以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
図1において、100は画像形成装置本体(以下、装置本体という)、101は原稿載置台としてのプラテンガラス、102はスキャナであり、原稿照明ランプ103、走査ミラー104等で構成される。そして、プラテンガラス101上に載置された原稿の原稿画像は、不図示のモータによって所定方向(図面上の左右方向)に往復動作するよう制御されたスキャナ102によって走査され、原稿からの反射光が走査ミラー104〜106を介し、レンズ108を透過してCCDセンサ(イメージセンサ部)109に結像されることで、電気信号へと変換される。なお、これらスキャナ102、CCDセンサ109等により、リーダ部1が構成される。
120はレーザ出力部、ポリゴンスキャナ等で構成された露光制御部であり、レーザ光129を画像形成部126の感光体ドラム110に照射する。レーザ光129は、イメージセンサ部109から出力された原稿の反射光を光電変換した電気信号に対して、後述する所定の画像処理を行った結果の画像信号に基づいて変調されている。
感光体ドラム110の周りには、画像形成部126を構成するものとして、一次帯電器112、現像器121、転写帯電器118、分離帯電器119、クリーニング装置116、前露光ランプ114が装備されている。感光体ドラム110は不図示のモータにより図に示す矢印の方向に回転制御されており、一次帯電器112により所望の電位に帯電された後、露光制御部120からレーザ光129が照射され、ドラム上に静電潜像が形成される。感光体ドラム110上に形成された静電潜像は、現像器121により現像されて、トナー像として可視化される。
一方、131,132はカセットであり、上段カセット131あるいは下段カセット132からピックアップローラ133,134により給紙されたシートであるプリント用紙Sは、給紙ローラ135,136により送り出された後、プリント用紙パス160を通ってレジストローラ137に搬送される。そして、このレジストローラ137により斜行が補正された後、感光体ドラム110と転写帯電器118とにより構成される転写部に搬送され、感光体ドラム110上に可視化されていたトナー像が転写帯電器118により転写される。
なお、転写後の感光体ドラム110では、クリーニング装置116により残留トナーが清掃され、前露光ランプ114により残留電荷が消去される。また、転写後のプリント用紙は、分離帯電気119により画像形成部126から分離され、搬送ベルト130により図上の左方向に搬送される。
そして、この後、プリント用紙上のトナー画像は、定着前帯電器139,140により再帯電され、定着器141において加圧、加熱されることでプリント用紙上に定着される。さらに、定着の済んだプリント用紙は、排出ローラ142により装置本体100の外に排出される。
なお、図1において、154は排紙側の用紙パスと、両面記録側あるいは多重記録側の用紙パスとを切り換える排紙フラッパであり、排紙ローラ142から送り出されたプリント用紙は、この排紙フラッパ154が図1に示すように排紙側の用紙パス側に切り替えられているときには排出ローラ142により装置本体100の外に排出される。161は、排紙フラッパ154の近傍に配置された排出ローラであり、排紙フラッパ154が排出側に切り換えられている状態では、排紙ローラ142から送り出されたプリント用紙を機外に排出するよう動作する。
一方、この排紙フラッパ154が両面記録側あるいは多重記録側の用紙パス側に切り替えられているときには定着の済んだプリント用紙は、両面記録側あるいは多重記録側の用紙パスに搬送される。
ここで、例えば両面記録の際には、一面目の定着が済んだプリント用紙は、排紙ローラ142から送り出され、反転パス155を介して裏返しにされ、下搬送パス158を通って再給紙トレイ156に導かれて格納される。そして、この後、再給紙トレイ156に格納されたプリント用紙は、下から一枚ずつ給紙ローラ159により分離され、再度用紙パス160を介して装置本体100のレジストローラ137に導かれる。
なお、157は、両面記録の用紙パスと多重記録の用紙パスとを切り換える多重フラッパであり、これを左方向に倒すことにより、プリント用紙が反転パス155を介さずに直接下搬送パス158に導かれ、これにより多重記録が可能となる。また、159は用紙パス160を通じてプリント用紙を画像形成部126側に給紙する給紙ローラである。
