JP4448596B2 - ホスフィンオキシド類の製造方法およびその精製方法 - Google Patents

ホスフィンオキシド類の製造方法およびその精製方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、式(1)で表わされるイミノホスホラン類とオキシ三塩化りんとを反応させて式(2)で表わされるホスフィンオキシド類を製造する方法および該ホスフィンオキシド類の精製方法に関する。本発明者らは先に該ホスフィンオキシド類が、アルキレンオキシド化合物の重合触媒、エポキシ化合物からオキシアルキレン誘導体を製造する際の触媒またはIC封止材用原料樹脂の硬化触媒として極めて有効であることを見出だし、すでに出願済み(特願平10-106745、特開平11-302371または例えば特開平11-322901等)である。該ホスフィンオキシド類はこのような触媒として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
式(2)で表わされるホスフィンオキシド類に関する公知文献は、本発明者らによる上記のもの以外にジー.エヌ.コイダン(G.N.Koidan)ら、ジャーナル オブ ジェネラル ケミストリー オブ ザ ユーエスエスアール 55巻 1453頁(1985)(Journal of general chemistry of the USSR,55,p1453(1985))があり、他には見あたらない。
【0003】
この文献では本願における式(1)で表わされるイミノホスホラン類中のRが、メチル基である化合物[イミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホラン]は、ヘキサメチルトリアミドホスファゾハイドライドと呼ばれ、本願における式(2)で表わされるホスフィンオキシド類中のRが、メチル基である化合物[トリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシド]は、トリス[トリス(N,N-ジメチルアミド)ホスファゾ]ホスフェイトと呼ばれている。
また本願における式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類中のRが、メチル基である化合物[アミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロリド]はヘキサメチルトリアミドホスファゾハイドライドハイドロクロライドと呼ばれ、[HN=P(NMe2)3]・HClの形で表わされているが、同一の化合物である。ここでは上記3種の化合物は本願の表現を用いることとする。
【0004】
この文献は、トリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドとヨウ化メチルとの反応について述べられている。そしてその反応の原料であるトリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの製造法を開示している。
そこではイミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランとオキシ三塩化りんとのモル比を正確に6:1となるように、該ホスホランの石油エーテル溶液に、オキシ三塩化りんの石油エーテル溶液を20℃で30分撹拌しながら滴下して加え、その後(時間は明示されていない)、副生したアミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロリドの沈澱を分離し、該沈澱を石油エーテルで洗浄し、その濾液を濃縮し残渣を少量の石油エーテルから結晶化させることにより、単離収率85%でトリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドを得たと述べている。
【0005】
しかしながら、本発明者らが同じ条件でこの方法を実施したところ、後の比較例5で示すように、20℃、30分でオキシ三塩化りんを加え終わった後では、目的物はほとんど生成していなかった。その後、反応温度を40℃に上げて24時間反応させても目的物の反応収率は60%程度で、さらに48時間反応させてもその反応収率は73%程度でしかなかった。
【0006】
また該文献には「少量の石油エーテルから結晶化した」とのみの記載があるだけで再結晶の詳細な説明はない。本発明者らは上述のように40℃で48時間反応させて得られた反応液から、該文献記載のように、先ず沈澱を濾別し、その濾液を濃縮乾固して固体とし、再結晶を試みた。
【0007】
後の比較例6で示すように−10℃まで冷却して初めて少量の結晶の析出が見られ、−20℃という極く低温でようやく結晶をとることができた。この結晶のトリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの単離収率は20%と低く、しかもこの結晶中には多量の塩素イオン(約600ppm)が含まれていた。この塩素イオンの残留は、該ホスフィンオキシドを、電気絶縁特性が要求される前述のIC封止材用原料樹脂組成物の硬化触媒として使用する場合に極めて重大な問題となる。
【0008】
イミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランとオキシ三塩化りんとを反応させ、トリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドを製造する際には、オキシ三塩化りん1分子に対して、イミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホラン1分子が反応すると塩化水素1分子が同時に生成する。この塩化水素は直ちにイミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランと反応して、イオン性のアミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロリドを生成する。
従って1モルのオキシ三塩化りんの3個の塩素を全て反応させてしまうには、化学量論的には6モルのイミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランが必要となる。すなわち、
6HN=P(NMe2)3 + O=PCl3 → O=P[N=P(NMe2)3]3 + 3[H2N-P+(NMe2)3]Cl-
で表わされる。
【0009】
後の比較例7で示すように、該文献記載の精製法では、反応収率を上げようとして化学量論量より過剰のイミノ(ジメチルアミノ)ホスホランを使用した場合に未反応で残る該ホスホランを充分に除くことができず、再結晶後のトリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの純度を低下させる結果となった。
【0010】
