JP4445461B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、図柄表示手段で停止表示された図柄が所定図柄であるときに大当たり状態が発生するパチンコ遊技機に関するものである。
通常、例えば第1種とよばれるパチンコ遊技機においては、3つの図柄を変動表示させる図柄表示手段、該図柄表示手段で表示させる図柄を変動表示開始するための始動口、図柄表示手段による図柄の変動表示中に更に遊技球が始動口に入賞したとき、その入賞個数(貯留個数)を記憶する入賞記憶手段、及び該入賞記憶手段にて記憶された入賞個数を表示する入賞個数表示手段などが配設されている。
また、通常のパチンコ遊技機においては、始動口へ遊技球が入賞すると乱数を取得して大当たりか否かの抽選を行うメイン基板や、図柄表示手段による図柄の変動表示等を制御する図柄制御基板などを具備しており、これら基板間の信号の送受信により各種遊技の制御が行われている。そして、メイン基板にて抽選の結果、大当たりとなった場合、図柄表示手段で所定図柄(例えば、同一のものが揃った図柄)が停止表示され、大当たり状態が発生して、例えば大入賞口を所定時間及び所定タイミングにて開放させ、賞球として多数の遊技球が獲得され得るようになっている。
更に、多くのパチンコ遊技機においては、大当たり状態の発生後所定条件の成立(例えば奇数数字の図柄が揃って停止表示した場合など)により、通常の確率で所定図柄を停止表示させる通常確率遊技状態から通常よりも高確率で所定図柄を停止表示させる高確率遊技状態に確率変動させ得るよう構成されている。即ち、大当たり状態の発生後所定条件の成立により、確率変動が生じ、通常確率遊技状態から遊技者にとって有利な高確率遊技状態に切り替えられるのである。
然るに、従来、大当たり状態が発生していないにも関わらず、突然高確率遊技状態になったように見せかける(所謂、突然確変と称される状態とし得る)パチンコ遊技機が提案されるに至っている。具体的には、法律上の大当たり状態と同様の小当たり状態(大当たり状態の所定図柄とは異なる図柄が停止表示する一方、大当たり状態より短い時間だけ例えば大入賞口を開放させる状態)を設定し、当該小当たり状態の発生で確率変動を生じさせることにより、突然に高確率状態が発生したと見せかけるよう構成されている。
特開2005−160740号公報
しかしながら、上記従来のパチンコ遊技機においては、小当たり状態を条件として確率変動を生じさせていることから、以下の如き問題があった。すなわち、小当たり状態によって例えば大入賞口が短時間開放されてしまうことから、その動作により高確率状態に入ったことに遊技者が気付くため、「突然」に確率変動が生じたように見せかけることができず、面白味に欠けてしまうという問題があった。
ところで、本出願人は、入賞記憶手段に記憶された1個分の入賞個数で図柄表示手段の図柄を複数回変動表示させて疑似表示させ得るパチンコ遊技機を既に提案しており、これを利用して突然確変を生じさせることを検討した。しかして、疑似表示において高確率遊技状態と類似した演出を行わせれば、遊技者に対して突然確変した如き見せかけることができるのである。
しかし、その場合であっても、遊技者は、図柄表示手段にて表示される類似の演出表示から、1個分の入賞個数で図柄を複数回変動表示させた疑似表示であることがある程度予測できるようになるため、上記従来と同様の不具合(即ち、「突然」確率変動した如きに見せかけることができない)が生じてしまい、面白味に欠けてしまうという問題の解消は依然困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、入賞記憶手段に記憶された1個分の入賞個数で図柄表示手段の図柄を複数回変動表示させ得るものであって、遊技者に対して期待感をより持たせることにより面白味を向上させることができるパチンコ遊技機を提供することにある。
