JP4442623B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
HC,CO,NOxの排出量も必要以上に多くなる。始動時における吸入空気量の最適化が課題である。
(例えば所定エンジン回転数)となるように、一燃焼毎の運転状態を、目標運転(燃焼)状態となるようにフィードバック制御を行う方式を提案しているので、ロバスト性が高く、始動性も良好な、低排気始動が実現される。
図14は本実施例を示すシステム図である。多気筒で構成されるエンジン9において、外部からの空気はエアクリーナ1を通過し、吸気マニホールド4,コレクタ5を経てシリンダー内に流入する。流入空気量は電子スロットル3により調節される。エアフロセンサ2では流入空気量が検出される。クランク角センサ15では、クランク軸の回転角1゜と120゜毎に信号が出力される。水温センサ14はエンジンの冷却水温度を検出する。またアクセル開度センサ13は、アクセル6の踏み込み量を検出し、それによって運転者の要求トルクを検出する。アクセル開度センサ13,エアフロセンサ2,電子スロットル3に取り付けられたスロットル開度センサ17,クランク角センサ15,水温センサ14のそれぞれの信号はコントロールユニット16に送られ、これらセンサ出力からエンジンの運転状態を得て、空気量,燃料噴射量,点火時期のエンジンの主要な操作量が最適に演算される。コントロールユニット16内で演算された燃料噴射量は開弁パルス信号に変換され、燃料噴射弁7に送られる。またコントロールユニット16で演算された点火時期で点火されるよう駆動信号が点火プラグ8に送られる。噴射された燃料は吸気マニホールドからの空気と混合されエンジン9のシリンダー内に流入し混合気を形成する。吸気弁31は、可変動弁であり、開弁時期,閉弁時期がそれぞれ制御可能である。混合気は所定の点火時期で点火プラグ8から発生される火花により爆発しその燃焼圧によりピストンを押し下げエンジンの動力となる。爆発後の排気は排気マニホールド10を経て三元触媒11に送り込まれる。排気還流管18を通って排気の一部は吸気側に還流される。還流量はバルブ19によって制御される。A/Fセンサ12はエンジン9と三元触媒11の間に取り付けられており、排気中に含まれる酸素濃度に対して線形の出力特性を持つ。排気中の酸素濃度と空燃比の関係はほぼ線形になっており、したがって酸素濃度を検出するA/Fセンサ12により空燃比を求めることが可能となる。コントロールユニット16ではA/Fセンサ12の信号から三元触媒11上流の空燃比を算出し、O2 センサ20の信号から、三元触媒下流のO2 濃度もしくはストイキに対してリッチもしくはリーンであるかを算出する。また、両センサの出力を用いて三元触媒11の浄化効率が最適となるよう燃料噴射量もしくは空気量を逐次補正するF/B制御を行う。また、吸気温センサ29で、吸気温が、筒内圧センサ30で、筒内の圧力が、それぞれ検出される。
・ 始動制御許可部(図17)
・ 目標上昇回転数演算部(図18)
・ 摩擦トルク演算部(図19)
・ 実上昇回転数演算部(図20)
・ 目標トルク演算部1(図21)
・ 目標トルク演算部2(図22)
・ 目標トルク演算部3(図23)
・ 目標空気量演算部(図24)
・ 実空気量演算部(図25)
・ 目標スロットル開度,吸気弁開閉時期演算部(図26)
・ 燃料噴射量演算部(図27)
「始動制御許可部」で、始動制御が許可されると(F_sidou =1)、「目標上昇回転数演算部」で、始動時の一燃焼毎の目標上昇回数(TgdNe(n))を演算する。目標上昇回転数と「摩擦トルク演算部」で演算される摩擦トルク(FreqTrq(n))に基づいて、「目標トルク演算部1」で目標トルク1(TgTrq1(n) )を演算する。目標上昇回数(TgdNe(n-1))と「実上昇回転数演算部」で演算される実上昇回転数(dNe(n-1))の差(e_dNe(n-1))および摩擦トルク(FreqTrq(n))に基づいて、「目標トルク演算部2」で目標トルク2を演算する。目標トルク1(TgTrq1(n))と目標トルク2(TgTrq2(n))の和を始動時の一燃焼毎の目標トルク(TgTrq(n))とする。始動制御不許可時(F_sidou =0)、すなわち始動後の通常運転時の目標トルク3(TgTrq3(n) )を「目標トルク演算部3」で演算する。「目標空気量演算部」では、始動時目標トルク(TgTrq(n))もしくは通常運転時目標トルク
