JP4443973B2 - 移相器 - Google Patents

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Description

この発明は、移相器、ローカル信号発生回路、および変復調器に関し、より特定的には、主として高周波通信において用いられる移相器、ローカル信号発生回路、および変復調器に関する。
近年、携帯電話の普及や無線LAN(Local Area Network)の実用化などに伴い、高周波半導体デバイスが脚光を浴びている。高周波半導体デバイスは、これらの電子機器の高性能化、小型化および低コスト化を実現するのに不可欠なデバイスである。高周波半導体デバイスを実現する材料としては、これまで、高い電子移動度を有するGaAs(ガリウム砒素)等のIII−V族化合物半導体が主に用いられてきた。
最近では、Si(シリコン)を用いたCMOSFET(Complementary Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の微細化が急激に進み、微細ゲート長が0.2μm未満のMOSFETを形成可能となっている。その結果、SiのCMOSFETは、トランスコンダクタンスが著しく向上し、高周波特性が向上した。これにより、SiのCMOSFETは、ギガヘルツ帯の高周波半導体デバイスにも適用可能な特性を持つようになってきている。
SiのCMOSプロセス技術により高周波半導体デバイスを作製可能となれば、高周波半導体デバイス作製の著しい低コスト化が実現できる。それとともに、元来SiのCMOSプロセス技術により作製されているベースバンド部等のロジック回路部と高周波半導体デバイスとの1チップ化も期待できる。この1チップ化が実現すれば、高周波デバイスのシステム・オン・チップ化による低コスト化および低実装面積化が可能となる。
このような状況のもと、CMOSプロセスを用いて各種用途における高周波フロントエンド回路を低コスト・高集積化で1チップ集積回路化すべく、送受信装置のアーキテクチャについて検討されている。ここでは、受信アーキテクチャを例に説明する。
従来、受信アーキテクチャとして主流であったスーパーヘテロダイン方式は、高周波信号の周波数RFを中間周波数IFにいったん変換し、中間周波数で動作するIF(Intermediate Frequency)回路を介してベースバンド信号を生成する方式である。中間周波数への変換は、周波数変換回路であるミクサ回路によって行なわれる。
スーパーヘテロダイン方式では、ミクサ回路に供給する局部発信信号(ローカル信号)の周波数をLFとすると、RF±LF=IFとなる。すなわち、同一の中間周波数に変換される高周波信号が2つ存在することになり、所望波と不要波とが併存する。このうち不要波はイメージ信号と呼ばれ、このイメージ信号の抑圧が最大の課題となっている。
スーパーヘテロダイン方式では、イメージ信号の抑圧のため、IF回路部において、高いQ値を有する高性能IFフィルタが必要となる。IFフィルタは、CMOSプロセスによって作製することが一般に極めて困難である。そのため、IFフィルタ部を外部部品とし、その他の回路をCMOSプロセスにより集積回路化したチップとともに、プリント基板等に実装していた。こうして形成されたモジュールは、実装面積が増大するため、コスト増大を招いていた。
CMOSプロセスによる高集積の1チップ集積回路化を効果的に実現するためには、このような外部部品を可能な限り削減していくことが必須である。これにより、1チップ集積回路化による低コスト化の効果を最大限に享受することができる。このような観点から現在注目されているのが、ダイレクトコンバージョン方式である。
ダイレクトコンバージョン方式は、ローカル信号を高周波信号と同一の周波数とし、中間周波数をゼロにして、高周波信号を直接ベースバンド信号に変換する方式である。ダイレクトコンバージョン方式では、上述のスーパーヘテロダイン方式において必要だったIFフィルタが不要となる。このため、高周波フロントエンド回路のCMOSプロセスによる高集積の1チップ集積回路化に有利である。
しかしながら、ダイレクトコンバージョン方式では、DC(Direct Current)オフセットおよび2次の非線形性の2つの問題点を克服しなければならない。
ダイレクトコンバージョン方式では、高周波信号とローカル信号とが同一である。そのため、ローカル信号が高周波信号の経路に漏れると、この漏洩信号とローカル信号との自己混合によって大きなDCオフセットが発生する。このDCオフセットが読み出すべき所望のベースバンド信号に重畳すると、受信感度が著しく低下するとともに、漏洩したローカル信号のレベルが外界の影響で変動する。これにより、DCオフセットも変動することとなり、DCオフセットの影響を完全に除去するのが非常に困難となる。
また、2次の非線形性の問題では、ミクサ回路部等でいったん2次の非線形性がベースバンド信号に重畳されると、ベースバンド信号と所望波との区別がつかなくなる。そのため、ベースバンド信号から2次の非線形性を取り除くことができなくなる。
このように、ダイレクトコンバージョン方式は、高周波フロントエンド回路のCMOSプロセスによる高集積の1チップ集積回路化には有利であるが、DCオフセットおよび2次の非線形性という2つの問題を解決しなければならない。これらの問題をミクサ回路部の工夫によって解決する解決策の1つとして、ハーモニックミクサが提案されている。
点対称な非線形特性を有する素子を用いて高周波信号の1/2の周波数のローカル信号を入力することにより、ダイレクトコンバージョン方式でのミクサ動作が実現される。当該ミクサ動作では、ローカル信号が漏れて高周波信号の経路から入力されても、ローカル信号と高周波信号とは周波数が異なるため、ローカル信号の成分がベースバンド信号に変換されることはない。そのため、原理的にはローカル信号の自己混合が起こらず、ダイレクトコンバージョン方式におけるDCオフセットの問題を解消することができる。
さらに、用いる非線形素子が奇対称特性を有するため、偶数次の歪みも原理的には発生しない。そのため、ダイレクトコンバージョン方式における2次の非線形性の問題も解決することができる。
ハーモニックミクサとしては、逆並列接続したダイオード対(APDP:Anti-Parallel Diode Pair)およびバイポーラトランジスタ差動対を用いたもの(バイポーラトランジスタはMOSFETに置き換え可能)などが提案されている。また、同様の効果が得られる2逓倍器を用いた方法も提案されている。
