図1は、本発明の第1実施例の什器1が適用される施解錠システムの構成を示す図であり、物品が収納される什器1は複数設置(本実施例では3台設置)されており、これら什器1は通信ケーブル2を介して中継装置11に接続されており、中継装置11は通信ケーブル2を介して什器アンテナ10に接続されている。
什器1の施解錠システムの管理や運用を行う管理コンピュータ3は、この管理コンピュータ3のデータ入出力やデータ表示を行う入力端末4と、LANケーブル8を介して(本実施例ではLANを介して)相互接続されている。
管理コンピュータ3は通信ケーブル2を介して管理アンテナ9に接続され、入力端末4は通信ケーブル2を介して、物品7に取り付けられるRFIDタグからの物品IDを含む電磁波と、利用者認証カード6に内蔵されるRFIDタグからの利用者IDを含む電磁波と、を受信可能なRFIDリーダ/ライタを有し、物品7の質量を計量可能なRFIDリーダ/ライタ付計量装置5に接続されている。什器アンテナ10と管理アンテナ9とは、無線によって相互接続されており、種々のデータの送受信が行えるようになっている。
什器1はラテラル200の上部に書庫100を載置した構成となっており、書庫100には上棚収納部101と下棚収納部102が形成され、ラテラル200には引き出し201、202、203、204が備えられており、これらの収納部にファイルやカルテ等の書類を収納するファイルケースや書籍等の物品7が収納されている。什器1に収納される物品7には、個々にRFIDタグが貼付されている。
また、書庫100及びラテラル200には、各収納部に対応する指示ランプ、具体的には、上棚収納部101に上棚指示ランプ111、下棚収納部102に下棚指示ランプ112、引き出し201〜204に指示ランプ211〜214、が設けられており、この指示ランプを点灯もしくは点滅させることにより収納部を指示報知可能になっている。また、書庫100は解錠ランプ115及びスピーカ116を、ラテラル200は解錠ランプ215及びスピーカ216をそれぞれ備えており、解錠ランプの点灯もしくは点滅により解錠されている旨を報知可能であり、スピーカからの音出力によりメッセージを通知可能になっている。
図2及び図3は、本実施例の什器の施解錠システムの構成を示すブロック図が示され、図1の什器1を構成する書庫100には、図3に示すように、上棚指示ランプ111と、下棚指示ランプ112と、解錠ランプ115と、スピーカ116と、書庫100を施解錠できる施解錠装置117と、書庫100が右もしくは左から開閉された旨を検出する開閉扉スイッチ(右)131、開閉扉スイッチ(左)132と上棚アンテナ141と、下棚アンテナ142と、通信部122と、通信部122と接続された制御部121と、が設けられている。上棚アンテナ141、下棚アンテナ14は、各々上棚収納部101、下棚収納部102に収納された物品7のRFIDタグからの物品IDを含む電磁波を受信可能な位置に内設されている。また、制御部121は、前述したランプ、スピーカ、アンテナ、スイッチに接続されており、通信部122を介して管理コンピュータ3より送受信した各種データに応じた各種の制御を行えるようになっている。
また、什器1を構成するラテラル200には、図3に示すように、指示ランプ211〜214と、解錠ランプ215と、スピーカ216と、ラテラル200を施解錠できる施解錠装置217と、引き出し201〜204が開閉された旨を検出する開閉扉スイッチ231〜234と、アンテナ241〜244と、通信部222と、通信部222と接続された制御部221と、が設けられている。アンテナ241〜244は、各々引き出し201〜214に収納された物品7のRFIDタグからの物品IDを含む電磁波を受信可能な位置に内設されている。また、制御部221は、前述したランプ、スピーカ、アンテナ、スイッチに接続されており、通信部222を介して管理コンピュータ3より送受信した各種データに応じた各種の制御を行えるようになっている。
図2に示されるように、管理コンピュータ3は、所定の手順で演算を行うCPU、CPUの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するROM、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うRAMを備える制御部301と、LAN8を介して入力端末4と通信するための通信部302、管理アンテナ9を介して什器1と通信するための通信部303と、後述する各種情報(図7、図8参照)を記憶する記憶部304と、から構成されている。制御部301は、通信部302もしくは通信部303を介して送受信した各種データに応じた各種の制御を行えるようになっている。
