JP4451270B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット法に代表される液滴吐出法を用いた半導体装置の作製方法、特に半導体装置を構成する絶縁膜を形成する技術に関するものである。
近年、薄膜トランジスタを用いた半導体装置は、携帯電話を始めとする携帯端末からテレビを始めとする大型の液晶表示装置にまで用途が拡大し、活発に研究が行われている。
液滴吐出法は、金属材料を吐出して回路のパターン等を直接描画することが可能であるためマスクが不要、基板の大面積化が容易、材料の利用効率が高い、または少ない設備投資と製造装置の小型化が可能である等の多くの利点を有している。そのため、カラーフィルタやプラズマディスプレイの配線や電極等の作製に応用されている。
従来の半導体装置の作製方法は、回路等のパターンの形成に複雑な工程を用いている。例えば、一例として下層の配線と上層の配線が絶縁膜を介して接続された半導体装置の作製工程について、以下に簡単に説明する。
まず、絶縁表面上に配線の基となる導電膜を形成し、前記導電膜上にスピンコート法を用いてレジストを全面に形成する。続いて、この導電膜のうち配線に用いる領域を特定して、露光・現像によりレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクとして前記導電膜を選択的にエッチングすることによって目的とする配線を形成する。次に、配線上にCVD法やスパッタ法またはスピンコート法等で絶縁膜を形成し、その後、前記絶縁膜上にレジストを形成する。続いて、上記と同様に露光・現像処理を行って形成したレジストパターンをマスクとして、下層の配線が露出するように前記絶縁膜を選択的にエッチングして、開口部を形成する。次に、前記開口部を充填するように、導電膜を形成し、前記導電膜上にレジストを形成する。その後、露光・現像処理を行ったレジストパターンをマスクとして、前記導電膜をエッチングして、下層の配線と接続された上層の配線を形成する。
上記の作製工程において、絶縁膜は、スパッタ法、CVD法またはスピンコート法等により形成する。スパッタ法やCVD法により形成する絶縁膜の表面形状は、成膜前の表面形状に依存する。従って、成膜前の表面形状に段差がある場合は、絶縁膜を形成した後に配線を積層形成すると、段差に起因した断切れ等が生じるといった問題があった。また、スパッタ法やCVD法は、真空装置を用いる気相プロセスである。従って、1辺が1メートルを超えるような大型基板上に絶縁膜を形成する場合、必然的に装置が大型化し、費用の増大を招いていた。
一方、スピンコート法により絶縁膜を形成した場合、絶縁膜の表面形状は成膜前の表面形状に依存しない。しかし、基板の面積が大きくなると、基板の中央部に比べ端部の膜厚が厚くなり、絶縁膜の膜厚の均一性が保てないという問題がある。また、スピンコート法は遠心加速度によって液体樹脂を基板上に拡散し、余分な樹脂は基板の端から落とし、基板表面に薄い樹脂のフィルムを形成する。そのため、材料の利用効率が悪く、且つ余分な樹脂が廃棄物として生じていた。
上記実情を鑑み、本発明は成膜前の表面形状に起因した断切れが生じない半導体装置の作製方法の提供を課題とする。また、大型基板上に絶縁膜を形成する場合において、大型化した装置を必要とせず、費用の増大を抑制した半導体装置の作製方法の提供を課題とする。さらに、材料の利用効率の向上と、廃棄物量の減少を実現させた半導体装置の作製方法の提供を課題とする。
上述した従来技術の課題を解決するために、本発明においては以下の手段を講じる。
本発明は、絶縁体を含む組成物を吐出して第1の絶縁膜を形成し、第1の絶縁膜上に第2の絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜に露光・現像を行いマスクパターンを形成し、第2の絶縁膜をマスクとして、第1の絶縁膜をエッチングして開口部を形成することを特徴としている。ここで、第2の絶縁膜はスピンコート等の公知の方法を用いて形成してもよいが、液滴吐出法を用いて形成することにより必要最小限の材料で絶縁膜を形成することができる。なお、本発明において、液滴吐出法とは、導電膜や絶縁膜等の材料を含んだ組成物の液滴(ドットともいう)を選択的に吐出(噴射)して任意の場所に形成する方法であり、その方式によってはインクジェット法とも呼ばれている。
また、本発明は上記構成において、第1の絶縁膜を形成した後、再度絶縁体を含む組成物を選択的に吐出して、マスクとなる絶縁膜を任意の位置に形成することを特徴としている。選択的にマスクを形成することにより、露光・現像の工程が不要となる。なお、マスクとして用いる材料は絶縁膜に限られず、エッチングの際に第1の絶縁膜とのエッチングレートの選択比がとれる場合は、第2の絶縁膜の代わりに導電体等を含む組成物を吐出して導電膜をマスクとして用いてもよい。
本発明は、組成物を吐出して絶縁膜を形成する半導体装置の作製方法であり、その特徴として、絶縁膜上にマスクを形成してエッチングを行うことにより開口部を設けた絶縁膜を作製する点、さらに、前記絶縁膜に不活性ガスを添加する点が挙げられる。不活性ガスとは、具体的には、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選択された一種または複数種であり、これらのガスが絶縁膜中に1×1019乃至5×1021atom/cm3の濃度、好ましくは2×1019乃至2×1021atom/cm3の濃度で含まれるように形成することを特徴とする。
本発明は、上記構成において、開口部をテーパー状に形成することを特徴とし、具体的には30度以上75度未満のテーパー形状に形成することを特徴とする。テーパー状に形成することにより、開口部の側面に不活性ガスの添加が容易となる。
また、本発明は、形成した開口部の側面に導電体を含む組成物を吐出して、バリア層を形成することを特徴としている。ここで、バリア層として用いる膜は導電膜に限られるわけではなく、絶縁膜をバリア層として用いてもよい。例えば、配線とのショートが発生する可能性がある領域にバリア層を形成する場合は、樹脂材料等で形成することが好ましい。
また、本発明の絶縁膜は、有機材料または珪素と酸素との結合で骨格構造が形成された材料で作製することを特徴とする。ここで有機材料とは、アクリルやポリイミド、ベンゾシクロブテン、ポリアミド等を指す。さらに、珪素と酸素との結合で骨格構造が形成された材料とは、代表的にはシロキサン系ポリマー等の重合によってできた化合物材料を指す。具体的には、珪素と酸素との結合で骨格構造が構成され置換基に少なくとも水素を含む材料、または、置換基にフッ素、アルキル基、若しくは芳香族炭化水素のうち少なくとも一種を有する材料を指す。
また、本発明は、組成物を吐出して絶縁膜を形成した後に、平坦化処理を行うことを特徴としている。平坦化処理の方法としては、公知の方法を用いればよい。具体的にはリフロー平坦化、CMP平坦化、バイアススパッタ平坦化やエッチバック平坦化等の平坦化法またはこれらを組み合わせて行う。
また、本発明は、上記構成において、組成物を吐出して形成された絶縁膜に設けられた開口部に、導電体を含む組成物を吐出して、開口部を充填する導電膜を形成することを特徴としている。導電膜としては、銀、金、銅又はインジウム錫酸化物を含む材料で形成することを特徴としている。
本発明は、組成物を吐出して絶縁膜を形成するため、吐出する際に任意ピッチで任意の位置へ必要な量だけ材料を塗布することが可能である。従って、作製した絶縁膜は、成膜前の表面形状に依存せず、配線層における断切れを防止することができる。また、必要な量だけの絶縁膜を塗布するため、材料の利用効率の向上、および廃棄物量の減少を実現できる。また、大型基板上に絶縁膜を形成する場合において、大型化した装置を必要としないため、費用の増大を抑制できる。
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態について、図1(A)〜(E)を用いて説明する。
まず、基板100を用意する。基板100は、ガラス基板、石英基板、半導体基板、金属基板、ステンレス基板または本作製工程の処理温度に耐えうるプラスチック基板を用いる。この際、基板100は、絶縁体からなる下地膜や半導体層、または導電膜が既に形成されていてもよい。次に、基板100上に絶縁体からなる組成物を吐出して絶縁膜101を形成する。
