JP3680506B2 - 直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、直噴火花点火式内燃機関が注目されており、このものでは、機関の運転条件に応じて、燃焼方式を切換制御、すなわち、吸気行程にて燃料を噴射することにより、燃焼室内に燃料を拡散させ均質の混合気を形成して行う均質燃焼と、圧縮行程にて燃料を噴射することにより、点火栓回りに集中的に層状の混合気を形成して行う成層燃焼とに切換制御するのが一般的である(特開昭59−37236号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関の燃料噴射制御装置においては、所定時間毎にシリンダ吸入空気量を算出し、これに基づいて目標空燃比が得られるように燃料噴射量を算出し、最新に算出された燃料噴射量を燃料噴射制御出力として設定している。
しかし、直噴火花点火式内燃機関において、成層燃焼時に、吸気弁閉時期以降に燃料噴射を行う場合、その噴射時期の近傍にて算出されたシリンダ吸入空気量に基づいて燃料噴射量を算出・設定すると、実際のシリンダ吸入空気量は吸気弁閉時期に決定されるため、燃料噴射量が実際のシリンダ吸入空気量に適合せず、空燃比を目標空燃比に正しく制御できない。
【0004】
このように空燃比を目標空燃比に正しく制御できないと、成層燃焼時に点火栓周辺空燃比を適切な範囲に抑えられず、これがために失火やスモークを発生しやすく、運転性や排気性能上好ましくない結果となる。
そこで、吸気弁閉時期にシリンダ吸入空気量を算出し、この吸気弁閉時期のシリンダ吸入空気量に基づいて、吸気弁閉時期以降の噴射時期における燃料噴射量を設定することが考えられている(特願平9−185143号)。
【0005】
一方、回転変動防止等のためのトルク補正は、点火時期制御により行うのが一般的であるが、成層燃焼においては、点火時期の感度が鋭く(燃焼成立範囲が狭く)、補正できないため、燃料噴射量、特に目標空燃比を補正して、トルク補正を行うことが考えられており、この場合、回転同期で、すなわち、クランク角720°/気筒数毎の基準クランク角信号の入力毎に機関回転数が算出されることから、回転同期ジョブ(基準クランク角信号REFの発生に同期して実行されるジョブ;REFジョブ)でトルク補正を行う必要がある。
【0006】
そこで、基準クランク角信号の発生時期を吸気弁閉時期に合わせて、吸気弁閉時期を代表する信号、すなわち、基準クランク角信号の発生に同期して、回転同期ジョブでトルク補正を含んで燃料噴射量を演算することが考えられた。
しかし、燃料噴射時期や点火時期の算出のパラメータとして、燃料噴射量を用いるため、これらのために、時間同期ジョブ(所定時間毎に実行されるジョブ;定時ジョブ)で、燃料噴射量を演算する必要もある。
【0007】
すると、回転同期ジョブと時間同期ジョブとの両方で燃料噴射量を演算する必要を生じ、特に回転同期ジョブでの燃料噴射量の演算は演算負荷が高くなることから、この点での改善が求められている。
本発明は、このような実状に鑑み、所定の条件で、燃料噴射量を簡易に演算して、演算負荷を低減することのできる直噴火花点火式内燃機関に燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明では、燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えて、燃料の少なくとも一部を圧縮行程にて噴射する直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置において、機関回転に同期して発生する基準クランク角信号に同期して、燃料噴射量算出用のトルク補正要求に基づくトルク補正量を算出するトルク補正量算出手段と、機関運転条件に基づいて前記トルク補正量によるトルク補正を含んで燃料噴射量を演算する燃料噴射量演算手段を備える一方、前記燃料噴射量演算手段にて前回の燃料噴射量の演算に用いたパラメータである前記トルク補正量について、その前回値と最新値との比であるパラメータ比を算出するパラメータ比算出手段と、所定の条件で、前回の燃料噴射量にトルク補正量についてのパラメータ比を乗算して燃料噴射量を算出する燃料噴射量簡易算出手段と、を設けたことを特徴とする(図1参照)
【0010】
請求項2に係る発明では、所定時間毎に、機関運転条件に基づいて燃料噴射量を演算する時間同期燃料噴射量演算手段と、所定の機関運転条件で、機関回転に同期して発生する基準クランク角信号に同期して、燃料噴射量を演算する回転同期燃料噴射量演算手段とを備え、前記回転同期燃料噴射量演算手段を、前記パラメータ比算出手段と前記燃料噴射量簡易算出手段とから構成したことを特徴とする。
【0011】
この場合に、請求項3に係る発明では、基準クランク角信号の発生時期を吸気弁閉時期近傍に設定したことを特徴とする。
請求項4に係る発明では、圧縮行程噴射と吸気行程噴射とを切換可能であり、圧縮行程噴射から吸気行程噴射への切換時に、吸気行程噴射開始後に、圧縮行程噴射を行う気筒についての、燃料噴射量演算手段を、前記パラメータ比算出手段と前記燃料噴射量簡易算出手段とから構成したことを特徴とする。
【0012】
この場合に、請求項5に係る発明では、前記パラメータ比算出手段は、パラメータ比を1以下に制限するリミッタ手段を備えるものであることを特徴とする。請求項6に係る発明では、圧縮行程噴射と吸気行程噴射とを切換可能であり、切換過程で一部の燃料を吸気行程噴射し、残りの燃料を圧縮行程噴射する2段噴射時の圧縮行程噴射用の燃料噴射量演算手段を、前記パラメータ比算出手段と前記燃料噴射量簡易算出手段とから構成したことを特徴とする。