請求項1記載の発明は、図柄を変動表示させる図柄表示手段と、該図柄表示手段で表示させる図柄を変動表示開始するための始動口と、前記始動口への遊技球の入賞によって開始された前記図柄表示手段の図柄の変動表示中、更に遊技球が前記始動口に入賞したときに、その入賞個数を記憶する入賞記憶手段と、該入賞記憶手段に記憶された1個分の入賞個数で前記図柄表示手段の図柄を複数回変動表示させる疑似表示手段とを具備し、前記図柄表示手段で所定図柄が停止表示したときに多数の遊技球を獲得し得る大当たり状態が発生するとともに、所定の背景演出を伴って通常の確率で前記所定図柄を停止表示させる通常確率遊技状態と、該通常確率遊技状態時とは異なる背景演出を伴って通常よりも高確率で前記所定図柄を停止表示させる高確率遊技状態とを選択的に発生させ得るパチンコ遊技機において、前記疑似表示手段にて前記高確率遊技状態時の背景演出と類似した態様での背景演出を伴って図柄を複数回変動表示させた後、所定図柄が停止表示して大当たり状態となる第1ケースと、所定図柄が停止表示されずハズレとなる第2ケースと、所定図柄が停止表示されず高確率遊技状態となる第3ケースとがあることを特徴とするパチンコ遊技機。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のパチンコ遊技機において、前記第3ケースは、所定図柄とは異なる図柄が停止表示した場合の小当たり状態の発生によるものであることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のパチンコ遊技機において、前記第2ケースは、前記第3ケースと同様の小当たり状態の発生によるものであることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、疑似表示手段にて前記高確率遊技状態時の背景演出と類似した態様での背景演出を伴って図柄を複数回変動表示させた後、所定図柄が停止表示して大当たり状態となる第1ケースと、所定図柄が停止表示されずハズレとなる第2ケースと、所定図柄が停止表示されず高確率遊技状態となる第3ケースとがあるので、入賞記憶手段に記憶された1個分の入賞個数で図柄表示手段の図柄を複数回変動表示させ得るものであって、遊技者に対して期待感をより持たせることにより面白味を向上させることができる。特に、第3ケースの場合、疑似表示を認識し得る遊技者に対しても「突然」確率変動した如きに見せかけることができ、面白味をより向上させることができる。
請求項2の発明によれば、第3ケースが所定図柄とは異なる図柄が停止表示した場合の小当たり状態の発生によるものであるので、かかる小当たり状態を大当たり状態の1形態とみなせば、従来通り、大当たり状態が発生した後に確率変動を生じさせ、通常確率遊技状態から高確率遊技状態へ移行させることができる。
請求項3の発明によれば、第2ケースが第3ケースと同様の小当たり状態の発生によるものであるので、第2ケース(ハズレとなるケース)及び第3ケース(高確率遊技状態となるケース)の何れの場合であっても、例えば大入賞口を同様な動作にて開放させることができ、遊技者にとってこれらを見分けるのが更に困難となる。従って、遊技者に対して期待感を更に持たせることにより面白味を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係るパチンコ遊技機は、図1及び図2に示すように、ガラス板2が取り付けられた前面枠3を有しており、かかるガラス板2から遊技者が遊技盤4を目視し得るように構成されている。当該遊技盤4には、始動口6や大入賞口7の他、種々役物や複数の釘、或いは風車等が形成されている。
また、遊技盤4の略中央には、液晶表示装置などから成る図柄表示手段5が配設されており、その画面に所定の図柄や背景等を表示し得るようになっている。そして、始動条件が成立(例えば始動口6に遊技球が入賞)したときに、3つの図柄を変動表示させ、これら図柄が揃って停止表示(所定図柄の停止表示)されることにより「大当たり状態」を発生させ得るよう構成されている。「大当たり状態」が発生すると、大入賞口7を所定時間及びタイミングで開閉させ、遊技者が多数の遊技球を獲得することができる。
上記図柄表示手段5の近傍には、4つのランプから成る入賞個数表示手段12が配設されており、始動口6への入賞個数(貯留個数)を表示し得るよう構成されている。即ち、始動口6への遊技球の入賞によって開始された図柄表示手段5の図柄の変動動作中、更に遊技球が始動口6に入賞したときは、その入賞の個数に応じてランプを点灯させ、遊技者に貯留個数を報知し得るようになっているのである。
更に、パチンコ遊技機1の下部右隅にはハンドル8が配設されており、該ハンドル8の操作により上皿9内の遊技球を遊技盤4へ打ち出すよう構成されている。このハンドル8には、遊技内容に関わる所定タイミングで当該ハンドル8を振動させる振動手段(図2参照)が配設されており、ハンドル8の振動により遊技中の演出効果を高めている。尚、図1中符号11は、下皿10近傍に取り付けられたスピーカを示しており、かかるスピーカ11から発せられる音声によっても遊技中の演出効果が高められている。
