JP4443091B2 - 保守サーバおよび取引処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ATM(現金自動預金支払機)などの取引処理装置と回線を介して接続され、当該取引処理装置の保守情報を収集して管理する保守サーバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
取引処理装置においては、部品の磨耗や損傷等による動作障害の発生を予防するために、定期的な保守点検が行われる。保守点検の際には、部品やユニットの交換・清掃・調整等の作業が実施されるが、単に一定周期で一律に点検を行なったのでは、装置に異常がなく保守を必要としない場合でも保守員が派遣され、結果的に無駄となる。そこで従来は、たとえば特開平7−220140号公報に記載されているように、取引処理装置が各ユニット毎の保守点検の要否を判定し、この判定結果を通信回線を介して監視端末へ伝送することにより、点検が必要なユニットと点検項目とを監視端末で表示し、これに基づいて保守員を派遣するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、取引処理装置で保守点検の必要性を判定しているため、各取引処理装置ごとに判定機能が必要となり、装置のコストが高くなる。また、保守が必要と判断された場合に、単に点検項目が表示されるだけなので、派遣する保守員として経験豊富で習熟度の高い技術者が必要なのか、経験の浅い技術者でもよいのかを的確に判断することは困難である。このため、場合によっては派遣した保守員が現場で対応することができず、別の保守員を再度派遣しなければならないことも起こり得る。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するものであって、その課題とするところは、取引処理装置の保守要否判定機能を不要とし、かつ、保守内容に見合った最適の保守員を選定して的確な保守点検作業を行えるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る保守サーバでは、取引処理装置から受信した保守情報を、複数の保守点検項目ごとに予め設定した保守内容判定基準と比較することにより、ユニット全体の点検、部品の交換又は調整を含む実施すべき保守内容を決定し、決定された保守内容を、保守員の習熟度に対応する複数段階のランクに応じて予め設定した保守員ランク判定基準と比較することにより、複数段階のランクの中から当該保守内容に応じた保守員のランクを決定する。そして、決定された保守内容と保守員ランク、および保守作業に必要な時間に関する作業時間情報を含む保守点検情報を出力するようにしている。
【0006】
本発明においては、取引処理装置の保守データを保守サーバが収集して、当該サーバで保守内容の決定を行うようにしているので、個々の取引処理装置は保守の要否を判定する機能を備える必要がなく、プログラムやデータが少なくなってコストの上昇を抑制できる。また、実施すべき保守内容とともに、保守員のランク(習熟度)に関する情報が出力されるので、保守内容に見合った最適の保守員を現場へ派遣することができ、保守作業を的確にしかも効率良く行うことができる。さらに、保守サーバで保守内容判断基準を一元管理できるとともに、後述するように判断基準を更新する場合も、保守サーバにおいて更新を行うだけでよく、各取引処理装置へ更新データを配信する必要がなくなる。
【0007】
また、本発明においては、出力される保守点検情報に、保守員ランク決定手段で決定されたランクの保守員が行う保守作業に必要な時間に関する作業時間情報が含まれる。作業時間情報は、各点検項目ごとに保守員ランク別に予め設定された標準作業時間に基づいて、対象となる点検項目および保守員ランクに該当する標準作業時間を合計することにより算出される。このようにすることで、保守管理者は現場での作業に要する時間をあらかじめ把握できるので、たとえば月初めに各取引処理装置の作業時間を出力することで、当該月の適切な人員配置計画を行うことができる。また、保守員ランク別に作業時間を算出するようにすれば、より最適な人員配置が可能となる。
【000