【0013】
この場合に、請求項7に係る発明では、前記燃料噴射量簡易算出手段は、2段噴射時の総燃料噴射量をパラメータ比に基づいて算出し、算出された総燃料噴射量から吸気行程噴射した分を減算して、圧縮行程噴射用の燃料噴射量を算出するものであることを特徴とする。
【0014】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、前回の燃料噴射量の演算に用いたパラメータである機関回転に同期して算出されるトルク補正量についての、前回値と最新値との比であるパラメータ比に基づいて、前回の燃料噴射量を補正することにより、トルク補正量について最新値を入力するだけで、燃料噴射量を簡易に算出でき、演算負荷を低減できると共に、簡易ながらトルク補正量の最新値を反映した高応答な制御が可能となる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、所定の機関運転条件で、基準クランク角信号に同期して、燃料噴射量を演算する際に、パラメータ比に基づいて燃料噴射量を簡易に算出することで、回転同期での演算負荷を低減できる。
この場合に、請求項3に係る発明によれば、基準クランク角信号の発生時期を吸気弁閉時期近傍に設定することで、燃焼室内空燃比を規定する吸気弁閉時期のシリンダ吸入空気量を基準にして燃料噴射制御を行うことができる。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、圧縮行程噴射(成層燃焼)から吸気行程噴射(均質燃焼)への切換時に、吸気行程噴射開始後に、圧縮行程噴射を行う気筒についての、燃料噴射量を演算する際に、パラメータ比に基づいて燃料噴射量を簡易に算出することで、吸気行程噴射用の燃料噴射量と圧縮行程噴射用の燃料噴射量とを並行して正規に演算する場合に比し、演算負荷を低減できる。
【0018】
この場合に、請求項5に係る発明によれば、パラメータ比を1以下に制限するリミッタ手段を備えることで、切換後のリッチ限界を超過することによるスモークの発生を抑えることができる。
請求項6に係る発明によれば、圧縮行程噴射(成層燃焼)と吸気行程噴射(均質燃焼)との切換過程での2段噴射時に、圧縮行程噴射用の燃料噴射量を演算する際に、パラメータ比に基づいて燃料噴射量を簡易に算出することで、2段噴射時の演算負荷を低減できる。
【0019】
この場合に、請求項7に係る発明によれば、2段噴射時の総燃料噴射量をパラメータ比に基づいて算出し、算出された総燃料噴射量から吸気行程噴射した分を減算して、圧縮行程噴射用の燃料噴射量を算出することで、簡易ながら総燃料噴射量を適切に制御できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図2は実施の一形態を示す直噴火花点火式内燃機関のシステム図である。先ず、これについて説明する。
車両に搭載される内燃機関1の各気筒の燃焼室には、エアクリーナ2から吸気通路3により、電制スロットル弁4の制御を受けて、空気が吸入される。
【0021】
電制スロットル弁4は、コントロールユニット20からの信号により作動するステップモータ等により開度制御される。
そして、燃焼室内に燃料(ガソリン)を直接噴射するように、電磁式の燃料噴射弁(インジェクタ)5が設けられている。
燃料噴射弁5は、コントロールユニット20から機関回転に同期して吸気行程又は圧縮行程にて出力される噴射パルス信号によりソレノイドに通電されて開弁し、所定圧力に調圧された燃料を噴射するようになっている。そして、噴射された燃料は、吸気行程噴射の場合は燃焼室内に拡散して均質な混合気を形成し、また圧縮行程噴射の場合は点火栓6回りに集中的に層状の混合気を形成し、コントロールユニット20からの点火信号に基づき、点火栓6により点火されて、燃焼(均質燃焼又は成層燃焼)する。尚、燃焼方式は、空燃比制御との組合わせで、均質ストイキ燃焼、均質リーン燃焼、成層リーン燃焼に分けられる。
【0022】
機関1からの排気は排気通路7より排出され、排気通路7には排気浄化用の触媒8が介装されている。
コントロールユニット20は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器及び入出力インターフェイス等を含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各種のセンサから信号が入力されている。
【0023】
前記各種のセンサとしては、機関1のクランク軸又はカム軸回転を検出するクランク角センサ21,22が設けられている。これらのクランク角センサ21,22は、クランク角720°/気筒数毎に、予め定めたクランク角位置(各気筒の圧縮上死点前の所定クランク角位置)で基準クランク角信号REFを出力すると共に、1〜2°毎に単位クランク角信号POSを出力するもので、基準クランク角信号REFの周期から機関回転数Neを算出可能である。
【0024】
特に、基準クランク角信号REFの発生クランク角位置は、各気筒の吸気弁閉時期近傍、具体的には、4気筒の場合、各気筒の圧縮上死点前130°(吸気下死点後50°)に設定して、吸気弁閉時期を代表する信号として、基準クランク角信号REFを選定している。
