JP4449681B2 - 剥離紙用原紙及びその製造方法 - Google Patents

剥離紙用原紙及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4449681B2
JP4449681B2 JP2004286268A JP2004286268A JP4449681B2 JP 4449681 B2 JP4449681 B2 JP 4449681B2 JP 2004286268 A JP2004286268 A JP 2004286268A JP 2004286268 A JP2004286268 A JP 2004286268A JP 4449681 B2 JP4449681 B2 JP 4449681B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
base paper
release
less
release paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004286268A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005163254A (ja
Inventor
高橋  毅
倫史 成島
満之 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paper Industries Co Ltd filed Critical Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority to JP2004286268A priority Critical patent/JP4449681B2/ja
Publication of JP2005163254A publication Critical patent/JP2005163254A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4449681B2 publication Critical patent/JP4449681B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Description

本発明は粘着ラベル用剥離紙に使用される剥離紙用原紙及びその製造方法に関するもので、紙腰が強く、紙紛の発生が少なく、再生性を有し、特に光電管での位置検知性能に問題の無い光透過性を有する剥離紙用原紙に関するものである。
粘着ラベルはガラス容器、プラスチック容器、紙容器等のラベルやシール及びステッカーやワッペン等に幅広く使用されている。この粘着ラベルは通常反対面に剥離紙が貼合されている。ラベルが商品容器等に貼付される時、剥離紙は廃棄される。
粘着ラベルはスーパー等で使用される時、一枚毎、印刷、ダイカットされロール状に巻かれ、自動計量された商品をプリンターで数量やバーコードを印字し、剥離紙から剥がされて商品容器に貼付される。この場合、正確に容器に表面のラベルを貼付するため粘着紙と剥離紙の光透過性の差を利用する。このため剥離紙は光透過性の優れたグラシン紙が用いられるのが一般的である。
グラシン紙は、パルプを強叩解し、シリコーン樹脂等の剥離剤を塗被する面に剥離剤の目止め効果を高めるためポリビニルアルコールや澱粉などの水溶性高分子樹脂を塗布し、更に高湿化でカレンダーやスーパーカレンダーによりシートを圧縮処理するのが一般的である(特許文献1〜4参照)。
グラシン紙の透明化は、高叩解パルプを用いることで繊維間の結合面積を増加し、更に圧縮処理により紙層を緻密化することで達成している。このため紙が薄くなり紙腰が低下し、ダイカット時や印刷時において紙腰が劣るためシワやズレが発生しやすくなり作業効率が劣る問題がある。
また、基本的には紙層表面を除き紙層全体がパルプ繊維主体のため、紙の断裁時に紙紛が発生しやすい。紙紛の発生が多いと印刷不良やバーコードの読み取り不良、食品等への混入につながり問題となる。
また、最近の環境汚染防止の高まりに鑑み、剥離紙は粘着紙のラベルが商品容器等に貼付された後、廃棄されることもあり紙ゴミとして処理が可能であること、あるいは古紙として再生できることが求められている。しかしながら、グラシン紙は、原料のパルプを極度に叩解して使用する上、カレンダー処理等によって繊維間結合が強固になっているため、離解再生しようとしても、水中で分散し難いという欠点を有している。さらに、機械的処理を強化したとしても、叩解処理の強化により繊維が著しく損傷している上、離解処理でさらにパルプ繊維の損傷が進行するので、一般の紙の原料として再利用することは困難であった。
特許第3250340号公報 特開平9−31898号公報 特開平9−41286号公報 特開平9−176990号公報
以上のような状況を鑑み、本発明の課題は、良好な紙腰、紙紛の発生が少なく、再生性を有し、さらに光電管検知性能に問題の無い光透過性を有する剥離紙用原紙を提供することである。