ノズル109から吐出する組成物として、絶縁体を溶媒に溶解又は分散させたものを用いる。絶縁体としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いることができる。なお、これらの樹脂材料を用いる場合、その粘度は、溶媒を用いて溶解又は分散することで調整するとよい。また、撥液性の材料としてフッ素原子が含まれた樹脂や炭化水素のみで構成された樹脂等を用いることができる。より詳しくは、分子内にフッ素原子を含有するモノマーを含む樹脂、或いは全て炭素と水素原子のみから構成されるモノマーを含む樹脂が挙げられる。他にも、アクリル、ベンゾシクロブテン、パリレン、フレア、透過性を有するポリイミドなどの有機材料、シロキサン系ポリマー等の重合によってできた化合物材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物等を用いることができる。有機材料を用いると、その平坦性が優れているため、後に導電体を成膜した際にも、段差部で膜厚が極端に薄くなったり、断線が起こったりすることがなく、好適である。但し、有機材料を用いた場合は、脱ガス発生の防止のため、下層と上層に珪素を含む無機材料で薄膜を形成するとよい。具体的には、プラズマCVD法やスパッタリング法により、窒化酸化珪素膜や窒化珪素膜を形成するとよい。
また、シロキサン系ポリマーは、珪素と酸素との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む材料、または置換基にフッ素、アルキル基、または芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有する材料の代表例として挙げたものであり、上記条件の範疇にある様々な材料を用いることができる。このシロキサン系ポリマーは、平坦性に優れており、透明性や耐熱性をも有し、シロキサン系ポリマーからなる絶縁体を形成後に300度〜600度程度以下の温度で加熱処理を行うことができる。この加熱処理により、例えば水素化と焼成の処理を同時に行うことができる。また、溶媒の種類や濃度を調整してシロキサン系ポリマーの粘度を制御することができる。そのため、シロキサン系ポリマーは、使用目的によって使い分けることにより様々な用途に活用できる。
溶媒は、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、イソプロピルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン、アセトン等の有機溶剤等を用いることができる。組成物の粘度は50cp以下が好適であり、これは、乾燥が起こることを防止したり、吐出口から組成物を円滑に吐出できるようにしたりするためである。また、組成物の表面張力は、40mN/m以下が好適である。なお、用いる溶媒や、用途に合わせて、組成物の粘度等は適宜調整するとよい。一例として、ITOや、有機インジウム、有機スズを溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜50mPa・S、銀を溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・S、金を溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は10〜20mPa・Sである。
以上のように、組成物を液滴吐出法により選択的に基板100に吐出して第1の絶縁膜101を形成する(図1(A))。液滴吐出法を用いることによって、基板上の必要な部分(例えば基板の端部以外の全面)に選択的に絶縁膜を形成することができるため、材料の利用効率を向上することができる。つまり、基板の全面に絶縁膜を形成する場合であっても、実際には基板の端部には絶縁膜が不要であるときには端部に絶縁膜を設けなくすることができる。
次に、第1の絶縁膜101上に、組成物を吐出して絶縁体からなるレジスト(第2の絶縁膜)102を形成する(図1(B))。ここでは、第2の絶縁膜として紫外線に反応するフォトレジストを吐出して形成する。このレジストとしては、感光剤を含む組成物を用いればよく、例えば、代表的なポジ型レジストである、ノボラック樹脂、ジフェニルシランジオール及び酸発生剤などを、溶媒に溶解又は分散させたものを用いる。溶媒としては、公知の溶媒を用いる。なお、レジスト102はスピンコート法で形成してもよいが、液滴吐出法を用いることによってレジストが不要な基板の端部まで形成しなくともよい。従って、必要な領域にのみレジストを形成することができるため、材料の利用効率を向上することができる。
次いで、露光・現像の工程(図1(C))を行うことにより、レジスト102を所望の形状に形成する(図1(D))。なお、ここではポジ型レジストを用いて露光・現像の工程を行っているが、ネガ型レジストを用いて行ってもよい。
そして、加工したレジスト102をマスクとして、マスクに覆われていない第1の絶縁膜101をエッチングして開口部103、104を形成する(図1(E))。
このエッチング処理は、硫酸、硝酸、リン酸、フッ酸などの薬液で腐食を行うウエットエッチング、または代表的にはRIE(reactive・ion・etching、反応性イオンエッチング)を用いるドライエッチングのどちらを用いてもよく、その目的や用途に応じて適宜選択すればよい。エッチングガスは、被加工物に応じて適宜選択すればよく、CF4、NF3、SF6などのフッ素系やCl2、BCl3などの塩素系のエッチングガスを用いて行う。
具体的に、第1の絶縁膜をシロキサン系ポリマーで形成する場合、用いるエッチング用ガスに不活性気体を添加するとよい。添加する不活性元素としては、He、Ne、Ar、Kr、Xeから選ばれた一種または複数種をもちいることができる。本実施の形態では、CF4、O2、He、Arとを用いてエッチングを行う。なお、基板100上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させ、オーバーエッチングをかけるとよい。1回のエッチングでテーパー形状としてもよいし、複数のエッチングによってテーパー形状としてもよい。
次に、剥離液を用いて、マスクとして機能した第2の絶縁膜102を除去する。第2の絶縁膜の除去には、プラズマ化したガスと絶縁膜を反応させ、絶縁膜を気化させて取り除くプラズマアッシャ、O3(オゾン)を分解して反応性ガスの酸素ラジカルに変えて、この酸素ラジカルとレジストを反応させて、絶縁膜を気化させるオゾンアッシャ、絶縁膜を溶かすのに最適な薬液の槽を搭載したウェットステーション等を用いることができる。プラズマアッシャ、オゾンアッシャを用いた場合、実際の絶縁膜が含有する重金属などの不純物は除去されないので、ウェットステーションで洗浄することが好ましい。このようにウェット処理をドライアッシングの工程のあとに続けて行うことにより、レジストの残渣を残さず除去できる。
以上のように、組成物を吐出して絶縁膜を形成することにより、大型化した装置を必要とせずに絶縁膜を形成可能することが可能であり、材料の消費も必要最低限で済む。また、同時にマスクとなるレジストもスピンコートではなく液滴吐出法により形成することにより、材料の利用効率を向上することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について、図2を用いて説明する。実施の形態2では、マスクとして用いる絶縁体を選択的に吐出して形成した場合の絶縁膜の作製方法を示す。
はじめに、実施の形態1と同様に基板100上に組成物を吐出して第1の絶縁膜101を形成する(図2(A))。
次に、第1の絶縁膜101上に、第1の絶縁膜とは異なる組成物を選択的に吐出して、レジストやポリイミド等の絶縁体からなるマスク(第2の絶縁膜)202を形成する(図2(B))。マスク202としては、第1の絶縁膜101とのエッチングの選択比が取れるものであればよい。