パチンコ遊技機1の内部には、図2に示すように、メイン基板13、図柄制御基板14、ランプ制御基板15及び音声制御基板16が配設されており、各基板はそれぞれ透明樹脂から成るケース(不図示)内に収容されつつ所定の基板や素子と電気的に接続されている。具体的には、メイン基板13と図柄制御基板14とが接続されており、当該メイン基板13の出力信号或いは制御信号が図柄制御基板14に送信され得るよう構成されている一方、かかる図柄制御基板14とランプ制御基板15及び音声制御基板16とが接続されて図柄制御基板14の出力信号或いは制御信号がこれらランプ制御基板15及び音声制御基板16にそれぞれ送信され得るよう構成されている。
音声制御基板16は、ROM及びRAMと接続されたCPUがI/Oを介して振動手段及びスピーカ11等と電気的に接続されており、スピーカ11からの出力や振動手段による振動を所定のタイミングにて行わせるよう制御するものである。これにより、効果音や音声或いはハンドル8を介して遊技者に伝達される振動により遊技に関わる演出を行わせることができる。
ランプ制御基板15は、上記した音声制御基板16と同様、CPU及び該CPUと接続されたROMやRAM等を有し、このうちCPUが装飾LED、ガラス枠ランプ及びサイドランプ等とI/Oを介して接続されていて、これらランプ等の点灯又は点滅動作を所定のタイミングにて行わせるべく制御し得るよう構成されている。
図柄制御基板14は、図柄表示手段5を制御してその画面に図柄の変動表示又は停止表示を行わせたり、所定の図柄や背景或いは演出のためのキャラクタ等を表示させるもので、メイン基板13と同様、ROMやRAMなどと接続されたCPU14aを有して構成されている。かかるCPU14aは、I/Oを介してメイン基板13のCPU13aや図柄表示手段5及び入賞個数表示手段12と接続され、当該メイン基板13からの指示に基づき図柄表示手段5による図柄の表示を制御したり、或いは入賞個数表示12に入賞個数(入賞記憶手段18にて記憶された正規の入賞個数、及び擬似的な減算表示を含む)を表示させたりするよう構成されている。
メイン基板13は、パチンコ遊技機1全般に亘る遊技内容を制御するもので、同図に示す如く、ROMやRAMなどと接続されたCPU13aを有して構成されている。尚、CPU13aは、始動口6への入賞を検出する始動スイッチ、大入賞口7への入賞を検出する大入賞口スイッチ、継続スイッチ、大入賞口7を開閉動作させる大入賞口ソレノイド、普通入賞口スイッチSW1及びSW2とそれぞれI/Oを介して接続されている。
また、CPU13aには、始動口6に遊技球が入賞すると乱数を取得して大当たりか否か或いは小当たりか否かの抽選を行う抽選手段17と、始動口6への遊技球の入賞によって開始された図柄表示手段5の図柄の変動表示中、更なる遊技球の始動口6への入賞個数(貯留個数)を記憶する入賞記憶手段18と、擬似的な図柄の変動表示(疑似表示)を行わせる変動パターンが選択された場合に擬似的な表示を連続して行わせ得る疑似表示手段19とが形成されている。
ここで、疑似表示手段19は、図柄表示手段5の変動表示開始時であって、且つ、その変動表示が抽選手段17による抽選の結果大当たり状態を発生させるべきものと判定された場合(第1ケース)、確率変動を生じない小当たり状態を発生させるべきと判定された場合(第2ケース)、通常遊技状態から高確率遊技状態とする小当たり状態を発生させるべきと判定された場合(第3ケース)の何れかである場合、入賞記憶手段18で記憶された入賞個数に関わらない複数回の擬似的な図柄の変動表示を行わせる。
即ち、疑似表示手段19は、上記第1ケース、第2ケース或いは第3ケースの何れかの変動パターンが選択されると、入賞記憶手段18に記憶された1個分の入賞個数で図柄表示手段5の図柄を複数回変動表示(疑似表示)させ得るよう構成されているのである。例えば、第1ケースが選択された場合、図3に示すように、入賞記憶手段18にて記憶された1個分の入賞個数で、疑似表示1〜疑似表示4の4つの疑似表示(高確率遊技状態時と類似した演出がなされる)を行った後、大当たり状態発生時のリーチ演出を行わせる。