ダイレクトコンバージョン方式では、直交復調構成が必要となる。そのため、ベースバンド信号処理において互いに位相が90度ずれた信号を発生させる必要がある。互いに位相が90度ずれた信号をハーモニックミクサの出力として発生するには、ローカル信号処理において互いに位相が45度ずれた信号を発生させる必要がある。
だが、互いに位相が45度ずれた信号を発生させる45度移相器を集積回路上に形成するのは難しい。これまでは、中心周波数が異なる全域通過フィルタをCRブリッジ回路にて形成する手法およびその拡張型などが提案されている。また、1/4波長の伝送線路を用いる方法や、90度移相器として使われるRLC回路の受動素子のパラメータを変更して45度に対応させる方法も考えられる。また、たとえば特許文献1および非特許文献1には、抵抗およびキャパシタ等を用いて移相を行なう手法が開示されている。
特開平10−200376号公報 山路 隆文(Takafumi Yamaji)、外2名,「IM2キャンセラを備えたI/Qアクティブバランスハーモニックミクサ、および45度移相器(An I/Q Active Balanced Harmonic Mixer with IM2 Cancelers and a 45°Phase Shifter)」,IEEE Journal of Solid-state Circuits,1998年12月,第33巻,第12号,pp2240−2246
しかし、これらの抵抗、キャパシタ、インダクタおよび伝送線路のようなパッシブ部品を移相器に用いると、次のような問題がある。キャパシタおよびインダクタは、集積回路において多数使用すると占有面積が増大し、コストの増加や製造ばらつき等の問題が発生する。また、伝送回路にて1/4波長の長さを実現する場合、数ギガヘルツの周波数帯での移相ではサイズが大きくなり、集積化が困難となる。
それゆえに、この発明の目的は、回路面積の削減が可能な移相器、ローカル信号発生回路、および変復調器を提供することである。
この発明による移相器は、電源ノードと第1のノードとの間に接続される第1の抵抗素子と、第1のノードと接地ノードとの間に並列接続される第1および第2のトランジスタとを含む45度移相器と、電源ノードと第2のノードとの間に接続される第2の抵抗素子と、第2のノードと接地ノードとの間に接続される第3のトランジスタとを含むソース接地増幅回路とを含み、第1および第2のトランジスタの各ゲートに対して位相が互いに逆相でない第1および第2の入力電圧がそれぞれ印加され、第3のトランジスタのゲートに対して第1の入力電圧が印加され、第1のノードから第1の出力電圧が取り出され、第2のノードから第2の出力電圧が取り出される。電源ノードと第3のノードとの間に接続される第3の抵抗素子と、第3のノードと接地ノードとの間に接続される第4のトランジスタとを含む第2のソース接地増幅回路をさらに含み、第4のトランジスタのゲートに対して第2の入力電圧が印加され、第3のノードから第3の出力電圧が取り出される
この発明によれば、回路面積の削減が可能となる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による45度移相器10の回路構成を示した回路図である。
図1を参照して、実施の形態1の45度移相器10は、負荷抵抗R1と、N型MOSトランジスタM1,M2とを含む。N型MOSトランジスタM1,M2の代わりに、P型MOSトランジスタを用いてもよい。なお、以下では、特に断りなくMOSトランジスタと記す場合、N型MOSトランジスタであるものとする。MOSトランジスタとしては、たとえばMOSFETを想定している。MOSトランジスタは、他の種類のトランジスタであってもよい。
負荷抵抗R1は、電源ノードVDDとノードN10との間に接続される。MOSトランジスタM1,M2は、ノードN10と接地ノードGNDとの間に並列接続され、ゲートにそれぞれ入力電圧V1,V2を受ける。ノードN10からは、出力電圧VOUTが取り出される。
通常、このような回路構成の場合、周波数ダブラが実現されることが多い。周波数ダブラの場合、入力電圧V1,V2は、同周波数で位相は互いに逆相(位相が互いに180度異なる状態)である。また、入力電圧V1,V2の基本波成分は、互いに大きさが等しく流れる向きが逆の電流として相殺される。その結果、出力電圧VOUTは、MOSトランジスタの非線形性により発生する2次高調波成分が大半を占める。
これに対し、実施の形態1の45度移相器10では、入力電圧V1,V2の位相が互いに逆相ではないのが特徴である。このとき、入力電圧V1,V2の2次高調波成分は減少し、基本波成分が中心となる。この基本波成分に移相を行なう能力がある。このことを式を用いて詳細に説明する。
入力電圧V1を直流バイアスVBと交流成分v1とに分けて、V1=VB+v1と表わす。同じく、入力電圧V2を直流バイアスVBと交流成分v2とに分けて、V2=VB+v2と表わす。また、入力電圧V1,V2の周波数は、同一の周波数fであるとする。
MOSFETのゲート・ソース間電圧をVgs、ピンチオフ電圧をVpとすると、ドレイン・ソース電流Idsは、Ids=−k(Vgs−Vp)/2と表わされる。このように、MOSFETのドレイン・ソース電流は、ゲートの入力電圧に応じた振幅および位相成分を含む。
MOSトランジスタM1,M2は並列接続されているため、負荷抵抗R1を流れる電流Idの値は、2つのMOSトランジスタM1,M2にそれぞれ流れる電流Id1,Id2の単純な加算となる。出力電圧VOUTは、電源電圧VDDから負荷抵抗R1での電圧降下を減算したものであり、次のように書ける。
VOUT=VDD−R・Id
=VDD−R(Id1+Id2)
=VDD−kR(VB−Vp)−kR(VB−Vp)(v1+v2)
−kR(VB−Vp)(v1+v2)/2 (1)
式(1)において、出力電圧VOUTの第1項および第2項は直流成分である。また、第4項は高調波成分である。第3項は高周波成分v1とv2との加算を含んでいる。そのため、この発明の実施の形態のように、入力電圧V1,V2の位相が互いに逆相でないときには、この項が位相変換を行なう。なお、入力電圧V1,V2の2倍波を得るには、交流成分v1,v2の位相を互いに逆相として第3項を打ち消し、第4項で位相変換を行なうようにすればよい。このとき、第4項は最大値を示す。