次に、第2の絶縁膜202をマスクとして、マスクに覆われていない部分の第1の絶縁膜101に選択的にエッチング処理を施し、開口部203、204を形成する。このエッチング処理方法は、実施の形態1と同様に行えばよい。また開口部の形成には、液滴吐出法を用いてもよく、この場合、ノズル109からウエットエッチング液を吐出することで行う。但し、開口部のアスペクト比を制御するため、水などの溶媒で適宜洗浄する工程を設けるとよい。勿論、この洗浄の工程も液滴吐出法を用いて、ノズルから吐出する液滴を水に交換するか、または、溶液が充填されたヘッドを交換すると、同一の装置で連続処理が可能となり、処理時間の短縮が図れる。
次に、剥離液を用いて、マスクとして機能した第2の絶縁膜202を除去する。以上の工程により、絶縁膜101に開口部203、204が形成される(図2(C))。
次に、開口部203、204に、導電体を含む組成物を吐出して、導電膜205、206を形成する(図2(D))。
導電膜を形成する組成物としては、導電体を溶媒に溶解又は分散させたものを用いる。導電体は、Ag、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al等の金属、Cd、Znの金属硫化物、Fe、Ti、Si、Ge、Zr、Baなどの酸化物、ハロゲン化銀の微粒子、又は分散性ナノ粒子に相当する。または、透明導電膜として用いられるインジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、ITOと酸化珪素から構成されるITSO、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛(ZnO、Zinc Oxide)、窒化チタン(TiN、Titanium Nitride)等に相当する。但し、吐出口から吐出する組成物は、比抵抗値を考慮して、金、銀、銅のいずれかの材料を溶媒に溶解又は分散させたものを用いることが好適である。より好適には、低抵抗な銀、銅を用いるとよい。但し、銀、銅を用いる場合には、不純物対策のため、合わせてバリア膜を設けるとよい。
またこの場合、吐出する導電体からなる組成物は、ヘッドに具備された各ノズルの径や所望のパターン形状などに依存するが、ノズルの目詰まり防止や高精細なパターンの作製のため、導電体の粒子の径はなるべく小さい方が好ましく、好適には粒径0.1μm以下が好ましい。組成物は、電解法、アトマイズ法又は湿式還元法等の公知の方法で形成されるものであり、その粒子サイズは、一般的に約0.5〜10μmである。但し、ガス中蒸発法で形成すると、分散剤で保護されたナノ分子は約7nmと微細であり、またこのナノ粒子は、被覆剤を用いて各粒子の表面を覆うと、溶剤中に凝集がなく、室温で安定に分散し、液体とほぼ同じ挙動を示す。従って、被覆剤を用いることが好ましい。
以上のように、組成物を選択的に吐出してマスクとなる絶縁膜を任意の位置に形成することにより、露光、現像の工程を省略することができる。また、組成物を選択的に吐出して導電体を形成することにより、配線の形成においても露光、現像の工程を省略することができる。従って、一辺が1メートルを越えるような大面積の基板にも、低いコストで歩留まり良く配線層を形成することが可能である。
(実施の形態3)
実施の形態3は、本発明におけるもう一つの特徴である、液滴吐出法で作製した絶縁膜に不活性元素を添加する場合について図3を用いて説明する。
比較的原子半径の大きい不活性元素を添加すると、絶縁膜に歪みを与えて、表面を改質又は高密度化して水分や酸素などの不純物元素の侵入を防止することができる。また、不純物元素を添加することにより、後に液体を用いた工程(ウエット工程)を行った場合にも、絶縁膜中に溶液成分が侵入したり、反応したりすることを防止する。さらに、絶縁膜中から、水分や気体が放出されることを防止する。特に、経時変化により、水分や気体が放出されることを防止する。上記の効果により、信頼性を向上させることができる。
絶縁膜に不活性元素を添加する方法について、図3を用いて説明する。基板300に液滴吐出法を用いて絶縁膜301を形成し、該絶縁膜301に開口部303、304を形成する工程までは、図1または図2を用いて示した方法と同様に行う。また、開口部303、304もエッチング条件を制御することにより、下に向かうにつれ直径が小さくなるテーパー状に形成する(図3(A))。
次いで、テーパー状に形成した絶縁膜301に不活性元素305の添加を行い、絶縁膜の表面に高密度化した部分310を形成する。不活性元素の添加方法としては、イオンドーピング法、イオン注入法、プラズマ処理法等の公知の方法により行えばよく、また、添加する不活性元素としては、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選択された1種又は複数種を用いる。好ましくは、比較的原子半径が大きく、且つ安価なアルゴン(Ar)を用いるとよい。さらに、不活性元素を添加しても、絶縁体の透過率が低下しない材料を用いるとよい。
比較的原子半径の大きい不活性元素を添加することによって歪みを与え、表面(側壁を含む)を改質、または高密度化して水分や酸素の侵入を防止する。
テーパー角が十分でない場合、開口部側面や端部側面に十分に不活性元素がドーピングされないので、さらに斜め方向からドーピングを行ったり、プラズマ処理によって開口部側面や端部側面に不活性元素を添加するプロセスを加えればよい。
また、絶縁膜に含まれる不活性元素が、絶縁膜中に1×1019乃至5×1021atoms/cm3の濃度、好適には2×1019乃至2×1021atoms/cm3の濃度で含まれるように形成するとよい。その後、必要に応じて、絶縁膜の上層に導電膜、半導体又は絶縁膜を形成する。
本実施の形態により、不活性元素を添加し、絶縁膜の表面改質を行うことにより、後に液体を用いた工程(ウエット工程とも呼ぶ)を行った場合に絶縁膜中に溶液成分が侵入することや、反応してしまうことを防ぐことができる。加えて、後に加熱処理工程を行った場合に絶縁膜から水分やガスが放出されることを防ぐ。さらに、経時変化により絶縁膜から水分やガスが放出されることを防ぎ、半導体装置の信頼性の向上が可能となる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、液滴吐出法を用いてバリア層を形成する場合に関し、図4および図5を用いて説明する。
なお、図4は、絶縁膜に形成された開口部においてバリア層を形成した場合を示しており、図5は、絶縁膜上および導電膜表面上にバリア層を形成した場合を示している。
まず、上記実施の形態で示したように、基板450上に組成物を吐出して絶縁膜451を形成し、エッチングにより絶縁膜上に開口部453、454を設ける(図4(A))。なお、ここでは、開口部453、454は図2と同様にテーパー状に形成するとよい。
次に、開口部453、454および絶縁膜の端部に選択的に組成物を吐出してバリア層460を形成する(図4(B))。バリア層460を形成することにより、開口部453、454における絶縁膜451の表面や絶縁膜451の端部の保護と安定化が図れる。つまり、バリア層は内部を腐食性ガス、水分、金属イオンの汚染などから保護する役目を果たす。また、バリア層を導電膜で形成することにより、後に開口部453、454を覆って形成される配線の段切れを防ぐことができる。
図5(A)、(B)は、開口部に導電膜505を形成した後に、導電膜上にバリア層を形成した場合を示している。
まず、上記実施の形態で示したように絶縁膜に開口部を形成する。次に開口部に組成物を吐出して導電体を充填し、導電膜505、506を形成する。そして、導電膜505、506上および絶縁膜501の端部に液滴吐出法によりバリア層520を形成する。
バリア層を形成する組成物は、水分や酸素の侵入を防止する性質を有し、且つ、液滴吐出法で形成が可能な粘度が50cp以下の組成物を用いるのが好ましい。これらの性質を有するものとしては、公知の導電性材料や、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料等が挙げられる。なおこれらの樹脂材料を用いる場合、その粘度は、溶媒を用いて溶解又は分散することで調整するとよい。また、撥液性の樹脂が好ましく、例えば、フッ素原子が含まれた樹脂、あるいは炭化水素のみで構成された樹脂が挙げられる。より詳しくは、分子内にフッ素原子を含有するモノマーを含む樹脂、或いは全て炭素と水素原子のみから構成されるモノマーを含む樹脂が挙げられる。
