JP5240208B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
特開2008−223643号公報には、一燃焼毎の目標トルクと実トルクとに基づいて、次燃焼以降の点火時期を演算するエンジンの制御装置が開示されている。
特開2008−223643号公報 特開2004−218470号公報
本発明者の知見によれば、一般に、目標トルクと、筒内圧に基づいて算出される実トルク(図示トルク)とに基づいてエンジントルクを制御する場合、目標トルクに実トルクを正確に一致させるような高い制御精度(定常精度)を確保することと、目標トルクの変化が急峻である場合に実トルクをすぐに応答させることのできる即応性を確保することとを両立させることが困難であるという問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、トルク制御を行う場合に、高い制御精度と、目標トルクの変化が急峻である場合の実トルクの即応性とを両立させることのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の各気筒の筒内圧を検出する手段と、
前記内燃機関の目標トルクを算出する手段と、
前記筒内圧に基づいて算出される図示トルクと、前記目標トルクとに基づいて、気筒毎の出力トルクに影響する所定の制御パラメータを補正するトルク制御手段と、
を備え、
前記トルク制御手段は、
気筒毎の少なくとも膨張行程の筒内圧に基づいて気筒毎の図示トルクを算出し、この気筒毎の図示トルクに基づいて当該気筒の次サイクルまたはそれ以降の前記制御パラメータを補正する第1のトルク制御モードを実行する手段と、
一の気筒の膨張行程の筒内圧を少なくとも含むデータに基づいて図示トルクを算出し、当該図示トルクが算出された時点で最先に前記制御パラメータの補正が可能な他の気筒の前記制御パラメータを補正する第2のトルク制御モードを実行する手段と、
前記内燃機関の運転状況に基づいて、前記第1のトルク制御モードと前記第2のトルク制御モードとから適切なモードを選択する選択手段と、
を含むことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記選択手段は、
前記目標トルクの変化が所定の基準より急であるか緩やかであるかを判定する手段と、
前記目標トルクの変化が急であると判定された場合には前記第2のトルク制御モードを選択し、前記目標トルクの変化が緩やかであると判定された場合には前記第1のトルク制御モードを選択する手段と、
を含むことを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記第1のトルク制御モードは、気筒毎の吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程の筒内圧に基づいて気筒毎の図示トルクを算出することを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、
前記第2のトルク制御モードは、異なった行程が少なくとも一部で時間的に重なる複数の気筒の、前記時間的に重なった各行程の筒内圧に基づいて図示トルクを算出し、前記複数の気筒のうち、当該図示トルクが算出された時点で最先に前記制御パラメータの補正が可能な気筒の前記制御パラメータを補正することを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第4の発明の何れかにおいて、
前記第2のトルク制御モードは、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程が少なくとも一部で時間的に重なる4つの気筒の、前記時間的に重なった各行程の筒内圧に基づいて図示トルクを算出し、前記4つの気筒のうち、当該図示トルクが算出された時点で最先に前記制御パラメータの補正が可能な気筒の前記制御パラメータを補正することを特徴とする。
また、第6の発明は、第4または第5の発明において、
前記第2のトルク制御モードは、前記図示トルクの算出の基礎となるデータに膨張行程の筒内圧が含まれる気筒の数が異なる複数の制御パターンを含み、各制御パターンを順次切り換えて実行することを特徴とする。