このように開示されているトリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの製造方法では、反応収率および単離収率ともに低く、また精製法には極低温が必要であり、さらには反応で生成するイオン性化合物の除去や反応収率向上のため一方の反応物を過剰に用いようとするとその除去が充分にできないなど、工業的製造方法としては極めて不充分である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第一の目的は、式(1)で表わされるイミノホスホラン類とオキシ三塩化りんとを反応させて式(2)で表わされるホスフィンオキシド類を製造する方法において、その反応収率を向上させて高収率で該ホスフィンオキシド類を得ることのできる製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の第二の目的は、工業的により現実的な方法により、未反応原料やイオン性不純物等が除去でき、該ホスフィンオキシド類を高収率で且つ高純度で得ることのできる精製方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を続けたところ、式(1)で表わされるイミノホスホラン類とオキシ三塩化りんとを反応させて式(2)で表わされるホスフィンオキシド類を製造するに際し、反応溶媒を石油エーテル(20℃における誘電率は1.85〜1.95である)に代えて20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒を用いると、著しくその反応速度が増大し、高収率で該ホスフィンオキシド類が得られることを見い出した。
【0013】
さらには、1質量部の石油エーテルは1.5質量部以上の該ホスフィンオキシド類を溶解する良好な溶媒ではあるが、後の比較例8で示すように、石油エーテル溶媒で反応させた反応液を、少量の水で洗浄しようとすると、該ホスフィンオキシド類のほとんどが水相に移り、石油エーテル相にはほとんど残らないことが判った。
【0014】
しかしながら驚くべきことに、ある特定の溶媒、例えばo-ジクロロベンゼンを溶媒とした反応液の場合には、水洗浄を行っても、後の実施例8で示すように、該ホスフィンオキシド類のほとんどは有機相に残り、そして反応で生成する式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類や、副生する不明の化合物等がほぼ完全に水相に移ることを見い出した。それどころかさらに驚くべきは、実施例8で示すように化学量論量あるいはそれ以上に使用した場合に、反応液中に未反応で残存する式(1)で表わされるイミノホスホラン類も、ほとんど水相に移ることも見出だした。
【0015】
このように、20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒を反応溶媒として用いると、反応速度が増大し反応収率が高まり高収率で式(2)で表わされるホスフィンオキシド類を製造することができ、さらに該ホスフィンオキシド類および特定の有機溶媒を含む溶液を水洗浄するだけで、単離収率がほとんど低下することなく純度が高まるという効果を見出し本発明を完成した。
【0016】
すなわち、本発明の第一は、下記式(1)
【0017】
【化7】
Figure 0004448596
【0018】
(式中、Rは同種または異種の炭素数1〜10個の炭化水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成する場合もある)
で表わされるイミノホスホラン類とオキシ三塩化りんとを反応させて、
下記式(2)
【0019】
【化8】
Figure 0004448596
【0020】
(式中、Rは式(1)中のRと同一である)
で表わされるホスフィンオキシド類を製造するに際し、反応溶媒として20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒を用いることを特徴とする該ホスフィンオキシド類の製造方法である。
【0021】
さらに本発明の第二は、少なくとも下記式(2)で表わされるホスフィンオキシド類および水と混ざらない有機溶媒を含む溶液を、水洗浄して該ホスフィンオキシド類の溶液として得るか、または、少なくとも下記式(2)で表わされるホスフィンオキシド類および水と混ざらない有機溶媒を含む溶液を、水洗浄して該ホスフィンオキシド類の溶液を得て、得られた該ホスフィンオキシド類の溶液を濃縮乾固することにより、該ホスフィンオキシド類を固体として得るホスフィンオキシド類の精製方法であって、前記水と混ざらない有機溶媒が、20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒であることを特徴とする、ホスフィンオキシド類の精製方法である。
【化9】
Figure 0004448596
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法および精製方法においては、ホスフィンオキシド類の化学構造式を式(2)で表しているが、これは一つの極限構造式である。りん原子と酸素原子の間を二重結合で表現してはいるが、酸素原子上に電子が偏ってアニオンとなり、りん原子上にカチオンが生じた形(P+−O-)の極限構造式もとり得る。また、りん原子上のこのカチオンは共役系を通して全体に非局在化することもできる。本発明の製造方法および精製方法における式(2)で表わされるホスフィンオキシド類は、これらすべてを含んだ共鳴混成体として理解されるべきである。
【0023】
本発明の製造方法および精製方法における式(1)で表わされるイミノホスホラン類、式(2)で表わされるホスフィンオキシド類、および下記式(3)
【0024】
【化10】
Figure 0004448596
【0025】
(式中、Rは式(1)および式(2)中のRと同一である)
で表わされるアミノホスホニウムクロリド類中のRは、同種または異種の、炭素数1〜10個の炭化水素基であり、具体的にはこのRは、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、アリル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、2-ブテニル、1-ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、2-メチル-1-ブチル、イソペンチル、tert-ペンチル、3-メチル-2-ブチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、4-メチル-2-ペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-ヘプチル、3-ヘプチル、1-オクチル、2-オクチル、2-エチル-1-ヘキシル、1,1-ジメチル-3,3-ジメチルブチル(通称、tert-オクチル)、ノニル、デシル、フェニル、4-トルイル、ベンジル、1-フェニルエチル、または2-フェニルエチル等の脂肪族、または芳香族の炭化水素基が挙げられる。
【0026】
また式(1)で表わされるイミノホスホラン類、式(2)で表わされるホスフィンオキシド類、および式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類中の、同一窒素原子上の2個のRが、互いに結合して窒素原子をも含んで環構造を形成する場合の環状アミノ基は、環に4〜6個の炭素原子を含む環状二級アミノ基であり、-NR2は窒素原子を含んだ5〜7員環の環状二級アミノ基となる。
それらの環状二級アミノ基としては、例えばピロリジン-1-イル基、ピペリジン-1-イル基、またはモルホリン-4-イル基等であり、さらにはそれらにメチル、またはエチル等のアルキル基が置換したものである。該イミノホスホラン類、該ホスフィンオキシド類、および該アミノホスホニウムクロリド類中の、可能な全ての窒素原子について、このような環構造をとっていても構わないし、一部であってもよい。
