JPH07208561A - 高温・高荷重用長寿命ブロックチェーン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ブロックチェーンのカジリ摩耗が
防止され、高温下での寿命延長を図る。 【構成】 ブロックチェーン内リンクピン穴部に潤滑剤
入り銅合金ブッシュを設けたことを特徴とする高温高荷
重用長寿命ブロックチェーン、及び、内リンクピン穴部
に給油孔を設けたことを特徴とする高温高荷重用長寿命
ブロックチェーン。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、高温で使用される高荷
重用ブロックチェーンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２は、従来のブロックチェーンの連結
部の図である。図において、１は外リンクで、２は内リ
ンクであり、両リンクはピン３で連結されている。また
類似の技術として、特公昭５２−３０６５８号公報に記
載されたローラーチェーンがある。同公報のチェーン
は、ローラー部にブッシュを設け、リンクプレートに油
溝を設けたものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のブロックチェー
ンの内リンク２、ピン３の材質は、合金鋼で出来てお
り、その摺動部は鋼対鋼の滑り摩擦となり、給油脂が切
れた場合、カジリ摩耗が発生し、チェーン寿命が著しく
短くなることがあった。更に高温の環境下に於いては、
給油脂が極めて難しく、チェーン寿命が短くなるという
問題がある。また、特公昭５２−３０６５８号公報のロ
ーラーチェーンは、リンクプレート部に油溝を設けたた
めに、チェーン自体が弱体化するといった欠点があっ
た。

【０００４】本発明は前記従来技術の問題点を有利に解
決するためになされたもので、ブロックチェーンのカジ
リ摩耗を防止し、高温下での寿命延長を図ることができ
るブロックチェーンを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のの主旨は、 （１）ブロックチェーン内リンク２のピン穴部に潤滑剤
入り銅合金ブッシュ４を設けたことを特徴とするチェー
ン。 （２）内リンク２のピン穴部に給油孔５を設けたことを
特徴とするチェーンを要旨とするものである。

【０００６】図１に本発明のブロックチェーンの部分図
を示す。本発明のブロックチェーンは、カジリ摩耗の発
生を防止するために、内リンク２のピン穴部に潤滑剤入
り銅合金ブッシュ４を用いる。更に、チェーンの摺動部
へ定期的に給油するための給油孔５を、内リンク２とブ
ッシュ４を貫通してピン３まで達する位置に設ける。

【０００７】

【作用】次に本発明のチェーンの作用について述べる。
図１において、内リンク２に設けた潤滑剤入り銅合金ブ
ッシュ４によりチェーン摺動部が異種金属となり、カジ
リ摩耗、焼付きを防ぎ、異常摩耗を防止できる。更に潤
滑効果により摩耗を遅らせ、チェーン寿命を延長するこ
とができる。

【０００８】特に、高温化に於ける給油脂が困難なチェ
ーンに有効である。ここで、ブッシュの材質としては、
一般的に用いられている潤滑剤入り銅合金であれば、何
でも良く、例えば、オイレス５００ＳＰ１−ＳＬ２０２
（（株）キソー製）などがある。更に、内リンクのピン
穴に設けた給油孔５により、外部からの給油も可能であ
る。

【０００９】本発明は図１に示すように、内リンク２に
潤滑剤入りブッシュ４を圧入し、ピン穴部に給油孔５を
設けたものであり、特に高温下での使用に有効である。
そして図３に示すように、本発明のチェーンは、従来の
チェーンと比較し、２倍以上の耐摩耗性があり、大幅な
寿命延長が期待できる。

【００１０】

【発明の効果】本発明により、従来発生していたチェー
ンのカジリ摩耗が防止され、高温下でのチェーン寿命延
長が図れると共に、チェーン取替工事削減効果が期待で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の斜視図である。

【図２】従来チェーンの斜視図である。

【図３】本発明と従来例における摩耗比較グラフであ
る。

【符号の説明】

１ 外リンク ２ 内リンク ３ ピン ４ 潤滑剤入り銅合金ブッシュ ５ 給油孔

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブロックチェーン内リンクピン穴部に潤
   滑剤入り銅合金ブッシュを設けたことを特徴とする高温
   ・高荷重用長寿命ブロックチェーン。
2. 【請求項２】 ブロックチェーン内リンクピン穴部に給
   油孔を設けたことを特徴とする請求項１記載の高温・高
   荷重用長寿命ブロックチェーン。