また、本発明に係る保守サーバは、保守点検情報に基づいて、現場で作業内容を確認するためのチェックリストの情報を作成し、前記作業時間情報に基づく作業の予定時間と、現在の経過時間を表す現在経過時間と、点検内容の各項目と対応したチェック欄および各作業に要した時間を表示する時間表示欄とを含むチェックリスト情報を取引処理装置へ送信する。取引処理装置がチェックリスト情報をダウンロードして、チェックリストを表示部に表示することで、保守員がチェックリストを携帯しなくても、保守点検すべき内容を現場において容易に確認することができ、保守作業を円滑に行うことができる。また、保守作業終了後に保守員がチェックリストの各項目に対するチェックを行い、このチェック結果を保守サーバへ送信することで、作業漏れを防止して正確な保守点検を行うことができるとともに、保守作業の実績が保守サーバに自動的に蓄積される。
【000
また、本発明の好ましい実施形態においては、出力される保守点検情報に、交換が必要と判定された取引処理装置の部品に関する交換部品情報が含まれる。このようにすることで、保守員はあらかじめ交換が必要な部品を用意して現場に出向くことができるので、現場に行ってから部品交換が必要とわかり部品を取り寄せるといった時間の無駄を省くことができる。
【0010】
また、本発明においては、保守作業完了後に、チェックリストのチェック欄への入力に基づく保守点検の実績情報を取引処理装置から受信し、この実績情報に基づいて、保守点検情報の基準データを更新する。基準データとは、保守点検情報を得るための基礎となるデータのことであって、たとえば標準作業時間や、保守内容判定基準、保守員ランク判定基準等である。このようにすることで、作業実績がフィードバックされ、標準作業時間や判定基準が現状に即したより適切なものに更新されるので、保守業務の一層の効率化、高精度化を図ることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る保守システムの一例を示した構成図である。図において、1は銀行等に設置されたATMであって、本発明における取引処理装置を構成するものである。2は複数のATM1が接続された回線であって、たとえば専用の通信回線からなる。回線2は有線回線であってもよいし、無線回線であってもよい。3は回線2に接続された保守サーバであって、たとえばメンテナンス会社に設置される。
【0012】
図2は、ATM1の構成を示したブロック図である。11は紙幣の搬送や鑑別等を行う紙幣処理部、12は硬貨の搬送や鑑別等を行う硬貨処理部、13は通帳の搬送や印字等を行う通帳処理部、14はカードや取引伝票等の媒体を処理する媒体処理部、15は顧客により操作されるキーや表示画面またはタッチパネル等からなる接客パネル、16は係員により操作されるキーや表示画面またはタッチパネル等からなる係員パネル、17は回線2を介して保守サーバ3やホストコンピュータ(図示省略)との間で通信を行う通信部、18は保守情報をはじめ各種情報が記憶される記憶部、19は各部の制御を行うCPUを含む制御部である。
【0013】
図3は、記憶部18に設けられた保守情報記録エリア18aに記録される保守情報の一例である。保守情報記録エリア18aには、センサ別の受光レベルを表す「センサ受光レベル」、センサ別の合計通電時間を表す「センサ合計通電時間」、紙幣繰出部別の繰出し紙幣の枚数を表す「紙幣繰出枚数」、紙幣繰出部別の連れ出し紙幣の枚数を表す「紙幣連出枚数」、紙幣繰出部別のスキュー(斜行)紙幣の枚数を表す「紙幣スキュー枚数」、紙幣繰出部別のジャム(詰まり)を起こした紙幣の枚数を表す「紙幣ジャム枚数」、紙幣鑑別部で正常と判定された紙幣の枚数を表す「紙幣鑑別部通過枚数」、紙幣鑑別部で異常と判定されリジェクトされた紙幣の枚数を表す「紙幣鑑別部リジェクト枚数」、各サブユニットにおける紙幣のジャム枚数を表す「サブユニット紙幣ジャム枚数」、通路の正常・異常を点検するためのテスト媒体を使用した回数を表す「通路点検用テスト媒体使用回数」などの各データが記録される。これらのデータは、ATM1自身によって自動的に収集され記録される。なお、図3に示したのは紙幣処理部11における保守情報であり、硬貨処理部12や通帳処理部13、媒体処理部14についても、同様に保守情報が保守情報記録エリア18aに記録される。
【0014】