【0027】
これらのうち、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、tert-ペンチル、または1,1-ジメチル-3,3-ジメチルブチル等の炭素数1〜8個の脂肪族炭化水素基が好ましく、メチル基がより好ましい。
これらの式(1)で表わされるイミノホスホラン類は、EP-0921128またはG.N.Koidan etal.,Zh.Obshch.Khim.,50,pp.679-680(1980)に記載の方法と同様に行って合成することができる。また該イミノホスホラン類中のRがメチル基である化合物は市販されてもおり容易に入手可能である。
【0028】
本発明の第一は、式(1)で表わされるイミノホスホラン類と、オキシ三塩化りんとを反応させて、式(2)で表わされるホスフィンオキシド類を製造するに際し、反応溶媒として20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒を用いる該ホスフィンオキシド類の製造方法である。
【0029】
本発明の製造方法の特徴は、反応溶媒として20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒を用いることにある。反応溶媒として20℃における誘電率が2.2未満の非プロトン性有機溶媒を用いると、温和な同条件下では極端に反応速度が低下し、また反応速度を高めようと反応温度を上昇させると副反応が進行し、その結果目的とする式(2)で表わされるホスフィンオキシド類を高収率で得ることができない。
そのような溶媒としては、例えば石油エーテル(1.85〜1.95:この数値は20℃における誘電率を表す;以下同様)、ヘキサン(1.89)、デカン(1.99)、1-ヘキセン(2.06)、1-オクテン(2.08)、シクロヘキサン(2.05)、およびデカリン(2.19)等が挙げられ、反応溶媒として好ましくない。
【0030】
本発明の製造方法において、溶媒として使用される、20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒の具体例としては、「溶剤ハンドブック(1982年)講談社発行:浅原照三ほか編」に記載されるごとく、例えば塩化メチレン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエタン、またはヘキサクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類が挙げられ、例えばベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、混合キシレン、エチルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、クメン、1,2,3-トリメチルベンゼン、1,2,4-トリメチルベンゼン、メシチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、p-シメン、シクロヘキシルベンゼン、1,4-ジエチルベンゼン、1,3-ジイソプロピルベンゼン、またはドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素類が挙げられ、例えばクロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン、m-ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、o-ジブロモベンゼン、1-ブロモ-2-クロロベンゼン、1-ブロモナフタレン、1-クロロナフタレン、2-クロロトルエン、2-ブロモトルエン、2,4-ジクロロトルエン、1-ブロモ-2-エチルベンゼン、2-クロロ-o-キシレン、または1,2,4-トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類が挙げられ、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、アニソール、またはフェネトール等のエーテル類が挙げられ、例えばギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、安息香酸メチル、安息香酸イソペンチル、または桂皮酸エチル等のエステル類が挙げられ、ニトロメタン、ニトロエタン、またはニトロベンゼン等のニトロ化合物が挙げられ、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、またはヘキサメチルりん酸トリアミド等の極性化合物等が挙げられる。
【0031】
これらの他、20℃における誘電率が2.2以上であり且つ本発明の製造方法を阻害しなければ、如何なる非プロトン性有機溶媒でも構わないし、これらの非プロトン性有機溶媒は単独で用いても複数個を併用しても構わない。さらにはこれらの非プロトン性有機溶媒と、20℃における誘電率が2.2未満の非プロトン性有機溶媒とを混合させ、その結果20℃における誘電率を2.2以上となした該溶媒系も、本発明の製造方法における「20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒」であるものと理解されるべきである。
【0032】
これらのうち、後述の式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類を溶解させないものが好ましく、例えばベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、混合キシレン、エチルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、クメン、1,2,3-トリメチルベンゼン、1,2,4-トリメチルベンゼン、メシチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、p-シメン、シクロヘキシルベンゼン、1,4-ジエチルベンゼン、1,3-ジイソプロピルベンゼン、またはドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素類であり、例えばクロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン、m-ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、o-ジブロモベンゼン、1-ブロモ-2-クロロベンゼン、1-ブロモナフタレン、1-クロロナフタレン、2-クロロトルエン、2-ブロモトルエン、2,4-ジクロロトルエン、1-ブロモ-2-エチルベンゼン、2-クロロ-o-キシレン、または1,2,4-トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類であり、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、アニソール、またはフェネトール等のエーテル類等である。
【0033】