また、カム軸回転を検出するクランク角センサ22はクランク角720°毎に予め定めたクランク角位置で特定気筒に対応する気筒判別信号PHASEを出力し、これにより気筒判別が可能である。
【0025】
この他のセンサとしては、吸気通路3のスロットル弁4上流で吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ23、アクセル開度(アクセルペダルの踏込み量)ACCを検出するアクセルセンサ24、スロットル弁4の開度TVOを検出するスロットルセンサ25(スロットル弁4の全閉位置でONとなるアイドルスイッチを含む)、機関1の冷却水温Twを検出する水温センサ26、排気通路7にて排気空燃比のリッチ・リーンに応じた信号を出力するO2 センサ27、車速VSPを検出する車速センサ28などが設けられている。
【0026】
ここにおいて、コントロールユニット20は、前記各種のセンサからの信号を入力しつつ、内蔵のマイクロコンピュータにより、所定の演算処理を行って、電制スロットル弁4によるスロットル開度、燃料噴射弁5による燃料噴射量及び噴射時期、点火栓6による点火時期を制御する。
スロットル制御(電制スロットル弁4の制御)については、アクセル開度ACCと機関回転数Neとから設定される機関の目標トルクtTRQに応じて、電制スロットル弁4のモータを駆動して、開度制御する。
【0027】
燃料噴射制御(燃料噴射弁5の制御)については、機関運転条件に従って燃焼方式を設定し、これに応じて燃料噴射弁5による燃料噴射量及び噴射時期を制御する。
詳しくは、機関回転数Neと基本燃料噴射量Tpとをパラメータとして燃焼方式を定めたマップを、水温Tw、始動後時間などの条件別に複数備えていて、これらの条件から選択されたマップより、実際の機関運転状態のパラメータに従って、均質ストイキ燃焼、均質リーン燃焼又は成層リーン燃焼のいずれかに燃焼方式を設定する。
【0028】
燃焼方式の判定の結果、均質ストイキ燃焼の場合は、燃料噴射量をストイキ空燃比(14.6)相当に設定して、O2 センサ27による空燃比フィードバック制御を行う一方、噴射時期ITを吸気行程に設定して、均質ストイキ燃焼を行わせる。均質リーン燃焼の場合は、燃料噴射量を空燃比20〜30のリーン空燃比相当に設定して、オープン制御を行う一方、噴射時期ITを吸気行程に設定して、均質リーン燃焼を行わせる。成層リーン燃焼の場合は、燃料噴射量を空燃比40程度のリーン空燃比相当に設定して、オープン制御を行う一方、噴射時期ITを圧縮行程に設定して、成層リーン燃焼を行わせる。尚、噴射時期ITは、燃焼方式別のマップにより、機関回転数Neと基本燃料噴射量Tpとをパラメータとして可変設定される。
【0029】
点火制御(点火栓6の制御)については、燃焼方式別に、機関回転数Neと基本燃料噴射量Tpとをパラメータとするマップを参照するなどして、点火時期ADVを設定し、制御する。
次に、本発明に係る燃料噴射制御、すなわち、成層燃焼時に、吸気弁閉時期以降(圧縮行程中)に燃料噴射を行う場合の、燃料噴射制御について、第1の実施例を、図3〜図6のフローチャートにより説明する。
【0030】
図3は基本燃料噴射量の演算のための定時ジョブであり、具体的には4msジョブである。
S1では、エアフローメータ23により検出されるところの吸入空気流量Qaを読込む。
S2では、吸入空気流量Qaと機関回転数Neとを用いて、次式により、1燃焼当たりの吸入空気量に対応するストイキ相当の生の基本燃料噴射量(パルス幅)ATpを算出する。
【0031】
ATp=K×Qa/Ne 但し、Kは定数。
S3では、次式(加重平均式)により、生の基本燃料噴射量ATpにマニホールド充填遅れ分の遅れ処理を施して、シリンダ吸入空気量に対応するストイキ相当の基本燃料噴射量(パルス幅)Tpを算出する。
Tp=ATp×Fload+Tp-1×(1−Fload)
但し、Floadは加重平均割合定数、Tp-1はTpの前回値である。
【0032】
図4はREFジョブであり、各気筒毎に基準クランク角信号REFの発生に同期して実行される。従って、各気筒毎に吸気弁閉時期に実行される。
S11では、気筒判別された気筒(n)について、気筒別のREF直後フラグFAPPFSTnを1にセットする。
尚、このREF直後フラグFAPPFSTnは、後述する図6の10msジョブのS39で0にされる。詳しくは、基準クランク角信号REFの発生により1にセットされ、基準クランク角信号REFの発生後、2回目の10msジョブで0にされる。
【0033】
S12では、基準クランク角信号REFの周期に基づいて、機関回転数Neを算出する。
S13では、トルク補正要求の有無を判定し、トルク補正要求有りのときにS14以降へ進む。
S14では、機関回転数Neと目標回転数tNeとを比較し、Ne<tNeのときは、S15でトルク補正量PIPERを一定量(又は回転数偏差に応じた量)増大させる。逆に、Ne>tNeのときは、S16でトルク補正量PIPERを一定量(又は回転数偏差に応じた量)減少させる。尚、このトルク補正量PIPERは、後述するように、目標当量比(=14.6/目標空燃比)を補正するためのもので、基準値は1(=100%)であり、機関回転数を増大すべくトルク増大を図るときは、1より大きく、逆に、機関回転数を低下すべくトルク減少を図るときは、1より小さく算出される。
【0034】