入力端末4は、管理コンピュータ3の制御部301と同様の構成を有する制御部401と、LAN8を介して管理コンピュータ3と通信するための通信部402と、RFIDリーダ/ライタ付計量装置5と通信するための通信部403と、後述する画面(図5、図6参照)に基づいて利用者からの入力を受付可能な入出力装置(本実施例では、ディスプレイ、キーボード、マウス)を備えた入出力部404と、から構成されている。制御部401は、通信部403もしくは入出力部404を介して入力された各種データを、通信部402を介して管理コンピュータ3に送受信するとともに、通信部402もしくは通信部403を介して受信した各種データを表示させる入出力部404を制御するようになっている。
RFIDリーダ/ライタ付計量装置5は、入力端末4と通信するための通信部502と、利用者認証カード6及び物品7に取り付けられたRFIDタグと無線通信するためのRFIDアンテナ503と、物品7の質量を計量するための計量装置504と、これらを制御する制御部501と、から構成されている。
利用者認証カード6には、利用者IDを記録する記憶部602と、RFIDリーダ/ライタ付計量装置5及び什器1と無線通信するためのRFIDアンテナ603と、これらを制御する制御部601と、から構成されるRFIDタグが取り付けられている。
物品7には、物品IDを記録する記憶部702と、RFIDリーダ/ライタ付計量装置5及び什器1と無線通信するためのRFIDアンテナ703と、これらを制御する制御部701と、から構成されるRFIDタグが取り付けられている。
図4は、利用者の貸出及び返却に伴って、入力端末4、管理コンピュータ3、什器1の間で行われる情報の送受信の一例を示しており、図5及び図6は、利用者に対して入力端末4が表示する画面の一例を示している。まず、これら図4〜図6に基づいて、本実施例の什器1が適用された施解錠システムの使用方法の一例である物品の貸出方法について説明する。
本実施例の什器の施解錠システムの利用者は、利用に際して認証操作(図4参照)を実行する。具体的には、図5(a)に示す初期画面が表示された入力端末4において、利用者は利用者認証カード6の提示を要求される。利用者が利用者認証カード6をRFIDリーダ/ライタ付計量装置5に提示すると、入力端末4には図5(b)に示すパスワード入力画面が表示されるので、利用者はパスワードを入力する。
利用者が認証操作を行うと、入力端末4により、利用者認証カード6から読み出された利用者IDと、入力されたパスワードと、からなる認証要求(図4参照)が管理コンピュータ3に送信され、管理コンピュータ3からの返信、すなわち利用者の利用を許可するか否かを示す認証結果(図4参照)の送信が待機される。そして、返信された認証結果において利用が許可されていれば、図5(c)に示すメイン画面が入力端末4に表示され、利用者は、ボタン操作により貸出操作(図4参照)を行うことができる。
そこで、利用者が貸出操作を行うと、入力端末4により、貸出要求(図4参照)が管理コンピュータ3に送信され、管理コンピュータ3からの返信、すなわち利用者に貸出可能な物品の一覧を示す貸出可物品一覧(図4参照)の送信が待機される。そして、返信された貸出可物品一覧に基づいて、図5(d)に示す貸出可物品一覧画面が入力端末4に表示され、利用者は、貸出を要求できる物品7、物品7の収納什器1及び収納場所、の一覧を確認できるとともに、マウスやキーボード等により貸出を要求する物品7(例えば、書庫100の下棚収納部102に収納された物品、以下要求物と称す)の選択操作(本実施例では、複数選択可能)を含む貸出実行操作(図4参照)を行うことができる。
利用者が貸出実行操作を行うと、入力端末4により、要求物を特定可能な貸出実行要求(図4参照)が管理コンピュータ3に送信されるとともに、図5(e)に示す貸出進行中画面が表示されて、利用者は、貸出中である旨を確認できるようになっている。そして、貸出実行操作を行ったもしくは貸出進行中画面を確認した利用者は、要求物を取り出すために什器1(例えば、図1に示される書庫100)への移動を開始する。
また、貸出実行要求を受信した管理コンピュータ3では、要求物が確認され、入力端末4から要求物が収納される什器1までの予想移動時間が特定される。そして、予想移動時間が経過すると、管理コンピュータ3により、解錠信号(図4参照)がオンにされて、什器1の施解錠装置(例えば、図3の施解錠装置117)が解錠されるとともに、ランプ信号(図4参照)がオンにされて、什器1のランプ(例えば、図1の解錠ランプ115と下棚指示ランプ112)が点灯される。
利用者は、点灯中の什器1のランプを目印にして、要求物が収納される什器1まで移動する。そして、利用者がすでに解錠信号によって解錠された什器1の収納部(例えば、図1の書庫100の下棚収納部102)の開閉部を開扉すると、什器1では、開閉扉スイッチ(例えば、図3の開閉扉スイッチ(左)131)に開扉を検出されることにより、開扉信号(図4参照)がオンにされて、管理コンピュータ3により、開扉された旨が確認される。