図4は、保守サーバ3の構成を示したブロック図である。31はキー入力手段を備えた操作部、32は画面に保守情報等を表示する表示部、33は取引装置別に保守データが記録された保守データ記録部、34は保守内容を判定するための基準を記憶した保守内容判定基準記憶部、35は保守員ランクを判定するための基準を記憶した保守員ランク判定基準記憶部、36は各点検項目ごとの標準作業時間を記憶した標準作業時間記憶部、37は回線2を介してATM1との間で通信を行う通信部、38は各部の制御を行うCPUを含む制御部である。
【0015】
上記構成において、保守データ記録部33は本発明における保守情報記憶手段を構成し、制御部38は本発明における保守内容決定手段、保守員ランク決定手段を構成し、表示部32は本発明における出力手段を構成する。なお、出力手段としては、表示部32の他にプリンタから構成される印字部を設けてもよい。また、本発明でいう出力とは、保守サーバ3で保守点検情報を表示したり印字するだけでなく、サーバ3からATM1へ保守点検情報を送信することも含む。したがって、通信部37もまた本発明における出力手段を構成する。
【0016】
図5は、保守データ記録部33のデータファイル33aに記録された保守情報の一例である。データファイル33aには、各号機ごとに、保守データ、前回保守内容、および前回保守実施日が記録されている。保守データとしては、ATM1から送られてきた図3のような各データが記録される。前回保守内容としては、ATM1において前回実施された保守内容、たとえば図6に示したような情報が記録される。前回保守実施日としては、前回保守作業を行った日が記録される。
【0017】
図7は、保守内容判定基準記憶部34に記憶されている判定基準テーブル34aの例である。判定基準テーブル34aには、複数の保守点検項目と対応して、判定基準が設定されている。たとえば、センサ受光レベルについては、受光レベルが3V以上で4V以下であれば自動調整で対応することができ、受光レベルが3V未満になると清掃が必要であると判定される。また、繰出部の紙幣繰出枚数については、繰出枚数が20万枚以上になると、繰出しローラの清掃が必要であり、繰出枚数が200万枚以上になると、繰出しローラの交換が必要であると判定される。また、障害発生件数が10件以上である場合は、ユニット全体の点検が必要であると判定される。なお、図7では紙幣処理部11についての判定基準を例に挙げているが、他の処理部についても同様に判定基準が設定される。
【0018】
図8は、保守員ランク判定基準記憶部35に記憶されている判定基準テーブル35aの例である。判定基準テーブル35aには、保守員の習熟度に応じてランクA〜ランクEの5段階の保守員ランクが設けられており、それぞれのランクごとに判定基準が設定されている。
【0019】
ランクAは、図7の判定基準においてユニット全体の点検が必要と判定された場合のランクである。この場合は、サーバで保守項目を特定することは不可能であり、保守員が装置の状態を目視により確認して、部品交換や調整の必要性を現場で判断する必要がある。したがって、ランクAの保守を行うためには、習熟度の高い保守員が要求される。
【0020】
ランクBは、図7の判定基準において部品の交換および調整が必要と判定された場合のランクである。この場合は、サーバが判断した項目について、保守員が現場で部品交換や調整を実施する。したがって、ランクBの保守を行うためには、習熟度が中程度の保守員が要求される。
【0021】
ランクCは、図7の判定基準において部品の交換のみが必要と判定された場合のランクである。この場合は、サーバが判断した項目について、保守員が現場で部品交換を実施する。したがって、ランクCの保守を行うにあたっては調整作業が不要なので、習熟度が低い保守員であっても対応することができる。
【0022】
ランクDは、図7の判定基準において清掃または消耗品交換のみが必要と判定された場合のランクである。この場合は、サーバが判断した項目について、部品の清掃や消耗品(たとえばインクリボンや印字用紙など)の交換を行うが、作業内容が簡単なため、保守員としては新人等であってもよく、またユーザ自身で対応することもできる。
【0023】
