JP5017393B2 - ミキサ回路及びそれを用いた送信回路並びに準ミリ波・ミリ波通信端末 - Google Patents

ミキサ回路及びそれを用いた送信回路並びに準ミリ波・ミリ波通信端末 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信または有線通信の送信器に搭載され周波数変換を行うミキサ回路及びそれを用いた送信回路並びに準ミリ波・ミリ波通信端末に係わり、特に、高次高調波を抑圧でき、電源電圧の低いアクティブミキサ回路及びそれを用いた送信回路並びに準ミリ波・ミリ波通信端末に関するものである。
従来からあるミキサ回路の例として、特許文献1には、第1の差動トランジスタ対と第1のノード間に接続されたインピーダンス素子と、第2の差動トランジスタ対と第2のノード間に接続された抵抗等のインピーダンス素子と、第1のノードと第2のノードとを接続するインダクタと、第1、第2のノードに各々接続された電流源とを備え、第1のノードと第2のノードから見たインピーダンスを高くし、180度位相を補償したものが開示されている。
また、特許文献2には、ギルバートセル型ミキサ回路において、出力トランジスタのソース側の2次高調波に対するインピーダンスを低くするために、容量の中点を接地したものが開示されている。
また、非特許文献1には、トランスを用いたアクティブミキサ回路が開示されている。
非特許文献2には、SiGeヘテロバイポーラトランジスタを用いた低電圧アクティブミキサ回路が開示されている。
さらに、特許文献3の図17には、トランスを用いたアクティブミキサ回路の従来技術として、トランスの二次側が容量Csを介して接地された構成が開示されている。
特開2001−111353号公報 特開2000−059146号公報 特開2009−206890号公報
A.Tomkins et al、"A Zero-IF 60GHz Transceiver in 65nm CMOS with > 3.5Gb/s Links"、 IEEE Custom Integrated Circuits Conference、 pp.471-474、 2008 N.Shiramizu et al、"Low-power K-band Pseudo-Stacked Mixer with Linearity Enhancement Technique"、 IEEE Bipolar/BiCMOS Circuits and Technology Meeting、 pp.59-62、 2008
ミキサ回路は、無線通信システムの送信系において無線周波数信号に変調された低い周波数から無線通信用の所定の高い周波数へと周波数変換を行うために用いられる回路ブロックであり、送信周波数以外の信号(不要波)が少なく、高利得で低消費電力の特性が求められる。ここで変換利得とはミキサ回路に入力される無線周波数における信号振幅に対する出力される出力周波数における信号振幅の比であり、変換利得が大きいほど同じ入力信号振幅に対して出力される信号の振幅が増加する。変換利得が1より小さく信号振幅を減衰するミキサ回路をパッシブミキサ回路、変換利得が1より大きく信号振幅を増幅するミキサ回路をアクティブミキサ回路という。
特許文献1ではインピーダンス素子に抵抗を用いる場合があり、また定電流源を必要とするため、大幅な低電圧化が難しい。また、特許文献2に開示されたギルバートセル型ミキサ回路は、本来、低電圧化を目的としないミキサ回路であるため、電源電圧が高く、消費電力が多くなる。そのため、消費電力の低減化のためには、高周波領域でチップ上に小型に設計可能であり、信号の損失が少なくできるトランスを用いた低電圧ミキサ回路を採用することが望ましい。
非特許文献1に開示されたトランス型ミキサ回路の構成を図15に示す。図15において、1つの差動増幅トランジスタペア(MB、MC)と2つの差動スイッチトランジスタペア(MD、ME)、(MF、MG)を交差接続した回路とがトランス(2−coil XFMR)を介して接続されている。また、MA、MHはバイアス用電流源トランジスタである。差動の局部発振器信号VLO-、VLO+が差動増幅トランジスタペアにより増幅され、その出力とベースバンド周波数信号DATA-、DATA+が差動スイッチトランジスタペアによって乗算され、その結果として局部発振周波数とベースバンド周波数の和の出力周波数信号Vout+、Vout−が出力され、かつ入力信号の振幅よりも大きい振幅に増幅される。
また、トランスを1chipに集積する場合、高周波であるほど信号のロスを少なく入力から出力へ信号を伝達できる。送信回路で用いるミキサ回路において局部発振器信号は、ベースバンド周波数信号よりも高周波であるため、差動増幅トランジスタペアに局部発振器信号を入力する回路構成を取ることで、回路の電力効率を向上させている。
図15に示す従来のトランスを用いた低電圧アクティブミキサ回路は、トランス(2−coil XFMR)を差動スイッチトランジスタペア(MD、ME、MF、MG)のソースに接続しているため、差動スイッチトランジスタペアから差動増幅トランジスタペア(MB、MC)側を見たインピーダンスがトランスの寄生容量の影響により、高周波領域において大きく減衰してしまうという問題点がある。低電圧化を目的としないミキサ回路で良く用いられるギルバートセル型ミキサ回路では、差動スイッチトランジスタペアのソース(エミッタ)に差動増幅トランジスタペアのドレイン(コレクタ)が接続されるため、インピーダンスは高く見える。図15において局部発振周波数信号LOINにとって差動スイッチトランジスタペアのソースは負荷と見立てられるので、LOINにとってのインピーダンスが低くなれば、差動スイッチトランジスタペアのソースでの電圧振幅は小さくなり、電流源のような働きをする。しかし、図15のミキサ回路ではLOINにとって、差動スイッチトランジスタペアのソースはインピーダンスが高く見えてしまうため、ソースでの電圧振幅が大きくなる。トランジスタは非線形素子であり、ゲートソース間電圧の振幅の大きさに依存して、高調波を発生させる。高次高調波の差動信号成分に関しては、図15のダブルバランス構成のより相殺することができるが、同相信号成分に関しては回路内で相殺することができないため、アクティブミキサの出力に漏洩してしまう。また、局部発振器信号は差動スイッチトランジスタペアにおいて、ミキシング動作起こさせるため振幅をベースバンド周波数信号などより大きくするのが一般的である。図15に示す従来のミキサ回路のように局部発振器信号をミキサの下段の差動増幅トランジスタペア(MB、MC)から入力する方式では、差動スイッチトランジスタペア(MD、ME、MF、MG)のソースで発生する高調波がさらに増加してしまう。
一方、非特許文献2に開示されたトランス型ミキサ回路の構成を図16に示す。図16において、1つの差動増幅トランジスタペア(QLO)と2つの差動スイッチトランジスタペア(QIF)を交差接続した回路とが、トランスを介して接続されている。また、差動スイッチトランジスタペアのエミッタ側に中間周波数信号(IFIN+/IFIN−)に対する線形性を向上するための抵抗(RE)と、局部発振器信号(LOIN)の伝達特性を向上させる素子容量(CE)を接続していることを特徴とする。このような回路構成を取るとことにより、低い電源電圧で動作可能であり、かつ、線形性と利得の向上を可能としたアクティブミキサ回路を実現している。図16に示すアクティブミキサ回路では、中間周波数信号IFに対する線形性向上のために抵抗(RE)を挿入しているため、低周波での差動スイッチングトランジスタペア(QIF)のエミッタから差動増幅トランジスタ(QLO)側を見たインピーダンスは高くなっている。しかし、高周波領域では抵抗(RE)と並列に接続された素子容量(CE)が支配的となるため、図15と同様にインピーダンスが低くなり高次高調波の発生を抑制することはできない。
さらに、上記ミキサ回路を無線通信送信回路に採用した場合、トランスを用いたアクティブミキサ回路(MIX)により高次高調波が発生すると、ミキサ回路の出力振幅が所望波の振幅と高調波の振幅の足し合わせとなるため、トータルの出力振幅が増大し第1の単相増幅器(DRV)の入力信号に対する線形性がより必要となる。増幅器の入力線形性を高めるには、信号が入力されるトランジスタのバイアス電流を増加させる必要があり、その結果、消費電力を増加を招き送信回路全体の消費電力増加の原因となる。
本発明は、以上のような従来技術の課題を検討し、これらの課題を解決するためになされたものである。
従って、本発明の目的とするところは、高次高調波を抑圧でき低い電源電圧で動作する半導体集積回路で構成されるトランス型のミキサ回路及びそれを用いた送信回路並びに準ミリ波・ミリ波通信端末を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうちの代表的なものについて簡単に説明すれば、下記のとおりである。すなわち、本発明のミキサ回路は、ローカル信号が入力される電圧−電流変換型増幅器と、被変調信号を入力して該被変調信号と前記ローカル信号とを乗算して出力する乗算器とが、1次巻線と2次巻線とを具備するトランスを介して結合されて成り、前記被変調信号入力と前記トランスの2次巻線との間のノードに、前記ローカル信号の抑圧対象の高調波周波数で前記乗算器から前記電圧−電流変換型増幅器を見た場合のインピーダンスが所定値より高くなる、インピーダンス素子が接続されていることを特徴とする。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記の通りである。すなわち、局部発振器信号の高次高調波を抑圧することができ、動作に必要な電源電圧を低くしたミキサ回路及びそれを用いた送信回路並びに準ミリ波・ミリ波通信端末を提供することができる。