また、プリント用紙の表裏を反転させて装置本体100から排出するときには、排紙フラッパ154を切り替えると共に多重フラッパ157を図1に示すように右方向へ倒すことにより、排出されるプリント用紙を一度反転パス155側へ送り込み、プリント用紙の後端が第一の送りローラ162を通過したタイミングで反転ローラ163によって第二の送りローラ162a側に搬送し、排出ローラ161によってプリント用紙を機外に排出するようにしている。
また、図1において、180は自動原稿搬送装置(ADF)であり、この自動原稿搬送装置180は原稿置き台181上に置かれた原稿束Gの中から、給紙ローラ182により最上面の一枚の原稿のみを分離し、原稿給紙ローラ164によりプラテン101上に搬送する。なお、原稿は、この後、スキャナ102によりスキャンされ、スキャンされた原稿は、原稿排紙台183に排出されるか、もしくは再度原稿置き台181に戻される。
190は装置本体100から排出されたプリント用紙を揃えて綴じるシート処理装置であり、例えばソート、ステイプル等の処理動作が設定された場合には、搬送路195を通って一枚毎に排紙されてくるプリント用紙を、処理トレイ193において積載し、揃えるようにしている。
そして、一部目の画像形成におけるプリント用紙の排出が終了した後、プリント用紙束はステイプルされ、排紙トレイ191、または排紙トレイ192に束で排出される。なお、処理動作が設定された場合は、基本的に排紙トレイ192に対して束排出するが、排紙トレイ192が満載状態であるなどの条件によっては排出先を排紙トレイ191に切り換えるよう制御する。ここで、排紙トレイ191,192は不図示のモータで上下に移動制御され、画像形成動作開始前に、排紙用紙を積載するトレイが処理トレイの位置に来るように移動させられる。
一方、ソート、ステイプル等の排紙束後処理動作が設定されていなかった場合には、プリント用紙は搬送路194を通り、処理トレイ193を介さずに排紙トレイ191に排出される。
ところで、図1において、1200(1200a〜1200d)は複数のシート格納装置である大容量の給紙デッキ、1300は搬送速度変更手段である速度変更ユニットであり、装置本体100には、速度変更ユニット1300を介して複数の大容量の給紙デッキ1200が直列に接続(増設)されている。
ここで、各給紙デッキ1200は、それぞれ搬送ローラ1203,1204と、給紙ローラ1202と、プリント用紙Sが積載され、給紙ローラ1202にプリント用紙Sが常に当接するようプリント用紙Sの量に応じて上昇するリフタ1201とを備えている。また、この給紙デッキ1200はプリント用紙Sの搬送パスPを備えており、この搬送パスPにより、上流側(図上右側)の給紙デッキ1200から送られてきたプリント用紙Sを搬送ローラ1203,1204により下流に送るようになっている。
したがって、図1に示すように複数の給紙デッキ1200が接続されている系においては、上流のデッキでピックアップされたプリント用紙Sは、そこから下流の給紙デッキの搬送パスPを順次搬送され、最終的に速度変更ユニット1300を介して装置本体100に給紙される。
速度変更ユニット1300は、給紙デッキ1200から送られてきたプリント用紙Sの搬送速度を装置本体100が要求する受渡速度、例えば画像形成速度に対応した速度に変更するものであり、このように速度変更ユニット1300によってプリント用紙Sの搬送速度を変更することにより、給紙デッキ1200を、搬送速度を変更することなく、搬送速度と異なる画像形成速度を有する装置本体100に増設することができる。
図2は、装置本体100、給紙デッキ1200及び速度変更ユニット1300内に設けられる各々の制御部の構成を示すブロック図である。
図2において、201は、装置本体100の基本制御を行うCPUであり、このCPU201には、制御プログラムが書き込まれたROM206、処理を行うためのワークRAM205、及び入出力ポート204が、アドレスバス、データバスにより接続されている。そして、このCPU201は、ROM206の制御プログラムの内容にしたがって、入出力ポート204を介して順次入出力の制御を行い、画像形成処理を実行する。
なお、RAM205の一部の領域は電源OFFされてもデータが消去されないバックアップRAMとなっている。また、入出力ポート204には、装置本体100が制御するモータ、クラッチ等の各種負荷装置や、プリント用紙の位置を検知するセンサ等の入力装置が接続されている。