図2は、入力電圧V1,V2のゲート入力によって生成される電流Id1,Id2、および負荷抵抗R1を流れる電流Idの各1周期の波形を示した波形図である。ただし、各電流の直流成分は無視している。
図2を参照して、電流Id1(破線)は、たとえばId1=Asin(ωt)と表わされる。ここで、振幅Aは最大電流振幅であり、角速度ω=2πfである。このとき、電流Id2(一点鎖線)は、たとえばId1=Asin(ωt+π/2)と表わされる。電流Id(実線)は、電流Id1とId2との和であり、三角関数の公式により、以下のように表わされる。
Id=Id1+Id2
=2Asin(ωt+π/4)cos(π/4) (2)
式(2)に示すように、電流Idは、電流Id1,Id2と同じ角速度ωで、位相のずれがπ/4となっている(図2参照)。このように、入力電圧V1,V2のゲート入力によって生成される電流Id1,Id2の位相をたとえば互いに90度ずらすことによって、角速度が同じで位相のπ/4ずれた電流Idを得ることができる。これにより、入力電圧V1,V2に対してπ/4移相された出力電圧VOUTを得ることができる。
なお、電流Id1は、より一般的には、Id1=Asin(ωt+α)と表わされる。同様に、電流Id2は、Id1=Asin(ωt+β)と表わされる。このとき、電流Idは、三角関数の公式により、以下のように表わされる。
Id=Id1+Id2
=2Asin(ωt+(α+β)/2)cos((α−β)/2) (3)
式(3)に示すように、電流Idは、電流Id1,Id2と同じ角速度ωで、位相のずれは一般に(α+β)/2となる。ここで、(α+β)/2は、電流Id1,Id2の位相の平均値である。なお、電流Idの2倍波を得るには、電流Id1,Id2の位相を互いに逆相とすればよい。このとき、cos((α−β)/2)の成分はゼロとなる。
ただし、図1に示した45度移相器10はいわゆる「縦積み構造」であるため、電流と電圧との間に180度の位相差が存在する。たとえば、電流Idにおける45度の位相ずれは、縦積み構造における負荷抵抗R1での電流電圧変換による180度移相の結果、出力電圧VOUTでは225度の位相ずれとなる。
図3は、π/4移相された出力電圧VOUTを得るための入力電圧V1,V2の組合せ例を表にして示した図である。
図3に示すように、入力電圧V1,V2の入力位相の組合せが(180度,270度)であった場合、出力電圧VOUTの出力位相は45度となり、π/4移相が実現される。入力電圧V1,V2の入力位相の組合せが(0度,270度)であった場合、出力電圧VOUTの出力位相は135度となり、π/4移相が実現される。入力電圧V1,V2の入力位相の組合せが(0度,90度)であった場合、出力電圧VOUTの出力位相は225度となり、π/4移相が実現される。入力電圧V1,V2の入力位相の組合せが(90度,180度)であった場合、出力電圧VOUTの出力位相は315度となり、π/4移相が実現される。
図4は、この発明の実施の形態1による45度移相器10の変形例である45度移相器11の回路構成を示した回路図である。
図4を参照して、実施の形態1の45度移相器11は、図1の45度位相器10に抵抗R11,R12およびDCカットキャパシタC1,C2を付加した構成となっている。
抵抗R11は、一方端がMOSトランジスタM1のゲートに接続され、他方端から直流バイアスVBが印加される。抵抗R12は、一方端がMOSトランジスタM2のゲートに接続され、他方端から直流バイアスVBが印加される。DCカットキャパシタC1は、一方端がMOSトランジスタM1のゲートに接続され、他方端から交流成分v1が印加される。DCカットキャパシタC2は、一方端がMOSトランジスタM2のゲートに接続され、他方端から交流成分v2が印加される。
上記のように、45度移相器11では、入力電圧V1,V2を直流バイアスVBと交流成分v1,v2とに分けて入力している。実際の回路では、このような回路構成とする場合が多い。
図5は、この発明の実施の形態1による45度移相器10の他の変形例である45度移相器12の回路構成を示した回路図である。
図5を参照して、実施の形態1の45度移相器12は、図1の45度位相器10における負荷抵抗R1が一般的なインピーダンス素子Z1に置き換えられている。インピーダンス素子Z1としては、たとえばインダクタやP型MOSFETなど、電流変換を電圧変化に変換できる素子であればよい。
以上のように、実施の形態1によれば、MOSトランジスタM1,M2のゲートに印加される入力電圧V1,V2の位相を互いに逆相ではないようにすることによって、移相器の回路面積を削減することができる。回路面積を削減することによって、移相器の製造における製造ばらつきの抑制および低コスト化が可能となる。
[実施の形態2]
図6は、この発明の実施の形態2による差動45度移相器20の回路構成を示した回路図である。
図6を参照して、実施の形態2の差動45度移相器20は、45度移相器10A,10Bと、MOSトランジスタM20とを備える。
45度移相器10Aは、実施の形態1の45度移相器10と同等の回路構成であって、負荷抵抗R1と、MOSトランジスタM1,M2とを含む。負荷抵抗R1は、電源ノードVDDとノードN21との間に接続される。MOSトランジスタM1,M2は、ノードN21とノードN20との間に並列接続され、ゲートにそれぞれ入力電圧V1,V2を受ける。ノードN21からは、出力電圧VOUT1が取り出される。
45度移相器10Bは、実施の形態1の45度移相器10と同等の回路構成であって、負荷抵抗R2と、MOSトランジスタM3,M4とを含む。負荷抵抗R1は、電源ノードVDDとノードN22との間に接続される。MOSトランジスタM3,M4は、ノードN22とノードN20との間に並列接続され、ゲートにそれぞれ入力電圧V3,V4を受ける。ノードN22からは、出力電圧VOUT2が取り出される。
MOSトランジスタM20は、ノードN20と接地ノードGNDとの間に接続され、ゲートに制御電圧VCMを受ける。
入力電圧V1〜V4は、出力電圧VOUT1と出力電圧VOUT2との間の位相差が180度となるように選択される。たとえば、入力電圧V1,V2の入力移相の組合せが(180度,270度)で、入力電圧V3,V4の入力移相の組合せが(0度,90度)の場合を考える。このとき、図3を参照して、出力電圧VOUT1,VOUT2の出力位相は、それぞれ45度,225度となり、出力電圧VOUT1と出力電圧VOUT2との間の位相差は180度となる。