(TgTrq3(n))から、一燃焼毎の目標空気量(TgTp(n))を演算する。「目標スロットル開度,吸気弁開閉時期演算部」では、目標空気量(TgTp(n) )に基づいて、一燃焼毎の目標スロットル開度(TgTVO(n))、一燃焼毎の吸気弁開閉時期(TgIVO(n),TgIVC(n))を演算する。「実空気量演算部」では、エア風呂センサ2の出力信号などに基づいて、一気筒あたりの実流入空気量(Tp)を演算する。「燃料噴射量演算部」では、始動制御許可時
(F_sidou=1)は、一燃焼毎の目標空気量(TgTp(n))に基づいて一燃焼後との燃料噴射量(TI(n))を演算する。始動時不許可時(F_sidou=0)、すなわち始動後の通常運転時は、実流入空気量(Tp)に基づいて燃料噴射量(TI)を演算する。
本演算部(許可部)では、始動制御の許可の判定(F_sidou)を行う。具体的には図
17に示されるように、
・Ne(エンジン回転数)=0からK1≦Neとなったとき、F_sidou=1とする。
・「F_sidou=1」かつ「TgNe(始動後アイドル時目標回転数)−k1≦Ne≦TgNe+K2 の状態がK3[燃焼回数]以上持続したとき」、F_sidou=0とする。
本演算部では、エンジン始動時における一燃焼毎の目標上昇回転数(TgdNe(n))の演算を行う。具体的には図18に示されるように、n(エンジン停止状態からの総燃焼回数)に基づいて、テーブルを参照して、TgdNe(n)(一燃焼毎の目標上昇回転数)を演算する。TgdNe(n)を決めるテーブルの設定値は、所望の始動プロフィールとなるように予め決めておく。
本演算部では、摩擦トルク(FreqTrq(n))の演算を行う。具体的には図19に示されるように、Ne(エンジン回転数)とTwn(水温)に基づいて、テーブルを参照して、FreqTrq(n)(摩擦トルク)を演算する。FreqTrq(n)を決めるテーブルの値は、実験から決めるのがよい。
本演算部では、実上昇回転数(dNe(n))の演算を行う。具体的には図20に示されるように、Ne(n)(一燃焼毎に演算更新されるエンジン回転数)に基づいて、dNe(n)=Ne(n)−Ne(n-1)を演算する。ただしNe(0)=0,dNe(0)=0とする。
本演算部では、TgTrq1(n) (一燃焼毎の目標トルク1)の演算を行う。具体的には図
21に示されるように、TgdNe(n)(一燃焼毎の目標上昇回転数)とFreqTrq(n)(摩擦トルク)に基づいて、式「TgTrq1(n)=Ie×TgdNe(n)+FreqTrq(n)」からTgTrq1(n)(一燃焼毎の目標トルク1)を演算する。ここにIeは慣性項(慣性モーメント)であり、計算あるいは実験から決める。
本演算部では、TgTrq2(n)(一燃焼毎の目標トルク2) の演算を行う。具体的には図22に示されるように、e_dNe(n-1)(一燃焼毎の目標上昇回転数補正値)とFreqTrq(n)(摩擦トルク)に基づいて、式「TgTrq2(n)=Ie×e_dNe(n-1)+FreqTrq(n-1)」から、TgTrq2(n)(一燃焼毎の目標トルク2)を演算する。ここにIeは慣性項(慣性モーメント)であり、計算あるいは実験から決める。本目標トルクは、前回燃焼時の目標上昇回転数と実上昇回転数の誤差に基づいて決められる。すなわち、前回燃焼時の制御誤差を今回燃焼時に補正することを図るものである。ただし、前回燃焼の誤差を補正する燃焼は、次燃焼では、エンジンの燃焼行程上、間に合わないことがある。その場合は、次々燃焼,次々々燃焼など、もっとも早期に反映(補正)可能な燃焼を制御対象とする。
本演算部では、始動後の目標トルクであるTgTrq3(目標トルク3)の演算を行う。具体的には図23に示されるように、Apo(アクセル開度)とNe (エンジン回転数)に基づいて、テーブルを参照して、TgTrq3を求める。TgTrq3を決めるテーブルの値は、所望のトルク特性となるように決めるのがよい。
本演算部では、TgTp(n) (一燃焼毎の目標空気量)の演算を行う。具体的には図24に示されるように、F_sidou =1すなわち始動制御時は、TgTrq(n)(始動時目標トルク)に基づいて、テーブルを参照して、TgTp0(n)(目標空気量基本値)を求める。F_sidou =0すなわち始動後制御時のときは、TgTrq3(始動後目標トルク)に基づいて、テーブルを参照して、TgTp0(n)(目標空気量基本値)を求める。さらに、TgTp0(n)に(1/TgFA)(目標空気過剰率)を乗じて、TgTp(n)(一燃焼毎の目標空気量)を求める。なお、TgTp0(n)を求める際に用いるテーブルは、実験から求めるのが良い。また、TgFA(目標等量比)の演算方法は、エンジンの運転状態から求めるなど、周知の技術なので、ここでは図示および詳述しない。
