JP4447086B2 - 力率改善用コンデンサーおよびこれを備える高圧放電灯用安定器 - Google Patents

力率改善用コンデンサーおよびこれを備える高圧放電灯用安定器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高圧放電灯用安定器に用いられる力率改善用コンデンサー、特に安定器の防湿性の向上、小型化、品質の安定化を実現し得るコンデンサーの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
安定器に取り付けられて、電力の力率改善に用いられる力率改善用コンデンサーは、安定器本体に取り付けることがそれほど難しいことではなく、コスト的にも比較的安価なものであるにもかかわらず、電力の力率改善による効果は大きなものであるため安定器本体と組み合わせられて高力率形安定器として広く用いられている。
【0003】
コンデンサーは通常の場合、コンデンサー素子とそれを収納、保護するケースによって構成されており、このケースはコンデンサー素子の劣化を防ぐために耐薬品性に優れた樹脂であるポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)を使用して形成されるのが一般的であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図10に従来の高圧放電灯用高力率形安定器の概要図を示す。
同図に示すように、高圧放電灯用高力率形安定器202は、力率改善用コンデンサー204が、鉄心と該鉄心に巻回されたコイルからなる安定器本体206と電気回路を介して接続され、コンデンサー台208上に配置されている。そして安定器用容器210に収納され、前記容器210内の空隙には樹脂212が充填される。充填樹脂212には通常ポリエステル樹脂が用いられていた。なお同図において、安定器本体のコイルへの電力供給及び安定器外部への電力出力を行うための電気回路が端子台214内に備えられており、図中においては温度ヒューズ216のみが図示されている。
【0005】
このようにポリエステル樹脂を空隙に充填するねらいは安定器そのものの防湿性、放熱性を向上するためであるが、コンデンサーのケースに一般的に使用されるPBT樹脂は耐薬品性がよいため、ポリエステル樹脂と密着性がないものであり、時間が経過すると空隙に充填されたポリエステル樹脂との間にわずかな隙間を生じてしまうことがあった。そして、その隙間に水が進入し、安定器の防湿性が保てなくなるという問題があった。このため安定器に用いられる力率改善用コンデンサーケースには、一般的に好適に用いられるPBT樹脂は不向きなものであり、従来は安定器用容器に充填されるポリエステルと良好な密着性を有する樹脂によって補助部材を形成し、その補助部材をケースに取り付けるなどの手段によって解決していたが十分な効果が得られない上、補助部材を取り付けることによってケースが大型化するという問題も新たに抱えてしまい改良が望まれていた。
【0006】
またPBT樹脂以外の材料によってコンデンサーケースを形成するとしても、樹脂の電気特性的な性質によってコンデンサーの性能を落としてしまうという問題もあった。
【0007】
さらにコンデンサーは高温度下では使用することができないものであった。これはコンデンサー素子に用いられているフィルムなどの誘電特性から生じるものであり、高温度下では極板間の絶縁を保っていたフィルムの絶縁性が低下し、本来の寿命をまっとうできなくなってしまうのである。
【0008】
ところが安定器本体206を構成するコイルは電流が通電することによって、力率改善用コンデンサーの耐熱温度を超える発熱をするものであった。そこで従来では安定器構成部品とは別途に木材などからなる遮熱板を用いることよって対処していたが、遮熱板を用いると部品点数が増加し、製造作業が煩雑になると共に、安定器が大型化するという問題が生じる。また、コンデンサーを発熱体から距離を取って配置するなどの対処方法もあったが、これは安定器を小型化する思想とは反対のものであった。
【0009】