本発明者らは鋭意検討した結果、カナダ標準ろ水度が100ml以上304ml以下の化学パルプを主成分とし、無サイズ紙である基紙に、ガラス転移温度が20℃以上100℃以下のアクリル系樹脂を紙重量あたり1重量%以上20重量%以下の範囲で含有させ、その少なくとも片面にポリビニルアルコール及び/または澱粉を主成分とする目止め層を設け、さらに密度を0.85g/cm以上1.25g/cm以下の範囲とすることにより課題が解決できることを見出した。
アクリル系樹脂を含有させる方法としては、基紙にアクリル系樹脂を含浸させるか、ポリビニルアルコール及び/または澱粉を主成分とする目止め性付与層を設けた面とは別の面にガラス転移温度が20℃以上100℃以下のアクリル系樹脂を主成分とする透明性付与層を設ける方法が好ましい。また、坪量は40g/m以上70g/m以下の範囲であることが好ましい。また、本発明の剥離紙用原紙は、カナダ標準ろ水度が100ml以上304ml以下の化学パルプを主成分とする基紙の片面にポリビニルアルコール及び/または澱粉を主成分とする目止め性付与液を塗被し、もう一方の面にガラス転移温度が20℃以上100℃以下のアクリル系樹脂を主成分とする透明性付与液を塗被し、密度が0.85g/cm以上1.25g/cm以下になるようにカレンダー処理することによって製造される。
本発明によれば、十分な剥離剤の目止め性を有し、紙腰が強く、紙紛の発生が少なく、再生性を有する剥離紙用原紙が得られる。
本発明で使用する基紙は、パルプ原料としては脱リグニンした木材系化学パルプ繊維(晒クラフトパルプ、晒亜硫酸パルプ)を用いることが必須である。材種としては針葉樹、広葉樹の何れも使用可能である。砕木パルプやサーモメカニカルパルプ等の機械パルプのような非脱リグニンパルプを用いると目的の光透過性が得られないので、使用は好ましくない。パルプ叩解度はカナダ標準ろ水度で100ml以上304ml以下にすることが必要である。カナダ標準ろ水度が100ml未満の場合、抄紙時のワイヤーパートにおいて脱水性が著しく低下するので、抄紙速度を大幅に低下させる必要があり好ましくない。また、カナダ標準ろ水度が304mlを超えると繊維間の結合面積が低下するため加圧緻密化しても光透過性の向上幅が低く、目的の光透過率は得られない。
上記基紙の抄造に関しては、光透過性、剥離剤目止め性等の課題の品質に影響を与えない範囲で、紙力増強剤、定着剤、歩留り向上剤、染料などの内添薬品及び、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、水酸化アルミニウムなどの内添填料を添加することが可能である。
本発明において、剥離剤の目止め性、及び紙粉抑制効果を付与するために、基紙の一方の面にポリビニルアルコール及び/または澱粉を主成分とする目止め性付与層を設けることが必要である。ポリビニルアルコールとしては完全鹸化型、部分鹸化型のポリビニルアルコールの使用が可能である。澱粉としては未変成澱粉も使用可能であるが、酵素変成澱粉、酸化変成澱粉、及び燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、カチオン化澱粉、ジアルデヒド澱粉等の変成澱粉の使用が好ましい。
目止め性付与層の塗被量は、1.0g/m以上10.0g/m以下が好ましく、より好ましい範囲は2.0g/m以上8.0g/m以下である。塗被量が1.0g/m未満では、剥離剤の目止め性及び紙粉抑制効果が不十分であり、10g/mを超えると、剥離剤の目止め性は十分であるが、乾燥負荷が増大し、乾燥工程やカレンダー処理工程でロールやカンバス汚れが発生する。目止め性付与層には、ポリビニルアルコール、澱粉以外に、カゼイン、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等の中から適宜選択して使用することができ、1種以上を併用してもよい。また、分散剤、離型剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、防腐剤、耐水化剤等の通常使用される各種助剤を含有させても良い。
本発明において、透明性及び紙粉抑制効果を付与するために、基紙にガラス転移温度が20℃以上100℃以下のアクリル系樹脂を含有させる必要がある。基紙にアクリル系樹脂を含有させる方法としては、アクリル系樹脂を主成分とする含浸液を基紙に含浸させる方法、あるいは基紙の前述した目止め性付与層を設けていない方の面に、アクリル系樹脂を主成分とする透明性付与層を設ける方法がある。
アクリル系樹脂としてはアクリル系ポリマー、アクリル−スチレン系共重合体等のアクリル系樹脂共重合体、変性アクリル系樹脂共重合体を単独あるいは2種以上混合して使用することが可能である。アクリル系樹脂のガラス転移点は20℃以上100℃以下の範囲であることが必要である。ガラス転移点が20℃未満であると、樹脂が柔らかくなるため紙腰が低下すること、及び樹脂の粘着性が高いため再生時に離解し難くなる。ガラス転移点が100℃を超えると紙が硬くなり過ぎ、例えば、直径の小さいロールやバーを通過するとき紙が折れたり、亀裂が入りやすくなり好ましくない。また、アクリル系樹脂以外の樹脂として、例えば、スチレン−ブタジエン系ラテックスを用いた場合、透明性が低下するため好ましくない。