また、CPU201には操作部203が接続されており、CPU201は操作部203の表示手段、キー入力手段を制御する。そして、使用者はキー入力手段を通して、画像形成動作モードや、表示の切り替えをCPU201に指示し、CPU201は操作部203の表示手段に対して、画像形成装置100の動作状態や、キー入力によって設定された動作モードの表示を行う。
さらにCPU201には、イメージセンサ部109で電気信号に変換された信号を処理する画像処理部170と、処理された画像を蓄積する画像メモリ部3とが接続されている。207は、CPU201と速度変更ユニット1300との間で通信するための通信IFであり、速度変更ユニット1300側の通信IF2304を介して速度変更ユニットのCPU2301と通信する。
2301は、速度変更ユニット1300の基本制御を行う制御手段であるCPUであり、このCPU2301には制御プログラムが書き込まれたROM2302、処理を行うためのワークRAM2303、及び入出力ポート2306が、アドレスバス、データバスにより接続されている。なお、入出力ポート2306には、速度変更ユニット1300が制御する後述する図6に示す第1及び第2搬送モータ、第1〜第6ソレノイド等の各種負荷装置や、プリント用紙の位置を検知する第1〜第6パスセンサ等の速度変更ユニット1300への入力装置が接続されている。
そして、このCPU2301は、ROM2302の制御プログラムの内容に従い、入出力ポート2306を介して順次入出力の制御を行うことで、給紙デッキ1200にコマンドを発行して、給紙デッキ1200から速度変更ユニット1300へのプリント用紙の搬送を行う。また、この後、第1及び第2搬送モータの回転数制御及び第1〜第6ソレノイドの制御等によりプリント用紙の速度変換を実行した後、速度変更ユニット1300から装置本体100へのプリント用紙の給紙を行う。
2305は、CPU2301と給紙デッキ1200との間で通信するための通信IFであり、給紙デッキ1200側の通信IF2204を介して次に説明する給紙デッキ1200のCPU2201と通信する。
ここで、この給紙デッキ1200のCPU2201は、給紙デッキ1200の基本制御を行うものであり、このCPU2201には制御プログラムが書き込まれたROM2202、処理を行うためのワークRAM2203、及び入出力ポート2205が、アドレスバス、データバスにより接続されている。入出力ポート2205には、給紙デッキ1200が制御するモータ、クラッチ等の各種負荷装置や、紙の位置を検知するセンサ等の給紙デッキ1200への入力装置が接続されている。
そして、このCPU2201は、ROM2202の制御プログラムの内容に従い、入出力ポート2205を介して順次入出力の制御を行うことで、速度変更ユニット1300からのコマンドに対応してプリント用紙の分離、搬送処理を実行する。
なお、図3は装置本体100に設けられた画像処理部170の内部構成、及び画像メモリ部3に接続される装置を示すブロック図であり、この図を用いて、スキャンした画像をプリントする際の処理の流れを説明すると、まずレンズ108を介しCCDセンサ109に結像された原稿画像は、CCDセンサ109によりアナログ電気信号に変換される。
次に、変換された画像情報は、アナログ信号処理部300に入力されてサンプル&ホールド、ダークレベルの補正等が行われた後、A/D・SH処理部301でアナログ・デジタル変換(A/D変換)され、更に、デジタル化された信号に対してシェーディング補正が行われる。そして、このシェーディング補正では、CCDセンサ109が持つ画素ごとのばらつきに対する補正、及び原稿照明ランプ103の配光特性に基づく位置による光量のばらつきに対する補正を行う。
次に、RGBライン間補正部302においてRGBライン間補正を行う。ある時点でCCDセンサ109のRGB各受光部に入力した光は、原稿上ではRGB各受光部の位置関係に応じてずれているために、ここでRGB信号間の同期をとる。
次に、入力マスキング部303で入力マスキング処理を行い、輝度データから濃度データへの変換を行う。CCDセンサ109から出力されたままのRGB値はCCDセンサ109に取り付けられた色フィルタの影響を受けているため、その影響を補正して純粋なRGB値に変換する。この後、画像は変倍部304において所望の変倍率で変倍処理され、変倍された画像データは画像メモリ部3に送られて、画像蓄積される。なお、画像メモリ部3には外部I/F処理部4から、コンピュータからの画像データも入力される。