本発明は前記課題に鑑み為されたものであり、その目的は安定器の防湿性を向上し、小型化、品質の安定化を図ることができる力率改善用コンデンサーおよびこれを備える高圧放電灯用安定器を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明にかかる力率改善用コンデンサーは、コンデンサーを鉄心とコイルからなる安定器本体と電気的に接続し、安定器収納容器に収納して空隙に樹脂を充填する高圧放電灯用安定器に用いられる力率改善用コンデンサーにおいて、前記コンデンサーはコンデンサー素子と前記コンデンサー素子を収納するケースを備え、前記ケースはコンデンサー素子収納部と蓋部によって構成され、前記コンデンサー素子収納部は、少なくともポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)により形成されて耐薬品性に優れており、前記蓋部は、少なくともアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)により形成されて前記安定器収納容器の空隙に充填されるポリエステル樹脂と良好な密着性を有しており、安定器に用いられた際に、少なくとも前記ケースの蓋部が安定器収納容器の空隙に充填されるポリエステル樹脂によって埋められることを特徴とする。
【0011】
た本発明において、該ケースにはコンデンサー素子に前記ケース外部から熱が伝導することを抑制する断熱層を有することが好適である。
また本発明において、該断熱層には安定器収納容器の空隙に充填される樹脂より熱伝導度の低い物質によって形成された遮熱板が使用されており、前記遮熱板は該ケースと一体形成されていることが好適である。
また本発明において、該遮熱板としてプリント基板を用いており、前記プリント基板は、該高圧放電灯用高力率形安定器を形成した際に、安定器本体のコイルへの電力供給及び安定器外部への電力出力を行うための電気回路として機能することが好適である。
【0012】
さらに、本発明にかかる高圧放電灯用安定器は、前記力率改善用コンデンサーと、鉄心とコイルからなり前記力率改善用コンデンサーと電気的に接続する安定器本体と、前記前記力率改善用コンデンサーおよび前記安定器本体を収納する安定器収納容器と、を備え、前記安定器収納容器の空隙にポリエステル樹脂が充填されて、少なくとも前記力率改善用コンデンサーのケースの蓋部が前記ポリエステル樹脂によって埋められていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
前述のようにコンデンサーケースの材料として使用される樹脂が安定器用容器内に充填される樹脂と密着性を有さないためコンデンサーケースと充填樹脂の間に隙間が生じ、その隙間から水が進入して安定器の防湿性が保てなくなる問題を解決するために、本発明者らが鋭意研究を行った結果、前記ケースは耐薬品性に優れた材料により形成された耐薬品部材と、前記安定器収納容器の空隙に充填される樹脂と良好な密着性を有する材料により形成された密着部材を組み合わせて構成する事によって安定器の防湿性が確保できることを見出した。
【0014】
よって、本発明の力率改善用コンデンサーは、耐薬品性に優れた材料により形成された耐薬品部材と、前記安定器収納容器の空隙に充填される樹脂と良好な密着性を有する材料により形成された密着部材を組み合わせて構成されており、安定器に用いられた際に、少なくとも前記ケースの密着部材で形成された部位が安定器収納容器の空隙に充填される樹脂によって埋められて使用されることを特徴とする。
【0015】
このように構成することによって安定器収納容器の空隙に充填される樹脂と密着性を有する樹脂で構成されたケース部分と充填樹脂が好適に密着し、安定器の防湿性を向上させることができ、漏電や電気素子の腐食等の危険を排除することが可能である。
【0016】
耐薬品性に優れた材料としてはPBT樹脂が電気特性的な面からも優れており、コンデンサーの性能を向上させることができるので好適である。また安定器収納容器の空隙に充填される樹脂としてはポリエステルが一般的である。このため本発明において、安定器収納容器の空隙に充填される樹脂と良好な密着性を有する材料としてはポリエステル樹脂と良好な密着性を有するABS樹脂が好適である。
【0017】
図1に本発明のコンデンサーの一実施形態の断面図を記載する。
PBT樹脂、ABS樹脂によってコンデンサーケースを形成する場合、同図に示すように本発明の力率改善用コンデンサー2は、コンデンサー素子4を収納するコンデンサー素子収納部6をPBT樹脂により構成し、ケースの蓋部8がABS樹脂によって形成されることが好適である。