本発明で使用するアクリル系樹脂は、アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、さらに必要に応じて他のモノマー(スチレン、アクリロニトリル、アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルバーサテート、プロピオン酸ビニル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド等)から共重合されたものである。(メタ)アクリル酸エステルとしては、構成アルコールの炭素数が1〜20程度のものが好ましい。
アクリル系樹脂の含有量は、紙重量当たり1重量%以上20重量%以下が好ましい。アクリル系樹脂の含有量が1重量%未満では、透明性の付与が不十分である。一方、20重量%を超えると透明性の付与は十分であるが、樹脂量が過剰になるため再生性が損なわれ、加えて、コストアップとなり、実用性に乏しい。樹脂液には、分散剤、離型剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、防腐剤、耐水化剤等の通常使用される各種助剤を含有させても良い。
アクリル系樹脂を含有させる方法としては、含浸法が好ましく、サイズプレス、ゲートロールコーター、シムサイザーなどの既知の含浸機を用いることができる。
アクリル系樹脂を主成分とする透明性付与層を設ける場合において、透明性付与層の塗被量は、0.5g/m以上5.0g/m以下が好ましい。塗被量が0.5g/m未満では、透明性の付与が不十分であり、5.0g/mを超えると透明性の付与は十分であるが、樹脂量が過剰になるため再生性が損なわれ、加えて、コストアップとなり、実用性に乏しい。透明性付与層には、分散剤、離型剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、防腐剤、耐水化剤等の通常使用される各種助剤を含有させても良い。
また、透明性及び紙粉抑制効果を得るには、前述の透明性付与液を表層だけではなく、ある程度紙層に浸透されていることが好ましい。このため原紙は無サイズ紙である。
目止め性付与層、及び透明性付与層を設ける方法としては、抄紙工程の中間に設置されたブレードコーター、ゲートロールコーター、エアーナイフコーター、コンマコーター、バーコーター等の塗工機による付与が可能である。また、成紙後、後加工で前述の塗工機での付与も可能である。しかし、抄紙機内に設置された塗工機を用いる所謂オンマシン塗工は、基紙を抄紙機によって抄造した後、オフマシンにて塗工する場合より製造コストが大幅に低減できるため、好ましい。一方、オンマシンで透明性付与液を含浸し、オフコーターで目止め性付与層を塗工する場合は、オンマシン塗工により目止め性付与層を塗工する場合に比べて塗被量を低減できる。
上記基紙はさらに剥離剤の目止め性、光透過率性を高めるため圧縮処理される。圧縮装置としては、既知のカレンダーあるいはスーパーカレンダー、ソフトカレンダー等の装置を使用することで達成可能である。圧縮処理後の密度は0.85g/cm以上1.25g/cmの範囲に入る必要がある。密度が0.85g/cm未満であると充分な剥離剤の目止め性、光透過性が得られない。一方、1.25g/cmを超えると紙が薄くなり過ぎて紙腰が低下するので、好ましくない。従って、良好な紙腰を維持しつつ、剥離剤目止め性、光透過率を満足させるためには、密度は0.85g/cm以上1.25g/cm以下であることが必要である。
本発明の剥離紙用原紙の紙腰は、紙の流れ方向のJIS P 8143に従って測定したクラークコワサが45cm/100以上80cm/100以下の範囲であることが好ましい。クラークコワサが45cm/100未満であると、紙腰が不足するのでダイカットや印刷時にシワやズレが発生しやすくなる。クラークコワサが80cm/100を超えると、紙腰が硬くなり過ぎるため、直径の小さいガイドロールやコーナーを通過するとき紙に亀裂が入ったり、層割れを起こすので好ましくない。
本発明の剥離紙用原紙の坪量は、40g/m以上70g/m以下が好ましい。坪量が40g/m未満では紙腰が不足し、ダイカットや印刷時にシワやズレが発生しやすくなる。70g/mを超えると、厚くなり過ぎて光透過性が低下する。なお、光透過性は32%以上が好ましい。32%未満であると、ラベルと剥離紙の光透過性の差が小さいため光電管で感知せず、位置検知できない。
本発明の剥離紙用原紙を使用して剥離紙を製造する場合、剥離紙用原紙の目止め性付与層を設けた面に、剥離剤を塗被して剥離層を設ける。剥離剤としては、シリコーン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、アルキド系樹脂等が使用できる。その塗被量は特に限定されるものではないが、0.1g/m以上3.0g/m以下、好ましくは0.5g/m以上2.0g/m以下の範囲で適宜調節される。なお、塗被量が0.1g/mより少ない場合は、剥離性が不足して剥離が重くなり、3.0g/mより多い場合は、剥離性の向上は頭打ちとなり経済的な面から実用性が乏しい。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何等制約を受けるものではない。なお、例中の部、%はそれぞれ重量部、重量%を示す。また、塗被量、部数、混合割合等は全て固形分で表した。
実施例、比較例にて製造した剥離紙用原紙について光透過率、剥離剤目止め性、紙腰、紙粉、離解性を下記の方法によって測定、評価した。