ランクEは、図7の判定基準においてATM自身による自動調整で対応可能と判定された場合のランクである。この場合は、保守員の派遣は必要でなく、サーバからの自動点検指示により、ATMがセンサレベルを自動的に調整したり、内蔵している保守用清掃媒体を繰り出して自動的に清掃したりする処理を行う。
【0024】
図9は、標準作業時間記憶部36に記憶されている標準作業時間テーブル36aの例である。標準作業時間テーブル36aには、各点検項目ごとの標準作業時間が保守員ランク別に予め設定されている。
【0025】
次に、図1の保守システムの動作について説明する。図10は取引処理装置(ATM)と保守サーバ3のそれぞれにおける処理を示したフローチャートである。各ATM1においては、あらかじめ決められた保守点検項目ごとに、紙幣処理部11や硬貨処理部12、通帳処理部13等から保守データを収集して、これを記憶部18の保守情報記録エリア18aに図3のように記録する(ステップS51)。保守サーバ3では、保守管理者から保守点検情報の出力要求があると(ステップS1)、各ATM1に対して保守データを要求する(ステップS2)。この要求は、定期的に(たとえば月1回)行ってもよいし、随時行ってもよい。各ATM1では、保守サーバ3からの要求に基づき、収集した保守データを回線2を介してサーバ3へ送信する(ステップS52)。保守サーバ3では、受信した保守データを保守データ記録部33のデータファイル33aに図5のように装置別に記録する(ステップS3)。なお、データファイル33aには、保守データとともに前回保守内容(図6)と前回保守実施日も記録される。
【0026】
保守サーバ3では、データファイル33aに収集した装置ごとの保守データと、保守内容判定基準記憶部34にあらかじめ設定されている判定基準(図7)とを比較して、保守点検が必要な項目と作業内容、交換部品等を判断し、実施すべき保守内容をたとえば図11のように決定する(ステップS4)。次に、この決定された保守内容を、保守員ランク判定基準記憶部35にあらかじめ設定されている判定基準(図8)と比較して、当該保守内容に応じた保守員のランクを決定する(ステップS5)。ここでは、図11において保守内容に部品交換と調整の作業が含まれているので、図8の判定基準に照らして保守員ランクが図12のように「ランクB」と決定される。すなわち、保守員として習熟度が中のレベルの人材が要求されることになる。
【0027】
次に、保守サーバ3においては、図11および図12のように決定された保守内容および保守員ランクを含む保守点検情報を出力する(ステップS6)。すなわち、サーバ3の表示部32の画面には、図13に示したような保守点検情報40が表示される。また、この保守点検情報40は必要に応じてプリントアウトされる。保守点検情報40は、当月の保守実施の要否、保守員ランク、交換部品(準備部材)、点検内容、および作業時間からなり、点検内容の詳細が右の欄に表示される。なお、作業時間に関しては、図9に示した標準作業時間テーブル36aにおいて、対象となる点検項目および保守員ランクに該当する標準作業時間を合計することで作業時間が算出される。保守管理者は、表示された保守点検情報40を見て、どのランクの保守員を派遣すればよいかを決定する。保守員は、交換すべき部品がある場合は、部品を用意して現場へ向かう。
【0028】
また、保守サーバ3は、上記保守点検情報40に基づいて、現場で作業内容を確認するための図14のようなチェックリスト41の情報を装置ごとに作成し、このチェックリスト情報を対応する各ATM1へ送信する。ATM1では、チェックリスト情報を受信すると、これに基づいて図14のチェックリスト41を係員パネル16に表示する(ステップS53)。チェックリスト41には、点検内容42の各項目と対応してチェック欄43が設けられ、また、各項目と対応して作業に要した時間を表示する時間表示欄44が設けられている。45は作業が全部完了したときに操作する完了ボタンである。チェックリスト41にはこの他、作業の予定時間、保守員ランク、交換部材などの情報もあわせて表示される。
【0029】