開扉された旨を確認した管理コンピュータ3では、アンテナ信号がオンにされて、什器1のアンテナ(例えば、図3の下棚アンテナ142)を起動させる。このとき、什器1では、起動されたアンテナにより、収納中の物品7の物品IDが検出されるようになり、これら収納物を特定可能な収納物信号(図4参照)が管理コンピュータ3に送信される。このように、利用者に開扉された什器1においては、管理コンピュータ3により取出もしくは納入された物品7を把握できるようになっている。
また、什器1のアンテナは、物品IDを読み出すだけでなく、利用者認証カード6のRFIDタグの利用者IDも読出可能とされており、利用者が、什器1に対して利用者認証カード6を提示すると、什器1より収納物信号として利用者認証カード6の利用者IDが送信されて、管理コンピュータ3により、物品7を取り出した利用者が確認できるようになっている。また、管理コンピュータにより、入力端末4において貸出を要求し什器1を解錠させた利用者IDと、什器1にアクセスして物品7を取り出した利用者IDとが比較され、不一致のときには、ランプ信号もしくはスピーカ信号(図示せず)が制御されて、什器1のランプ(例えば、点灯から点滅に変更する)もしくはスピーカ(例えば、メッセージを音出力する)から、什器1へ誤ってアクセスした旨を報知させるようになっている。
利用者が什器1の開閉部を閉じると、開閉扉スイッチ(例えば、図3の開閉扉スイッチ(左)131)で閉扉が検出されて、什器1は開扉信号をオフとし、管理コンピュータ3により閉扉が確認される。閉扉を確認した管理コンピュータ3では、アンテナ信号をオフとし、什器1のアンテナをオフにする。このため、利用者に閉扉された什器1においては、管理コンピュータ3により取出もしくは納入された物品7が把握できなくなる。
また、閉扉を確認した管理コンピュータ3では、什器1の開扉から閉扉までの収納物信号の変化に基づいて、物品の取出があった旨が確認されると、ランプ信号と解錠信号を順次オフにして、ランプを消灯させるとともに什器1を施錠させる。すなわち、実際に物品が取り出されて、什器1が閉扉されたことで貸出が終了となる。
次いで、本実施例の什器1が適用された施解錠システムの使用方法の一例である物品の返却方法について説明する。入力端末4における認証操作と、什器1に移動してからの利用者の操作は、貸出時と同様でありここでは省略する。
利用者が認証操作を終了し、管理コンピュータ3により利用が許可されると、図5(c)に示すメイン画面が入力端末4に表示され、利用者は、ボタン操作により返却を開始できるようになっている。
図1の入力端末4により、利用者がボタン操作して返却を開始すると、図6(f)に示す返却物品登録画面が表示され、利用者は、返却を要求する物品7(以下要求物と称す)を登録する返却操作(図4参照)と、要求物の返却を実行する返却実行操作(図4参照)と、を行えるようになっている。尚、返却実行操作を行うまでに、返却操作を複数回行うことが可能であり、複数の物品7を一度に返却できるようになっている。
図1に示すように、利用者がRFIDリーダ/ライタ付計量装置5上に物品7を置き、要求物を計量する返却操作を行うと、要求物の質量が計量されるとともに、要求物の物品IDが読み出される。そして、入力端末4により、読み出された物品ID及び質量を示す返却要求(図4参照)が管理コンピュータ3に送信され、管理コンピュータ3からの返信、すなわち要求物の返却を許可するか否かを示す返却可否(図4参照)が待機される。そして、返信された返却可否において返却が許可されていれば、図6(b)に示すように返却物品登録画面に要求物の情報が追加表示され、要求物が収納される什器1及び収納部を確認できるようになっている。
また、利用者が図6(b)に示す返却物品登録画面においてボタン操作により返却実行操作を行うと、入力端末4により、要求物の物品ID及び質量を特定可能な返却実行要求(図4参照)が管理コンピュータ3に送信されるとともに、図6(c)に示す返却進行中画面が表示されて、利用者は、返却中である旨を確認できるようになっている。そして、返却実行操作を行ったもしくは返却進行中画面を確認した利用者は、要求物を納入するために什器1への移動を開始する。
図7、図8は、本実施例の什器の施解錠システムを構成する管理コンピュータ3の記憶部304に記憶される情報の一例を示す図である。
図7(a)は、什器ID及び収納部IDごとに重要度を定めた什器情報であり、什器ID及び収納部IDが付与された収納部の重要度の特定に用いられる。図7(b)は、什器IDごとに移動時間を定めた移動時間情報であり、入力端末4から什器IDが付与された什器1までの予想移動時間として用いられる。図7(c)は、物品IDごとに物品名、質量、什器ID、収納部IDを定めた物品情報であり、物品7の収納部に付与された什器ID及び収納部IDの特定に用いられる。図7(d)は、利用者ID及び物品IDごとにパスワードを定めた利用許可情報であり、利用者が特定のパスワードを入力したときに利用が許容される物品7の特定に用いられる。