ここで、蓄積した画像をプリントする際には、まず画像データを画像メモリ部3からγ補正部305に送り、γ補正部305では、操作部203で設定された濃度値に応じた出力にするために、プリンタの特性を考慮したルックアップテーブル(LUT)に基づいて、元の濃度データから所望の出力濃度対応した濃度データに変換する。
次に、濃度データを二値化部306に送り、多値の濃度データの二値化を行う。ここで、多値の濃度データ、例えば8ビットの濃度データであれば、濃度値は「0」から「255」の間のいずれかの値を取るが、二値化することにより、濃度値は例えば「0」あるいは「255」の2つだけとなる。つまりある画素の濃度を表すために8ビットのデータが必要だったのに対し、二値化することにより1ビットのデータ量で済むようになる。
これにより、画像データを格納するためのメモリ容量は縮小される。ただし、その一方で、画像の階調性は元の256階調から2階調へと変化するため、写真画像のような中間調の多い画像データでは、画像の二値化により、その画質は一般には著しく劣化するといわれる。
そこで、二値化データによる疑似的な中間調の表現が重要となる。ここでは、二値のデータで疑似的に中間調表現を行う手法として誤差拡散法を用いる。この方法では、ある画像の濃度がある閾値より大きい場合には「255」の濃度データであるとし、ある閾値以下である場合には「0」の濃度データであるとして二値化した後、実際の濃度データと二値化された濃度データとの差分を誤差信号として求め、周辺の画素に配分する。
なお、この誤差の配分は、予め定められたマトリクス上の重み係数を、二値化によって生じる誤差に対して掛け合わせ、周辺の画素に加算することによって行う。これによって、画像全体での濃度平均値は保存され、中間調を疑似的に二値で表現することができる。
二値化された濃度データはプリンタ部2にあるスムージング部307に送られ、スムージング部307では、二値化した画像の線の端部が滑らかになるようにデータの補完を行い、補完が行われた画像データは露光制御部120へ出力される。露光制御部120は、前述のように画像データの静電潜像を感光体110上に形成する。
なお、スキャンした画像をネットワーク経由で転送する際には、画像メモリ部3に濃度データを蓄積するところまでは前述したプリント時の処理の流れと同じであり、その後、画像データは画像メモリ部3から外部I/F処理部4に送られ、外部I/F処理部4からネットワークを経由して所望のコンピュータに転送される。
図4は、画像メモリ部3の内部構成及び周辺装置を示すブロック図であり、図4に示すように画像メモリ部3は、ページメモリ401、メモリコントローラ402、圧縮/伸長部403、ハードディスク404から構成される。
そして、外部I/F処理部4及び画像処理部170から画像メモリ部3に送られてきた画像データは、まずメモリコントローラ402によりページメモリ401に書き込まれ、その後、画像処理部170を介してプリンタ部2に送られるか、あるいは、ハードディスク404に蓄積される。ここで、ハードディスク404に画像データを蓄積する際には、画像データは、圧縮/伸長部403においてデータ圧縮され、圧縮データとしてハードディスク404に書き込まれる。
また、メモリコントローラ402は、ハードディスク404に格納されている画像データのページメモリ401への読み出しも行う。その際には、ハードディスク404から読み出した圧縮データを圧縮/伸長部403を介して伸長し、復元した画像データをページメモリ401に書き込む。
さらに、メモリコントローラ402は、ページメモリ401へ送るDRAMリフレッシュ信号の発生を行うと共に、外部I/F処理部4、画像処理部170、ハードディスク404からページメモリ401へのアクセスの調停を行う。また更に、CPU201の指示に従い、ページメモリ401への書き込みアドレス、ページメモリ401からの読み出しアドレス、読み出し方向などの決定制御を行う。
そして、これらの処理により、CPU201は、ページメモリ401において複数の原稿画像を並べてレイアウトを行ったうえで、画像処理部170を介してプリンタ部2に出力する機能や、画像の一部分のみ切り出して出力する機能や、画像回転を行う機能を制御することが可能となる。