第1の発明によれば、目標トルクに実トルクを正確に一致させる制御精度(定常精度)に特に優れた第1のトルク制御モードと、目標トルクの変化が急峻である場合に実トルクをすぐに応答させることのできる即応性に特に優れた第2のトルク制御モードとから、内燃機関の運転状況に基づいて適切なモードを選択して実行することができる。このため、高い制御精度と、目標トルクの変化が急峻である場合の実トルクの即応性とを両立させることができる。
第2の発明によれば、目標トルクの変化が所定の基準より急であるか緩やかであるかに応じて、第1のトルク制御モードと第2のトルク制御モードとを適切に使い分けることができる。
第3の発明によれば、第1のトルク制御モードにおける図示トルクをより高い精度で算出することができるので、第1のトルク制御モードの制御精度を更に向上することができる。
第4の発明によれば、第2のトルク制御モードにおける図示トルクをより高い精度で算出することができるので、第2のトルク制御モードの制御精度を更に向上することができる。
第5の発明によれば、第2のトルク制御モードにおける図示トルクをより高い精度で算出することができるので、第2のトルク制御モードの制御精度を更に向上することができる。
第6の発明によれば、第2のトルク制御モードにおいて、各気筒の制御パラメータの補正が特定の気筒のみに偏って影響されることを確実に抑制することができる。このため、気筒間のばらつきが生ずることを確実に防止することができ、制御精度を更に向上することができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における内燃機関の各気筒の吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程と、クランク角との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2における気筒群制御モードを説明するための図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施形態のシステムは、車両などに搭載される内燃機関10を備えている。本実施形態において、内燃機関10は、直列4気筒型であるものとする。
内燃機関10の筒内には、吸気通路12および排気通路14が連通している。吸気通路12には、吸入空気量を検出するエアフローメータ16が配置されている。エアフローメータ16の下流には、スロットル弁18が配置されている。スロットル弁18の開度は、スロットルモータ20の作動によって調整される。スロットル弁18の近傍には、スロットル弁18の開度を検出するためのスロットルポジションセンサ22が配置されている。また、車両のアクセルペダルの近傍には、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルポジションセンサ24が設けられている。
内燃機関10の各気筒には、吸気ポート11内に燃料を噴射する燃料インジェクタ26と、吸気弁28と、点火プラグ30と、排気弁32とが設けられている。ただし、本発明では、内燃機関10は、図示のようなポート噴射式のものに限らず、燃料を筒内に直接噴射する筒内直接噴射式のものであってもよく、また、ポート噴射と筒内噴射を併用するものであってもよい。
内燃機関10のクランク軸36の近傍には、クランク角を検出するクランク角センサ38が設けられている。
また、本実施形態の内燃機関10では、気筒内の圧力を検出する筒内圧センサ40が各気筒に設置されている。上述した各種のセンサおよびアクチュエータは、ECU(Electronic Control Unit)50に電気的に接続されている。
ECU50は、クランク角センサ38の信号に基づいてエンジン回転数NEを算出することができる。また、ECU50は、エンジン回転数NEと、エアフローメータ16で検出される吸入空気量とに基づいて、機関負荷の指標となる充填効率KLを算出することができる。
上述した本実施形態のシステムにおいて、ECU50は、筒内圧センサ40によって検出される各気筒の筒内圧に基づいて図示トルクを算出し、その算出された図示トルクと、目標トルク(図示トルクの目標値)との偏差に基づき、図示トルクが目標トルクに近づくように点火時期を補正するトルク制御(フィードバック制御)を実行することができる。本実施形態のトルク制御には、気筒毎独立制御モード(第1のトルク制御モード)と、気筒群制御モード(第2のトルク制御モード)とがある。気筒毎独立制御モードおよび気筒群制御モードについて、図2を参照して説明する。
