 2004-04-26 2005-04-26 生产双酚的催化剂
RU2006141643/04A RU2373994C2 (ru) 2004-04-26 2005-04-26 Катализатор для получения бисфенолов
PCT/JP2005/007883 WO2005102520A1 (ja) 2004-04-26 2005-04-26 ビスフェノール類製造用触媒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004129304A JP4452119B2 (ja) 2004-04-26 2004-04-26 ビスフェノール類製造用触媒の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005305375A JP2005305375A (ja) 2005-11-04
JP4452119B2 true JP4452119B2 (ja) 2010-04-21

Family

ID=35196782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004129304A Expired - Lifetime JP4452119B2 (ja) 2004-04-26 2004-04-26 ビスフェノール類製造用触媒の製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP4452119B2 (ja)
KR (1) KR101132932B1 (ja)
CN (1) CN1976752A (ja)
RU (1) RU2373994C2 (ja)
WO (1) WO2005102520A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5432131B2 (ja) 2007-06-14 2014-03-05 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー ビスフェノール製造用の触媒の製造
JP2011115758A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Mitsubishi Chemicals Corp 酸性触媒の製造方法
US8853469B2 (en) 2012-11-20 2014-10-07 Celanese International Corporation Combined column for separating products of different hydrogenation reactors
KR101686564B1 (ko) * 2015-06-17 2016-12-15 세메스 주식회사 체결 어셈블리 및 이를 가지는 기판 처리 장치

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5271861A (en) * 1975-12-10 1977-06-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd Process for purifying water containing triethanolamine
GB1539463A (en) * 1976-07-26 1979-01-31 Shell Int Research Preparation of a fixed bed catalyst
JP2001286770A (ja) * 2000-04-04 2001-10-16 Idemitsu Petrochem Co Ltd ビスフェノール類製造用酸性陽イオン交換樹脂固定床の調製方法
JP2001348350A (ja) * 2000-06-07 2001-12-18 Idemitsu Petrochem Co Ltd ビスフェノール類製造用酸性陽イオン交換樹脂固定床の調製方法

Also Published As

Publication number Publication date
RU2373994C2 (ru) 2009-11-27
KR101132932B1 (ko) 2012-04-05
KR20070004063A (ko) 2007-01-05
CN1976752A (zh) 2007-06-06
JP2005305375A (ja) 2005-11-04
WO2005102520A1 (ja) 2005-11-03
RU2006141643A (ru) 2008-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3386504B2 (ja) ビスフェノールの製造方法
RU2119906C1 (ru) Способ получения бисфенола-а
JPH04283531A (ja) ビスフェノールの製造方法
US4912263A (en) Ionic exchangers modified with thiazolines
RU2373994C2 (ru) Катализатор для получения бисфенолов
JP2990547B2 (ja) ビスフェノールの製造方法
JP6163487B2 (ja) ビスフェノールaの製造方法
JPH06157743A (ja) 粗ポリオキシプロピレンポリオールの精製方法
JP2009242316A (ja) ビスフェノールaの製造方法
TWI466858B (zh) 製備雙酚化合物之方法
JPH08225476A (ja) ビスフェノールとフェノール化合物の付加物の製造方法
JP2004010566A (ja) ビスフェノールaの製造方法
JP2001286770A (ja) ビスフェノール類製造用酸性陽イオン交換樹脂固定床の調製方法
US5304689A (en) Stabilization of color in production of paracumylphenol using hypophosphorous acid
JP3948845B2 (ja) 粗フェノール液の処理方法
JP4373095B2 (ja) ビスフェノールの製造に使用した触媒の再生
JP2001348350A (ja) ビスフェノール類製造用酸性陽イオン交換樹脂固定床の調製方法
JP2007112762A (ja) ビスフェノールaの製造方法およびイオン交換樹脂の判定方法
CN102241568A (zh) 三-羟基芳基化合物的提纯
EP3643696B1 (en) Method for washing ion exchange resin
WO2000053315A1 (fr) Procede de preparation d'un catalyseur destine a etre utilise pour produire du bisphenol
JPS6059887B2 (ja) 有機化合物中に含まれるフェノ−ル類の除去方法
US9193652B2 (en) Phenol resin treatment improvement
JPH10139919A (ja) 使用済み酸触媒樹脂の再生方法
WO2002072516A1 (fr) Procédé de production de bisphénol a

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081007

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100105

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4452119

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130205

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140205

Year of fee payment: 4