本演算部ではTp(実空気量)を演算する。具体的には図25に示される式で演算する。ここに、Cylは気筒数を表す。K0は、インジェクタの仕様(燃料噴射パルス幅と燃料噴射量の関係)に基づき決める。
本演算部では、TgTVO(目標スロットル開度),TgIVO(目標吸気弁開時期),TgIVC
(目標吸気弁閉時期)の演算を行う。具体的には図26に示されるように、TgTp(n)(目標空気量)とNe(エンジン回転数)に基づいて、各テーブルを参照して、TgTVO,TgIVO,TgIVCを求める。各テーブルの値は、所望の空気量が実現できる操作量となるように、理論的もしくは経験的(実験)に決めるのがよい。
本演算部では、TI(n) (一燃焼毎の燃料噴射量)の演算を行う。具体的には図27に示されるように、F_sidou=1すなわち始動制御時は、TgTp(n)(始動時目標空気量)にTgFA(目標当量比)を乗じて、TI0(n)(一燃焼毎の燃料噴射量基本値)を求める。F_sidou=0すなわち始動後制御時は、Tp(n)(実空気量)にTgFA(目標当量比)を乗じて、TI0(n)(一燃焼毎の燃料噴射量基本値)を求める。TI0(n)に「燃料気化率補正および燃料壁流補正」を施して、TI(n) (一燃焼毎の燃料噴射量)を求める。また、「燃料気化率補正および燃料壁流補正」の処理内容は、種々の方式が提案され、周知の技術であり、本発明とは直接関係しないので、ここでは図示および詳述しない。
実施例1では、一燃焼毎の空気量(燃料量)で、始動時の燃焼(回転数)プロフィールを制御したが、実施例2では、点火時期も用いて、始動時の燃焼(回転数)プロフィールを制御する。
図17に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図18に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図19に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図20に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図21に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図22に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図23に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
本演算部では、TgTp(n) (一燃焼毎の目標空気量)の演算を行う。具体的には図29に示されるように、F_sidou =1すなわち始動制御時は、TgTrq(n)(始動時目標トルク)に基づいて、テーブルを参照して、TgTp0(n)(目標空気量基本値)を求める。F_sidou =0すなわち始動後制御時のときは、TgTrq3(始動後目標トルク)に基づいて、テーブルを参照して、TgTp0(n)(目標空気量基本値)を求める。さらに、TgTp0(n)に(1/TgFA)(目標空気過剰率)を乗じて、TgTp1(n)(一燃焼毎の目標空気量1)を求める。なお、TgTp0(n)を求める際に用いるテーブルは、実験から求めるのが良い。また、TgFA(目標等量比)の演算方法は、エンジンの運転状態から求めるなど、周知の技術なので、ここでは図示および詳述しない。
・ TgTp1(n)≧MaxTpのとき、
TgTp(n)=MaxTp
e_TgTp(n)=TgTp(n)−MaxTp
・ TgTp1(n)<MaxTpのとき、
TgTp(n)=TgTp1(n)
e_TgTp(n)=0
ここに、MaxTp (最大空気量)は、当該回転数における一気筒あたりの最大吸入空気量であり、Ne(エンジン回転数)からテーブルを参照して求める。e_TgTp(n) (不足空気量)は、目標トルクに対して、最大吸入空気量でも実現ないときの不足分の空気量を示している。e_TgTp(n)からテーブルを参照して、点火時期を調整することで補うトルク分である
e_TrqADV(n)(不足トルク)を求める。各テーブルは、実験などで求めるのがよい。