また、例えばソートモードに関しては、ある原稿束に対して画像メモリ部3に記録された順で画像を読み出しプリントする制御を複数回繰り返して実行する。このような制御を行うことより、本実施例での排紙処理装置190のような少数のビンしか持たないフィニッシャにおいても、ビンが多数あるソータと同じ役割を果たすことができる。
外部I/F処理部4は、画像メモリ部3を介して、リーダ部1からの画像データを取り込み、ネットワークあるいは電話回線を介して外部コンピュータや外部のファクシミリに画像データを送る。また、外部のコンピュータあるいはファクシミリからネットワークあるいは電話回線を介して送られてきた画像データを、画像メモリ部3(と画像処理部170)を介して、プリンタ部2へ出力して画像形成を行うものである。
図5は、このような外部I/F処理部4の内部構造及び周辺装置を示すブロック図であり、図5に示すように、外部I/F処理部4は、コア部506、ファクシミリ部501、ファクシミリ部501の通信画像データを保存するハードディスク502、外部コンピュータ11と接続するコンピュータインターフェイス部503、フォーマッタ部504、イメージメモリ部505から構成される。
ここで、ファクシミリ部501はモデム(不図示)を介して公衆回線へと接続しており、公衆回線からのファクシミリ通信データの受信と、公衆回線へのファクシミリ通信データの送信を行う。ファクシミリ部501では、指定された時間にファクス送信を行うことや、あるいは相手からの指定パスワードによる問い合わせに応じて画像データを送信するなどのファクシミリ機能を、ハードディスク502に保存されたファクス用の画像を利用して実現する。
これにより、一度リーダ部1から画像メモリ部3を介してファクシミリ部501に画像を送り、ファクシミリ用のハードディスク502へ画像を保存した後は、リーダ部1、画像メモリ部3をファクシミリ機能に使うことなしに、ファクス送信を行うことができる。
コンピュータインターフェイス部503は、外部コンピュータ11とのデータ通信を行うインターフェイス部であり、ローカルエリアネットワーク(LAN)、シリアルI/F、SCSI−I/F、プリンタのデータ入力用のセントロI/Fなどを持つ。このコンピュータインターフェイス部503を介して、プリンタ部2、リーダ部1の状態を外部コンピュータ11に通知を行う。あるいは外部コンピュータ11からの指示で、リーダ部1で読み取った画像の外部コンピュータ11への転送を行う。
コンピュータインターフェイス部503はまた、外部コンピュータ11からプリント画像データを受け取る。その際には、外部コンピュータ11から通知されるプリント画像データは専用のプリンタコードで記述されているため、フォーマッタ部504において、通知されたデータコードを、プリンタ部2で画像形成を行うことができるラスタイメージデータに変換する。変換されたラスタイメージデータはフォーマッタ部504によりイメージメモリ部505に展開される。
一方でコンピュータインターフェイス部503を介して外部コンピュータ11に画像データを送信する際には、画像フォーマッタ部504は、画像メモリ部3から送られてきたプリント画像データに対して、イメージメモリ部505において、濃度変換、外部コンピュータ11で認識可能な画像フォーマットへの変換を行う。
イメージメモリ部505は、このようにフォーマッタ部504のラスタイメージデータを展開するメモリとして使用されるほか、リーダ部1からの画像データを外部コンピュータ11に送る(ネットワークスキャナ機能)場合にも使用される。すなわち、リーダ部1からの画像をコンピュータインターフェイス部503経由で外部コンピュータ11に送る場合には、画像メモリ部3から送られる画像データをイメージメモリ部505に一度展開し、ここで外部コンピュータ11に送るデータの形式に変換したうえで、コンピュータインターフェイス部503から外部コンピュータ11に送出する。
コア部506は、ファクシミリ部501、コンピュータインターフェイス部503、フォーマッタ部504、イメージメモリ部505、画像メモリ部3の相互間で行われるそれぞれのデータ転送を制御管理する。これにより、外部I/F処理部4に複数の画像出力部が接続されていても、また画像メモリ部3への画像転送路が一つであっても、コア部506の管理のもと排他制御、優先度制御が行われるため、画像出力は適切に行われる。
図6は、給紙デッキ1200から送られてくるプリント用紙の搬送速度を装置本体100が要求する、例えば画像形成速度に対応する受渡速度へ変更(変速)するための速度変更ユニット1300の概略構成を示す図である。