<品質評価方法>
・光透過率:島津製作所製自記分光光度計UV−3100PCに積分球を取りつけ、波長960nmの剥離紙原紙の光透過率を測定した。
・剥離剤目止め性:油性マジックインキにより剥離紙原紙の目止め付与剤を塗被した面に印字し、非印字面へのマジックインキの裏抜けの程度を目視観察した。
評価基準 ○:裏抜け無し、△:一部裏抜け、×:全面に裏抜け、××:一瞬で全面に裏抜け
・紙腰(クラークコワサ):JIS P 8143に準じて、紙の縦方向について測定した。
・紙粉:SEMI規格Doc.No.2363に準じて、擦り試験を実施し、径が0.3μm以上である紙粉の0.01ft当りの個数を測定した。
・離解性:試料を1cm角に裁断し、試料濃度2%、容量2LでTappi標準離解機により20分離解処理し、離解の程度を目視観察した。
評価基準 ○:離解性良好、△:一部未離解物が残る、×:離解不能
[実施例1]
広葉樹晒クラフトパルプ(カナダ標準ろ水度220ml)が70重量%、針葉樹晒クラフトパルプ(カナダ標準ろ水度500ml)が30重量%から成る原料パルプ(カナダ標準ろ水度を304mlに調整)を用い、湿潤紙力剤(商品名:WS547、日本PMC(株)製)を0.1重量%添加し、硫酸バンドで抄紙pHが4.5になるように調製後、長網多筒式の抄紙機により抄紙を行った。続いて抄紙工程中間に設置されたブレードコーターにより、片面に目処め性付与液として部分鹸化ポリビニルアルコール(商品名:PVA217、(株)クラレ製)70部、燐酸エステル化澱粉(商品名:MS−4400、日本食品(株)製)30部の混合液を塗被量が5.5g/mとなるように塗被し、もう一方の面に、同じく抄紙工程中間に設置されたゲートロールコーターにより、透明性付与液としてアクリル系樹脂(商品名:EK−61、サイデン化学(株)製、ガラス転移温度24℃)100部を塗被量が2.0g/mとなるように塗被した。また、成紙工程の後段のカレンダーにより密度が1.00g/cmとなるように加圧圧縮し坪量65g/mの剥離紙用原紙を製造した。この剥離紙用原紙について光透過率、剥離剤目止め性、クラークコワサ、紙紛発生量、離解性の評価を行った。
[実施例2]
目止め性付与液として、部分鹸化ポリビニルアルコール30部、燐酸エステル化澱粉70部の混合液を使用した以外は実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[実施例3]
目止め性付与液として、部分鹸化ポリビニルアルコール100部の液を使用した以外は実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[実施例4]
目止め性付与液として、燐酸エステル化澱粉100部の液を使用した以外は実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[実施例5]
実施例1と同様の方法で抄紙してできた基紙に、抄紙工程中間に設置されたサイズプレスによりアクリル系樹脂(商品名:EK−61、サイデン化学(株)製、ガラス転移温度24℃)を紙重量あたり5%となるように含浸した。続いて、ブレードコーターによる後工程で、一方の面に目止め性塗被液として部分鹸化ポリビニルアルコール(商品名:PVA217、(株)クラレ製)30部、燐酸エステル化澱粉(商品名:MS−4400、日本食品(株)製)70部の混合液を2g/m塗被した。そして、スーパーカレンダーにより密度が1.00g/cmとなるように加圧圧縮し坪量65g/mの剥離紙用原紙を製造した。
[比較例1]
カナダ標準ろ水度を430mlに調整した原料パルプを使用した以外は実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例2]
基紙の一方の面に、透明性付与液を塗布しなかった以外は実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例3]
基紙の一方の面に、目止め性付与液を塗布しなかった以外は実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例4]
透明性付与液にガラス転移温度が0℃のアクリル系樹脂(商品名:GF−5、日本NSC(株)製)を使用した以外は実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例5]
密度が0.70g/cmになるようにカレンダー処理した以外は実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例6]
密度が1.3g/cmになるようにカレンダー処理した以外は実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例7]
基紙の一方の面に、目止め性付与液を塗布しなかった以外は実施例5と同様にして剥離紙用原紙を得た。
[比較例8]
透明性付与液にガラス転移温度が25℃のスチレン−ブタジエン系ラテックスを使用した以外は実施例1と同様にして剥離紙用原紙を得た。
実施例1〜4、比較例1〜6で製造した剥離紙原紙について光透過率、シリコーン目止め性、クラークコワサ、紙紛発生量、離解性を測定し、評価結果を表1に示した。
Figure 0004449681

