JP4442292B2 - 光重合性組成物、カラーフィルター及び液晶表示装置 - Google Patents

光重合性組成物、カラーフィルター及び液晶表示装置 Download PDF

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本発明はカラーテレビ、液晶表示素子、固体撮像素子、カメラ等に使用される光学的カラーフィルターの製造で使用されるカラーフィルター用光重合性組成物及び該組成物より得られるカラーフィルターに係り、詳しくは、高遮光性でありながら高感度で解像性に優れたブラックマトリックス(Black Matrix。以下、BMと略称する。)製造に適したカラーフィルター用光重合性組成物及び高精度、高遮光性の樹脂BMを有するカラーフィルターに関する。
カラーフィルターは、通常、ガラス、プラスチックシート等の透明基板の表面に黒色のマトリックスを形成し、続いて、赤、緑、青等の3種以上の異なる色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色パターンで形成したものである。パターンサイズはカラーフィルターの用途並びにそれぞれの色により異なるが5〜700μm程度である。また、重ね合わせの位置精度は数〜数十μmであり、寸法精度の高い微細加工技術により製造されている。
カラーフィルターの代表的な製造方法としては、染色法、印刷法、顔料分散法、電着法等がある。これらのうち、特に、色材料を含有する光重合性組成物を、透明基板上に塗布し、画像露光、現像、必要により硬化を繰り返すことでカラーフィルター画像を形成する顔料分散法は、カラーフィルター画素の位置、膜厚等の精度が高く、耐光性・耐熱性等の耐久性に優れ、ピンホール等の欠陥が少ないため、広く採用されている。
BMは、赤、緑、青の色パターンの間に格子状、ストライプ状またはモザイク状に配置するのが一般的であり、各色間の混色抑制によるコントラスト向上あるいは光漏れによる薄膜トランジスター(Thin Film Transistor:TFT)の誤動作を防ぐ役割を果たしている。このため、BMには高い遮光性が要求される。従来、BMはクロム等の金属膜で形成する方法が一般的であった。この手法は透明基板上にクロム等の金属を蒸着し、フォトリソ工程を経てクロム層をエッチング処理するものであるため、薄い膜厚で高遮光性が高精度で得られる。その反面、製造工程が長く且つ生産性の低い手法であり高コストであり、また、エッチング処理の廃液などによる環境問題が生じる等の問題を抱えていた。
このため、遮光性の顔料、染料を分散させた感光性樹脂で低コスト、無公害の樹脂BMを形成する手法が精力的に研究されている。しかしながら、樹脂BMは後述するような問題を抱えているため、いまだ実用化できていないのが現状である。樹脂BMにおいて、クロム等の金属膜によるBMと同等の遮光性(光学濃度)を発現させるためには、遮光性の顔料、染料等の含有量を多くするか、あるいは、膜厚を厚くする必要がある。
膜厚を厚くする方法においては、BMの凹凸の影響を受けて、その上に形成するRGBの着色画素の平坦性が損なわれる。このため、液晶セルギャップの不均一化あるいは液晶の配向の乱れを発生させ表示能力の低下を起こす。また、カラーフィルター上に設ける透明電極ITO(インジウム錫酸化物)膜の断線(平面状膜の破損)が発生する等の問題も生じる。
また、遮光性の顔料、染料の含有量を多くする方法においては、感光性樹脂(ブラックレジスト)の感度、現像性、解像性、密着性等が悪化する問題があり、生産性の低下のみならずカラーフィルターに要求される精度、信頼性が得られなくなる。すなわち、薄膜、高遮光性の条件下で感度、解像性を発揮できる感光材料が実現できていないため樹脂BMの実用化を阻んでいる。
従来、一般的感光性樹脂、あるいは、カラーフィルター用の着色感光性組成物等一定の光透過性を有する感光性樹脂においては感度、解像性の性能を改善する手法について知られている。例えば、顔料を分散させたカラーフィルター用着色組成物としてバインダー樹脂、多官能アクリルモノマー、トリアジン化合物からなる開始剤を含有する感光性組成物が知られている(特許文献1〜4参照)。また、同様な組成において開始剤がビスイミダゾールであるものも知られている(特許文献5〜6参照)が、これらに開示の組成物の場合、空気中で露光した場合には酸素による重合阻害を受けるため、実用的な感度を得ることができなかった。
樹脂BMのように光の全波長領域において遮光能力が要求される場合では、(1)露光部分と未露光部分における架橋密度の差をつけるのが著しく困難なこと、(2)露光された部分でも膜厚方向に対する架橋密度の差が発生すること、つまり、光照射面で十分硬化しても、基底面では硬化しないこと、(3)現像液に不溶な多量な黒色色材を配合するため現像性の低下が著しいこと等、著しく感光特性を付与する上で障害となっている。
特に、上記(1)と(2)の現象は相反するものであり、露光部分がより硬化する組成にする程、膜厚方向での硬化密度差が大となるため解像力低下に繋がる。また、露光部/未露光部の架橋密度差並びに露光部の硬化密度を均一化できないと溶解力の強い現像液の使用も困難となるため現像性の改良も困難となる。従来知られている樹脂BM形成用感光性組成物(例えば、特許文献7〜8参照)は、このような状況を避けたものであり、金属BMと同程度の遮光ができる樹脂BMを形成するのではなく、ある程度光透過させて感光能力をもたせたものであり遮光能力は著しく低く実用的ではなかった。このため、高膜厚、低遮光性の樹脂BMを一旦形成したあとキュアー工程における膜収縮により、薄膜で高遮光度をもった樹脂BMも提案もなされている(特許文献9参照)が、工程が複雑になること、膜収縮時のひずみ蓄積により密着性が低下する等の問題があり実用化が困難である。このように、遮光という、本来光反応と相反する条件下において光反応を起こすという一見矛盾する課題のため、実用的な樹脂BMの実現は困難であった。
また、光重合開始剤として特定のオキシムエステル化合物を使用する技術が知られている(特許文献10参照)が、従来の樹脂BMで使用されている開始剤(例えば、ビスイミダゾールやトリアジン系開始剤)を、単に該オキシム化合物に置き換えるだけでは、樹脂BMに求められる画像特性、すなわち感度や解像性を改善することはできなかった。
特開平1−152449号公報 特開平1−254918号公報 特開平2−153353号公報 特開平2−804号公報 特開平6−75372号公報 特開平6−75373号公報 特開平6−51499号公報 特開平6−3518号公報 特開平8−44050号公報 特開2000−80068号公報
本発明は上述の問題点を解決し薄膜、高遮光性を有するパターンをフォトリソグラフィー法で容易に形成でき、十分な感度、解像性をもつレジスト材料を提供するものであり、カラーフィルターの樹脂BMを高精度、低コストで製造可能とするものである。また、このようにして製造されたカラーフィルターを使用した液晶表示装置はコントラスト等の表示能力に優れたものである。また、BMを樹脂化することによりカラーフィルターの高画質化、無公害化をはかるものである。
本発明者は鋭意研究を進めた結果、光重合開始剤として特定のオキシムエステル化合物を、かつ有機結合剤としてカルボキシル基を有するエポキシアクリレート樹脂を組み合わせて含有する光重合性組成物を使用することで、かかる目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、(a)黒色色材、(b)有機結合材及び(c)光重合開始剤を含有する光重合性組成物であって、(b)有機結合材がカルボキシル基を有するエポキシアクリレート樹脂であり、(c)光重合開始剤が一般式(4)で示されるオキシムエステル系化合物であることを特徴とする前記光重合性組成物に存する。
Figure 0004442292
また、本発明は上記光重合性組成物が、更に(d)光重合性単量体を含有することを特徴とする光重合性組成物に存する。
また、本発明は、上記光重合性組成物により形成されたBMを基板上に有することを特徴とするカラーフィルター、およびこのように製造されたカラーフィルターを用いて製造された液晶表示装置に存する。
本発明の光重合性組成物は、薄膜において高遮光性でありながら感度、解像性に優れるため、低コストで高品質の樹脂BMを形成することができる。本発明の樹脂BMを用いたカラーフィルターは精度、平坦性、耐久性において優れるため、液晶素子の表示品位を向上させることができる。また、製造工程およびカラーフィルター自体にも有害な物質を含まないため、人体に対する危険性を低減し環境安全性が向上する。
(a)黒色色材
本発明の黒色色材としては、単独の黒色色材、又は赤、緑、青色等の混合による黒色色材が使用可能である。これら黒色色材は、無機または有機の顔料、染料の中から適宜選択することができ、単独使用もしくは複数種混合して使用することができる。