また、図8(e)は、利用者が物品7の貸出を要求してから、この要求に伴う一連の手続きが終了するまでの情報(以下貸出履歴と称す)を複数件記録する貸出履歴情報であり、物品ID、貸出が終了した旨を示す終了情報、要求時の要求情報、貸出時の貸出情報、返却時の返却情報、所定の解錠時間内に貸出もしくは返却が終了しなかったため解錠時間切れが発生した旨を示す解錠時間切れ情報、を記録できる。詳しくは、要求情報は、要求をした利用者ID(以下要求者IDと称す)と、日時と、からなる。貸出情報は、物品7が貸し出された利用者ID(以下貸出者IDと称す)と、日時と、要求者IDと貸出者IDとの一致・不一致を示す不一致情報と、からなる。返却情報は、物品7を返却した利用者ID(以下返却者IDと称す)と、日時と、質量と、貸出者IDと返却者IDとの一致・不一致を示す不一致情報と、貸出時に物品7を一時的に取り出してすぐに納入した旨を示す一時貸出情報と、貸出時の質量と返却時の質量とが不一致であった旨を示す質量異常情報と、からなる。解錠時間切れ情報は、利用者の要求に基づき什器1が解錠された後、施錠されない状態で所定の解錠時間が経過したときに、開閉部が閉状態であった旨を示す解錠時間切れ・閉状態と、開状態であった旨を示す解錠時間切れ・開状態と、からなる。
また、図8(f)は、利用者が貸出または返却を要求することなく、什器1の収納部に対して取出もしくは納入した物品7の情報を記録する不正アクセス情報であり、日時、什器ID、収納部ID、物品ID、取出もしくは納入のいずれかを示すアクセスの種類、からなる。
図9は、本実施例の什器の施解錠システムを構成する図1の管理コンピュータ3において実行されるメイン処理の詳細を示すフローチャートであり、管理コンピュータ3は、入力端末4から認証要求、貸出要求、返却要求のいずれかのデータを受信するまで待機し(Sa1〜Sa3)、それぞれは認証要求を受信すると認証処理、貸出要求を受信すると貸出処理、返却要求を受信すると返却処理へと、それぞれ移行する(Sa4〜Sa6)。
次に、Sa4における認証処理について説明すると、図3の管理コンピュータ3の記憶部304に記憶された利用許可情報に基づいて、認証要求により特定される利用者ID及びパスワードにて利用できる物品IDがあるかを判定する。利用できる物品IDが存在すれば利用を許可する旨を、存在しなければ利用を許可しない旨を示す認証結果を入力端末4に送信する。また、利用を許可するときには、利用者ID、パスワードを制御部301のRAMもしくは記憶部304に記憶し、貸出処理あるいは返却処理において利用者ID、パスワードを利用可能とする。
図10は、図9のSa5における貸出処理を示すフローチャートであり、まず、制御部301のRAMもしくは記憶部304に記憶された利用者ID及びパスワードと、記憶部304に記憶された利用許可情報に基づいて、利用が許容される物品IDを特定し、さらに、記憶部304に記憶された貸出履歴情報に基づいて現在貸出中の物品IDを確認して、利用可能でかつ貸出中でない物品IDを特定可能な貸出可物品一覧を入力端末4に送信し(Sb1)、入力端末4から貸出実行要求が送信されるまで待機する(Sb2)。
次いで、入力端末4から貸出実行要求が送信されると、利用者IDと、貸出実行要求により特定される物品(以下要求物と称す)IDと、この貸出実行要求が行われた日時と、からなる要求情報を、貸出履歴情報に新規に登録する(Sb3)。例えば、図15(e)の最下行に示すように、物品IDとして98を付与された物品が、利用者IDとして2をもつ利用者に、2003/09/30 12:34:56に要求された旨が記録される。そして貸出履歴情報へ記録された後は、物品貸出処理に移行する(Sb4)。
図11、図12は、図10のSb4における物品貸出処理を示すフローチャートである。
まず、要求物IDと、記憶部304に記憶された物品情報に基づいて、要求物を収納する什器1(以下対象什器と称す)及び収納部(以下対象収納部と称す)のIDを特定する。さらに、特定された対象什器IDと、記憶部304に記憶された移動時間情報に基づいて、対象什器1までの予想移動時間を特定する(Sc1)。そして、この予想移動時間が経過するまで待機する(Sc2)。例えば、物品IDとして2が付与された物品の貸出が要求された際には、什器IDが1、予想移動時間が10秒と特定される。尚、利用者が入力端末4により複数の要求物を入力した場合には、そのうちの一つの要求物に対して対象什器1までの移動予想時間を特定する。
次いで、記憶部304に記憶された貸出履歴情報に基づいて、未貸出(要求情報:あり、終了情報:×、貸出情報:なし)な要求物IDを特定し(Sc3)、該当する物品IDがなければ物品貸出処理を終了する。