さらにこれらのうち、本発明の精製方法において述べるところの、水と混ざらないものがより好ましく、例えばベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、混合キシレン、エチルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、クメン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、メシチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、p−シメン、シクロヘキシルベンゼン、1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、またはドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素類であり、例えばクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジブロモベンゼン、1−ブロモ−2−クロロベンゼン、1−ブロモナフタレン、1−クロロナフタレン、2−クロロトルエン、2−ブロモトルエン、2,4−ジクロロトルエン、1−ブロモ−2−エチルベンゼン、2−クロロ−o−キシレン、または1,2,4−トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類である。さらに好ましくはトルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、または2,4−ジクロロトルエンである。
【0034】
これらの使用量は特に限定されないが、通常、原料のオキシ三塩化りん1質量部に対して500質量部以下であり、好ましくは1〜100質量部であり、より好ましくは1.5〜50質量部である。これらに液体であるオキシ三塩化りんの一部が不溶であっても構わない。
【0035】
本発明の製造方法において、式(1)で表わされるイミノホスホラン類のオキシ三塩化りんに対する使用モル比は特に制限はないが、通常5〜12であり、好ましくは6〜10であり、より好ましくは6.1〜8.0である。
反応温度は、溶媒量、原料モル比などにより一様ではないが、通常−10〜200℃であり、好ましくは0〜150℃であり、より好ましくは15〜100℃である。反応では例えば初期はより低温で、また末期はより高温で行うなど、多段階に温度を設定することもできる。
反応圧力は、減圧、常圧および加圧のいずれでも実施しうるが、通常は常圧である。また反応時間は、反応温度や他の因子により一様ではないが、通常は0.1〜100時間、好ましくは0.5〜50時間であり、より好ましくは1〜30時間である。
【0036】
このようにして得られる反応液中には、使用した溶媒の種類や量、または式(1)で表わされるイミノホスホラン類の種類によって、式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類が、固体として析出している場合もあれば、溶解している場合もある。
このような状態の該ホスホニウムクロリド類を除去する方法としては、特に制限はなく如何なる方法でも実施できるが、通常、該ホスホニウムクロリド類が固体として析出している場合には反応液をそのまま固液分離する方法を、また該ホスホニウムクロリド類が溶解している場合には、一旦溶媒を留去した後、該ホスホニウムクロリド類が不溶の有機溶媒を加え固液分離する方法等を実施することができる。
【0037】
上記の固液分離を行なう方法としてはいかなる方法でも構わないが、通常、濾過、遠心分離またはデカンテーションなどの汎用の方法が用いられ、なかでも濾過が好ましい。必要であれば濾過ケーキを該非プロトン性有機溶媒、あるいは該ホスホニウムクロリド類が不溶の有機溶媒で洗浄し、洗液は濾液と合わせることもできる。
【0038】
また上記のホスホニウムクロリド類が不溶の有機溶媒としては、例えばノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、2,2-ジメチルブタン、2,3-ジメチルブタン、2-メチルペンタン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、2,3,3-トリメチルペンタン、イソオクタン、ノルマルノナン、2,2,5-トリメチルヘキサン、またはノルマルデカン等の飽和脂肪族炭化水素類が挙げられ、例えばシクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、p-メンタン、ビシクロヘキシル、またはデカリン等の脂環族炭化水素類が挙げられ、例えばベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、混合キシレン、エチルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、クメン、1,2,3-トリメチルベンゼン、1,2,4-トリメチルベンゼン、メシチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、p-シメン、シクロヘキシルベンゼン、1,4-ジエチルベンゼン、1,3-ジイソプロピルベンゼン、またはドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素類が挙げられ、例えばクロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン、m-ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、o-ジブロモベンゼン、1-ブロモ-2-クロロベンゼン、1-ブロモナフタレン、1-クロロナフタレン、2-クロロトルエン、2-ブロモトルエン、2,4-ジクロロトルエン、1-ブロモ-2-エチルベンゼン、2-クロロ-o-キシレン、または1,2,4-トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類が挙げられ、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、アニソール、またはフェネトール等のエーテル類等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
ここで固体として分離された該ホスホニウムクロリド類は、EP-0921128またはG.N.Koidan etal.,Zh.Obshch.Khim.,50,pp.679-680(1980)に記載の方法によって式(1)で表わされるイミノホスホラン類へ再生することが可能であり、本発明の製造法における式(1)で表わされるイミノホスホラン類の一部または全部としてリサイクル使用することもできる。
【0040】
このようにして式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類を除去した母液中には、さらに未反応で、あるいは過剰に用いた場合に残る式(1)で表わされるイミノホスホラン類が存在している。該ホスホラン類を除去する方法としては、特に制限はなく如何なる方法でも実施できるが、通常、該母液を濃縮乾固した後、該ホスホラン類を常圧もしくは減圧蒸留によって溜出させる方法や後述のように該母液を水洗浄する方法等を実施することができる。
【0041】
このようにして得られた乾固体や水洗浄後の溶液は、充分高い純度で式(2)で表わされるホスフィンオキシド類を含んでおり、そのまま次の目的に使用できる場合もあるが、少量含有する水を乾燥剤や蒸留で除いたり、さらには該水洗浄後の溶液については溶媒の一部または全部を除いて、濃縮溶液または乾固体として用いることもできる。
【0042】