本発明の基本概念を示すための、半導体集積回路に構成されたミキサ回路のブロック構成例を示す図である。 図1のミキサ回路における、インピーダンス素子の一構成例を示す図である。 図1のミキサ回路における、インピーダンス素子の他の構成例を示す図である。 図1のミキサ回路の前段部分の等価回路図である。 図1における乗算器を構成する1つのトランジスタに注目した際の等価回路を示す図である。 本発明の1つの実施形態による、半導体集積回路に構成されたミキサ回路の具体的な構成例を示す図である。 シュミレーションにより得られた、図6の実施形態による半導体集積回路に構成されたミキサ回路と従来のミキサ回路における、乗算器からトランスコンダクタンス増幅器側を見た際のインピーダンスの周波数特性を、比較して示す図である。 シュミレーションにより得られた、図6の実施形態による半導体集積回路に構成されたミキサ回路と従来のミキサ回路における、出力電力のスペクトルを比較して示す図である。 本発明の他の実施形態による、半導体集積回路に構成されたミキサ回路の例を示す図である。 本発明の他の実施形態による、半導体集積回路に構成されたIF信号に対する線形性向上回路付きミキサ回路の例を示す図である。 本発明の他の実施形態による、半導体集積回路に構成されたフィルタ付きミキサ回路の例を示す図である。 本発明の他の実施形態による、半導体集積回路に構成されたバラン付きミキサ回路の例を示す図である。 本発明の各実施形態によるミキサ回路を用いて構成された、無線通信送信回路のブロック構成例を示す図である。 本発明の他の実施形態による、半導体集積回路に構成された、準ミリ波・ミリ波通信端末の送信回路の全体的な構成例を示す図である。 第1の従来例のミキサ回路を示す図である。 第2の従来例のミキサ回路を示す図である。
まず、本願において開示される発明の基本的な構成の概要と、その作用、効果について説明する。
図1は、本発明の基本概念を示すための、半導体集積回路に構成されたミキサ回路のブロック構成例を示す図である。
本発明のミキサ回路は、ローカル信号が入力される電圧−電流変換型増幅器1と、被変調信号を入力して該被変調信号と前記ローカル信号とを乗算して出力する乗算器5とが、トランス2を介して結合されている。トランス2と乗算器5との間には、インピーダンス素子3が配置されている。このインピーダンス素子3は、被変調信号入力と前記トランスの二次側インダクタとの間のノードに、前記ローカル信号の抑圧対象の高調波周波数で前記乗算器から前記電圧−電流変換型増幅器を見た場合のインピーダンスが所定値より高くなるように設定されている。この点に関しては、後で詳細に説明する。
電圧−電流変換型増幅器1には、局部発振周波数信号LOIN(局部発振周波数差動正相信号LOIN+、局部発振周波数差動逆相信号LOIN−)が入力され、電圧−電流変換型増幅器を構成するトランスコンダクタンス増幅器により、入力された信号の電圧振幅が電流振幅に変換して増幅される。変換された入力信号は、トランスコンダクタンス増幅器1の端子T11,T12からトランス2の一次巻線L−11,L−12の差動端子(入力端子)T21,T22に入力される。また、トランスコンダクタンス増幅器1の電源電圧は、トランス2の一次巻線の中点電極T23に与えられた電源電圧VCC1から供給され、直流バイアス電流は電流源CS1により供給される。
トランス2の2次巻線L−21,L−22の第1と第2の出力端子T24,T25はインピーダンス素子3の第1と第2の端子T31,T32に接続され、トランス2の2次巻線の中間電極T26は電流源CS2に接続されている。また、インピーダンス素子3の第3の端子T33は2次巻き線の中間電極T26に接続されている。なお、第3の端子T33はインピーダンス素子内で解放されていても良い。インピーダンス素子3の第4と第5の端子T34,T35は、乗算器5の第1と第2の端子T51,T52に接続される。トランスコンダクタンス増幅器1で増幅された局部発振周波数信号は、トランス2の内部の磁気結合を介してインピーダンス素子3と乗算器5へ伝達される。本発明の代表的な実施の形態によるミキサ回路は、後で詳細に述べるように、電圧−電流変換型増幅器のトランジスタのみならず、乗算器を構成するトランジスタに関しても、トランスの二次巻線の出力端子と基準電位間に並列接続された、換言すると電源電圧の高さ方向に一段に並列接続された複数のトランジスタ群で構成されている。
なお、本発明におけるインピーダンス素子3の構成例としては、大別すると、インピーダンス素子が乗算器と前記トランスに対して直列に接続される方式と、インピーダンス素子がトランスの2次巻き線に対して並列に接続される方式とがある。
図2は、直列接続方式の例を示している。この方式では、インピーダンス素子3をインピーダンス素子13とインピーダンス素子14に分割し、乗算器15とトランス12に対して直列にインピーダンス素13とインピーダンス素子14を接続している。
すなわち、トランス12の2次側の第1の出力端子がインピーダンス素子13の第1の端子と接続され、トランス12の2次側の第2の出力端子がインピーダンス素子14の第1の端子と接続され、インピーダンス素子13の第2の端子が乗算器15の第1の端子T51と接続され、インピーダンス素子14の第2の端子が乗算器15の第2の端子T52と接続されている。また、トランス12の中間電極T26とインピーダンス素子13、14とは開放されている。そして、乗算器15の第1の端子T51、第2の端子T52の各々からトランスインピーダンス素子11側を見た時に、局部発振周波数信号の基本波におけるインピーダンスよりも、基本波の2倍の周波数の高調波におけるインピーダンスが高くなるように、各インピーダンス素子13、14が構成されている。すなわち、インピーダンス素子13、14に高いQ値のインダクタや容量を使用することで、乗算器15からトランスインピーダンス素子11側を見た時のインピーダンスを効率的に高くする事が出来る。
次に、図3は、並列接続方式の例を示している。この方式では、インピーダンス素子23とインピーダンス素子24が、トランス22の2次巻き線に対して並列に接続されている。
すなわち、トランス22の2次巻き線の第1の出力端子T24がインピーダンス素子23の第1の端子及び乗算器25の第1の入力端子T36と接続され、トランス22の2次巻き線の第2の出力端子T25がインピーダンス素子24の第1の端子及び乗算器25の第2の入力端子T37と接続され、インピーダンス素子23の第2の端子及びインピーダンス素子24の第2の端子T33がトランス22の2次巻き線の中間電極T26と接続されている。そして、乗算器15の第1の端子T51、第2の端子T52の各々からトランスインピーダンス素子11側を見た時に、局部発振周波数信号の基本波におけるインピーダンスよりも、基本波の2倍の周波数の高調波におけるインピーダンスが高くなるように、各インピーダンス素子23、24が構成されている。このような並列接続の構成にすることにより、トランス12の2次側のインダクタL−21,L−22を各インピーダンス素子23、24の2倍高調波抑制用の共振回路の一部として積極的に利用できるため、ミキサ回路の面積を削減することができる。
本発明におけるインピーダンス素子は、上記図2、図3に示した基本構成を基に、より具体的な構成を採用することができる。
次に、本発明におけるインピーダンス素子3の構成に必要な要件について述べる。
まず、トランス2を介して最も効率よく信号を伝達できる周波数は、図1において、トランスコンダクタンス増幅器の出力端子とトランス一次巻線の入力端子に生じる容量CP1及びCP2、容量CC1及びCC2と、トランスの一次巻線の入力端子に生じるインダクタンスとの共振周波数である。(図2の例では、容量CP11及びCP12、容量CC11及びCC12と、トランスの一次巻線の入力端子に生じるインダクタンスとの共振周波数であり、図3の例では、容量CP21及びCP22、容量CC21及びCC22と、トランスの一次巻線の入力端子に生じるインダクタンスとの共振周波数である。)
局部発振周波数に合わせて容量値とインダクタンス値をそれぞれ調整し適切な共振周波数を設定することにより、効率的に信号を伝達することができる。
乗算器5は、中間/ベースバンド周波数信号(IFIN+/BBIN+、IFIN−/BBIN−)によって局部発振周波数信号電流をON/OFFするスイッチトランジスタと、電流信号を電圧信号に変換するための所定のインピーダンスをもつ負荷素子とで構成され、電源電圧VCC2が供給される。乗算器5によって局部発振周波数信号と中間/ベースバンド周波数信号との乗算が行われ、その結果として和の周波数である出力周波数の電圧信号RFOUT+/RFOUT−が得られる。
トランス2を図1のように接続することによって、共振周波数付近の高周波信号を効率的に伝達でき、かつ前後の回路のバイアス電流を分離することができる。よって、トランスコンダクタンス増幅器1の電源電圧(VCC1)およびバイアス電流(CS1)と乗算器5の電源電圧(VCC2)とバイアス電流(CS2)をそれぞれ独立に設定することが可能となる。トランスコンダクタンス増幅器1と乗算器5のそれぞれのトランジスタの縦積みの段数は、1段まで最小化できる。また、バイアス電流についてもそれぞれの動作条件に合わせて最小化することが出来る。その結果、ミキサ回路の電源電圧とバイアス電流をそれぞれ低減することができる。なお、電流源CS1、CS2は抵抗もしくは第3の基準電位に置き換えることも可能である。
さらに、従来のミキサ回路では容量CP1、CP2の影響で高周波になるほどインピーダンスが大きく減少するのに対し、トランス2の二次側と乗算器5との間にインピーダンス素子3を接続し、かつ、乗算器5からトランスコンダクタンス側を見た時のインピーダンスを高くすることにより、局部発振器信号の高次高調波を抑圧することができる。
ここで、乗算器5を構成する複数のスイッチングトランジスタのエミッタで高次高調波が発生するメカニズムについて説明する。
図4に、図1のミキサ回路の前段部分の等価回路を示す。また、図5に、図4の初段のトランジスタに注目した場合の、この初段のトランジスタとインピーダンス素子3との関係を示した2次高調波に対する等価回路図を示す。ここでは、トランジスタがバイポーラトランジスタであるとして説明する。Zpはインピーダンス素子3(図2の場合第1のインピーダンス素子13に相当)であり、ZLは乗算器5と電源電圧(VCC2)間に存在する第1の負荷素子である。