図6において、第1ローラ対1302、第2ローラ対1304、第3ローラ対1307は第1搬送モータ1321によって駆動される接離可能な搬送ローラ対であり、第4ローラ対1310、第5ローラ対1313、第6ローラ対1316は第2搬送モータ1319によって駆動される搬送ローラ対である。Rは、装置本体100と給紙デッキ1200との間に設けられたシート搬送路であり、このシート搬送路Rは、速度の変更を確実に行うことができる長さを備えるよう湾曲した形状を有している。
第2搬送モータ1319は、後述する図7に示すギアチェンジ機構を備えており、第2搬送モータ1319は、回転速度を制御することにより、第4〜第6ローラ対1310,1313,1316の回転速度を変更することができるようになっている。そして、装置本体100が要求する受渡速度に応じてギアを変えることで、それぞれの搬送ローラを幅広い速度で回転することが可能になる。
そして、このように搬送ローラを幅広い速度で回転させることにより、給紙デッキ1200の搬送速度と、装置本体100への受渡速度(、或いは装置本体100の画像形成速度)が大きく異なる場合でも、給紙デッキ1200を装着することができる。言い換えれば、このような速度変更ユニット1300を設けることにより、受渡速度が大きく違う複数機種の装置本体100に対して同じ給紙デッキ1200を装着(増設)することができる。
なお、各搬送ローラ対は、第1〜第6ローラ離間ソレノイド1303,1306,1309,1312,1315,1318により、離間可能となっている。そして、これら第1〜第6ローラ離間ソレノイドによって各搬送ローラ対を離間することにより、先行紙が速度変換のため加減速制御を行い、搬送ローラが次紙の搬送速度になっていない場合においても、次紙を速度変更ユニット1300に挿入することが可能となり、これにより生産性の低下を防ぐことができる。
1320はギアチェンジモータであり、ギアを変えるときの駆動に使われる。第1パスセンサ1301、第2パスセンサ1305、第3パスセンサ1308、第4パスセンサ1311、第5パスセンサ1314、第6パスセンサ1317は、各搬送ローラの離間、圧接のタイミングや第1搬送モータ1321及び第2搬送モータ1319を加減速するタイミングをとるためのセンサである。
なお、本実施の形態では、各搬送ローラの手前にパスセンサを配置して、そのセンサの応答を基準にモータの加減速等の制御をしているが、速度変更ユニット1300の入口1300a及び排紙口(出口)1300bにそれぞれセンサを設け、これらのセンサの応答後に用紙の送り量をカウントしたり、タイマーで時間をカウントしたりすることによって、各搬送ローラの離間、圧接のタイミングや第1搬送モータ1321及び第2搬送モータ1319を加減速するタイミングをとるようにしてもよい。
図7はギアチェンジ機構の構成を示す図である。なお、図7の(a)は高速回転ギア接続時の状態を示し、図7の(b)は低速回転ギア接続時の状態を示している。
1325は第4〜第6搬送ローラ対1310,1313,1316に駆動を伝える回転軸であり、この回転軸1325はギア1328とギア1324(高速ギア)、またはギア1327とギア1326(低速ギア)が噛み合った時に、それぞれ第2搬送モータ1319の駆動が伝達され回転する。
なお、ギア1326とギア1324は、ラック1322と、ラック1322と共に第2搬送モータ1319の軸1319aに沿って、ギア1326とギア1324と一体に移動するスライド部材1323とを、ギアチェンジモータ1320によって左右に駆動することにより、回転軸1325に駆動を伝えるギアを選択することができる。そして、このように構成することにより、幅広い範囲の速度制御が可能となり、複数の受渡速度で第4〜第6搬送ローラ対1310,1313,1316を回転することができる。
次に、図8に示すフローチャートを用いて、給紙デッキ1200の搬送速度を装置本体100への受渡速度に変更する処理を説明する。
まず、速度変更ユニット1300が装置本体100からの給紙コマンドを受信したか否かを判断し(S101)、給紙コマンドを受信したと判断した場合は(S101のY)、受信した給紙コマンドがジョブの1枚目であるか否かを判断する(S102)。そして、受信した給紙コマンドが1枚目であると判断した場合は(S102のY)、後述する図9に示すイニシャル処理を行い(S103)、この後、給紙デッキ1200へ給紙命令を発行する。これにより、給紙デッキ1200からプリント用紙が給紙される(S105)。