このように、出力電圧VOUT1と出力電圧VOUT2との間の位相差が180度となるように入力電圧V1〜V4を選択することによって、差動45度移相器を実現できる。差動45度移相器は、偶数次の高調波を抑制することができる。
以上のように、実施の形態2によれば、実施の形態1の45度移相器を2つ組み合わせて差動45度移相器を構成することによって、回路面積を削減できるとともに、偶数次の高調波を抑制することができる。
[実施の形態3]
図7は、この発明の実施の形態3による0−45度移相器30の回路構成を示した回路図である。
図7を参照して、実施の形態3の0−45度移相器30は、45度移相器10と、ソース接地増幅回路15とを備える。
45度移相器10は、実施の形態1の45度移相器10と同じなのでここでは説明を繰り返さない。ノードN10からは、出力電圧VOUT1が取り出される。
ソース接地増幅回路15は、抵抗R5と、MOSトランジスタM5とを含む。抵抗R5は、電源ノードVDDとノードN15との間に接続される。MOSトランジスタM5は、ノードN15と接地ノードGNDとの間に接続され、ゲートに入力電圧V1を受ける。ノードN15からは、出力電圧VOUT2が取り出される。
入力電圧V1,V2の入力位相は、一例として、入力電圧V1の入力位相が180度、入力電圧V2の入力位相が270度となるように選択する。このとき、図3を参照して、出力電圧VOUT1の出力位相は45度となる。また、出力電圧VOUT2の出力位相は、ソース接地増幅回路15により入力電圧V1の入力位相が反転されて0度となる。これにより、出力電圧VOUT1と出力電圧VOUT2との間の位相差は45度となる。
このように、出力電圧VOUT1と出力電圧VOUT2との間の位相差が45度となるように入力電圧V1,V2を選択することによって、0−45度移相器を実現できる。ただし、45度移相器10とソース接地増幅回路15との間の増幅能力の違いに注意が必要である。これは、45度移相器10とソース接地増幅回路15とのドレイン電流を比較することで分かる。
45度移相器10のMOSトランジスタM1,M2とソース接地増幅回路15のMOSトランジスタM5とのサイズ(ゲート幅とゲート長との比)が等しい場合、45度移相器10の増幅能力の方がソース接地増幅回路15の増幅能力よりも√2倍大きい。これにより、出力電圧VOUT1,VOUT2の振幅が変わってくる。この場合、45度移相器10のMOSトランジスタM1,M2とソース接地増幅回路15のMOSトランジスタM5とのサイズを1:√2に変更する等の対策を施すことにより、出力電圧VOUT1,VOUT2の振幅を等しくできる。
以上のように、実施の形態3によれば、ソース接地増幅回路と実施の形態1の45度移相器とを組み合わせて0−45度移相器を構成することによって、回路面積を削減することができる。
[実施の形態4]
図8は、この発明の実施の形態4による0−45度移相器40の回路構成を示した回路図である。
図8を参照して、実施の形態4の0−45度移相器40は、45度移相器10と、ソース接地増幅回路15A,15Bとを備える。
45度移相器10は、実施の形態1の45度移相器10と同じなのでここでは説明を繰り返さない。ノードN10からは、出力電圧VOUT1が取り出される。
ソース接地増幅回路15Aは、実施の形態3のソース接地増幅回路15と同じなのでここでは説明を繰り返さない。ノードN15からは、出力電圧VOUT2が取り出される。
ソース接地増幅回路15Bは、実施の形態3のソース接地増幅回路15と同等の回路構成であって、抵抗R6と、MOSトランジスタM6とを含む。抵抗R6は、電源ノードVDDとノードN16との間に接続される。MOSトランジスタM6は、ノードN16と接地ノードGNDとの間に接続され、ゲートに入力電圧V2を受ける。ノードN16からは、出力電圧VOUT3が取り出される。
実施の形態3の0−45度移相器30では、入力電圧V1が45度移相器10のMOSトランジスタM1およびソース接地増幅回路15のMOSトランジスタM5に印加されているのに対し、入力電圧V2は45度移相器10のMOSトランジスタM2に印加されているのみであった。このため、入力電圧V1に対する入力インピーダンスと入力電圧V2に対する入力インピーダンスとの間に不均衡が生じていた。
これに対し、実施の形態4の0−45度移相器40では、実施の形態3の0−45度移相器30の回路構成に対して、ゲートに入力電圧V2を受けるMOSトランジスタM6を有するソース接地増幅回路15Bを付加している。これにより、入力電圧V1に対する入力インピーダンスと入力電圧V2に対する入力インピーダンスとが等しくなる。入力インピーダンスを等しくすることによって、入力インピーダンスの不均衡から生じる入力電圧V1,V2間の位相変化を防ぐことができる。
以上のように、実施の形態4によれば、実施の形態3の0−45度移相器30の回路構成にソース接地増幅回路15Bを付加することによって、入力インピーダンスの不均衡から生じる入力電圧V1,V2間の位相変化を防ぐことができる。
[実施の形態5]
図9は、この発明の実施の形態5による0−45度移相器50の回路構成を示した回路図である。
図9を参照して、実施の形態5の0−45度移相器50は、45度移相器10と、ソース接地増幅回路15と、MOSトランジスタM8とを備える。
45度移相器10は、実施の形態1の45度移相器10と同じなのでここでは説明を繰り返さない。ノードN10からは、出力電圧VOUT1が取り出される。ソース接地増幅回路15は、実施の形態3のソース接地増幅回路15と同じなのでここでは説明を繰り返さない。ノードN15からは、出力電圧VOUT2が取り出される。MOSトランジスタM8は、ソースおよびドレインが接地ノードGNDに接続され、ゲートに入力電圧V2を受ける。
実施の形態4の0−45度移相器40では、実施の形態3に比べて入力電圧V1,V2間の入力インピーダンスの不均衡は改善しているものの、ソース接地増幅回路15Bが付加された分だけ電流消費量が増えていた。
これに対し、実施の形態5の0−45度移相器50では、ソース接地増幅回路15Bの代わりに、ソース接地増幅回路15BのMOSトランジスタM6と同じ容量(サイズ)のMOSトランジスタM8を付加している。これにより、入力電圧V1に対する入力インピーダンスと入力電圧V2に対する入力インピーダンスとを等しくできるとともに、消費電力を減らすことができる。