(式1)はバイポーラトランジスタのコレクタ電流を表した式であり、(式2)は(式1)をべき級数に展開し、交流成分のみを書き出した式である。ここで、Icはコレクタ電流、icはコレクタ電流交流成分、Isは飽和電流、VBEはベースエミッタ間直流電圧、viベースエミッタ間交流電圧、Vtは熱電圧である。ベースエミッタ間交流電圧viは、スイッチングトランジスタを考えた場合、局部発振周波数信号(LOIN)がトランス(3)を介して伝わってきた時の電圧振幅と考える事が出来る。
Figure 0005017393
次に、局部発振周波数信号(LOIN)がサイン波形で入力された場合、(式3)と(式4)を(式2)に代入する事により(式5)が導かれる。(式5)のcos2θであらわされる係数が、乗算器のトランジスタのエミッタで発生する電流の2倍高調波成分である。
Figure 0005017393
また、(式5)で示した2倍高調波成分は、局部発振周波数信号(LOIN)とは別の新たな入力信号として乗算器のトランジスタのエミッタに入力される。(式6)のように入力電圧を2倍高調波として新たに定義し、(式2)に代入すると、(式7)には新たな2倍高調波成分の振幅が現れる。よって、乗算器のトランジスタのエミッタで発生する電流の2倍高調波成分は(式8)のようになる。
Figure 0005017393
(式8)を用いて、乗算器のトランジスタのエミッタでの電圧振幅v2を考える。エミッタでの電圧振幅は、インピーダンスZpとトランジスタの入力インピーダンスZπによって決定されるので、(式11)(式12)より(式13)が導かれる。(式13)を変形すると(式14)となる。
Figure 0005017393
換言すると、Zp、つまりインピーダンス素子(3)の値が大きいほど、2次高調波の電圧振幅のであるv2を大きくする事が出来る。
ここで、(式8)より2次高調波電圧v2で発生する2次高調波電流ic2は、1次基本波電圧v1で発生する2次高調波電流ic1と逆相の関係を持っているため、インピーダンス素子(3)の値を大きくすることで、2次高調波電流は減少することが分かる。
このように、本発明によれば、インピーダンス素子(3)の値を調節することにより、動作できる電源電圧が低く、高次高調波を抑圧できるミキサ回路を備えた半導体集積回路を提供することができる。
以下、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について詳細に説明する。参照する図面の参照符号は、それが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
まず、本発明の第1の実施形態になるミキサ回路について説明する。
図6は、本発明の1実施形態による、図2の方式に対応した、半導体集積回路に構成されたミキサ回路の具体的構成例を示す図である。
本実施例によるミキサ回路は、第1のトランジスタ(Q20)と第2のトランジスタ(Q21)で構成されるトランスコンダクタンス増幅器(31)と、トランス(32)と、素子容量(C20)と、インダクタ(L20)で構成される第1のインピーダンス素子(33)と、素子容量(C21)と、インダクタ(L21)で構成される第2のインピーダンス素子(34)と、第3から第6のトランジスタ(Q22、Q23、Q24、Q25)と、第1と第2の負荷素子(ZL20、ZL21)とを含む乗算器(35)とを具備する。
なお、本発明のより好適な実施の形態では、第1乃至第6のトランジスタ(Q20、Q21、Q22、Q23、Q24、Q25)は、それぞれバイポーラトランジスタである。また、本発明の更に好適な実施の形態では、第1乃至第6のトランジスタ(Q20、Q21、Q22、Q23、Q24、Q25)は、それぞれシリコンゲルマニウム(SiGe)ヘテロバイポーラトランジスタである。本発明の他のより好適な実施の形態では、第1乃至第6のトランジスタ((Q20、Q21、Q22、Q23、Q24、Q25)は、それぞれ電界効果トランジスタである。本発明の他の更に好適な実施の形態では、前記電界効果トランジスタはそれぞれ金属酸化膜型(MOS)トランジスタである。以下の説明では、上記いずれかのトランジスタを採用することを想定して説明する。
ミキサ回路は、第1から第6までのトランジスタ(Q20〜Q25)と、素子容量(C20)とインダクタ(L20)と、素子容量(C21)とインダクタ(L21)と、第1と第2の負荷素子(ZL20、ZL21)と、トランス(32)とを具備している。第1のトランジスタ(Q20)のベースまたはゲートの第1の入力電極は所定の第4の基準電位VLOに接続され、この第1の入力電極には第1の周波数の正相の入力信号(LOIN+)が供給される。また、第2のトランジスタ(Q21)のベースまたはゲートの第2の入力電極は、所定の第4の基準電位VLOに接続され、この第2の入力電極に第1の周波数の逆相の入力信号(LOIN―)が供給される。さらに、第1のトランジスタQ20のコレクタまたはドレインは、トランス(32)の一次巻線の第1の電極に接続され、第2のトランジスタ(Q21)のコレクタまたはドレインはトランスの一次巻線の第2の電極に接続されている。また、トランス(32)の一次巻線の中間の電極は、第1の基準電位VCC1に接続され、第1と前記第2のトランジスタ(Q20、Q21)のエミッタまたはソースはともに電流源(CS1)に接続されている。
第3と第6のトランジスタ(Q22、Q25)のベースまたはゲートを互いに接続した第3の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF/BBに接続され、この第3の入力電極に第2の周波数の正相入力信号(IFIN+/BBIN+)が供給される。また、第4と第5のトランジスタ(Q23、Q24)のベースまたはゲートを互いに接続した第4の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF/BBに接続されており、この第4の入力電極には第2の周波数の逆相入力信号(IFIN−/BBIN−)が供給される。さらに、第3と第4のトランジスタ(Q22、Q23)のエミッタまたはソースを互いに接続して、素子容量(C20)と素子インダクタ(L20)の第2の電極と接続され、素子容量(C20)と素子インダクタ(L20)の第1の電極はトランス(32)の二次巻線の第1の電極に接続される。第5と第6のトランジスタ(Q24、Q25)のエミッタまたはソースを互いに接続して、素子容量(C21)と素子インダクタ(L21)の第2の電極と接続され、素子容量(C21)と素子インダクタ(L21)の第1の電極はトランス(32)の二次巻線の第2の電極に接続される。
トランス(32)の二次巻線の中間の電極は、電流源CS2に接続されており、第3と第5のトランジスタ(Q22、Q24)のコレクタまたはドレインを互いに接続した第1の出力電極と、第2の基準電位VCC2との間には、第1の負荷素子(ZL20)が接続されている。一方、第4と第6のトランジスタ(Q23、Q25)のコレクタまたはドレインを互いに接続した第2の出力電極と、第2の基準電位VCC2との間には、第2の負荷素子(ZL21)が接続されている。
第1の出力電極には、第3の周波数の逆相の信号(RFOUT―)が出力され、第2の出力電極には第3の周波数の正相の信号(RFOUT+)が出力され、出力信号となる第3の周波数は入力信号となる第1の周波数と第2の周波数の和である。また、電流源CS1、CS2は抵抗もしくは第3の基準電位でも良い。
本実施例においては、第1のインピーダンス素子(33)と第2のインピーダンス素子(34)により、第3から第6のトランジスタ(Q22、Q23、Q24、Q25)のエミッタまたはソースからトランスコンダクタンス増幅器(31)側を見た時のインピーダンスが高くなり、ローカル信号の高次高調波を抑圧することができる。
LOIN+、LOIN−から入力された無線周波数信号は第1のトランジスタ(Q20)と第2のトランジスタ(Q21)によって電流信号へと変換され、第1のトランジスタ(Q20)と第2のトランジスタ(Q21)のコンダクタンス値gm1、gm2によって増幅される。
トランス(32)により伝達された信号は第1のインピーダンス素子(33)及び第2のインピーダンス素子(34)を介して第3から第6のトランジスタ(Q22、Q23、Q24、Q25)のエミッタへと伝わる。インピーダンス素子(33)とインピーダンス素子(34)がトランス(32)に対して接続されていない場合、乗算器(35)からトランスコンダクタンス増幅器(31)側を見た時のインピーダンスは、トランス(32)の寄生容量CP31、CP32の影響により小さく見える。そのため、第3から第6のトランジスタ(Q22、Q23、Q24、Q25)のエミッタでの電圧振幅が大きくなり、高調波が増加する。
第3から第6のスイッチングトランジスタのエミッタで高次高調波が発生するメカニズムについては、図4、図5で説明したとおりである。
本実施例の回路の動作原理を確認するために、一例として、次のようなミキサ回路を設計した。すなわち、IF/BB入力信号は2.6GHzを中心周波数として1GHzの帯域幅を有する無線周波数信号であり、局部発振周波数信号は21.4GHz、出力中心周波数は24GHzとして設計した。トランジスタQ20〜Q25は、遮断周波数fが略140GHzのSiGeへテロバイポーラトランジスタで構成されている。なお、トランス(32)の一次巻線および二次巻線は、SiGeへテロバイポーラトランジスタが構成された半導体集積回路の上のオンチップ・スパイラル・インダクタを同心円上に配置することによりそれぞれ構成されている。電源電圧VCC1とVCC2はともに1.5Vと設定した。
シミュレーションにおいて、上記条件で設計した図6のミキサ回路を電源電圧1.5Vで動作させると、図7に示すとおり、乗算器(35)からトランスインピーダンス増幅器(31)側を見た際のインピーダンスが、従来のトランスを用いたミキサ回路に比べて、局部発振周波数信号の2倍高調波周波数(2LO)の42GHz付近で高くなることを確認した。
図8は、上記シミュレーションで得られた、出力正相信号(RFOUT+)の電力スペクトルを示しており、2次高調波(2LO)を12.8dB抑圧することが出来る。また、所望波信号(RF)は0.2dBほどの減衰しかせず、さらに、3次高調波(3LO)に対しても9.7dBの高調波減衰効果があった。