一方、受信した給紙コマンドがジョブの1枚目でないと判断した場合は(S102のN)、先行紙(1つ前に給紙された紙)の給紙開始から所定時間経過しているか否かを判断し(S104)、先行紙の給紙から所定時間が経過したと判断した場合は(S104のY)、給紙デッキ1200へ給紙命令を発行する。これにより、給紙デッキ1200からプリント用紙が給紙される(S105)。
なお、この所定時間(給紙ウエイト時間)は速度変更ユニット内でプリント用紙が衝突することがないようにするために必要な給紙間隔であり、この給紙間隔はプリント用紙の搬送方向長さ、プリント用紙搬送に必要な紙間距離、画像形成装置への受渡速度から以下のように求められる。
次に、S105で給紙デッキ1200からプリント用紙を給紙した後、紙搬送シーケンスを起動する(S106)。ここで、この紙搬送シーケンスは用紙1枚ごとに起動されるシーケンスであり、他の用紙の紙搬送シーケンスと並列処理される。
次に、最終紙の給紙が終了したか否かを判断し(S107)、最終紙の給紙が終了してないと判断された場合は、ステップS101処理に戻る(S107のN)。一方、最終紙の給紙が終了したと判断した場合は(S107のY)、排紙口側の第6パスセンサ1317(図6参照)がOFFしたか否かを判断する(ステップS108)。そして、第6パスセンサ1317がOFFしたと判断した場合は(S108のY)、速度変更ユニット1300の全ての駆動を終了し(ステップS109)、S101の処理に戻る。
なお、図9は、図8において、S103で示される速度変更ユニット1300のイニシャル処理を示したフローチャートであり、受信した給紙コマンドが1枚目であると判断した場合は、第1搬送モータ1321(図6参照)を第1〜第3搬送ローラ対1302,1304,1307が給紙デッキ1200の搬送速度になるように起動する(S201)。
次に、装置本体100への受渡速度が所定の閾値未満であるか否かを判断し(S202)、閾値未満であると判断された場合は第2搬送モータ1319(図6参照)のギアを低速ギアに設定する[図7の(b)参照](S203)。また、装置本体100への受渡速度が閾値未満でないと判断された場合は、第2搬送モータ1319のギアを高速ギアに設定する[図7の(a)参照](S204)。ここで、この閾値は低速ギアと高速ギアのギア比やモータの能力等で定められる数値である。
次に第2搬送モータ1319を、第4〜第6搬送ローラ対1310,1313,1316が、第1搬送モータ1321から第2搬送モータ1319へ用紙搬送を引継ぐ時の速度である引継速度で回転するように起動し(S205)、給紙デッキ1200からの給紙を開始する(ステップS206)。
図10及び図11は、速度変更ユニット1300が給紙デッキ1200からプリント用紙を受け取り装置本体100への受渡速度に変速して搬送する処理を示したフローチャートであり、受渡速度に変速する場合は、まず給紙デッキ1200に設けられた不図示のデッキ排紙センサがOFFしたか否かを判断する(S301)。
そして、デッキ排紙センサがOFFしたと判断した場合(S301のY)、即ち給紙デッキ1200からプリント用紙が排出されたと判断した場合、第1ローラ対1302を圧接する(S302)。次に、第1搬送モータ1321を第2搬送モータ1319へ用紙搬送を引継ぐための引継速度に変速する(ステップS303)。なお、本実施の形態においては、第1搬送モータ1321の回転数を制御することにより、第1搬送モータ1321の搬送速度を変更する。
そして、このように第1搬送モータ1321を変速した後、給紙デッキ1200からプリント用紙が搬送されると、第1パスセンサ1301がオンとなり、この後、プリント用紙は圧接した第1ローラ対1302により搬送される。
次に、第1パスセンサ1301がOFFしたか否かを判断し(S304)、OFFしたと判断された場合は(S304のY)、第2ローラ対1304を圧接する(S305)。なお、第1パスセンサ1301がOFFしたとき、まだプリント用紙は第2ローラ対1304に達していない。この後、第2パスセンサ1305がONとなると、所定のタイミングで第1ローラ対1302を離間する(S306)。この結果、プリント用紙は圧接した第2ローラ対1304により、引き続き搬送される。