図2は、内燃機関10の各気筒の吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程と、クランク角との関係を示す図である。同図に示すように、内燃機関10の各気筒の番号を#1〜#4として表すと、燃焼順序は#1→#3→#4→#2の順である。便宜上、図2中の各膨張行程の順番を、n番目(nは自然数)の膨張行程(#1気筒)を基準として表す。
気筒毎独立制御モードでは、気筒毎の筒内圧に基づいて気筒毎の図示トルクを算出し、この気筒毎の図示トルクと目標トルクとの偏差に基づいて、その気筒の次サイクルの点火時期を補正する。例えば、#1気筒については、図2中の横長の網掛け部分の筒内圧、すなわち、#1気筒の吸気行程、圧縮行程、膨張行程(n)、および排気行程の筒内圧に基づいて、#1気筒の図示トルクが算出される。この#1気筒の図示トルクと目標トルクとの偏差に基づいて、#1気筒の次サイクルの点火時期が補正される。これにより、上記偏差のフィードバックが#1気筒の次サイクルの膨張行程(n+4)の圧力に反映され、#1気筒の図示トルクが補正される。気筒毎独立制御モードでは、他の気筒についても上記と同様にしてトルクが制御される。
一方、気筒群制御モードでは、例えば、図2中の縦長の網掛け部分の筒内圧に基づいて図示トルクが算出される。すなわち、この例の場合、#1気筒の膨張行程(n)の筒内圧と、これと時間的に重なる#2気筒の排気行程の筒内圧と、#3気筒の圧縮行程の筒内圧と、#4気筒の吸気行程の筒内圧とに基づいて、図示トルクが算出される。そして、この図示トルクと目標トルクとの偏差に基づいて、最先に点火時期の補正が可能な気筒の点火時期が補正される。この例の場合、図示トルクが算出された時点で、#3気筒の点火は終了して膨張行程(n+1)が始まっている。従って、最先に点火時期の補正が可能なのは、次の#4気筒であるので、#4気筒の点火時期が補正される。その結果、上記偏差のフィードバックが#4気筒の膨張行程(n+2)に反映され、#4気筒の図示トルクが補正される。気筒群制御モードでは、各気筒で膨張行程が行われるたびに、上記と同様にして、その膨張行程と時間的に重なって他気筒で行われた吸気行程、圧縮行程および排気行程を含めた各行程での筒内圧に基づいて図示トルクが算出される。
図示トルクに対し最も大きく影響するのは、膨張行程の筒内圧である。上述した例から分かるように、気筒毎独立制御モードでは、膨張行程(n)を含めて算出された図示トルクと目標トルクとの偏差が反映されるのは、4つ先の膨張行程(n+4)の圧力になる。これに対し、気筒群制御モードでは、膨張行程(n)を含めて算出された図示トルクと目標トルクとの偏差を、2つ先の膨張行程(n+2)の圧力に反映させることができる。このため、気筒毎独立制御モードと比べ、気筒群制御モードの方がより迅速なフィードバックが可能であるので、目標トルクの変化が急峻である場合に実トルクをすぐに応答させることのできる即応性に優れるという利点がある。
しかしながら、気筒群制御モードでは、膨張行程(n)を含めて算出された図示トルクと目標トルクとの偏差が、その膨張行程(n)を行った気筒ではなく、他の気筒にフィードバックされる。このため、気筒毎の特性が修整されにくく、目標トルクに実トルクを正確に一致させる制御精度(定常精度)を高めることが難しい場合がある。
これに対し、気筒毎独立制御モードでは、膨張行程(n)を含めて算出された図示トルクと目標トルクとの偏差が、その膨張行程(n)を行った気筒にフィードバックされる。このため、気筒毎の特性を確実に修整することができ、制御精度(定常精度)を十分に高めることができるという利点がある。
そこで、本実施形態では、気筒毎独立制御モードおよび気筒群制御モードの双方の利点を生かすべく、内燃機関10の運転状況に応じて両モードを切り換えることとした。具体的には、目標トルクの変化が急峻である場合には、即応性に優れた気筒群制御モードを選択し、そうでない場合には、制御精度に優れた気筒毎独立制御モードを選択する。図3乃至図5は、本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。