以上のように、実施の形態5によれば、実施の形態4のソース接地増幅回路15Bの代わりにMOSトランジスタM8を付加することによって、入力インピーダンスの不均衡から生じる入力電圧V1,V2間の位相変化を防ぐことができるとともに、消費電力を減らすことができる。
[実施の形態6]
図10は、この発明の実施の形態6による0−45度移相器60の回路構成を示した回路図である。
図10を参照して、実施の形態6の0−45度移相器60は、45度移相器10と、ソース接地増幅回路15と、バッファアンプ61〜63とを備える。
45度移相器10は、実施の形態1の45度移相器10と同じなのでここでは説明を繰り返さない。ただし、MOSトランジスタM1のゲートにはバッファアンプ61が接続され、バッファアンプ61を介して入力電圧V1が印加される。同様に、MOSトランジスタM2のゲートにはバッファアンプ62が接続され、バッファアンプ62を介して入力電圧V2が印加される。また、ノードN10からは、出力電圧VOUT1が取り出される。
ソース接地増幅回路15は、実施の形態3のソース接地増幅回路15と同じなのでここでは説明を繰り返さない。ただし、MOSトランジスタM5のゲートにはバッファアンプ63が接続され、バッファアンプ63を介して入力電圧V1が印加される。また、ノードN15からは、出力電圧VOUT2が取り出される。
実施の形態3の0−45度移相器30では、出力電圧VOUT1,VOUT2の振幅を等しくするために、45度移相器10のMOSトランジスタM1,M2とソース接地増幅回路15のMOSトランジスタM5とのサイズを1:√2に変更する等の対策を施す必要がある。この場合、MOSトランジスタM1,M2とMOSトランジスタM5との入力インピーダンスが不均衡となり、入力電圧V1,V2間に位相変化が生じる。
これに対し、実施の形態6の0−45度移相器60では、MOSトランジスタM1のゲートに対し、バッファアンプ61を介して入力電圧V1を印加している。また、MOSトランジスタM5のゲートに対し、バッファアンプ63を介して入力電圧V1を印加している。これらにより、MOSトランジスタM1のゲートとMOSトランジスタM5のゲートとが電気的に分離される。その結果、入力電圧V1,V2は入力インピーダンスの不均衡による影響を受けず、入力電圧V1,V2間の位相変化を防ぐことができる。
以上のように、実施の形態6によれば、MOSトランジスタのゲートに対しバッファアンプを介して入力電圧V1,V2を印加することによって、入力インピーダンスの不均衡による入力電圧V1,V2間の位相変化を防ぐことができる。
[実施の形態7]
図11は、この発明の実施の形態7による0−45度移相器70の回路構成を示した回路図である。
図11を参照して、実施の形態7の0−45度移相器70は、45度移相器10と、ソース接地増幅回路15と、電流源71,72と、MOSトランジスタM71〜M74とを備える。
45度移相器10は、実施の形態1の45度移相器10と同等の回路構成であって、負荷抵抗R1と、MOSトランジスタM1,M2とを含む。負荷抵抗R1は、電源ノードVDDとノードN10との間に接続される。MOSトランジスタM1,M2は、ノードN10とノードN11との間に並列接続され、ゲートにそれぞれ入力電圧V1,V2を受ける。ノードN10からは、出力電圧VOUT1が取り出される。
MOSトランジスタM71は、ノードN11と接地ノードGNDとの間に接続される。MOSトランジスタM73は、ゲートおよびドレインがMOSトランジスタM71のゲートに接続され、ソースが接地ノードGNDに接続される。電流源71は、MOSトランジスタM73のゲートおよびドレインに接続され、電流Iref1を出力する。MOSトランジスタM71,M73および電流源71はカレントミラー回路を構成し、負荷抵抗R1には電流Iref1が流れる。
ソース接地増幅回路15は、実施の形態3のソース接地増幅回路15と同等の回路構成であって、抵抗R5と、MOSトランジスタM5とを含む。抵抗R5は、電源ノードVDDとノードN15との間に接続される。MOSトランジスタM5は、ノードN15とノードN12との間に接続され、ゲートに入力電圧V1を受ける。ノードN15からは、出力電圧VOUT2が取り出される。
MOSトランジスタM72は、ノードN12と接地ノードGNDとの間に接続される。MOSトランジスタM74は、ゲートおよびドレインがMOSトランジスタM72のゲートに接続され、ソースが接地ノードGNDに接続される。電流源72は、MOSトランジスタM74のゲートおよびドレインに接続され、電流Iref2を出力する。MOSトランジスタM72,M74および電流源72は、カレントミラー回路を構成し、抵抗R5には電流Iref2が流れる。
実施の形態3の0−45度移相器30では、製造時のばらつきや寄生容量などによる移相量の変動が考えられるため、移相量を調整できる仕組みが必要である。実施の形態3の0−45度移相器30においても、入力電圧V1,V2にかかる直流バイアスVBを調整することによって移相量を制御することは可能である。しかし、その場合、0−45度移相器30の抵抗R1,R5を流れる電流量が変化する。
これに対し、実施の形態7の0−45度移相器70では、45度移相器10およびソース接地増幅回路15に対して、それぞれカレントミラー回路を付加している。そのため、0−45度移相器30の抵抗R1,R5を流れる電流は、電流源71,72によって、それぞれ電流Iref1,Iref2に制御可能である。これにより、0−45度移相器30の抵抗R1,R5を流れる電流量が直流バイアスVBによって変化するのを抑制することができる。
また、実施の形態7の0−45度移相器70では、45度移相器10およびソース接地増幅回路15に対するカレントミラー回路を互いに分離して配置している。そのため、0−45度移相器30の抵抗R1,R5に流れる電流Iref1,Iref2をそれぞれ独立して制御することができる。これにより、電流Iref1,Iref2の電流量を調整することで0−45度移相器70の移相量を制御することが可能である。
以上のように、実施の形態7によれば、45度移相器10およびソース接地増幅回路15に対してそれぞれカレントミラー回路を付加することによって、抵抗R1,R5を流れる電流量が直流バイアスVBによって変化するのを抑制することができる。なお、これまで説明してきた実施の形態3〜7の0−45度移相器を適宜組み合わせて用いることも可能である。