なお、バリア層を導電性材料で形成する際には、配線とのショートが生じないように形成する必要がある。従って、配線とのショートが発生する可能性がある領域においては、バリア層は樹脂材料で形成することが好ましい。
また、バリア層の形成に際し、開口部の側面の角度によっては、段切れを起こす可能性がある。従って、開口部の側面は、ならだかな傾斜面になるように形成することが必要であり、具体的には、30度を超え75度未満のテーパー形状に形成するとよい。さらに、段切れを防止するために、1滴又は複数滴を吐出後に焼成して、組成物を固化する処理、つまり、吐出と焼成を繰り返し行うとよい。
また図4、図5において、実施の形態3で示したように、バリア層を形成する前に不活性元素を添加して、絶縁膜の表面改質を行うとなお好ましい。
上記のように、不活性元素が添加された絶縁膜またはバリア層が積層された絶縁膜を、層間の絶縁膜又は開口部を含む層間の絶縁膜として用いるとよい。その結果、水分や酸素等の侵入物に起因した素子の劣化を防止することができる。なお、本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態5)
実施の形態5について、図6を用いて説明する。図6は、組成物を吐出して形成した絶縁膜に平坦化処理を行う場合を示している。
通常、スパッタ法やCVD法で基板に膜を形成した場合の膜の表面状態は、膜の形成前の基板の表面状態に依存する。そのため、膜を形成する前に基板に段差がある場合は、膜を形成した後も表面に段差が生じてしまう。
一方、液滴吐出法は、組成物を吐出する際に吐出量を制御できる。従って、あらかじめ場所によって吐出量を決めておけば、膜を形成する前に段差がある場合であっても、その段差を緩和することが可能である。しかし、吐出する際、溶媒の種類や粘度または1回に吐出する量により表面に凹凸が生じることが考えられる。表面に凹凸が増えると、配線を積層形成していく場合に、段差部での被覆性(ステップカバレッジ)の悪化により、配線層の断線によるオープン不良や、配線層間の絶縁不良によるショート不良が発生する。また、フォトリソグラフィ工程において、段差部でレジストの膜厚が変動し、露光時にレンズの焦点が部分的に合わなくなるため、微細なパターンの形成が難しくなる。そのため、吐出した組成物の凹凸が無視できない場合には、液滴吐出法により絶縁膜を形成した後に平坦化処理を行うことが好ましい。平坦化処理に関して、具体的に以下に図6を用いて説明する。
まず、基板600に絶縁体を吐出して、絶縁膜601を形成する(図6(A))。次に、絶縁膜601に平坦化処理を行う。平坦化処理としては、リフロー平坦化、CMP平坦化、バイアススパッタ平坦化やエッチバック平坦化等の平坦化法またはこれらを組み合わせて行う。なお、ここでは、CMPにより平坦化を行う場合に関して例を示す。
CMPは支持用のヘッド(キャリア)602に取付けたウェハ605と研磨用の定盤606に取付けられた研磨布(パッド)603とそこに供給される研磨液(スラリー)604の間の機械的研磨と化学作用の兼ね合いにより、基板表面の研磨を行う(図6(B))。そうすることによって、絶縁膜表面の凹凸を平坦化することができる(図6(C))。
以上のように、組成物を吐出して絶縁膜を形成した後に、CMP等の平坦化処理を行うことにより、絶縁膜表面の平坦化を実現することができる。
本実施の形態で示したように、液滴吐出法により形成した絶縁膜に平坦化処理を行うことにより、表面の凹凸が平坦化されるため、配線を多層に積層して形成する場合等には非常に有効である。また、平坦化を行うことにより電極等の断切れやショートを防止し、歩留まりの向上が実現できる。
なお、本実施の形態は上記実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。
絶縁膜の作製に本発明を適応した半導体装置の作製方法について、図面を用いて説明する。
本実施例1では、非晶質半導体(アモルファスシリコン、a−Si)を用いた薄膜トランジスタの作製方法について説明する。
まず、非晶質半導体(アモルファスシリコン、a−Si)を用いたトップゲート型(順スタガ型)の薄膜トランジスタの作製方法について、図7、図8を用いて説明する。
はじめに、基板800上に、組成物を吐出して導電膜801、802を形成し、次いで、導電膜801、802を覆うようにN型非晶質半導体803、非晶質半導体804を形成し、その上から絶縁膜805を積層形成する。絶縁膜805はプラズマCVD法またはスパッタリング法で形成してもよいが、ここでは、液滴吐出法により作製する。また、このとき絶縁膜805に凹部が形成されるように吐出量を制御する(図7(A))。
次いで、絶縁膜805上に、組成物を吐出してゲート電極806を形成する。このとき、絶縁膜805には凹部が形成されており、該凹部を土手として活用することにより、着弾精度を向上させることができ、任意の箇所に正確に導電体を形成することができる。
次に、組成物を吐出してレジストやポリイミド等の絶縁体からなるマスク807を形成する(図7(B))。そして、該マスク807を用いてN型非晶質半導体803、非晶質半導体804及び絶縁膜805を同時にパターニングして、N型非晶質半導体808、非晶質半導体809及び絶縁膜810を形成する。
続いて、組成物を吐出して絶縁膜811を形成し、その上に絶縁膜811を形成するために用いた組成物とは異なる組成物を吐出してポリイミド等の絶縁体からなるマスク812を形成する(図7(C))。ここでは、絶縁膜811として、シロキサン系の材料を用いかつSi−CH3またはSi−C結合を1×1020個/cm3有し、またはCを1×1020個/cm3以上含み、かつ3μm以上のクラックが100μm四方に1つもないものを用いる。
次に、マスクに覆われていない部分をエッチングして、開口部813、814を形成し、マスク812を除去する(図7(D))。ここで、エッチング処理は、硫酸、硝酸、リン酸、フッ酸などの薬液で腐食を行うウエットエッチング、または代表的にはRIE(reactive・ion・etching、反応性イオンエッチング)を用いるドライエッチングのどちらを用いてもよく、その目的や用途に応じて適宜選択すればよい。エッチングガスは、被加工物に応じて適宜選択すればよく、CF4、NF3、SF6などのフッ素系やCl2、BCl3などの塩素系のエッチングガスを用いて行う。
次いで、絶縁膜811に不活性元素を添加して表面改質を行う851〜853(図8(A))。不活性元素を添加する方法としては、イオンドーピング法、イオン注入法、プラズマ処理法等の方法が挙げられ、また、添加する不活性元素としては、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選択された1種または複数種を用いればよい。
次に、開口部813、814を充填するように、導電性材料を含む組成物を吐出して、導電膜815、816を形成する。続いて、導電膜816に接するように、導電性材料を含む組成物を吐出して、導電膜817を形成する(図8(B))。ここで導電膜817は画素電極として機能する。
続いて、配向膜821を形成する。そして、カラーフィルタ822、対向電極823、及び配向膜824が形成された基板825を準備し、基板800と825とを、シール材の加熱硬化により貼り合わせる。その後、液晶826を注入することにより、液晶素子を用い表示機能を具備した半導体装置が完成する。基板800、825には、偏光板827、828が貼り付けられている(図8(C))。
続いて、非晶質半導体を用いたチャネル保護型の薄膜トランジスタを形成し、該薄膜トランジスタに接続する配線の作製に本発明を適用した半導体装置の作製方法について、図9を用いて説明する。