図25に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図26に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図27に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
本演算部では、ADV(N)(一燃焼毎の点火時期)の演算を行う。具体的には図30に示されるように、e_TrqADV(n)(不足トルク)に基づいて、テーブルを参照して、ADVHOS(n)
(一燃焼毎の点火時期補正値)を求める。ADV0(n)(基本点火時期)にADVHOS(n)を加えて、ADV(n)(一燃焼毎の点火時期)を求める。ADVHOS(n) を決めるテーブルの値は、実験などから決めるのがよい。また、ADV0(n) (基本点火時期)の演算方法は、エンジンの運転状態から求めるなど、周知の技術であり、本発明とは直接関係しないので、ここでは図示および詳述しない。
実施例1および実施例2では、一燃焼毎の上昇回転数を制御対象としたが、実施例3では、一燃焼毎の筒内圧(図示平均有効圧)を制御する。
・ 始動制御許可部(図17)
・ 目標図示平均有効圧演算部1(図32)
・ 実図示平均有効圧演算部(図33)
・ 目標図示平均有効圧演算部3(図34)
・ 目標空気量演算部(図35)
・ 実空気量演算部(図25)
・ 目標スロットル開度,吸気弁開閉時期演算部(図26)
・ 燃料噴射量演算部(図27)
・ 点火時期演算部(図30)
「始動制御許可部」で、始動制御が許可されると(F_sidou =1)、「目標図示平均有効圧演算部1」で、始動時の一燃焼毎の目標図示平均有効圧1(TgPi1(n))を演算する。目標図示平均有効圧1(TgPi1(n-1))と「実図示平均有効圧演算部」で演算される実図示平均有効圧(Pi(n-1))の差をe_Pi(n-1)とする。目標図示平均有効圧1(TgPi1(n))と
e_Pi(n-1)の和を始動時の一燃焼毎の目標図示平均有効圧(TgPi(n))とする。始動制御不許可時(F_sidou=0)、すなわち始動後の通常運転時の目標図示平均有効圧3(TgPi3(n))を「目標図示平均有効圧演算部3」で演算する。「目標空気量演算部」では、始動時目標図示平均有効圧(TgPi(n))もしくは通常運転時目標図示平均有効圧3(TgPi3(n)) から、一燃焼毎の目標空気量(TgTp(n))を演算する。目標空気量(TgTp(n))が最大空気量を超えてしまい、空気量だけでは目標図示平均有効圧が実現できないとき、不足分トルク
(e_TrqADV(n)) を演算する。「目標スロットル開度,吸気弁開閉時期演算部」では、目標空気量(TgTp(n))に基づいて、一燃焼毎の目標スロットル開度(TgTVO(n)) 、一燃焼毎の吸気弁開閉時期(TgIVO(n),TgIVC(n))を演算する。「実空気量演算部」では、エアフロセンサ2の出力信号などに基づいて、一気筒あたりの実流入空気量(Tp)を演算する。「燃料噴射量演算部」では、始動制御許可時(F_sidou=1)は、一燃焼毎の目標空気量
(TgTp(n))に基づいて一燃焼後との燃料噴射量(TI(n))を演算する。始動時不許可時
(F_sidou =0)、すなわち始動後の通常運転時は、実流入空気量(Tp)に基づいて燃料噴射量(TI)を演算する。目標空気量演算部で演算される不足分トルク(e_TrqADV(n)) は点火時期演算部で点火時期を補正することで、点火時期によるトルク操作で実現される。
図17に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
本演算部では、エンジン始動時における目標図示平均有効圧1(TgPi1(n))の演算を行う。具体的には図32に示されるように、n(エンジン停止状態からの総燃焼回数)と
Twn(水温)に基づいて、テーブルを参照して、TgPi1(n)を演算する。TgPi1(n)を決めるテーブルの設定値は、所望の始動プロフィールとなるように予め決めておく。Twnを参照するのは、摩擦トルク損失分を考慮するためである。
本演算部では、一燃焼毎の実図示平均有効圧(Pi(n)) の演算を行う。具体的には図33に示されるように、P(筒内圧)から、Pi(n)(一燃焼毎の実図示平均有効圧) を演算する。なお、図示平均有効圧の演算方法は、周知の技術であり、本発明とは直接関係しないので、ここでは図示および詳述しない。