[実施の形態8]
図12は、この発明の実施の形態8によるアクティブ0−45度移相器100のブロック構成を示したブロック図である。
図12を参照して、実施の形態8のアクティブ0−45度移相器100は、IQ信号発生回路110と、0−45度移相器120とを備える。
IQ信号発生回路110は、図示しない周波数シンセサイザ等により生成されたローカル信号源CKP,CKNを受けて、周波数が1/2に分周されたIQ信号を発生する。ローカル信号源CKP,CKNの入力位相は、たとえば0度,180度にそれぞれ設定される。このとき、IQ信号の位相は、0度、90度、180度および270度となる。
0−45度移相器120は、IQ信号のうち、たとえば180度および270度のように45度移相に必要な位相を有するIQ信号v1,v2を受けて、出力電圧VOUT1,VOUT2の信号を出力する。これにより、実施の形態3において説明したように、出力電圧VOUT1と出力電圧VOUT2との間の位相差は45度となる。
図13は、この発明の実施の形態8によるアクティブ0−45度移相器100の具体的な回路構成を示した回路図である。
図13を参照して、実施の形態8のアクティブ0−45度移相器100は、IQ信号発生回路110と、0−45度移相器120とを備える。
IQ信号発生回路110は、Dラッチ回路111,112を含む。Dラッチ回路111は、端子CK,/CKにそれぞれローカル信号源CKN,CKPを受けて、端子Q,/QからDラッチ回路112の端子D,/Dにそれぞれ信号を出力する。Dラッチ回路111の端子Qからは、IQ信号v1が出力される。
Dラッチ回路112は、端子CK,/CKにそれぞれローカル信号源CKP,CKNを受けて、端子Q,/QからDラッチ回路111の端子/D,Dにそれぞれ信号を出力する。Dラッチ回路112の端子Qからは、IQ信号v2が出力される。
0−45度移相器120は、45度移相器11と、ソース接地増幅回路15aとを含む。45度移相器11は、実施の形態1の45度移相器11と同じなのでここでは説明を繰り返さない。DCカットキャパシタC1,C2を介してIQ信号v1,v2がそれぞれ入力される。ノードN10からは、出力電圧VOUT1が取り出される。
ソース接地増幅回路15aは、実施の形態3のソース接地増幅回路15と同等なので、ここでは説明を繰り返さない。ただし、MOSトランジスタM5には、抵抗R15およびDCカットキャパシタC5が接続される。抵抗R15は、一方端がMOSトランジスタM5のゲートに接続され、他方端から直流バイアスVBが印加される。DCカットキャパシタC5は、一方端がMOSトランジスタM5のゲートに接続され、他方端からIQ信号v1が入力される。ノードN15からは、出力電圧VOUT2が取り出される。
図14は、この発明の実施の形態8によるアクティブ0−45度移相器100のさらに具体的な回路構成を示した回路図である。
図14を参照して、実施の形態8のアクティブ0−45度移相器100は、IQ信号発生回路110と、0−45度移相器120とを備える。
IQ信号発生回路110は、Dラッチ回路111,112を含む。Dラッチ回路111は、MOSトランジスタM11〜M16と、抵抗R20,R21と、電流源113とを含む。MOSトランジスタM11は、ノードN111とノードN112との間に接続され、ゲートが端子CKとなる。MOSトランジスタM12は、ノードN111とノードN113との間に接続され、ゲートが端子/CKとなる。
MOSトランジスタM13は、ノードN112とノードN114との間に接続され、ゲートが端子Dとなる。MOSトランジスタM14は、ノードN112とノードN115との間に接続され、ゲートが端子/Dとなる。抵抗R20は、電源ノードVDDとノードN114との間に接続される。抵抗R21は、電源ノードVDDとノードN115との間に接続される。
MOSトランジスタM15は、ノードN113とノードN115との間に接続され、ゲートが端子/Qとなる。MOSトランジスタM16は、ノードN113とノードN114との間に接続され、ゲートが端子Qとなる。電流源113は、ノードN111と接地ノードGNDとの間に接続される。Dラッチ回路111の端子Qからは、IQ信号v1が出力される。
Dラッチ回路112は、MOSトランジスタM21〜M26と、抵抗R22,R23と、電流源114とを含む。MOSトランジスタM21は、ノードN121とノードN122との間に接続され、ゲートが端子CKとなる。MOSトランジスタM22は、ノードN121とノードN123との間に接続され、ゲートが端子/CKとなる。
MOSトランジスタM23は、ノードN122とノードN124との間に接続され、ゲートが端子Dとなる。MOSトランジスタM24は、ノードN122とノードN125との間に接続され、ゲートが端子/Dとなる。抵抗R22は、電源ノードVDDとノードN124との間に接続される。抵抗R23は、電源ノードVDDとノードN125との間に接続される。
MOSトランジスタM25は、ノードN123とノードN125との間に接続され、ゲートが端子/Qとなる。MOSトランジスタM26は、ノードN123とノードN124との間に接続され、ゲートが端子Qとなる。電流源114は、ノードN121と接地ノードGNDとの間に接続される。Dラッチ回路112の端子Qからは、IQ信号v2が出力される。
0−45度移相器120は、図13の0−45度移相器120と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
以上のように、実施の形態8によれば、0−45度移相器の前段にIQ信号発生回路を配置してアクティブ0−45度移相器を構成することによって、回路面積を削減することができる。
[実施の形態9]
図15は、この発明の実施の形態9によるローカル信号発生回路200のブロック構成を示したブロック図である。
図15を参照して、実施の形態9のローカル信号発生回路200は、差動0−45度移相器210と、IQ信号発生回路220,230とを備える。
差動0−45度移相器210は、実施の形態2の差動45度移相器20と実施の形態3の0−45度移相器30とを組み合わせた回路である。差動0−45度移相器210は、図示しない周波数シンセサイザ等により生成されたローカル信号源FSYNを受けて、IQ信号発生回路220,230にそれぞれ位相信号を出力する。