単独の黒色色材としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒、アニリンブラック、シアニンブラック、チタンブラック等が挙げられる。これらの中で、特にカーボンブラック、チタンブラックが遮光率、画像特性の観点から好ましい。カーボンブラックの市販品の例としては、以下のような銘柄が挙げられる。
三菱化学社製:MA7、MA8、MA11、MA100、MA220、MA230、#52、#50、#47、#45、#2700、#2650、#2200、#1000、#990、#900等。
デグサ社製:Printex95、Printex90、Printex85、Printex75、Printex55、Printex45、Printex40、Printex30、Printex3、PrintexA、PrintexG、Special Black550、Special Black350、Special Black250、Special Black100等。
キャボット社製:Monarch460、Monarch430、Monarch280、Monarch120、Monarch800、Monarch4630、REGAL99、REGAL99R、REGAL415、REGAL415R、REGAL250、REGAL250R、REGAL330、BLACK PEARLS480、PEARLS130。
コロンビヤンカーボン社製:RAVEN11、RAVEN15、RAVEN30、RAVEN35、RAVEN40、RAVEN410、RAVEN420、RAVEN450、RAVEN500、RAVEN780、RAVEN850、RAVEN890H、RAVEN1000、RAVEN1020、RAVEN1040等。
次に、混合による黒色色材について説明する。混合のベースとなる色材の具体例としては、ビクトリアピュアブルー(42595)、オーラミンO(41000)、カチロンブリリアントフラビン(ベーシック13)、ローダミン6GCP(45160)、ローダミンB(45170)、サフラニンOK70:100(50240)、エリオグラウシンX(42080)、No.120/リオノールイエロー(21090)、リオノールイエローGRO(21090)、シムラーファーストイエロー8GF(21105)、ベンジジンイエロー4T−564D(21095)、シムラーファーストレッド4015(12355)、リオノールレッド7B4401(15850)、ファーストゲンブルーTGR−L(74160)、リオノールブルーSM(26150)、リオノールブルーES(ピグメントブルー15:6)、リオノーゲンレッドGD(ピグメントレッド168)、リオノールグリーン2YS(ピグメントグリーン36)等が挙げられる(なお、上記の( )内の数字は、カラーインデックス(C.I.)を意味する)。
また、更に他の混合使用可能な顔料についてC.I.ナンバーにて示すと、例えば、C.I.黄色顔料20,24,86,93,109,110,117,125,137,138,147,148,153,154,166、C.I.オレンジ顔料36,43,51,55,59,61、C.I.赤色顔料9,97,122,123,149,168,177,180,192,215,216,217,220,223,224,226,227,228,240、C.I.バイオレット顔料19,23,29,30,37,40,50、C.I.青色顔料15,15:1,15:4,22,60,64、C.I.緑色顔料7、C.I.ブラウン顔料23,25,26等を挙げることができる。
なお、上記のカーボンブラックは、他の黒色または有色の無機、有機顔料と併用しても良い。他の顔料は、カーボンブラックより遮光性または画像特性が低いため自ずと混合比率は制限される。
チタンブラックの製造方法としては、二酸化チタンと金属チタンの混合体を還元雰囲気で加熱し還元する方法(特開昭49−5432号公報)、四塩化チタンの高温加水分解で得られた超微細二酸化チタンを水素を含む還元雰囲気中で還元する方法(特開昭57−205322号公報)、二酸化チタンまたは水酸化チタンをアンモニア存在下で高温還元する方法(特開昭60−65069号公報、特開昭61−201610号公報)、二酸化チタンまたは水酸化チタンにバナジウム化合物を付着させ、アンモニア存在下で高温還元する方法(特開昭61−201610号公報)などがあるが、これらに限定されるものではない。
チタンブラックの市販品の例としては、三菱マテリアル社製チタンブラック10S、12S、13R、13M、13M−Cなどが挙げられる。
(b)有機結合材
本発明において(b)有機結合材として、カルボキシル基を有するエポキシアクリレート樹脂を用いる。
上記エポキシアクリレート樹脂は、エポキシ樹脂にα,β−不飽和モノカルボン酸又はエステル部分にカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルを付加させ、さらに、多塩基酸無水物を反応させることにより合成される。かかる反応生成物は化学構造上、実質的にエポキシ基を有さず、かつ「アクリレート」に限定されるものではないが、エポキシ樹脂が原料であり、かつ「アクリレート」が代表例であるので、慣用に従いこのように命名したものである。
原料となるエポキシ樹脂として、(o,m,p−)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、下記[化4]で示されるエポキシ樹脂等を好適に用いることができる(特許第2878486号公報参照)。エポキシ樹脂の分子量は、GPCで測定した重量平均分子量として、通常200〜20万、好ましくは300〜100000の範囲である。分子量が上記範囲未満であると皮膜形成性に問題を生じる場合が多く、逆に、上記範囲を越えた樹脂ではα,β−不飽和モノカルボン酸の付加反応時にゲル化が起こりやすく製造が困難となるおそれがある。
Figure 0004442292
α,β−不飽和モノカルボン酸としては、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられ、好ましくは、アクリル酸及びメタクリル酸であり、特にアクリル酸が反応性に富むため好ましい。エステル部分にカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルとしては、アクリル酸−2−サクシノイルオキシエチル、アクリル酸−2−マレイノイルオキシエチル、アクリル酸−2−フタロイルオキシエチル、アクリル酸−2−ヘキサヒドロフタロイルオキシエチル、メタクリル酸−2−サクシノイルオキシエチル、メタクリル酸−2−マレイノイルオキシエチル、メタクリル酸−2−フタロイルオキシエチル、メタクリル酸−2−ヘキサヒドロフタロイルオキシエチル、クロトン酸−2−サクシノイルオキシエチル等を挙げられ、好ましくは、アクリル酸−2−マレイノイルオキシエチル及びアクリル酸−2−フタロイルオキシエチルであり、特にアクリル酸−2−マレイノイルオキシエチルが好ましい。
α,β−不飽和モノカルボン酸又はそのエステルとエポキシ樹脂との付加反応は、公知の手法を用いることができ、例えば、エステル化触媒存在下、50〜150℃の温度で反応させることができる。エステル化触媒としてはトリエチルアミン、トリメチルアミン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチルアミン等の3級アミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩等を用いることができる。
α,β−不飽和モノカルボン酸又はそのエステルの使用量は、原料エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し0.5〜1.2当量の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.7〜1.1当量の範囲である。α,β−不飽和モノカルボン酸又はそのエステルの使用量が少ないと不飽和基の導入量が不足し、引き続く多塩基酸無水物との反応も不十分となる。また、多量のエポキシ基が残存することも有利ではない。一方、該使用量が多いとα,β−不飽和モノカルボン酸又はそのエステルが未反応物として残存する。いずれの場合も硬化特性が悪化する傾向が認められる。
α,β−不飽和カルボン酸又はそのエステルが付加したエポキシ樹脂に、更に付加させる多塩基酸無水物としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水クロレンド酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等が挙げられ、好ましくは、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であり、特に好ましい化合物は、無水テトラヒドロフタル酸及びビフェニルテトラカルボン酸二無水物である。