なお、保守員ランクが「ランクE」と判定された場合は、保守サーバ3は当該ATM1に対してチェックリスト情報を送信せず、代わりに自動点検を行うよう指令を与える。ATM1ではこの指令を受けて、前述したように、センサレベルを自動的に調整したり、内蔵している保守用清掃媒体を繰り出して自動的に清掃したりする処理を行う。そして、これらの処理結果が成功したか、失敗したかの情報を保守サーバ3へ送信する。ここで「失敗」とは、たとえば、自動調整を行ったにもかかわらず、センサレベルが依然として3V〜4Vのままであって回復していないような状態をいう(この場合は、センサの清掃が必要となる)。保守サーバ3では、この情報を受信して処理が失敗した場合は、保守員ランクをランクDに上げる。これにより、表示部32にはランクDに対応した保守点検情報40が表示され、保守員(またはユーザ)による対応が行われる。
【0030】
現場へ到着した保守員は、ATM1の係員パネル16に表示された図14のチェックリスト41に従って保守点検の作業を実施する(ステップS54)。作業が終了すれば、保守員は係員パネル16において、チェックリスト41のチェック欄43へ入力を行う。係員パネル16はタッチパネルから構成されているので、保守点検作業を実施した項目に対応するチェック欄43を指で押すと、その欄が塗り潰されて作業が実施されたことが入力される。このとき、時間表示欄44には作業に要した時間が表示される。なお、チェック欄43への入力により、ATM1は清掃や交換後のセンサの光量調整などの事後処理を自動で実行する。そして、すべての項目につき作業が完了し、完了ボタン45を押すと、チェックリスト41で入力されたチェック結果が保守点検の実績情報として保守サーバ3へ送信される(ステップS55)。
【0031】
保守サーバ3は、ATM1からチェックリスト41のチェック結果(実績情報)を受信すると、作業が実施された点検項目と所要時間、保守員ランク等を、保守データ記録部33のデータファイル33a(図5)における前回保守内容として記録する(ステップS7)。このとき、保守点検を実施した日が前回保守実施日として記録される。続いて、保守サーバ3では、受信した実績情報を解析して、基準データとなる標準作業時間や判定基準へのフィードバックを行う(ステップS8)。たとえば、各点検項目ごとに作業時間の実績の平均値を算出し、この実績平均値と、標準作業時間テーブル36a(図9)に予め登録されている各点検項目の標準作業時間とを平均して、その値を新たな標準作業時間とすることで、標準作業時間テーブル36aを更新する。あるいは、実績情報に基づいて保守内容判定基準や保守員ランク判定基準を更新する。たとえば、図7の保守内容判定基準においては、センサ受光レベルが3V以上4V以下のときに自動調整を行うようになっているが、自動調整をしてもすぐに清掃が必要となる場合は、4V以下になれば「清掃」を行うように基準を変更する。また、チェックリスト41のチェック結果において作業未完の項目が多い場合、当該保守内容については保守員ランクを1ランク上げるような処理を行う。このように、チェックリスト41でのチェック結果を標準作業時間や判定基準へフィードバックすることで、より効率的で精度の高い保守業務を行うことができる。
【0032】
図15は、図10のステップS4における保守内容決定の詳細を示したフローチャートであって、図7の判定基準(紙幣処理部の例)に従って保守内容を決定する場合の手順を示している。最初に、センサの受光レベルが3V以上4V以下か否かを判定し(ステップS11)、3V以上4V以下であれば(ステップS11:Y)、当該センサは自動調整が必要と判定する(ステップS12)。また、受光レベルが3V以上4V以下でなければ(ステップS11:N)、次にセンサの受光レベルが3V未満か否かを判定する(ステップS13)。受光レベルが3V未満であれば(ステップS13:Y)、当該センサは清掃が必要と判定する(ステップS14)。また、3V未満でなければ(ステップS13:N)、次にセンサの合計通電時間が2万時間以上か否かを判定する(ステップS15)。合計通電時間が2万時間以上であれば(ステップS15:Y)、当該センサは交換が必要と判定する(ステップS16)。また、合計通電時間が2万時間以上でなければ(ステップS15:N)、次に繰出部紙幣繰出枚数が200万枚以上か否かを判定する(ステップS17)。紙幣繰出枚数が200万枚以上であれば(ステップS17:Y)、繰出ローラの交換が必要と判定する(ステップS18)。