はじめに、基板900上に組成物を吐出してゲート電極901を形成する。ゲート電極901は、基板900の上に、導電性材料を含む組成物を選択的に吐出することで形成可能である。ここで、基板900としては、ガラス、石英、プラスチック、アルミナなど絶縁物質で形成される基板、ステンレスなどの金属または半導体基板などの表面に酸化シリコンや窒化シリコンなどの絶縁膜を形成した基板などを適用することができる。また、プラスチックやアルミナなどの基板表面には、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど、基板側から不純物などが拡散することを防ぐことができる絶縁膜を形成しておくことが望ましい。
次に、ゲート電極901上に絶縁膜902を形成する。絶縁膜902はプラズマCVD法またはスパッタ法などの薄膜形成法で形成してもよいが、本実施例では液滴吐出法により形成する。液滴吐出法により形成することにより、CVD法やスパッタ法で作製した場合に比べ、あまり段差が生じることがなく、平坦性のよいものが形成できる。
次いで、絶縁膜902上に非晶質半導体を形成し、該非晶質半導体を覆うように、全面に絶縁膜を形成する。次に、マスクを用いて前記絶縁膜のみをパターニングして、エッチングストッパとなる絶縁膜904を形成する。次に絶縁膜904を覆うように、全面にN型非晶質半導体を形成後、マスクを用いて前記非晶質半導体及び前記N型非晶質半導体を同時にパターニングして、非晶質半導体膜905と、N型非晶質半導体膜906、907を形成する。続いて、N型非晶質半導体906、907に接続する導電膜908、909を形成する(図9(A))。
続いて、組成物を吐出して絶縁膜910を形成し、絶縁膜910上の任意の場所にポリイミド等の絶縁体からなるマスク911を形成する(図9(B)。なお、ここではマスク911に絶縁膜を用いているが、絶縁膜910とのエッチングの選択比がとれるなら導電体でマスクを形成してもよい。
その後マスクに覆われていない部分をエッチングすることにより、導電膜909の一部が露出するように開口部912を形成する。
次に開口部912を充填するように、導電性材料を含む組成物を吐出して、導電膜913を形成する(図9(D))。続いて、導電膜913と接するように、導電性材料を含む組成物を吐出して、導電膜914、915を形成する。導電膜914、915は、透光性を有する導電性材料により形成し、具体的には、インジウム錫酸化物(ITO、indium Tin Oxide)、ITOと酸化珪素から構成されるITSOを用いて形成する。次に、導電膜915に接するように、電界発光層916、導電膜917を形成する。導電膜917は陰極、導電膜915は陽極として機能する。
続いて、全面を覆うように、遮蔽体920を形成する。上記工程を経て、発光素子から発せられる光が基板900側に出射する、いわゆる下面出射を行う半導体装置が完成する(図9(E))。なお、この構成は、非晶質半導体をチャネル部とするトランジスタをN型トランジスタとした場合に相当する。
なお、土手として機能する絶縁層918は、アクリル、ポリイミド等の有機材料、酸化珪素、酸化窒化珪素、シロキサン系等の無機材料のどちらでもよく、また、感光性、非感光性材料のどちらでもよい。好適には、絶縁膜918は、後に形成する電界発光層916が段切れしないように、曲率半径が連続的に変化する形状に形成するとよい。発光素子から発せられる光は、基板側に光が出射する上面出射と、その反対に光が出射する下面出射、一対の電極を透明材料、又は光を透過できる厚さで形成することで基板側とその反対の両方に光が出射する両面出射とがあり、いずれを適用してもよい。また、電界発光層916は、単層型、積層型、また層の界面がない混合型のいずれでもよい。さらに、電界発光層916は、シングレット材料、トリプレット材料、又はそれらを組み合わせた材料のいずれを用いてもよい。また、低分子材料、高分子材料及び中分子材料を含む有機材料、電子注入性に優れる酸化モリブデン等に代表される無機材料、有機材料と無機材料の複合材料のいずれを用いてもよい。また、電界発光層916は蒸着法等の公知の方法により形成されるが、タクトタイムや作製費用の点から液滴吐出法で形成するとよい。そうすると、絶縁層や薄膜の作製に液滴吐出法を用いる本発明では、さらなるタクトタイムの削減、作製費用の削減が実現される。
ここで、半導体装置とは、画像表示デバイス、発光デバイス、照明装置などの光源を含む。また、画素部及び駆動回路を基板とカバー材との間に封入したパネル、前記パネルにFPCが取り付けられたモジュール、該FPCの先にドライバICが設けられたモジュール、パネルにCOG方式等によりドライバICが実装されたモジュール、モニタに用いるディスプレイなどを範疇に含む。
さらに、上記のトランジスタにおいては、非晶質半導体をチャネル部としたトランジスタを図示したが、本発明はこれに限定されず、非晶質半導体の中に結晶粒が分散するように存在しているセミアモルファス半導体(以下SASと表記)を用いてもよい。SASを用いたトランジスタは、その移動度が2〜10cm2/V・secと、非晶質半導体を用いたトランジスタの2〜20倍の電界効果移動度を有し、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造の半導体である。この半導体は、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質なものであり、その粒径を0.5〜20nmとして非単結晶半導体中に分散させて存在せしめることが可能である。また、未結合手(ダングリングボンド)の中和剤として水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。さらに、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの希ガス元素を含ませて格子歪みをさらに助長させることで安定性が増し良好なSASが得られる。このようなSASに関する記述は、例えば、特許3065528号公報で開示されている。本実施例は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることが可能である。
本発明の絶縁層の作製方法が適用された半導体装置について、図面を用いて説明する。
まず、図11(A)に示すように基板400上に酸化珪素膜、窒化珪素膜又は酸化窒化珪素膜などの絶縁膜からなる下地絶縁膜401を形成する。基板400の材料としては、ガラス基板、石英基板、半導体基板、金属基板、又はプラスチック基板を用いる。下地絶縁膜401は、前記絶縁膜の単層構造でも前記絶縁膜を2層以上積層させた構造であってもよい。続いて、下地絶縁膜の上に非晶質半導体膜を形成する。非晶質半導体膜は公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等)を用いて形成する。次いで前記非晶質シリコン膜をレーザ結晶化法、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法などの公知の結晶化法により結晶化させる。そして得られた結晶質半導体膜を所望の形状にパターニングして、半導体膜404を形成する。
次に半導体膜404を覆うゲート絶縁膜402を形成する。ゲート絶縁膜402として酸化珪素膜等の絶縁膜をプラズマCVD法やスパッタ法で形成する。また、液滴吐出法で作製してもよい。液滴吐出法で形成する場合は、吐出量を制御することにより、段差を緩和することができる。
ゲート絶縁膜402上に、導電性材料を含む組成物を選択的に吐出して、ゲート電極403を形成する。この場合、液滴吐出手段に用いるノズルの径は、0.1〜50μm(好適には0.6〜26μm)に設定し、該ノズルから吐出される組成物の吐出量は0.00001pl〜50pl(好適には0.0001〜10pl)に設定する。この吐出量は、ノズルの径の大きさに比例して増加する。また、被処理物とノズル吐出口との距離は、所望の箇所に滴下するために、出来る限り近づけておくことが好ましく、好適には0.1〜2mm程度に設定する
次にゲート電極403をマスクとして、半導体膜404に不純物をドーピングすることにより、ソース領域405とドレイン領域406を形成する。