本演算部では、始動後の目標図示平均有効圧であるTgPi3 の演算を行う。具体的には図34に示されるように、Apo (アクセル開度)とNe(エンジン回転数)に基づいて、テーブルを参照して、TgPi3を求める。TgPi3を決めるテーブルの値は、所望の図示平均有効圧特性となるように決めるのがよい。
本演算部では、TgTp(n) (一燃焼毎の目標空気量)の演算を行う。具体的には図35に示されるように、F_sidou=1すなわち始動制御時は、TgPi(n)(始動時目標図示平均有効圧)に基づいて、テーブルを参照して、TgTp0(n)(目標空気量基本値)を求める。F_sidou=0すなわ始動後制御時のときは、TgPi3 (始動後図示平均有効圧)に基づいて、テーブルを参照して、TgTp0(n)(目標空気量基本値)を求める。さらに、TgTp0(n)に(1/TgFA)(目標空気過剰率)を乗じて、TgTp1(n)(一燃焼毎の目標空気量1)を求める。なお、
TgTp0(n)を求める際に用いるテーブルは、実験から求めるのが良い。また、TgFA(目標等量比)の演算方法は、エンジンの運転状態から求めるなど、周知の技術なので、ここでは図示および詳述しない。
・ TgTp1(n)≧MaxTpのとき、
TgTp(n)=MaxTp
e_TgTp(n)=TgTp(n)−MaxTp
・ TgTp1(n)<MaxTpのとき、
TgTp(n)=TgTp1(n)
e_TgTp(n)=0
ここに、MaxTp (最大空気量)は、当該回転数における一気筒あたりの最大吸入空気量であり、Ne(エンジン回転数)からテーブルを参照して求める。e_TgTp(n)(不足空気量)は、目標トルクに対して、最大吸入空気量でも実現ないときの不足分の空気量を示している。e_TgTp(n)からテーブルを参照して、点火時期を調整することで補うトルク分である
e_TrqADV(n)(不足トルク)を求める。各テーブルは、実験などで求めるのがよい。
図25に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図26に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図27に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図27に示されるものであり実施例2と同じであるので、詳述しない。
実施例1,2では、目標上昇回転数と実上昇回転数に誤差が生じた場合は、前回燃焼時の目標上昇回転数と実上昇回転数の誤差を、トルク(目標トルク2)に変換した後、目標上昇回転数のみから求められる目標トルク1に加えて、最終的な目標トルクとした。本実施例では、前回燃焼時の目標上昇回転数と実上昇回転数の誤差を、次燃焼の目標上昇回転数に反映する方式とする。
図17に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
本演算部では、エンジン始動時における一燃焼毎の目標上昇回転数(TgdNe(n))の演算を行う。具体的には図37に示されるように、n(エンジン停止状態からの総燃焼回数)に基づいて、テーブルを参照して、TgdNe0(n)(一燃焼毎の目標上昇回転数基本値) を演算する。TgdNe0(n)に、e_dNe(n-1)(目標上昇回転数補正値)を加えて、TgdNe(n)(一燃焼毎の目標上昇回転数) を求める。なお、TgdNe0(n) を決めるテーブルの設定値は、所望の始動プロフィールとなるように予め決めておく。
図19に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図20に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図21に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図23に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図29に示されるものであり実施例2と同じであるので、詳述しない。
図25に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図26に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図27に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図30に示されるものであり実施例2と同じであるので、詳述しない。