S17では、トルク補正量についてのパラメータ比RPIPER、すなわち、前回の燃料噴射量の演算に用いたトルク補正量PIPERZn(後述する図6の10msジョブのS37で記憶保持したもの)に対する最新のトルク補正量PIPER(S14〜S16で得たもの)の比RPIPER=PIPER/PIPERZnを算出する。この部分がトルク補正量についてのパラメータ比算出手段に相当する。
【0035】
S18では、急減速時(すなわち急減速時トルク補正要求)か否かを判定する。急減速時か否かは、機関回転数Neの変化量などに基づいて判定する。
この判定でNO(通常時)の場合は、S19,S20を実行することなく、処理を終了する。S19,S20の処理については後述する。
図5は点火ジョブであり、各気筒毎に点火時期(各気筒の基準クランク角信号REFより、FADV=130°−ADV経過後)にて実行される。
【0036】
S21では、点火気筒(n)について、気筒別の更新禁止フラグFRPISETnを0にする。
尚、この更新禁止フラグFRPISETnは、後述する図6の10msジョブのS41で1にセットされる。すなわち、基準クランク角信号REFの発生後の初回の10msジョブで1にセットされ、点火により燃料噴射終了とみなして0にされる。但し、急減速時には、図4のREFジョブの後述するS20で1にセットされる。
【0037】
図6は燃料噴射量の演算のための定時ジョブであり、具体的には10msジョブである。
S31では、先ず気筒番号nを1にセットする。
S32では、目標当量比(=14.6/目標空燃比)の算出のため、機関運転状態(Ne,Tp)により基本目標当量比TFBYA0を設定し、トルク補正量PIPERを読込み、これにより補正して、目標当量比TFBYA=TFBYA0×PIPERを算出する。
【0038】
S33では、次式により、シリンダ吸入空気量に対応する基本燃料噴射量Tpに目標当量比TFBYA等による各種補正を施して、最終的な燃料噴射量(パルス幅)TIを算出する。この部分が燃料噴射量演算手段(時間同期燃料噴射量演算手段)に相当する。
TI=Tp×KTR×TFBYA×α×αm+Ts
但し、KTRは過渡補正係数、αは空燃比フィードバック補正係数、αmは学習補正係数、Tsは無効噴射量(無効パルス幅)である。
【0039】
S34では、更新禁止フラグFRPISETn=1か否かを判定し、NO(FRPISETn=0)の場合は、S35へ進む。
S35では、燃焼方式の切換制御に従って、成層燃焼から均質燃焼への切換時に0にされる燃焼方式切換フラグFSTRRの値を判定し、FSTRR=0(成層燃焼から均質燃焼への切換時、すなわち、圧縮行程噴射から吸気行程噴射への切換時)か否かを判定する。
【0040】
成層燃焼から均質燃焼への切換時でない場合(FSTRR=1の場合)は、S36,S37を実行する。
S36では、S33で算出された燃料噴射量TIを気筒別の燃料噴射制御出力TISETSnとして設定・更新し、気筒別の噴射時間制御用の出力レジスタにセットする。
【0041】
S37では、今回の燃料噴射量の演算に用いたトルク補正量PIPERを、PIPPERZn=PIPERとして記憶保持する。
成層燃焼から均質燃焼への切換時の場合(FSTRR=0の場合)は、S38を実行する。S38の処理については後述する。
一方、S34での判定でYES(FRPISETn=1)の場合は、更新禁止のため、S36等を実行せず、S39で、REF直後フラグFAPPFSTnを0にする。
【0042】
S37、S38又はS39の後は、S40へ進む。
S40では、REF直後フラグFAPPFSTn=1か否かを判定し、YES(フラグFAPPFSTn=1)の場合のみ、S41で、更新禁止フラグFRPISETnを1にセットする。
この後は、S42で、気筒番号nを1アップし、S43で気筒番号nが気筒数を超えたか否かを判定する。
【0043】
NO(n≦気筒数)の場合は、S32へ戻って、同様の処理を繰り返す。そして、YES(n>気筒数)の場合は、処理を終了する。
次に図4のREFジョブの急減速時トルク補正要求時の処理(S19,S20)について説明する。
S18で急減速時(すなわち急減速時トルク補正要求)か否かを判定した結果、YES(急減速時)の場合は、S19,S20を実行する。
【0044】
S19では、前回の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSnにトルク補正量についてのパラメータ比RPIPERを乗算して、燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSn=TISETSn×RPIPERを簡易に算出する。もちろん、この気筒別の燃料噴射制御出力TISETSnは気筒別の噴射時間制御用の出力レジスタにセットする。この部分が燃料噴射量簡易算出手段に相当する。
【0045】
S20では、S41と同様に、更新禁止フラグFRPISETnを1にセットする。
次に図6の10msジョブの成層燃焼から均質燃焼への切換時の処理(S38)について説明する。尚、ここで算出される燃料噴射量は、当該切換時に、均質燃焼(吸気行程噴射)開始後に、成層燃焼(圧縮行程噴射)を行う気筒についての、燃料噴射量である。
【0046】
S35で成層燃焼から均質燃焼への切換時(FSTRR=0)か否かを判定した結果、YES(切換時)の場合は、S38を実行する。
S38では、前回の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSnにトルク補正量についてのパラメータ比RPIPERを乗算して、燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSn=TISETSn×RPIPERを簡易に算出する。もちろん、この気筒別の燃料噴射制御出力TISETSnは気筒別の噴射時間制御用の出力レジスタにセットする。この部分も燃料噴射量簡易算出手段に相当する。