また、第2ケースが選択された場合、図4に示すように、疑似表示1〜疑似表示3の3つの疑似表示(高確率遊技状態時と類似した演出がなされる)を行った後、小当たり状態発生時の動作として、大入賞口7を所定時間及びタイミングで開閉させる。但し、このときの大入賞口7の動作は、大当たり状態発生時よりも短時間及びタイミングによる開放動作である。然るに、第2ケースにおいては、大当たり状態発生時の所定図柄は停止表示されずハズレとなる場合であるため、一連の疑似表示後、通常確率遊技状態が維持されることとなる。
一方、第3ケースが選択された場合、図5に示すように、疑似表示1〜疑似表示3の3つの疑似表示(高確率遊技状態時と類似した演出がなされる)を行った後、小当たり状態発生時の動作として、第2ケースと同様、大入賞口7を所定時間(短時間)及びタイミングで開閉させる。然るに、第3ケースにおいては、大当たり状態発生時の所定図柄は停止表示されず高確率遊技状態となる場合であるため、一連の疑似表示後、確率変動して通常確率遊技状態から高確率遊技状態となる。
上記実施形態によれば、入賞記憶手段18に記憶された1個分の入賞個数で図柄表示手段5の図柄を複数回変動表示(疑似表示)させ得るものであって、遊技者に対して期待感をより持たせることにより面白味を向上させることができる。また、その際、一連の疑似表示が高確率遊技状態時と類似した演出とされているので、遊技者にとって突然確変したと思わせることができ、面白味を更に向上させることができる。例えば、通常確率遊技状態における図柄の通常変動時には、昼の背景を表示した演出、高確率遊技状態における図柄の通常変動時には、夜の背景を表示した演出とした場合、疑似表示を夜の背景であって高確率遊技状態時とは微妙に異なる演出とすることができる。
更に、上記実施形態によれば、第3ケースの場合、疑似表示を認識し得る遊技者に対しても「突然」確率変動した如きに見せかけることができ、面白味をより向上させることができる。然るに、第3ケースが所定図柄とは異なる図柄が停止表示した場合の小当たり状態の発生によるものであるので、かかる小当たり状態を大当たり状態の1形態とみなせば、従来通り、大当たり状態が発生した後に確率変動を生じさせ、通常確率遊技状態から高確率遊技状態へ移行させることができる。
また更に、第2ケースが第3ケースと同様の小当たり状態の発生によるものであるので、第2ケース(ハズレとなるケース)及び第3ケース(高確率遊技状態となるケース)の何れの場合であっても、大入賞口7を同様な動作(大入賞口7を所定時間(短時間)及びタイミングで開閉)にて開放させることができ、遊技者にとってこれらを見分けるのが更に困難となる。従って、遊技者に対して期待感を更に持たせることにより面白味を向上させることができる。
尚、本実施形態においては、上記の如き入賞個数に対応した変動パターンを実行する際、該変動パターンにおける擬似的な図柄の変動表示を行う毎に入賞個数表示手段12で表示する入賞個数を擬似的に減算表示するよう構成してもよい。これにより、擬似的な図柄の変動表示が終了して入賞個数が擬似的に減算表示されるので、不自然さがなく連続的な擬似表示を行わせることができる。一方、遊技者から見た場合、図柄表示手段5で表示される図柄が複数回変動しているように見えるが、メイン基板13側における制御では1回の図柄の変動となる。
更に、入賞個数に対応した図柄の変動パターンの実行後(即ち、擬似的な図柄の変動表示が全て終了した後)、入賞個数表示手段12による擬似的な減算表示を一旦消去し、入賞記憶手段18に記憶された正規の入賞個数を当該入賞個数表示手段12にて改めて表示するようにするのが好ましい。これにより、擬似的な減算表示は入賞個数に対応した図柄の変動パターンを実行しているときのみとされ、変動パターンの実行後は常に正規な入賞個数を表示することができる。
次に、上記構成のパチンコ遊技機1による制御内容について、図6で示すフローチャートに基づいて説明する。
S1にて始動口6への遊技球の入賞(始動条件の成立)が検知されると、その始動口入賞信号を図柄制御基板14側へ送信するとともに、入賞記憶手段18の入賞個数(貯留個数)を1だけ加算する(S2)。その後、メイン基板13にて乱数が取得される(S3)とともに、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるか否かが判定される(S4)。
そして、高確率遊技状態である場合は、S5へ進み、高確率による大当たり判定(大当たり状態となる確率が通常状態より大きい抽選)が行われる一方、通常確率遊技状態である場合は、S6へ進み、通常確率による大当たり判定(大当たり状態となる確率が高確率より低い通常の抽選)が行われる。