【0018】
このような構成によってコンデンサーケース内に収納されるコンデンサー素子はPBT樹脂によって形成されたコンデンサー素子収納部内に収納されるため、コンデンサー素子を薬品等から守ることができると共に、材料であるPBT樹脂は電気特性的にもコンデンサーの性能を向上させることができる。そしてABS樹脂によって形成された蓋部は、本発明の力率改善用コンデンサーを形成後、安定器本体と接続され、安定器用容器内に納めた後に充填されるポリエステルと良好な密着性を発揮し、安定器の防湿性を向上させるのである。
【0019】
また、PBT樹脂によって形成された部材とABS樹脂によって形成された部材が組み合わされてケースを構成した結果、安定器用容器内に充填される充填樹脂と良好な密着性を有する補助部品等を必要としなくなるため、部品点数が削減することが可能であり、コンデンサーケースを小型化することができる。
さらに部品点数を削減し、補助部材を必要としなくしたため、製造ラインを容易に自動化することが可能である。
【0020】
なお、通常コンデンサーケース内はコンデンサー素子が収納された後、エポキシ樹脂等で空隙を充填するが、本発明におけるコンデンサーはこの空隙部を充填する樹脂としては特に限定はなく、従来から用いられている一般的な樹脂を用いて構成しても同様の効果を得ることができる。
以上のような構成によって安定器の防湿性、コンデンサーの耐薬品性能を向上させることが可能となった。
【0021】
本発明者らはさらに安定器を小型化し得る力率改善用コンデンサーを提供するために鋭意研究を行った。安定器の小型化において最も困難な問題がコイルの発熱であった。安定器本体を構成するコイルは電流を通電させると発熱し、また安定器用容器の空隙部に充填されるポリエステル樹脂は熱伝導率が比較的高く、コイルの発熱を周囲によく伝えるものであった。ところがコンデンサーは高温下で使用することはできず、コイルと安定器の間の距離を縮めるためには、コイルの発熱からコンデンサーを守ることが必要とされた。そこで本発明者らは鋭意研究を行った結果、コイルの発熱がコンデンサー素子に伝導することを防止する断熱層をコンデンサー自身が備える構成とすることで、安定器とコイルの間の距離を大幅に縮めることができることを見出した。
【0022】
よって本発明の力率改善用コンデンサーは、該ケースにコンデンサー素子に前記ケース外部から熱が伝導することを抑制する断熱層を有することが好適である。
このようなコンデンサー素子にコンデンサーケース外部から熱が伝導することを防止する断熱層として最も簡単なものとしては空気層を挙げることができる。
【0023】
図2(a)にケースの一部に空気層からなる断熱層を備えた力率改善用コンデンサーの断面図を示す。
同図に示すように、本発明の力率改善用コンデンサーは、コンデンサー素子収納部10と蓋部12からなるコンデンサーケース内にコンデンサー素子14が収納されており、コンデンサーケースとコンデンサー素子の空隙16にはエポキシ樹脂が充填されている。そしてコンデンサーケースを構成する蓋部12には、空気層からなる断熱層18が備えられている。
【0024】
このような構成によって本発明の力率改善用コンデンサーを安定器本体と接続する際には、コイルとコンデンサー素子の間に断熱層を配置するように接続することによってコンデンサー素子を破壊することなくコイルとの距離を縮めることができるのである。
【0025】
このように断熱層として空気層を用いる形態においては空気層の厚さは5mm以下であることがよく、さらには1mm以上3mm以下であることが好適である。これより大きいとコンデンサーケースが大型してしまう上、空気層中の空気が対流を起こすようになり空気層の熱伝導率が向上してしまい、またこれより小さすぎると熱が伝わりやすくなるためである。
なお本発明はケース内部の一面に空気層を設けたが本発明の形態はこれのみに限られるものではなく、ケースの複数の面に設けても良い。
【0026】
また図2(a)においては空気層18を貫通する形でコンデンサー電極端子20、22を記載したが、この形状のみに限られるものでなく図2(b)に示すように空気層を避けて電極端子を設けても良い。なお図2(b)において、図2(a)と対応する部分には同じ符号を付している。