Sc3において、未貸出な要求物IDがあれば、対象什器1及び対象収納部に対する解錠信号とランプ信号を順次オンにして、施解錠装置の解錠とランプの点灯を行わせ(Sc4)、所定の解錠時間が経過するか、対象什器1が開扉される(開扉信号:オンの検出)まで待機する(Sc5、Sc6)。尚、所定の解錠時間とは、利用者に与えられるアクセス時間の上限値(例えば、10分)である。また、所定の解錠時間を1種類しか設定しない構成としているが、什器1ごと、物品7ごと、利用者ごと、あるいは、これらの組合せごとに、所定の解錠時間を設定してもよい。
Sc5、Sc6において、所定の解錠時間が経過すると、開閉部が閉状態のときに解錠時間切れにより貸出が終了した旨(解錠時間切れ・閉状態:○、終了情報:○)を貸出履歴情報に記録し(Sc7)、対象什器1及び対象収納部に対する解錠信号とランプ信号を順次オフにして、施解錠装置の施錠とランプの消灯を行わせ(Sc8)、物品貸出処理を終了する。
Sc5、Sc6において、対象什器1が開扉される(開扉信号:オンの検出)と(Sc6)、対象什器1及び対象収納部に対するアンテナ信号をオンにして、対象什器1及び対象収納部内の収納物を検出できるようにする(Sc10)。尚、アンテナが取り付けられていない対象什器1及び対象収納部に関しては、アンテナ信号をオンにしても、対象什器1及び対象収納部内の収納物を検出できないことは明らかである。
次いで、記憶部304に記憶された什器情報と、開扉された対象什器1及び対象収納部のIDに基づいて重要度を特定し、重要度が高いときには、解除時間が経過するか、収納物収納物信号の変化を検出するか、開扉信号:オフを検出するか、のいずれかが成立するまで待機する(Sc12〜Sc15)。また、重要度が低いときには、要求物の貸出が行われた旨を示す貸出フラグをセットし(Sc11)、Sc12〜Sc15のステップに移行する。このため、重要度が低い什器1にあっては、開扉されるのみで貸出が成立したとみなされる。
Sc12〜Sc15において、解錠時間が経過すると、すなわち開扉されたまま(開扉信号:オン)で解錠時間切れになると(Sc12)、開閉部が開状態のときに解錠時間切れが発生した旨(解錠時間切れ・開状態:○)を貸出履歴情報に記録するとともに、閉め忘れのエラーが発生したと判定して、エラー処理(例えば、スピーカによるメッセージの報知)を実施する(Sc16)。その後、Sc12〜Sc15に移行し、対象什器1及び対象収納部が閉扉される(開扉信号:オフ)まで待機する。
Sc12〜Sc15において、重要度が高いときに対象什器1及び対象収納部からの収納物信号の変化を検出すると(Sc13、Sc14)、要求物IDが消失したかを判定し(Sc17)、要求物IDが消失したときには貸出フラグをセットして(Sc18)、Sc12〜Sc15に移行する。また、Sc13において重要度が低いと判定したときには、対象什器1及び対象収納部からの収納物信号を検出しない。
また、Sc13、Sc14において、重要度が高いときに対象什器1及び対象収納部内に要求物IDが出現したときには(Sc19)、解錠から施錠までに要求物を取り出して、納入した旨を示す一時貸出フラグをセットして(Sc20)、Sc12〜Sc15に移行する。
また、Sc13、Sc14において、対象什器1及び対象収納部内に利用者IDが出現したときには(Sc21)、この利用者IDと、入力端末4より入力された要求者IDとが一致するかを判定し(Sc22)、一致すれば、利用者認証カードの提示があった旨を示す利用者IDフラグをセットし(Sc25)、Sc12〜Sc15に移行する。
また、Sc22において、検出された利用者IDと要求者IDとが一致しなければ、要求者と貸出者が一致しない旨を示す不一致フラグをセットし(Sc23)、ランプ信号を制御して、入力端末4において貸出を要求して解錠させた什器1とは異なる什器1に利用者がアクセスしている旨を報知する誤り報知、例えば、ランプ信号のオンオフを定期的に繰り返させる点滅報知、を行う(Sc24)。その後、Sc25を経て、Sc12〜Sc15に移行する。
また、Sc13、Sc14において、消失もしくは出現したIDが要求物IDでも利用者IDでもなかったとき、すなわち要求物以外の物品が取出もしくは納入されたときには、不正取出/納入のエラーが発生したと判定して、図8(f)に示す不正アクセス情報を新たに登録するとともに、エラー処理を実施する(Sc26)。その後、Sc12〜Sc15に移行する。尚、エラー処理においては、不正アクセス情報に基づいて、要求物以外の物品7が取り出された旨を確認すると、不正アクセスの是正を指示する旨を報知(例えば、スピーカからの物品7の返却指示メッセージ出力、ランプの点灯態様変更(点灯から点滅)等)する。また、不正に取り出された物品7が納入された旨を確認すると、不正アクセスが是正された旨を報知(例えば、スピーカからの物品7の返却確認メッセージ出力、ランプの点灯態様復旧(点滅から点灯)等)する。
Sc12〜Sc15において、什器1が閉扉される(開扉信号:オフの検出)と(Sc15)、対象什器1及び対象収納部内に対するアンテナ信号をオンからオフにして、対象什器1及び対象収納部内の物品7を検出できないようにする(Sc27)。