多塩基酸無水物の付加反応に関しても公知の手法を用いることができ、α,β−不飽和カルボン酸又はそのエステルの付加反応と同様な条件下で継続反応させることにより得ることができる。多塩基酸無水物の付加量は、生成するエポキシアクリレート樹脂の酸価が10〜150mgKOH/gの範囲となるのが好ましく、更に20〜140mgKOH/gが特に好ましい。樹脂酸価が上記範囲以下であるとアルカリ現像性に乏しくなり、また、上記範囲を越えると硬化性能に劣る傾向が認められる。
(c)光重合開始剤
本発明の光重合性組成物は、光重合開始剤として一般式(4)で示されるオキシムエステル系化合物を含有する。
Figure 0004442292
(式中、R1は、それぞれ置換されていてもよい炭素数6〜20のフェニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数7〜20のベンゾイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数7〜20のフェノキシカルボニル基、炭素数1〜20のアミド基又はニトロ基を示し、R2は、それぞれ置換されていてもよい炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数4〜6のアルケノイル基、炭素数7〜20のベンゾイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基又は炭素数7〜20のフェノキシカルボニル基を示し、R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、それぞれ置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜20のフェニル基、炭素数7〜20のベンジル基、炭素数7〜20のベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数7〜20のフェノキシカルボニル基又は、−OR8、−SR9、−SOR9、−SO29もしくは−NR1011を示し、かつ、R3、R4、R5、R6及びR7の少なくとも一つは、−OR8、−SR9又は−NR1011を示す。ただし、R8は、水素原子、それぞれ置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数6〜20のフェニル基又は−(CH2CH2O)nH(nは1〜20の整数)を示し、R9は、水素原子、それぞれ置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケニル基又は炭素数6〜20のフェニル基を示し、R10及びR11は、互いに独立して、水素原子、それぞれ置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数3〜5のアルケニル基又は炭素数6〜20のフェニル基を示し、かつR3、R4、R5、R6及びR7は互いに結合し環構造を形成してもよい。)
上記オキシムエステル系化合物のうち、好ましい一般式(4)で示されるオキシムエステル系化合物の置換基を以下に示す。
1:置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。好ましくは炭素数1〜6であるが、更に好ましくは炭素数1〜3であり、特にメチル基が好ましい。
2:置換されていてもよい炭素数2〜10のアルカノイル基又は炭素数7〜20(好ましくは上限炭素数12)のベンゾイル基であり、炭素数2〜10のアルカノイル基としては、例えばエタノイル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基等が挙げられる。好ましくは炭素数2〜5であるが、更に好ましくは炭素数2〜3であり、特にエタノイル基が好ましい。
3〜R7:水素原子、それぞれ置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、又は−NR1011であり、R4〜R6は互いに結合して環構造を形成してもよい。R3及びR7は、共に水素原子であることが好ましい。また、R3、R7が共に水素原子であり、かつ、R4、R5及びR6の少なくとも一つは、−NR1011であるのが更に好ましい。また、R3、R7が共に水素原子であり、かつ、R4、R5及びR6のうち、少なくとも一つは、−NR1011であり、かつ、少なくとも一つは、置換されていてもよい炭素数6〜20(好ましくは上限炭素数12)のフェニル基であるのが特に好ましい。この場合、フェニル基に置換されていてもよい置換基は、それぞれ置換されていてもよい炭素数6〜20(好ましくは上限炭素数12)のフェニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数7〜20(好ましくは上限炭素数12)のベンゾイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数7〜20(好ましくは上限炭素数12)のフェノキシカルボニル基、炭素数1〜20(好ましくは上限炭素数12)のアミド基又はニトロ基が挙げられる。好ましくは置換されていてもよい炭素数7〜20(好ましくは上限炭素数12)のベンゾイル基であるが、更に好ましくはトルオイル基であり、特にo−トルオイル基が好ましい。R4〜R6が互いに結合して形成してもよい環構造は、R4〜R6のうち2以上のいずれ同士が結合していても良い。また、環構造は芳香族環、脂肪族環、複素環のいずれでも良いが、好ましくは複素環であり、更に好ましくはヘテロ原子が窒素原子であるヘテロ5員環又は6員環であり、特にヘテロ5員環が好ましい。
上記オキシムエステル系化合物のうち、更に好ましくは下記一般式(6)で示されるオキシムエステル系化合物が挙げられる。
Figure 0004442292
(式中、R1は、置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基であり、R2は、それぞれ置換されていてもよい炭素数2〜10のアルカノイル基、炭素数7〜20(好ましくは上限炭素数12)のベンゾイル基であり、R10は、互いに独立して、水素原子、それぞれ置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数3〜5のアルケニル基又は炭素数6〜20(好ましくは上限炭素数12)のフェニル基を示し、R10は、R10が結合する窒素原子を介して結合する芳香族環の双方又は一方の更なる置換基又は芳香族環の炭素原子の一つと結合して環構造を形成してもよく、R12、R13、R14及びR15は、互いに独立して、それぞれ置換されていてもよい炭素数6〜20(好ましくは上限炭素数12)のフェニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数7〜20(好ましくは上限炭素数12)のベンゾイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数7〜20(好ましくは上限炭素数12)のフェノキシカルボニル基、炭素数1〜20(好ましくは上限炭素数12)のアミド基又はニトロ基を示す。)
上記オキシムエステル系化合物のうち、好ましい化合物の置換基を以下に示す。
1:置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。好ましくは炭素数1〜6であるが、更に好ましくは炭素数1〜3であり、特にメチル基が好ましい。
2:置換されていてもよい炭素数2〜10のアルカノイル基であり、例えばエタノイル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基等が挙げられる。好ましくは炭素数2〜5であるが、更に好ましくは炭素数2〜3であり、特にエタノイル基が好ましい。
10:置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。好ましくは炭素数2〜8であるが、更に好ましくは炭素数2〜6であり、特にエチル基が好ましい。
12、R14及びR15:水素原子
13:置換されていてもよいベンゾイル基が挙げられ、好ましくはトルオイル基であるが、特にo−トルオイル基が好ましい。
上記一般式(4)及び(6)で示される化合物も同様にそれ自体公知の化合物であり、例えば、特開2000−80068号公報に記載されている一連の化合物の一種である。
また、本発明の光重合開始剤として上記オキシムエステル系化合物を単独で使用することができるが、他の光重合開始剤と併用することもでき、併用による高感度化が期待できる。例えば、以下のような化合物を挙げることができる。