【0027】
このように、断熱層を空気層によって形成する構成によれば好適にコイルの熱を遮断することができ、さらにコスト的な負担が少ないという利点を有する。
【0028】
また本発明のコンデンサーとしては遮熱板を使用する形態であっても良い。
遮熱板を用いることは従来から行われていた技術であるが、従来では安定器本体と力率改善用コンデンサーを接続する際にコンデンサーと安定器本体の間に遮熱板を固定すると言った組み立て作業が必要とされていた。これによって部品数が増加し、安定器の製造が煩雑となっていた。
ところが本発明はこのように部品数を増加させず、安定器の製造を簡易化するために遮熱板をケースの一部に組み入れて、コンデンサーと一体形成することとしたことを特徴とする。
このような遮熱板を使用する形態としてはいくつかあるので順を追って説明する。
【0029】
図3に遮熱板を使用した力率改善コンデンサーの一実施形態の概要図を示す。同図に示す力率改善用コンデンサーはケース24の一部に発熱体からの距離を一定に保つ突起26が設けられており、前記突起26先端に安定器収納容器の空隙に充填される樹脂より熱伝導度の低い物質によって形成された遮熱板28を固定する事で突起26の長さ分の空間と遮熱板28によって形成される点線で囲まれた断熱層30を形成している。
【0030】
この構成においては遮熱板がコンデンサーと一体形成されて製造されるためコンデンサーと安定器本体を接続する際に遮熱板を取り付ける工程を実質的に省くことが可能である。
また本実施形態はコンデンサーケースの形状を変更し、発熱体から常に一定距離を取る構造としたので、コンデンサーの誘電特性が製品によりばらつきが生じることを防止することが可能となる。
【0031】
さらに図4に遮熱板を使用した力率改善コンデンサーの他の実施形態の概要図を示す。
同図に示す力率改善用コンデンサーは、安定器収納容器の空隙に充填される樹脂より熱伝導度の低い物質によって形成された遮熱板32がケース34内に収納されており、前記遮熱板自体が断熱層となっている。
【0032】
この構成においては遮熱板がコンデンサーケース内に納められてしまっているため、前記実施形態と同様にコンデンサーと安定器本体を接続する際に遮熱板を取り付ける工程を実質的に省くことが可能であると共に、コンデンサーを小型化することが可能である。
【0033】
また図5に遮熱板を使用した力率改善コンデンサーのさらに他の実施形態の概要図を示す。
同図に示す力率改善用コンデンサーは、安定器収納容器の空隙に充填される樹脂より熱伝導度の低い物質によって形成された遮熱板36によってコンデンサーケース38の一部が構成されており、本実施形態においても遮熱板自体が断熱層となっている。
【0034】
この構成においては前記実施形態において得られる効果と共に、ケース内に遮熱板を収納するスペースを設ける必要がなくなるため、さらにコンデンサーを小型化することが可能である。
なおここに示した遮熱板36はポリエステル樹脂と良好な密着性を有する材料によって形成されると共に図5に示されるように、遮熱板36の外枠40をABS樹脂によって形成しており、コンデンサーケースの蓋部を構成しているものである。
【0035】
このように遮熱板をコンデンサーの一部に組み込んでしまうことによって、安定器の製造を簡易化すると共に、安定器の小型化を図ることができるのである。
【0036】
本発明者らはさらに安定器製造の合理化を図ると共に、安定器の小型化を実現するために研究を進めた。そして安定器本体とコンデンサーの間に介在する電気回路を小型化することにとしたのである。図10を参照にしてもわかるように安定器において端子台214内に収納された電気回路はコンデンサーと安定器本体の間を占有し、その大きさはかなり大きいウエイトを占めていた。そのため安定器を小型化するためにこの電気回路をプリント基板にまとめて小型化し、さらなる安定器の小型化のためにこのプリント基板を遮熱板として使用することとしたのである。
【0037】
よって本発明において遮熱板としてプリント基板を用いており、前記プリント基板は、該高圧放電灯用高力率形安定器を形成した際に、安定器本体のコイルへの電力供給及び安定器外部への電力出力を行うための電気回路として機能することが好適である。
【0038】