本発明の第二は、少なくとも式(2)で表わされるホスフィンオキシド類、および水と混ざらない有機溶媒を含む溶液を、水洗浄して該ホスフィンオキシド類の溶液として得るか、または、少なくとも式(2)で表わされるホスフィンオキシド類および水と混ざらない有機溶媒を含む溶液を、水洗浄して該ホスフィンオキシド類の溶液を得て、得られた該ホスフィンオキシド類の溶液を濃縮乾固することにより、該ホスフィンオキシド類を固体として得るホスフィンオキシド類の精製方法であって、水と混ざらない有機溶媒が、20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒である該ホスフィンオキシド類の精製方法である。
【0043】
本発明の精製方法における水と混ざらない有機溶媒とは、通常の抽出等に用いる有機溶媒であり、水には問題となる程度は溶解せず、水相と容易に分離できるものである。また水相に対する有機溶媒相への、式(2)で表わされるホスフィンオキシド類の分配率が高く、且つ該ホスフィンオキシド類と接触しても化学変化を起こさないようなものである。
本発明の精製方法において、水と混ざらない有機溶媒としては、20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒(20℃における誘電率が2.2以上且つ水と混ざらない非プロトン性有機溶媒)が用いられる。
【0044】
そのような水と混ざらない有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、またはヘキサクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類が挙げられ、例えばベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、混合キシレン、エチルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、クメン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、メシチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、p−シメン、シクロヘキシルベンゼン、1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、またはドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素類が挙げられ、例えばクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジブロモベンゼン、1−ブロモ−2−クロロベンゼン、1−ブロモナフタレン、1−クロロナフタレン、2−クロロトルエン、2−ブロモトルエン、2,4−ジクロロトルエン、1−ブロモ−2−エチルベンゼン、2−クロロ−o−キシレン、または1,2,4−トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類が挙げられ、例えばギ酸プロピル、ギ酸イソブチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、安息香酸メチル、安息香酸イソペンチル、または桂皮酸エチル等の炭素数4以上のエステル類等が挙げられる。この他本発明の精製方法を阻害しなければ如何なる有機溶媒でも構わない。
【0045】
これらのうち、式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類が不溶である非プロトン性有機溶媒が好ましく、例えばベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、混合キシレン、エチルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、クメン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、メシチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、p−シメン、シクロヘキシルベンゼン、1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、またはドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素類であり、例えばクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジブロモベンゼン、1−ブロモ−2−クロロベンゼン、1−ブロモナフタレン、1−クロロナフタレン、2−クロロトルエン、2−ブロモトルエン、2,4−ジクロロトルエン、1−ブロモ−2−エチルベンゼン、2−クロロ−o−キシレン、または1,2,4−トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類である。より好ましくはトルエン、またはクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼンである。
【0046】
本発明の精製方法における、少なくとも式(2)で表わされるホスフィンオキシド類、および水と混ざらない有機溶媒を含む溶液とは、少なくとも該2成分を含有する溶液であり、本発明の精製方法を阻害しなければ他の成分が存在していても構わない。またこの溶液が一旦分離された該ホスフィンオキシド類を、水と混ざらない有機溶媒に溶解させて形成した溶液であってもよい。
【0047】
さらにはこの溶液が、式(1)で表わされるイミノホスホラン類とオキシ三塩化りんとを、20℃における誘電率が2.2以上で、且つ水と混ざらない非プロトン性有機溶媒であり、さらに式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類が不溶の有機溶媒を反応溶媒として用いて反応させて、式(2)で表わされるホスフィンオキシド類と同時に生成する固体の式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類とを含む反応液から、該ホスホニウムクロリド類を固液分離で除去した溶液であってもよく、さらには必要であれば上記の反応を、20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒を反応溶媒として用いて実施した後、本発明の製造方法において記載した固液分離を行って得られる溶液から該溶媒を溜去させる方法等により除いた後に、所望の水と混ざらない有機溶媒と置き換えた溶液であっても構わない。
【0048】
このような溶液のうち、式(1)で表わされるイミノホスホラン類とオキシ三塩化りんとを、20℃における誘電率が2.2以上且つ水と混ざらない非プロトン性有機溶媒であり、さらに式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類が不溶の有機溶媒を反応溶媒として用いて反応させて、式(2)で表わされるホスフィンオキシド類と同時に生成する固体の式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類とを含む反応液から、該ホスホニウムクロリド類を固液分離で除去した溶液が好ましく、該反応においてオキシ三塩化りんに対する該ホスホラン類のモル比を、6〜10の範内として反応させて得られる該ホスフィンオキシド類を含む反応液から、該ホスホニウムクロリド類を固液分離で除去した溶液がより好ましい。