ローカル信号源FSYNの入力位相は、たとえば0度、90度、180度および270度に設定される。このとき、差動0−45度移相器210は、位相が0度,180度の位相信号P0,P180をIQ信号発生回路220に、位相が45度,225度の位相信号P45,P225をIQ信号発生回路230にそれぞれ出力する。
IQ信号発生回路220は、位相信号P0,P180を受けて、位相が0度、90度、180度および270度のローカル信号P0,P90,P180およびP270を出力する。IQ信号発生回路230は、位相信号P45,P225を受けて、位相が45度、135度、225度および315度のローカル信号P45,P135,P225およびP315を出力する。
以上のように、実施の形態9によれば、差動0−45度移相器とIQ信号発生回路とを組み合わせてローカル信号発生回路を構成することによって、回路面積を削減することができる。回路面積を削減することによって、MOSトランジスタ、抵抗などの部品の相対ばらつき低減およびそれにともなう移相誤差を低減することが可能となる。
[実施の形態10]
図16は、この発明の実施の形態10による直交変復調器300のブロック構成を示したブロック図である。
図16を参照して、実施の形態10の直交変復調器300は、周波数シンセサイザ150と、移相部310と、バッファ501〜504と、ハーモニックミクサ161,162とを備える。移相部310は、IQ信号発生回路110と、差動0−45度移相器211,212とを含む。
周波数シンセサイザ150は、ローカル信号源FSYNを生成し、送信系非ハーモニックミクサのローカル入力へ出力するとともに、移相部310のIQ信号発生回路110へ出力する。IQ信号発生回路110は、ローカル信号源FSYNを受けて、周波数が1/2に分周されたIQ信号を発生する。ローカル信号源FSYNの入力位相は、たとえば0度および180度に設定される。このとき、IQ信号の位相は、0度、90度、180度および270度となる。
IQ信号発生回路110は、1/2分周回路であって、たとえば、NANDロジック等を用いたCMOSデジタル回路により構成される。ローカル信号源FSYNが高周波数の場合には、図14に示したIQ信号発生回路110のように、N型MOSFETを用いたCML(Current Mode Logic)回路を用いてもよい。CML回路を用いた場合、高速動作が可能である。
差動0−45度移相器211は、IQ信号発生回路110から出力されるIQ信号の一方を受けて、位相が0度、90度、180度および270度の位相信号P0,P90,P180およびP270と、位相が45度、135度の位相信号P45、P135とを出力する。差動0−45度移相器212は、IQ信号発生回路110から出力されるIQ信号の他方を受けて、位相が0度、90度、180度および270度の位相信号P0,P90,P180およびP270と、位相が225度、315度の位相信号P225、P315とを出力する。
差動0−45度移相器211から出力される位相信号P0,P90,P180およびP270と差動0−45度移相器212から出力される位相信号P0,P90,P180およびP270とのいずれか一方は、バッファ501を介して、ローカル信号としてハーモニックミクサ161に出力される。ハーモニックミクサ161は、ローカル信号P0,P90,P180およびP270と入力差動信号RFとを受けて、差動ベースバンド信号BIを生成する。
差動0−45度移相器211から出力される位相信号P45、P135は、バッファ503を介して、ローカル信号としてハーモニックミクサ162に出力される。差動0−45度移相器212から出力される位相信号P225、P315は、バッファ504を介して、ローカル信号としてハーモニックミクサ162に出力される。ハーモニックミクサ162は、ローカル信号P45,P135,P225およびP315と入力差動信号RFとを受けて、差動ベースバンド信号BQを生成する。
以上のように、実施の形態10によれば、IQ信号発生回路と差動0−45度移相器とを用いて直交変復調器を構成することによって、回路面積を削減することができる。回路面積を削減することによって、低コスト化および高性能化が可能となる。
[実施の形態11]
図17は、この発明の実施の形態11による直交変復調器400のブロック構成を示したブロック図である。
図17を参照して、実施の形態11の直交変復調器400は、周波数シンセサイザ150と、バッファ401,402と、差動0−45度移相器210と、受信系直交変調部410とを備える。受信系直交変調部410は、IQ信号発生回路220,230と、バッファ501〜504と、ハーモニックミクサ161,162とを含む。
周波数シンセサイザ150は、ローカル信号源FSYNを生成し、バッファ401,402を介して送信系非ハーモニックミクサのローカル入力へ出力するとともに、差動0−45度移相器210へ出力する。ローカル信号源FSYNの入力位相をたとえば0度、90度、180度および270度と設定することで、差動0−45度移相器210は、ローカル信号源FSYNを直接受けることができる。
差動0−45度移相器210は、ローカル信号源FSYNを受けて、位相が0度,180度の位相信号P0,P180をIQ信号発生回路220に、位相が45度,225度の位相信号P45,P225をIQ信号発生回路230にそれぞれ出力する。
IQ信号発生回路220は、位相信号P0,P180を受けて周波数を1/2に分周し、位相が0度、90度、180度および270度のIQ信号P0,P90,P180およびP270を出力する。IQ信号発生回路230は、位相信号P45,P225を受けて周波数を1/2に分周し、位相が45度、135度、225度および315度のIQ信号P45,P135,P225およびP315を出力する。
IQ信号P0,P180は、バッファ501を介して、ローカル信号としてハーモニックミクサ161に出力される。IQ信号P90,P270は、バッファ502を介して、ローカル信号としてハーモニックミクサ161に出力される。ハーモニックミクサ161は、ローカル信号P0,P90,P180およびP270と入力差動信号RFとを受けて、差動ベースバンド信号BIを生成する。
IQ信号P45,P225は、バッファ503を介して、ローカル信号としてハーモニックミクサ162に出力される。IQ信号P135,P315は、バッファ504を介して、ローカル信号としてハーモニックミクサ162に出力される。ハーモニックミクサ162は、ローカル信号P45,P135,P225およびP315と入力差動信号RFとを受けて、差動ベースバンド信号BQを生成する。