図6にプリント基板を遮熱板として用いた際の実施形態を示す。なお図6は図3の実施形態と対応しており図3と対応する部分には符号100を加えて記載している。また図6(a)は本発明の力率改善用コンデンサーの正面図、(b)は側面図である。
【0039】
同図に示すようにケース124の一部には突起126が設けられており、その突起の先には遮熱板128が固定されている。そして本実施形態では、遮熱板128は安定器本体のコイルへの電力供給及び安定器外部への電力出力を行うための電気回路として機能するプリント基板よりなっている。そしてプリント基板128と突起126によって断熱層が構成されている。
【0040】
ここに示したプリント基板128には電流ヒューズ、抵抗、温度ヒューズ、リード線などの電気素子が配置されており、コンデンサーの極板端子142、144は、プリント基板と接続され、すでに電気回路に組み込まれている。このため安定器本体と力率改善用コンデンサーを接続するには、安定器本体に接続端子を設けておき、コンデンサーのプリント基板上に備えられた接続端子146、148、150をそれぞれ接続するだけでよい。
【0041】
またプリント基板128に備えられた温度ヒューズ152は、コイルの温度を検知するものであり、安定器本体と接続した際にコイル近傍に配置されるようにプリント基板より突出して固定されている。
【0042】
このように遮熱板としてプリント基板を使用することにより、安定器製造ラインの自動化を進めることができると共に、安定器の小型化ができる。
またこのような力率改善用コンデンサーは機械による自動生産が可能であるため製品の品質が一定化され品質の安定化を図ることもできる。
【0043】
図7に図6に示した力率改善用コンデンサーを安定器本体と接続し、安定器収納容器に収めて樹脂を充填した安定器の概要図を示す。なお同図において図6と対応する部分には同じ符号を付して記載している。また同図において図7(a)は安定器の正面図を、(b)は側面図を示したものである。
【0044】
同図に示すように本発明の力率改善用コンデンサー154はプリント基板128の接続端子146、148によって安定器本体156と接続され、安定器収納容器に一体的に収納し、空隙に樹脂を充填することにより高圧放電灯用高力率形安定器を形成している。このように、本発明の力率改善用コンデンサー154はコンデンサーケース外部からの熱の伝導を抑制する断熱層を有することによってコイルとの設置距離を縮めることができた上、遮熱板として安定器の電気回路として機能するプリント基板128を使用することとしたので安定器全体を大幅に小型化することが可能である。
【0045】
また図8は図4の実施形態と対応した遮熱板としてプリント基板を用いた実施形態である。なお図4とする部分には符号100を加えて記載している。
同図に示す力率改善用コンデンサーは、安定器収納容器の空隙に充填される樹脂より熱伝導度の低い物質によって形成された遮熱板132がケース134内に収納されており、前記遮熱板自体が断熱層となっている。そして遮熱板にはプリント基板を用いている。
【0046】
さらに図9は図5の実施形態と対応した遮熱板としてプリント基板を用いた実施形態である。なお図5とする部分には符号100を加えて記載している。
同図に示す力率改善用コンデンサーは、安定器収納容器の空隙に充填される樹脂より熱伝導度の低い物質によって形成された遮熱板136によってコンデンサーケース138の一部が構成されており、遮熱板自体が断熱層となっている。そして遮熱板にはプリント基板を用いている。
【0047】
このように、プリント基板は安定器の電気回路としての役割を果たしながら、安定器本体からの発熱がコンデンサー内部のコンデンサー素子に伝導することを防止する断熱層として役割を果たす。そして電気回路がプリント基板にまとめられたことによって安定器が大幅に小型化することが可能となった。
またプリント基板を遮熱板として使用してコンデンサーと一体形成することによって安定器の組立工程が簡易化され、自動化に大きく貢献した。
【0048】