【0049】
本発明の精製方法における水洗浄の方法としては、少なくとも式(2)で表わされるホスフィンオキシド類、および水と混ざらない有機溶媒を含む溶液と水とを充分に接触させる方法であればいかなる方法でもよい。通常、該溶液に水を加え、充分撹拌し、有機相と水相とを分離した後に水相を取り除くことによって行うことができる。
【0050】
この水洗浄における水の量は特に限定されないが、通常、少なくとも該溶液1質量部に対して5質量部以下である。またそのような水の量で数回に分けて洗浄することもできる。好ましくは、該溶液1質量部に対して毎回0.05〜1.0質量部の水で2〜5回洗浄する。水洗浄の温度および時間は特に制限はないが、温度は通常10〜80℃、好ましくは15〜40℃であり、時間は通常、3時間以内、好ましくは0.01〜1時間、より好ましくは0.05〜0.5時間である。このようにして水洗浄された式(2)で表わされるホスフィンオキシド類の溶液は、より純度の高まった該ホスフィンオキシドを含んでおり、そのまま次の目的に使用できる場合もある。また濃縮乾固して固体として取り出すこともできる。
【0051】
さらに必要であれば、この乾固体を精製することもできる。乾固体は完全に溶媒が除かれていても、少量の溶媒が残っていても構わない。これらの乾固体中には、水洗浄してもなお溶解して残存する不純物が微量に存在している。これらの乾固体をさらに精製する方法としては特に限定されないが、この乾固体に炭化水素類を加えて式(2)で表わされるホスフィンオキシド類を溶解させ、不溶で残る微量の固体(不純物)を固液分離して除く方法が好ましく効果的であり、しかも実用的でもある。
【0052】
この方法に用いる炭化水素類としては、例えばノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、2,2-ジメチルブタン、2,3-ジメチルブタン、2-メチルペンタン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、2,3,3-トリメチルペンタン、イソオクタン、ノルマルノナン、2,2,5-トリメチルヘキサン、またはノルマルデカン等の飽和脂肪族炭化水素であり、例えばシクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、p-メンタン、ビシクロヘキシル、またはデカリン等の脂環族炭化水素であり、例えばベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、またはp-キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
【0053】
これらの他、この方法を阻害しなければ如何なる炭化水素類を用いても構わない。これらの炭化水素類は単独で用いても混合して用いても構わない。これらのうち好ましくは、例えばノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、ノルマルノナン、またはノルマルデカン等の炭素原子数5〜10個の飽和脂肪族炭化水素である。
【0054】
これらの炭化水素類の使用量は特に制限されないが、通常、該乾固体に対して0.5〜50質量倍であり、好ましくは1〜20質量倍である。該乾固体にこれらの炭化水素類を加え、式(2)で表わされるホスフィンオキシド類を溶解させるが、その温度、時間には特に制限はないが、温度は通常10〜100℃、好ましくは20〜50℃であり、時間は通常0.1〜3時間、好ましくは0.5〜2時間である。その後、不溶で残る固体を固液分離で除くが、その方法としてはいかなる方法でも構わないが、通常、濾過、遠心分離またはデカンテーションなどの汎用の方法が用いられ、なかでも濾過が好ましい。この不溶物を炭化水素類で洗浄し、洗液を濾液と合わせることもできる。
【0055】
このようにして、きわめて高純度の式(2)で表わされるホスフィンオキシド類の溶液を得ることができる。必要なら該溶液を濃縮乾固して該ホスフィンオキシド類を固体として取り出すこともできる。
【0056】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。しかしながら、本実施例は本発明を具体的に説明したものであり、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0057】
[実施例1]
窒素雰囲気下で、300mlのガラス製反応器に、式(1)で表わされるイミノホスホラン類中のRがメチル基であるイミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランを54.3g(305ミリモル)、および乾燥したo-ジクロロベンゼン(20℃における誘電率は6.80である)130gを仕込んだ。撹拌しながら、内部温度を20℃に制御しつつ、これに7.67g(50.0ミリモル)のオキシ三塩化りんと乾燥したo-ジクロロベンゼン16.3gとの混合液(オキシ三塩化りんの濃度は32質量%)を30分かけて滴下した。イミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランのオキシ三塩化りんに対するモル比は6.1である。この時点で反応液の一部を採取した。
【0058】
重水素化ジメチルスルホキシドを溶媒とし、りん酸トリ-ノルマル-ブチルを内部標準化合物とした31P-NMRによる定量分析(以降、収率および純度はこの方法で分析を実施した)の結果から、式(2)で表わされるホスフィンオキシド類中のRがメチル基であるトリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドはほとんど生成していなかった。その後、反応液を40℃に昇温し24時間反応させたところ該ホスフィンオキシドのオキシ三塩化りんに対する反応収率は83.6%であった。
【0059】
この結果とともに、o-ジクロロベンゼン以外の、20℃における誘電率が2.2以上の、もしくはそれが2.2未満の非プロトン性有機溶媒を用いて反応させた実施例2〜7、および比較例1〜4の結果を下記の表1に示した。表1は、明らかに両者間に大きな反応速度の差が存在することを示し,また目的物の反応収率を向上させるためには前者が極めて有効であることをも示している。
【0060】
[実施例2〜7]、[比較例1〜4]
実施例1におけるo-ジクロロベンゼンの代わりに、表1に示す各種非プロトン性有機溶媒を使用した以外は、全て実施例1と同様に行った。
【0061】
【表1】
Figure 0004448596
【0062】
[実施例8]
窒素雰囲気下で、500mlのガラス製反応器に、オキシ三塩化りん15.4g(100ミリモル)、および乾燥したo-ジクロロベンゼン154gを仕込んだ。撹拌しながら、内部温度が70℃以下となるよう制御しつつ、これに116g(651ミリモル)のイミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランを1時間かけて滴下した。イミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランの、オキシ三塩化りんに対するモル比は6.5である。滴下終了後、70℃で撹拌を1時間継続して白色スラリー液を得た。この反応液の一部を採取し定量分析を行ったところ、トリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの反応収率は85.4%であった。