実施の形態3〜7の0−45度移相器では、出力電圧VOUT1,VOUT2の両振幅が等しくならない可能性がある。そのため、実施の形態10の直交変復調器300ように、差動0−45度移相器211の両出力を同じハーモニックミクサ161に入力する際、ローカル信号P0,P180とローカル信号P90,P270との振幅が等しくならない可能性がある。同様に、差動0−45度移相器212の両出力を同じハーモニックミクサ162に入力する際、ローカル信号P45,P225とローカル信号P135,P315との振幅が等しくならない可能性がある。
これに対し、実施の形態11の直交変復調器400では、ハーモニックミクサ161は差動0−45度移相器210の一方の出力のみを受ける。そのため、ローカル信号P0,P180とローカル信号P90,P270との振幅は十分等しくなる。同様に、ハーモニックミクサ162は差動0−45度移相器210の他方の出力のみを受ける。そのため、ローカル信号P45,P225とローカル信号P135,P315との振幅は十分等しくなる。これにより、直交変復調器400の高性能化を図ることができる。
以上のように、実施の形態11によれば、差動0−45度移相器がローカル信号源を直接受ける構成とすることによって、回路面積を削減することができるとともに、高性能化を図ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1による45度移相器10の回路構成を示した回路図である。 入力電圧V1,V2のゲート入力によって生成される電流Id1,Id2、および負荷抵抗R1を流れる電流Idの各1周期の波形を示した波形図である。 π/4移相された出力電圧VOUTを得るための入力電圧V1,V2の組合せ例を表にして示した図である。 この発明の実施の形態1による45度移相器10の変形例である45度移相器11の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態1による45度移相器10の他の変形例である45度移相器12の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態2による差動45度移相器20の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態3による0−45度移相器30の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態4による0−45度移相器40の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態5による0−45度移相器50の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態6による0−45度移相器60の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態7による0−45度移相器70の回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態8によるアクティブ0−45度移相器100のブロック構成を示したブロック図である。 この発明の実施の形態8によるアクティブ0−45度移相器100の具体的な回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態8によるアクティブ0−45度移相器100のさらに具体的な回路構成を示した回路図である。 この発明の実施の形態9によるローカル信号発生回路200のブロック構成を示したブロック図である。 この発明の実施の形態10による直交変復調器300のブロック構成を示したブロック図である。 この発明の実施の形態11による直交変復調器400のブロック構成を示したブロック図である。
符号の説明
10,10A,10B,11 45度移相器、R1,R5,R6,R11,R12,R20,R21,R22,R23 負荷抵抗、M1,M2,M5,M6,M8,M11〜M16,M20,M21〜M26,M71〜M74 N型MOSトランジスタ、C1,C2,C5 DCカットキャパシタ、Z1 インピーダンス素子、15,15a,15A,15B ソース接地増幅回路、20 差動45度移相器、30,40,50,60,70 0−45度移相器、61〜63 バッファアンプ、71,72,113,114 電流源、100 アクティブ0−45度移相器、110,220,230 IQ信号発生回路、111,112 Dラッチ回路、120 0−45度移相器、150 周波数シンセサイザ、161,162 ハーモニックミクサ、200 ローカル信号発生回路、210〜212 差動0−45度移相器、300,400 直交変復調器、310 移相部、401,402,501〜504 バッファ、410 受信系直交変調部。

Claims (2)

  1. 電源ノードと第1のノードとの間に接続される第1の抵抗素子と、前記第1のノードと接地ノードとの間に並列接続される第1および第2のトランジスタとを含む45度移相器と、
    前記電源ノードと第2のノードとの間に接続される第2の抵抗素子と、前記第2のノードと前記接地ノードとの間に接続される第3のトランジスタとを含むソース接地増幅回路とを含み、
    前記第1および第2のトランジスタの各ゲートに対して位相が互いに逆相でない第1および第2の入力電圧がそれぞれ印加され、前記第3のトランジスタのゲートに対して前記第1の入力電圧が印加され、前記第1のノードから第1の出力電圧が取り出され、前記第2のノードから第2の出力電圧が取り出され、
    前記電源ノードと第3のノードとの間に接続される第3の抵抗素子と、前記第3のノードと前記接地ノードとの間に接続される第4のトランジスタとを含む第2のソース接地増幅回路をさらに含み、
    前記第4のトランジスタのゲートに対して前記第2の入力電圧が印加され、前記第3のノードから第3の出力電圧が取り出される、移相器。
  2. ソースおよびドレインが前記接地ノードに接続される第4のトランジスタをさらに含み

    前記第4のトランジスタのゲートに対して前記第2の入力電圧が印加される、請求項に記載の移相器。
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