図3に示すルーチンによれば、まず、目標トルクの変化が急峻であるかどうかが判定される(ステップ100)。ECU50は、アクセルポジションセンサ24で検出されるアクセルペダルの踏み込み量や踏み込み速度に基づいて、目標トルクTrefを逐次算出している。この目標トルクTrefは、1気筒当たりの図示トルクの目標値として算出される。なお、電気モータを併用するハイブリッド車の場合には、アクセルペダルの踏み込み量や踏み込み速度に加えて、バッテリーの残量なども考慮して目標トルクTrefが算出される。このステップ100では、今回算出された目標トルクTref(k)と前回算出された目標トルクTref(k−1)との差が所定の閾値と比較され、その差が閾値を超える場合には目標トルクTrefの変化が急峻であると判定され、そうでない場合には目標トルクTrefの変化が急峻でないと判定される。目標トルクTrefの変化が急峻でないと判定された場合には、トルク制御として、図4に示す気筒毎独立制御モードが実行される(ステップ102)。これに対し、目標トルクTrefの変化が急峻であると判定された場合には、トルク制御として、図5に示す気筒群制御モードが実行される(ステップ104)。
図4に示す気筒毎独立制御モードのルーチンは、所定クランク角毎に繰り返し実行され、且つ気筒毎に実行される。図4に示すルーチンによれば、まず、クランク角センサ38の信号に基づいて、当該気筒の吸気上死点が到来したかどうかが判定される(ステップ110)。吸気上死点、すなわち次サイクルの開始点が到来していないと判定された場合には、今回のサイクルがまだ完了していないことになる。この場合には、当該気筒の筒内圧センサ40で検出される筒内圧Pが取得され、記憶される(ステップ112)。一方、上記ステップ110で、吸気上死点が到来したと判定された場合には、今回のサイクルが完了したことになる。この場合には、ステップ112で取得された筒内圧Pのデータに基づいて、今回のサイクルの図示トルクTiiを算出する処理が次式に従って行われる(ステップ114)。
ii=∫P・dV ・・・(1)
上記(1)式において、Pは当該気筒の筒内圧、dVは当該気筒の内容積の変化量である。また、積分期間は、当該気筒の吸気行程から排気行程までである。
次いで、目標トルクTrefと、図示トルクTiiとの偏差Δeが次式に従って算出される(ステップ116)。
Δe=Tref−Tii ・・・(2)
続いて、上記偏差Δeと、エンジン回転数NEと、充填効率KLとに基づき、次式に従って点火時期補正量Δsaが算出される(ステップ118)。
Δsa=f(Δe,NE,KL) ・・・(3)
上記(3)式の関数fは、マップまたは数式としてECU50に予め記憶されている。一般的には、点火時期を進角すると図示トルクは増大し、点火時期を遅角すると図示トルクは減少する。従って、上記ステップ118では、全体的な傾向としては、偏差Δeが正である場合には点火時期を進角する方向に点火時期補正量Δsaが算出され、偏差Δeが負である場合には点火時期を遅角する方向に点火時期補正量Δsaが算出される。
当該気筒の次サイクルの点火が行われる際には、上記ステップ118で算出された点火時期補正量Δsaに基づいて点火時期が補正される(ステップ120)。これにより、次サイクルの図示トルク(実トルク)を目標トルクTrefに近づけることができる。
次に、図5に示す気筒群制御モードのルーチンついて説明する。このルーチンは、所定クランク角毎に繰り返し実行される。図5に示すルーチンによれば、まず、図示トルクTigの算出タイミングである所定クランク角度が到来したかどうかが判定される(ステップ130)。本実施形態の直列4気筒エンジンの場合、クランク角で180°毎に各気筒の膨張行程が行われるので、180°毎に図示トルクTigを算出する。このステップ130で、図示トルクTigの算出タイミングが到来していないと判定された場合には、各気筒の筒内圧Pがそれぞれ取得され、記憶される(ステップ132)。一方、上記ステップ130で、図示トルクTigの算出タイミングが到来したと判定された場合には、ステップ132で取得された各気筒の筒内圧Pのデータに基づいて、図示トルクTigを算出する処理が次式に従って行われる(ステップ134)。
ig=∫P・dV+∫P・dV+∫P・dV+∫P・dV
・・・(4)