次に、第2パスセンサ1305がONからOFFとなったか否かを判断し(S307)、第2パスセンサ1305がOFFしたと判断された場合は(S307のY)、第3ローラ対1307を圧接する(S308)。この後、第3パスセンサ1308がONとなると、所定のタイミングで第2ローラ対1302を離間する(S309)。この結果、プリント用紙は圧接した第3ローラ対1307により、搬送される。
次に、第4パスセンサ1311がONしたか否かを判断し(S310)、第4パスセンサ1311がONしたと判断された場合は(S310のY)、第2搬送モータ1319が第1搬送モータ1321から用紙搬送を引継ぐ引継ぎ速度で駆動しているか否かを判断する(S311)。
次に、第2搬送モータ1319が第1搬送モータ1321から用紙搬送を引継ぐ引継ぎ速度で駆動していると判断された場合は(S311のY)、第4ローラ対1310を圧接する(S312)。また、第1ローラ対1302、第2ローラ対1304、第3ローラ対1307を離間する(S313)。
なお、本実施の形態においては、このとき圧接しているのは第3ローラ対1307のみであるので、第3ローラ対1307を離間する。そして、このようにプリント用紙を第4ローラ対1310に受け渡しした後、第1ローラ対1302、第2ローラ対1304、第3ローラ対1307を離間状態とすることにより、給紙デッキ1200からの次のプリント用紙を、速度変更ユニット1300に受け入れることができるようになり、装置本体100の生産性の低下を防ぐことができる。
次に、第1搬送モータ1321の搬送速度を給紙デッキ1200の搬送速度に変速する(S314)と共に、第2搬送モータ1319の搬送速度を装置本体100への受渡速度に変速する(S315)。なお、このとき、第2搬送モータ1319は装置本体100の画像形成速度に応じて、図7に示すギアチェンジ機構により、搬送速度を変更する。
この後、第4パスセンサ1311がOFFしたか否かを判断し(S316)、第4パスセンサ1311がOFFしたと判断された場合は(S316のY)、第5ローラ対1313を圧接する。この後、第5パスセンサ1308がONとなると、所定のタイミングで第4ローラ対1310を離間する(S317)。この結果、プリント用紙は圧接した第5ローラ対1313により、受け渡し速度で搬送される。
次に、第5パスセンサ1314がOFFしたか否かを判断し、第5パスセンサ1314がOFFしたと判断された場合は(S318のY)、第6ローラ対1316を圧接する。この後、第6パスセンサ1317がONとなると、所定のタイミングで第5ローラ対1313を離間する(S319)。この結果、プリント用紙は圧接した第6ローラ対1316により、受け渡し速度で搬送される。
次に、装置本体内に設けられた不図示の入口ローラに用紙先端が到達したか否かを判断する(S320)。なお、入口ローラに用紙先端が到達したか否かは、第6パスセンサ1317がONしてからの送り量をカウントし、そのカウント値が所定値に達したことにより判断する。
次に、装置本体内の入口ローラに用紙先端が到達したと判断された場合は(S320のY)、第6ローラ対1316を離間する(S321)。そして、この後、第2搬送モータ1319を第1搬送モータ1321から用紙搬送を引継ぐ引継速度に変速し(S322)、紙搬送シーケンスを終了する。
このように、装置本体100と給紙デッキ1200との間に設けた速度変更ユニット1300により、給紙デッキ1200から搬送されてくるプリント用紙の搬送速度を装置本体100のシート搬送速度に対応した速度に変更して装置本体100へ給送することにより、シート搬送速度が画像形成速度と異なる給紙デッキ1200を、容易に、かつ生産性を低下させることなく増設することができる。
また、給紙デッキ1200から搬送されてきたプリント用紙の搬送速度を装置本体100の画像形成速度に対応した速度に変更することにより、給紙デッキ1200が受渡速度の違う装置本体100に接続された場合においても、給紙デッキ1200は一定のシート搬送速度でシートを搬送すれば良いことになる。
これにより、受渡速度の違う装置本体100に対して、共通の給紙デッキ1200が使用可能となり、この結果、複数機種の装置本体100に対して共通の給紙デッキ1200が接続可能となり、給紙デッキの製造管理費や新規開発費を抑えることができ、コストを抑えることができる。
さらに、既述したように、所定のタイミングで装置本体側の第4〜第6搬送ローラ対及び給紙デッキ側の第1〜第3の搬送ローラ対を順次圧接及び離間させることにより、プリント用紙の紙間を制御することができる。