2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシカルボニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル化トリアジン誘導体、2−トリクロロメチル−5−(2′−ベンゾフリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−〔β−(2′−ベンゾフリル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−〔β−(2′−(6″ベンゾフリル)ビニル)〕−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−フリル−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチル化オキサジアゾール誘導体、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ビス(3′−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(2′−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(2′−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、(4′−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体等のイミダゾール誘導体、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン誘導体、ベンズアンスロン誘導体、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチル−(4′−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン、1,1,1−トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトン等のアセトフェノン誘導体、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチル等の安息香酸エステル誘導体、9−フェニルアクリジン、9−(p−メトキシフェニル)アクリジン等のアクリジン誘導体、9,10−ジメチルベンズフェナジン等のフェナジン誘導体、ビス−シクロペンタジエニル−Ti−ジクロライド、ビス−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ビス−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル)、ビス−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−(2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル)、ビス−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−(2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル)、ビス−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ビス−シクロペンタジエニル−Ti−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ビス−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル)、ビス−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−(2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル)、ビス−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等のチタノセン誘導体等が挙げられる。
本発明の光重合性組成物には、上記開始剤成分以外にさらに増感色素を加えることもできる。高遮光下で光重合反応を起こさせるためには、増感色素を添加するのは好ましい。このような増感色素としては、例えば特開平3−239703号公報、特開平5−289335号公報に記載の複素環を有するクマリン化合物、特開昭63−221110号公報に記載の3−ケトクマリン化合物、特開平4−221958号公報、特開平4−219756号公報に記載のキサンテン色素、特開平6−19240号公報に記載のピロメテン色素、特開昭47−2528号公報、特開昭54−155292号公報、特開昭56−166154号公報、特開昭59−56403号公報に記載の(p−ジアルキルアミノベンジリデン)ケトン、スチリル系色素、特開平6−295061号公報に記載のジュロリジル基を有する増感色素、特開平11−326624号公報に記載のジアミノベンゼン化合物等を挙げることができる。
これらの増感色素のなかで特に好ましいのはアミノ基含有増感色素およびキサンテン色素である。
(d)光重合性単量体
本発明の光重合性単量体としては、エチレン性不飽和基を一個以上有する化合物(以下、エチレン性化合物という)が使用される。具体的には、脂肪族(ポリ)ヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル、芳香族(ポリ)ヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル、不飽和カルボン酸と多価カルボン酸と脂肪族ポリヒドロキシ化合物により得られるエステル、芳香族ポリヒドロキシ化合物のエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物と不飽和カルボン酸とのエステル化反応物、脂肪族ポリヒドロキシ化合物のエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物と不飽和カルボン酸とのエステル化反応物、カプロラクトン変性多価アルコールと不飽和カルボン酸とのエステル、多価アルコールと多価イソシアナートと不飽和カルボン酸との反応物、スチリル末端化合物、含リン酸不飽和化合物、ポリエポキシと不飽和カルボン酸との付加物等が挙げられる。
これらのうち、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては具体的には、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、グリセロールアクリレート等のアクリル酸エステル、これら例示化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたメタクリル酸エステル、同様にイタコネートに代えたイタコン酸エステル、クロトネートに代えたクロトン酸エステルもしくはマレエートに代えたマレイン酸エステル等が挙げられる。
芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジアクリレート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾルシンジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガロールトリアクリレート等が挙げられる。不飽和カルボン酸と多価カルボン酸及び多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られるエステルとしては必ずしも単一物では無いが代表的な具体例としては、(メタ)アクリル酸、フタル酸及びエチレングリコールの縮合物、(メタ)アクリル酸、マレイン酸及びジエチレングリコールの縮合物、(メタ)アクリル酸、テレフタル酸及びペンタエリスリトールの縮合物、(メタ)アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオール及びグリセリンの縮合物等が挙げられる。
その他本発明に用いられるエチレン性化合物の例としては、エチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類;フタル酸ジアリル等のアリルエステル類;ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物なども有用である。