次いで、利用者IDフラグがセットされているかを確認し(Sc28)、セットされていればSc30に移行する。また、セットされていなければ、利用者認証カード非提示のエラーが発生したと判定して、エラー処理(例えば、スピーカによるメッセージの報知)を実施してから(Sc29)、Sc30に移行する。
Sc30において、貸出フラグがセットされているか、すなわち要求物の貸出があったかを確認し、貸出があれば、対象什器1に対する解錠信号とランプ信号を順次オフにして、施解錠装置の施錠とランプの消灯を行わせるとともに(Sc31)、記憶部304に記憶される貸出履歴情報の貸出情報に利用者IDと日時を記録して物品の貸出が行われた旨を記録する(Sc32)。また、貸出がなければ、Sc5、Sc6に移行し、解除時間が経過するか、再び開扉されて貸出が開始されるか、いずれかの条件が成立するまで待機する。
次いで、不一致フラグがセットされているかを確認し(Sc33)、セットされているときには、記憶部304に記憶される貸出履歴情報の貸出情報に不一致情報を記録する(Sc34)。また、セットされていないときには、直ちにSc35に移行する。
また、一時貸出フラグがセットされているかを確認し(Sc35)、セットされていないときには、各種フラグをクリアするとともに(Sc39)、Sc2に移行し、未貸出な要求物の貸出を継続する。
また、Sc33において、一時貸出フラグがセットされているときには、記憶部304に記憶される貸出履歴情報の返却情報に利用者ID、日時、一時貸出情報、終了情報を記録して、貸出が一時貸出であった旨も記録する(Sc36)。そして、不一致フラグがセットされているかを確認し(Sc37)、セットされているときには、記憶部304の貸出履歴情報の返却情報に、要求者と返却者が一致しない旨を示す不一致情報を記録した後(Sc38)、各種フラグをクリアするとともに(Sc39)、Sc2に移行し、未貸出な要求物の貸出を継続する。
図13は、図9のSa6における返却処理を示すフローチャートであり、まず、図1の入力端末4から受信された返却要求により特定される物品IDと、図3の記憶部304に記憶された貸出履歴情報に基づいて、物品IDが貸出中か(貸出情報:あり、終了情報:×)を確認する(Sd1)。物品が貸出中でなければ、不可を示す返却可否を入力端末4に送信するとともに(Sd3)、Sd4、Sd5に移行し、次の返却要求を受信するか、物品実行要求を受信するか、いずれかの条件が成立するまで待機する。また、物品が貸出中であれば、可を示す返却可否を入力端末4に送信するとともに(Sd2)、Sd4、Sd5に移行する。
Sd4、Sd5において、返却要求を受信したときには(Sd4)、Sd1に移行して再度返却可否の判定を行う。また、返却実行要求を受信したときには(Sd5)、Sd6へ移行して物品返却処理を行う。
図14、図15は、図13のSd6における物品返却処理を示すフローチャートであり、まず、返却実行要求により特定される物品(以下要求物と称す)ID及び質量と、記憶部304に記憶された物品情報に基づいて、要求物を収納する什器1(以下対象什器と称す)及び収納部(以下対象収納部と称す)のIDを特定する。さらに、特定された対象什器IDと、記憶部304に記憶された移動時間情報に基づいて、対象什器1までの予想移動時間を特定する(Se1)。そして、この予想移動時間が経過するまで待機する(Se2)。例えば、物品IDとして2が付与された物品の返却が要求された際には、什器IDが1、予想移動時間が10秒と特定される。尚、利用者が入力端末4により複数の要求物を入力した場合には、そのうちの一つの要求物に対して対象什器1までの移動予想時間を特定する。
次いで、記憶部304に記憶された貸出履歴情報に基づいて、未返却(終了情報:×)な要求物IDを特定し(Se3)、該当する要求物IDがなければ物品返却処理を終了する。
Se3において、未返却な要求物IDがあれば、対象什器1及び対象収納部に対する解錠信号とランプ信号を順次オンにして、施解錠装置の解錠とランプの点灯を行わせ(Se4)、所定の解錠時間が経過するか、対象什器1が開扉される(開扉信号:オンの検出)まで待機する(Se5、Se6)。尚、所定の解錠時間とは、解錠から施錠まで利用者に供される時間の上限値(例えば、10分)である。また、所定の解錠時間を1種類しか設定しない構成としているが、什器1ごと、物品7ごと、利用者ごと、あるいは、これらの組合せごとに、所定の解錠時間を設定してもよい。
Se5、Se6において、所定の解錠時間が経過すると、開閉部が閉状態のときに解錠時間切れにより返却が行われなかった旨(解錠時間切れ・閉状態:○)を貸出履歴情報に記録し(Se7)、対象什器1及び対象収納部に対する解錠信号とランプ信号を順次オフにして、施解錠装置の施錠とランプの消灯を行わせ(Se8)、物品返却処理を終了する。