また、図13に示す送信回路において上記条件で設計した図6のミキサ回路を適用すると、次段に接続される第1の単相増幅器の消費電力を従来と比べて、1.5V×5.3mA=7.95mWから1.5V×4.4mA=6.6mWに削減し、17%の消費電力低減を可能とした。
本実施例によれば、局部発振器信号の高次高調波を抑圧することができ、動作に必要な電源電圧を低くしたミキサ回路を得ることができる。
次に、本発明のミキサ回路の更に他の構成例を説明する。
図9は、本発明の他の実施形態、すなわち図3の方式に対応した、半導体集積回路に構成されたミキサ回路の具体的構成例を示す図である。本実施例のミキサ回路は、図6の実施例とは違い、インピーダンス素子53を構成する素子容量C40とインピーダンス回路54を構成する素子容量C41をトランス52の2次側のインダクタと並列接続することで、乗算器55からトランスコンダクタンス増幅器51側を見た時のインピーダンスを高くしている。
すなわち、本実施例によるミキサ回路は、第1のトランジスタ(Q40)と第2のトランジスタ(Q41)で構成されるトランスコンダクタンス増幅器(51)と、トランス(52)と、素子容量(C40)で構成される第1のインピーダンス素子(53)と、素子容量(C41)で構成される第2のインピーダンス素子(54)と、第3から第6のトランジスタ(Q42、Q43、Q44、Q45)と、第1と第2の負荷素子(ZL40、ZL41)とを含む乗算器(55)とを具備する。
第1のトランジスタ(Q40)のベースまたはゲートの第1の入力電極は所定の第4の基準電位VLOに接続され、この第1の入力電極には第1の周波数の正相の入力信号(LOIN+)が供給される。また、第2のトランジスタ(Q41)のベースまたはゲートの第2の入力電極は、所定の第4の基準電位VLOに接続され、この第2の入力電極に第1の周波数の逆相の入力信号(LOIN―)が供給される。さらに、第1のトランジスタ(Q40)のコレクタまたはドレインは、トランス(52)の一次巻線の第1の電極に接続され、第2のトランジスタ(Q41)のコレクタまたはドレインはトランスの一次巻線の第2の電極に接続されている。また、トランス(52)の一次巻線の中間の電極は、第1の基準電位VCC1に接続され、第1と前記第2のトランジスタ(Q40、Q41)のエミッタまたはソースはともに電流源(CS51)に接続されている。
第3と第6のトランジスタ(Q42、Q45)のベースまたはゲートを互いに接続した第3の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF/BBに接続され、この第3の入力電極に第2の周波数の正相入力信号(IFIN+/BBIN+)が供給される。また、第4と第5のトランジスタ(Q43、Q44)のベースまたはゲートを互いに接続した第4の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF/BBに接続されており、この第4の入力電極には第2の周波数の逆相入力信号(IFIN−/BBIN−)が供給される。さらに、第3と第4のトランジスタ(Q42、Q43)のエミッタまたはソースを互いに接続して、素子容量(C40)の第1の電極とトランス(52)の2次側の第1の出力電極に接続される。第5と第6のトランジスタ(Q44、Q45)のエミッタまたはソースを互いに接続して、素子容量(C41)の第1の電極がトランス(52)の2次側の第2の出力電極に接続される。素子容量(C40)の第2の電極が素子容量(C41)の第2の電極と接続され、素子容量(C40)と素子容量(C41)の第2の電極がトランス(52)の中間電極と電流源(CS52)と接続されている。
第3と第5のトランジスタ(Q42、Q44)のコレクタまたはドレインを互いに接続した第1の出力電極と、第2の基準電位VCC2との間には、第1の負荷素子(ZL40)が接続されている。一方、第4と第6のトランジスタ(Q43、Q45)のコレクタまたはドレインを互いに接続した第2の出力電極と、第2の基準電位VCC2との間には、第2の負荷素子(ZL41)が接続されている。
第1の出力電極には、第3の周波数の逆相の信号(RFOUT―)が出力され、第2の出力電極には第3の周波数の正相の信号(RFOUT+)が出力され、出力信号となる第3の周波数は入力信号となる第1の周波数と第2の周波数の和である。また、電流源CS51、CS52は抵抗もしくは第3の基準電位でも良い。
本実施例によれば、トランス52の2次巻き線のインダクタンスを利用し、素子容量(C40、C41)との並列共振回路により、局部発振器信号の2倍高調波周波数以上で高インピーダンスにすることを、小面積で実現できるミキサ回路を備えた半導体集積回路を提供することができる。
次に、本発明のミキサ回路の更に他の構成例を説明する。
図10は、本発明の他の実施形態による半導体集積回路に構成されたミキサ回路を示す図である。本実施例のミキサ回路は、図6のミキサ回路の差動スイッチトランジスタQ52、Q53、Q54、Q55のエミッタ部分に、中間/ベースバンド周波数信号(IFIN+/BBIN+、IFIN−/BBIN―)に対する線形性向上のための素子抵抗R50、R51、R52、R53と素子容量C52、C53、C54、C55が接続されている。
すなわち、本実施例によるミキサ回路は、第1のトランジスタ(Q50)と第2のトランジスタ(Q51)で構成されるトランスコンダクタンス増幅器(61)と、トランス(62)と、素子容量(C50)と素子インダクタ(L50)で構成される第1のインピーダンス素子(63)と、素子容量(C51)と素子インダクタ(L51)で構成される第2のインピーダンス素子(64)と、第1から第4までの素子抵抗と第3から第6までの素子容量を含む線形性向上回路(66)と、第3から第6のトランジスタ(Q52、Q53、Q54、Q55)と第1と第2の負荷素子(ZL50、ZL51)とを含む乗算器(65)とを具備する。
第1のトランジスタ(Q50)のベースまたはゲートの第1の入力電極は所定の第4の基準電位VLOに接続され、この第1の入力電極には第1の周波数の正相の入力信号(LOIN+)が供給される。また、第2のトランジスタ(Q51)のベースまたはゲートの第2の入力電極は、所定の第4の基準電位VLOに接続され、この第2の入力電極に第1の周波数の逆相の入力信号(LOIN―)が供給される。さらに、第1のトランジスタ(Q50)のコレクタまたはドレインは、トランス(62)の一次巻線の第1の電極に接続され、第2のトランジスタ(Q51)のコレクタまたはドレインはトランスの一次巻線の第2の電極に接続されている。また、トランス(62)の一次巻線の中間の電極は、第1の基準電位VCC1に接続され、第1と前記第2のトランジスタ(Q50、Q51)のエミッタまたはソースはともに電流源(CS61)に接続されている。
第3と第6のトランジスタ(Q52、Q55)のベースまたはゲートを互いに接続した第3の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF/BBに接続され、この第3の入力電極に第2の周波数の正相入力信号(IFIN+/BBIN+)が供給される。また、第4と第5のトランジスタ(Q53、Q54)のベースまたはゲートを互いに接続した第4の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF/BBに接続されており、この第4の入力電極には第2の周波数の逆相入力信号(IFIN−/BBIN−)が供給される。
さらに、第3のトランジスタ(Q52)のエミッタまたはソースと素子容量(C52)の第1の電極と素子抵抗(R50)の第1の電極が接続され、第4のトランジスタ(Q53)のエミッタまたはソースと素子容量(C53)の第1の電極と素子抵抗(R51)の第1の電極が接続され、素子容量(C52)と素子容量(C53)と素子抵抗(R50)と素子抵抗(R51)の第2の電極がそれぞれ接続され、素子容量(C50)と素子インダクタ(L50)の第2の電極と接続され、素子容量(C50)と素子インダクタ(L50)の第1の電極はトランス(62)の二次巻線の第1の電極に接続される。
第5のトランジスタ(Q54)のエミッタまたはソースと素子容量(C54)の第1の電極と素子抵抗(R52)の第1の電極が接続され、第6のトランジスタ(Q55)のエミッタまたはソースと素子容量(C55)の第1の電極と素子抵抗(R53)の第1の電極が接続され、素子容量(C54)と素子容量(C55)と素子抵抗(R52)と素子抵抗(R53)の第2の電極がそれぞれ接続され、素子容量(C51)と素子インダクタ(L51)の第2の電極と接続され、素子容量(C51)と素子インダクタ(L51)の第1の電極はトランス(62)の二次巻線の第2の電極に接続される。
トランス(62)の二次巻線の中間の電極は、電流源CS62に接続されており、第3と第5のトランジスタ(Q52、Q54)のコレクタまたはドレインを互いに接続した第1の出力電極と、第2の基準電位VCC2との間には、第1の負荷素子(ZL50)が接続されている。一方、第4と第6のトランジスタ(Q53、Q55)のコレクタまたはドレインを互いに接続した第2の出力電極と、第2の基準電位VCC2との間には、第2の負荷素子(ZL51)が接続されている。
第1の出力電極には、第3の周波数の逆相の信号(RFOUT―)が出力され、第2の出力電極には第3の周波数の正相の信号(RFOUT+)が出力され、出力信号となる第3の周波数は入力信号となる第1の周波数と第2の周波数の和である。また、電流源CS61、CS62は抵抗もしくは第3の基準電位でも良い。
本実施例によれば、線形性向上回路66によりミキサ回路の中間/ベースハンド周波数信号に対する線形性を高めると同時に、高次高調波をインピーダンス素子(63、64)により抑圧できるミキサ回路を備えた半導体集積回路を提供することができる。
次に、本発明のミキサ回路の更に他の構成例を説明する。
図11は、本発明の他の実施形態による半導体集積回路に構成されたミキサ回路を示す図である。本実施例のミキサ回路は、フィルタ回路76を図6のミキサ回路の後段に接続している。フィルタ回路付ミキサ回路は、図6のミキサ回路とフィルタ回路76とを具備しており、ミキサ回路の第1の出力電極と前記フィルタ回路の第1の入力電極が接続されている。また、ミキサ回路の第2の出力電極とフィルタ回路の第2の入力電極が接続されている。