次に、液滴吐出法を用いて絶縁膜410を形成する。絶縁膜410の材料は、酸化珪素膜等の珪素を含む材料、アクリルや透過性を有するポリイミドなどの有機材料、シロキサン系ポリマー等の重合によってできた化合物材料等を用いて、単層又は積層して形成する。シロキサン系ポリマーは、珪素と酸素との結合で骨格構造が構成され置換基に少なくとも水素を含む材料、又は、置換基にフッ素、アルキル基若しくは芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有する材料の代表例として挙げたものであり、上記条件の範疇にある様々な材料を用いることができる。有機材料と、珪素と酸素との結合で骨格構造が形成された材料は、平坦性が優れているため、後に導電体を成膜した際にも、段差部で膜厚が極端に薄くなったり、断線が起こったりすることがなく、好適である。また、珪素と酸素との結合で骨格構造が形成された材料は、また透明性や耐熱性をも有し、成膜後に300度程度の加熱処理を行うことができる。この加熱処理により、水素化と焼成の処理を同時に行うことができる。
次いで、絶縁膜410上に、選択的にマスクとなるレジスト409を形成する(図11(A))。レジスト409は後のエッチングの際に絶縁膜410とエッチングの選択比がとれるものであればよい。
続いて、マスクに覆われていない部分をエッチングして、下層側とのコンタクトを形成する開口部411、412を形成する。
本実施例では、絶縁膜410のエッチングと、ゲート絶縁膜402のエッチングと、2段階のエッチングを行う例を示すが、これに限定されない。ここでは、シロキサン系ポリマーを絶縁膜410に用い、酸素を多く含む膜をゲート絶縁膜402に用いた場合を示す。
本実施例では、ゲート絶縁膜402と選択比が取れる条件で絶縁膜410のエッチング(ウエットエッチングまたはドライエッチング)を行う。絶縁膜410のエッチングにおいて、用いるエッチング用ガスに不活性気体を添加する。添加する不活性元素としては、He、Ne、Ar、Kr、Xeから選ばれた一種または複数種を用いることができる。また、本発明においては、不活性元素の中でも比較的原子半径の大きいAr、Kr、Xeから選ばれた一種または複数種を総流量に対して26%以上50%以下でエッチングガスに添加する。中でも比較的原子半径が大きく、且つ、安価なアルゴンを用いることが好ましい。本実施例では、CF4、O2、He、Arとを用いる。ドライエッチングを行う際のエッチング条件は、CF4の流量を380sccm、O2の流量を290sccm、Heの流量を500sccm、Arの流量を500sccm、RFパワーを3000W、圧力を25Paとする。なお本実施例のエッチング装置のチャンバーは体積約0.335m3のものを用いる。上記条件によりエッチング残渣を低減することができる。
絶縁膜410上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。1回のエッチングでテーパー形状としてもよいし、複数のエッチングによってテーパー形状にしてもよい。ここでは、さらにCF4、O2、Heを用いて、CF4の流量を550sccm、O2の流量を450sccm、Heの流量を350sccm、RFパワーを3000W、圧力を25Paとし、2回目のドライエッチングを行ってテーパー形状とする。
次いで、ゲート絶縁膜402をエッチングし、ソース領域、ドレイン領域に達する開口部を形成する。エッチングに用いるマスクは、再度マスクを形成しても、そのまま先に形成したレジストマスクを用いてもよく、また、エッチングされた絶縁膜410をマスクとしてもよい。本実施例では、レジスト409、絶縁膜410をマスクとして、ゲート絶縁膜402のエッチングを行い、不純物領域まで達する開口部411、412を形成する。エッチング用ガスには、CHF3、Ar、Heなどを用いると良い。本実施例においては、用いるエッチング用ガスに不活性気体を添加する。添加する不活性元素としては、He、Ne、Ar、Kr、Xeから選ばれた一種または複数種を用いることができる。また本実施例は、エッチング用ガスに比較的原子半径の大きいAr、Kr、Xeから選ばれた一種または複数種の不活性気体を、総流量に対して60%以上85%以下、より好ましくは65%以上85%以下となるように添加する。中でも比較的原子半径が大きく、且つ、安価なアルゴンを用いることが好ましい。本実例では、エッチング用ガスにCHF3とArを用いた、エッチングガスによって絶縁膜412のエッチング処理を行う。なお、半導体層上により残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させ、オーバーエッチングを行うと良い。
次に、レジスト409を除去する。レジスト409は有機物であるため、酸化による除去(つまり有機物をCO2とH2Oに変化させる)により効率よく除去できる。プラズマ化したガスと絶縁膜を反応させ、絶縁膜を気化させて取り除くプラズマアッシャ、O3(オゾン)を分解して反応性ガスの酸素ラジカルに変えて、この酸素ラジカルとレジストを反応させて、絶縁膜を気化させるオゾンアッシャ等を用いる。アッシャとしてはとしては酸化速度が大きく、ダメージが少ないものが好ましい。また、レジストの除去にはウェット方式を用いてもよい。絶縁膜を溶かすのに最適な薬液の槽を搭載したウェットステーション等を用いる。プラズマアッシャ、オゾンアッシャを用いた場合、実際の絶縁膜が含有する重金属などの不純物は除去されないので、ウェットステーションで洗浄することが好ましい。
次に、不活性元素のドーピング処理を行い、絶縁膜の表面に高密度化した部分408を形成する(図11(B))。ドーピング処理はイオンドープ法、もしくはイオン注入法で行えば良い。不活性元素として、典型的にはアルゴン(Ar)を用いる。比較的原子半径の大きい不活性元素を添加することによって歪みを与え、表面(側壁を含む)を改質、または高密度化して水分や酸素の侵入を防止する。また、高密度化した部分に含まれる不活性元素は、1×1019〜5×1021/cm3、代表的には2×1019〜2×1021/cm3の濃度範囲とする。なお、開口部16の表面(側面を含む)にドーピングされるようにテーパー形状としている。テーパー角θは、30°を越え75°未満とすることが望ましい。
次に開口部411、412に、組成物を吐出することにより導電体を充填し、導電膜413、414を形成する。続いて、液滴吐出法を用いて第1の電極(画素電極)として機能する導電膜415を形成する(図11(C))。第1の電極の材料として陽極を形成する場合は、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。
次いで、第1の電極の端部を覆う絶縁物(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)416を形成し、前記導電膜415に接するように電界発光層417を形成し、該電界発光層417に接するように導電膜418を積形成する。そうすると、導電膜415、電界発光層417および導電膜418からなる発光素子が完成する。最後に、全面に保護膜として機能する絶縁層419を形成する。
続いて、スクリーン印刷法またはディスペンサ法により、シール材421を形成し、該シール材を用いて、基板400と基板420を貼り合せる。上記工程を経て、図11(D)に示すような、発光素子を有する半導体装置が完成する。
また、上記のような、発光素子を含む半導体装置には、アナログのビデオ信号、デジタルのビデオ信号のどちらを用いてもよい。但し、デジタルのビデオ信号を用いる場合、そのビデオ信号が電圧を用いているのか、電流を用いているのかで異なる。つまり、発光素子の発光時において、画素に入力されるビデオ信号は、定電圧のものと、定電流のものがある。ビデオ信号が定電圧のものには、発光素子に印加される電圧が一定のものと、発光素子に流れる電流が一定のものとがある。またビデオ信号が定電流のものには、発光素子に印加される電圧が一定のものと、発光素子に流れる電流が一定のものとがある。この発光素子に印加される電圧が一定のものは定電圧駆動であり、発光素子に流れる電流が一定のものは定電流駆動である。定電流駆動は、発光素子の抵抗変化によらず、一定の電流が流れる。本発明により完成された半導体装置には、電圧のビデオ信号、電流のビデオ信号のどちらを用いてもよく、また定電圧駆動、定電流駆動のどちらを用いてもよい。本実施例は、上記の実施の形態、実施例と自由に組み合わせることができる。