Se5、Se6において、対象什器1が開扉される(開扉信号:オンの検出)と(Se6)、対象什器1及び対象収納部に対するアンテナ信号をオンにして、対象什器1及び対象収納部内の収納物を検出できるようにする(Se10)。尚、アンテナが取り付けられていない対象什器1及び対象収納部に関しては、アンテナ信号をオンにしても、対象什器1及び対象収納部内の収納物を検出できないことは明らかである。
次いで、記憶部304に記憶された什器情報と、開扉された対象什器1及び対象収納部のIDに基づいて重要度を特定し、重要度が高いときには、解除時間が経過するか、収納物信号の変化を検出するか、開扉信号:オフを検出するか、のいずれかが成立するまで待機する(Se12〜Se15)。また、重要度が低いときには、要求物の返却が行われた旨をしめす返却フラグをセットし(Se11)、Se12〜Se15のステップに移行する。このため、重要度が低い什器1にあっては、開扉されるのみで返却が成立したとみなされる。
Se12〜Se15において、解錠時間が経過すると、すなわち開扉されたまま(開扉信号:オン)で解錠時間切れになると(Se12)、開閉部が開状態のときに解錠時間切れが発生した旨(解錠時間切れ・開状態:○)を貸出履歴情報に記録するとともに、閉め忘れのエラーが発生したと判定して、エラー処理(例えば、スピーカによるメッセージの報知)を実施する(Se16)。その後、Se12〜Se15に移行し、対象什器1及び対象収納部が閉扉される(開扉信号:オフ)まで待機する。
Se12〜Se15において、重要度が高いときに対象什器1及び対象収納部からの収納物信号の変化を検出すると(Se13、Se14)、要求物IDが出現したかを判定し(Se17)、要求物IDが出現したときには返却フラグをセットして(Se18)、Se12〜Se15に移行する。また、Se13において重要度が低いと判定したときには、対象什器1及び対象収納部からの収納物信号を検出しない。
また、Se13、Se14において、対象什器1及び対象収納部内に利用者IDが出現したときには(Se19)、この利用者IDと、貸出履歴情報の貸出情報の利用者IDとが一致するかを判定し(Se20)、一致すれば、利用者認証カード6の提示があった旨を示す利用者IDフラグをセットし(Se23)、Se12〜Se15に移行する。
また、Se20において、検出された利用者IDと貸出履歴情報の貸出情報の利用者IDとが一致しなければ、貸出者と返却者が一致しない旨を示す不一致フラグをセットし(Se21)、ランプ信号を制御して、物品を持ち出した利用者と納入した利用者が異なることから、利用者が誤った什器1にアクセスしている可能性を報知する誤り報知、例えば、ランプ信号のオンオフを定期的に繰り返させる点滅報知、を行う(Se22)。その後、Se23を経て、Se12〜Se15に移行する。
また、Se13、Se15において、出現したIDが要求物IDでも利用者IDでもなかったとき、すなわち要求物以外の物品が取出もしくは納入されたときには、不正取出/納入のエラーが発生したと判定して、図8(f)に示す不正アクセス情報を新たに登録するとともに、エラー処理を実施する(Se24)。その後、Se12〜Se15に移行する。尚、エラー処理においては、不正アクセス情報に基づいて、要求物以外の物品7が取り出された旨を確認すると、不正アクセスの是正を指示する旨を報知(例えば、スピーカからの物品7の返却指示メッセージ出力、ランプの点灯態様変更(点灯から点滅)等)する。また、不正に取り出された物品7が納入された旨を確認すると、不正アクセスが是正された旨を報知(例えば、スピーカからの物品7の返却確認メッセージ出力、ランプの点灯態様復旧(点滅から点灯)等)する。
Se12〜Se15において、什器1が閉扉される(開扉信号:オフの検出)と(Se15)、対象什器1及び対象収納部内に対するアンテナ信号をオンからオフにして、対象什器1及び対象収納部内の物品7を検出できないようにする(Se25)。
次いで、利用者IDフラグがセットされているかを確認し(Se26)、セットされていればSe28に移行する。また、セットされていなければ、利用者認証カード非提示のエラーが発生したと判定して、エラー処理(例えば、スピーカによるメッセージの報知)を実施してから(Se27)、Se28に移行する。
Se28において、返却フラグがセットされているか、すなわち要求物の返却があったかを確認し、返却があれば、対象什器1に対する解錠信号とランプ信号を順次オフにして、施解錠装置の施錠とランプの消灯を行わせる(Se29)。
次いで、返却実行要求により特定される要求物の重量と、要求物IDの最新の返却質量(貸出履歴情報のうち、要求物IDが一致し、かつ返却済み(終了情報:○)で、返却日時が最新である貸出履歴における質量(貸出履歴情報に質量が登録されていなければ、物品情報に登録されている質量)とが一致しているかを確認し(Se30)、一致していれば、Se32に移行する。また、一致していなければ、質量異常である旨(質量異常情報:×)を貸出履歴情報の返却情報に記録してから(Se31)、Se32に移行する。