以上挙げたエチレン性化合物の中で好ましいものは、(メタ)アクリロイル基、さらに好ましくはアクリロイル基を有するものである。このような化合物としてトリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
以上挙げた本発明の光重合性組成物の配合量は、(b)有機結合材100重量部に対して(c)光重合開始剤は通常0.1〜50重量部、好ましくは1〜45重量部、(d)光重合性単量体は通常0〜200重量部、好ましくは3〜180重量部である。また、(a)黒色色材は溶剤を除いた全固形分中、通常30〜70重量%、好ましくは35〜65重量%である。更に増感色素は、(b)有機結合材100重量部に対して通常0〜30重量部、好ましくは0〜10重量部である。
光重合開始剤が上記範囲未満であると低感度となり作業効率の点で劣り、また、上記範囲を越えると塗膜形成機能に悪影響を与えやすい。光重合性単量体(エチレン性化合物)が上記未満であると架橋密度低下による耐久性、耐熱性等に問題が出やすく、また、上記範囲を越えると現像性が低下する問題が発生することがある。黒色色材が上記範囲未満であると遮光性が低下するため、充分な光学濃度の樹脂BMを形成するのが困難となる。逆に、上記範囲を越えると感度、解像性、現像性等の低下が激しくなるため画像形成が困難となる。
本発明の光重合性組成物は通常、(a)黒色色材、(b)有機結合材(カルボキシル基を有するエポキシアクリレート樹脂)、(c)光重合開始剤(オキシムエステル系化合物)、更に必要に応じて(d)光重合性単量体(エチレン性化合物)を溶剤に溶かした状態で使用される。
溶剤としては、組成物を構成する各成分を溶解または分散させることができるもので、沸点が100〜200℃の範囲のものを選択するのが好ましい。より好ましくは120〜170℃の沸点をもつものである。
このような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルペンタノール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、トリプロピレングリコールメチルエーテルのようなグリコールモノアルキルエーテル類;
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルのようなグリコールジアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、メトキシペンチルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートのようなグリコールアルキルエーテルアセテート類;
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ジアミルエーテル、エチルイソブチルエーテル、ジヘキシルエーテルのようなエーテル類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソアミルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチルアミルケトン、メチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルノニルケトンのようなケトン類;
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリンのような1価又は多価アルコール類;
n−ペンタン、n−オクタン、ジイソブチレン、n−ヘキサン、ヘキセン、イソプレン、ジペンテン、ドデカンのような脂肪族炭化水素類;
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキセン、ビシクロヘキシルのような脂環式炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンのような芳香族炭化水素類;
アミルホルメート、エチルホルメート、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸アミル、エチレングリコールアセテート、エチルプロピオネート、プロピルプロピオネート、酪酸ブチル、酪酸イソブチル、イソ酪酸メチル、エチルカプリレート、ブチルステアレート、エチルベンゾエート、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、γ−ブチロラクトンのような鎖状又は環状エステル類;
3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸のようなアルコキシカルボン酸類;
ブチルクロライド、アミルクロライドのようなハロゲン化炭化水素類;
メトキシメチルペンタノンのようなエーテルケトン類;
アセトニトリル、ベンゾニトリルのようなニトリル類;
上記に該当する溶剤としては、ミネラルスピリット、バルソル#2、アプコ#18ソルベント、アプコシンナー、ソーカルソルベントNo.1及びNo.2、ソルベッソ#150、シェルTS28 ソルベント、カルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジグライムのような商品名の市販品が挙げられる。
これらの溶剤は、単独もしくは数種混合して使用することができる。本発明の光重合性組成物は、これらの溶剤を用いて、固形分濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲となるように調液するのが望ましい。
本発明ではこれら必須成分(a)、(b)及び(c)に、必要に応じて任意成分(d)が加えられるが、それ以外に顔料分散剤、密着向上剤、塗布性向上剤、現像改良剤等を好適に添加することができる。特に、本発明の組成物では黒色色材を微細に分散し、且つ、その分散状態を安定化させることが品質安定上重要なため顔料分散剤を配合するのが望ましい。
顔料分散剤は、(a)黒色色材及び(b)有機結合材の双方に親和性を有するものであり、ノニオン、カチオン、アニオン等の界面活性剤、高分子分散剤等が挙げられるが、なかでも、高分子分散剤が好ましく、特に1級、2級、若しくは3級アミノ基、ピリジン、ピリミジン、ピラジン等の含窒素ヘテロ環等の(e)塩基性官能基を有する高分子分散剤が有利に使用される。
(e)塩基性官能基を有する高分子分散剤として好ましい化学構造を具体的に例示するならば、例えば、ポリイソシアネート化合物、分子内に水酸基を1個または2個有する化合物および同一分子内に活性水素と3級アミノ基を有する化合物とを反応することによって得られる分散樹脂等が挙げられる。
上記のポリイソシアネート化合物の例としては、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ω,ω′−ジイソシネートジメチルシクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、α,α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニルメタン)、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等のトリイソシアネート、およびこれらの三量体、水付加物、およびこれらのポリオール付加物等が挙げられる。ポリイソシアネートとして好ましいのは有機ジイソシアネートの三量体で、最も好ましいのはトリレンジイソシアネートの三量体とイソホロンジイソシアネートの三量体であり、これらを単独で用いても、併用してもよい。
イソシアネートの三量体の製造方法としては、前記ポリイソシアネート類を適当な三量化触媒、例えば第3級アミン類、ホスフィン類、アルコキシド類、金属酸化物、カルボン酸塩類等を用いてイソシアネート基の部分的な三量化を行い、触媒毒の添加により三量化を停止させた後、未反応のポリイソシアネートを溶剤抽出、薄膜蒸留により除去して目的のイソシアヌレート基含有ポリイソシアネートを得る方法が挙げられる。
同一分子内に水酸基を1個または2個有する化合物としては、ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコール、ポリカーボネートグリコール、ポリオレフィングリコール等、およびこれらの化合物の片末端水酸基が炭素数1〜25のアルキル基でアルコキシ化されたものおよびこれら2種類以上の混合物が挙げられる。
ポリエーテルグリコールとしては、ポリエーテルジオール、ポリエーテルエステルジオール、およびこれら2種類以上の混合物が挙げられる。ポリエーテルジオールとしては、アルキレンオキシドを単独または共重合させて得られるもの、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン−プロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシヘキサメチレングリコール、ポリオキシオクタメチレングリコールおよびそれらの2種以上の混合物が挙げられる。
