JP4444712B2 - 耐摩耗伸びチェーン - Google Patents
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Description
ブシュチェーンは、内プレートに形成された一対のブシュ取付孔に嵌合固定したブシュと、このブシュに遊嵌されるとともに外プレートに形成された一対のピン取付孔に嵌合固定した連結ピンとを備え、内プレート及び外プレートを複数連結して構成されている。
また、ローラチェーンは、内プレートに形成された一対のブシュ取付孔に嵌合固定したブシュと、このブシュの内孔に遊嵌されるとともに外プレートに形成された一対のピン取付孔に嵌合固定した連結ピンと、ブシュに遊嵌されたローラとを備え、内プレート及び外プレートを複数連結して構成されている。
この特許文献1に開示されている耐摩耗伸びチェーンは、運転中にスプロケットとの噛合い時に遠心力と衝撃によって、ブシュの外周面から潤滑油が滲出して飛散するのを防止するために、ブシュの外周面にのみ被膜を形成して封孔部を形成するとともに、ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間への給油が必要ないようにしたものである。
しかし、このようにブシュ11の内周面の全体又は数箇所部分に封孔部12を形成すると、図4に示すように、ブシュ11の内周面に形成された被膜による封孔部12と連結ピン13とがメタル接触Mになり、封孔部12が摩滅するまでブシュ11の内周面と連結ピン13の外周面との間に燒結金属からの潤滑油供給が全くあるいは充分に行なわれず、運転初期段階でブシュ11や連結ピン13の摩耗が促進され、耐摩耗伸びチェーンの初期摩耗伸びが大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、ブシュチェーン、ローラチェーン等の耐摩耗伸びチェーンを対象とするものであるが、その一実施例としてローラチェーンについて説明する。
図1は、ローラチェーンの組立状態を示す斜視図であり、図2は、ブシュにプレ給油した場合の説明図であり、図3は、本実施例の耐摩耗伸びチェーン及び比較例のチェーンの比較試験結果であって運転時間とチェーン伸び量との関係を示すグラフである。
このような封孔処理は、メッキ、金属溶射等により行なわれ、ブシュ3の内周面に全体に亙ってメッキ被膜、金属溶射被膜などにより含油燒結金属の含油細孔を封孔する封孔部4が形成されている。
なお、図2における符号5は、ブシュ3の外周面に形成された封孔部である。
上述したようなブシュ3の内周面と連結ピン7の外周面との間にプレ給油されているので、運転初期段階におけるブシュ3の内周面及び連結ピン7の外周面における摩耗を抑制することができるとともに、含油燒結金属の含油細孔を封孔する封孔部4により含油燒結金属の摩耗が防止されてブシュ3の延命効果を図ることができる。
また、運転経過に伴って封孔部4が摩耗すると含油燒結金属から潤滑油が滲出するため、追加給油することなく摩耗を抑制することができ、その結果、チェーン1の耐摩耗伸び寿命を向上させることができる。
ブシュ3の内周面に全体に亙って封孔部4が形成されたブシュ3の内周面と連結ピン7の外周面との間に潤滑油をプレ給油した本実施例のローラチェーンと、ブシュの内周面に全体に亙って封孔部が形成されたブシュ11の内周面と連結ピン13の外周面との間に潤滑油をプレ給油されていない比較例のローラチェーンとを2つのスプロケットに無端状に懸回して運転試験を行なった。
その結果、図5に示すように、運転初期段階におけるローラチェーンの摩耗伸び量は、実施例のものが比較例のものより小さく、運転時間経過後において、両者は、矢印tで示すようにローラチェーンの伸び量に差があり、プレ給油したローラチェーンの方が長寿命となっている。
したがって、ブシュチェーンにおいても、運転初期段階において、プレ給油された潤滑油によりブシュの内周面、連結ピンの外周面における摩耗を抑制して耐摩耗伸びチェーンの初期伸びを抑制することができるとともに、封孔部の摩滅後には含油燒結金属からの潤滑油滲出によりブシュの内周面、連結ピンの外周面における摩耗を抑制することができ、その結果、耐摩耗伸びチェーンの耐摩耗伸び寿命を向上させることができる。
2・・・内プレート
3・・・ブシュ
4・・・ブシュ3の内周面における封孔部
5・・・連結ピン7の外周面における封孔部
6・・・外プレート
7・・・連結ピン
8・・・ローラ
9・・・潤滑油
Claims (1)
- 内プレートに形成された一対のブシュ取付孔に固定した含油燒結金属製のブシュと、該ブシュに遊嵌するとともに外プレートに形成された一対のピン取付孔に固定した連結ピンとを備えてなる耐摩耗伸びチェーンにおいて、
前記含油燒結金属の含油細孔を封孔してなる封孔部が前記ブシュの内周面の全体に亙って形成されているとともに、
前記ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間に潤滑油がプレ給油されていることを特徴とする耐摩耗伸びチェーン。
Priority Applications (1)
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JP2004093705A JP4444712B2 (ja) | 2004-03-26 | 2004-03-26 | 耐摩耗伸びチェーン |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004093705A JP4444712B2 (ja) | 2004-03-26 | 2004-03-26 | 耐摩耗伸びチェーン |
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ID=35181256
Family Applications (1)
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JP2004093705A Expired - Fee Related JP4444712B2 (ja) | 2004-03-26 | 2004-03-26 | 耐摩耗伸びチェーン |
Country Status (1)
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- 2004-03-26 JP JP2004093705A patent/JP4444712B2/ja not_active Expired - Fee Related
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