本実施例では、端部を金属層で覆った例を図12に示す。周縁部以外の部分は、実施例2で示した図11(D)と同一であるのでここでは詳細な説明は省略する。なお、図12において、図11と同一の箇所には同一の符号を用いている。
本実施例では、図12に示すように、層間絶縁膜410の端部に組成物を吐出してバリア層430を形成する。ここで用いる組成物は、水分や酸素の浸入を防止する性質を有し、且つ液滴吐出法で形成が可能な粘度が50cp以下の組成物を用いればよい。これらの性質を有するものとしては、例えば公知の導電性材料や、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いる。なおこれらの樹脂材料を用いる場合、その粘度は溶媒を用いて溶解または分散することにより調整するとよい。また、撥液性の樹脂が好ましく、例えばフッ素原子が含まれた樹脂、あるいは炭化水素のみで構成された樹脂が挙げられる。より詳しくは、分子内にフッ素原子を含有するモノマーを含む樹脂、或いは全て炭素と水素原子のみから構成されるモノマーを含む樹脂が挙げられる。
なおバリア層430を導電性材料で形成する際には、配線とのショートが生じないように形成する必要がある。従って、配線とのショートが発生する可能性がある領域においては、バリア層430、は樹脂材料で形成することが好ましい。
また、周縁部の拡大断面図を図12(B)に示す。絶縁膜410において、段差のある端部の側面をバリア層430で覆っている。ここで、バリア層430の形成に際し、端部の角度によっては、断切れを起こす可能性がある。従って、端部はなだらかな傾斜面になるように形成することが必要であり、具体的には、30〜70度のテーパー形状に形成するとよい。さらに、この断切れを防止するために、1滴または複数滴を吐出後に焼成して、組成物を固化する処理を繰り返し行うとよい。
以上のように、絶縁膜上にバリア層を形成することにより、発光素子に直接接する絶縁体に水分や酸素等が浸入することを防止し、発光素子の劣化を防止することが可能となる。従って、ダークスポットやシュリンクを引き起こさず、製品としての信頼性を向上させた半導体装置を提供することができる。
また、本実施例は最良の形態と他の実施例と自由に組み合わせることができる。
本実施例では、多結晶半導体(ポリシリコン、p−Si)を用いたトップゲート型の薄膜トランジスタの作製工程において、当該薄膜トランジスタが含む不純物領域に接する導電体とゲート電極との間に配置された絶縁層の作製方法に本発明を適用した半導体装置の作製方法について、図10を用いて説明する。
まず、基板150上に半導体を形成し、半導体上に絶縁膜151を形成した後、当該絶縁膜151上に導電膜164〜166を液滴吐出法により形成する。なお必要に応じて基板150上に下地膜となる絶縁膜を形成して、基板150からの不純物の侵入を防止するとよい。次に、導電膜164〜166をマスクとして、半導体に不純物を添加して、不純物が添加された不純物領域155〜160と、チャネル形成領域152〜154を形成する(図10(A))。
続いて、液滴吐出法により絶縁膜177を形成した後、さらに前記絶縁膜177とは異なる絶縁膜からなるマスクを形成し、該マスクに覆われていない部分の絶縁膜177をエッチングすることにより開口部171〜176を形成する(図10(B)。次に、導電性材料を含む組成物を選択的に吐出し、開口部171〜176を充填するように導電膜181〜186を形成する。以上の工程により図10(C)に示す半導体装置を作製することができる。なお、絶縁膜177および導電膜181〜186は、上記実施の形態または実施例で示した材料を用いて作製することができる。
また、上記の工程を繰り返すことによって、第2層目から第5層目まで積層して形成すると、図10(D)に図示するような多層配線を有する半導体装置が完成する。
図10(D)に示すような、配線をいくつも積層した多層配線構造を有する半導体装置は、CPU(中央演算処理装置)、画像処理回路、メモリ等の機能回路を多数組み込む必要があるとき、非常に有効である。また、多層配線構造とすることにより、1層目に形成した半導体素子のゲート電極、又はソース、ドレイン配線と同じ層で配線を引き回す必要がないため、半導体装置の小型化、軽量化に非常に有効である。
さらに、液滴吐出法により配線層を形成していくことによって、従来の作製方法に比べると、多層になればなる程、製造プロセスが簡略化でき且つ低コストで作製することが可能となる。
なお、本実施例は、上記の実施の形態、実施例と自由に組み合わせることができる。
本実施例は、実施例1、実施例2における液晶表示用パネルまたはEL表示用パネルをモジュール化した状態を、図13を用いて説明する。
実施例1または実施例2(図8、図9、または図11)で示したパネルには、液晶やELを駆動・制御するためのドライバLSI、コントローラ、階調駆動電圧発生回路などの電気回路系が実装されている。また電気回路のうち、信号処理系と制御系はプリント基板(PCB)に配置され、ドライバIC群は画素部の周辺に実装される。実装方式としては、TCP(tape carrier package)タイプのドライバを搭載するTAB(Tape Automated Bonding)方式と、ドライバLSIのベアチップをパネルに直付けするCOG(Chip On Glass)方式とがあり、どちらを用いてもよい。
なお、図13はTAB方式で実装した場合を示している。画素部131は、実施例1または実施例2で示したように、液晶を表示媒体として利用したものであっても良いし、EL素子を表示媒体として利用するものであっても良い。ドライバIC132a、132b…132n及びドライバIC133a、133b、133c…133m、133nは、単結晶の半導体を用いて形成した集積回路の他に、多結晶の半導体を用いたTFTで同様なものを形成しても良い。また電気回路のうち、信号処理系と制御系はプリント基板135に配置されている。
また、上記パネルはCOG方式で実装してもよく、ドライバICをパネル上に直接実装し、外部からの接続端子を少なくすることができる。この場合、周辺駆動回路を基板上に一体形成するが、これらを構成する素子としては、p−Si形半導体をチャネル部としたトランジスタを用いるとよい。これは、実施例2で示したように、p−Si形半導体を用いて画素部と駆動回路部をp−Siを用いて一体形成した場合に有効である。
また、他にもセミアモルファス半導体(以下、SAS)をチャネル部としたトランジスタを用いてもよい。SASをチャネル部としたトランジスタは、移動度が非晶質半導体(a−Si)をチャネル部としたトランジスタよりも高く、駆動回路を構成することが十分な特性を有する。
なお、本実施例は、上記の実施の形態、実施例と自由に組み合わせることができる。
実施例5のモジュールを用いて様々な電子機器を完成させることができる。その具体例について図14を用いて説明する。
図14(A)は表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。この表示装置は、筐体2001に実施例5で示した液晶またはEL素子を利用した表示用モジュール2006が組み込まれている。また、実施例に示した作製方法により形成した配線構造を有する半導体装置をその表示部2003に用いることにより作製される。なお、本発明の作製方法を用いることにより、作製プロセスが簡略化され、大型の装置を用いなくとも大面積に適用可能となる。従って、低コストで大型の表示装置の作製が実現できる。なお、表示装置には、実施例1または実施例2で示した液晶表示装置、発光装置などがあり、具体的には、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図14(B)は、コンピュータであり、筐体2201、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明の作製方法を用いることにより、表示部2203への適用が可能である。また、本発明は本体内部のCPU,メモリなどの半導体装置にも適用が可能である。実施例4(図10)で示したような多層配線を形成することにより、コンピュータの小型・軽量化を実現できる。