【0047】
次に作用を説明する。
先ず図7のタイミングチャートを参照して通常時(急減速時以外)の作用を説明する。
基準クランク角信号REFの発生前は、REF直後フラグFAPPFSTn=0、更新禁止フラグFRPISETn=0であり、図6の10msジョブの実行時は、S32→S33→S34→S35→S36→S37→S40→S42の順で実行する。従って、S32,33で燃料噴射量TIを算出し、S36でその燃料噴射量TIを燃料噴射制御出力TISETSnとして設定・更新する。但し、S32で用いるトルク補正量PIPERは前回の基準クランク角信号REFの発生時にREFジョブで算出されたものである。このとき算出される燃料噴射量TIは噴射時期ITや点火時期ADVの検索に用いられる。基準クランク角信号REFの発生をトリガとして、噴射時期ITや点火時期ADVの制御用のカウンタがスタートするからである。
【0048】
吸気弁閉時期(IVC)近傍での基準クランク角信号REFの発生により、図4のREFジョブで最新のトルク補正量PIPERが算出される。また、このとき、REF直後フラグFAPPFSTn=1にセットされる。
基準クランク角信号REFの発生後の初回の10msジョブ(図6)では、REF直後フラグFAPPFSTn=1のため、S32→S33→S34→S35→S36→S37→S40→S41→S42の順で実行する。従って、S32,33で燃料噴射量TIを算出し、S36でその燃料噴射量TIを燃料噴射制御出力TISETSnとして設定・更新する。このとき、S32で用いるトルク補正量PIPERは直前のREFジョブで算出された最新値である。そして、このとき、S41で更新禁止フラグFRPISETn=1にセットされる。
【0049】
基準クランク角信号REFの発生後の2回目の10msジョブ(図6)では、更新禁止フラグFRPISETn=1のため(また途中でREF直後フラグFAPPFSTn=0となるため)、S32→S33→S34→S39→S40→S42の順で実行する。従って、S32,33で燃料噴射量TIを算出するも、S36を実行しないため、燃料噴射制御出力TISETSnを更新しない。
【0050】
その後も同様に、燃料噴射終了後、図5の点火ジョブにより、更新禁止フラグFRPISETn=0となるまで、燃料噴射制御出力TISETSnを更新しない。従って、基準クランク角信号REFの発生後の初回の10msジョブで設定した燃料噴射制御出力TISETSnで燃料噴射を行うことになる。
従って、REFジョブでの最新のトルク補正量PIPERを取込んで、REFジョブ後、初回の10msジョブにて演算した燃料噴射量TIを燃料噴射制御出力TISETSnとして、ほぼ吸気弁閉時期のシリンダ吸入空気量に対応した燃料噴射が可能となる。
【0051】
次に急減速時の作用を説明する。
急減速時は、吸気弁閉時期(IVC)近傍での基準クランク角信号REFの発生により、図4のREFジョブで最新のトルク補正量PIPERが算出され(S13〜S16)、またトルク補正量についてのパラメータ比RPIPERが算出され(S17)、この後、S18で急減速時であると判定されるので、S19,S20が実行される。
【0052】
すなわち、前回の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSnにトルク補正量についてのパラメータ比RPIPERを乗算して、燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSn=TISETSn×RPIPERを簡易に算出し、これを燃料噴射制御出力として設定・更新する(S19)。そして、これ以降の燃料噴射制御出力TISETSnの更新を禁止する(S20)。
【0053】
従って、急減速時には、基準クランク角信号REFから燃料噴射までの間に10msジョブが入らないとしても、基準クランク角信号REFの発生に同期して、REFジョブで、最新のトルク補正量PIPERを反映させて、簡易に燃料噴射制御出力TISETSnを設定するので、演算負荷を増大させることなく、速やかなトルク補正により、エンストを防止できる。
【0054】
図8は急減速時トルク補正要求無しの場合であり、低回転(例えば800rpm未満)では、図8(a)に示すように、基準クランク角信号REFから燃料噴射までの間に10msジョブが少なくとも1回入り、基準クランク角信号REF後初回の10msジョブまで通常の燃料噴射量演算による燃料噴射制御出力TISETSnの更新を許可する。高回転(例えば800rpm以上)では、図8(b)に示すように、基準クランク角信号REFから燃料噴射までの間に10msジョブが1回も入らない場合があり、最新のトルク補正量PIPERが反映されない場合もあるが、急減速時でない限り、高応答を要求されないので、問題はない。
【0055】
図9は急減速時トルク補正要求有りの場合であり、低回転(例えば800rpm未満)では、図9(a)に示すように、基準クランク角信号REFから燃料噴射までの間に10msジョブが少なくとも1回入るが、REFジョブで最新のトルク補正量PIPERを反映させた燃料噴射量を簡易に演算し、燃料噴射制御出力TISETSnとしてセットする。高回転(例えば800rpm以上)では、図9(b)に示すように、基準クランク角信号REFから燃料噴射までの間に10msジョブが1回も入らない場合があるが、REFジョブで最新のトルク補正量PIPERを反映させた燃料噴射量を簡易に演算し、燃料噴射制御出力TISETSnとしてセットするので、急減速時のエンストを防止できる。