なお本発明は断熱層としては遮熱板と空気層それぞれ別々の構成として説明したが、これらを組み合わせて構成してもよく、遮熱板と空気層を組み合わせた構成であると、より大きな断熱効果を得ることができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の力率改善用コンデンサーによれば、耐薬品性に優れる樹脂と安定器収納容器の空隙に充填される樹脂と密着性の良い樹脂によってコンデンサーケースを構成することとしたので、コンデンサーの性能を低下させることなく安定器の防湿性を向上させることができる。
また補助部品等を必要としなくなるため部品点数が削減されコンデンサーケースの小型化、ひいては安定器の小型化が可能になる上、さらに品質の安定化も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のコンデンサーの一実施形態の断面図である。
【図2】図2はケースの一部に空気層からなる断熱層を備えた力率改善用コンデンサーの断面図である。
【図3】図3は遮熱板を使用した力率改善コンデンサーの一実施形態の概要図である。
【図4】図4は遮熱板を使用した力率改善コンデンサーの他の実施形態の概要図である。
【図5】図5は遮熱板を使用した力率改善コンデンサーのさらに他の実施形態の概要図である。
【図6】図6はプリント基板を遮熱板として用いた際の実施形態である。
【図7】図7は図6に示した力率改善用コンデンサーを用いた安定器の概要図である。
【図8】図8は図4の実施形態と対応し、遮熱板としてプリント基板を用いた実施形態である。
【図9】図9は図5の実施形態と対応し、遮熱板としてプリント基板を用いた実施形態である。
【図10】図10は従来の高圧放電灯用高力率形安定器の概要図である。
【符号の説明】
2 力率改善用コンデンサー
4 コンデンサー素子
6 コンデンサー素子収納部
8 蓋部

Claims (5)

  1. コンデンサーを鉄心とコイルからなる安定器本体と電気的に接続し、安定器収納容器に収納して空隙に樹脂を充填する高圧放電灯用安定器に用いられる力率改善用コンデンサーにおいて、
    前記コンデンサーはコンデンサー素子と前記コンデンサー素子を収納するケースを備え、
    前記ケースはコンデンサー素子収納部と蓋部によって構成され、
    前記コンデンサー素子収納部は、少なくともポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)により形成されて耐薬品性に優れており、
    前記蓋部は、少なくともアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)により形成されて前記安定器収納容器の空隙に充填されるポリエステル樹脂と良好な密着性を有しており、
    安定器に用いられた際に、少なくとも前記ケースの蓋部が安定器収納容器の空隙に充填されるポリエステル樹脂によって埋められることを特徴とする力率改善用コンデンサー。
  2. 請求項1記載の力率改善用コンデンサーにおいて、該ケースにはコンデンサー素子に前記ケース外部から熱が伝導することを抑制する断熱層を有することを特徴とする力率改善用コンデンサー。
  3. 請求項に記載の力率改善用コンデンサーにおいて、
    該断熱層には安定器収納容器の空隙に充填される樹脂より熱伝導度の低い物質によって形成された遮熱板が使用されており、
    前記遮熱板は該ケースと一体形成されていることを特徴とする力率改善用コンデンサー。
  4. 請求項に記載の力率改善用コンデンサーにおいて、
    該遮熱板としてプリント基板を用いており、
    前記プリント基板は、該高圧放電灯用高力率形安定器を形成した際に、安定器本体のコイルへの電力供給及び安定器外部への電力出力を行うための電気回路として機能することを特徴とする力率改善用コンデンサー。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の力率改善用コンデンサーと、
    鉄心とコイルからなり前記力率改善用コンデンサーと電気的に接続する安定器本体と、
    前記前記力率改善用コンデンサーおよび前記安定器本体を収納する安定器収納容器と、を備え、前記安定器収納容器の空隙にポリエステル樹脂が充填されて、少なくとも前記力率改善用コンデンサーのケースの蓋部が前記ポリエステル樹脂によって埋められていることを特徴とする高圧放電灯用安定器。
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