図14(C)は携帯端末のうちの携帯電話を示しており、筐体2301、表示部2302等を含む。上記携帯電話を始めとするPDAやデジタルカメラなどの電子機器は携帯端末であるため、表示画面が小さい。従って、実施例5で示したような表示部と同一の基板上に、多結晶半導体をチャネルとして薄膜トランジスタを用いた駆動回路や実施例4で示したような多層配線、またはCPU等の機能回路を形成して、小型・軽量化を図ることが好ましい。
以上の様に、本発明により作製された半導体装置の適用範囲は極めて広く、本発明の半導体装置をあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。また、本実施例6の電子機器は実施の形態1乃至5及び実施例1乃至5を実施して作製された半導体装置を用いることにより完成させることができる。
絶縁膜の作製方法を説明する図(実施の形態1)。 絶縁膜の作製方法を説明する図(実施の形態1)。 絶縁膜の作製方法を説明する図(実施の形態2)。 絶縁膜の作製方法を説明する図(実施の形態3)。 絶縁膜の作製方法を説明する図(実施の形態4)。 絶縁膜の平坦化の方法を説明する図(実施の形態5)。 半導体装置の作製方法を説明する図(実施例1)。 半導体装置の作製方法を説明する図(実施例1)。 半導体装置の作製方法を説明する図(実施例1)。 本発明の多層配線の作製方法を説明する図(実施例4)。 半導体装置の作製方法を説明する図(実施例2)。 半導体装置の作製方法を説明する図(実施例3)。 本発明が適用された半導体装置の一形態であるパネルの図(実施例5)。 本発明が適用される電子機器を示す図(実施例6)。

Claims (14)

  1. 絶縁体を含む組成物を液滴吐出法により吐出して第1の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜上に第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜に露光及び現像を行うことによってマスクパターンを形成し、
    前記第2の絶縁膜をマスクとして、前記第1の絶縁膜をエッチングして開口部を形成し、
    前記開口部の側面に、選択的に組成物を液滴吐出法により吐出して、分子内にフッ素原子を含有するモノマーを含む樹脂、または炭素と水素原子のみから構成されるモノマーを含む樹脂でなるバリア層を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 絶縁体を含む組成物を液滴吐出法により吐出して第1の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜上に第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜に露光及び現像を行うことによってマスクパターンを形成し、
    前記第2の絶縁膜をマスクとして、前記第1の絶縁膜をエッチングして開口部を形成し、
    前記第2の絶縁膜を除去し、
    前記開口部の側面に、選択的に組成物を液滴吐出法により吐出して、分子内にフッ素原子を含有するモノマーを含む樹脂、または炭素と水素原子のみから構成されるモノマーを含む樹脂でなるバリア層を形成し、
    前記バリア層上に導電膜を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 絶縁体を含む組成物を液滴吐出法により吐出して第1の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜上に第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜に露光及び現像を行うことによってマスクパターンを形成し、
    前記第2の絶縁膜をマスクとして、前記第1の絶縁膜をエッチングして開口部を形成し、
    前記第2の絶縁膜を除去し、
    前記開口部に組成物を吐出して、導電膜を形成し、
    前記導電膜上に組成物を液滴吐出法により吐出して、分子内にフッ素原子を含有するモノマーを含む樹脂、または炭素と水素原子のみから構成されるモノマーを含む樹脂でなるバリア層を形成する半導体装置の作製方法。
  4. 絶縁体を含む組成物を液滴吐出法により吐出して第1の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜上に、組成物を選択的に吐出して第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜をマスクとして、前記第1の絶縁膜をエッチングして、開口部を形成し、
    前記開口部の側面に、選択的に組成物を液滴吐出法により吐出して、分子内にフッ素原子を含有するモノマーを含む樹脂、または炭素と水素原子のみから構成されるモノマーを含む樹脂でなるバリア層を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 絶縁体を含む組成物を液滴吐出法により吐出して第1の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜上に、組成物を選択的に吐出して第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜をマスクとして、前記第1の絶縁膜をエッチングして、開口部を形成し、
    前記第2の絶縁膜を除去し、
    前記開口部に組成物を吐出して、導電膜を形成し、
    前記導電膜上に組成物を液滴吐出法により吐出して、分子内にフッ素原子を含有するモノマーを含む樹脂、または炭素と水素原子のみから構成されるモノマーを含む樹脂でなるバリア層を形成する半導体装置の作製方法。
  6. 請求項2、請求項3または請求項5において、
    前記導電膜は、銀、金、銅またはインジウム錫酸化物を含む材料であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一において、
    前記第1の絶縁膜に形成する開口部をテーパー状に形成し、前記第1の絶縁膜に不活性元素を添加することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  8. 請求項7において、
    前記不活性元素は、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選ばれた一種または複数種であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一において、
    トランジスタを形成し、
    前記トランジスタ上に前記第1の絶縁膜を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一において、
    前記第1の絶縁膜はポリイミド、アクリル、ベンゾシクロブテン、ポリアミドから選ばれた一種、または複数種であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  11. 請求項1乃至請求項9のいずれか一において、
    前記第1の絶縁膜は珪素と酸素との結合で骨格構造が形成された材料で作製することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  12. 請求項7または請求項において、
    前記第1の絶縁膜は、前記不活性元素が1×1019乃至5×1021atom/cmの濃度で含まれていることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか一において、
    絶縁体を含む組成物を吐出して前記第1の絶縁膜を形成した後に、平坦化処理を行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか一において、
    前記第1の絶縁膜の端部に前記バリア層を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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