本実施例では、始動時の各制御パラメータおよび検出値から、燃料気化率および摩擦トルクを推定演算する。具体的には、請求項17および請求項18に記載のように、目標燃料量と当該燃焼における実図示平均有効圧の関係から燃料気化率(燃料性状)を推定演算する。さらに実図示平均有効圧と実上昇回転数の関係から摩擦トルク(内部損失トルク)を推定演算するものである。
<始動制御許可部(図17)>
図17に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図18に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図19に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図20に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図21に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図22に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図23に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図29に示されるものであり実施例2と同じであるので、詳述しない。
図25に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図26に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図27に示されるものであり実施例1と同じであるので、詳述しない。
図30に示されるものであり実施例2と同じであるので、詳述しない。
図33に示されるものであり実施例3と同じであるので、詳述しない。
本演算部では、燃料気化率の検出を行う。具体的には図39に示されるように、TI(n)(一燃焼毎の燃料噴射量)とPi(n) (当該燃焼の実図示平均有効圧)との比に所定のゲインを乗じてInd_Fuel(n) (燃料気化率指数)を演算する。燃料気化率指数を用いて燃料性状の推定,エンジン制御パラメータ最適化(燃料噴射量,気化率)などを行う。燃料気化率(燃料性状)に応じたエンジン制御パラメータの最適化に関する技術は、種々の方式が提案されており、周知の技術も多くあり、本発明とは直接関係しないので、ここでは図示および詳述しない。
本演算部では、摩擦トルクの検出を行う。具体的には図40に示されるように、Pi(n)(一燃焼毎の実図示平均有効圧)トdNe(n)(実上昇回転数)との比に所定のゲインを乗じてInd_Freq(n) (摩擦トルク指数)を演算する。摩擦トルク指数を用いて摩擦トルクを求めて、実施例1,2,4に記載の摩擦トルク演算部における摩擦トルクのオンライン補正を行うのも良い。また、トルク制御に用いるのも良い。トルク制御への適用方法については、種々の方式が提案されており、周知の技術も多くあり、本発明とは直接関係しないので、ここでは図示および詳述しない。
2 エアフロセンサ
3 電子スロットル
4 吸気管
5 コレクタ
6 アクセル
7 燃料噴射弁
8 点火プラグ
9 エンジン
10 排気管
11 三元触媒
12 A/Fセンサ
13 アクセル開度センサ
14 水温センサ
15 エンジン回転数センサ(クランク角センサ)
16 コントロールユニット
17 スロットル開度センサ
18 排気還流管
19 排気還流量調節バルブ
20 触媒下流O2 センサ
21 コントロールユニット内に実装されるCPU
22 コントロールユニット内に実装されるROM
23 コントロールユニット内に実装されるRAM
24 コントロールユニット内に実装される各種センサの入力回路
25 各種センサ信号の入力、アクチュエータ動作信号を出力するポート
26 点火プラグに適切なタイミングで駆動信号を出力する点火出力回路
27 燃料噴射弁に適切なパルスを出力する燃料噴射弁駆動回路
28 電子スロットル駆動回路
29 吸気温センサ
30 筒内圧センサ
31 可変吸気弁
32 可変吸気弁用駆動回路
Claims (17)
- エンジンの始動を行う制御装置において、
一燃焼毎のエンジンの目標運転状態をエンジン停止状態からの始動プロフィールとして予め演算する手段と、
前記目標運転状態を達成すべく前記エンジンを制御した結果である一燃焼毎のエンジンの実運転状態を検出する手段と、
前記目標運転状態と前記実運転状態とに基づいて、