本実施例によれば、フィルタ回路(76)をミキサ回路の後段に接続することで、インピーダンス素子により抑圧した高次高調波をさらにミキサ出力において減衰させることができ、フィルタ回路の後段に繋がる増幅器の消費電力を削減することができる。
次に、本発明のミキサ回路の更に他の構成例を説明する。
図12は、本発明の他の実施形態による半導体集積回路に構成されたミキサ回路を示す図である。本実施例のミキサ回路は、図6とは違い、バラン86をミキサ回路の負荷に利用している。
すなわち、本実施例によるミキサ回路は、第1のトランジスタ(Q70)と第2のトランジスタ(Q71)で構成されるトランスコンダクタンス増幅器(81)と、トランス(82)と、素子容量(C70)と素子インダクタ(L70)で構成される第1のインピーダンス素子(83)と、素子容量(C71)と素子インダクタ(L71)で構成される第2のインピーダンス素子(84)と、第3から第6のトランジスタ(Q72、Q73、Q74、Q75)とを含む乗算器(85)と、バラン(86)とを具備する。
第1のトランジスタ(Q70)のベースまたはゲートの第1の入力電極は所定の第4の基準電位VLOに接続され、この第1の入力電極には第1の周波数の正相の入力信号(LOIN+)が供給される。また、第2のトランジスタ(Q71)のベースまたはゲートの第2の入力電極は、所定の第4の基準電位VLOに接続され、この第2の入力電極に第1の周波数の逆相の入力信号(LOIN―)が供給される。さらに、第1のトランジスタ(Q70)のコレクタまたはドレインは、トランス(82)の一次巻線の第1の電極に接続され、第2のトランジスタ(Q71)のコレクタまたはドレインはトランスの一次巻線の第2の電極に接続されている。また、トランス(82)の一次巻線の中間の電極は、第1の基準電位VCC1に接続され、第1と前記第2のトランジスタ(Q70、Q71)のエミッタまたはソースはともに電流源(CS81)に接続されている。
第3と第6のトランジスタ(Q72、Q75)のベースまたはゲートを互いに接続した第3の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF/BBに接続され、この第3の入力電極に第2の周波数の正相入力信号(IFIN+/BBIN+)が供給される。また、第4と第5のトランジスタ(Q73、Q74)のベースまたはゲートを互いに接続した第4の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF/BBに接続されており、この第4の入力電極には第2の周波数の逆相入力信号(IFIN−/BBIN−)が供給される。
さらに、第3と第4のトランジスタ(Q72、Q73)のエミッタまたはソースを互いに接続して、素子容量(C70)とインダクタ(L70)の第2の電極と接続され、素子容量(C70)と素子インダクタ(L70)の第1の電極はトランス(82)の二次巻線の第1の電極に接続される。第5と第6のトランジスタ(Q74、Q75)のエミッタまたはソースを互いに接続して、素子容量(C71)と素子インダクタ(L71)の第2の電極と接続され、素子容量(C71)と素子インダクタ(L71)の第1の電極はトランス(82)の二次巻線の第2の電極に接続される。
トランス(82)の二次巻線の中間の電極は、電流源CS82に接続されており、第3と第5のトランジスタ(Q72、Q74)のコレクタまたはドレインを互いに接続した第1の出力電極と、バランの1次巻き線の第1の入力電極が接続されている。一方、第4と第6のトランジスタ(Q73、Q75)のコレクタまたはドレインを互いに接続した第2の出力電極と、バランの1次巻き線の第2の入力電極が接続されている。バランの1次巻き線の中間電極には、第2の基準電位VCC2が接続されている。バランの2次巻き線の第1の出力電極は第3の基準電位GNDに接続され、2次巻き線の第2の出力電極から、1次巻き線の第1の入力電極と1次巻き線の第2の入力電極に入力された差動信号を単相信号に変換した信号RFOUTとして出力される。また、電流源CS81、CS82は抵抗もしくは第3の基準電位でも良い。
本実施例によれば、バラン(86)をミキサ回路の負荷に接続することで、インピーダンス素子(83、84)により抑圧した高次高調波をさらにバラン(86)の同相信号除去機能により高調波の同相成分を減衰させることができ、ミキサ回路の後段に繋がる増幅器の消費電力を削減することができる。さらに、バラン(86)の差動単相変換機能によりRFOUTでの出力振幅が増大するため、ミキサ回路の消費電力低減も可能なミキサ回路を備えた半導体集積回路を提供することができる。
次に、本発明の更に別の観点の代表的な実施の形態による半導体集積回路として、無線通信送信回路の構成例を説明する。図13は、本発明の1実施形態になるミキサ回路を用いて構成された無線通信送信回路のブロック構成を示す図である。
図13において、無線通信送信回路は、第1の差動増幅器(AMP)と、ミキサ回路(MIX)と、局部発振器(LO)と、第2の差動増幅器(LOBUF)と、第1の単相増幅器(DRV)と第2の単相増幅器(PA)を具備している。第1の差動増幅器(AMP)には、第1の周波数の入力信号(IFIN+/BBIN+、IFIN−/BBIN−)が供給される。第1の差動増幅器の第1と第2の出力電極とミキサ回路の第1と第2の入力電極とが接続されている。第2の周波数を発振して出力する局部発振器(LO)の第1の出力電極と第2の差動増幅器(LOBUF)の第1の入力電極とが接続されており、また、局部発振器(LO)の第2の出力電極と第2の差動増幅器(LOBUF)の第2の入力電極とが接続されている。第2の差動増幅器(LOBUF)の第1の出力電極はミキサ回路(MIX)の第3の入力電極に接続され、また、第2の差動増幅器(LOBUF)の第1の出力電極とミキサ回路(MIX)の第4の入力電極とが接続されている。ミキサ回路(MIX)の第1の出力電極と第1の単相増幅器(DRV)の第1の入力電極とが接続され、ミキサ回路(MIX)の第2の出力電極と第1の単相増幅器(DRV)の第2の入力電極とがそれぞれ接続されている。さらに、第1の単相増幅器(DRV)の出力電極が第2の単相増幅器(PA)の入力電極に接続され、第2の単相増幅器(PA)の出力電極が無線周波数信号(RFOUT)として出力される。
次に、本実施例になる無線通信送信回路の動作を説明する。中間/ベースバンド周波数fIF/fBBは、第1の差動増幅器(AMP)によって所定の利得で増幅される。増幅された信号はミキサ回路(MIX)に入力される。また、無線通信送信回路の局部発振器(LO)で生成された所定の周波数fLO信号が、第2の差動増幅器(LOBUF)により所定の振幅まで増幅されてミキサ回路(MIX)に入力される。ミキサ回路(MIX)において、中間/ベースバンド周波数fIF/fBBと局部発振周波数fLOの和の周波数であるfOUTの信号が出力される。出力周波数fOUTは第1の単相増幅回路(DRV)を介して一定の振幅まで増幅して出力される。さらに、第1の単相増幅回路(DRV)の出力が第2の単相増幅器(PA)により所定の利得で増幅され、無線周波数信号(RFOUT)として出力される。
従来のトランスを用いたミキサ回路(MIX)では、高次高調波の発生が増加するため、ミキサ回路の次段につながる第1の単相増幅器(DRV)に入力される信号振幅が増大する。振幅の大きな信号を線形に扱う場合、第1の単相増幅器(DRV)の入力トランジスタのバイアス電流を増加させなくてはいけないため、消費電力が増大する。また、送信回路においてミキサ回路(MIX)以後の増幅器は消費電力が非常に大きいため、送信回路全体に対する増幅器の消費電力の変化の影響は大きい。本発明のミキサ回路(MIX)では高次高調波を抑圧することができるので、第1の単相増幅器(DRV)の入力トランジスタのバイアス電流を削減することができるため、送信回路全体の消費電力の低減が可能となる。
また、トランスを用いないミキサ回路(MIX)を用いた場合、送信回路の他の回路よりも高い電源電圧を必要とする事が多い。本発明によれば、電源電圧を低下させる事ができるため、更なる送信回路の消費電力の低減につながる。
次に、本発明のミキサ回路を備えた準ミリ波・ミリ波通信端末の実施例を説明する。
図14は、本発明の他の実施形態による半導体集積回路に構成された、準ミリ波・ミリ波通信端末の送信回路の全体的な構成例を示すものである。準ミリ波・ミリ波通信端末は、アンテナと受信回路のRFIN端子及び送信回路のRFOUT端子間に接続された、デュプレクサまたは送受信切替スイッチを具備している。送信回路は、フロントエンド回路部とIF/ベースバンド回路部で構成されている。フロントエンド回路部の具体的な構成は、例えば、図13に示した無線通信送信回路のブロック構成と同じである。フロントエンド回路部の第1の差動増幅器(AMP)入力端に、IF/ベースバンド回路部の信号処理回路が接続されており中間/ベースバンド周波数信号(IFIN+/BBIN+、IFIN−/BBIN−)が出力される。送信回路は、例えば、MOSトランジスタとバイポーラトランジスタとを混載して構成されている。
中間/ベースバンド周波数fIF/fBBは、送信回路の差動入力端子IF/BBに入力され、第1の差動増幅器(AMP)によって所定の利得で増幅される。増幅された信号はミキサ回路(MIX)に入力される。ミキサ回路(MIX)において、中間/ベースバンド周波数fIF/fBBと局部発振周波数fLOの和の周波数であるfOUTの信号が出力される。出力信号fOUTは第1の単相増幅回路(DRV)によって所定の利得で増幅され、第2の単相増幅器(PA)を介して一定の振幅まで増幅して出力され、アンテナ(ANT)から電波を放射する。
本発明によれば、ミキサ回路(MIX)の高次高調波を抑圧することで、第1の単相増幅回路(DRV)の消費電力を削減し、送信回路全体の消費電力を低減することができる。
また、本発明によれば、電源電圧を低下させてもミキサ回路は動作が可能なため、送信回路のさらなる消費電力の低減が可能である。