紙幣繰出枚数が200万枚以上でなければ(ステップS17:N)、次に繰出部紙幣繰出枚数が20万枚以上か否かを判定する(ステップS19)。紙幣繰出枚数が20万枚以上であれば(ステップS19:Y)、繰出ローラの清掃が必要と判定する(ステップS20)。紙幣繰出枚数が20万枚以上でなければ(ステップS19:N)、次に通路点検用媒体使用回数が1000回以上か否かを判定する(ステップS21)。通路点検用媒体使用回数が1000回以上であれば(ステップS21:Y)、通路点検用媒体の交換が必要と判定する(ステップS22)。通路点検用媒体使用回数が1000回以上でなければ(ステップS21:N)、スキュー回数やジャム回数等に関する判定(図示省略)を行い、最後に、障害発生が10件以上か否かを判定する(ステップS23)。障害発生が10件以上であれば(ステップS23:Y)、紙幣処理部全体の点検が必要と判定し(ステップS24)、障害発生が10件以上でなければ(ステップS23:N)、点検項目と交換部品を集計して(ステップS25)、処理を終了する。
【0033】
図16は、図10のステップS5における保守員ランク決定の詳細を示したフローチャートであって、図8の判定基準に従って保守内容を決定する場合の手順を示している。最初に、図7の判定基準による判定結果において、保守内容にユニット全体点検が含まれているか否かを判定する(ステップS31)。ユニット全体点検が含まれている場合は(ステップS31:Y)、保守員ランクを「ランクA」と決定する(ステップS32)。ユニット全体点検が含まれていない場合は(ステップS31:N)、次に保守内容に部品交換と調整が含まれているか否かを判定する(ステップS33)。部品交換と調整の両方が含まれている場合は(ステップS33:Y)、保守員ランクを「ランクB」と決定する(ステップS34)。部品交換と調整の両方が含まれていない場合は(ステップS33:N)、次に保守内容に部品交換が含まれているか否かを判定する(ステップS35)。部品交換が含まれている場合は(ステップS35:Y)、保守員ランクを「ランクC」と決定する(ステップS36)。部品交換が含まれていない場合は(ステップS35:N)、次に保守内容に清掃または消耗品交換が含まれているか否かを判定する(ステップS37)。清掃または消耗品交換が含まれている場合は(ステップS37:Y)、保守員ランクを「ランクD」と決定する(ステップS38)。清掃または消耗品交換が含まれていない場合は(ステップS37:N)、次に保守内容に自動調整が含まれているか否かを判定する(ステップS39)。自動調整が含まれている場合は(ステップS39:Y)、保守員ランクを「ランクE」と決定する(ステップS40)。この場合は、保守サーバ3からATM1へ自動点検の指示が出され、ATM1自身が自動的に調整を実行するので、その調整が成功したか否かを次に判定し(ステップS41)、調整が成功した場合は(ステップS41:Y)、点検が完了したと判断して処理を終了する。また、調整が失敗した場合は(ステップS41:N)、保守員ランクを1つ上げてランクDとする(ステップS42)。ステップS39において、自動調整も含まれていない場合は(ステップS39:N)、保守点検の必要がないので処理を終了する。
【0034】
以上述べた実施形態においては、取引処理装置としてATMを例に挙げたが、本発明はATMに限らず、CD(現金自動支払機)、両替機、自動券売機、自動改札機、POS(販売時点管理)端末等の定期保守が必要な各種取引処理装置に適用することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、保守サーバにおいて取引処理装置の保守データを収集し、保守内容を決定するようにしているので、取引処理装置には保守要否を判定する機能が不要となる。また、保守内容だけでなく保守員のランク(習熟度)に関する情報が出力されるので、最適の保守員を選定することができ、保守作業を的確に効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る保守システムの一例を示した構成図である。
【図2】本発明に係るATMの構成を示したブロック図である。
【図3】ATMの記憶部に記録される保守情報の一例である。
【図4】本発明に係る保守サーバの構成を示したブロック図である。