次燃焼以降の少なくとも一燃焼の制御パラメータを演算する手段とを備えたことを特徴とするエンジンの制御装置。 - 前記目標運転状態と前記実運転状態とは、目標上昇回転数と実上昇回転数,目標トルクと実トルク,目標筒内圧と実筒内圧,目標空気量と実空気量のうち少なくとも何れか一つとすることを特徴とする請求項1記載のエンジンの制御装置。
- 前記制御パラメータは、
吸入空気量,燃料噴射量,点火時期,吸排気弁の開閉時期,吸排気弁のリフト量のうち少なくと何れか一つを演算することを特徴とする請求項1記載のエンジンの制御装置。 - 前記制御パラメータを演算する手段は、前記目標運転状態から得られるエンジン制御パラメータ1と、前記目標運転状態と前記実運転状態とから得られるエンジン制御パラメータ2とから、前記制御パラメータを演算する手段とを備えることを特徴とする請求項1記載のエンジンの制御装置。
- 前記一燃焼毎の目標運転状態と前記一燃焼毎の実運転状態との差に基づいて、
前記制御パラメータを演算することを特徴とする請求項1記載のエンジンの制御装置。 - 前記一燃焼毎の目標運転状態は、一燃焼毎の目標上昇回転数であることを特徴とする請求項1記載のエンジンの制御装置。
- 一燃焼毎の実上昇回転数に基づいて、
予め設定された次燃焼以降の目標上昇回転数を変更する手段を備えたことを特徴とする請求項6記載のエンジンの制御装置。 - 前記次燃焼以降の目標上昇回転数を変更する手段は、
所定時間内に所定回転数に到達するように次燃焼以降の目標上昇回転数を変更することを特徴とする請求項6記載のエンジンの制御装置。 - 実上昇回転数が目標上昇回転数より小さいとき、
次燃焼の目標上昇回転数を、前記予め定められた目標上昇回転数より大きく変更する手段を備えたことを特徴とする請求項7記載のエンジンの制御装置。 - 実上昇回転数が目標上昇回転数より大きいとき、
次燃焼の目標上昇回転数を、前記予め定められた目標上昇回転数より小さく変更する手段を備えたことを特徴とする請求項7記載のエンジンの制御装置。 - 一燃焼毎の目標上昇回転数と一燃焼毎の実上昇回転数とから次燃焼以降の目標上昇回転数を設定する手段と、
前記次燃焼以降の目標上昇回転数から次燃焼以降の目標トルク、もしくは次燃焼以降の目標空気量を演算する手段とを備えたことを特徴とする請求項7記載のエンジンの制御装置。 - 次燃焼以降の目標トルクに基づいて、
目標空気量もしくは目標燃料噴射量、もしくは目標点火時期、もしくは吸排気弁の目標開閉時期、もしくは吸排気弁の目標リフト量を演算することを特徴とする請求項11記載のエンジンの制御装置。 - 次燃焼以降の目標上昇回転数と少なくともエンジンの回転慣性トルクかつ/もしくは摩擦トルクに基づいて、
次燃焼以降の目標トルクを演算する手段とを備えたことを特徴とする請求項11記載のエンジンの制御装置。 - 一燃焼毎の一気筒あたりの吸入空気量と、
当該燃焼における一気筒あたりの目標燃料量もしくは目標空燃比とから、
当該燃焼における筒内圧もしくは図示平均有効圧を演算する手段と、
前記筒内圧もしくは図示平均有効圧と、当該燃焼における実上昇回転数とから、摩擦トルクを演算する手段とを備えたことを特徴とする請求項7記載のエンジンの制御装置。 - 一燃焼毎の一気筒あたりの吸入空気量と、
当該燃焼における一気筒あたりの目標燃料量もしくは目標空燃比と、
当該燃焼における実筒内圧もしくは実図示平均有効圧とから、
当該燃焼における燃料気化率もしくは燃料性状を推定する手段と、
前記実筒内圧もしくは実図示平均有効圧と、当該燃焼における実上昇回転数とから、摩擦トルクを演算する手段とを備えたことを特徴とする請求項7記載のエンジンの制御装置。 - エンジン始動時の最初の燃焼から所定回数後の燃焼まで実施することを特徴とする請求項1記載のエンジンの制御装置。
- エンジンの始動を行う制御装置において、
一燃焼毎のエンジンの目標運転状態を設定する手段と、
前記目標運転状態を達成すべく前記エンジンを制御した結果である一燃焼毎のエンジンの実運転状態を検出する手段と、
前記目標運転状態と前記実運転状態とに基づいて、
次燃焼以降の少なくとも一燃焼の制御パラメータを演算する手段とを備え、
前記一燃焼毎のエンジンの目標運転状態を設定する手段は、前記次燃焼以降の少なくとも一燃焼の実運転状態を考慮して前記目標運転状態を設定することを特徴とするエンジンの制御装置。
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