このように、本発明によれば、電源電圧が低く、高次高調波を抑圧し、かつ第1の単相増幅器(DRV)の消費電力を削減することが可能なミキサ回路を備えた準ミリ波・ミリ波通信端末を提供することができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、本発明のミキサ回路を内蔵した半導体集積回路は、24GHzの周波数帯に限定するものではなく、素子値を適切に選択することにより、より低周波やより高周波の周波数帯の無線通信回路を構成することが出来る。また、本発明のミキサ回路を内蔵した半導体集積回路は有線通信の送信回路にも適用することができる。
さらに、本発明のミキサ回路をギルバートセル構成を基本とした各種回路に適用することができる。例えば、差動出力信号を反転して局部発振周波数入力端子に帰還信号として入力し、無線周波数入力端子に入力された信号の1/2の周波数を出力する分周器として構成することもできる。また、掛算回路や復調器、逓倍器として適用することもできる。
1、11、21、31、51、61、71、81…トランスコンダクタンス増幅器、
2、12、22、32、52、62、72、82…トランス、
3、13、14、23、24、33、34、53、54、63、64、73、74、83、84…インピーダンス素子、
5、15、25、35、55、65、75、85…乗算器、
CP1、CP2、CP11、CP12、CP21、CP22、CP31、CP32、CP51、CP52、CP61、CP62、CP71、CP72、CP81、CP82、…寄生容量、
CC1、CC2、CC11、CC12、CC21、CC22、CC31、CC32、CC51、CC52、CC61、CC62、CC71、CC72、CC81、CC82、…素子容量、
VCC1、VCC2…電源電圧端子、
CS1、CS2、CS11、CS12、CS21、CS22、CS31、CS32、CS51、CS52、CS61、CS62、CS71、CS72、CS81、CS82、…電流源、
GND…接地端子、
LOIN+…局部発振周波数差動正相信号、
LOIN−…局部発振周波数差動逆相信号、
IFIN+/BBIN+…中間/ベースバンド周波数差動正相信号、
IFIN−/BBIN−…中間/ベースバンド周波数差動正相信号、
RFOUT+…無線周波数差動正相信号、
RFOUT−…無線周波数差動逆相信号、
RFOUT…無線周波数信号、
LO…局部発振器、
MIX…ミキサ回路、
AMP…差動増幅器、
LOBUF…局部発振周波数信号増幅器、
DRV…単相増幅器、
PA…単相増幅器、
Q20、Q21、Q40、Q41、Q50、Q51、Q60、Q61、Q70、Q71…トランスコンダクタンス増幅器トランジスタ、
Q22、Q23、Q24、Q25、Q42、Q43、Q44、Q45、Q52、Q53、Q54、Q55、Q62、Q63、Q64、Q65、Q72、Q73、Q74、Q75…周波数変換トランジスタ、
L20、L21、L50、L51、L60、L61、L70、L71…インダクタ、
C20、C21、C40、C41、C50、C51、C52、C53、C54、C55、C60、C61、C70、C71…素子容量、
ZL20、ZL21、ZL40、ZL41、ZL50、ZL51、ZL60、ZL61…負荷素子、
Zp…インピーダンス素子、
Zπ…トランジスタ入力インピーダンス、
ZL…負荷素子、
ie…エミッタ電流の2次高調波成分、
ic…コレクタ電流の2次高調波成分、
ic1、ic2…コレクタ電流の2次高調波成分、
ib…ベース電流の2次高調波成分、
v2…ベースエミッタ間電圧の2次高調波成分、
R50、R51、R52、R53…線形化抵抗、
66…線形化回路、
Filter…フィルタ、
86…バラン、
DATAIN+…差動正相データ信号、
DATAIN−…差動逆相データ信号、
IFB/BB…中間/ベースバンド周波数信号処理回路、
RFIN…無線周波数入力信号、
ANT…アンテナ、
MA、MB、MC、MD、ME、MF、MG、MH…トランジスタ、
DD…電源電圧、
LO+…局部発振周波数差動正相信号、
LO−…局部発振周波数差動逆相信号、
2−coil XFMR…トランス、
OUT+…差動正相出力信号、
OUT−…差動逆相出力信号、
DATA+…ベースバンド周波数差動正相信号、
DATA−…ベースバンド周波数差動逆相信号、
CC…電源電圧、
…負荷インダクタ、
IF…周波数変換トランジスタ、
LO…トランスコンダクタンス増幅器トランジスタ、
LO…電流源抵抗、
…線形化抵抗、
…素子容量、
LOIN…局部発振周波数信号、
IFIN+…中間周波数差動正相信号、
IFIN−…中間周波数差動逆相信号。

Claims (20)

  1. ローカル信号が入力される電圧−電流変換型増幅器と、被変調信号を入力して該被変調信号と前記ローカル信号とを乗算して出力する乗算器とが、1次巻線と2次巻線とを具備するトランスを介して結合されて成り、
    前記被変調信号入力と前記トランスの2次巻線との間のノードに、前記ローカル信号の抑圧対象の高調波周波数で前記乗算器から前記電圧−電流変換型増幅器を見た場合のインピーダンスが所定値より高くなる、インピーダンス素子が接続されている
    ことを特徴とするミキサ回路。
  2. 請求項1において、
    前記インピーダンス素子は、少なくとも1つの素子容量および素子インダクタを含んでいる
    ことを特徴とするミキサ回路。
  3. 請求項2において、
    前記インピーダンス素子の前記素子容量と前記素子インダクタとで共振回路が構成され、
    該共振回路の作用により、前記乗算器から前記電圧−電流変換型増幅器を見た場合の前記インピーダンスは、局部発振周波数信号の基本波における前記インピーダンスよりも前記基本波の2倍の周波数の高調波における前記インピーダンスが高くなるように設定されている
    ことを特徴とするミキサ回路。
  4. 請求項1において、
    前記インピーダンス素子は、少なくとも1つの素子容量を含んでおり、
    前記素子容量と前記トランスの2次巻線のインダクタンスとで構成される共振回路の作用により、前記乗算器から前記電圧−電流変換型増幅器を見た場合の前記インピーダンスは、局部発振周波数信号の基本波における前記インピーダンスよりも前記基本波の2倍の周波数の高調波における前記インピーダンスが高くなるように設定されている
    ことを特徴とするミキサ回路。
  5. 請求項1において、
    前記インピーダンス素子が、前記乗算器と前記トランスに対して直列に接続されている
    ことを特徴とする送信用ミキサ回路。
  6. 請求項1において、
    前記インピーダンス素子が、前記トランスの2次巻線に対して並列に接続されている
    ことを特徴とする送信用ミキサ回路。
  7. 請求項1において、
    前記乗算器を構成するトランジスタは、前記トランスの2次巻線の出力端子と第2の基準電位との間に並列接続された複数個のトランジスタからなる
    ことを特徴とするミキサ回路。
  8. 請求項1において、
    前記電圧−電流変換型増幅器を構成するトランスコンダクタンス増幅器を有しており、
    前記電圧−電流変換型増幅器の第1の出力端子は、前記のトランスの1次巻線の第1の入力端子に接続され、
    前記電圧−電流変換型増幅器の第2の出力端子は、前記のトランスの1次巻線の第2の入力端子に接続され、
    前記インピーダンス素子の第1の端子は、前記トランスの2次巻線の第1の出力端子に接続され、
    前記インピーダンス素子の第2の端子は、前記トランスの2次巻線の第2の出力端子に接続され、
    前記インピーダンス素子の第3の端子は、前記トランスの2次巻線の中間電極と接続され、
    前記インピーダンス素子の第4の端子は、前記乗算器の第1の入力端子に接続され、
    前記インピーダンス素子の第5の端子は、前記乗算器の第2の入力端子に接続され、
    前記インピーダンス素子は、前記乗算器から前記電圧−電流変換型増幅器側を見た場合のインピーダンスが、局部発振周波数信号の2倍の周波数付近で局部発振周波数信号の基本波における前記インピーダンスよりも高くなるように接続されている
    ことを特徴とするミキサ回路。
  9. 請求項1において、
    前記インピーダンス素子は、第1のインピーダンス素子と、第2のインピーダンス素子を具備して成り、
    前記第1のインピーダンス素子の第1の端子が前記トランスの2次巻線の第1の出力端子と接続されており、
    前記第2のインピーダンス素子の第1の端子が前記トランスの2次巻線の第2の端子と接続されており、
    前記インピーダンス素子の第3の端子は開放されており、
    前記第1のインピーダンス素子の第2の端子が前記乗算器の第1の端子と接続されており、
    前記第2のインピーダンス素子の第2の端子が前記乗算器の第2の端子と接続されている
    ことを特徴とするミキサ回路。
  10. 請求項1において、
    前記インピーダンス素子は、第1のインピーダンス素子と、第2のインピーダンス素子を具備して成り、
    前記第1のインピーダンス素子の第1の端子が前記トランスの2次巻線の第1の端子と前記乗算器の第1の端子とそれぞれ接続されており、
    前記第2のインピーダンス素子の第1の端子が前記トランスの2次巻線の第2の端子と前記乗算器の第2の端子とそれぞれ接続されており、
    前記第1のインピーダンス素子の第2の端子が前記第2のインピーダンス素子の第2の端子に接続されており、
    前記第1のインピーダンス素子の第2の端子と前記第2のインピーダンス素子の第2の端子が前記トランスの2次巻線の第3の端子とそれぞれ接続されている
    ことを特徴とするミキサ回路。
  11. 請求項1において、
    前記電圧−電流変換型増幅器を構成するトランスコンダクタンス増幅器を有しており、
    前記電圧−電流変換型増幅器は、第1の入力端子と、第2の入力端子と、前記トランスの1次巻線の差動入力端子と接続された差動出力端子及び電流源端子を具備してなり、
    前記電圧−電流変換型増幅器の第1の入力端子に、前記ローカル信号として第1の周波数の正相の信号が供給され、
    前記電圧−電流変換型増幅器の第2の入力端子に、前記ローカル信号として前記第1の周波数の逆相の入力信号が供給され、
    前記電圧−電流変換型増幅器の電流源端子が第1の電流源もしくは抵抗もしくは第3の基準電位に接続されており、