然るに、これらS5又はS6による判定(抽選)の結果が大当たりか否かが判定され(S7)、大当たりであると判定されると、S8へ進み、停止表示させるべき大当たり図柄(所定図柄)を例えば別個の抽選にて選択する。尚、本実施形態においては、大当たりとは別個であるが、大当たりの一形態である小当たりが設定されており、S5又はS6において、大当たりの判定と同時に小当たりの判定も行われるようになっている。
その後、大当たり図柄を停止表示させる過程の変動表示演出の形態を選択する(S9)のであるが、かかる選択には疑似表示手段19による疑似表示演出の形態も含まれる。即ち、S9においては、通常の大当たり発生時における変動表示演出の形態の選択に加え、入賞記憶手段18に記憶された1個分の入賞個数で図柄表示手段5の図柄を複数回変動表示(疑似表示)させるべきか否かが選択されるのである。かかる疑似表示の選択が本発明の第1ケースに相当する。
しかして、図柄制御基板14に対し、S9にて選択された演出に基づく図柄表示手段5による図柄変動を開始させるためのコマンドを送信するとともに(S10)、所定時間後において図柄変動を停止して図柄(大当たり発生の所定図柄)を停止表示させる(S11)。その後、大当たり動作を行わせるべくコマンドを送信する(S12)ことにより、大入賞口7を所定時間及びタイミングで開閉させる。これにより、遊技者が多数の遊技球を獲得することができる。
上記一連の大当たり動作(大当たり時の所定ラウンドの終了)後、S8にて選択された大当たり時の所定図柄が高確率遊技状態とすべきものか否かが判定され(S13)、高確率遊技状態とすべき所定図柄でない場合は、S14へ進み、その後において通常確率遊技状態とするとともに、高確率遊技状態とすべき所定図柄の場合は、S15へ進み、その後の遊技において高確率遊技状態とする。
一方、S7にて、抽選の結果大当たりでないと判定されると、S16へ進み、大当たりとは異なるものの当該大当たりの一形態である「小当たり」であるか否かが判定される。小当たりであると判定されると、小当たり図柄を停止表示させる過程の変動表示演出の形態を選択する(S17)のであるが、かかる選択には疑似表示手段19による疑似表示演出の形態も含まれる。
即ち、S17においては、通常の小当たり発生時における変動表示演出の形態の選択に加え、入賞記憶手段18に記憶された1個分の入賞個数で図柄表示手段5の図柄を複数回変動表示(疑似表示)させるべきか否かが選択されるとともに、疑似表示手段にて図柄を複数回変動表示(疑似表示)させた後、所定図柄が停止表示されずハズレとなる場合(第2ケース)と、所定図柄が停止表示されず高確率遊技状態となる場合(第3ケース)とが選択されるのである。
しかして、図柄制御基板14に対し、S17にて選択された演出に基づく図柄表示手段5による図柄変動を開始させるためのコマンドを送信するとともに(S18)、所定時間後において図柄変動を停止して図柄(所定図柄とは異なる図柄)を停止表示させる(S19)。その後、小当たり動作を行わせるべくコマンドを送信する(S20)ことにより、大入賞口7を大当たり時に比べて短時間及びタイミングで開閉させる。
その後、S16で判定された「小当たり」が、その後ハズレとなるもの(第2ケース)か、或いは高確率遊技状態とすべきもの(第3ケース)かを判定し(S21)、高確率遊技状態とすべきもの(第3ケース)である場合は、S15へ進み、その後の遊技において高確率遊技状態とする一方、高確率遊技状態とすべきものでない(即ち、ハズレとなる第2ケース)と判定されると、通常遊技状態が維持されつつS1へ戻ることとなる。
このように、小当たり状態において、その後ハズレとする場合(第2ケース)と高確率遊技状態とする場合(第3ケース)とで、小当たり発生時の動作(本実施形態の如く大入賞口7の短時間の開閉など)が同様なものとなるため、遊技者にとってこれらを見分けるのが更に困難となり、遊技者に対して期待感を更に持たせることにより面白味を向上させることができる。
尚、S16にて小当たりでないと判定されると、S22へ進み、ハズレ図柄を停止表示させる過程の変動表示演出の形態を選択する。本実施形態においては、かかる選択には疑似表示手段19による疑似表示演出の形態は含まれない。しかして、図柄制御基板14に対し、S22にて選択された演出に基づく図柄表示手段5による図柄変動を開始させるためのコマンドを送信するとともに(S23)、所定時間後において図柄変動を停止して図柄(ハズレ図柄)を停止表示させ(S14)、S1へ戻る。