上記(4)式において、P、P、PおよびPは、それぞれ、#1気筒、#2気筒、#3気筒、#4気筒の筒内圧であり、dV、dV、dVおよびdVは、それぞれ、#1気筒、#2気筒、#3気筒、#4気筒の内容積の変化量である。また、積分期間は、クランク角180°の区間である。上記(4)式における各気筒の∫P・dVは、それぞれ異なる行程に対応する。例えば、図2中の縦長の網掛け部分で示す区間では、#1気筒の膨張行程について∫P・dVが算出され、#2気筒の排気行程について∫P・dVが算出され、#3気筒の圧縮行程について∫P・dVが算出され、#4気筒の吸気行程について∫P・dVが算出される。
次いで、目標トルクTrefと、図示トルクTigとの偏差Δeが算出され(ステップ136)、この算出された偏差Δeと、エンジン回転数NEと、充填効率KLとに基づいて点火時期補正量Δsaが算出される(ステップ138)。このステップ136および138の処理は、前述したステップ116および118と同様である。
続いて、上記ステップ136で算出された点火時期補正量Δsaに基づいて、次に点火が行われる気筒の点火時期が補正される(ステップ140)。例えば、図2中の縦長の網掛け部分で示す区間で図示トルクが算出された場合には、#4気筒の点火時期が補正される。
以上説明したように、本実施形態によれば、トルク制御を行う場合に、目標トルクの変化が急峻であるか否かに応じて、気筒群制御モードと気筒毎独立制御モードとを切り換えることができる。これにより、目標トルクの変化が急峻である場合にも実トルクを迅速に応答させることができるとともに、目標トルクの変化が穏やかな場合には実トルクを目標トルクに対してより高い精度で一致させることができる。
なお、上述した実施の形態1では、直列4気筒エンジンを例に説明したが、本発明における気筒の数および配置はこれに限定されるものではなく、直列6気筒エンジン、V型6気筒エンジン、V型8気筒エンジンなどにも本発明を適用することが可能である。本実施形態のような直列4気筒エンジンの場合は、気筒群制御モードにおいて図示トルクの算出対象となる各気筒の行程が時間的に完全に重なっているが、6気筒エンジンなどの場合、気筒群制御モードにおいて図示トルクの算出対象となる各気筒の行程は一部で時間的に重なっていればよい。
また、本実施形態では、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程のすべての筒内圧に基づいて図示トルクを算出するようにしているが、本発明では、少なくとも膨張行程の筒内圧を図示トルクに算入すればよく、他の行程を省略してもよい。図示トルクに最も大きく影響し、気筒間の差が出易いのは膨張行程の筒内圧であるので、少なくとも膨張行程の筒内圧を図示トルクに算入すれば、十分な精度で実トルクを検出することができるからである。ただし、本実施形態のように、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程のすべての筒内圧に基づいて図示トルクを算出することにより、更に高い精度で実トルクを検出することが可能となる。
また、本実施形態では、気筒毎の点火時期を補正することによって気筒毎の出力トルクを制御するようにしているが、本発明では、他の制御パラメータの補正によって気筒毎の出力トルクを制御するようにしてもよい。例えば、筒内に直接に燃料を噴射する筒内インジェクタを備えた内燃機関においては、気筒毎の燃料噴射量を補正することによって気筒毎の出力トルクを制御するようにしてもよい。
上述した実施の形態1においては、点火時期が前記第1の発明における「制御パラメータ」に当している。また、ECU50が、図4のフローチャートの処理を実行することにより前記第1の発明における「第1のトルク制御モードを実行する手段」が、図5のフローチャートの処理を実行することにより前記第1の発明における「第2のトルク制御モードを実行する手段」が、図3のフローチャートの処理を実行することにより前記第1の発明における「選択手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図6および図7を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。
本実施形態は、気筒群制御モードの内容が異なること以外は前述した実施の形態1と同様である。図7は、本実施形態における気筒群制御モードを説明するための図である。図7に示すように、本実施形態における気筒群制御モードは、パターンA制御とパターンB制御とを含み、これらを順次切り換えて実行する。
パターンA制御の内容は、前述した実施の形態1における気筒群制御モードと同じである。すなわち、図7に示すパターンA制御区間においては、まず、#1気筒の膨張行程(n)およびこれと時間的に重なる各気筒の各行程の筒内圧に基づいて図示トルクが算出され、その図示トルクと目標トルクとの偏差に基づいて、次に点火が行われる気筒(この場合では、#4気筒)の点火時期が補正される。その状態から、クランク角度で180°進むたび毎に、次は#3気筒の膨張行程(n+1)の筒内圧を含むデータに基づいて算出された図示トルクと目標トルクとの偏差に基づいて#2気筒の点火時期が補正され、その次は#4気筒の膨張行程(n+2)の筒内圧を含むデータに基づいて算出された図示トルクと目標トルクとの偏差に基づいて#1気筒の点火時期が補正され、最後は#2気筒の膨張行程(n+3)の筒内圧を含むデータに基づいて算出された図示トルクと目標トルクとの偏差に基づいて#3気筒の点火時期が補正される。
このように、パターンA制御において、ある気筒の点火時期の補正には、毎回、他の特定の1つの気筒の膨張行程の筒内圧を含むデータから算出された図示トルクが反映される。
これに対し、パターンB制御においては、2気筒分の膨張行程の筒内圧を含むデータに基づいて図示トルクを算出する点で、パターンA制御と異なる。すなわち、図7に示す例では、まず、網掛け部分に示すように、#1気筒の膨張行程(n+4)およびこれと時間的に重なる各気筒の各行程の筒内圧と、#3気筒の膨張行程(n+5)およびこれと時間的に重なる各気筒の各行程の筒内圧とに基づいて、図示トルクが算出される。そして、この図示トルクと目標トルクとの偏差に基づいて、次に点火が行われる気筒(この場合では、#2気筒)の点火時期が補正される。
以後、図7に示すパターンB制御区間においては、クランク角度で180°進むたび毎に、次は#3気筒の膨張行程(n+5)および#4気筒の膨張行程(n+6)の筒内圧を含むデータに基づいて算出された図示トルクと目標トルクとの偏差に基づいて#1気筒の点火時期が補正され、その次は#4気筒の膨張行程(n+6)および#2気筒の膨張行程(n+7)の筒内圧を含むデータに基づいて算出された図示トルクと目標トルクとの偏差に基づいて#3気筒の点火時期が補正され、最後は#2気筒の膨張行程(n+7)および#1気筒の膨張行程(n+8)の筒内圧を含むデータに基づいて算出された図示トルクと目標トルクとの偏差に基づいて#4気筒の点火時期が補正される。
このように、パターンB制御においては、ある気筒の点火時期の補正には、他の2つの気筒の膨張行程の筒内圧を含むデータから算出された図示トルクが反映される。本実施形態では、気筒群制御モードにおいて、このようなパターンB制御とパターンA制御とを順次切り換えて実行することにより、各気筒の点火時期の補正が特定の気筒のみに偏って影響されることを確実に抑制することができる。これにより、気筒群制御モードを実行する場合に気筒間のばらつきが生ずることを確実に防止することができ、制御精度を更に高めることができる。
図6は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。本ルーチンは、気筒群制御が選択されている場合に、所定時間毎に繰り返し実行される。図6に示すルーチンによれば、まず、パターンA制御が実行中であるかどうかが判定される(ステップ150)。パターンA制御が実行中であると判定された場合には、パターンA制御の終了タイミングが到来したかどうかが判定される(ステップ152)。本実施形態では、図7に示すように、クランク角度で720°に渡ってパターンA制御を継続する。このため、パターンA制御の開始点からクランク角が720°進んでいる場合には、パターンA制御の終了タイミングが到来したと判定される。パターンA制御の終了タイミングが到来したと判定された場合には、パターンA制御からパターンB制御へ切り換える(ステップ154)。
一方、上記ステップ150でパターンA制御が実行中でないと判定された場合には、パターンB制御が実行中であると判断できる。この場合には、パターンB制御の終了タイミングが到来したかどうかが判定される(ステップ152)。本実施形態では、図7に示すように、クランク角度で900°に渡ってパターンB制御を継続する。このため、パターンB制御の開始点からクランク角が900°進んでいる場合には、パターンB制御の終了タイミングが到来したと判定される。パターンB制御の終了タイミングが到来したと判定された場合には、パターンB制御からパターンA制御へ切り換える(ステップ158)。
なお、上述した実施の形態2では、パターンAとパターンBとの2つの制御パターンを順次切り替えるようにしているが、3つ以上の制御パターンを用意してそれらを順次切り替えるようにしてもよい。また、各パターンを切り換えるタイミングも、上記の例に限定されるものではない。
10 内燃機関
11 吸気ポート
12 吸気通路
14 排気通路
16 エアフローメータ
18 スロットル弁
26 燃料インジェクタ
30 点火プラグ
38 クランク角センサ
40 筒内圧センサ
50 ECU

Claims (6)

  1. 内燃機関の各気筒の筒内圧を検出する手段と、
    前記内燃機関の目標トルクを算出する手段と、
    前記筒内圧に基づいて算出される図示トルクと、前記目標トルクとに基づいて、気筒毎の出力トルクに影響する所定の制御パラメータを補正するトルク制御手段と、
    を備え、
    前記トルク制御手段は、
    気筒毎の少なくとも膨張行程の筒内圧に基づいて気筒毎の図示トルクを算出し、この気筒毎の図示トルクに基づいて当該気筒の次サイクルまたはそれ以降の前記制御パラメータを補正する第1のトルク制御モードを実行する手段と、
    一の気筒の膨張行程の筒内圧を少なくとも含むデータに基づいて図示トルクを算出し、当該図示トルクが算出された時点で最先に前記制御パラメータの補正が可能な他の気筒の前記制御パラメータを補正する第2のトルク制御モードを実行する手段と、
    前記内燃機関の運転状況に基づいて、前記第1のトルク制御モードと前記第2のトルク制御モードとから適切なモードを選択する選択手段と、
    を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記選択手段は、
    前記目標トルクの変化が所定の基準より急であるか緩やかであるかを判定する手段と、
    前記目標トルクの変化が急であると判定された場合には前記第2のトルク制御モードを選択し、前記目標トルクの変化が緩やかであると判定された場合には前記第1のトルク制御モードを選択する手段と、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記第1のトルク制御モードは、気筒毎の吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程の筒内圧に基づいて気筒毎の図示トルクを算出することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記第2のトルク制御モードは、異なった行程が少なくとも一部で時間的に重なる複数の気筒の、前記時間的に重なった各行程の筒内圧に基づいて図示トルクを算出し、前記複数の気筒のうち、当該図示トルクが算出された時点で最先に前記制御パラメータの補正が可能な気筒の前記制御パラメータを補正することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記第2のトルク制御モードは、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程が少なくとも一部で時間的に重なる4つの気筒の、前記時間的に重なった各行程の筒内圧に基づいて図示トルクを算出し、前記4つの気筒のうち、当該図示トルクが算出された時点で最先に前記制御パラメータの補正が可能な気筒の前記制御パラメータを補正することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記第2のトルク制御モードは、前記図示トルクの算出の基礎となるデータに膨張行程の筒内圧が含まれる気筒の数が異なる複数の制御パターンを含み、各制御パターンを順次切り換えて実行することを特徴とする請求項4または5記載の内燃機関の制御装置。
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