    前記トランスの差動出力端子が前記インピーダンス素子の第1と第2の端子に接続されている
    ことを特徴とするミキサ回路。
  12. 請求項11において、
    前記インピーダンス素子は、第1のインピーダンス素子と、第2のインピーダンス素子を具備して成り、
    前記乗算器は、第1の入力端子、第2の入力端子、第3の入力端子、第4の入力端子、第1の出力端子、第2の出力端子及び電源端子を具備して成り、
    前記乗算器の第1の入力端子が前記第1のインピーダンス素子の第2の端子に接続され、
    前記乗算器の第2の入力端子が前記第2のインピーダンス素子の第2の端子に接続され、
    前記乗算器の前記第3の入力端子に、前記被変調信号として第2の周波数の正相の入力信号が供給され、
    前記乗算器の前記第4の入力端子に、前記被変調信号として前記第2の周波数の逆相の入力信号が供給され、
    前記電源端子が第2の基準電位VCC2に接続されており、
    前記乗算器の第1の出力端子から、前記第1の周波数と前記第2の周波数の和である第3の周波数の正相の信号が出力され、
    前記乗算器の第2の出力端子から、前記第1の周波数と前記第2の周波数の和である第3の周波数の逆相の信号が出力される
    ことを特徴とするミキサ回路。
  13. 請求項11において、
    前記インピーダンス素子は、第1のインピーダンス素子と、第2のインピーダンス素子を具備して成り、
    前記乗算器は、第1の入力端子、第2の入力端子、第3の入力端子、第4の入力端子、第1の出力端子、第2の出力端子及び電源端子を具備して成り、
    前記乗算器の第1の入力端子が前記第1のインピーダンス素子の第1の端子と前記トランスの2次巻線の第1の出力端子に接続され、
    前記乗算器の第2の入力端子が前記第2のインピーダンス素子の第1の端子とトランスの2次巻線の第2の出力端子に接続され、
    前記乗算器の前記第3の入力端子に、前記被変調信号として第2の周波数の正相の入力信号が供給され、
    前記乗算器の前記第4の入力端子に、前記被変調信号として前記第2の周波数の逆相の入力信号が供給され、前記電源端子が第2の基準電位VCC2に接続されており、
    前記乗算器の第1の出力端子から、前記第1の周波数と前記第2の周波数の和である第3の周波数の正相の信号が出力され、
    前記乗算器の第2の出力端子から、前記第1の周波数と前記第2の周波数の和である第3の周波数の逆相の信号が出力される
    ことを特徴とするミキサ回路。
  14. 請求項1において、
    第1と第2のトランジスタを有し前記電圧−電流変換型増幅器を構成するトランスコンダクタンスと、
    前記トランスと、
    第1のインピーダンス素子と、第2のインピーダンス素子とを有する前記インピーダンス素子と、
    第3乃至第6のトランジスタと第1と第2の負荷素子とを含む前記乗算器とを具備して成り、
    前記第1インピーダンス素子は、第1の素子容量と第1の素子インダクタとを備え、前記第2のインピーダンス素子は第2の素子容量と第2の素子インダクタとを備え、
    前記第1のトランジスタのベースまたはゲートの第1の入力電極は所定の第4の基準電位VLOに接続され、該第1の入力電極には前記ローカル信号として第1の周波数の正相の入力信号が供給されており、
    前記第2のトランジスタのベースまたはゲートの第2の入力電極は、所定の第4の基準電位VLOに接続され、該第2の入力電極に前記ローカル信号として前記第1の周波数の逆相の入力信号が供給されており、
    前記第1のトランジスタのコレクタまたはドレインは、前記トランスの1次巻線の第1の電極に接続され、
    前記第2のトランジスタのコレクタまたはドレインは前記トランスの1次巻線の第2の電極に接続されており、
    前記トランスの1次巻線の中間の電極は、第1の基準電位VCC1に接続されており、
    前記第1及び前記第2のトランジスタのエミッタまたはソースはともに第1の電流源もしくは抵抗もしくは第3の基準電位に接続され、
    前記第1の素子容量の第1の電極と前記第1の素子インダクタの第1の電極が前記トランスの2次巻線の第1の電極に接続されており、
    前記第2の素子容量の第1の電極と前記第2の素子インダクタの第1の電極が前記トランスの2次巻線の第2の電極に接続されており、
    前記第3及び前記第6のトランジスタのベースまたはゲートを互いに接続した第3の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF(VBB)に接続されており、該第3の入力電極に前記被変調信号として第2の周波数の正相入力信号が供給され、
    前記第4及び前記第5のトランジスタのベースまたはゲートを互いに接続した第4の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF(VBB)に接続されており、該第4の入力電極には前記被変調信号として前記第2の周波数の逆相入力信号が供給され、
    前記第3及び前記第4のトランジスタのエミッタまたはソースを互いに接続して、前記第1の素子容量の第2の電極と前記第1の素子インダクタの第2の電極にそれぞれ接続されており、
    前記第5及び前記第6のトランジスタのエミッタまたはソースを互いに接続して、前記第2の素子容量の第2の電極と前記第2の素子インダクタの第2の電極にそれぞれ接続されており、
    前記トランスの2次巻線の中間の電極は第2の電流源もしくは抵抗もしくは第3の基準電位に接続されており、
    前記第3及び前記第5のトランジスタのコレクタまたはドレインを互いに接続した第1の出力電極と、第2の基準電位VCC2との間には、前記第1の負荷素子が接続されており、
    前記第4及び前記第6のトランジスタのコレクタまたはドレインを互いに接続した第2の出力電極と、前記第2の基準電位VCC2との間には、前記第2の負荷素子が接続されており、
    前記第1の出力電極には、第3の周波数の逆相の信号が出力され、
    前記第2の出力電極には、前記第3の周波数の正相の信号が出力され、
    出力信号となる前記第3の周波数は入力信号となる前記第1の周波数と前記第2の周波数の和である
    ことを特徴とするミキサ回路。
  15. 請求項1において、
    第1と第2のトランジスタを有し前記電圧−電流変換型増幅器を構成するトランスコンダクタンス増幅器と、
    前記トランスと、
    第1のインピーダンス素子と、第2のインピーダンス素子とを有する前記インピーダンス素子と、
    第3乃至第6のトランジスタと第1と第2の負荷素子とを含む前記乗算器とを具備して成り、
    前記第1のインピーダンス素子は第1の素子容量を備え、前記第2のインピーダンス素子は第2の素子容量を備え、
    前記第1のトランジスタのベースまたはゲートの第1の入力電極は所定の第4の基準電位VLOに接続され、該第1の入力電極には前記ローカル信号として第1の周波数の正相の入力信号が供給されており、
    前記第2のトランジスタのベースまたはゲートの第2の入力電極は、所定の第4の基準電位VLOに接続され、該第2の入力電極に前記ローカル信号として前記第1の周波数の逆相の入力信号が供給されており、
    前記第1のトランジスタのコレクタまたはドレインは、前記トランスの1次巻線の第1の電極に接続され、
    前記第2のトランジスタのコレクタまたはドレインは前記トランスの1次巻線の第2の電極に接続されており、
    前記トランスの1次巻線の中間の電極は、第1の基準電位VCC1に接続されており、
    前記第1及び前記第2のトランジスタのエミッタまたはソースはともに第1の電流源に接続され、
    前記第1の素子容量の第1の電極が前記トランスの2次巻線の第1の電極に接続されており、
    前記第2の素子容量の第1の電極が前記トランスの2次巻線の第2の電極に接続されており、
    前記第1の素子容量の第2の電極が、前記第2の素子容量の第2の電極に接続されており、
    前記第1と第2の素子容量の第2の電極が前記トランスの2次巻線の中間電極と接続されており、
    前記第3及び前記第6のトランジスタのベースまたはゲートを互いに接続した第3の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF(VBB)に接続されており、該第3の入力電極に前記被変調信号として第2の周波数の正相入力信号が供給され、
    前記第4及び前記第5のトランジスタのベースまたはゲートを互いに接続した第4の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF(VBB)に接続されており、該第4の入力電極には前記被変調信号として前記第2の周波数の逆相入力信号が供給され、
    前記第3及び前記第4のトランジスタのエミッタまたはソースを互いに接続して、前記トランスの2次巻線の第1の電極に接続されており、
    前記第5及び前記第6のトランジスタのエミッタまたはソースを互いに接続して、前記トランスの2次巻線の第2の電極に接続されており、
    前記トランスの2次巻線の中間の電極は第2の電流源もしくは抵抗もしくは第3の基準電位に接続されており、
    前記第3及び前記第5のトランジスタのコレクタまたはドレインを互いに接続した第2の出力電極と、第2の基準電位VCC2との間には、前記第1の負荷素子が接続されており、
    前記第4及び前記第6のトランジスタのコレクタまたはドレインを互いに接続した第1の出力電極と、前記第2の基準電位VCC2との間には、前記第2の負荷素子が接続されており、
    前記第2の出力電極には、第3の周波数の逆相の信号が出力され、
    前記第1の出力電極には、前記第3の周波数の正相の信号が出力され、
    出力信号となる前記第3の周波数は入力信号となる前記第1の周波数と前記第2の周波数の和である
    ことを特徴とするミキサ回路。
  16. 請求項1において、
    第1と第2のトランジスタを備え前記電圧−電流変換型増幅器を構成するトランスコンダクタンス増幅器と、