【0063】
反応後、得られた該白色スラリー液を濾過し、固体を少量のo-ジクロロベンゼンで洗浄して濾洗液266gを得た。この濾洗液を300ml分液ロートに移し、これに水31.9g(濾洗液に対し0.12質量倍)を加え、強く振とうすることにより両相をよく接触させて洗浄し、静置後o-ジクロロベンゼン相と水相とを分離させそれぞれを分取した。この水洗浄の操作を同様にさらに2回実施した。
【0064】
得られたo-ジクロロベンゼン相を分析したところ、水洗浄前に未反応で残存していたイミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランは検出限界以下まで減少しており、また副生成物も水洗浄前に比べ大幅に減少していた。その後o-ジクロロベンゼン相を80℃、10mmHgで濃縮乾固し、白色固体50.5gを得た。この固体中のトリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドの純度は95.4質量%であり、単離収率は83.3%であった。このように、反応液の濾過後、その濾洗液を水洗浄するだけで、該ホスフィンオキシドをほとんどロスすることなく、充分高純度の該ホスフィンオキシドが得られた。
【0065】
さらに精製する目的で、この固体を、固体に対し10質量倍のノルマルヘキサンを加えて40分間撹拌して溶解させ、その後、不溶で残った固体を濾過し、その不溶物を少量のノルマルヘキサンで洗浄した。不溶固体は乾燥後約1.9gであった。得られた濾洗液を60℃、10mmHgで濃縮乾固し、その後、窒素流通下、80℃で5時間乾燥操作を行った。白色の固体が48.5g得られ、単離収率は83.1%であり、純度は99.2質量%まで向上した。またこの固体中の塩素イオン濃度を塩素イオン電極を用いる電位差滴定法により測定した(以下同様)ところ、その濃度は43ppmであった。
【0066】
[比較例5]
G.N.Koidanらの文献に記載される方法に準拠した方法で実施した。
窒素雰囲気下で、300mlのガラス製反応器に、イミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランを53.5g(300ミリモル)、および乾燥した石油エーテル200ml(該ホスホランの濃度は29質量%)を仕込んだ。撹拌しながら、内部温度を20℃に制御しつつ、これに7.67g(50.0ミリモル)のオキシ三塩化りんと、乾燥した石油エーテル25mlとの混合液(オキシ三塩化りんの濃度は32質量%)を30分かけて滴下した。
【0067】
イミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランの、オキシ三塩化りんに対するモル比は6.0である。この時点で反応液の一部を採取したところ、目的物はほとんど生成していなかった。このため、その後、反応液を還流する温度まで昇温(約40℃であった)し反応を続けた。24および48時間経過後の収率は59.8%および73.0%であった。このように該文献記載の方法では、実施例1〜7と比べると明らかなように反応は遅く、収率は低かった。
【0068】
[比較例6]
G.N.Koidanらの文献に記載される方法に準拠した方法で得られた反応液(比較例5で得られた反応液)から該文献記載の精製法に準拠した方法で実施した。比較例5の反応で得られた石油エーテルの白色スラリー液を濾過し、固体を50mlの石油エーテルで2回洗浄後、得られた濾洗液を30℃、150mmHgで濃縮乾固した。微黄白色の固体が21.5g得られ、この固体に6.0gの石油エーテル(固体に対しわずか28質量%に当たる)を加えたところ温度25℃でほぼ溶解した。この溶液を濾過し、その濾液を冷却して結晶を析出させようとしたが、−10℃まで下げてやっと少量の析出が認められた。
【0069】
さらに−20℃まで冷却し、ようやくある程度の量の結晶を析出させることができた。これを素早く−20℃の保冷濾過器で濾過し、濾過した結晶を−30℃に冷却した石油エーテル約3gで洗浄し、5.89gの白色結晶を得た。この結晶は純度98.2質量%のトリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドであったが、収率はわずか20.0%であり、この結晶中の塩素イオン濃度は640ppmと高い値であった。このようにわずかな溶媒量で再結晶を実施したにも関わらず結晶化には極く低温を必要とし、さらに結晶の収率も低かった。
【0070】
[比較例7]
比較例5の方法で、用いるイミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランの量を57.9g(325ミリモル)とし、反応液が還流する温度(約40℃であった)での反応時間を30時間とした以外は、比較例5と全く同様に反応を実施し、精製は比較例6と全く同様に−20℃で実施した。イミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランの、オキシ三塩化りんに対するモル比は6.5(化学量論量以上)である。反応後の収率は75.3%で、比較例5の結果と比べ該ホスホランの使用量を増加させただけで明らかに反応速度が向上していた。
【0071】
再結晶後、6.57gの白色結晶を得た。この結晶は純度94.1質量%で、収率は20.7%であり、再結晶操作を行っても純度は不充分である。この結晶中には不明の不純物と共にイミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランが約2質量%観測された。反応において化学量論量以上に過剰に用いた該ホスホランは、この方法では充分に除くことができず、再結晶操作で析出した目的物の結晶中に残存する結果となった。
【0072】
[比較例8]
比較例5の方法で、反応液が還流する温度(約40℃であった)での反応時間を40時間とした以外は、比較例5と全く同様に反応を実施した。反応後の収率は70.2%であった。得られた石油エーテルの白色スラリー液を濾過し、固体を50mlの石油エーテルで2回洗浄した。得られた濾洗液に、該濾洗液に対し0.12質量倍の水を加え、強く振とうすることにより両相をよく接触させて洗浄し、静置後石油エーテル相と水相とを分離させそれぞれを分取した。この水洗浄の操作を同様にさらに2回実施した。
【0073】
得られた石油エーテル相を分析したところ、目的物であるトリス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスフィンオキシドはほとんど含有していなかった。そのため水相を分析したところ、水相中には副生成物および未反応で残存したイミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランと共に、水洗浄前に含まれていた目的物の99質量%が含まれていた。
【0074】
[実施例9]
実施例8におけるo-ジクロロベンゼンの代わりに、乾燥したトルエンを使用した以外は、実施例8と同様に反応および水洗浄を実施した。水洗浄後得られたトルエン相は60℃、50mmHgで濃縮乾固した。得られた固体は純度93.5質量%の目的物で、収率は82.9%であった。
【0075】
[実施例10]