表1から明らかなように、実施例1〜4の剥離紙用原紙は光透過性、目止め性、離解性が良好で、紙腰があり、紙粉の発生量も少なかった。一方、カナダ標準ろ水度が350mlを超えたパルプを使用した比較例1の剥離紙用原紙は、光透過性、目止め性が劣っていた。透明性付与層を設けなかった比較例2の剥離紙用原紙は光透過性が劣り紙粉発生量が多かった。目止め性付与層を設けなかった比較例3の剥離紙用原紙は目止め性が劣り、紙粉発生量が多かった。ガラス転移温度が20℃未満のアクリル系樹脂を使用した比較例4の剥離紙用原紙は離解性が劣っていた。密度が0.85g/cm未満である比較例5の剥離紙用原紙は光透過性、目止め性が劣り、紙粉発生量が多かった。密度が1.25g/cmを超えた比較例6の剥離紙用原紙は紙腰及び離解性が劣っていた。目止め性付与層を設けなかった比較例7の剥離紙用原紙は目止め性が劣っていた。透明性付与層にスチレン−ブタジエン系ラテックスを使用した比較例8の剥離紙用原紙は光透過性が劣っていた。

Claims (5)

  1. カナダ標準ろ水度が100ml以上304ml以下の化学パルプを主成分とし、無サイズ紙である基紙に、ガラス転移温度が20℃以上100℃以下のアクリル系樹脂を紙重量あたり1重量%以上20重量%以下の範囲で含有させ、その少なくとも片面にポリビニルアルコール及び/または澱粉を主成分とする目止め性付与層を設け、密度が0.85g/cm以上1.25g/cm以下であることを特徴とする剥離紙用原紙。
  2. カナダ標準ろ水度が100ml以上304ml以下の化学パルプを主成分とし、無サイズ紙である基紙の片面にポリビニルアルコール及び/または澱粉を主成分とする目止め性付与層を設け、もう一方の面にガラス転移温度が20℃以上100℃以下のアクリル系樹脂を主成分とする透明性付与層を設け、密度が0.85g/cm以上1.25g/cm以下であることを特徴とする剥離紙用原紙。
  3. 請求項1ないし2記載の剥離紙用原紙の目止め性付与層を設けた面に剥離層を設けた剥離紙。
  4. カナダ標準ろ水度が100ml以上304ml以下の化学パルプを主成分とし、無サイズ紙である基紙の片面にポリビニルアルコール及び/または澱粉を主成分とする目止め性付与液を塗被し、もう一方の面にガラス転移温度が20℃以上100℃以下のアクリル系樹脂を主成分とする透明性付与液を塗被し、密度が0.85g/cm以上1.25g/cm以下になるようにカレンダー処理することを特徴とする請求項1ないし請求項2記載の剥離紙用原紙の製造方法。
  5. カナダ標準ろ水度が100ml以上304ml以下の化学パルプを主成分とし、無サイズ紙である基紙にアクリル系樹脂を含浸機により含浸し、該基紙の少なくとも一方の面に目止め層を設け、密度が0.85g/cm以上1.25g/cm以下になるようにカレンダー処理することを特徴とする請求項1ないし請求項2記載の剥離紙用原紙の製造方法。
JP2004286268A 2003-11-14 2004-09-30 剥離紙用原紙及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4449681B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004286268A JP4449681B2 (ja) 2003-11-14 2004-09-30 剥離紙用原紙及びその製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003385873 2003-11-14
JP2004286268A JP4449681B2 (ja) 2003-11-14 2004-09-30 剥離紙用原紙及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005163254A JP2005163254A (ja) 2005-06-23
JP4449681B2 true JP4449681B2 (ja) 2010-04-14