【0056】
次に成層燃焼から均質燃焼への切換時の作用を説明する。
かかる切換時には、均質燃焼(吸気行程噴射)開始後も、一部の気筒では成層燃焼(圧縮行程噴射)を行うが、図6のS32,33での燃料噴射量TIの演算は均質燃焼用に切換わる(目標空燃比TFBYAが均質燃焼用に切換わる)ために、これを用いることはできず、別途成層燃焼用の燃料噴射量を演算するようにすると、演算負荷の増大を招く。
【0057】
そこで、かかる切換時の成層燃焼用の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)の演算については、前回の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSnにトルク補正量についてのパラメータ比RPIPERを乗算して、燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSn=TISETSn×RPIPERを簡易に算出し、これを燃料噴射制御出力として設定・更新する(S38)。これにより、切換時の演算負荷を低減することができる。
【0058】
次に第2の実施例について説明する。
第2の実施例では、前述の図4のREFジョブに代えて、図10のREFジョブを実行する。従って、図3の4msジョブ、図10のREFジョブ、図5の点火ジョブ、図6の10msジョブを実行する。
図10のREFジョブについて、図4と異なる点を説明すると、S17でのトルク補正量についてのパラメータ比RPIPERの算出後に、S171,S172が追加されている。
【0059】
S171では、燃焼方式の切換制御に従って、成層燃焼から均質燃焼への切換時に0にされる燃焼方式切換フラグFSTRRの値を判定し、FSTRR=0(成層燃焼から均質燃焼への切換時、すなわち、圧縮行程噴射から吸気行程噴射への切換時)か否かを判定する。
この判定の結果、成層燃焼から均質燃焼への切換時の場合(FSTRR=0の場合)は、S172を実行する。
【0060】
S172では、リミッタ手段として、トルク補正量についてのパラメータ比RPIPERを1と比較し、1より大きい場合は、RPIPER=1に規制する。このように、成層燃焼から均質燃焼への切換時の場合に、パラメータ比RPIPERを1以下に制限するリミッタ手段を備えることで、切換後のリッチ限界を超過することによるスモークの発生を抑えることができる。
【0061】
次に第3の実施例について説明する。
第3の実施例では、前述の図4のREFジョブに代えて、図11のREFジョブを実行し、前述の図6の10msジョブに代えて、図12の10msジョブを実行する。従って、図3の4msジョブ、図11のREFジョブ、図5の点火ジョブ、図12の10msジョブを実行する。
【0062】
図11のREFジョブについて、図4と異なる点を説明すると、S17でのトルク補正量についてのパラメータ比RPIPERの算出後に、S173が追加されている。
S173では、基本燃料噴射量についてのパラメータ比RTp、すなわち、前回の燃料噴射量の演算に用いた基本燃料噴射量TpZn(後述する図12の10msジョブのS371で記憶保持したもの)に対する最新の基本燃料噴射量Tp(図3の4msジョブで最新に得たもの)の比RTp=Tp/TpZnを算出する。この部分が基本燃料噴射量についてのパラメータ比算出手段に相当する。
【0063】
また、S18での急減速時(すなわち急減速時トルク補正要求)か否かの判定後、急減速時トルク補正要求時の処理として、S181,S182が追加されている。
S18で急減速時(すなわち急減速時トルク補正要求)か否かを判定した結果、YES(急減速時)の場合は、S181の判定を行う。
【0064】
S181では、燃焼方式の切換制御に従って、成層燃焼から均質燃焼への切換時に0にされる燃焼方式切換フラグFSTRRの値を判定し、FSTRR=0(成層燃焼から均質燃焼への切換時、すなわち、圧縮行程噴射から吸気行程噴射への切換時)か否かを判定する。
この判定の結果、成層燃焼から均質燃焼への切換時でない場合(FSTRR=1の場合)は、S19を実行する。
【0065】
S19では、前回の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSnにトルク補正量についてのパラメータ比RPIPERを乗算して、燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSn=TISETSn×RPIPERを簡易に算出する。もちろん、この気筒別の燃料噴射制御出力TISETSnは気筒別の噴射時間制御用の出力レジスタにセットする。この部分が燃料噴射量簡易算出手段に相当する。
【0066】
これに対し、成層燃焼から均質燃焼への切換時の場合(FSTRR=0の場合)は、S182を実行する。
S182では、前回の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSnに、基本燃料噴射量についてのパラメータ比RTpと、トルク補正量についてのパラメータ比RPIPERとを乗算して、燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSn=TISETSn×RTp×RPIPERを簡易に算出する。もちろん、この気筒別の燃料噴射制御出力TISETSnは気筒別の噴射時間制御用の出力レジスタにセットする。この部分が燃料噴射量簡易算出手段に相当する。