実施例8におけるo-ジクロロベンゼンの代わりに、乾燥した2,4-ジクロロトルエンを使用した以外は、実施例8と同様に反応および水洗浄を実施した。水洗浄後得られた2,4-ジクロロトルエン相は90℃、10mmHgで濃縮乾固した。得られた固体は純度96.1質量%の目的物で、収率は82.4%であった。
【0076】
[実施例11]
実施例8におけるo-ジクロロベンゼンの代わりに、乾燥したクロロベンゼンを使用し、用いるイミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランの量を112g(628ミリモル)とし、該ホスホランの滴下時の内部温度を60℃以下に制御し、滴下終了後の反応温度を60℃とした以外は、実施例8と同様に反応および水洗浄を実施した。イミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランの、オキシ三塩化りんに対するモル比は6.3である。水洗浄後得られたクロルベンゼン相は80℃、60mmHgで濃縮乾固した。得られた固体は純度94.1質量%の目的物で、収率は67.3%であった。
【0077】
[実施例12]
実施例11の方法で、用いるイミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランの量を120g(673ミリモル)とした以外は、実施例11と全く同様に実施した。イミノトリス(ジメチルアミノ)ホスホランの、オキシ三塩化りんに対するモル比は6.7である。水洗浄後クロロベンゼン相を濃縮乾固して得られた固体は、純度95.9質量%の目的物で、収率は80.7%であった。
【0078】
[実施例13,14]
実施例8と全く同様に、反応および水洗浄した後のo-ジクロロベンゼン相を濃縮乾固して得られた固体を、実施例8の方法におけるノルマルヘキサンの代わりに、その固体の15質量倍のノルマルヘプタン(実施例13)および2質量倍のノルマルオクタン(実施例14)を用いて実施例8と同様に精製処理した。得られた目的物の収率は83%でほぼ一定で、純度はそれぞれ順に98.9質量%と97.6質量%であった。
【0079】
[実施例15]
実施例8の方法で、1回の水洗浄操作で用いる水の量を濾洗液に対し0.20質量倍とした以外は、実施例8と全く同様に反応および水洗浄を実施した。水洗浄後o-ジクロロベンゼン相を濃縮乾固して得られた固体は、純度96.5質量%の目的物で、収率79.9%であった。
【0080】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、式(1)で表わされるイミノホスホラン類とオキシ三塩化りんとを反応させて、式(2)で表わされるホスフィンオキシド類を製造する方法において、簡便な精製法により実施することができ、化学量論量以上に該ホスホラン類を使用でき、工業的により現実的な方法により、高収率で且つ高純度で該ホスフィンオキシド類を得ることができる。

Claims (11)

  1. 下記式(1)
    Figure 0004448596
    (式中、Rは同種または異種の炭素数1ないし10個の炭化水素基であり、同一窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成する場合もある)
    で表わされるイミノホスホラン類とオキシ三塩化りんとを反応させて、下記式(2)
    Figure 0004448596
    (式中、Rは式(1)中のRと同一である)
    で表わされるホスフィンオキシド類を製造するに際し、反応溶媒として20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒を用いることを特徴とする、ホスフィンオキシド類の製造方法。
  2. 前記式(1)で表わされるイミノホスホラン類、および式(2)で表わされるホスフィンオキシド類中のRがメチル基である、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記非プロトン性有機溶媒が、下記式(3)
    Figure 0004448596
    (式中、Rは式(1)および式(2)中のRと同一である)
    で表わされるアミノホスホニウムクロリド類が不溶の有機溶媒である、請求項1または2記載の製造方法。
  4. 前記非プロトン性有機溶媒が、式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類が不溶の有機溶媒であり、且つ水と混ざらない有機溶媒である、請求項1または2記載の製造方法。
  5. 前記式(1)で表わされるイミノホスホラン類の使用モル数が、オキシ三塩化りん1モルに対して6ないし10の範囲である、請求項1ないし4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 少なくとも下記式(2)で表わされるホスフィンオキシド類および水と混ざらない有機溶媒を含む溶液を、水洗浄して該ホスフィンオキシド類の溶液として得るか、または
    少なくとも下記式(2)で表わされるホスフィンオキシド類および水と混ざらない有機溶媒を含む溶液を、水洗浄して該ホスフィンオキシド類の溶液を得て、得られた該ホスフィンオキシド類の溶液を濃縮乾固することにより、該ホスフィンオキシド類を固体として得るホスフィンオキシド類の精製方法であって、
    前記水と混ざらない有機溶媒が、20℃における誘電率が2.2以上である非プロトン性有機溶媒であることを特徴とする、ホスフィンオキシド類の精製方法。
    Figure 0004448596
  7. 前記式(2)で表わされるホスフィンオキシド類中のRがメチル基である、請求項6記載の精製方法。
  8. 記水と混ざらない有機溶媒が、下記式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類が不溶の有機溶媒である、請求項6または7記載の精製方法。
    Figure 0004448596
  9. 前記少なくとも式(2)で表わされるホスフィンオキシド類、および水と混ざらない有機溶媒を含む溶液が、下記式(1)で表わされるイミノホスホラン類とオキシ三塩化りんとを、20℃における誘電率が2.2以上で且つ水と混ざらない非プロトン性有機溶媒であり、さらに式(3)で表わされるアミノホスホニウムクロリド類が不溶である有機溶媒を反応溶媒として用いて反応させ、該ホスフィンオキシド類と同時に生成する固体の該ホスホニウムクロリド類とを含む反応液から、該ホスホニウムクロリド類を固液分離で除去した溶液である、請求項6または7記載の精製方法。
    Figure 0004448596
  10. 前記式(1)で表わされるイミノホスホラン類の使用モル数が、オキシ三塩化りん1モルに対して6ないし10の範囲である請求項9記載の精製方法。
  11. 前記水洗浄して得られた式(2)で表わされるホスフィンオキシド類の溶液を、濃縮乾固して、得られた乾固体に炭化水素を加えた後、不溶で残る固体を固液分離で除き、該ホスフィンオキシドの溶液として得るか、または
    前記水洗浄して得られた式(2)で表わされるホスフィンオキシド類の溶液を、濃縮乾固して、得られた乾固体に炭化水素を加えた後、不溶で残る固体を固液分離で除き、該ホスフィンオキシドの溶液を得て、得られた該ホスフィンオキシドの溶液を濃縮乾固して該ホスフィンオキシド類を固体として得ることを特徴とする、請求項6ないし10のいずれかに記載の精製方法。
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