Family

ID=34741811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004286268A Expired - Fee Related JP4449681B2 (ja) 2003-11-14 2004-09-30 剥離紙用原紙及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4449681B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4267467B2 (ja) * 2004-01-09 2009-05-27 株式会社リコー 粘着ラベル用剥離紙及びその製造方法、並びに粘着ラベル
JP6083132B2 (ja) * 2012-05-29 2017-02-22 株式会社リコー 粘着ラベル用剥離紙

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3135651B2 (ja) * 1991-12-24 2001-02-19 日本製紙株式会社 剥離紙用原紙の製造方法
JPH06280198A (ja) * 1993-03-25 1994-10-04 Toyo Ink Mfg Co Ltd 紙用透明化処理剤
JP3250340B2 (ja) * 1993-10-14 2002-01-28 王子製紙株式会社 グラシン紙
JPH0941286A (ja) * 1995-07-31 1997-02-10 Oji Paper Co Ltd グラシン紙の製造方法、および剥離紙の製造方法
JPH09111699A (ja) * 1995-10-20 1997-04-28 Oji Paper Co Ltd グラシン剥離紙の製造方法
JPH09217299A (ja) * 1996-02-05 1997-08-19 Oji Paper Co Ltd 剥離紙
JPH09272847A (ja) * 1996-04-02 1997-10-21 Oji Paper Co Ltd 剥離紙及びその製造方法
JPH111897A (ja) * 1997-06-11 1999-01-06 Oji Paper Co Ltd 剥離紙および剥離紙の製造方法
JP4212884B2 (ja) * 2001-12-27 2009-01-21 株式会社リコー 粘着ラベル用剥離紙、及び粘着ラベル
JP2003201694A (ja) * 2001-12-27 2003-07-18 Oji Paper Co Ltd 透明紙及びその製造方法
JP4657572B2 (ja) * 2002-03-20 2011-03-23 株式会社リコー 粘着ラベル用剥離紙並びに粘着ラベル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005163254A (ja) 2005-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4694691B2 (ja) 紙または板紙の積層体および積層体を製造する方法
JP5372412B2 (ja) 片艶クラフト紙及び片艶クラフト紙の製造方法
SE2051536A1 (en) Laminates
JP2013028802A (ja) プリプレグ
JP2011214158A (ja) 剥離紙用原紙
JP4449681B2 (ja) 剥離紙用原紙及びその製造方法
JPH111897A (ja) 剥離紙および剥離紙の製造方法
JPH0760905A (ja) グラシン紙の製造方法
JP2001248097A (ja) 包装用紙
JP2005146464A (ja) 剥離紙用原紙
JP3237105B2 (ja) 紙製エアーマット緩衝材用シート及びその製造方法
US6387215B1 (en) Use of acrylamide copolymer to reduce stickies deposits
JP3250340B2 (ja) グラシン紙
EP3135810B1 (en) Paper material comprising cellulose fibers and leather fibers and process for the production thereof
JP2016069753A (ja) 塗工ライナー及びその製造方法、塗工ライナーを有する段ボールシート
JP2010037693A (ja) 軽量塗工紙
JP6398878B2 (ja) 塗工ライナーとその製造法及び塗工ライナーを有する段ボールシート
JP7255723B1 (ja) 合紙及び該合紙を加工して得られる紙加工品
JP5703628B2 (ja) クリーンペーパー及びその製造方法
JP2005105467A (ja) 加工用紙
JPH10204795A (ja) グラシン紙
JP6414358B1 (ja) 塗工板紙の製造方法
JP4480448B2 (ja) 耐水紙
JP2023087818A (ja) タイヤ用粘着シート
JP2017001272A (ja) 板状クリップ、およびクリップ用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061114

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20080314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090616

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100105

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130205

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees