JP3879214B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、均質燃焼と成層燃焼など燃料噴射時期が異なる燃焼方式を切り換えると共に、該燃焼方式に応じて異なる操作量を用いて高応答のトルク補正を行う内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、アイドル時の機関回転速度の安定化制御や負荷補償制御、走行時の各種要求に対するトルク制御等を行うため、吸入空気量より応答性の高い操作量を用いてトルク補正を行っている。
一方、近年、直噴火花点火式内燃機関が注目されており、このものでは、機関の運転条件に応じて、燃焼方式を切換制御、すなわち、吸気行程にて燃料を噴射することにより、燃焼室内に燃料を拡散させ均質の混合気を形成して行う均質燃焼と、圧縮行程にて燃料を噴射することにより、点火栓回りに集中的に層状の混合気を形成して行う成層燃焼とに切換制御するのが一般的である(特開昭59−37236号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような直噴火花点火式内燃機関において、前記高応答のトルク補正を均質燃焼時は少なくとも点火時期、成層燃焼時は当量比を操作量として行うが、その演算は、クランク角度同期(Ref Job) で行い、また、燃焼方式の要求判断の演算は、時間同期(例えば10ms) で行う。前者は、アイドル回転速度をRef間時間で検出し、それを直後の点火時期、あるいは成層燃焼の燃料噴射量に反映させるためであり、後者は、クランク角度同期演算では高回転で演算負荷が大きく、また、演算負荷を低減させるために角度同期の角度間隔を拡げると、低回転で燃焼切換判定の間隔が大きくなり、迅速な燃焼切換ができなくなるためである。
【0004】
例えば、10ms毎に演算する燃焼方式要求フラグ(FSTRR) に基づいて燃焼方式を要求し、Ref Jobでは、その時点のFSTRRに基づいて高応答トルク補正の操作量(点火あるいは当量比) を要求する。
しかしながら、このような従来のトルク補正操作量の要求方式では、成層燃焼から均質燃焼への切換時には、ある気筒(図19で#3気筒) の均質燃焼での燃料噴射時期とRef信号出力時期の間でフラグFSTRRが切り換わった場合、均質燃焼の燃料噴射時期が過ぎているため、#3気筒は成層燃焼を行わざるを得ず、次の#4気筒から均質燃焼に切り換える。しかし、#3気筒のRef信号出力時期の時点では、フラグFSTRRは均質燃焼へ切り換わっているため、高応答の操作量は当量比から点火時期に切り換えられ、これにより、成層燃焼で燃焼しているにも関わらず点火時期を補正してしまうため、燃焼悪化を生じ、さらには失火を生じる可能性がある。
【0005】
また、成層燃焼から均質燃焼への切換時には、ある気筒(図20の#1気筒) で均質燃焼のための燃料噴射を行った後で、かつその気筒のRef信号が立ち上がる前にフラグFSTRRが切り換わった場合、均質燃焼での燃料噴射が済んでいるため#1気筒では均質燃焼を行う。しかし、該#1気筒のRef信号出力時期の時点ではフラグFSTRRは成層燃焼へ切り換わっているため、高応答の操作量は点火時期から当量比に切り換わる。この場合、燃料噴射は終了しているので当量比の補正は行われず、結局#1気筒の燃焼は高応答のトルク補正が反映されないことになる。
【0006】
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、実際の燃焼方式の切換に対応してトルク補正の操作量が切り換えられるようにした内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明は、
第1の燃焼方式と、該第1の燃焼方式より燃料噴射時期が相対的に遅い第2の燃焼方式とを切り換える燃焼方式切換手段と、機関の運転条件に応じて要求されるトルク補正を前記各燃焼方式で異なる操作量を操作して行なうトルク補正手段と、を備えた内燃機関において、
機関の運転条件に基づいて第1の燃焼方式と第2の燃焼方式とのいずれかを要求し、かつ該燃焼方式要求の切換を全気筒に対して同時に行う燃焼方式要求手段と、
前記燃焼方式要求手段により要求される燃焼方式と前記燃焼方式要求の切換時期とに基づいて気筒毎に実際に行う燃焼方式を判定する燃焼方式判定手段と、
前記燃焼方式判定手段により判定された燃焼方式に応じたトルク補正の操作量を決定する操作量決定手段と、
を含んで構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項1に係る発明によると、
燃焼方式要求手段により機関の運転条件に基づいて要求される燃焼方式が切り換えられると、燃焼方式判定手段が前記要求される燃焼方式の切換時期とに基づいて気筒毎に過渡的に切換要求前の燃焼方式に維持する必要がある気筒と、切換要求後の燃焼方式での燃焼が可能である気筒とを判別する。
【0011】
ここで、トルク補正手段により機関の運転条件に応じたトルク補正を行っている状態で前記燃焼方式の切換要求が発生したときには、操作量決定手段が前記燃焼方式判定手段による判定結果に基づいて実際の燃焼方式に応じたトルク補正の操作量を決定する。
したがって、常に実際の燃焼方式に応じた操作量でのトルク補正を行うことができ、適切なトルク補正が実行されて良好な運転状態を維持できる。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、
第1の燃焼方式における燃料噴射時期に、第1の燃焼方式が要求されているときにはその回の燃焼方式を第1の燃焼方式と判定し、第2の燃焼方式が要求されているときにはその回の燃焼方式を第2の燃焼方式と判定することを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明によると、
相対的に早い第1の燃焼方式の燃料噴射時期に第1の燃焼方式が要求されているときには、その後に第2の燃焼方式に要求が切り換わる可能性があるとしても、ここで燃料噴射しないと第1の燃焼方式での燃焼を行えなくなるため燃料噴射を行って第1の燃焼方式での燃焼を行うので、その回の燃焼方式を第1の燃焼方式と判定する。
【0014】
また、第1の燃焼方式の燃料噴射時期に、相対的に燃料噴射時期の遅い第2の燃焼方式が要求されているときには、該第2の燃焼方式での燃焼が可能であるため、その回の燃焼方式を第2の燃焼方式と判定する。
また、請求項3に係る発明は、
前の気筒の第2の燃焼方式の燃料噴射時期が後の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期より遅い時期となるように設定され、
前の気筒が第2の燃焼方式が要求されている状態で第2の燃焼方式による燃焼を行ったときには、次の気筒も第2の燃焼方式での燃焼と判定し、
前の気筒が第2の燃焼方式から第1の燃焼方式に切換要求が生じてから第1の設定クランク角度(後の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期から前の気筒の第2の燃焼方式の燃料噴射時期までのクランク角度) を経過する前に第2の燃焼方式で燃料噴射したときには、次の気筒も第2の燃焼方式での燃焼と判定し、
前の気筒が第2の燃焼方式から第1の燃焼方式に切換要求が生じてから第1の設定クランク角度を経過してから第2の燃焼方式で燃料噴射したときには、次の気筒は第1の燃焼方式での燃焼と判定し、
前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから第2の設定クランク角度(前の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期から後の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期までのクランク角度) を経過するまで第1の燃焼方式が要求されつづけているときには、次の気筒も第1の燃焼方式での燃焼と判定し、
前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから第2の設定クランク角度を経過する前に第1の燃焼方式から第2の燃焼方式に切換要求が発生したときには、次の気筒は第2の燃焼方式での燃焼と判定することを特徴とする。
【0015】
請求項3に係る発明によると、
例えば、第1の燃焼方式の燃料噴射時期が、前の気筒の第2の燃焼方式の燃料噴射時期より早い機関について、
前の気筒が第2の燃焼方式が要求されている状態で第2の燃焼方式による燃焼を行ったときには、前の気筒が第2の燃焼方式での燃料噴射時期には既に次の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期を過ぎており、第2の燃焼方式で燃焼を行う必要があるので、該次の気筒の燃焼方式を第2の燃焼方式と判定する。
【0016】
また、前の気筒が第2の燃焼方式から第1の燃焼方式に切換要求が生じてから前記第1の設定クランク角度を経過する前に第2の燃焼方式で燃料噴射したときには、次の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期の後で、要求が第1の燃焼方式に切り換えられたときであり、該次の気筒は第1の燃焼方式を行うことができず第2の燃焼方式を行うことになるので、次の気筒の燃焼方式を第2の燃焼方式と判定する。
【0017】
また、前の気筒が第2の燃焼方式から第1の燃焼方式に切換要求が生じてから第1の設定クランク角度を経過してから第2の燃焼方式で燃料噴射したときには、次の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期の前に、要求が第1の燃焼方式に切り換えられたときであり、次の気筒は第1の燃焼方式での燃焼を行うことが可能であるので、次の気筒の燃焼方式を第1の燃焼方式と判定する。
【0018】
また、前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから前記第2の設定クランク角度を経過するまで第1の燃焼方式が要求されつづけているときには、該要求のまま次の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期を迎えることになるので、該次の気筒の燃焼方式も第1の燃焼方式と判定する。
また、前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから第2の設定クランク角度を経過する前に第1の燃焼方式から第2の燃焼方式に切換要求が発生したときには、次の気筒は要求通りの第2の燃焼方式での燃焼を行うことが可能であるため、次の気筒の燃焼方式を第2の燃焼方式と判定する。
【0019】
また、請求項4に係る発明は、
前の気筒が第2の燃焼方式が要求されている状態で第1の燃焼方式の燃料噴射時期になってから第2の設定クランク角度(前の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期から後の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期までのクランク角度)を経過する前に第2の燃焼方式が要求され続けているときは、次の気筒も第2の燃焼方式での燃焼と判定し、
前の気筒が第2の燃焼方式が要求されている状態で第1の燃焼方式の燃料噴射時期になってから前記設定クランク角度を経過する前に第2の燃焼方式から第1の燃焼方式に切換要求が発生したときには、次の気筒は第1の燃焼方式での燃焼と判定し、
前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから前記第2の設定クランク角度を経過するまで第1の燃焼方式が要求されつづけているときには、次の気筒も第1の燃焼方式での燃焼と判定し、
前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから前記第2の設定クランク角度を経過する前に第1の燃焼方式から第2の燃焼方式に切換要求が発生したときには、次の気筒は第2の燃焼方式での燃焼と判定することを特徴とする。
【0020】
請求項4に係る発明によると、
前の気筒が第2の燃焼方式が要求されている状態で第1の燃焼方式の燃料噴射時期になってから前記第2の設定クランク角度を経過するまで第2の燃焼方式が要求され続けているときは、その後要求が第1の燃焼方式に切り換わっても次の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期を経過して燃料噴射を行えず第2の燃焼方式での燃焼を実行する必要があるため、次の気筒も第2の燃焼方式と判定する。
【0021】
また、前の気筒が第2の燃焼方式が要求されている状態で第1の燃焼方式の燃料噴射時期になってから前記設定クランク角度を経過する前に第2の燃焼方式から第1の燃焼方式に切換要求が発生したときには、次の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期がくる前に要求が切り換わっており、要求通りの第1の燃焼方式での燃焼が可能であるため、次の気筒の燃焼方式は第1の燃焼方式と判定する。
【0022】
また、前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから前記第2の設定クランク角度を経過する前に第1の燃焼方式が要求されつづけているときには、該要求のまま次の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期を迎えることになるので、該次の気筒の燃焼方式も第1の燃焼方式と判定する。
また、前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから第2の設定クランク角度を経過する前に第1の燃焼方式から第2の燃焼方式に切換要求が発生したときには、次の気筒は要求通りの第2の燃焼方式での燃焼を行うことが可能であるため、次の気筒の燃焼方式を第2の燃焼方式と判定する。
【0023】
また、請求項5に係る発明は、
前記第1の燃焼方式は均質燃焼であり、第2の燃焼方式は成層燃焼であることを特徴とする。
請求項5に係る発明によると、
均質燃焼と成層燃焼とを機関運転条件に応じて切り換える内燃機関に適用できる。
【0024】
また、請求項6に係る発明は、
前記トルク補正は、前記第1の燃焼方式の場合は少なくとも点火時期、第2の燃焼方式の場合は当量比を操作量とすることを特徴とする。
請求項6に係る発明によると、
点火時期補正は空燃比に影響しないため排気成分への影響が小さく当量比の補正に比較して好ましいので、第1の燃焼方式では主として点火時期をトルク補正用の操作量として使用する。一方、成層燃焼など点火時期の操作代が少ない第2の燃焼方式では、点火時期では十分なトルク補正が困難で、強行すると、燃焼の悪化、更にひどい場合には失火を生じてしまう可能性がある。このため、第2の燃焼方式のトルク補正の操作量は当量比とする。
【0025】
また、請求項7に係る発明は、
内燃機関が燃焼室内に直接燃料を噴射する直接噴射式内燃機関であることを特徴とする。
請求項7に係る発明によると、
前記成層燃焼を容易に実現できる直接噴射式内燃機関に適用することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図2は実施の一形態を示す直噴火花点火式内燃機関のシステム図である。
車両に搭載される内燃機関1の各気筒の燃焼室には、エアクリーナ2から吸気通路3により、電制スロットル弁4の制御を受けて、空気が吸入される。
【0027】
電制スロットル弁4は、コントロールユニット20からの信号により作動するステップモータ等により開度制御される。
そして、燃焼室内に燃料(ガソリン)を直接噴射するように、電磁式の燃料噴射弁(インジェクタ)5が設けられている。
燃料噴射弁5は、コントロールユニット20から機関回転に同期して吸気行程又は圧縮行程にて出力される噴射パルス信号によりソレノイドに通電されて開弁し、所定圧力に調圧された燃料を噴射するようになっている。そして、噴射された燃料は、吸気行程噴射の場合は燃焼室内に拡散して均質な混合気を形成し、また圧縮行程噴射の場合は点火栓6回りに集中的に層状の混合気を形成し、コントロールユニット20からの点火信号に基づき、点火栓6により点火されて、燃焼(均質燃焼又は成層燃焼)する。尚、燃焼方式は、空燃比制御との組合わせで、均質ストイキ燃焼、均質リーン燃焼(空燃比20〜30)、成層リーン燃焼(空燃比40程度)に分けられる。
【0028】
機関1からの排気は排気通路7より排出され、排気通路7には排気浄化用の触媒8が介装されている。
コントロールユニット20は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器及び入出力インターフェイス等を含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各種のセンサから信号が入力されている。
【0029】
前記各種のセンサとしては、エンジン1のクランク軸又はカム軸回転を検出するクランク角センサ21,22が設けられている。これらのクランク角センサ21,22は、気筒数をnとすると、クランク角720°/n毎に、予め定めたクランク角位置(各気筒の圧縮上死点前の所定クランク角位置)で基準パルス信号REFを出力すると共に、1〜2°毎に単位パルス信号POSを出力するもので、基準パルス信号REFの周期などから機関回転速度Neを算出可能である。
【0030】
この他、吸気通路3のスロットル弁4上流で吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ23、アクセル開度(アクセルペダルの踏込み量)ACCを検出するアクセルセンサ24、スロットル弁4の開度TVOを検出するスロットルセンサ25(スロットル弁4の全閉位置でONとなるアイドルスイッチを含む)、エンジン1の冷却水温Twを検出する水温センサ26、排気通路7にて排気空燃比のリッチ・リーンに応じた信号を出力するO2 センサ27、車速VSPを検出する車速センサ28などが設けられている。
【0031】
ここにおいて、コントロールユニット20は、前記各種のセンサからの信号を入力しつつ、内蔵のマイクロコンピュータにより、所定の演算処理を行って、電制スロットル弁4によるスロットル開度、燃料噴射弁5による燃料噴射量、燃料噴射時期及び点火栓6による点火時期を制御する。
次に、本発明の第1の実施形態を、図3〜図7に示す各種ルーチンのフローチャートに基づいて説明する。
【0032】
図3は、燃料噴射量演算ルーチンを示す。このルーチンは、所定時間毎、例えば10ms毎に実行される。
ステップ1では、燃焼方式が均質燃焼,成層燃焼のいずれが要求されているかを判定する。ここで、燃焼方式の要求は、燃焼方式要求手段としての別ルーチンにより、機関運転条件に基づいて燃焼方式切換マップを参照することにより求める。
【0033】
ステップ1で成層燃焼と判定されるとステップ2へ進んで燃焼方式要求フラグFSTRRを1にセットし、均質燃焼と判定されるとステップ3へ進んでフラグFSTRRを0にセットした後、それぞれステップ4へ進む。
ステップ4では、高応答のトルク補正量としてのトルク補正率PIPERを読み込み、図8に示したトルク補正率/当量比補正率変換テーブルからの検索等により、当量比補正率Δφを算出する。ここで、トルク補正率PIPERとは、実際のシリンダ吸入空気量である遅れシリンダ吸入空気量dQaと目標当量比tφに対応して得られるトルクの、目標シリンダ吸入空気量tQaと目標当量比tφに対応する目標トルクに対する補正率である。したがって、トルク補正要求により後述する当量比補正乃至点火時期補正を行なって、実トルクが目標トルクに近づくに従ってトルク補正率トルク補正率PIPERは減少していく。
【0034】
次いで、ステップ5では、基本当量比tφ0を、例えば、目標トルクと機関回転速度とに基づいてマップテーブルからの検索等により演算する。
ステップ6では、目標当量比tφを次式により演算する。
【0035】
tφ=tφ0×Δφ
ステップ7では、前記目標当量比tφ等に基づいて燃料噴射量Tiを演算する。
図4は、各気筒(第n気筒) の均質燃焼における燃料噴射時期(吸気行程中)に実行されるルーチンを示す。
【0036】
ステップ11では、前記燃焼方式要求フラグFSTRRの値を判定し、フラグFSTRRが0のとき、つまり均質燃焼が要求されているときには、ステップ12へ進んで当該第n気筒の今回の実際の燃焼方式を示す燃焼方式判定フラグFHORS(n) を1(均質燃焼) にセットした後、ステップ13へ進んで前記図3のルーチンで演算された燃料噴射量Tiに相当する噴射パルス信号を出力し、均質燃焼を実行する。
【0037】
また、ステップ11でフラグFSTRRがのとき、つまり成層燃焼が要求されているときには、ステップ14へ進んで前記燃焼方式判定フラグFHORS(n)を0(成層燃焼) にセットした後、このルーチンを終了する。
図5は、各気筒(第n気筒) のRef信号出力時期に実行されるルーチンを示す。ここで、各気筒のRef信号出力時期は、当該気筒の均質燃焼の燃料噴射時期と成層燃焼の燃料噴射時期との間に出力される。
【0038】
ステップ21では、高応答のトルク補正量としてのトルク補正率PIPERを算出する。
ステップ22では、前記燃焼方式判定フラグFHORS(n) の値を判別する。
そして、フラグFHORS(n) が1であるとき、つまり当該第n気筒の今回の燃焼方式が均質燃焼と判定されたときは、ステップ23へ進み図9に示したトルク補正率/点火時期補正量変換テーブルからの検索等により、点火時期補正量ΔAdvを算出した後、ステップ24へ進み前記トルク補正率PIPERを100%にリセットする。即ち、トルク補正を点火時期のみで行い、図3での当量比補正率を1とさせて当量比によるトルク補正を禁止してこのルーチンを終了する。
【0039】
また、ステップ22で、フラグFHORS(n) が0であるとき、つまり当該第n気筒の今回の燃焼方式が成層燃焼と判定されたときは、トルク補正を当量比のみで行い点火時期による補正を禁止するため、ステップ25へ進んで点火時期補正量ΔAdvを0にリセットした後、このルーチンを終了する。
図6は、各気筒(第n気筒) の成層燃焼における燃料噴射時期(圧縮行程中) 毎に実行されるルーチンを示す。
【0040】
ステップ31では、前記燃焼方式判定フラグFHORS(n) の値を判別する。
そして、フラグFHORS(n) が1であるとき、つまり当該第n気筒の今回の燃焼方式が均質燃焼と判定されたときは、このルーチンを終了するが、フラグFHORS(n) が0であるとき、つまり今回の燃焼方式が成層燃焼と判定されたときは、ステップ32へ進んで前記図3のルーチンで演算された燃料噴射量Tiに相当する噴射パルス信号を出力し、成層燃焼を実行する。
【0041】
図7は、各気筒(第n気筒) の点火時期制御ルーチンを示す。このルーチンは、例えば前記Ref信号の出力時期など点火時期より前の所定のクランク角位置で実行される
ステップ41では、機関の運転条件、例えば機関の回転速度と負荷を基本とし、水温等で補正した基本点火時期(Adv0) を読み込む。
【0042】
ステップ42では、前記点火時期補正量ΔAdvに基づいて最終的な点火時期Advを次式により演算する。
Adv=Adv0+ΔAdv
ステップ43で前記演算された点火時期Advに達したか否かを判定し、達したときに点火パルス信号を出力して点火を行う。
【0043】
このようにすれば、成層燃焼から均質燃焼への切換時は図10に示すように、燃焼方式要求フラグFSTRRの切換直後の燃焼に対応する均質燃焼の燃料噴射時期が該フラグFSTRRの切換前にある気筒(#1気筒及び#3気筒) は、該燃料噴射時期において燃焼方式判定フラグFHORS(n) の値が0とされて、成層燃焼における燃料噴射時期に燃料が噴射されて成層燃焼が実行されると共に、成層燃焼用の操作量である当量比により高応答のトルク補正を実行することができる。したがって、成層燃焼時に誤って点火時期によるトルク補正を行うことによる燃焼悪化ひいては失火の発生を防止できる。
【0044】
一方、均質燃焼から成層燃焼への切換時は図11に示すように、燃焼方式要求フラグFSTRRの切換直後の燃焼に対応する均質燃焼の燃料噴射時期が該フラグFSTRRの切換前にある気筒(#1気筒及び#2気筒) は、該燃料噴射時期において燃焼方式判定フラグFHORS(n) の値が1とされると同時に燃料が噴射されて均質燃焼が実行されると共に、均質燃焼用の操作量である点火時期により高応答のトルク補正を実行することができる。したがって、均質燃焼の燃料噴射終了後に当量比によるトルク補正が不可能であるためトルク補正がなされなくなることを防止でき、均質燃焼に対応した点火時期を用いたトルク補正を実行することができる。
【0045】
また、燃焼方式要求フラグFSTRRの切換直後の燃焼に対応する均質燃焼の燃料噴射時期が該フラグFSTRRの切換後にくる気筒(図10では#2気筒及び#4気筒、図11では#3気筒及び#4気筒) は、フラグFSTRRの切換直後から該切換後の燃焼方式で燃焼が開始されると共に、燃焼方式判定フラグFHORS(n) の値に基づいて切換後の燃焼方式に応じた操作量による高応答のトルク補正に切り換えることができる。
【0046】
図12は、第2の実施の形態における均質燃焼の燃料噴射時期におけるルーチンを示す。第1の実施の形態と異なるのは、燃焼方式要求フラグFSTRRが0、つまり均質燃焼が要求されているときに、燃料噴射パルス信号を出力した後、燃焼方式判定フラグFHORS(n) を1にセットするようにしたものであり、その他の図3,図5〜図7のルーチンについては共通して実行する。作用,効果については第1の実施の形態と同様である。
【0047】
次に、第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態では、図3,図4,図6のルーチンについては同様に実行し(図4の代わりに図12のルーチンでもよい) 、Ref信号出力時期に図5の代わりに図13のルーチンを実行する。
ステップ21で高応答のトルク補正量としてのトルク補正率PIPERを算出した後、ステップ26で燃焼方式要求フラグFSTRRの切り換え後所定期間を経過しているか否かを判定する。ここで、前記所定期間は、要求切換の過渡時にフラグFSTRRの値と実際の燃焼方式が異なる可能性がある期間のことであり、その時間は事前の実験によって求めることができる。
【0048】
そして、フラグFSTRRの切り換え後所定期間の経過前はステップ22へ進んで、前記燃焼方式判定フラグFHORS(n) の値を判別し、フラグFHORS(n) が1で当該第n気筒の今回の燃焼方式が均質燃焼と判定されたときは、ステップ23へ進み図9に示したトルク補正率/点火時期補正量変換テーブルからの検索等により、点火時期補正量ΔAdvを算出した後、ステップ24へ進み前記トルク補正率PIPERを100%にリセットしてこのルーチンを終了する。ステップ22で、フラグFHORS(n) が0で第n気筒の今回の燃焼方式が成層燃焼と判定されたときは、ステップ25へ進んで点火時期補正量ΔAdvを0にリセットした後、このルーチンを終了する。
【0049】
また、ステップ26でフラグFSTRRの切り換え後所定期間を経過していると判定されたときは、ステップ27へ進んで該フラグFSTRRの値を判別し、FSTRRが0のときは第n気筒の今回の燃焼方式を均質燃焼と判定してステップ28へ進み図9に示したトルク補正率/点火時期補正量変換テーブルからの検索等により、点火時期補正量ΔAdvを算出した後、ステップ29へ進み前記トルク補正率PIPERを100%にリセットしてこのルーチンを終了する。ステップ27で、フラグFSTRRが0のときは第n気筒の今回の燃焼方式を成層燃焼と判定してステップ30へ進んで点火時期補正量ΔAdvを0にリセットした後、このルーチンを終了する。
【0050】
本実施の形態では、前記所定期間経過後は、燃焼方式判定フラグFHORS(n) に変わって燃焼方式要求フラグFSTRRを用いて燃焼方式を判定する構成としたため、演算負荷を軽減することができる。即ち、ソフト上では、フラグFHORS(n) を用いる場合は、気筒ナンバーnの変数を用いてFHORS(n) の配列の中から1つの値を選択する処理が必要であるが、フラグFSTRRを用いる場合は、その選択処理が不要となるため、演算負荷を軽減できる。
【0051】
次に、第4の実施の形態について説明する。
本実施の形態では、図3,図5のルーチンについては同様に実行され、その他図14〜図16のルーチンを実行する。
図14は、第n気筒の均質燃焼での燃料噴射時期に実行されるルーチンを示す。
ステップ51では、燃焼方式要求フラグFSTRRの値を判定する。
【0052】
ステップ51でフラグFSTRRが1つまり成層燃焼が要求されているときはこのルーチンを終了し、0つまり均質燃焼が要求されているときはステップ52へ進んで燃料噴射パルス信号(Ti) を出力する。
ステップ53では、当該均質燃焼の燃料噴射時期から設定クランク角度β(第2の設定クランク角度) を経過しているか否かを判定する。ここで、前記設定クランク角度βは、図17に示すように第n気筒の均質燃焼の燃料噴射時期と第(n+1) 気筒の均質燃焼の燃料噴射時期とのクランク角度(例えば4気筒機関では180度) に設定されている。
【0053】
設定クランク角度βを経過していないと判定されたときはステップ54へ進んで燃焼方式要求フラグFSTRRが1に切り換わったか否かを判定する。そして、設定クランク角度βの経過前にフラグFSTRRが1に切り換わった場合はステップ55へ進んで次の第(n+1) 気筒用の燃焼方式判定フラグFHORS(n+1) を0つまり成層燃焼に切り換え、フラグFSTRRが0に維持されている場合はステップ56へ進んで次の第(n+1) 気筒用の燃焼方式判定フラグFHORS(n+1) を1つまり均質燃焼に維持した後、ステップ53へ戻る。
【0054】
ステップ53で設定クランク角度βを経過したと判定したときは、このルーチンを終了する。
即ち、第n気筒で均質燃焼の燃料噴射を行い均質燃焼が行われる場合は、該燃料噴射を行ってから設定クランク角度β経過前に、つまり次の第(n+1) 気筒の均質燃焼の燃料噴射時期がくるまでフラグFSTRRが1(成層燃焼) に切り換わらないときは、該第(n+1) 気筒の燃焼方式も均質燃焼と判定する。その後に成層燃焼への切換要求が発生する可能性があるとしても、ここで燃料噴射しないと均質燃焼を行えなくなるため、燃料噴射を行って均質燃焼を行うからである。また、設定クランク角度β経過前にフラグFSTRRが1(成層燃焼) に切り換わった場合は、第(n+1) 気筒の燃焼方式は、要求通りの成層燃焼が可能であるため成層燃焼と判定する。
【0055】
図15は、第n気筒の成層燃焼での燃料噴射時期で実行されるルーチンを示す。
ステップ31で燃焼方式判定フラグFHORS(n) の値を判定し、1のときはそのままステップ61へ進み、0のときはステップ32で第n気筒の成層燃焼の燃料噴射を行った後ステップ61へ進む。
【0056】
上記図6と同様の処理を行った後、ステップ61では、燃焼方式要求フラグFSTRRが1つまり成層燃焼を要求しているか否かを判定する。
フラグFSTRRが1であると判定された場合は、ステップ62へ進んで第n気筒が前記成層燃焼の燃料噴射を実行したか否かを判定する。
そして、ステップ62で第n気筒が成層燃焼の燃料噴射を実行したと判定された場合は、ステップ63へ進んで燃焼方式判定フラグFHORS(n+1) を0にセットして、次の第(n+1) 気筒の燃焼方式を成層燃焼と判定する。
【0057】
即ち、第n気筒の成層燃焼の燃料噴射時期に成層燃焼の要求があって成層燃焼を行う場合は、図17に示すように、次の第(n+1) 気筒の均質燃焼における燃料噴射時期は既に経過しているので、その後に要求が均質燃焼に切り換わったとしても、第(n+1) 気筒で均質燃焼を行うことは不可能であるため、成層燃焼と判定するのである。
【0058】
図16は、燃焼方式要求フラグFSTRRが1(成層燃焼) から0(均質燃焼) への切換があったときに実行されるルーチンを示す。
ステップ71では、前記要求の切換後、設定クランク角度α(第1の設定クランク角度) を経過しているか否かを判定する。ここで、設定クランク角度αは、図17に示すように、第(n+1) 気筒の均質燃焼の燃料噴射時期から第n気筒の成層燃焼の燃料噴射時期までのクランク角度に設定されている。
【0059】
設定クランク角度αの経過前はステップ72へ進んで、第n気筒に成層燃焼の燃料噴射を実行して成層燃焼を行う状態であるか否かを判定する。
成層燃焼実行と判定された場合は、ステップ73へ進んで燃焼方式判定フラグFHORS(n+1) を0にセットして、次の第(n+1) 気筒の燃焼方式を成層燃焼と判定してこのルーチンを終了する。
【0060】
また、まだ成層燃焼が実行されていないと判定された場合はステップ74へ進んで、再度燃焼方式要求フラグFSTRRが1(成層燃焼) に切り換わったか否かを判定し、切り換わった場合にはこのルーチンを終了し、切り換わらない場合はステップ71へ戻る。
第n気筒で成層燃焼の燃料噴射が実行されないまま、かつ、燃焼方式要求フラグFSTRRも切り換わらないまま前記設定クランク角度αを経過した場合、つまり、該設定クランク角度αを経過後に第n気筒の成層燃焼が実行される場合(必ず成層燃焼が実行されるので実行の確認は不要である) は、ステップ75へ進んで燃焼方式判定フラグFHORS(n+1) を1にセットして、次の第(n+1) 気筒の燃焼方式を均質燃焼と判定してこのルーチンを終了する。
【0061】
即ち、前記設定クランク角度αの経過前に第n気筒の成層燃焼の燃料噴射を行う場合は、第(n+1) 気筒の均質燃焼の燃料噴射時期の後で、要求が均質燃焼に切り換えられたときであり、該第(n+1) 気筒は均質燃焼を行うことができず成層燃焼を行うことになるので、第(n+1) 気筒の燃焼方式を成層燃焼と判定する。また、設定クランク角度αの経過後に第n気筒の成層燃焼の燃料噴射を行う場合は、第(n+1) 気筒の均質燃焼の燃料噴射時期の前に、要求が均質燃焼に切り換えられたときであり、該第(n+1) 気筒は均質燃焼を行うことが可能であるので、第(n+1) 気筒の燃焼方式を均質燃焼と判定する。
【0062】
次に、第5の実施の形態について説明する。
本実施の形態では、図3,図5,図6,図7のルーチンについては同様に実行され、その他図18に示すルーチンを実行する。
図18は、第n気筒の均質燃焼の燃料噴射時期に実行する。
ステップ51〜ステップ56については、図14に示したルーチンと同様であり、説明を省略する。
【0063】
ステップ51で燃焼方式要求フラグFSTRRの値が1、つまり成層燃焼が要求されているときに、ステップ81へ進んで当該均質燃焼の燃料噴射時期から前記設定クランク角度β(第2の設定クランク角度) を経過しているか否かを判定し、設定クランク角度βの経過前はステップ82へ進んで燃焼方式要求フラグFSTRRが0に切り換わったか否かを判定する。そして、設定クランク角度βの経過前にフラグFSTRRが0に切り換わった場合はステップ83へ進んで次の第(n+1) 気筒用の燃焼方式判定フラグFHORS(n+1) を1つまり均質燃焼に判定を切り換え、フラグFSTRRが1に維持されている場合はステップ84へ進んで次の第(n+1) 気筒用の燃焼方式判定フラグFHORS(n+1) を0つまり成層燃焼の判定に維持した後、ステップ81へ戻り、設定クランク角度βを経過したと判定したときに、このルーチンを終了する。
【0064】
即ち、第n気筒の均質燃焼の燃料噴射時期に成層燃焼が要求されている状態から設定クランク角度β経過前に、つまり次の第(n+1) 気筒の均質燃焼の燃料噴射時期がくるまで要求が均質燃焼に切り換わらないときは、その後要求が均質燃焼に切り換わっても該第(n+1) 気筒の均質燃焼の燃料噴射時期を経過して燃料噴射を行えず成層燃焼を実行する必要があるため、第(n+1) 気筒の燃焼方式を成層燃焼と判定する。また、設定クランク角度β経過前に要求が均質燃焼に切り換わった場合は、第(n+1) 気筒の均質燃焼の燃料噴射時期がくる前に要求が切り換わっており、要求通りの均質燃焼が可能であるため、第(n+1) 気筒の燃焼方式は、均質燃焼と判定する。
【0065】
また、以上の実施の形態では、燃焼方式判定フラグFHORS(n) は、各気筒毎に持つこととしてきたが、各気筒それぞれのフラグがセットされてからRef信号出力時期に高応答トルク補正の操作量が選択されるまでの期間が重複しなければ、燃焼方式判定フラグFHORSは1つの変数でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図。
【図2】 本発明の一実施形態を示すシステム図。
【図3】 第1の実施形態の一定時間周期で実行されるルーチンのフローチャート。
【図4】 同じく各気筒の均質燃焼での燃料噴射時期に実行されるルーチンのフローチャート。
【図5】 同じく各気筒のRef信号出力時期に実行されるルーチンのフローチャート。
【図6】 同じく各気筒の成層燃焼での燃料噴射時期に実行されるルーチンのフローチャート。
【図7】 同じく各気筒の点火時期制御ルーチンのフローチャート。
【図8】 各実施の形態に使用するトルク補正率/当量比補正率変換テーブル。
【図9】 同じくトルク補正率/点火時期補正量変換テーブル。
【図10】 本発明の成層燃焼時から均質燃焼時への切換時のトルク補正制御の様子を示すタイムチャート。
【図11】 同じく均質燃焼時から成層燃焼時への切換時のトルク補正制御の様子を示すタイムチャート。
【図12】 第2の実施形態に係る各気筒の均質燃焼での燃料噴射時期に実行されるルーチンのフローチャート。
【図13】 第3の実施形態に係る各気筒のRef信号出力時期に実行されるルーチンのフローチャート。
【図14】 第4の実施形態に係る各気筒の均質燃焼での燃料噴射時期に実行されるルーチンのフローチャート。
【図15】 同じく各気筒の成層燃焼での燃料噴射時期に実行されるルーチンのフローチャート。
【図16】 同じく燃焼方式要求が成層燃焼から均質燃焼への切換があったときに実行されるルーチンのフローチャート。
【図17】 同じく第1の設定クランク角度α,第2の設定クランク角度βの定義を説明するための図。
【図18】 第5の実施形態に係る各気筒の均質燃焼での燃料噴射時期に実行されるルーチンのフローチャート。
【図19】 従来の成層燃焼時から均質燃焼時への切換時のトルク補正制御の様子を示すタイムチャート。
【図20】 同じく均質燃焼時から成層燃焼時への切換時のトルク補正制御の様子を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1 内燃機関
4 電制スロットル弁
5 燃料噴射弁
6 点火栓
20 コントロールユニット

Claims (7)

  1. 第1の燃焼方式と、該第1の燃焼方式より燃料噴射時期が相対的に遅い第2の燃焼方式とを切り換える燃焼方式切換手段と、機関の運転条件に応じて要求されるトルク補正を前記各燃焼方式で異なる操作量を操作して行なうトルク補正手段と、を備えた内燃機関において、
    機関の運転条件に基づいて第1の燃焼方式と第2の燃焼方式とのいずれかを要求し、かつ該燃焼方式要求の切換を全気筒に対して同時に行う燃焼方式要求手段と、
    前記燃焼方式要求手段により要求される燃焼方式と前記燃焼方式要求の切換時期とに基づいて気筒毎に実際に行う燃焼方式を判定する燃焼方式判定手段と、
    前記燃焼方式判定手段により判定された燃焼方式に応じたトルク補正の操作量を決定する操作量決定手段と、
    を含んで構成したことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 第1の燃焼方式における燃料噴射時期に、第1の燃焼方式が要求されているときにはその回の燃焼方式を第1の燃焼方式と判定し、第2の燃焼方式が要求されているときにはその回の燃焼方式を第2の燃焼方式と判定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前の気筒の第2の燃焼方式の燃料噴射時期が後の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期より遅い時期となるように設定され、
    前の気筒が第2の燃焼方式が要求されている状態で第2の燃焼方式による燃焼を行ったときには、次の気筒も第2の燃焼方式での燃焼と判定し、
    前の気筒が第2の燃焼方式から第1の燃焼方式に切換要求が生じてから第1の設定クランク角度(後の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期から前の気筒の第2の燃焼方式の燃料噴射時期までのクランク角度) を経過する前に第2の燃焼方式で燃料噴射したときには、次の気筒も第2の燃焼方式での燃焼と判定し、
    前の気筒が第2の燃焼方式から第1の燃焼方式に切換要求が生じてから第1の設定クランク角度を経過してから第2の燃焼方式で燃料噴射したときには、次の気筒は第1の燃焼方式での燃焼と判定し、
    前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから第2の設定クランク角度(前の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期から後の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期までのクランク角度) を経過するまで第1の燃焼方式が要求されつづけているときには、次の気筒も第1の燃焼方式での燃焼と判定し、
    前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから第2の設定クランク角度を経過する前に第1の燃焼方式から第2の燃焼方式に切換要求が発生したときには、次の気筒は第2の燃焼方式での燃焼と判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前の気筒が第2の燃焼方式が要求されている状態で第1の燃焼方式の燃料噴射時期になってから第2の設定クランク角度(前の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期から後の気筒の第1の燃焼方式の燃料噴射時期までのクランク角度)を経過するまで第2の燃焼方式が要求され続けているときは、次の気筒も第2の燃焼方式での燃焼と判定し、
    前の気筒が第2の燃焼方式が要求されている状態で第1の燃焼方式の燃料噴射時期になってから前記設定クランク角度を経過する前に第2の燃焼方式から第1の燃焼方式に切換要求が発生したときには、次の気筒は第1の燃焼方式での燃焼と判定し、
    前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから前記第2の設定クランク角度を経過するまで第1の燃焼方式が要求されつづけているときには、次の気筒も第1の燃焼方式での燃焼と判定し、
    前の気筒が第1の燃焼方式で燃料噴射してから前記第2の設定クランク角度を経過する前に第1の燃焼方式から第2の燃焼方式に切換要求が発生したときには、次の気筒は第2の燃焼方式での燃焼と判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記第1の燃焼方式は均質燃焼であり、第2の燃焼方式は成層燃焼であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記トルク補正は、前記第1の燃焼方式の場合は少なくとも点火時期、第2の燃焼方式の場合は当量比を操作量とすることを特徴とする請求項1〜請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 内燃機関が燃焼室内に直接燃料を噴射する直接噴射式内燃機関であることを特徴とする請求項1〜請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
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