【0067】
これらの後、S20では、S41と同様に、更新禁止フラグFRPISETnを1にセットする。
図12の10msジョブについて、図6と異なる点を説明すると、S37でのトルク補正量の記憶保持(PIPERZn=PIPER)の後に、S371が追加されている。
【0068】
S371では、今回の燃料噴射量の演算に用いた基本燃料噴射量Tpを、TpZn=Tpとして記憶保持する。
また、S38がS38’に変更されている(成層燃焼から均質燃焼への切換時の処理)。
すなわち、S35で成層燃焼から均質燃焼への切換時(FSTRR=0)か否かを判定した結果、YES(切換時)の場合は、S38’を実行する。
【0069】
S38’では、前回の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSnに、基本燃料噴射量についてのパラメータ比RTpと、トルク補正量についてのパラメータ比RPIPERとを乗算して、燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSn=TISETSn×RTp×RPIPERを簡易に算出する。もちろん、この気筒別の燃料噴射制御出力TISETSnは気筒別の噴射時間制御用の出力レジスタにセットする。この部分も燃料噴射量簡易算出手段に相当する。
【0070】
このように、シリンダ吸入空気量に基づく基本燃料噴射量についてのパラメータ比RTpを用いることで、簡易ながら最新のシリンダ吸入空気量を反映した高応答な制御が可能となる。
次に第4の実施例について説明する。
第4の実施例では、前述の図4のREFジョブに代えて、図13のREFジョブを実行し、前述の図6の10msジョブに代えて、図14の10msジョブを実行する。従って、図3の4msジョブ、図13のREFジョブ、図5の点火ジョブ、図14の10msジョブを実行する。
【0071】
図13のREFジョブについて、図4と異なる点を説明すると、S18での急減速時(すなわち急減速時トルク補正要求)か否かの判定後、急減速時トルク補正要求時の処理として、S183,S184が追加されている。
S18で急減速時(すなわち急減速時トルク補正要求)か否かを判定した結果、YES(急減速時)の場合は、S183の判定を行う。
【0072】
S183では、燃焼方式の切換過程で、一部の燃料を吸気行程噴射し、残りの燃料を圧縮行程噴射する2段噴射の要求が有るか否かを判定する。
この判定の結果、2段噴射要求無しの場合は、S19を実行する。
S19では、前回の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSnにトルク補正量についてのパラメータ比RPIPERを乗算して、燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSn=TISETSn×RPIPERを簡易に算出する。もちろん、この気筒別の燃料噴射制御出力TISETSnは気筒別の噴射時間制御用の出力レジスタにセットする。この部分が燃料噴射量簡易算出手段に相当する。
【0073】
これに対し、2段噴射要求有りの場合は、S184を実行する。
S184では、前回の成層燃焼用の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSnと均質燃焼用の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETHnとの和に、トルク補正量についてのパラメータ比RPIPERを乗算し、更に今回吸気行程で既に噴射した均質燃焼用の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETHnを減算して、燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSn=(TISETSn+TISETHn)×RPIPER−TISETHnを簡易に算出する。もちろん、この気筒別の燃料噴射制御出力TISETSnは気筒別の噴射時間制御用の出力レジスタにセットする。この部分が燃料噴射量簡易算出手段に相当する。
【0074】
尚、2段噴射時の均質燃焼用の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETHnは、TISETHn=TI×KPART(KPARTは機関運転条件により変化する割合係数)により、算出される。
これらの後、S20では、S41と同様に、更新禁止フラグFRPISETnを1にセットする。
【0075】
図14の10msジョブについて、図6と異なる点を説明すると、S35、S38がそれぞれS35’、S38’に変更されている。
S35’では、燃焼方式の切換過程で、一部の燃料を吸気行程噴射し、残りの燃料を圧縮行程噴射する2段噴射の要求が有るか否かを判定する。
この判定の結果、2段噴射要求無しの場合は、S36,37を実行するが、2段噴射要求有りの場合は、S38’を実行する。
【0076】