【図5】保守データ記録部に記録された保守情報の一例である。
【図6】前回保守内容の一例である。
【図7】保守内容判定基準記憶部に記憶されている判定基準の例である。
【図8】保守員ランク判定基準記憶部に記憶されている判定基準の例である。
【図9】標準作業時間記憶部に記憶されている標準作業時間の例である。
【図10】保守システムの動作を示したフローチャートである。
【図11】決定された保守内容の例である。
【図12】決定された保守員ランクの例である。
【図13】保守サーバで表示される保守点検情報の例である。
【図14】係員パネルに表示されるチェックリストの例である。
【図15】保守内容決定の詳細を示したフローチャートである。
【図16】保守員ランク決定の詳細を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 ATM
2 回線
3 保守サーバ
11 紙幣処理部
18 記憶部
18a 保守情報記録エリア
32 表示部
33 保守データ記録部
33a データファイル
34 保守内容判定基準記憶部
34a 判定基準テーブル
35 保守員ランク判定基準記憶部
35a 判定基準テーブル
36 標準作業時間記憶部
36a 標準作業時間テーブル
37 通信部
38 制御部
40 保守点検情報
41 チェックリスト

Claims (5)

  1. 取引処理装置と回線を介して接続され、当該取引処理装置の保守情報を収集して管理する保守サーバにおいて、
    取引処理装置から受信した保守情報を記憶する保守情報記憶手段と、
    前記保守情報記憶手段に記憶された保守情報を、複数の保守点検項目ごとに予め設定した保守内容判定基準と比較することにより、ユニット全体の点検、部品の交換又は調整を含む実施すべき保守内容を決定する保守内容決定手段と、
    前記保守内容決定手段で決定された保守内容を、保守員の習熟度に対応する複数段階のランクに応じて予め設定した保守員ランク判定基準と比較することにより、前記複数段階のランクの中から当該保守内容に応じた保守員のランクを決定する保守員ランク決定手段と、
    前記保守内容決定手段で決定された保守内容と、前記保守員ランク決定手段で決定された保守員ランクと、当該ランクの保守員が行う保守作業に必要な時間に関する作業時間情報とを含む保守点検情報を出力する出力手段とを備え、
    前記作業時間情報は、各点検項目ごとに保守員ランク別に予め設定された標準作業時間に基づいて、対象となる点検項目および保守員ランクに該当する標準作業時間を合計することにより算出され、
    前記保守点検情報に基づいて、現場で作業内容を確認するためのチェックリストの情報を作成し、前記作業時間情報に基づく作業の予定時間と、現在の経過時間を表す現在経過時間と、点検内容の各項目と対応したチェック欄および各作業に要した時間を表示する時間表示欄とを含むチェックリスト情報を前記取引処理装置へ送信し、
    保守作業完了後に、前記チェックリストのチェック欄への入力に基づく保守点検の実績情報を取引処理装置から受信し、該実績情報に基づいて、前記保守内容判定基準および前記保守員ランク判定基準を更新することを特徴とする保守サーバ。
  2. 請求項1に記載の保守サーバにおいて、
    前記保守点検情報は、交換が必要と判定された取引処理装置の部品に関する交換部品情報を含むことを特徴とする保守サーバ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の保守サーバにおいて、
    前記実績情報に基づいて、前記保守内容判定基準および前記保守員ランク判定基準に加え、前記標準作業時間を更新することを特徴とする保守サーバ。
  4. 請求項1に記載の保守サーバと回線を介して接続された取引処理装置であって、
    前記チェックリスト情報を保守サーバからダウンロードして、チェックリストを表示部に表示することを特徴とする取引処理装置。
  5. 請求項4に記載の取引処理装置において、
    保守作業終了後にチェックリストの各項目に対するチェックの入力を受け付け、当該チェック結果を保守サーバへ送信することを特徴とする取引処理装置。
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