以上で本実施形態に係る一連の制御が終了するのであるが、例えばS22によるハズレ図柄変動演出選択において、疑似表示手段19による疑似表示演出の形態を含むよう構成してもよい。この場合、入賞記憶手段18に記憶された1個分の入賞個数で図柄表示手段5の図柄を複数回変動表示(疑似表示)させるのであるが、最終に停止表示される図柄が大当たり及び小当たりでもないハズレとなる。
以上、本実施形態のパチンコ遊技機について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば疑似表示手段19による複数の疑似表示の回数は限定されず、及びその演出形態は、高確率遊技状態時と類似していれば、如何なる演出であってもよい。また、本実施形態においては、第2ケースと第3ケースとが小当たり状態によるものとされ、その小当たり動作を同様のものとすることにより、両者の区別をつけ難くしているが、第3ケースのみ小当たり動作させるもの、或いは第2ケース及び第3ケースとも小当たり動作させないものとしてもよい。
疑似表示手段にて前記高確率遊技状態時の背景演出と類似した態様での背景演出を伴って図柄を複数回変動表示させた後、所定図柄が停止表示して大当たり状態となる第1ケースと、所定図柄が停止表示されずハズレとなる第2ケースと、所定図柄が停止表示されず高確率遊技状態となる第3ケースとがあるパチンコ遊技機であれば、外観が異なるもの或いは他の機能が付加されたものにも適用することができる。
本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機を示す正面図 同パチンコ遊技機の内部構成を示すブロック図 同パチンコ遊技機による第1ケースにおける表示順序を示す模式図 同パチンコ遊技機による第2ケースにおける表示順序を示す模式図 同パチンコ遊技機による第3ケースにおける表示順序を示す模式図 同パチンコ遊技機におけるメイン基板の処理工程を示すフローチャート
符号の説明
1…パチンコ遊技機
2…ガラス板
3…前面枠
4…遊技盤
5…図柄表示手段
6…始動口
7…大入賞口
8…ハンドル
9…上皿
10…下皿
11…スピーカ
12…入賞個数表示手段
13…メイン基板
14…図柄制御基板
15…ランプ制御基板
16…音声制御基板
17…抽選手段
18…入賞記憶手段
19…疑似表示手段

Claims (3)

  1. 図柄を変動表示させる図柄表示手段と、
    該図柄表示手段で表示させる図柄を変動表示開始するための始動口と、
    前記始動口への遊技球の入賞によって開始された前記図柄表示手段の図柄の変動表示中、更に遊技球が前記始動口に入賞したときに、その入賞個数を記憶する入賞記憶手段と、
    該入賞記憶手段に記憶された1個分の入賞個数で前記図柄表示手段の図柄を複数回変動表示させる疑似表示手段と、
    を具備し、前記図柄表示手段で所定図柄が停止表示したときに多数の遊技球を獲得し得る大当たり状態が発生するとともに、所定の背景演出を伴って通常の確率で前記所定図柄を停止表示させる通常確率遊技状態と、該通常確率遊技状態時とは異なる背景演出を伴って通常よりも高確率で前記所定図柄を停止表示させる高確率遊技状態とを選択的に発生させ得るパチンコ遊技機において、
    前記疑似表示手段にて前記高確率遊技状態時の背景演出と類似した態様での背景演出を伴って図柄を複数回変動表示させた後、所定図柄が停止表示して大当たり状態となる第1ケースと、所定図柄が停止表示されずハズレとなる第2ケースと、所定図柄が停止表示されず高確率遊技状態となる第3ケースとがあることを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 前記第3ケースは、所定図柄とは異なる図柄が停止表示した場合の小当たり状態の発生によるものであることを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機。
  3. 前記第2ケースは、前記第3ケースと同様の小当たり状態の発生によるものであることを特徴とする請求項2記載のパチンコ遊技機。
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