S38’では、前回の成層燃焼用の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSnと均質燃焼用の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETHnとの和に、トルク補正量についてのパラメータ比RPIPERを乗算し、更に今回吸気行程で既に噴射した均質燃焼用の燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETHnを減算して、燃料噴射量(燃料噴射制御出力)TISETSn=(TISETSn+TISETHn)×RPIPER−TISETHnを簡易に算出する。もちろん、この気筒別の燃料噴射制御出力TISETSnは気筒別の噴射時間制御用の出力レジスタにセットする。この部分が燃料噴射量簡易算出手段に相当する。
【0077】
このように、2段噴射時の成層燃焼用の燃料噴射量をパラメータ比に基づいて簡易演算することで、演算負荷を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の実施の一形態を示す内燃機関のシステム図
【図3】 第1の実施例の4msジョブのフローチャート
【図4】 第1の実施例のREFジョブのフローチャート
【図5】 第1の実施例の点火ジョブのフローチャート
【図6】 第1の実施例の10msジョブのフローチャート
【図7】 通常時の作用を示すタイミングチャート
【図8】 急減速時トルク補正要求無しの場合のタイミングチャート
【図9】 急減速時トルク補正要求有りの場合のタイミングチャート
【図10】 第2の実施例のREFジョブのフローチャート
【図11】 第3の実施例のREFジョブのフローチャート
【図12】 第3の実施例の10msジョブのフローチャート
【図13】 第4の実施例のREFジョブのフローチャート
【図14】 第4の実施例の10msジョブのフローチャート
【符号の説明】
1 内燃機関
3 吸気通路
4 電制スロットル弁
5 燃料噴射弁
6 点火栓
21,22 クランク角センサ
23 エアフローメータ
24 アクセルセンサ

Claims (7)

  1. 燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えて、燃料の少なくとも一部を圧縮行程にて噴射する直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    機関回転に同期して発生する基準クランク角信号に同期して、燃料噴射量算出用のトルク補正要求に基づくトルク補正量を算出するトルク補正量算出手段と、
    機関運転条件に基づいて前記トルク補正量によるトルク補正を含んで燃料噴射量を演算する燃料噴射量演算手段を備える一方、
    前記燃料噴射量演算手段にて前回の燃料噴射量の演算に用いたパラメータである前記トルク補正量について、その前回値と最新値との比であるパラメータ比を算出するパラメータ比算出手段と、
    所定の条件で、前回の燃料噴射量にトルク補正量についてのパラメータ比を乗算して燃料噴射量を算出する燃料噴射量簡易算出手段と、
    を設けたことを特徴とする直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 所定時間毎に、機関運転条件に基づいて燃料噴射量を演算する時間同期燃料噴射量演算手段と、所定の機関運転条件で、機関回転に同期して発生する基準クランク角信号に同期して、燃料噴射量を演算する回転同期燃料噴射量演算手段とを備え、
    前記回転同期燃料噴射量演算手段を、前記パラメータ比算出手段と前記燃料噴射量簡易算出手段とから構成したことを特徴とする請求項1記載の直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 基準クランク角信号の発生時期を吸気弁閉時期近傍に設定したことを特徴とする請求項2記載の直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 圧縮行程噴射と吸気行程噴射とを切換可能であり、圧縮行程噴射から吸気行程噴射への切換時に、吸気行程噴射開始後に、圧縮行程噴射を行う気筒についての、燃料噴射量演算手段を、前記パラメータ比算出手段と前記燃料噴射量簡易算出手段とから構成したことを特徴とする請求項1記載の直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 前記パラメータ比算出手段は、パラメータ比を1以下に制限するリミッタ手段を備えるものであることを特徴とする請求項4記載の直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 圧縮行程噴射と吸気行程噴射とを切換可能であり、切換過程で一部の燃料を吸気行程噴射し、残りの燃料を圧縮行程噴射する2段噴射時の圧縮行程噴射用の燃料噴射量演算手段を、前記パラメータ比算出手段と前記燃料噴射量簡易算出手段とから構成したことを特徴とする請求項1記載の直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置。
  7. 前記燃料噴射量簡易算出手段は、2段噴射時の総燃料噴射量をパラメータ比に基づいて算出し、算出された総燃料噴射量から吸気行程噴射した分を減算して、圧縮行程噴射用の燃料噴射量を算出するものであることを特徴とする請求項6記載の直噴火花点火式内燃機関の燃料噴射制御装置。
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