Se32においては、貸出履歴情報の返却情報として、利用者ID、日時、質量、終了情報(終了情報:○)を記録して、物品の返却が行われた旨を記録する。
次いで、不一致フラグがセットされているかを確認し(Se33)、セットされているときには、記憶部304に記憶される貸出履歴情報の返却情報に不一致情報を記録してから(Se34)、各種フラグをクリアして(Se35)、Se2に移行し、未返却な要求物の返却を継続する。また、不一致フラグがセットされていないときには、直ちにSe35に移行し、各種フラグをクリアしてからSe2に移行する。
以上説明したように、本実施例の什器1の施解錠システムでは、利用者が入力端末4を操作し貸出または返却を要求する物品7の物品IDを入力すると、この物品7を収納する什器1(例えば、図1の書庫100)が解錠され、図7(a)に示す什器情報にて特定される什器1の重要度情報に基づいて物品7の価値が特定され、利用者が取出もしくは納入した物品7の価値が高いときには、什器1に取り付けられたアンテナ(例えば、図3の下棚アンテナ142)により検出された物品IDに基づいて、図8(e)に示す貸出履歴情報や図8(f)に示す不正アクセス情報にて詳細な収納状況が管理される。また、物品7の価値が低いときには、詳細な収納状況を管理しない。すなわち、価値の低い物品7は什器1の施解錠のみを管理できるようになっており、価値の高い物品7は什器1の施解錠と収納状況を管理できるようになっている。このため、物品7の価値に応じた管理が可能となり、什器1へのアクセス時における収納物管理機能を高めることができる。
また、利用者が価値の低い物品7を什器1に取出もしくは納入すると、什器1に取り付けられたアンテナ(例えば、図3の下棚アンテナ142)により価値の低い物品1に取り付けられたRFIDタグの物品IDが検出されるものの、図8(e)に示す貸出履歴情報や図8(f)に示す不正アクセス情報に詳細な収納状況を記録しない。このため、管理コンピュータの記憶部304に記憶される物品7の価値を特定可能な情報(例えば、図7(a)に示す什器情報における重要度情報、及び図7(c)に示す物品情報における什器IDと収納部ID)を更新するのみで、物品7の価値に応じた管理が可能となる。
以上、本発明の実施例1を図面に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、価値の高い物品7にも価値の低い物品7にもRFIDタグが取り付けてあり、管理コンピュータの記憶部304に記憶される物品7の価値を特定可能な情報(例えば、図7(a)に示す什器情報における重要度情報、及び図7(c)に示す物品情報における什器IDと収納部ID)に基づいて、物品7の価値に応じた管理を可能な構成としているが、価値の低い物品7にRFIDタグが取り付けない構成とすれば、利用者が価値の低い物品7を什器に取出もしくは納入しても、RFIDタグが取り付けられていないために什器1に取り付けられたアンテナ(例えば、図3の下棚アンテナ142)により物品IDを検出できず、結果的に物品7の収納状況を管理しないことになる。このため、価値の低い物品7にRFIDタグを取り付けるコストを低減できるばかりか、管理コンピュータ3が価値の高い物品7を対象とした収納物管理機能のみを備えていても、物品7の価値に応じた管理が可能となり、管理コンピュータ3の開発コストを低減できる。
また、前記実施例では、すべての什器1にアンテナを取り付ける構成としているが、価値の低い物品7のみを収納する什器1にアンテナを取り付けない構成とすれば、利用者が価値の低い物品7を什器1に取出もしくは納入しても、什器1にアンテナがないため物品IDを検出できず、結果的に物品7の収納状況を管理しないことになる。このため、価値の低い物品7のみを収納する什器1にアンテナを取り付けるコストを低減できるばかりか、管理コンピュータ3が価値の高い物品7を対象とした収納物管理機能のみを備えていても、物品7の価値に応じた管理が可能となり、管理コンピュータ3の開発コストを低減できる。
また、前記実施例では、図7(a)に示す什器情報により、什器1に納入された複数の物品7に対応させて重要度情報を記録する構成としているが、図7(c)に示す物品情報に、物品IDに対応させた物品の重要度情報を記録できるようにしても、物品IDに基づいて物品の価値を特定可能なのはいうまでもない。
また、前記実施例では、利用者が価値の低い物品7の貸出もしくは返却を要求したときには、管理コンピュータ3は物品7を収納する什器1を解錠し、その後、什器1を施錠したときに物品7の貸出もしくは返却を終了した旨を図8(e)に示す貸出履歴情報に記録し、貸出状況を管理する構成としているが、価値の低い物品7においては、貸出履歴情報に記録せず貸出状況を管理しない構成としてもよく、このようにしたときにも、価値の低い物品7に関して什器1の施解錠を管理できる。