ポリエーテルエステルジオールとしては、エーテル基含有ジオールもしくは他のグリコールとの混合物をジカルボン酸とまたはそれらの無水物と反応させるか、またはポリエステルグリコールにアルキレンオキシドを反応させることによって得られるもの、例えばポリ(ポリオキシテトラメチレン)アジペート等が挙げられる。ポリエーテルグリコールとして最も好ましいのはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールまたはこれらの化合物の片末端水酸基が炭素数1〜25のアルキル基でアルコキシ化された化合物である。
ポリエステルグリコールとしては、ジカルボン酸(コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸等)またはそれらの無水物とグリコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジーオル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,8−オクタメチレングリコール、2−メチル−1,8−オクタメチレングリコール、1,9−ノナンジオール等の脂肪族グリコール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン等の脂環族グリコール、キシリレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン等の芳香族グリコール、N−メチルジエタノールアミン等のN−アルキルジアルカノールアミン等)とを重縮合させて得られたもの、例えばポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリエチレン/プロピレンアジペート等、または前記ジオール類または炭素数1〜25の1価アルコールを開始剤として用いて得られるポリラクトンジオールまたはポリラクトンモノオール、例えばポリカプロラクトングリコール、ポリメチルバレロラクトンおよびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。ポリエステルグリコールとして最も好ましいのはポリカプロラクトングリコールまたは炭素数1〜25のアルコールを開始剤としたポリカプロラクトンである。
ポリカーボネートグリコールとしては、ポリ(1,6−ヘキシレン)カーボネート、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン)カーボネート等、ポリオレフィングリコールとしてはポリブタジエングリコール、水素添加型ポリブタジエングリコール、水素添加型ポリイソプレングリコール等が挙げられる。同一分子内に水酸基を1個または2個有する化合物の数平均分子量は300〜10,000、好ましくは500〜6,000、さらに好ましくは1,000〜4,000である。
本発明に用いられる同一分子内に活性水素と3級アミノ基を有する化合物を説明する。活性水素、即ち、酸素原子、窒素原子またはイオウ原子に直接結合している水素原子としては、水酸基、アミノ基、チオール基等の官能基中の水素原子が挙げられ、中でもアミノ基、特に1級アミノ基の水素原子が好ましい。3級アミノ基は特に限定されない。また、3級アミノ基としては、炭素数1〜4のアルキル基を有するアミノ基、またはヘテロ環構造、より具体的には、イミダゾール環またはトリアゾール環が挙げられる。
このような同一分子内に活性水素と3級アミノ基を有する化合物を例示するならば、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジプロピル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジブチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジプロピルエチレンジアミン、N,N−ジブチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−1,4−ブタンジアミン、N,N−ジエチル−1,4−ブタンジアミン、N,N−ジプロピル−1,4−ブタンジアミン、N,N−ジブチル−1,4−ブタンジアミン等が挙げられる。
また、3級アミノ基がN含有ヘテロ環であるものとして、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、インドール環、カルバゾール環、インダゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾチアジアゾール環等のN含有ヘテロ5員環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、アクリジン環、イソキノリン環、等のN含有ヘテロ6員環が挙げられる。これらのN含有ヘテロ環として好ましいものはイミダゾール環またはトリアゾール環である。
これらのイミダゾール環とアミノ基を有する化合物を具体的に例示するならば、1−(3−アミノプロピル)イミダゾール、ヒスチジン、2−アミノイミダゾール、1−(2−アミノエチル)イミダゾール等が挙げられる。また、トリアゾール環とアミノ基を有する化合物を具体的に例示するならば、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、5−(2−アミノ−5−クロロフェニル)−3−フェニル−1H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−4H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジオール、3−アミノ−5−フェニル−1H−1,3,4−トリアゾール、5−アミノ−1,4−ジフェニル−1,2,3−トリアゾール、3−アミノ−1−ベンジル−1H−2,4−トリアゾール等が挙げられる。
なかでも、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、1−(3−アミノプロピル)イミダゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾールが好ましい。分散剤原料の好ましい配合比率はポリイソシアネート化合物100重量部に対し、同一分子内に水酸基を1個または2個有する数平均分子量300〜10,000の化合物が10〜200重量部、好ましくは20〜190重量部、さらに好ましくは30〜180重量部、同一分子内に活性水素と3級アミノ基を有する化合物は0.2〜25重量部、好ましくは0.3〜24重量部である。
(e)塩基性官能基を有する高分子分散剤のGPC換算重量平均分子量は1,000〜200,000、好ましくは2,000〜100,000、より好ましくは3,000〜50,000の範囲である。分子量1,000以下では分散性および分散安定性が劣り、200,000以上では溶解性が低下し分散性が劣ると同時に反応の制御が困難となる。高分子分散剤の製造はポリウレタン樹脂製造の公知の方法に従って行われる。製造する際の溶媒としては、通常、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セロソルブ等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素類、ダイアセトンアルコール、イソプロパノール、第二ブタノール、第三ブタノール等一部のアルコール類、塩化メチレン、クロロホルム等の塩化物、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキサイド等の非プロトン性極性溶媒等が用いられる。
上記製造に際して、通常、ウレタン化反応触媒が用いられる。例えば、ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート、ジブチルチンジオクトエート、スタナスオクトエート等の錫系、鉄アセチルアセトナート、塩化第二鉄等の鉄系、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン等の3級アミン系等が挙げられる。
同一分子内に活性水素と3級アミノ基を有する化合物の導入量は反応後のアミン価で1〜100mgKOH/gの範囲に制御するのが好ましい。より好ましくは5〜95mgKOH/gの範囲である。アミン価は、塩基性アミノ基を酸により中和滴定し、酸価に対応させてKOHのmg数で表わした値である。アミン価が上記範囲以下であると分散能力が低下する傾向があり、また、上記範囲を超えると現像性が低下しやすくなる。なお、以上の反応で高分子分散剤にイソシアネート基が残存する場合にはさらに、アルコールやアミノ化合物でイソシアネート基を潰すと生成物の経時安定性が高くなるので好ましい。尚、高分子分散剤を使用する場合、その使用割合は(a)黒色色材に対して0.1〜30重量%が好ましく、特に0.5〜25重量%が好ましい。