    前記トランスと、
    第1のインピーダンス素子と、第2のインピーダンス素子とを有する前記インピーダンス素子と、
    第3乃至第6のトランジスタと第1と第2の負荷素子と、第1乃至第4の素子抵抗と、第3乃至第6の素子容量とを含む前記乗算器とを具備して成り、
    前記第1インピーダンス素子は第1の素子容量と第1の素子インダクタとを備え、前記第2のインピーダンス素子は第2の素子容量と第2の素子インダクタとを備え、
    前記第1のトランジスタのベースまたはゲートの第1の入力電極は所定の第4の基準電位VLOに接続され、該第1の入力電極には前記ローカル信号として第1の周波数の正相の入力信号が供給されており、
    前記第2のトランジスタのベースまたはゲートの第2の入力電極は、所定の第4の基準電位VLOに接続され、該第2の入力電極に前記ローカル信号として前記第1の周波数の逆相の入力信号が供給されており、
    前記第1のトランジスタのコレクタまたはドレインは、前記トランスの1次巻線の第1の電極に接続され、
    前記第2のトランジスタのコレクタまたはドレインは前記トランスの1次巻線の第2の電極に接続されており、
    前記トランスの1次巻線の中間の電極は、第1の基準電位VCC1に接続されており、
    前記第1及び前記第2のトランジスタのエミッタまたはソースはともに第1の電流源もしくは抵抗もしくは第3の基準電位に接続され、
    前記第1の素子容量の第1の電極と前記第1の素子インダクタの第1の電極が前記トランスの2次巻線の第1の電極に接続されており、
    前記第2の素子容量の第1の電極と前記第2の素子インダクタの第1の電極が前記トランスの2次巻線の第2の電極に接続されており、
    前記第3及び前記第6のトランジスタのベースまたはゲートを互いに接続した第3の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF(VBB)に接続されており、該第3の入力電極に前記被変調信号として第2の周波数の正相入力信号が供給され、
    前記第4及び前記第5のトランジスタのベースまたはゲートを互いに接続した第4の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF(VBB)に接続されており、該第4の入力電極には前記被変調信号として前記第2の周波数の逆相入力信号が供給され、
    前記第3のトランジスタのエミッタまたはソースは、前記第1の素子抵抗の第1の電極及び前記第3の素子容量の第1の電極と接続され、
    前記第4のトランジスタのエミッタまたはソースは、前記第2の素子抵抗の第1の電極及び前記第4の素子容量の第1の電極と接続され、
    前記第5のトランジスタのエミッタまたはソースは、前記第3の素子抵抗の第1の電極及び前記第5の素子容量の第1の電極と接続され、
    前記第6のトランジスタのエミッタまたはソースは、前記第4の素子抵抗の第1の電極及び前記第6の素子容量の第1の電極と接続され、
    前記第1及び前記第2の素子抵抗および前記第3及び前記第4の素子容量の第2の電極を互いに接続して、前記第1の素子容量の第2の電極と前記第1の素子インダクタの第2の電極にそれぞれ接続されており、
    前記第3及び前記第4の素子抵抗および前記第5及び前記第6の素子容量の第2の電極を互いに接続して、前記第2の素子容量の第2の電極と前記第2の素子インダクタの第2の電極にそれぞれ接続されており、
    前記トランスの2次巻線の中間の電極は第2の電流源もしくは抵抗もしくは第3の基準電位に接続されており、
    前記第3及び前記第5のトランジスタのコレクタまたはドレインを互いに接続した第2の出力電極と第2の基準電位VCC2との間には、前記第1の負荷素子が接続されており、
    前記第4及び前記第6のトランジスタのコレクタまたはドレインを互いに接続した第1の出力電極と、前記第2の基準電位VCC2との間には、前記第2の負荷素子が接続されており、
    前記第2の出力電極には、第3の周波数の逆相の信号が出力され、
    前記第1の出力電極には、前記第3の周波数の正相の信号が出力され、
    出力信号となる前記第3の周波数は入力信号となる前記第1の周波数と前記第2の周波数の和であり、
    前記乗算器の出力信号は、前記第2の周波数の信号に対して線形性を有する
    ことを特徴とするミキサ回路。
  17. 請求項14において、
    フィルタ回路を具備して成り、
    前記第1の出力電極と前記フィルタ回路の第1の入力電極とが接続されており、
    前記第2の出力電極と前記フィルタ回路の第2の入力電極とが接続されている
    ことを特徴とするミキサ回路。
  18. 請求項1において、
    第1と第2のトランジスタを備え前記電圧−電流変換型増幅器を構成するトランスコンダクタンス増幅器と、
    前記トランスと、
    前記インピーダンス素子としての、第1の素子容量と第1の素子インダクタとを備える前記第1インピーダンス素子及び第2の素子容量と第2の素子インダクタとを備える第2のインピーダンス素子と、
    第3乃至第6のトランジスタを含む前記乗算器と、
    バランとを具備して成り、
    前記第1のトランジスタのベースまたはゲートの第1の入力電極は所定の第4の基準電位VLOに接続され、該第1の入力電極には前記ローカル信号として第1の周波数の正相の入力信号が供給され、
    前記第2のトランジスタのベースまたはゲートの第2の入力電極は、所定の第4の基準電位VLOに接続され、該第2の入力電極に前記ローカル信号として前記第1の周波数の逆相の入力信号が供給され、
    前記第1のトランジスタのコレクタまたはドレインは、前記トランスの1次巻線の第1の電極に接続され、
    前記第2のトランジスタのコレクタまたはドレインは前記トランスの1次巻線の第2の電極に接続され、
    前記トランスの1次巻線の中間の電極は、第1の基準電位VCC1に接続され、
    前記第1及び前記第2のトランジスタのエミッタまたはソースはともに第1の電流源もしくは抵抗もしくは第3の基準電位に接続され、
    前記第1の素子容量の第1の電極と前記第1の素子インダクタの第1の電極が前記トランスの2次巻線の第1の電極に接続され、
    前記第2の素子容量の第1の電極と前記第2の素子インダクタの第1の電極が前記トランスの2次巻線の第2の電極に接続され、
    前記第3及び前記第6のトランジスタのベースまたはゲートを互いに接続した第3の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF(VBB)に接続されており、該第3の入力電極に前記被変調信号として第2の周波数の正相入力信号が供給され、
    前記第4及び前記第5のトランジスタのベースまたはゲートを互いに接続した第4の入力電極は、所定の第5の基準電位VIF(VBB)に接続されており、該第4の入力電極には前記被変調信号として前記第2の周波数の逆相入力信号が供給され、
    前記第3及び前記第4のトランジスタのエミッタまたはソースを互いに接続して、前記第1の素子容量の第2の電極と前記第1の素子インダクタの第2の電極にそれぞれ接続され、
    前記第5及び前記第6のトランジスタのエミッタまたはソースを互いに接続して、前記第2の素子容量の第2の電極と前記第2の素子インダクタの第2の電極にそれぞれ接続され、
    前記トランスの2次巻線の中間の電極は第2の電流源もしくは抵抗もしくは第3の基準電位に接続され、
    前記第3及び前記第5のトランジスタのコレクタまたはドレインを互いに接続した第1の出力電極と、前記バランの1次巻線の第1の入力電極が接続されており、
    前記第4及び前記第6のトランジスタのコレクタまたはドレインを互いに接続した第2の出力電極と、前記バランの1次巻線の第2の入力電極が接続されており、
    前記バランの1次巻線の中間電極は、第2の基準電位VCC2に接続されており、
    前記バランの2次巻線の第1の出力電極は第3の基準電位に接続され、
    前記バランの2次巻線の第2の出力電極は第3の周波数の信号を出力し、
    出力信号となる前記第3の周波数は入力信号となる前記第1の周波数と前記第2の周波数の和である
    ことを特徴とするミキサ回路。
  19. 第1の差動増幅器と、第2の差動増幅器と、ミキサ回路と、局部発振器と、第1の単相増幅器と、第2の単相増幅器を具備して成り、
    前記ミキサ回路は、
    ローカル信号が入力される電圧−電流変換型増幅器と、被変調信号を入力して該被変調信号と前記ローカル信号とを乗算して出力する乗算器とが、1次巻線と2次巻線とを具備するトランスを介して結合されて成り、
    前記乗算器の前記被変調信号入力と前記トランスの2次巻線との間のノードに、前記ローカル信号の抑圧対象の高調波周波数で前記乗算器から前記電圧−電流変換型増幅器を見た場合のインピーダンスが所定値より高くなる、インピーダンス素子が接続されている
    ことを特徴とする送信回路。
  20. フロントエンド回路部とIF/ベースバンド回路部とを備えて成り、
    前記フロントエンド回路部は、第1の差動増幅回路と、第2の差動増幅回路と、ミキサ回路と、局部発振器と、単相増幅器とを具備して成り、
    前記IF/ベースバンド回路部は、前記フロントエンド回路部へ入力される被変調信号を出力する回路を備えて成り、
    前記ミキサ回路は、
    ローカル信号が入力される電圧−電流変換型増幅器と、被変調信号を入力して該被変調信号と前記ローカル信号とを乗算して出力する乗算器とが、1次巻線と2次巻線とを具備するトランスを介して結合されて成り、
    前記被変調信号入力電極と前記トランスの2次巻線との間のノードに、前記ローカル信号の抑圧対象の高調波周波数で前記乗算器から前記電圧−電流変換型増幅器を見た場合のインピーダンスが所定値より高くなる、インピーダンス素子が接続されている
    ことを特徴とする準ミリ波・ミリ波通信端末。
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