次に本発明の光重合性組成物の製造方法について説明する。本発明においては、通常黒色色材は、あらかじめペイントコンディショナー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ストーンミル、ジェットミル、ホモジナイザー等を用いて分散処理するのが好ましい。分散処理により黒色色材が微粒子化されるためレジストの遮光能力向上及び塗布特性の向上が達成される。
分散処理においては黒色色材と溶剤または分散機能を有する有機結合剤、あるいは前記した顔料分散剤をさらに併用した系にて処理するのが好ましい。特に高分子分散剤を用いると経時の分散安定性に優れるので好ましい。また、レジスト液として配合する全成分を同時に混合した液での分散処理は、分散時に生じる発熱のため高反応性の成分が変性するおそれがあるので好ましくない。
サンドグラインダーで分散させる場合には、0.1〜8mm径のガラスビーズ又はジルコニアビーズが好ましく用いられる。分散させる条件は、通常、温度は0℃から100℃であり、好ましくは、室温から80℃の範囲である。分散時間はインキの組成(黒色色材、溶剤、分散剤)及びサンドグラインダーの装置サイズ等により適正時間が異なるため適宜調節する。レジストの20度光沢値が100〜200の範囲となるようにインキの光沢を制御するのが分散の目安である。レジスト光沢が低い場合には分散処理が十分でなく荒い顔料粒子が残っていることが多く、現像性、密着性、解像性等の点で不十分である。また、光沢値を上記範囲を越えるまで分散処理すると超微粒子が多数生じるために却って分散安定性が損なわれることになりやすい。
次に上記分散処理により得られた黒色インキとレジスト成分として必要な上記の他の成分を添加、混合し均一な溶液とする。製造工程においては微細なゴミが感光液に混じることが多いため、得られたレジスト感光液はフィルター等により濾過処理するのが望ましい。続いて、本発明の光重合性組成物を用いたカラーフィルターの製造方法について説明する。
まず、透明基板上に、本発明の光重合性組成物をスピナー,ワイヤーバー,フローコーター,ダイコーター,ロールコーター,スプレー等の塗布装置により塗布して乾燥した後、該試料の上にフォトマスクを置き、該フォトマスクを介して画像露光,現像,必要に応じて熱硬化或いは光硬化により遮光用BM画像を形成させ、さらにこの操作をRGB3色について各々繰り返し、カラーフィルター画像を形成させる。
なお、本発明の光重合性組成物を用いてカラーフィルターの画素を形成する場合には、非常に高感度、高解像力であるため、ポリビニルアルコール等の酸素遮断層を設けることなしに露光、現像して画像を形成することが可能である。ここで用いる透明基板は、カラーフィルター用の透明基板であり、その材質は特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルやポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン等、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン等の熱可塑性プラスチックシート、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂等の熱硬化性プラスチックシート、或いは各種ガラス板等を挙げることができる。特に、耐熱性の点からガラス板、耐熱性プラスチックが好ましく用いられる。
このような透明基板には、表面の接着性等の物性を改良するために、あらかじめ、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング剤やウレタンポリマー等の各種ポリマーの薄膜処理等を行うこともできる。塗布方法は特に限定されないが、塗布、乾燥後の樹脂ブラックマトリックスの膜厚が0.1〜2μm、好ましくは0.1〜1.5μm、さらに好ましくは0.1〜1μmの範囲とするのが良い。尚、本発明のカラーフィルターは、遮光性の点から膜厚1μmにおいて、光学濃度が3.0以上であるのが好ましい。又、顔料等の固型分の分散状態の指標として、BMの20度光沢値が100〜200であるのが有利である。
乾燥においてはホットプレート、IRオーブン、コンベクションオーブン等を用いることができ、好ましい乾燥条件は40〜150℃、乾燥時間は10秒〜60分の範囲である。また、露光に用いる光源は、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源やアルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマーレーザー、窒素レーザー等のレーザー光源等が挙げられる。特定の照射光の波長のみを使用する場合には光学フィルターを利用することもできる。
現像処理は、未露光部のレジスト膜を溶解させる能力のある溶剤であれば特に制限は受けない。例えばアセトン、塩化メチレン、トリクレン、シクロヘキサノン等の有機溶剤を使用することができる。しかしながら、有機溶剤は環境汚染、人体に対する有害性、火災危険性などをもつものが多いため、このような危険性の無いアルカリ現像液を使用するの方が好ましい。このようなアルカリ現像液として、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機のアルカリ剤、或いはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム塩等の有機のアルカリ剤を含有した水溶液が挙げられる。アルカリ現像液には、必要に応じ、界面活性剤、水溶性の有機溶剤、水酸基又はカルボキシル基を有する低分子化合物等を含有させることもできる。特に、界面活性剤は現像性、解像性、地汚れなどに対して改良効果をもつものが多いため添加するのは好ましい。
例えば、現像液用の界面活性剤としては、ナフタレンスルホン酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウム基を有するアニオン性界面活性剤、ポリアルキレンオキシ基を有するノニオン性界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム基を有するカチオン性界面活性剤等を挙げることができる。現像処理方法については特に制限は無いが、通常、10〜50℃、好ましくは15〜45℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法により行われる。
次に、本発明の液晶表示装置(パネル)について説明する。本発明の液晶表示装置は、前記のカラーフィルターを使用して成ることを特徴とする。そして、次の様にして製造することが出来る。
先ず、カラーフィルター上に配向膜を形成し、この配向膜上にスペーサーを配置した後、対向基板と貼り合わせて液晶セルを形成する。次いで、形成した液晶セルに液晶を注入し、対向電極に結線して完成する。
配向膜は、ポリイミド等の樹脂膜が好適である。配向膜の形成には、通常、グラビア印刷法やフレキソ印刷法が採用され、配向膜の厚さは、通常、10〜100nmとされる。熱焼成によって配向膜の硬化処理を行った後、紫外線の照射やラビング布による処理によって表面処理し、液晶の傾きを調節し得る表面状態に加工される。
スペーサーは、対向基板とのギャップ(隙間)に応じた大きさのものが使用され、通常2〜8μmのものが好適である。カラーフィルター基板上に、フォトリソグラフィ法によって透明樹脂膜のフォトスペーサー(PS)を形成し、これをスペーサーの代わりに活用することも出来る。対向基板としては、通常、アレイ基板が使用され、特にTFT(薄膜トランジスタ)基板が好適である。
対向基板との貼り合わせのギャップは、液晶表示装置の用途によって異なるが、通常2〜8μmの範囲で選ばれる。対向基板と貼り合わせた後、液晶注入口以外の部分は、エポキシ樹脂などのシール材によって封止する。シール材は、UV照射および/または加熱によって硬化させ、液晶セル周辺がシールされる。
周辺がシールされた液晶セルは、パネル単位に切断した後、真空チャンバー内で減圧とし、上記の液晶注入口を液晶に浸漬した後、チャンバー内をリークすることによって、液晶セル内に液晶を注入する。液晶セル内の減圧度は、通常1×10-2〜1×10-7Pa、好ましくは1×10-3〜1×10-6Paである。また、減圧時に液晶セルを加温するのが好ましく、加温温度は、通常30〜100℃、好ましくは50〜90℃である。減圧時の加温保持は、通常10〜60分間の範囲とされ、その後に液晶中に浸漬される。液晶が注入された液晶セルは、UV硬化樹脂の硬化により、液晶注入口を封止することによって、液晶表示装置(パネル)が完成する。
液晶の種類は、特に制限されず、芳香族系、脂肪族系、多環状化合物など、従来公知の液晶であって、リオトロピック液晶、サーモトロピック液晶などの何れでもよい。サーモトロピック液晶には、ネマティック液晶、スメスティック液晶、コレステリック液晶などが知られているが、これらの何れであってもよい。
以下実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
合成例−1(高分子分散剤溶液の調製)
トリレンジイソシアネートの三量体(三菱化学社製、マイテックGP750A、樹脂固形分50重量%、酢酸ブチル溶液)32gと触媒としてジブチルチンジラウレート0.02gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)47gで希釈溶解した。攪拌下に、これに、片末端がメトキシ基となっている数平均分子量1,000のポリエチレングリコール(日本油脂社製、ユニオックスM−1000)14.4gと数平均分子量1,000のポリプロピレングリコール(三洋化成工業社製、サンニックスPP−1000)9.6gとの混合物を滴下した後、70℃でさらに3時間反応させた。次に、N,N−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジアミン1gを加え、40℃でさらに1時間反応させた。このようにして得られた高分子分散剤を含有する溶液のアミン価を中和滴定によりもとめたところ14mgKOH/gであった。また、樹脂含有量をドライアップ法(150℃で30分間、ホットプレート上で溶剤を除去し重量変化量により樹脂濃度を算出)により求めたところ40重量%であった。
合成例−2(有機結合材の合成)
エポキシ当量200g/eq、軟化点65℃のo−クレゾールノボラックエポキシ樹脂200g、アクリル酸72g、p−メトキシフェノール0.2g、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド0.2g、PGMEA272gをフラスコに仕込み100℃の温度で8時間反応させた(エポキシ基1当量に対し、アクリル酸1当量が反応)。さらに、テトラヒドロ無水フタル酸42gを加え80℃で3時間反応させた。この反応液を水に再沈殿、真空乾燥させてカルボキシル基を有するノボラックエポキシアクリレート樹脂を得た。KOHによる中和滴定を行ったところ樹脂の酸価は50mgKOH/gであった。
合成例−3(有機結合材の合成)
テトラヒドロ無水フタル酸の添加量を63gとした以外は合成例−2と同様にして反応を行った。得られた樹脂酸価は70mgKOH/gであった。
(カーボンブラックの分散)
カラー用カーボンブラック(三菱化学社製、MA−220)50重量部、合成例−1に示した高分子分散剤を固形分として5重量部の割合で、かつ固形分濃度が50重量%となるようにカーボンブラック、高分子分散剤溶液及びPGMEAを加えた。分散液の全重量は50gであった。これを攪拌機によりよく攪拌しプレミキシングを行った。
次に、ペイントシェーカーにより25〜45℃の範囲で6時間分散処理を行った。ビーズは0.5mmφのジルコニアビーズを用い、分散液と同じ重量を加えた。分散終了後、フィルターによりビーズと分散液を分離した。
[実施例1及び比較例1〜3]
(1)レジスト液の調合
上述したカーボンブラック分散インキを用いて固形分として下記の配合割合となるように各成分(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、有機溶剤及び界面活性剤を加え、スターラーにより攪拌、溶解させ、ブラックレジスト感光液を調整した。
(a)黒色色材
カーボンブラック(三菱化学社製、MA−220) 50g
(b)有機結合剤
(表1に記載) 30g
(d)光重合性単量体:エチレン性化合物
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 10g
(c)光重合開始剤
(表1に記載)
有機溶剤
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 300g
(e)高分子分散剤(合成例−1) 5g
界面活性剤 (住友3M社製、FC−430) 100ppm
(2)レジストの評価
ブラックレジスト感光液をスピンコーターにてガラス基板(コーニング社製、7059)に塗布し、ホットプレートで80℃、1分間乾燥した。乾燥後のレジストの膜厚を触針式膜厚計(テンコール社製、α−ステップ)で測定したところ1μmであった。次に、このサンプルをマスクを通して高圧水銀灯で露光量を変えて像露光した。温度25℃、濃度0.8%炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像することによりレジストパターンを得た。
感度、解像力及び遮光性を下記の基準で評価し、表1の結果を得た。
1.感度
20μmのマスクパターンを寸法通り形成できる適正露光量(mj/cm2)をもって表示した。すなわち、露光量の少ないレジストは低露光量で画像形成が可能であるため高感度であることを示す。
2.解像力
20μmのマスクパターンを忠実に再現する露光量における解像可能なレジスト最小パターン寸法を200倍の倍率で顕微鏡観察した。最小パターン寸法が10μm以下を解像力○、10μmを超えるものを×とした。
3.遮光性
画線部の光学濃度(OD)をマクベス反射濃度計(コルモルグン社製、TR927)で測定した。なお、OD値は遮光能力を示す数値であり数値が大きい程高遮光性であることを示す。
Figure 0004442292
尚、表1中、記号の意味は次の通りである。
a−1:アクリルポリマー(ダイセル化学工業社製、ACA−200M)
c−2:4−(m−ブロモ−p−メトキシフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン・・・(5g)
c−3:2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(2g)+4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(1g)+2−メルカプトベンゾチアゾール(1g)
c−4:光重合開始剤(チバ・スペシャルティーケミカル社製、CGI−242)・・・(5g)
Figure 0004442292
[実施例2]
実施例1において、黒色色材として使用したカーボンブラック(三菱化学社製、MA−220)の代わりに、チタンブラック(三菱マテリアル社製、13M−C)を使用した以外は実施例1と同様の処理を行い、ブラックマトリックスパターンを得た。結果を表1に示した。
[比較例4]
比較例3において、黒色色材として使用したカーボンブラック(三菱化学社製、MA−220)の代わりに、チタンブラック(三菱マテリアル社製、13M−C)を使用した以外は比較例3と同様の処理を行い、ブラックマトリックスパターンを得た。結果を表1に示した。
本発明の光重合性組成物及びこれを用いたカラーフィルターは、カラーテレビ、液晶表示素子、固体撮像素子、カメラ等に利用可能である。

Claims (5)

  1. (a)黒色色材、(b)有機結合材及び(c)光重合開始剤を含有し、かつ沸点が100〜200℃の有機溶剤を、固形分濃度が5〜50重量%の範囲となるように含有する光重合性組成物であって、(b)有機結合材がカルボキシル基を有するエポキシアクリレート樹脂であり、(c)光重合開始剤が下記式
    Figure 0004442292
    で示されるオキシムエステル系化合物であり、(a)黒色色材の含有量が、有機溶剤を除いた全固形分中、30〜70重量%であることを特徴とする光重合性組成物。
  2. 光重合性組成物が、更に(d)光重合性単量体を含有することを特徴とする請求項1に記載の光重合性組成物。
  3. (b)有機結合材が、ノボラック型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物に(ヒドロ)フタル酸無水物を反応させて得られるエポキシアクリレートである請求項1又は2に記載の光重合性組成物。
  4. 透明基板上に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光重合性組成物により形成されたブラックマトリックスを有することを特徴とするカラーフィルター。
  5. 請求項4に記載のカラーフィルターを用いて形成された液晶表示装置。
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